JP2001225955A - ロータリーバルブ - Google Patents

ロータリーバルブ

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JP2001225955A
JP2001225955A JP2000034746A JP2000034746A JP2001225955A JP 2001225955 A JP2001225955 A JP 2001225955A JP 2000034746 A JP2000034746 A JP 2000034746A JP 2000034746 A JP2000034746 A JP 2000034746A JP 2001225955 A JP2001225955 A JP 2001225955A
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peripheral surface
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Ryoichi Miyagawa
良一 宮川
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Aishin Industrial Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉粒体が胴部の内周面に付固着しても粉粒体
の影響を最小限に留めることができ、シール性を高める
ことも可能で、胴部の内周面が摩耗した場合等でもケー
シング全体を取り替える必要のないロータリーバルブを
提供する。 【解決手段】 供給部1aと、排出部1bと、胴部1c
とを備えた円筒状のケーシング1と、ケーシング1の両
側面の開口を覆うためのカバーと、ケーシング1の胴部
1c内の回転軸2に固定された複数の回転羽根3とを備
え、複数の回転羽根3の先端がケーシング1の胴部1c
の内周面に摺接または近接して回転するロータリーバル
ブ10において、ケーシング10の胴部1cの少なくと
も一部を回転羽根2の延設方向に可動とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータリーバルブ
に関し、特に、付着性があって固着しやすい粉粒体のハ
ンドリングに好適なロータリーバルブに関する。
【0002】
【従来の技術及び解決すべき課題】一般に存在する粉粒
体の中には、付着性があって固着しやすい物性のものが
数多くあり、それが原因で粉粒体のハンドリングの際に
トラブルが頻発している。例えば、都市ゴミ等を焼却し
た際に発生する灰、炭酸カルシウムの微粉、消石灰、カ
ーボンブラック等枚挙にいとまがない。
【0003】上記粉粒体の供給、排出に使用されている
ロータリーバルブ(「ロータリーフィーダ」ともいう)
は、図12に示すように、供給部51aと、排出部51
bと、胴部51cとを備えた円筒状のケーシング51
と、このケーシング51の両側面の開口を覆うためのカ
バー54と、ケーシング51の胴部51c内に水平方向
に延設された回転軸52に固定された複数の回転羽根5
3とを備え、回転羽根53の先端がケーシング51の胴
部51cの内周面に摺接または近接しながら回転する。
【0004】そして、上述のような付着性の大きい粉粒
体をロータリーバルブ50によってハンドリングする
と、ケーシング51の胴部51cの内周面と回転羽根5
3との間に付着した粉が硬い層を形成し、回転軸52及
び回転羽根53が回転する際のブレーキとなって過負荷
となり、ロータリーバルブ50の運転停止に至ったり、
キーキーという金属性の異音を発生させたり、異常な振
動を起こして機器が破損する等のトラブルが頻繁に発生
している。このような場合には、緊急の対策を講ずる必
要に迫られるので、人的、物的及び金銭的な損害が発生
することになる。
【0005】特に、各自治体における都市ゴミの焼却
や、民間も含めた産業廃棄物等の焼却施設においては、
焼却灰の処理工程において圧力の遮断と焼却灰の排出の
ためにロータリーバルブが数多く使用されているので、
