JP2001226623A - 水性コーティング組成物 - Google Patents

水性コーティング組成物

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JP2001226623A
JP2001226623A JP2000033606A JP2000033606A JP2001226623A JP 2001226623 A JP2001226623 A JP 2001226623A JP 2000033606 A JP2000033606 A JP 2000033606A JP 2000033606 A JP2000033606 A JP 2000033606A JP 2001226623 A JP2001226623 A JP 2001226623A
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coating composition
acrylic copolymer
monomer
aqueous coating
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JP2000033606A
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Takafumi Ishii
隆文 石井
Noboru Takaesu
昇 高江洲
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mitsubishi Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人体への悪影響などが殆ど生じることなく、
薄く、均一に塗布することができ、かつ優れた紫外線遮
断性能を有する高強度でブリードなどの生じることのな
い塗膜の形成が可能な水性コーティング組成物を提供す
ること。 【解決手段】 (A) 3〜50質量%のアクリル系共重
合体、(B)20質量%以上の水、(C)3質量%以上の親
水性溶剤、(D)特定量のアンモニア及び/又はアミン化
合物、及び(E)特定量のエポキシ当量500以上のエ
ポキシ化合物を含有し、該アクリル系共重合体が、(a)
特定の化学構造の紫外線吸収性モノマー及びこれ以外の
アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル
と、(b)アクリル酸、メタクリル酸、及びα,β−不飽和
−β−カルボキシカルボン酸からなる群から選ばれるカ
ルボキシル基含有ビニルモノマーとを含有するモノマー
混合物から得られる共重合体である水性コーティング組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紫外線遮断能を備え
た新規な水性コーティング組成物に関する。
【0002】
【従来技術】紫外光による材料の褪色や劣化を防止する
目的で、あるいは紫外光を遮断するする目的で、基材表
面(不透明な材料表面やガラスなどの透明材料表面)に
紫外線吸収剤を含有する塗布液を塗布する手法は古くか
ら採用されている。この目的に使用される従来の塗布液
の多くは、ベンゾトリアゾール骨格又はヒドロキシベン
ゾフェノン骨格を有する紫外線吸収剤を皮膜形成能のあ
るポリマーに混合して製造される。しかし、上記の紫外
線吸収剤は、ポリマーとの相溶性が乏しいため、塗布液
中での紫外線吸収剤濃度を高くすることができず、又同
じ理由から、時間の経過と共に紫外線吸収剤が塗膜(紫
外線吸収層)からブリードしてしまう不都合もある。
【0003】このような不都合を解消する手段のひとつ
に、紫外線吸収に寄与するベンゾトリアゾール骨格また
はヒドロキシベンゾフェノン骨格を持った重合性化合物
を合成し、これを他のモノマー成分と共重合させる方法
がある。例えば、特開平9−12642号公報には、ベ
ンゾトリアゾール又はヒドロキシベンゾフェノンをアク
リル酸又はメタクリル酸に化学結合させて重合性モノマ
ーを調製し、これを重合させる例が報告されている。
【0004】一方、置換基を持たないベンゾトリアゾー
ル骨格やヒドロキシベンゾフェノン骨格で吸収できる紫
外線の波長範囲は限られているので、単なるベンゾトリ
アゾール骨格またはヒドロキシベンゾフェノン骨格を備
えた重合性化合物では、波長390〜400nmの範囲
に分布する全ての紫外光を吸収することが困難である。
吸収波長領域の拡大には、ベンゾトリアゾール骨格にハ
ロゲン原子等を導入することが有効であることが知られ
ている(特開昭57−142975号公報に示されてい
る化合物が一例として挙げられる)。しかしながら、塩
素原子やtert-ブチル基を導入したベンゾトリアゾール
骨格をポリマー鎖中に取り込むことは、容易でないのが
実状である。
【0005】また、従来知られている紫外線吸収能のあ
る高分子化合物は、水に対する溶解性が低いため、これ
を基材表面に塗布するに際しては、当該高分子化合物を
専ら有機溶剤に溶解又は分散しなければならない。しか
し、高分子化合物の良溶媒である有機溶剤は、通常、引
火性や人体への影響などの問題を伴うため、紫外性吸収
