JP2001225121A - プレス用ダイの製造方法及びプレス用パンチの製造方法 - Google Patents
プレス用ダイの製造方法及びプレス用パンチの製造方法Info
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- JP2001225121A JP2001225121A JP2000035426A JP2000035426A JP2001225121A JP 2001225121 A JP2001225121 A JP 2001225121A JP 2000035426 A JP2000035426 A JP 2000035426A JP 2000035426 A JP2000035426 A JP 2000035426A JP 2001225121 A JP2001225121 A JP 2001225121A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 型費を抑えることができ、かつ耐久性に優れ
たプレス用ダイの製造方法及びプレス用パンチの製造方
法を提供する。 【解決手段】 プレス用パンチの模型に第1可撓性シー
トを貼り付ける工程と、第1可撓性シートを貼り付けた
模型に型材を流込む工程と、模型及び第1可撓性シート
を取り外すことで下型を得る工程と、下型に第2可撓性
シートを貼り付ける工程と、第2可撓性シートの付いて
いる下型に型材を流込む工程と、下型を取り外すことで
上型を得る工程と、外した下型から第2可撓性シートを
剥がす工程と、下型に上型を型組みし、第2可撓性シー
トを剥がすことで得たキャビティへ注湯してプレス用ダ
イのダイ用鋳物を得る工程と、ダイ用鋳物の裏にバック
アップ材を付加することでプレス用ダイを製造する工程
とからなる。
たプレス用ダイの製造方法及びプレス用パンチの製造方
法を提供する。 【解決手段】 プレス用パンチの模型に第1可撓性シー
トを貼り付ける工程と、第1可撓性シートを貼り付けた
模型に型材を流込む工程と、模型及び第1可撓性シート
を取り外すことで下型を得る工程と、下型に第2可撓性
シートを貼り付ける工程と、第2可撓性シートの付いて
いる下型に型材を流込む工程と、下型を取り外すことで
上型を得る工程と、外した下型から第2可撓性シートを
剥がす工程と、下型に上型を型組みし、第2可撓性シー
トを剥がすことで得たキャビティへ注湯してプレス用ダ
イのダイ用鋳物を得る工程と、ダイ用鋳物の裏にバック
アップ材を付加することでプレス用ダイを製造する工程
とからなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブランク材を製品パ
ネルにプレス加工するプレス用ダイの製造方法及びプレ
ス用パンチの製造方法に関する。
ネルにプレス加工するプレス用ダイの製造方法及びプレ
ス用パンチの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車の燃料タンクなどの車両部品
の多くはプレス加工にて製造するが、そのときに一般に
合金鋼を精密加工したものをプレス用金型として使用す
る。この様なプレス用金型は耐久性に優れているという
利点がある。このため、プレス用金型の型費が嵩んでも
製品を多量生産することで型費を回収することができ
る。
の多くはプレス加工にて製造するが、そのときに一般に
合金鋼を精密加工したものをプレス用金型として使用す
る。この様なプレス用金型は耐久性に優れているという
利点がある。このため、プレス用金型の型費が嵩んでも
製品を多量生産することで型費を回収することができ
る。