上述の問題を解決するのが課題となっている。
【0006】技術的には、各施設により運転の温度条件
が異なり、常温から数百℃の高温帯まで様々な運転が行
われており、低温時と高温時では水分も影響して焼却灰
等の性状が異なるので、非常にハンドリングが難しくな
る。
【0007】また、これら焼却灰等の捕集には一般的に
電気集塵機やバッグフィルタが用いられ、近年はダイオ
キシン等の有害ガスを抑制するために消石灰や活性炭が
使用されていて、灰の中にこれらの成分も含まれている
ので、さらに性状が複雑になり、付着性及び固着性の大
きい粉粒体が増えている。
【0008】そして、ある程度の高温帯で連続運転して
いる設備では、灰の条件が安定していてトラブルが発生
することは少ないが、200℃以下の低温度帯で運転し
ている場合や、時々休停止する設備の場合には、結露等
もあるので、灰が水分を含んでしまってさらに付固着が
ひどくなる。
【0009】これらの設備において圧力の遮断と灰等の
排出を目的に使用されるロータリーバルブは、図12に
おけるケーシング51の胴部51cの内周面と回転羽根
53の先端との間のクリアランスを大きくすると、漏れ
風量が増大して圧力の遮断性能が低下するため、このク
リアランスは、0.2mm程度から温度条件により各々
異なるが通常1mm以下と小さいのが特徴である。
【0010】ところが、運転中にこのクリアランスに入
った灰がケーシング51の内周面に付着し、回転羽根5
3の回転に伴ってさらにケーシング51の内周面に押し
つけられて硬い固着層を形成していく。これらの固着層
は非常に堅固で、ドライバの先端を当てハンマーで叩い
ても容易に削り取れない程である。
【0011】このような固着層が形成されると、キーキ
ーという金属音に似た異音を発生するので、ケーシング
と回転羽根とが接触した機械的トラブルではないかと誤
解を招いたり、前述したように摩擦抵抗が増大してブレ
ーキによる過負荷でロータリーバルブが停止したり、異
常な振動が発生して、機械部品や電気部品を破損させる
というトラブルも起きる。
【0012】特に困った現象は、キーキーという異音が
人間にとって非常に不快な騒音なので、当事者はもちろ
ん近隣の人達にも甚大な騒音公害となりクレームを付け
られることになる。そこで、上述の問題が発生すると、
従来以下のように対処していた。
【0013】(1)ケーシング内周面の固着層を削り落
とし、回転羽根の刃先を鋭利にしてケーシング内周面へ
の押し付け力を減らすとともに、固着層を掻き取るよう
にする。また、ケーシング内周面と回転羽根との間のク
リアランスが小さいときは、薄いが非常に硬い固着層に
なり、このクリアランスが大きいと、厚いが軟らかい固
着層になって抵抗が小さくなるため、クリアランスを大
きくして厚い固着層を形成するようにする。但し、最初
からクリアランスを大きくすることは、圧力の遮断とい
う目的を阻害することとなるので、通常は行わない。
【0014】(2)高温域では固着層が軟らかく、かつ
少ないため、保温やヒーターを巻いてケーシングの側面
の温度を一定に保つ。但し、費用がかかるという問題が
ある。
【0015】(3)ケーシング内周面に付着しにくいよ
うに、フッ素樹脂コーティングやメッキを施す。これに
よって、状況が改善される場合もあるが、すべての場合
に有効な手段ではない。
【0016】(4)低温域では、ローターブレードにゴ
ム板を取り付けたり、薄いばね板を使用したりしてブレ
ード刃先に凹凸を付け、櫛歯形にして掻き取るようにす
る場合等がある。
【0017】以上のように様々な対策を模索している
が、個々の灰の性状や運転温度が異なるため根本的な解
決に至っていないのが現状である。
【0018】一方、従来のロータリーバルブは、ケーシ
ング全体が一体に形成されているため、胴部の内周面が
摩耗した場合等には、ケーシング全体を取り替える必要
があり、不経済であるとともに、ケーシング内部等を点
検するための点検口が設けられているが、この点検口
は、ほとんどが固定式であり、内部点検以外の目的に使
用されることはなかった。
