JP2001225282A - 衝撃工具の工具保持装置 - Google Patents

衝撃工具の工具保持装置

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    • Y10T279/17752—Ball or roller jaws

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、衝撃工具の工具保持装置に関するも
のであり、その目的は、装置の操作性向上ならびに組立
性を高めることである。 【解決手段】先端工具1を挿入すると、フロントカバー1
4内を摺動するリテーナスリーブ4がその後方のスプリン
グ(A)13を撓めながら後退し、フロントカバーの円錐状
面14aに沿ってスチールボール(A)7が工具軸と垂直方向
に移動し先端工具端面1bを乗り越えると、スプリング
(A)13でリテーナスリーブ4が押戻されることで、ワンタ
ッチで先端工具1が装着される。また、ボールホルダ10
の二段溝をグリップ(B)6で切り替え、リテーナスリーブ
4のフランジ外周の多段溝4aと係合するスチールボール
(B)を開放することで、リテーナスリーブ4の回動が可能
となり、容易に先端工具1の角度調整ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気ハンマ等の衝
撃工具の先端工具を保持する工具保持装置に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】従来の衝撃工具の工具保持装置は、先端
工具を保持するリテーナスリーブに工具シャンク部と係
合する球体を埋設しておき、該球体を該リテーナスリー
ブ外周に設けられた他部材の回転操作や工具軸前後方向
への移動、あるいは自動的に出入りさせ、該先端工具の
保持・着脱を行っていた。また、従来の該先端工具の角
度調整機構は、該リテーナスリーブの溝と係合するスチ
ールボールを工具軸と垂直方向に移動可能とするため
に、操作するグリップでスプリングを撓めながら角度調
整を行っていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の工具保
持装置においては、工具の装着方法がまちまちで使用者
を戸惑わせ、更に操作荷重をある程度有し、操作性の悪
化をきたしていた。ワンタッチ装着式でも、従来の装置
では部品点数が多く、組立性の悪化や原価高になるとい
う問題があった。また、従来の角度調整機構はグリップ
でスプリングを撓めながら角度調整をするため操作性が
悪いという問題があった。本発明の目的は、上記した従
来技術の欠点を無くし、安価で操作性の良い工具保持装
置を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、リテーナ
スリーブを軸支するフロントカバー内で該リテーナスリ
ーブは工具軸方向に摺動可能とし、該リテーナスリーブ
の後方には先端工具方向に該リテーナスリーブを押付け
るスプリングを設け、該フロントカバーの内壁面には該
先端工具側を頂点とする円錐状面を設け、該先端工具を
装着するために該リテーナスリーブに挿入すると、該先
端工具の端面によりスチールボールを介して該リテーナ
スリーブは該スプリングを撓めながら後退し、該スチー
ルボールが該フロントカバーの円錐状面に沿って徐々に
工具軸と垂直方向に移動し、該先端工具端面を乗り越え
ると該スプリングにより該リテーナスリーブは元の該先
端工具側に押し戻され、また同時に該フロントカバー円
錐状面に沿って該スチールボールも元の位置に戻される
ことによって、該先端工具のシャンク部と係合し、ワン
タッチ装着することで達成される。
【０００５】また、該先端工具の角度調整機構は、該リ
テーナスリーブの外周に設けた多段溝に、該フロントカ
バーに設けられた穴内のスチールボールが係合し、該フ
ロントカバー外周に挿入した二段溝を有するスリーブを
回動してワンタッチで溝位置を切り替えることによっ
て、該スチールボールの工具軸と垂直方向の移動量を制
限し、該リテーナスリーブの回動・保持を行うことで達
成される。
【０００６】
【発明の実施の形態】以下本発明の工具保持装置の一実