【0003】しかし、近年自動二輪車のモデルチェンジ
は比較的短いサイクルで実施される傾向にあり、製品も
多量生産から多品種少量生産に変りつつある。この多品
種少量生産品に合金鋼製のプレス用金型を適用すると、
型費を回収することができないことがあり、製品のコス
トアップを抑えることが難しい。
は比較的短いサイクルで実施される傾向にあり、製品も
多量生産から多品種少量生産に変りつつある。この多品
種少量生産品に合金鋼製のプレス用金型を適用すると、
型費を回収することができないことがあり、製品のコス
トアップを抑えることが難しい。
【0004】このため、多品種少量生産用のプレス用金
型としては、一般に樹脂製のプレス用成形型(以下、
「樹脂製成形型」という)が使用されている。樹脂製成
形型は製造が簡単なので、合金鋼製の絞り成形金型と比
較して型費を抑えることができる。このため、自動二輪
車のモデルチェンジを比較的短いサイクルで実施して
も、型費を十分に回収することができ、製品のコストア
ップを抑えることが可能になる。
型としては、一般に樹脂製のプレス用成形型(以下、
「樹脂製成形型」という)が使用されている。樹脂製成
形型は製造が簡単なので、合金鋼製の絞り成形金型と比
較して型費を抑えることができる。このため、自動二輪
車のモデルチェンジを比較的短いサイクルで実施して
も、型費を十分に回収することができ、製品のコストア
ップを抑えることが可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、樹脂製成形型
は合金鋼製のプレス用金型と比較して成形面が柔らかい
ので摩耗し易い。成形面が摩耗すると、プレス成形品の
精度を保つことが難しい。従って、絞り成形品の精度を
保つためには成形部に摩耗が発生する前に樹脂製成形型
を交換する必要がある。このため、樹脂製成形型を比較
的短いサイクルで交換しなければならないので、型費を
回収することができない場合もある。
は合金鋼製のプレス用金型と比較して成形面が柔らかい
ので摩耗し易い。成形面が摩耗すると、プレス成形品の
精度を保つことが難しい。従って、絞り成形品の精度を
保つためには成形部に摩耗が発生する前に樹脂製成形型
を交換する必要がある。このため、樹脂製成形型を比較
的短いサイクルで交換しなければならないので、型費を
回収することができない場合もある。
【0006】また、型費を抑えたプレス用金型として、
亜鉛合金(例えば、「ZAS」)製のものが知られてい
る。ZASは亜鉛を主成分としているので溶融温度(略
380℃)が低い。このため、ZAS製のプレス用金型
は型費を抑えることができる。
亜鉛合金(例えば、「ZAS」)製のものが知られてい
る。ZASは亜鉛を主成分としているので溶融温度(略
380℃)が低い。このため、ZAS製のプレス用金型
は型費を抑えることができる。
【0007】しかし、ZAS製のプレス用金型は、成形
面が比較的柔らかいので、合金鋼製のプレス用金型と比
較すると成形面の耐摩耗性が劣る。このため、ZAS製
のプレス用金型も比較的短いサイクルで交換しなければ
ならないので、型費を回収することができないこともあ
る。従って、型費を抑えることができ、かつ合金鋼製の
プレス用金型に近い耐久性を備えたプレス用金型が望ま
れている。
面が比較的柔らかいので、合金鋼製のプレス用金型と比
較すると成形面の耐摩耗性が劣る。このため、ZAS製
のプレス用金型も比較的短いサイクルで交換しなければ
ならないので、型費を回収することができないこともあ
る。従って、型費を抑えることができ、かつ合金鋼製の
プレス用金型に近い耐久性を備えたプレス用金型が望ま
れている。
【0008】そこで、本発明の目的は、型費を抑えるこ