【0019】そこで、本発明は上記従来のロータリーバ
ルブにおける問題点に鑑みてなされたものであって、簡
易な構成によって、粉粒体が胴部の内周面に付固着して
も粉粒体の影響を最小限に留めることができるととも
に、シール性を高めることも可能で、胴部の内周面が摩
耗した場合等でもケーシング全体を取り替える必要のな
いロータリーバルブを提供することを目的とする。
【0020】また、本発明は、上記に加え、簡易な構成
によって、回転羽根の押し付けによる影響を緩衝させる
ことができて異音等が発生することがなく、圧力シール
の機能を損なうことのないロータリーバルブを提供する
ことを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、ロータリーバルブであっ
て、供給部と、排出部と、胴部とを備えた円筒状のケー
シングと、該ケーシングの両側面の開口を覆うためのカ
バーと、前記ケーシングの胴部内の回転軸に固定された
複数の回転羽根とを備え、該複数の回転羽根の先端が前
記ケーシングの胴部の内周面に摺接または近接して回転
するロータリーバルブにおいて、前記ケーシングの前記
胴部の少なくとも一部を前記回転羽根の延設方向に可動
としたことを特徴とする。
【0022】そして、請求項1記載の発明によれば、前
記ケーシングの前記胴部の少なくとも一部を前記回転羽
根の延設方向に可動としたことにより、粉粒体が前記胴
部の一部の内周面に付固着したときに、この内周面を回
転羽根の延設方向に移動して凹部を形成し、粉粒体の影
響を最小限に留めることができる。また、逆に、内周面
を回転羽根に近接する方向に移動することにより、内周
面と回転羽根の先端との間のクリアランスを小さくした
り、互いに接触させることが可能となり、シール性を高
めることもできる。
【0023】請求項2記載の発明は、前記ケーシングの
前記胴部の少なくとも一部を前記回転羽根の方向に付勢
する付勢手段を備えたことを特徴とする。これによっ
て、上記内周面が摩耗した場合でも、自動的に内周面が
回転羽根の先端に近接する方向に移動するため、手作業
で内周面の位置を調整する必要がなく、保守性が向上す
る。
【0024】請求項3記載の発明は、前記ロータリーバ
ルブの好ましい一形態として、前記付勢手段は、前記ケ
ーシングの前記胴部に一体的に設けられた固定部材と、
該固定部材と前記ケーシングの前記胴部の少なくとも一
部との間に介装されたコイルばねであることを特徴とす
る。
【0025】請求項4記載の発明は、前記ケーシングの
前記胴部の少なくとも一部を前記胴部の他の部分に着脱
可能としたことを特徴とする。これによって、胴部の一
部のみを補修したり、取り外し可能な胴部全体を交換す
ることで、ケーシング全体の交換を回避することができ
て経済的である。
【0026】請求項5記載の発明は、前記ケーシングの
前記胴部の少なくとも一部に耐摩耗材を貼着したことを
特徴とする。これによって、胴部の内周面が摩耗した場
合でも、ケーシング全体をそっくり取り替えることな
く、胴部の一部だけを補修したり、取り外し可能な胴部
全体を交換することができ経済的である。
【0027】請求項6記載の発明は、前記ケーシングの
前記胴部の少なくとも一部は、該ロータリーバルブの点
検口の一部を構成することを特徴とする。これによっ
て、前記胴部の少なくとも一部を利用してロータリーバ
ルブの内部の点検を行うことができる。
【0028】請求項7記載の発明は、前記ケーシングの
前記胴部の少なくとも一部の内周面もしくは前記胴部の
他の部分の内周面、またはこれらの両方に溝部を備えた
ことを特徴とする。
【0029】そして、請求項7記載の発明によれば、ケ
ーシングの胴部の内周面に複数の溝部を備えるため、回
転羽根の押し付けによる影響を緩衝させることができ、
溝部では軟らかい層が形成されて、この部分によって、
異音や振動の発生を防止することができる。一方、隣接
する溝部の間のクリアランスの小さい凸部では圧力シー
ルを行うことができる。特に、可動または着脱可能な胴
部の一部に溝部を形成することにより、付着性があって
固着しやすい粉粒体に対する二重の付固着防止対策を図