能のあるコーティング組成物であって、その分散媒が非
有機溶剤系である組成物の開発が強く望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、人体への悪影響などが殆ど生じることなく、薄く、
均一に塗布することができ、かつ強度が強く、ブリード
などが生じることのない塗膜の形成が可能な水性コーテ
ィング組成物を提供することにある。また、本発明の目
的は、紫外光に対して広い吸収波長領域を有すると共に
吸収能が高く、従って優れた紫外線遮断性能を有する塗
膜の形成が可能な水性コーティング組成物を提供するこ
とにもある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の水性コーティン
グ組成物は、(A) 3〜50質量%のアクリル系共重合
体、(B)20質量%以上の水、(C)3質量%以上の親水
性溶剤、(D)前記アクリル系共重合体に含まれるカルボ
キシル基の0.5〜1.1当量に相当するアンモニア及
び/又はアミン化合物及び(E)前記アクリル系共重合
体に含まれるカルボキシル基の0.01〜3当量に相当
するエポキシ当量500以上のエポキシ化合物を含有す
る。そして該アクリル系共重合体として、(a)下記一般
式(1)で表わされる紫外線吸収性モノマーと、これ以
外のアクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステ
ルとを合計量で50質量%以上含有し、その合計量の1
〜90質量%が前記紫外線吸収性モノマ−であり、且つ
(b)アクリル酸、メタクリル酸及びα,β−不飽和−β−
カルボキシカルボン酸からなる群から選ばれるカルボキ
シル基含有ビニルモノマーの1種又は2種以上を0.3
〜5モル/kg含有するモノマー混合物を共重合させて
得られる共重合体を使用する。
【0008】
【化2】 (式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2はハロ
ゲン原子又は水素原子を示し、そしてR3は水素原子又
は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の水性コーティング組成物
は、(A) モノマー混合物の共重合物であるアクリル系
共重合体、(B)水、(C)親水性溶剤、(D)アンモニア及
び/又はアミン化合物、及び(E)エポキシ化合物を含
有する。まず、アクリル系共重合体の前駆物であるモノ
マー混合物について説明する。本発明で使用するモノマ
ー混合物は、必須モノマー成分(a)として、一般式
(1)で表わされる紫外線吸収性モノマーとこれ以外の
アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルと
を含有する。一般式(1)において、置換基R2がハロ
ゲン原子である場合は、そのハロゲン原子は、塩素原子
であることが最も好ましい。置換基R3がアルキル基で
ある場合は、そのアルキル基は、エチル基であるか、あ
るいはイソプロピル基、tert−ブチル基、及びtert−
アミル基などの炭素数3〜5の分枝アルキル基であるこ
とが好ましい。本発明で使用する好ましい紫外線吸収性
モノマーには、下記の化合物が包含される。 (1a)R1=メチル基、R2=塩素原子、R3=エチル
基である化合物、(1b)R1=水素原子、R2=塩素原
子、R3=tert−ブチル基である化合物、(1c)R1
=メチル基、R2=塩素原子、R3=tert−ブチル基で
ある化合物、(1d)R1=水素原子、R2=塩素原子、
3=エチル基である化合物、(1e)R1=メチル基、
2=水素原子、R3=メチル基である化合物、なお、一
般式(1)で示される紫外線吸収性モノマーは、2種以
上混合して用いることができる。
【0010】一般式(1)で示される紫外線吸収性モノ
マーは、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル
の1種である。本発明で使用するモノマー混合物は、こ
の紫外線吸収性モノマーを含めて(メタ)アクリル酸エ
ステルを50質量%以上、好ましくは70質量%以上、
更に好ましくは80質量%以上含有する。そしてモノマ
ー混合物に含まれる(メタ)アクリル酸エステルの合計
量の1〜90質量%、好ましくは5〜70質量%が一般
式(1)の紫外線吸収性モノマーで占められている。こ
こで、「(メタ)アクリル酸エステル」との表示は、ア
クリル酸エステルとメタクリル酸エステルの両者を意味
する。一般式(1)の紫外線吸収性モノマーの量が、モ
ノマー混合物に含まれる(メタ)アクリル酸エステル全
量の1質量%に満たない場合は、そのモノマー混合物を
共重合させて得られる共重合体の紫外線遮断能が不足す
る虞があり、90質量%を越える場合は、得られる共重
合体の溶媒への溶解性が低下し、加えてその塗膜が脆弱
になる虞がある。
【0011】モノマー混合物は、一般式(1)の紫外線
吸収性モノマーと、これ以外の(メタ)アクリル酸エス
テルを含有する。本発明で用いるモノマー混合物は、該
モノマー混合物がメタクリル系の紫外線吸収性モノマー
を含有する場合には、紫外線吸収性モノマーでないアク