とができ、かつ耐久性に優れたプレス用ダイの製造方法
及びプレス用パンチの製造方法を提供することにある。
とができ、かつ耐久性に優れたプレス用ダイの製造方法
及びプレス用パンチの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、プレス用パンチの模型を準備する工程
と、前記模型に第1可撓性シートを貼り付ける工程と、
第1可撓性シートを貼り付けた模型に壁板を立て、けい
砂などの型材を流込む工程と、模型を取り外すとともに
第1可撓性シートを剥がすことで型材からなる下型を得
る工程と、この下型に第1可撓性シートより製品パネル
の板厚分薄い第2可撓性シートを貼り付ける工程と、第
2可撓性シートの付いている下型に壁板を立て、けい砂
などの型材を流込む工程と、下型を取り外すことで型材
からなる上型を得る工程と、外した下型から第2可撓性
シートを剥がす工程と、この下型に前記上型を型組み
し、第2可撓性シートを剥がすことで得たキャビティへ
注湯してプレス用ダイのダイ用鋳物を得る工程と、得ら
れたダイ用鋳物の裏にバックアップ材を付加することで
プレス用ダイを製造する工程とからなる。
に請求項1は、プレス用パンチの模型を準備する工程
と、前記模型に第1可撓性シートを貼り付ける工程と、
第1可撓性シートを貼り付けた模型に壁板を立て、けい
砂などの型材を流込む工程と、模型を取り外すとともに
第1可撓性シートを剥がすことで型材からなる下型を得
る工程と、この下型に第1可撓性シートより製品パネル
の板厚分薄い第2可撓性シートを貼り付ける工程と、第
2可撓性シートの付いている下型に壁板を立て、けい砂
などの型材を流込む工程と、下型を取り外すことで型材
からなる上型を得る工程と、外した下型から第2可撓性
シートを剥がす工程と、この下型に前記上型を型組み
し、第2可撓性シートを剥がすことで得たキャビティへ
注湯してプレス用ダイのダイ用鋳物を得る工程と、得ら
れたダイ用鋳物の裏にバックアップ材を付加することで
プレス用ダイを製造する工程とからなる。
【0010】プレス用パンチの模型に基づいて上下の型
を形成し、上下の型でダイ用鋳物を鋳造する。このダイ
用鋳物でプレス用ダイの成形面を形成する。プレス用ダ
イ全体を鋳造しないで成形面のみを鋳造することで上下
の型をコンパクトで簡素にする。加えて、ダイ用鋳物を
鋳造することで、成形面に鋳鉄や鋳鋼などの硬度の高い
材料の使用が可能になる。これで、プレス用ダイの耐摩
耗製を高める。
を形成し、上下の型でダイ用鋳物を鋳造する。このダイ
用鋳物でプレス用ダイの成形面を形成する。プレス用ダ
イ全体を鋳造しないで成形面のみを鋳造することで上下
の型をコンパクトで簡素にする。加えて、ダイ用鋳物を
鋳造することで、成形面に鋳鉄や鋳鋼などの硬度の高い
材料の使用が可能になる。これで、プレス用ダイの耐摩
耗製を高める。
【0011】請求項2は、プレス用パンチの模型を準備
する工程と、前記模型に第1可撓性シートを貼り付ける
工程と、第1可撓性シートを貼り付けた模型に壁板を立
て、けい砂などの型材を流込む工程と、模型を取り外す
とともに第1可撓性シートを剥がすことで型材からなる
下型を得る工程と、この下型に第1可撓性シートより製
品パネルの板厚分薄い第2可撓性シートを貼り付ける工
程と、第2可撓性シートの付いている下型に壁板を立
て、けい砂などの型材を流込む工程と、下型を取り外す
ことで型材からなる上型を得る工程と、外した下型から
第2可撓性シートを剥がす工程と、この下型に前記上型
を型組みし、第2可撓性シートを剥がすことで得たキャ
ビティへ注湯してプレス用ダイのダイ用鋳物を得る工程