ることができる。
【0030】請求項8記載の発明は、前記ロータリーバ
ルブの好ましい一形態として、前記溝部は、前記回転軸
に略々平行に直線状に延設されることを特徴とする。
【0031】請求項9記載の発明は、前記ロータリーバ
ルブの好ましい一形態として、前記溝部は、前記回転軸
に対して一定のねじれ角を有する直線状に延設されるこ
とを特徴とする。
【0032】請求項10記載の発明は、前記ロータリー
バルブの好ましい一形態として、前記溝部は、一方の側
面から前記胴部内周面の中央部までの間において、前記
回転軸に対して一定のねじれ角を有する直線状部と、前
記中央部から他方の側面までの間において、前記直線状
部と対称な形状を有する第2の直線状部とで構成される
ことを特徴とする。
【0033】請求項11記載の発明は、前記溝部を複数
有し、隣接する前記溝部の間にある凸部の幅が前記溝部
の幅より狭いことを特徴とする。これによって、溝部に
軟らかい層を確実に形成することができ、異音や振動の
発生をより確実に防止することができる。
【0034】また、請求項12記載の発明は、前記溝部
は、平面形状が菱形状または鎖状であることを特徴とす
る。これによって、マテリアルシールによるシール性の
向上と粉粒体による摩擦のための対策とすることもでき
る。
【0035】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかるロータリー
バルブの実施の形態の具体例を図面を参照しながら説明
する。
【0036】図1及び図2は、本発明にかかるロータリ
ーバルブの第1実施例を示し、このロータリーバルブ1
0は、供給部1aと、排出部1bと、胴部1cとを備え
た円筒状のケーシング1と、ケーシング1の両側面の開
口を覆う図示しないカバーと、ケーシング1の胴部1c
内の回転軸2に固定された複数の回転羽根3と、本発明
の特徴部分である可動式点検口4とを備え、複数の回転
羽根3の先端がケーシング1の胴部1cの内周面に摺接
または近接して回転する。
【0037】可動式点検口4は、ケーシング1の胴部1
cにねじ5によって一体的に設けられた固定部材4b
と、胴部1cの一部としての摺動部4aと、固定部材4
bの雌ねじ部4dと螺合する雄ねじ部4eとを備え前記
摺動部4aの外周面に設けられた凹状の固定部4fに先
端が挿入されるねじ4cとで構成される。そして、ねじ
4cを操作することによって、摺動部4aを回転羽根3
の延設方向に可動としている。
【0038】摺動部4aは、図3に示すように、内周面
を滑らかな曲面状としたり、図4に示すように、内周面
の一部に溝部4gを形成したり、図5に示すように、回
転軸(図1)に平行に直線状に延設された複数の溝部4
hとすることができる。尚、溝部4g、4hの他の実施
例、効果等については、摺動部4aの内周面だけでな
く、胴部1cの他の内周面に溝部を形成した場合も含め
て後述する。
【0039】従来のケーシングの胴部に設けられている
点検口は、ほとんど固定式であったが、本発明では、上
述のように摺動部4aを回転羽根3の延設方向に移動で
きるように構成したことにより、粉粒体が摺動部4aの
内周面に付固着したときに、摺動部4aを回転羽根3の
延設方向に移動して凹部を形成することができる。逆
に、摺動部4aを回転羽根3に近接する方向に移動する
ことにより、摺動部4aと回転羽根3の先端との間のク
リアランスを小さくしたり、互いに接触させることが可
能となり、シール性を高めることもできる。ここで、可
動式点検口4及び回転羽根3、またはこれらのいずれか
一方に、樹脂材、セラミックス、非鉄金属等の潤滑性の
良い材料を使用することにより、摺動部4aと回転羽根
3とを互いに接触可能とすることができる。
【0040】また、上述のように、摺動部4aの内周面
に予め溝部4g、4hを形成しておくことにより、付着
性があって固着しやすい粉粒体に対する二重の付固着防
止対策を図ることができる。
【0041】さらに、上記摺動部4aに耐摩耗材を貼着
すると、従来のようにケーシングごとそっくり取り替え
ることなく、可動式点検口4の一部を補修したり、可動