リル酸エステルを含有することが好ましく、一方、モノ
マー混合物がアクリル系の紫外線吸収性モノマーを含有
する場合には、紫外線吸収性モノマーでないメタクリル
酸エステルを含有することが好ましい。そしてこの場合
のモノマー混合物中のアクリル系モノマーとメタクリル
系モノマーの質量比は、1:0.5〜1:5(更に好ま
しくは、1:0.8〜1:2)の範囲にあることが好ま
しい。一般に、アクリル系モノマーを増量すると、共重
合体は軟質化し、メタクリル系モノマーを増量すると、
共重合体は硬質化して脆性を増す。
【0012】上記(メタ)アクリル酸エステルの例とし
ては、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル及び(メ
タ)アクリル酸のアラルキルエステルを挙げることがで
きる。前記アルキルエステルとしては、例えば、メチル
エステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチル
エステル、アミルエステル、ネオアミルエステル、ヘキ
シルエステル、2−エチルヘキシルエステル、オクチル
エステル、ノニルエステル、デシルエステル、ドデシル
エステル及びヘキサデシルエステル等が使用可能である
が、アルキルエステルにおけるアルキル基の炭素数は1
〜10の範囲にあることが好ましい。これらのアルキル
基は直鎖状であっても分岐していてもよい。アラルキル
エステルとしては、例えば、ベンジルエステル、フェネ
チルエステル及びナフチルメチルエステルなどが使用可
能である。上記の他に、(メタ)アクリル酸のシクロヘ
キシルエステル、ヒドロキシエチルエステル、及びジエ
チレングリコールモノエチルエーテルエステル等も、一
般式(1)で示される紫外線吸収性モノマー以外の(メ
タ)アクリル酸エステルとして使用することができる。
【0013】本発明のアクリル系共重合体の前駆物であ
るモノマー混合物は、必須モノマー成分(b)として、
アクリル酸、メタクリル酸、及びα,β−不飽和−β−
カルボキシカルボン酸からなる群から選ばれる1種また
は2種以上のカルボキシル基含有ビニルモノマーを、モ
ノマー混合物1kg当り0.3〜5モル、好ましくは
0.5〜3モルの範囲で含有する。α、β−不飽和ジカ
ルボン酸の例としては、マレイン酸、フマル酸などが使
用可能である。これらのカルボキシル基含有ビニルモノ
マーは、本発明のアクリル系共重合体に、水及び親水性
溶剤との親和性を付与する成分であって、カルボキシル
基含有ビニルモノマーの使用量が、上記の範囲より少な
い場合は、得られるアクリル系共重合体の水ないしは親
水性有機溶剤に対する溶解性が低下し、上記の範囲より
多い場合は最終組成物から得られる塗膜の耐水性が劣化
する心配がある。
【0014】本発明で使用するモノマー混合物には、任
意成分として、下記の如きビニルモノマーの1種又は2
種以上を配合することができる。スチレン、α−メチル
スチレン、p−アセトキシスチレン、(メタ)アクリロ
ニトリル、(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニル、マレ
イン酸ジエステル及びマレイミド。
【0015】モノマー混合物の共重合反応は、常法によ
り行なうことができる。例えば、一般のラジカル重合開
始剤をモノマー混合物又はその溶液に溶解させておき、
これを加温した反応溶媒中に滴下してモノマー混合物を
共重合させる手法が採用できる。また、溶媒の一部又は
全部を反応容器に入れて所定温度に調節し、ここに重合
開始剤を加えたモノマー混合物又はその溶液を滴下する
ことによって反応を遂行させることもできる。重合開始
剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、
2,2'-ジメチルアゾビスイソブチロニトリル及び過酸
化ベンゾイルなどのラジカル開始剤を用いることができ
る。モノマー混合物の溶剤及び反応溶媒としては、アル
コール、エーテル及びケトン等を用いることができる
が、沸点が240℃以下の溶媒を選択することが好まし
い。好ましい溶媒としては、ジグライム、プロピレング
リコールモノ酢酸エステル、プロピレングリコールモノ
酢酸エステルモノメチルエーテル、メトキシブタノー
ル、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチ
ルケトン及びメチルイソブチルケトン等を例示すること
ができる。これらの溶媒は1種又は2種以上を混合して
使用することができる。
【0016】溶媒の全使用量は特に限定されないが、一
般的には滴下終了時点でモノマー混合物と溶媒の合計量
の5〜95質量%、好ましくは10〜90質量%、さら
に好ましくは20〜80質量%の範囲にある。重合開始
剤の量も特には限定されないが、一般的には、モノマー
混合物の全量の0.5〜10質量%、好ましくは1〜5
質量%の範囲で選ばれる。反応温度は一般に40℃〜1
20℃、好ましくは45℃〜110℃、さらに好ましく
は50℃〜100℃の範囲で選ばれる。反応時間は一般
に15分〜20時間、好ましくは30分〜10時間、さ
らに好ましくは1時間〜5時間の範囲で調整される。