と、得られたダイ用鋳物を焼鈍する工程と、焼鈍したダ
イ用鋳物の裏にバックアップ材を付加することでプレス
用ダイを製造する工程とからなる。
する工程と、前記模型に第1可撓性シートを貼り付ける
工程と、第1可撓性シートを貼り付けた模型に壁板を立
て、けい砂などの型材を流込む工程と、模型を取り外す
とともに第1可撓性シートを剥がすことで型材からなる
下型を得る工程と、この下型に第1可撓性シートより製
品パネルの板厚分薄い第2可撓性シートを貼り付ける工
程と、第2可撓性シートの付いている下型に壁板を立
て、けい砂などの型材を流込む工程と、下型を取り外す
ことで型材からなる上型を得る工程と、外した下型から
第2可撓性シートを剥がす工程と、この下型に前記上型
を型組みし、第2可撓性シートを剥がすことで得たキャ
ビティへ注湯してプレス用ダイのダイ用鋳物を得る工程
と、得られたダイ用鋳物を焼鈍する工程と、焼鈍したダ
イ用鋳物の裏にバックアップ材を付加することでプレス
用ダイを製造する工程とからなる。
【0012】プレス用パンチの模型に基づいて上下の型
を形成し、上下の型でダイ用鋳物を鋳造する。このダイ
用鋳物でプレス用ダイの成形面を形成する。プレス用ダ
イ全体を鋳造しないで成形面のみを鋳造することで上下
の型をコンパクトで簡素にする。加えて、ダイ用鋳物を
鋳造することで、成形面に鋳鉄や鋳鋼などの硬度の高い
材料の使用が可能になる。これで、プレス用ダイの耐摩
耗製を高める。また、ダイ用鋳物を焼鈍することによ
り、ダイ用鋳物の内部応力を比較的短い時間で取り除
く。従って、ダイ用鋳物から内部応力を除去するため
に、ダイ用鋳物を所定時間放置する必要がない。
を形成し、上下の型でダイ用鋳物を鋳造する。このダイ
用鋳物でプレス用ダイの成形面を形成する。プレス用ダ
イ全体を鋳造しないで成形面のみを鋳造することで上下
の型をコンパクトで簡素にする。加えて、ダイ用鋳物を
鋳造することで、成形面に鋳鉄や鋳鋼などの硬度の高い
材料の使用が可能になる。これで、プレス用ダイの耐摩
耗製を高める。また、ダイ用鋳物を焼鈍することによ
り、ダイ用鋳物の内部応力を比較的短い時間で取り除
く。従って、ダイ用鋳物から内部応力を除去するため
に、ダイ用鋳物を所定時間放置する必要がない。
【0013】請求項3は、プレス用パンチの模型を準備
する工程と、前記模型にジルコン塗型材を塗布する工程
と、ジルコン塗型材を塗布した模型に壁板を立て、けい
砂などの型材を流込む工程と、模型を取り外すことで型
材からなる下型を得る工程と、この下型に可撓性シート
を貼り付ける工程と、下型の可撓性シート上にジルコン
塗型材を塗布する工程と、ジルコン塗型材を塗布した下
型に壁板を立て、けい砂などの型材を流込む工程と、下
型を取り外すことで型材からなる上型を得る工程と、外
した下型から可撓性シートを剥がす工程と、この下型に
前記上型を型組みし、可撓性シートを剥がすことで得た
キャビティへ注湯してプレス用パンチのパンチ用鋳物を
得る工程と、得られたパンチ用鋳物の裏にバックアップ
材を付加することでプレス用パンチを製造する工程とか
らなる。
する工程と、前記模型にジルコン塗型材を塗布する工程
と、ジルコン塗型材を塗布した模型に壁板を立て、けい
砂などの型材を流込む工程と、模型を取り外すことで型
材からなる下型を得る工程と、この下型に可撓性シート
を貼り付ける工程と、下型の可撓性シート上にジルコン
塗型材を塗布する工程と、ジルコン塗型材を塗布した下
型に壁板を立て、けい砂などの型材を流込む工程と、下
型を取り外すことで型材からなる上型を得る工程と、外
した下型から可撓性シートを剥がす工程と、この下型に
前記上型を型組みし、可撓性シートを剥がすことで得た
