JP2001226790A - アルミニウム材用酸性洗浄液およびその洗浄方法 - Google Patents

アルミニウム材用酸性洗浄液およびその洗浄方法

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哲 池田
Masayuki Kamimura
雅之 神村
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    • C23GCLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脱脂性能を保持するために界面活性剤を適宜補
給でき、かつ、エッチング能力を維持するための還元型
イオン用酸化剤も適正に補給することのできる酸性洗浄
液、およびその洗浄方法を提供する。 【解決手段】硫酸3000〜50000ppm、界面活
性剤100〜5000ppm、酸化型金属イオンもしく
は酸化型金属酸イオン50〜3000ppm、および硝
酸100〜5000ppmの各成分を含有し、アルミニ
ウム材の処理を行っている酸性洗浄液中へ、硫酸30〜
500質量部、界面活性剤1〜50質量部、酸化型金属
イオンもしくは酸化型金属酸イオン0.5〜30質量
部、および水30〜500質量部を含有するA液と、硝
酸0.5〜30質量部、酸化剤0.5〜30質量部およ
び水10〜300質量部を含有するB液とを補給して、
上記各成分の濃度を上記範囲に維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム缶ボ
ディー等のアルミニウム材の脱脂、スマット除去に好適
な酸性洗浄液およびその洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウムまたはアルミニウム合金か
ら製造された飲料缶等のアルミニウム材は、その表面を
アルミニウム酸化物や油分等が覆っている。特にアルミ
ニウム缶の場合は、通常、ドローイング・アンド・アイ
アニング(DI)と呼ばれる引き抜き加工によって製造
されており、この加工によって製造されたアルミニウム
缶には、引き抜き時に削られて発生したアルミニウム粉
末(スマット)や潤滑油が付着している。したがって、
アルミニウム材に化成処理皮膜、塗膜等を強固に形成す
るためには、アルミニウム酸化物、油分、スマット等を
除去し清浄化しておく必要がある。
【0003】アルミニウム材の表面を清浄化するには、
一般に金属表面を適度にエッチングして洗浄するクロム
酸系、フッ化水素酸系、さらにはクロムフリーやフッ素
フリー系の酸性洗浄液が用いられている。通常、酸性洗
浄液中でのアルミニウムのエッチング反応は、アルミニ
ウムがアルミニウムイオン(Al3+)となるアノード反
応と、洗浄液中のH+ が還元されて1/2H2 となるカ
ソード反応とからなる。そこで、酸性洗浄液中に酸化型
金属イオンもしくは酸化型金属酸イオン(以下、単に
「酸化型イオン」ということがある。)、例えば第二鉄
イオン(Fe3+)を添加すると、このFe3+がFe2+
還元されるアノード反応が前記H+ の還元と同時に起こ
るため、アルミニウムのエッチング反応が促進される。
なお、エッチング反応が進行するにつれて増大するFe
2+濃度を抑制し、洗浄浴中の第二鉄イオン濃度を管理す
るために酸化剤も併用されている。
【0004】ところが、酸化剤は界面活性剤を酸化分解
するため、界面活性剤の酸化分解物が洗浄浴中に蓄積
し、アルミニウム表面の脱脂性が低下するという問題が
あった。また脱脂性を維持するために過剰の界面活性剤
を添加すると、ランニングコストが増大するという問題
もあった。
【0005】そこで、酸化剤による界面活性剤の分解を
防止する技術が多種開発された。例えば特開平7−41
973号公報の発明は、pH2以下となる量の無機酸
と、酸化型金属イオンと、界面活性剤と、主鎖中の隣接
した炭素原子に直結した水酸基を1分子中に少なくとも
2個有する多価アルコールを0.1〜5g/lと、を含
有するアルミニウム系金属の酸性洗浄水溶液を使用する