【0017】共重合法の別法としては、モノマー混合物
と重合開始剤を溶媒に溶解しておき、この溶液を加熱さ
れた反応コイルに通す方法を挙げることができる。この
場合の重合開始剤や溶媒の種類、量、反応時間及び反応
温度は、滴下により反応を行う場合と同様である。
【0018】共重合法の如何を問わず、反応終了後は反
応混合物を、アクリル系共重合体に対する貧溶媒(例え
ば、ヘキサン、ヘプタンなど)に滴下してアクリル系共
重合体を析出させ、これを濾別又は遠心分離すること
で、本発明のアクリル系共重合体を得ることができる。
【0019】得られたアクリル系共重合体の分子量及び
分子量分布は、GPCによって容易に測定することがで
きる。ポリスチレンの検量線を用いた場合、本発明で使
用するアクリル系共重合体の重量平均分子量は、通常5
000〜200000、好ましくは10000〜100
000の範囲にある。本発明で使用するアクリル系共重
合体の重量平均分子量は、重合反応条件を調節すること
によって可変である。
【0020】アクリル系共重合体は、分子中に所定量の
カルボキシル基含有ビニル化合物を含有しているため、
アンモニア及び/又はアミン化合物のアルカリ性化合物
(中和剤)を含有する水性溶媒に容易に溶解する。
【0021】本発明の水性コーティング組成物に含まれ
るアクリル系共重合体の濃度は、3〜50質量%、好ま
しくは5〜30質量%、更に好ましくは、7〜30質量
%の範囲にある。3質量%未満であると十分な厚さの塗
膜を形成することが困難になり、50質量%を越えると
均一な塗膜を得ることが困難になる。尚、アクリル系共
重合体を合成する重合反応に、後述する親水性溶剤を反
応溶媒として使用した場合には、反応混合物からアクリ
ル系共重合体を取り出すことなく、反応混合物をそのま
ま水性コーティング組成物の調製に使用して差し支えな
い。
【0022】本発明の水性コーティング組成物は、アン
モニア及び/又はアミン化合物を含む水と親水性溶剤の
混合溶剤に、前記アクリル系共重合体及びエポキシ化合
物を分散溶解させることによって調製することができ
る。上記アミン化合物に特別な限定はないが、塗膜形成
後の乾燥性の観点から分子量300以下、特に分子量2
00以下のアミン化合物を使用することが好ましい。具
体的には、ヘキシルアミン、ジイソプロピルアミン及び
トリエチルアミンなどの脂肪族系の第一アミン、第二ア
ミン及び第三アミン;N,N−ジメチルアニリン、及び
ベンジルアミンなどの芳香族アミン;2,6−ルチジン
などの複素環アミンが好適に使用できるほか、分子中に
水酸基を含有するN,N−ジメチルモノエタノールアミ
ンやエーテル結合を有するエチルー2−アミノエチルエ
ーテルなども使用可能である。
【0023】アミン化合物は2種以上を混合使用するこ
とができ、アンモニアと併用することもできるが、本発
明の水性コーティング組成物におけるアンモニア及び/
又はアミン化合物の総使用量は、水性コーティング組成
物中のアクリル系共重合体が含有するカルボキシル基の
1.1当量以下、好ましくは0.95当量以下であり、
またその下限値は0.5当量以上、好ましくは0.65
当量以上である。
【0024】使用される親水性溶剤の種類には特に制限
はない。例えば、4−メトキシブタノール、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、ブチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ、セロソルブアセテート、2−プロパノ
ール(イソプロパノール)、ジグライム、メチルエチル
ケトンなどの、アルコール、エーテル、ケトンの含酸素
有機溶剤を任意に使用することができる。
【0025】本発明の水性コーティング組成物に含まれ
る水の量は、20質量%以上、好ましくは25〜88質
量%の範囲である。又、上記親水性溶剤の量は3質量%
以上、好ましくは5〜50質量の範囲である。親水性溶
剤の量が3質量%未満であると、塗膜の外観にムラなど
が発生しやすく好ましくない。
【0026】エポキシ化合物は、エポキシ当量500以
上、好ましくは800以上のものである。エポキシ当量
が500より小さいとエポキシ化合物とアクリル重合体
中のカルボン酸基との反応が室温で進行しやすくなるた
め塗布液の保存安定性が低下し、好ましくない。また、
エポキシ当量の上限は特に限定されないが、通常200
0以下、好ましくは1500以下である。またエポキシ
当量が2000よりも大きい場合、エポキシ化合物が塗
布液から沈降する可能性がある。
【0027】エポキシ化合物の具体的な例としては、ビ
スフェノールAタイプ、フェノールノボラックタイプ、
ビスフェノールFタイプ及び脂環式エポキシ樹脂などが
挙げられる。これらはいずれも好適に用いることが出来
るが、特にビスフェノールAタイプ及びビスフェノール
Fタイプが好適である。これらのエポキシ化合物の分子
量は5000以下であることが好ましい。
【0028】またこれらの通常のエポキシ化合物以外
に、ポリオキシエチレンポリオールと酸無水物との反応
物を付加させることで、水への分散性を向上させたエポ