施例を図1、図2、図3、図4、図5により示す。
【０００７】工具本体2に固定されたフロントカバー14
にリテーナスリーブ4が軸支され、工具軸方向に摺動可
能となっている。リテーナスリーブ4の後方にはスプリ
ング(A)13が設けており、常にリテーナスリーブ4を前方
に押し付けており、リテーナスリーブ4の穴内に埋設さ
れたスチールボール(A)7はリテーナスリーブ4の内面に
突出した状態で、工具軸と垂直方向の移動をフロントカ
バー14の小内径面14bで制限されている。
【０００８】装着するためリテーナスリーブ4に先端工
具1を挿入すると先端工具端面1bが突出したスチールボ
ール(A)7に突き当たり、更に押し込むとスプリング(A)1
3を撓めながらリテーナスリーブ4は後方に摺動する。そ
れに伴い、スチールボール(A)7はフロントカバー14内面
に設けられた円錐状面14aに沿って、徐々に工具軸と垂
直方向に移動可能となる。
【０００９】スチールボール(A)7が先端工具端面1bを乗
り越えると先端工具1はセカンドハンマ17に突き当たる
まで挿入される。スチールボール(A)7はリテーナスリー
ブ4がスプリング(A)13によって前方に押し戻されること
により、フロントカバー円錐状面14aで再びリテーナス
リーブの穴内に押し込まれ、再びフロントカバー14の小
内径面14bで工具軸と垂直方向の移動を制限され、先端
工具のシャンク部溝1aと係合し、先端工具1の抜け止め
をすることで、先端工具1はワンタッチで工具保持部に
装着される。
【００１０】また、先端工具1の取り外しは、リテーナ
スリーブ4に係合しているグリップ(A)5を工具本体2側に
引くことにより、スチールボール(A)7が工具軸と垂直方
向に移動可能となり、引き抜くことができる。先端工具
1を被削材に押付けるとセカンドハンマ17が後退し、更
にセカンドハンマ17の跳上り力を緩衝するダンパ(B)1
8、ハンマホルダ(B)19を介してシリンダ24外周を摺動す
るスリーブ23が後退し、シリンダの呼吸孔24aを塞ぐこ
とによって、モータの動力により前後運動するピストン
25とストライカ21間の空気室26に圧力変動が生じ、スト
ライカ21がピストン25に追従することによって打撃が開
始される。
【００１１】先端工具1を被削材から離すとスプリング
(B)22によりスリーブ23が前方に押し戻され、再び呼吸
孔24aが開放され打撃が止まる。被削材から離した瞬
間、セカンドハンマ17が前方のハンマホルダ(A)16を一
打撃する空打ちは、ダンパ(A)15により緩衝する。先端
工具1を被削材に押付けたとき、先端工具のシャンク部1
a溝がスチールボール(A)7に突当たる前に、先端工具端
面1bがセカンドハンマ17を後退させ、突当たるため、先
端工具1を押込むことで、リテーナスリーブ4が後退し、
スチールボール(A)7との係合が外れることはない構造と
している。
【００１２】また、リテーナスリーブ4の外周に設けた
多段溝4aにフロントカバー14に設けた穴14dから突出し
たスチールボール(B)12が係合し、スチールボール(B)12
はフロントカバー14外周に挿入された板バネ(A)11によ
り、常に多段溝4aに押付けられている。
【００１３】更に板バネ(A)11の外周には二段溝を有す
るボールホルダ10が挿入されており、ボールホルダ10と
係合するグリップ(B)6を介して工具軸を中心に回動す
る。大径溝10bがスチールボール(B)12上にあるときは、
板バネ(A)11を撓めながらスチールボール(B)12が工具軸
と垂直方向に移動可能なので、リテーナスリーブ4を回
動させ先端工具1の刃先角を調整できる。
【００１４】そして、グリップ(B)6を介してボールホル
ダ10を回動し、小径溝10aをスチールボール(B)12上に合
せると、板バネ(A)11の撓みを制限すると共に、スチー
ルボール(B)12の移動を制限することで、リテーナスリ
ーブ4の回動を抑え、目的の先端工具刃先角を保持す
る。
【００１５】ボールホルダ10の溝位置の切り替えは、グ
リップ(B)6の凸部6bが工具本体2に固定されたグリップ
(C)27外周に設けられた凹溝27a内を摺動することで、グ
リップ(B)6の回動範囲を規制し、グリップ(B)6内の溝6a