ものであり、多価アルコールによって界面活性剤の分解
を防止しようとするものである。
【0006】上記公開公報の発明においては、洗浄浴へ
の酸性洗浄液の補給を、無機酸および酸化型金属イオン
を一つの水溶液とし、界面活性剤、酸化剤および多価ア
ルコールをもう一つの水溶液として、洗浄浴中液の酸化
還元電位を測定しながら行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】洗浄浴中液の脱脂能力
を保持するために、界面活性剤濃度を管理することは非
常に重要である。しかし、上記公開公報のように界面活
性剤を酸化剤と混合した水溶液で補給すると、酸化剤の
添加量は酸化型イオンと、その還元型イオンとのバラン
スに合わせてコントロールすることになるため、洗浄液
中の界面活性剤濃度のバラツキが大きくなる。
【0008】したがって本発明は、脱脂性能を保持する
ために界面活性剤を適宜補給でき、かつ、エッチング能
力を維持するための還元型イオン用酸化剤も適正に補給
することのできる酸性洗浄液、およびその洗浄方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のアルミニウム材
用酸性洗浄液は、硫酸、界面活性剤、および酸化型金属
イオンもしくは酸化型金属酸イオンを含有するA液と、
硝酸および酸化剤を含有するB液とからなる。上記酸化
型金属イオンは第二鉄イオンであることが好ましい。ま
た、処理するアルミニウム材の例としてはアルミニウム
缶ボディーを挙げることができる。
【0010】一方、本発明のアルミニウム材の洗浄方法
は、硫酸3000〜50000ppm、界面活性剤10
0〜5000ppm、酸化型金属イオンもしくは酸化型
金属酸イオン50〜3000ppm、および硝酸100
〜5000ppmの各成分を含有し、アルミニウム材の
処理を行っている酸性洗浄液中へ、硫酸30〜500質
量部、界面活性剤1〜50質量部、酸化型金属イオンも
しくは酸化型金属酸イオン0.5〜30質量部、および
水30〜500質量部を含有するA液と、硝酸0.5〜
30質量部、酸化剤0.5〜30質量部および水10〜
300質量部を含有するB液とを補給して、上記各成分
の濃度を上記範囲に維持するものである。上記A液の補
給時期は酸性洗浄浴の電気伝導度によって、また、上記
B液の補給時期は酸性洗浄浴の酸化還元電位によって決
定することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の方法をさらに詳細
に説明する。酸洗用洗浄浴に使用する酸性洗浄液のう
ち、上記A液は硫酸、界面活性剤、および酸化型イオン
を含有するものである。界面活性剤はアルミニウム材表
面に付着した油脂分、例えばDI加工後のアルミニウム
缶ボディーであれば、潤滑剤を取り除くことを目的とし
て使用されるものである。界面活性剤としてはノニオン
系、カチオン系、アニオン系、両性イオン系のいずれに
ついても使用できるが、ノニオン系界面活性剤、例えば
アルキルアルコールのエチレンオキサイド付加物、アル
キルフェノールのエチレンオキサイド付加物、アビエチ
ン酸誘導体を使用することが好ましい。界面活性剤の添
加量は、A液中に1〜50質量部が好ましく、さらに好
ましくは5〜30質量部である。添加量が1質量部未満
では脱脂が不十分となり、50質量部を超えると洗浄浴
内が発泡して洗浄処理が困難となることがあるととも
に、廃水処理の負荷が高くなってしまう。
【0012】酸化型イオンは、アルミニウム材を酸化し
てアルミニウムイオン(Al3+)とすることで金属表面
をエッチングし、化成処理皮膜の形成および形成された
皮膜の金属材との密着性を向上させることを目的として
使用するものである。酸化型イオンの例としては、第二
鉄イオン(Fe3+)、第二セリウムイオン(Ce4+)、
コバルトイオン(Co5+)、スズイオン(Sn4+)等の
酸化型金属イオン、メタバナジン酸イオン(VO3-)等
の酸化型金属酸イオンが挙げられる。これら酸化型イオ