キシ化合物(特開平7−206982号公報)、あるい
は、含燐ポリオキシアルキレンポリオールと酸無水物の
反応物を付加させることで水への親和性を向上させたエ
ポキシ化合物(特開平7−304853号公報)、あるい
はイソシアナート基含有ポリエーテルウレタン、エポキ
シ化合物及びアルキルフェノールエチレンオキシド付加
物を反応させて得られる乳化性エポキシ化合物(特開平
6−228272号公報)、あるいはポリアルキレンポ
リエーテルポリオールのポリグリシジルエーテルを混合
することで水への分散性を改良したエポキシ化合物(特
開平6−179801号公報)を用いることもできる。
【0029】エポキシ化合物の水性コーティング組成物
中の配合量は、前記アクリル共重合体に含まれるカルボ
キシル基に対して0.01〜3.0当量、好ましくは
0.1〜2.0当量である。これよりもエポキシ化合物
の配合量が少ないと硬化反応が十分に進行せず、またコ
ーティング膜中に残存するカルボン酸基が多いため塗膜
の耐久性、耐水性が不十分になりやすい。またこれより
もエポキシ化合物の配合量が多いと、エポキシ化合物が
コーティング膜中に残存するため膜硬度が低下しやすく
なる。
【0030】なお、エポキシ化合物の水への分散安定性
を向上させるために分散安定剤を併用することが出来
る。分散安定剤としては、ノニルフェノールまたはオク
チルフェノール等に代表される長鎖アルキルフェノール
のポリエチレンオキシド付加物、あるいはポリプロピレ
ングリコールのポリエチレンオキシド、ポリエーテルウ
レタン等のノニオン系界面活性剤を例示することが出来
る。更に特開平10−182951号公報に記載されて
いる下記一般式(2)で表されるビスフェノール化合物
のアルキレンオキシド100〜1000モル付加物、ま
たは該化合物のポリイソシアナートによる縮合物、ある
いは特開平10−46008号公報に記載されているポ
リ(N―アシルエチレンイミン)、またはポリ(N−アシ
ルエチレンイミン)にアルキルアミンを付加して得られ
る化合物を用いることも出来る。なお、これらの分散安
定剤を使用する場合の使用量は特に限定されないが、エ
ポキシ化合物100質量部に対して、上限としては通常
30質量部以下、下限は通常0.01質量部以上が望ま
しい。
【0031】
【化3】 (式中、R4は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル
基を表し、R5は水素原子又はアルキル基を表し、そし
てnは0<n<800、mは0<m<800の範囲の整
数を表し、かつ100≦m+n≦1000を満たすもの
である。)
【0032】本発明の水性コーティング組成物には、必
要に応じて、当業界で公知の消泡剤、レベリング剤、表
面滑り剤及びその他の添加剤を添加することができる。
消泡剤としては、鉱油系及びシリコン系の消泡剤がどち
らも好適に使用できるが、特に鉱油系添加剤の使用が有
効である。消泡剤の添加量は、塗膜表面に荒れが生じな
い範囲で組成物の略1質量%以下の範囲で任意に選ぶこ
とができる。レベリング剤としては、例えば、アニオン
系、ノニオン系、及びアセチレンジオール系などの各種
レベリング剤が使用できる。その添加量は組成物の略1
質量%以下の範囲で選ばれる。過剰添加は気泡発生の原
因になるので好ましくない。表面滑り剤には、反応性及
び非反応性のシリコン化合物がどちらも好適に使用でき
る。反応性表面滑り剤の使用は、塗膜に経時変化の少な
い滑り性を付与できる利点があり、その添加量は、通
常、組成物の0.05〜1.0質量%、好ましくは0.
1〜0.5質量%の範囲で選ばれる。一方、非反応性表
面滑り剤は、通常組成物の0.01〜0.2質量%、好
ましくは0.02〜0.1質量%の範囲で添加すること
ができる。
【0033】本発明のコーティング組成物は、公知の条
件で容易にコーティング膜(塗膜)を形成することがで
きる。例えば、組成物を塗布後、常温下(25℃)、あ
るいは加熱下において塗膜を形成することができる。本
発明では、組成物を塗布後、加熱下におくことがより好
ましく、この場合の温度範囲は、組成物中の水分が実質
的に無くなる程度で任意に選択され、通常200℃以
下、好ましくは70〜180℃程度であり、また硬化時
間は適宜選択されるところであるが、通常10分〜3時
間である。もちろん、膜厚はその用途等により適宜選択
される。
【0034】
【発明の効果】本発明のコーティング組成物は、紫外線
吸収能を備えたアクリル系共重合体を含有し、しかも、
これが水と親水性溶剤との混合溶剤に分散された状態に
あるため、引火性とか、毒性とかを格別に心配すること
なく、基材表面に塗布することによって、基材への紫外
線透過を防止し、あるいは基材の紫外線による劣化を防
止することができる。例えば、紫外線による劣化を受け
やすいプラスチック製品や送電線の被覆材の表面に本発
明の水性コーティング組成物からなる塗膜を形成させる
ことにより、プラスチック製品や被覆材の紫外線による
劣化を防止することができる。また、建物の窓ガラス、
自動車等の車両用の窓ガラス、ガラス容器、照明具のカ
バーあるいは自動車用ヘッドライトレンズなどの各種レ
ンズ等に本発明の水性コーティング組成物を塗布するこ