キャビティへ注湯してプレス用パンチのパンチ用鋳物を
得る工程と、得られたパンチ用鋳物の裏にバックアップ
材を付加することでプレス用パンチを製造する工程とか
らなる。
【0014】プレス用パンチの模型に基づいて上下の型
を形成し、上下の型でパンチ用鋳物を鋳造する。このパ
ンチ用鋳物でプレス用パンチの成形面を形成する。プレ
ス用パンチ全体を鋳造しないで成形面のみを鋳造するこ
とで上下の型をコンパクトで簡素にする。加えて、パン
チ用鋳物を鋳造することで、成形面に鋳鉄や鋳鋼などの
硬度の高い材料の使用が可能になる。これで、プレス用
パンチの耐摩耗製を高める。また、上下の型の成形部を
ジルコン塗型材で形成した。ジルコン塗型材を使用する
ことにより、成形部の耐火性を高め、かつ成形面の精度
を高める。
を形成し、上下の型でパンチ用鋳物を鋳造する。このパ
ンチ用鋳物でプレス用パンチの成形面を形成する。プレ
ス用パンチ全体を鋳造しないで成形面のみを鋳造するこ
とで上下の型をコンパクトで簡素にする。加えて、パン
チ用鋳物を鋳造することで、成形面に鋳鉄や鋳鋼などの
硬度の高い材料の使用が可能になる。これで、プレス用
パンチの耐摩耗製を高める。また、上下の型の成形部を
ジルコン塗型材で形成した。ジルコン塗型材を使用する
ことにより、成形部の耐火性を高め、かつ成形面の精度
を高める。
【0015】請求項4は、プレス用パンチの模型を準備
する工程と、前記模型にジルコン塗型材を塗布する工程
と、ジルコン塗型材を塗布した模型に壁板を立て、けい
砂などの型材を流込む工程と、模型を取り外すことで型
材からなる下型を得る工程と、この下型に可撓性シート
を貼り付ける工程と、下型の可撓性シート上にジルコン
塗型材を塗布する工程と、ジルコン塗型材を塗布した下
型に壁板を立て、けい砂などの型材を流込む工程と、下
型を取り外すことで型材からなる上型を得る工程と、外
した下型から可撓性シートを剥がす工程と、この下型に
前記上型を型組みし、可撓性シートを剥がすことで得た
キャビティへ注湯してプレス用パンチのパンチ用鋳物を
得る工程と、得られたパンチ用鋳物を焼鈍する工程と、
焼鈍したパンチ用鋳物の裏にバックアップ材を付加する
ことでプレス用パンチを製造する工程とからなる。
する工程と、前記模型にジルコン塗型材を塗布する工程
と、ジルコン塗型材を塗布した模型に壁板を立て、けい
砂などの型材を流込む工程と、模型を取り外すことで型
材からなる下型を得る工程と、この下型に可撓性シート
を貼り付ける工程と、下型の可撓性シート上にジルコン
塗型材を塗布する工程と、ジルコン塗型材を塗布した下
型に壁板を立て、けい砂などの型材を流込む工程と、下
型を取り外すことで型材からなる上型を得る工程と、外
した下型から可撓性シートを剥がす工程と、この下型に
前記上型を型組みし、可撓性シートを剥がすことで得た
キャビティへ注湯してプレス用パンチのパンチ用鋳物を
得る工程と、得られたパンチ用鋳物を焼鈍する工程と、
焼鈍したパンチ用鋳物の裏にバックアップ材を付加する
ことでプレス用パンチを製造する工程とからなる。
【0016】プレス用パンチの模型に基づいて上下の型
を形成し、上下の型でパンチ用鋳物を鋳造する。このパ
ンチ用鋳物でプレス用パンチの成形面を形成する。プレ
ス用パンチ全体を鋳造しないで成形面のみを鋳造するこ
とで上下の型をコンパクトで簡素にする。加えて、パン
チ用鋳物を鋳造することで、成形面に鋳鉄や鋳鋼などの
硬度の高い材料の使用が可能になる。これで、プレス用
パンチの耐摩耗製を高める。
を形成し、上下の型でパンチ用鋳物を鋳造する。このパ
ンチ用鋳物でプレス用パンチの成形面を形成する。プレ