式点検口4の全部を交換することで対処でき、経済的で
ある。
【0042】また、図示しないが、可動式点検口4に多
孔板等を取り付けてブローしたり、振動バッフル等によ
って内部の粉粒体を流動化させて、回転羽根3等に付着
させないでスムーズな粉粒体の排出を促進することも可
能である。
【0043】次に、本発明にかかるロータリーバルブの
第2実施例について、図6を参照しながら説明する。
【0044】上記第1実施例では、摺動部4aをねじ4
cによって移動させていたが、本実施例では、ねじ4c
の代わりにコイルばね6を使用している。他の構成要素
については、第1実施例と同様であって、同じ参照番号
を付して詳細説明を省略する。
【0045】このように構成することにより、摺動部4
aの内周面が摩耗した場合でも、自動的に摺動部4aが
回転羽根3の先端に近接する方向に移動するため、手作
業で摺動部4aの位置を調整する必要がなく、保守性が
向上する。
【0046】次に、本発明にかかるロータリーバルブの
第3実施例について、図7を参照しながら説明する。
【0047】本実施例では、上記第1及び第2実施例に
おいて使用したねじ4c及びコイルばね6の代わりに、
導入部7を介して空隙部8に導入した空気等の気体や、
液体を使用して摺動部4aを回転羽根3の先端に近接す
るように押圧したり、逆に空隙部8に導入されている気
体等を導入部7から抜き出すことによって空隙部8内を
減圧して摺動部4aを回転羽根3から遠ざかる方向に移
動させることができ、第1実施例及び第2実施例と同様
の効果を得ることができる。
【0048】尚、上記第1乃至第3実施例においては、
摺動部4aが可動式点検口4の一部を構成していたが、
必ずしも摺動部4aが可動式点検口4の一部を構成する
必要はなく、付固着性の強い粉粒体の影響を最小限に留
めるため、また、内周面と回転羽根の先端との間のクリ
アランスを小さくする等の目的のためだけに胴部1cの
一部を回転羽根3の延設方向に可動としても良い。
【0049】次に、本発明にかかるロータリーバルブの
第4実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0050】従来の経験からケーシング内周面と回転羽
根との間のクリアランスが小さいと、薄くて硬い固着層
が形成され、キーキーと鳴いたり、ブレーキになったり
するが、このクリアランスを大きくすると軟らかい固着
層になり、これらのトラブルが解消されることから、本
発明では、以下のような構成を採用することとした。
【0051】すなわち、図8は、本発明にかかるロータ
リーバルブの第4実施例を示す図であって、このロータ
リーバルブ20は、供給部21aと、排出部21bと、
胴部21cとを備えた円筒状のケーシング21と、ケー
シング21の両側面の開口を覆う図示しないカバーと、
ケーシング21の胴部21c内の回転軸2に固定された
複数の回転羽根23と、ケーシング21の胴部21cの
内周面に複数(数条から数十条)の溝部24とを備え、
複数の回転羽根23の先端がケーシング21の胴部21
cの内周面に摺接または近接して回転する。
【0052】尚、図8乃至図10には、上述の可動式点
検口4の図示を省略しているが、ケーシング21に可動
式点検口4を付設した場合にも、可動式点検口4の摺動
部4aの内周面に以下の溝部を形成しても良く、ケーシ
ング21に可動式点検口4を形成しない場合には、図示
の通り、ケーシング21の胴部21cの内周面のみに溝
部を形成することとなる。
【0053】従来のケーシングの胴部の内周面は、本発
明のような溝部(凹凸部)を有することなく滑らかな面
として形成されているため、ケーシングの内周面と回転
羽根との間のクリアランスが全面にわたって一定であ
り、そのため固着層の厚みも一定となり抵抗を受けやす
かったが、上述のように、本発明では、溝部24を設け
て胴部21cの内周面を断続的に形成することにより、
回転羽根23の押し付けによる影響を緩衝させることが
でき、溝部24では軟らかい層が形成され、一方、クリ
アランスの小さい凸部25では圧力シールを行うことに