とにより、これらに紫外線遮断能を付与することもでき
る。
【0035】更に、本発明のコーティング組成物は、一
般家庭で使用できる紫外性遮断用塗料としても好適に利
用することができる。一般に、コーティング組成物を一
般家庭人がガラス等に塗布した場合、塗り斑や液だれが
起きて塗膜の外観が損なわれ易いが、本発明のコーティ
ング組成物では、塗膜の厚さを最小限に抑えても高い紫
外線遮断能を発揮させることが可能であるので、塗り斑
や液だれが生じにくく、上記の不都合を軽減できる利点
がある。ちなみに、一般家庭で使用できる紫外線遮断用
塗料としては、一般式(1)で示されるモノマーを5〜
70質量%含有するモノマー混合物の共重合物であるア
クリル系共重合体を10〜20質量%、水を50〜80
質量%、親水性溶剤を5〜35質量%、アンモニア及び
/又はアミン化合物、そしてエポキシ化合物を含有する
組成物に、適当量のレベリング剤を配合したものが適し
ている。
【0036】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施
例中で行ったGPC測定は、以下の条件で行ったもので
ある。 溶媒:テトラヒドロフラン 濃度:1質量% カラム:GMH6×2本 温度:23℃ 流速:1mL/分 打ち込み量:150μL 検出器:屈折率 検量線:ポリスチレン
【0037】溶液中のポリマー濃度は、溶液0.4〜
0.6gを150℃で恒量にしたアルミニウム製シャー
レに精秤し、アセトン5gを加えて直径7cmに均一に
広げ、室温で5時間乾燥した後、125℃で4時間加熱
乾燥して秤量することにより求めた。有機溶媒量は、塗
布液調製に用いる重合液又はその濃縮液もしくは塗料の
GC分析により求めた。また中和剤添加の際に必要とな
るポリマー中のカルボン酸残基の量は、重合液又はその
濃縮液をプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶
解し、0.05モル/LのKOHのプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル溶液で滴定することにより求め
た。
【0038】[実施例1] (アクリル重合液の調製)
【0039】
【化4】
【0040】 上記の紫外線吸収性モノマー 50g メタクリル酸メチル 10g アクリル酸2−エチルヘキシル 30g メタクリル酸 10g アゾビスイソブチロニトリル 3g 上記混合物をエタノール500gに溶解し、これを60
℃に保ったイソプロパノール500g中に1時間かけて
滴下し、滴下終了後さらに同じ温度で3時間攪拌した。
得られた反応液(アクリル重合液)の一部をヘキサンに
滴下し、重合物を単離してGPC測定を行ったところ、
その重合物の重量平均分子量は24000であった。上
記で得たアクリル重合液を蒸留し、エタノール400g
を除き、シロップ状ポリマー溶液201gを得て、ポリ
マー濃度を測定したところ、ポリマー濃度49.8質量
%であった。また滴定によりポリマー1kgあたりのカ
ルボン酸残基量を測定したところ、1.39モル/kg
であった。
【0041】(水性コーティング組成物の調製)このポ
リマー溶液200gに25質量%アンモニア水を0.8
当量添加して良く攪拌した後、油化シェル製エポキシ樹
脂エピコート1044(エポキシ当量970、分子量1
400)50g(アクリル系共重合体のカルボキシル基
に対して(以下、同じ)0.26当量)をブチルセロソ
ルブ50gに溶解した溶液を高速攪拌下徐々に1時間か
けて加え、更に水を加えて全体を1.5kgに調整して
塗料(水性コーティング組成物)を得た。得られた塗料
は、ポリマー含量10.0質量%、有機溶媒含量10.
4質量%、及び水の含量79.6質量%であった。この
塗料を刷毛によりガラス表面に塗布し、乾燥後、150
℃で20分間硬化させ、塗膜を形成した(膜厚2.5μ
m)。そして塗膜の表面硬度、密着性及び紫外線透過率
を測定した。 塗膜表面鉛筆硬度:H 密着性碁盤目試験:100/100 紫外線透過率:0.3%(波長390nm)
【0042】[実施例2] (アクリル重合液の調製)
【0043】
【化5】
【0044】 上記の紫外線吸収性モノマー 30g メタクリル酸メチル 30g アクリル酸ブチル 20g N−ブトキシメチルメタクリル酸アミド 10g メタクリル酸 20g 過酸化ベンゾイル 5g 上記混合物を50℃に保ったイソプロパノール500g
中に1時間かけて滴下し、滴下終了後温度を80℃まで
上げ、更に3時間攪拌した。得られた反応液をヘキサン
3リットル中に滴下し、沈殿した重合物を遠心分離によ
り単離した。重合物の収量は95gであり、GPC測定
より求めた重量平均分子量は27000であった。また
滴定の結果、重合物のカルボン酸残基量は、2.32モ
ル/kgであった。
【0045】(水性コーティング組成物の調製)ポリマ
ー95gにモノエタノールアミン10.8g(0.8当
量)及びブチルセロソルブ200gを添加して良く攪拌
溶解した後、更に旭電化製水性エポキシエマルジョンH
UX-XW-5(エポキシ当量1000、分子量250
0、 エポキシ樹脂濃度50質量%)90g(0.41