ス用パンチ全体を鋳造しないで成形面のみを鋳造するこ
とで上下の型をコンパクトで簡素にする。加えて、パン
チ用鋳物を鋳造することで、成形面に鋳鉄や鋳鋼などの
硬度の高い材料の使用が可能になる。これで、プレス用
パンチの耐摩耗製を高める。
【0017】また、上下の型の成形部をジルコン塗型材
で形成した。ジルコン塗型材を使用することにより、成
形部の耐火性を高め、かつ成形面の精度を高める。さら
に、パンチ用鋳物を焼鈍することにより、パンチ用鋳物
の内部応力を比較的短い時間で取り除く。従って、パン
チ用鋳物から内部応力を除去するために、パンチ用鋳物
を所定時間放置する必要がない。
で形成した。ジルコン塗型材を使用することにより、成
形部の耐火性を高め、かつ成形面の精度を高める。さら
に、パンチ用鋳物を焼鈍することにより、パンチ用鋳物
の内部応力を比較的短い時間で取り除く。従って、パン
チ用鋳物から内部応力を除去するために、パンチ用鋳物
を所定時間放置する必要がない。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。図1は本発明に係るプレス用金
型の断面図である。プレス用金型10は、プレス用ダイ
11を上死点−下死点間で昇降自在に配置し、プレス用
ダイ11の下方にプレス用パンチ31を配置し、プレス
用パンチ31の側部に昇降自在にブランクホルダ45,
45を配置したものである。
づいて以下に説明する。図1は本発明に係るプレス用金
型の断面図である。プレス用金型10は、プレス用ダイ
11を上死点−下死点間で昇降自在に配置し、プレス用
ダイ11の下方にプレス用パンチ31を配置し、プレス
用パンチ31の側部に昇降自在にブランクホルダ45,
45を配置したものである。
【0019】プレス用ダイ11は、ねずみ鋳鉄、白心可
鍛鋳鉄、黒心可鍛鋳鉄、合金鋳鋼、ステンレス鋳鋼など
によるダイ用鋳物12と、このダイ用鋳物12の裏側に
裏打ちした裏打ち材16と、ダイ用鋳物12を取付けた
枠体18と、枠体18にダイ用鋳物12を固定するダイ
フェース24,24と、枠体18と裏打ち材16(ダイ
用鋳物12)間に充填した高強度セメントなどのバック
アップ材27とからなる。
鍛鋳鉄、黒心可鍛鋳鉄、合金鋳鋼、ステンレス鋳鋼など
によるダイ用鋳物12と、このダイ用鋳物12の裏側に
裏打ちした裏打ち材16と、ダイ用鋳物12を取付けた
枠体18と、枠体18にダイ用鋳物12を固定するダイ
フェース24,24と、枠体18と裏打ち材16(ダイ
用鋳物12)間に充填した高強度セメントなどのバック
アップ材27とからなる。
【0020】ダイ用鋳物12は、中央に略台形状の凹部
成形面13を備え、凹部成形面13の左右端に左右の張
出片14,14を備えた鋳物である。凹部成形面13
は、鉛直部13a,13bを備える。裏打ち材16は、
例えば水溶性のエポキシ樹脂にガラス繊維をミキサーで
練り込み、完全に脱泡した状態で、ダイ用鋳物12の裏
面に塗布し、硬化させたものである。水溶性のエポキシ
樹脂は、接着力が強いので、ダイ用鋳物12と確実に結
合する。また、裏打ち材16の表面が凹凸状になり、こ
の凹凸状の部分にセメント(高強度セメント)等のバッ
クアップ材27が入り込み、バックアップ材27との喰
い着き性(結合力)を良くすることができる。
成形面13を備え、凹部成形面13の左右端に左右の張
出片14,14を備えた鋳物である。凹部成形面13
は、鉛直部13a,13bを備える。裏打ち材16は、
例えば水溶性のエポキシ樹脂にガラス繊維をミキサーで
練り込み、完全に脱泡した状態で、ダイ用鋳物12の裏
面に塗布し、硬化させたものである。水溶性のエポキシ
樹脂は、接着力が強いので、ダイ用鋳物12と確実に結