なる。
【0054】また、クリアランスの小さい凸部25の幅
を溝部24の幅より狭くし、溝部24の深さを5〜10
mmと比較的深くしている。これによって、溝部24に
軟らかい層を確実に形成することができる。
【0055】さらに、溝部24の形状は、回転軸22に
平行な一定の幅を有する直線状にしたり、図9に示すよ
うなヘリカル状、すなわち、回転軸22に対して一定の
ねじれ角を有し、互いに平行な直線状に延設したり、図
10に示すようなダブルヘリカル状、すなわち、一方の
側面21dから胴部21cの内周面の中央部21fまで
の間において、回転軸22に対して一定のねじれ角を有
し、互いに平行な直線状部24aと、中央部21fから
他方の側面21eまでの間において、直線状部24aと
対称な形状を有する第2の直線状部24bとで構成する
等、取り扱う粉粒体及び運転状態に応じて最も有効な形
状を選択することができる。
【0056】また、場合によっては、溝部4の平面形状
を図8乃至図10に示すような一定幅とする他、図11
に示すような菱形や鎖状等様々な形にすることにより、
マテリアルシールによるシール性の向上と粉粒体による
摩擦のための対策とすることもできる。
【0057】尚、本発明の対象となるロータリーバルブ
は、図8に示した開放形ロータリーバルブに限らず、ロ
ーター部にポケットを備えたいわゆるポケット形ロータ
リーバルブに適用できることはもちろんである。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ケーシングの胴部の少なくとも一部を回転羽根の延設方
向に可動としたことにより、簡易な構成によって、粉粒
体が胴部の一部の内周面に付固着しても粉粒体の影響を
最小限に留めることができるとともに、シール性を高め
ることも可能で、ケーシングの胴部の少なくとも一部を
他の部分から着脱可能とすることにより、胴部の内周面
が摩耗した場合等でもケーシング全体を取り替える必要
がなく経済的なロータリーバルブを提供することができ
る。
【0059】また、本発明によれば、ケーシングの胴部
の内周面に複数の溝部によって回転羽根の押し付けによ
る影響を緩衝させ、溝部では軟らかい層が形成され、一
方、隣接する溝部の間のクリアランスの小さい凸部では
圧力シールを行うことができるため、簡易な構成によっ
て、異音、振動等の発生を防止し、圧力シールの機能を
損なうことのないロータリーバルブを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるロータリーバルブの第1実施例
を示す断面図である。
【図2】図1のロータリーバルブの断面に垂直な断面で
切断した場合の断面図である。
【図3】図1のロータリーバルブの可動式点検口の形状
の一例を示す図であって、(a)はロータリーバルブの
内側から見た場合の正面図、(b)は側面図である。
【図4】図1のロータリーバルブの可動式点検口の形状
の他の例を示す図であって、(a)はロータリーバルブ
の内側から見た場合の正面図、(b)は側面図である。
【図5】図1のロータリーバルブの可動式点検口の形状
のもう一つの例を示す図であって、(a)はロータリー
バルブの内側から見た場合の正面図、(b)は側面図で
ある。
【図6】本発明にかかるロータリーバルブの第2実施例
を示す断面図である。
【図7】本発明にかかるロータリーバルブの第3実施例
を示す断面図である。
【図8】本発明にかかるロータリーバルブの第4実施例
を示す断面図である。
【図9】本発明にかかるロータリーバルブの第5実施例
を示す断面図である。
【図10】本発明にかかるロータリーバルブの第6実施
例を示す断面図である。
【図11】本発明にかかるロータリーバルブの溝部の平
面形状の他の例を示す図であって、(a)は菱形状、
(b)は鎖状の溝部を示す。
【図12】従来のロータリーバルブの一例を示す一部断