当量)を加え、更に水を加えて全体を2kgに調整して
塗料(水性コーティング組成物)を得た。得られた塗料
は、ポリマー含量7質量%、有機溶媒含量10質量%及
び水83質量%であった。この塗料を刷毛によりガラス
表面に塗布し、乾燥後、130℃で1時間加熱硬化さ
せ、塗膜を形成した(膜厚6.5μm)。そして塗膜の表
面硬度、密着性及び紫外線透過率を測定した。 塗膜表面鉛筆硬度:2H 密着性碁盤目試験:100/100 紫外線透過率:0.29%(波長390nm)
【0046】[実施例3] (アクリル重合液の調製)
【0047】
【化6】
【0048】 上記の紫外線吸収性モノマー 40g メタクリル酸メチル 20g アクリル酸2−エチルヘキシル 25g メタクリル酸 15g アゾビスイソブチロニトリル 5g 上記混合物を、70℃に保ったイソプロパノール50g
とブチルセロソルブ50gとの混合物中に1時間かけて
滴下し、滴下終了後温度を80℃まで上げさらに5時間
攪拌してアクリル重合液を調製した。得られたアクリル
重合液の不揮発分濃度は49.8質量%であった。また
GPC測定より求めた重量平均分子量は27000であ
った。また滴定の結果、カルボン酸残基量は、2.08
モル/kgであった。
【0049】(エポキシエマルジョン(1)の調製)下
記化合物5gおよび油化シェルエポキシ1001-B-8
0(エポキシ当量500、エポキシ化合物濃度80質量
%)43.75gを攪拌混合後、水10gを加えてモー
ターで激しく攪拌し、粘度が上昇した後、水21.25
gを加えて固形分濃度50質量%のエポキシエマルジョ
ン(1)を調製した。
【0050】
【化7】
【0051】(水性コーティング組成物の調製)上記で
得たアクリル重合液100gにモノエタノールアミン
6.33g(0.8当量)を加えて混合した後、水10
0gを加えて溶解させ、これに上記で得たエポキシエマ
ルジョン(1)50g(0.24当量)を加えて混合
し、さらに水を加えて全体を750gに調整して塗料
(水性コーティング組成物)を得た。得られた塗料は、
ポリマー含量10質量%、有機溶媒含量7.40質量%
及び水82.6質量%であった。この塗料を刷毛により
ガラス表面に塗布し乾燥後、130℃で20分間加熱硬
化させ、塗膜を形成した(膜厚12μm)。そして塗膜の
表面硬度、密着性及び紫外線透過率を測定した。 塗膜表面鉛筆硬度:H 密着性碁盤目試験:100/100 紫外線透過率:0.1%(波長390nm)
【0052】[実施例4] (エポキシエマルジョン(2)の調製)メチルトシラー
ト0.5g、2-メチル-2-オキサゾリン50.0gを
トルエン30mLに溶解し、80℃で3時間、窒素下で
反応させ、2−(1-エチルペンチル)-2−オキサゾリン
15gを加え、さらに80℃で3時間反応を行った。こ
れを、エーテル500mL中に滴下し、生成した沈殿を
回収し、分子量3100のポリ(N−アセチルエチレン
イミン/N−(2−エチルヘキサノイル)エチレンイミ
ン)ブロックコポリマー55gを得た。油化シェルエピ
コート1002(エポキシ当量900)19gを80℃
で加熱溶解し、これに上記コポリマー1gを添加して十
分に攪拌した後、水20gを徐々に加え、エポキシエマ
ルジョン(2)を調製した。
【0053】(水性コーティング組成物の調製)前記実
施例3で用いたアクリル重合液80gにモノエタノール
アミン6.33g(0.8当量)を加えて混合した後、
更に水100gを加えて溶解させ、これに上記で得たエ
ポキシエマルジョン(2)30g(0.19当量)を加
えて混合し、さらに水を加えて全体を750gに調整し
て塗料(水性コーティング組成物)を得た。得られた塗
料は、ポリマー含量7.3質量%、有機溶媒含量5.3
質量%及び水87.4質量%であった。この塗料をアプ
リケーターによりガラス表面に塗布し、乾燥後、130
℃で20分間加熱硬化させ、塗膜を形成した(膜厚20
μm)。そして塗膜の表面硬度、密着性及び紫外線透過
率を測定した。 塗膜表面鉛筆硬度:H 密着性碁盤目試験:100/100 紫外線透過率:0.07%(波長390nm)
【0054】[実施例5] (アクリル重合液の調製)
【0055】
【化8】
【0056】 上記の紫外線吸収性モノマー 20g メタクリル酸アミド 10g N−シクロヘキシルマレイミド 10g アクリル酸ベンジル 45g アクリル酸 15g アゾビスイソブチロニトリ 2g 上記混合物を、70℃に保ったイソプロパノール50g
とブチルセロソルブ50gとの混合物中に1時間かけて
滴下し、滴下終了後温度を80℃まで上げさらに5時間
攪拌してアクリル重合液を得た。得られたアクリル重合
液の不揮発分濃度は49.9質量%であった。またGP
C測定より求めた重量平均分子量は57000であっ
た。また滴定の結果、カルボン酸残基量は、2.3モル
/kgであった。
【0057】(エポキシ樹脂(3)の調製)リン酸モノメ
チル10g、水酸化カリウム0.1g及びエチレンオキ
シド400gを温度125℃、圧力2気圧で15時間反
応させ、更にプロピレンオキシド200gを加えて同じ
温度圧力で10時間反応を行い、続いてブチレンオキシ
ド150gを加えて同じ温度圧力で10時間反応を行う