に挟まれたスチールボール(C)8が板バネ(B)9でフロント
カバー14外周面に設けられた一方の球面溝14cに押付け
られ、板バネ(B)9を撓めながらグリップ(B)6を回動し、
もう一方の球面溝14cまで回動することで節度を持たせ
ている。
【００１６】
【発明の効果】本発明によれば、先端工具をリテーナス
リーブに挿入し、リテーナスリーブをその後方のスプリ
ングを撓めながら摺動させ、フロントカバー内の円錐状
面でスチールボールの工具軸と垂直方向の移動を可能に
し、スチールボールが先端工具端面を乗り越えると、ス
プリングにより自動的にリテーナスリーブが押戻され、
スチールボールが元の位置に戻されることによって工具
シャンク部と係合し、先端工具がワンタッチで装着出来
るようにしたので、先端工具の着脱が容易で、組立も容
易な工具保持部を提供できる。
【００１７】また、ボールホルダの二段溝を切り替える
ことで、スプリング等を撓めながら角度調整する必要が
ないので、操作性に優れた先端工具の角度調整機構を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明になる衝撃工具の工具保持装置の一実施
例を示す縦断側面図。
【図２】本発明になる衝撃工具の先端工具着脱状態にお
ける工具保持装置を示す縦断側面図。
【図３】本発明になる衝撃工具の打撃状態における打撃
機構部を示す縦断側面図。
【図４】図１のA-A線断面図。
【図５】図1のB-B線断面図。
【図６】図1のC-C線断面図。
【符号の説明】
1は先端工具、1aは工具シャンク部、1bは先端工具端
面、2は工具本体、3はフロントキャップ、4はリテーナ
スリーブ、4aはリテーナスリーブの多段溝、5はグリッ
プ(A)、6はグリップ(B)、6aはグリップ(B)の溝、7はス
チールボール(A)、8はスチールボール(C)、9は板バネ
(B)、10はボールホルダ、10aはボールホルダの小径溝、
10bはボールホルダの大径溝、11は板バネ(A)、12はスチ
ールボール(B)、13はスプリング(A)、14はフロントカバ
ー、14Aはフロントカバーの円錐状面、14bはフロントカ
バーの小内径面、14cはフロントカバーの球面溝、14dは
フロントカバーの穴、15はダンパ(A)、16ハンマホルダ
(A)、17はセカンドハンマ、18はダンパ(B)、19はハンマ
ホルダ(B)、20はシリンダホルダ、21はストライカ、22
はスプリング(B)、23はスリーブ、24はシリンダ、24aは
シリンダの呼吸孔、25はピストン、26は空気室、27はグ
リップ(C)である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 打撃子がピストンの往復運動に追従して
    中間子を打撃し被削材の破砕作業を行う衝撃工具で、先
    端工具を収納するリテーナスリーブと、該リテーナスリ
    ーブに設けられた穴内で工具軸と垂直方向に移動可能な
    スチールボールからなり、該スチールボールが工具シャ
    ンク部と係合して該先端工具の軸方向運動を制限する形
    式の工具保持装置において、該先端工具の摺動範囲を該
    中間子の摺動範囲よりも長くし、更に該リテーナスリー
    ブを軸支するフロントカバー内で該リテーナスリーブは
    工具軸方向に摺動可能とし、該リテーナスリーブ後方に
    は先端工具方向に該リテーナスリーブを押付けるスプリ
    ングを設け、該フロントカバーの内壁面には該リテーナ
    スリーブの摺動位置により該スチールボールの工具軸と
    垂直方向の移動量を制限する円錐状面を設けたことを特
    長とする衝撃工具の工具保持装置。
  2. 【請求項２】 前記リテーナスリーブのフランジ部外周
    には多段溝が設けてあり、前記フリントカバーに設けら
    れた穴内のスチールボールと係合し、該フロントカバー
    外周に設けた二段溝を有するスリーブを回動して溝位置
    を切り替えることで、該スチールボールの工具軸と垂直
    方向の移動量を制限している請求項1記載の衝撃工具の
    工具保持装置。
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