面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 1a 供給部 1b 排出部 1c 胴部 2 回転軸 3 回転羽根 4 可動式点検口 4a 摺動部 4b 固定部材 4c ねじ 4d 雌ねじ部 4e 雄ねじ部 4f 固定部 4g 溝部 4h 溝部 5 ねじ 6 コイルばね 7 導入部 8 空隙部 10 ロータリーバルブ 20 ロータリーバルブ 21 ケーシング 21a 供給部 21b 排出部 21c 胴部 21d、21e 側面 21f 中央部 22 回転軸 23 回転羽根 24 溝部 24a 直線状部 24b 第2の直線状部 25 凸部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給部と、排出部と、胴部とを備えた円
    筒状のケーシングと、該ケーシングの両側面の開口を覆
    うためのカバーと、前記ケーシングの胴部内の回転軸に
    固定された複数の回転羽根とを備え、該複数の回転羽根
    の先端が前記ケーシングの胴部の内周面に摺接または近
    接して回転するロータリーバルブにおいて、前記ケーシ
    ングの前記胴部の少なくとも一部を前記回転羽根の延設
    方向に可動としたことを特徴とするロータリーバルブ。
  2. 【請求項2】 前記ケーシングの前記胴部の少なくとも
    一部を前記回転羽根の方向に付勢する付勢手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載のロータリーバルブ。
  3. 【請求項3】 前記付勢手段は、前記ケーシングの前記
    胴部に一体的に設けられた固定部材と、該固定部材と前
    記ケーシングの前記胴部の少なくとも一部との間に介装
    されたコイルばねであることを特徴とする請求項2記載
    のロータリーバルブ。
  4. 【請求項4】 前記ケーシングの前記胴部の少なくとも
    一部を前記胴部の他の部分に着脱可能としたことを特徴
    とする請求項1、2、または3記載のロータリーバル
    ブ。
  5. 【請求項5】 前記ケーシングの前記胴部の少なくとも
    一部に耐摩耗材を貼着したことを特徴とする請求項4記
    載のロータリーバルブ。
  6. 【請求項6】 前記ケーシングの前記胴部の少なくとも
    一部は、該ロータリーバルブの点検口の一部を構成する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のロ
    ータリーバルブ。
  7. 【請求項7】 前記ケーシングの前記胴部の少なくとも
    一部の内周面もしくは前記胴部の他の部分の内周面、ま
    たはこれらの両方に溝部を備えたことを特徴とする請求
    項1乃至6のいずれかに記載のロータリーバルブ。
  8. 【請求項8】 前記溝部は、前記回転軸に略々平行に直
    線状に延設されることを特徴とする請求項7記載のロー
    タリーバルブ。
  9. 【請求項9】 前記溝部は、前記回転軸に対して一定の
    ねじれ角を有する直線状に延設されることを特徴とする
    請求項7記載のロータリーバルブ。
  10. 【請求項10】 前記溝部は、一方の側面から前記胴部
    内周面の中央部までの間において、前記回転軸に対して
    一定のねじれ角を有する直線状部と、前記中央部から他
    方の側面までの間において、前記直線状部と対称な形状
    を有する第2の直線状部とで構成されることを特徴とす
    る請求項7記載のロータリーバルブ。
  11. 【請求項11】 前記溝部を複数有し、隣接する前記溝
    部の間にある凸部の幅が前記溝部の幅より狭いことを特
    徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載のロータリ
    ーバルブ。
  12. 【請求項12】 前記溝部は、平面形状が菱形状または
    鎖状であることを特徴とする請求項7記載のロータリー
    バルブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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