合する。また、裏打ち材16の表面が凹凸状になり、こ
の凹凸状の部分にセメント(高強度セメント)等のバッ
クアップ材27が入り込み、バックアップ材27との喰
い着き性(結合力)を良くすることができる。
【0021】枠体18は、ダイ用鋳物12を受入れる中
央凹み19を備え、左右に脚20,20を備えた略門形
の部材で、左右の脚20,20の底部にボルト22,2
2を差込む差込孔21,21を形成したものである。ダ
イフェース24,24は、ボルト22で枠体18の脚2
0,20に取り付けることによりダイ用鋳物12の張出
片14,14を固定し、かつ製品パネルをプレス加工す
る際にブランク材25の左右端25a,25aを押え付
ける。
央凹み19を備え、左右に脚20,20を備えた略門形
の部材で、左右の脚20,20の底部にボルト22,2
2を差込む差込孔21,21を形成したものである。ダ
イフェース24,24は、ボルト22で枠体18の脚2
0,20に取り付けることによりダイ用鋳物12の張出
片14,14を固定し、かつ製品パネルをプレス加工す
る際にブランク材25の左右端25a,25aを押え付
ける。
【0022】バックアップ材27は、スラリ状の高強度
セメントを枠体18と裏打ち材16間に充填した後固化
させたものであって、ダイ用鋳物12を裏側から支える
部材である。なお、高強度セメントに代えて樹脂を使用
することも可能である。樹脂の場合、溶融状態の樹脂を
枠体18と裏打ち材16間に充填した後硬化させること
でバックアップ材27とする。なお、29は補強とダイ
用鋳物12の寸法微調節を兼ねた棒材である。
セメントを枠体18と裏打ち材16間に充填した後固化
させたものであって、ダイ用鋳物12を裏側から支える
部材である。なお、高強度セメントに代えて樹脂を使用
することも可能である。樹脂の場合、溶融状態の樹脂を
枠体18と裏打ち材16間に充填した後硬化させること
でバックアップ材27とする。なお、29は補強とダイ
用鋳物12の寸法微調節を兼ねた棒材である。
【0023】プレス用パンチ31は、ねずみ鋳鉄、白心
可鍛鋳鉄、黒心可鍛鋳鉄、合金鋳鋼、ステンレス鋳鋼な
どによるパンチ用鋳物32と、このパンチ用鋳物32の
裏側に裏打ちした裏打ち材36と、パンチ用鋳物32を
取付けた枠体38と、枠体38と裏打ち材36(パンチ
用鋳物32)間に充填した高強度セメントなどのバック
アップ材42とからなる。
可鍛鋳鉄、黒心可鍛鋳鉄、合金鋳鋼、ステンレス鋳鋼な
どによるパンチ用鋳物32と、このパンチ用鋳物32の
裏側に裏打ちした裏打ち材36と、パンチ用鋳物32を
取付けた枠体38と、枠体38と裏打ち材36(パンチ
用鋳物32)間に充填した高強度セメントなどのバック
アップ材42とからなる。
【0024】パンチ用鋳物32は、基端側に幅広部33
及び先端側に幅狭部34を備えた凸状の成形面を有し、
幅広部33に鉛直部33aを備えるとともに幅狭部34
に鉛直部34aを備えた鋳物である。裏打ち材36は、
プレス用ダイ11と同様に、例えば水溶性のエポキシ樹
脂にガラス繊維をミキサーで練り込み、完全に脱泡した
状態で、パンチ用鋳物32の裏面に塗布し、硬化させた
ものである。水溶性のエポキシ樹脂は、接着力が強いの
で、パンチ用鋳物32と確実に結合する。また、裏打ち
材36の表面が凹凸状になり、この凹凸状の部分にセメ
ント(高強度セメント)等のバックアップ材42が入り
込み、バックアップ材42との結合力を良くすることが
できる。
及び先端側に幅狭部34を備えた凸状の成形面を有し、
幅広部33に鉛直部33aを備えるとともに幅狭部34
に鉛直部34aを備えた鋳物である。裏打ち材36は、