ンは硫酸塩あるいは硝酸塩のような水溶性塩で供給され
ることが好ましく、第二鉄イオンを例にとれば硫酸第二
鉄、硝酸第二鉄が好ましく使用できる。酸化型イオンの
添加量は、A液中に0.5〜30質量部が好ましく、さ
らに好ましくは2〜15質量部である。添加量が0.5
質量部未満では洗浄浴中のイオン濃度を維持することが
困難となり、30質量部を超えると供給過剰となって沈
殿するおそれがある。
【0013】また、上記硫酸の添加量は、A液中に30
〜500質量部が好ましく、さらに好ましくは100〜
300質量部である。添加量が30質量部未満では洗浄
浴中のpHを維持することが困難となり、500質量部
を超えると次工程への持ちこみが多くなり、正常な化学
反応を妨害するとともに使用量が増して経済的に不利と
なる。
【0014】一方、上記B液は硝酸および酸化剤を含有
するものである。このうち酸化剤は、アルミニウムを酸
化・エッチングすることにより酸化型金属イオンが還元
された還元型イオンを再度酸化するために使用するもの
である。例えばイオンとして第二鉄イオンだけを補給し
ていくと、第一鉄イオンが酸性洗浄浴中に蓄積されて泥
状化し、また第一鉄イオン由来の沈殿物が生成して処理
作業性が劣化する。さらに、酸洗浄されたアルミニウム
材は、次工程に鉄イオンを持ち込むため、次工程の化成
処理浴において沈殿物が発生したり、化成処理に悪影響
をおよぼすおそれもある。しかし、これらの問題は、酸
化剤の使用によって解消することが可能となる。
【0015】本発明で使用することのできる酸化剤の例
としては、過酸化水素(H22)、過硫酸塩(例えば、
NaS28 2-)、オゾン(O3 )、セリウム化合物
(例えば、硫酸セリウムアンモニウム、(NH44
e(SO44 )、亜硝酸塩(例えばNaNO2、KNO
2)を挙げることができる。酸化剤の添加量は、B液中
に0.5〜30質量部が好ましく、さらに好ましくは2
〜15質量部である。添加量が0.5質量部未満では洗
浄浴中の酸化型イオン濃度を維持することが困難とな
り、30質量部を超えると供給過剰となって界面活性剤
を分解し、洗浄浴中の界面活性剤濃度を維持できなくな
ることがある。
【0016】また、上記硝酸の添加量は、B液中に0.
5〜30質量部が好ましく、さらに好ましくは2〜20
質量部である。添加量が0.5質量部未満ではアルミニ
ウム材の均一なエッチングができなくなり、30質量部
を超えると廃水処理の負荷が高くなるとともに経済的に
も不利である。
【0017】本発明の酸性洗浄液には、上記以外の添加
物を適宜含有させることができる。例えば、酸化剤によ
る界面活性剤の分解を防止するために多価アルコールを
A液、B液のいずれかに添加することができる。この多
価アルコールは、主鎖中の隣接した炭素原子に直結した
水酸基を1分子中に少なくとも2個有するものであり、
その例としては1,2−エタンジオール(エチレングリ
コール)、1,2−プロパンジオール(プロピレングリ
コール)、1,2−ペンタンジオール、1,2−ブタン
ジオール等の二価アルコール、1,2,3−プロパント
リオール(グリセリン)、1,2,4−ブタントリオー
ル等の三価アルコール、および1,2,3,4−ブタン
テトラオール等の四価アルコールを挙げることができ
る。多価アルコールの添加量は、A液またはB液中に1
〜50質量部が好ましく、さらに好ましくは5〜30質
量部である。同じく酸化剤による界面活性剤の分解を防
止するために臭素イオンを少量添加してもよい。
【0018】本発明の酸性洗浄液を用いてアルミニウム
材の酸洗を行うには、先ずA液および硝酸を適宜混合し
て調製し洗浄浴液とする。この洗浄液は、pHが0.6
〜2、界面活性剤濃度が100〜5000ppm、好ま
しくは500〜3000ppm、酸化型イオン濃度が5
0〜3000ppm、好ましくは200〜1500pp
mとなるように調製される。
【0019】本発明のアルミニウム表面の酸性洗浄方法
は、スプレー法または浸漬法のいずれを用いてもよい。
また酸性洗浄を実施するにあたり、処理温度は35〜8
5℃が好ましく、50〜75℃がより好ましい。処理温