ことで、水酸基価15KOH/100mgで分子量80
00のリン含有ポリオキシエチレンポリオールを得た。
このポリオキシエチレンポリオール100gと無水マレ
イン酸2.5gとを130℃で2時間反応させ、酸価1
3のカルボキシル基含有化合物を得た。カルボキシル基
含有化合物40gとエポキシ樹脂(アデカレジンEP−
4100)150gとをジメチルベンジルアミン0.3
gを触媒として150℃、10時間反応させ、酸価0と
なったことを確認して、自己乳化性エポキシ樹脂(3)
を得た。このエポキシ樹脂のエポキシ当量は800であ
った。
【0058】(水性コーティング組成物の調製)上記ア
クリル重合液80gにN、N−ジメチルエタノールアミ
ン7.82g(0.95当量)を加えて混合した後、上
記で得たエポキシ樹脂(3)75g(1.05当量)を
加えて混合し、これを激しく攪拌しながら水100gを
徐々に加えて乳化させた。これに、さらに水を加えて全
体を500gに調整し塗料(水性コーティング組成物)
を得た。得られた塗料は、ポリマー含量23質量%、有
機溶媒含量8質量%及び水69質量%であった。この塗
料をアプリケーターによりガラス表面に塗布し、乾燥
後、130℃で20分間加熱硬化させ、塗膜を形成した
(膜厚30μm)。そして塗膜の表面硬度、密着性及び紫
外線透過率を測定した。 塗膜表面鉛筆硬度:HB 密着性碁盤目試験:100/100 紫外線透過率:8.3%(波長390nm)
【0059】[実施例6] (エポキシ樹脂(4)の調製)グリセリン10gに水酸
化カリウム50mgを溶解させてオートクレーブに仕込
み、125℃、2気圧で、エチレンオキシド100gを
20時間かけて供給することにより、水酸基価17KO
H/100mg、分子量1050のポリオキシエチレン
ポリオールを得た。このポリオキシエチレンポリオール
30gに無水フタル酸14gを加えて120℃で2.5
時間反応させ、酸価115のカルボキシル基含有化合物
を得た。このカルボキシル基含有化合物45gとエポキ
シ樹脂(アデカレジンEP-4100)35gおよびト
リエタノールアミン0.5gを150℃で10時間反応
させ、エポキシ当量880のエポキシ樹脂(4)を得
た。
【0060】(水性コーティング組成物の調製)上記実
施例5で用いたアクリル重合液80gにN,N−ジメチ
ルエタノールアミン7.82g(0.95当量)を加え
て混合した後、上記で得たエポキシ樹脂(4)10g
(0.12当量)を加えて混合し、これを激しく攪拌し
ながら水100gを徐々に加えて乳化させた。これに、
さらに水を加えて全体を500gに調整して塗料(水性
コーティング組成物)を得た。得られた塗料は、ポリマ
ー含量10質量%、有機溶媒含量8質量%及び水82質
量%であった。この塗料をアプリケーターによりガラス
表面に塗布し、乾燥後、130℃で20分間加熱硬化さ
せ、塗膜を形成した(膜厚25μm)。そして塗膜の表面
硬度、密着性及び紫外線透過率を測定した。 塗膜表面鉛筆硬度:H 密着性碁盤目試験:100/100 紫外線透過率:4.2%(波長390nm)
フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CG001 CG141 CH031 CH041 CH071 CH081 CJ031 CJ101 CJ131 CJ141 DB002 GA08 JB01 KA03 KA06 MA10 NA03 NA19 PB07 PC08

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 3〜50質量%のアクリル系共重
    合体、(B)20質量%以上の水、(C)3質量%以上の親
    水性溶剤、(D)前記アクリル系共重合体に含まれるカル
    ボキシル基の0.5〜1.1当量に相当するアンモニア
    及び/又はアミン化合物、及び(E)前記アクリル系共
    重合体に含まれるカルボキシル基の0.01〜3当量に
    相当するエポキシ当量500以上のエポキシ化合物を含
    み、前記のアクリル系共重合体が次の二つの条件を満た
    すモノマー混合物の共重合物である水性コーティング組
    成物: モノマー混合物 (a)下記の一般式(1)で表わされる紫外線吸収性モノ
    マーと、これ以外のアクリル酸エステル及び/又はメタ
    クリル酸エステルとを合計量で50質量%以上含有し、
    当該合計量の1〜90質量%が一般式(1)で表わされ
    る紫外線吸収性モノマ−であること、 【化1】 (式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2はハロ
    ゲン原子又は水素原子を示し、そしてR3は水素原子又
    は炭素数1〜5のアルキル基を示す) (b)アクリル酸、メタクリル酸及びα,β−不飽和−β
    −カルボキシカルボン酸からなる群から選ばれるカルボ
    キシル基含有ビニルモノマーの1種又は2種以上を0.
    3〜5モル/kg含有していること。
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