度が85℃を超えると、エッチング過剰となり処理浴の
老化が早まり、35℃未満の場合はエッチング量が不足
し脱スマット性が低下する。また酸性洗浄処理時間は3
0〜300秒が好ましい。処理時間が300秒を超える
とエッチング過剰となって処理浴の老化が早まり、30
秒未満の場合はエッチング量が不足し脱スマット性が低
下する。より好ましくは、45〜120秒である。
【0020】A液の補給量は洗浄浴の電気伝導度を測定
して決定することが好ましい。電気伝導度は浴中の電解
質濃度に依存するため、硫酸がアルミニウム材に付着し
て洗浄浴から持ち出されたり、アルミニウム材からアル
ミニウムイオンが溶出すると電気伝導度は低くなる。好
ましい電気伝導度は10〜100mS/cm、より好ま
しくは30〜70mS/cmである。A液を補給するこ
とにより界面活性剤濃度を上記濃度範囲に維持すること
が可能となる。
【0021】また、B液の補給量は洗浄浴の酸化還元電
位を測定して決定することが好ましい。酸化還元電位は
浴中の酸化型イオンとその還元型イオンとの比率に依存
するため、酸化型イオンが還元・消費されると低下す
る。好ましい酸化還元電位は例えば酸化第二鉄を使用し
た場合で0.4〜0.7mV(対Ag/AgCl)、よ
り好ましくは0.5〜0.6mVである。この酸化還元
電位が0.4mV未満の場合は酸化型イオンが不足し
て、アルミニウム表面のエッチング量が低下する傾向が
あり、一方、0.7mVを超えると過剰の酸化剤が供給
され、界面活性剤の分解が促進されるとともに不経済で
ある。
【0022】B液の補給で酸化剤を添加することによ
り、還元型イオンを酸化・復活してエッチング性能を維
持することが可能となる。この方法によれば、たとえば
アルミニウム缶ボディーの酸洗浄において処理する缶の
数が変動することがあっても、酸化還元電位の変動に合
わせて機械的にB液の補給量を決められる。また、従来
のように酸化剤と界面活性剤を一液としていないため、
酸化剤の補給量変動が界面活性剤の濃度に影響を与え
て、脱脂不良、それによるアルミニウム缶底の殺菌工程
による黒変を引き起こすおそれがない。
【0023】本発明の酸性洗浄液によって清浄化された
アルミニウム表面は、常法に従って水洗後、クロム酸ク
ロメート、りん酸クロメート等のクロメート系化成処理
剤、りん酸ジルコニウム、りん酸チタニウム等のクロム
フリー化成処理剤等により化成処理を行うことができ
る。
【0024】
【実施例】次に、実施例および比較例を挙げて、本発明
をさらに具体的に説明する。
【0025】実施例 (1)被処理物 3004合金のアルミニウム板をDI加工して得られ
た、潤滑油とスマットの付着したフタなしの缶ボディー
を使用。
【0026】(2)酸性洗浄液(当初浴組成) 硫酸20000ppm、界面活性剤2000ppm、F
3+500ppmおよび硝酸1000ppmからなる洗
浄液を調製して浴へ投入した。
【0027】(3)酸性洗浄液(補給剤) 硫酸200質量部、界面活性剤20質量部、Fe3+5質
量部および水300質量部からなるA液と、硝酸10質
量部、過酸化水素10質量部および水150質量部から
なるB液を調製して補給剤とした。
【0028】(4)処理条件 洗浄液の電気伝導度および酸化還元電位を測定し、電気
伝導度が35mS/cm以下になるとA液を、また、酸
化還元電位が520mV以下になるとB液を補給した。
缶ボディーを48000缶/時、72000缶/時、9
6000缶/時の処理量で、各々24時間連続処理を行
った。なお、洗浄液の温度は75℃、処理時間は50秒
(スプレー処理)であった。酸洗浄後、15秒間水道水
で水洗し、さらに化成処理剤(「アルサーフ440」、
日本ペイント社製)により40℃で12秒間化成処理を
行い、15秒間水道水、続いて5秒間脱イオン水でスプ
レー水洗し、190℃で3分間乾燥させた。
【0029】(5)評価 24時間後の洗浄剤組成を、界面活性剤はセシボール滴
定法、Fe3+は酸化還元滴定法、油分はTOC(全有機
体炭素)測定機(「TOC5000」、島津製作所社
製)で測定した。また、終了直前に処理した缶ボディー
から10缶を無差別に抽出してボトムを切り出し、10
0℃の水道水に30分間浸漬して耐沸水性を調べた。こ
れらの結果を表1に示す。
【0030】比較例 補給液として、A液を硫酸200質量部、硝酸10質量
部、Fe3+5質量部および水300質量部、B液を界面
活性剤20質量部、過酸化水素10質量部および水15
0質量部で各々調製した以外は実施例1と同様にして、
缶ボディーの処理を行い、界面活性剤濃度、油分濃度お
よび耐沸水性を調べた。これらの結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】以上の結果から明らかなように、本実施例
での補給液で浴の調整を行えば、界面活性剤濃度とFe
3+濃度の両方を適性にコントロールできるため、缶ボデ
ィーの酸洗浄が十分に行われ、堅固な化成被膜を形成で
きる。そのため、耐沸水性も優秀である。なお、比較例
の96000缶処理は一見良好なように見えるが、実ラ
インでは缶の処理数が最大数万缶の単位で変動する。す
なわち、実施例では、このような処理缶数の変動が生じ
ても安定した処理ができたことが判る。
【0033】
【発明の効果】本発明のアルミニウム材用酸性洗浄液
は、A液として硫酸、界面活性剤、および酸化型金属イ
オンもしくは酸化型金属酸イオンを混合し、B液として
硝酸および酸化剤を混合してあるため、酸化剤の補給量
変動が界面活性剤の濃度に影響を与えて、脱脂不良、そ
れによるアルミニウム缶表面の黒変を引き起こすおそれ
がない。
【0034】また、A液の補給時期を酸性洗浄浴の電気
伝導度によって決定すれば、界面活性剤濃度の安定化を
図ることができ、また、B液の補給時期を酸性洗浄浴の
酸化還元電位によって決定すれば、酸化型イオン濃度の
安定化を図ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B201 AA21 BB82 BB89 BB92 BB94 BB96 CB01 CC01 CC11 CC21 CD42 CD43 4K053 PA10 RA12 RA13 RA15 RA16 RA29 RA64 RA68 SA04 SA06 YA01 YA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硫酸、界面活性剤、および酸化型金属イオ
    ンもしくは酸化型金属酸イオンを含有するA液と、硝酸
    および酸化剤を含有するB液とからなることを特徴とす
    るアルミニウム材用酸性洗浄液。
  2. 【請求項2】前記酸化型金属イオンが第二鉄イオンであ
    る、請求項1記載のアルミニウム材用酸性洗浄液。
  3. 【請求項3】アルミニウム材がアルミニウム缶ボディー
    である請求項1または2に記載のアルミニウム材用酸性
    洗浄液。
  4. 【請求項4】硫酸3000〜50000ppm、界面活
    性剤100〜5000ppm、酸化型金属イオンもしく
    は酸化型金属酸イオン50〜3000ppm、および硝
    酸100〜5000ppmの各成分を含有し、アルミニ
    ウム材の処理を行っている酸性洗浄液中へ、硫酸30〜
    500質量部、界面活性剤1〜50質量部、酸化型金属
    イオンもしくは酸化型金属酸イオン0.5〜30質量
    部、および水30〜500質量部を含有するA液と、硝
    酸0.5〜30質量部、酸化剤0.5〜30質量部およ
    び水10〜300質量部を含有するB液とを補給して、
    前記各成分の濃度を前記範囲に維持することを特徴とす
    るアルミニウム材の洗浄方法。
  5. 【請求項5】前記A液の補給時期を酸性洗浄浴の電気伝
    導度によって、また、前記B液の補給時期を酸性洗浄浴
    の酸化還元電位によって決定することを特徴とする請求
    項4に記載のアルミニウム材の洗浄方法。
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