プレス用ダイ11と同様に、例えば水溶性のエポキシ樹
脂にガラス繊維をミキサーで練り込み、完全に脱泡した
状態で、パンチ用鋳物32の裏面に塗布し、硬化させた
ものである。水溶性のエポキシ樹脂は、接着力が強いの
で、パンチ用鋳物32と確実に結合する。また、裏打ち
材36の表面が凹凸状になり、この凹凸状の部分にセメ
ント(高強度セメント)等のバックアップ材42が入り
込み、バックアップ材42との結合力を良くすることが
できる。
【0025】枠体38は、パンチ用鋳物32の凹部に差
込み、基端のフランジ40をパンチ用鋳物32の基端3
2a,32aに当接させたものである。バックアップ材
42は、プレス用ダイ11と同様に、スラリ状の高強度
セメントを枠体38と裏打ち材36間に充填した後固化
させることで、パンチ用鋳物32を裏側から支える部材
である。なお、高強度セメントに代えて樹脂を使用する
ことも可能である。樹脂の場合、溶融状態の樹脂を枠体
38と裏打ち材36間に充填した後硬化させることでバ
ックアップ材42とする。なお、44は補強とパンチ用
鋳物32の寸法微調節を兼ねた棒材である。
込み、基端のフランジ40をパンチ用鋳物32の基端3
2a,32aに当接させたものである。バックアップ材
42は、プレス用ダイ11と同様に、スラリ状の高強度
セメントを枠体38と裏打ち材36間に充填した後固化
させることで、パンチ用鋳物32を裏側から支える部材
である。なお、高強度セメントに代えて樹脂を使用する
ことも可能である。樹脂の場合、溶融状態の樹脂を枠体
38と裏打ち材36間に充填した後硬化させることでバ
ックアップ材42とする。なお、44は補強とパンチ用
鋳物32の寸法微調節を兼ねた棒材である。
【0026】ブランクホルダ45,45は、プレス用ダ
イ11のダイフェース24,24に臨ませ、かつ昇降自
在に配置することにより、ダイフェース24,24とと
もにブランク材25の左右端25a,25aを挟持す
る。これにより、ブランク材25をプレス成形する際に
ブランク材25に皺が発生することを防ぐことができ
る。
イ11のダイフェース24,24に臨ませ、かつ昇降自
在に配置することにより、ダイフェース24,24とと
もにブランク材25の左右端25a,25aを挟持す
る。これにより、ブランク材25をプレス成形する際に
ブランク材25に皺が発生することを防ぐことができ
る。
【0027】プレス用金型10によれば、ダイ用鋳物1
2及びパンチ用鋳物32は鋳鉄又は鋳鋼であるから表面
硬度は高くなる。従って、ダイ用鋳物12やパンチ用鋳
物32の耐摩耗性を高めることができる。この結果、耐
久性の優れたプレス用ダイ11やプレス用パンチ31を
得ることができる。また、ダイ用鋳物12及びパンチ用
鋳物32をプレス用ダイ11及びプレス用パンチ31の
成形面のみに適用する。従って、プレス用ダイ11及び
プレス用パンチ31全体を鋳造する必要がない。このた
め、ダイ用鋳物12及びパンチ用鋳物32を鋳造する鋳
型(上下の型)をコンパクトで簡素にすることができ
る。さらに、ダイ用鋳物12、パンチ用鋳物32を支え
るバックアップ部27,42を、比較的安価なセメント
や樹脂で構成したので、型費を抑えることができる。
2及びパンチ用鋳物32は鋳鉄又は鋳鋼であるから表面
硬度は高くなる。従って、ダイ用鋳物12やパンチ用鋳
物32の耐摩耗性を高めることができる。この結果、耐
久性の優れたプレス用ダイ11やプレス用パンチ31を
得ることができる。また、ダイ用鋳物12及びパンチ用
鋳物32をプレス用ダイ11及びプレス用パンチ31の
成形面のみに適用する。従って、プレス用ダイ11及び
プレス用パンチ31全体を鋳造する必要がない。このた
め、ダイ用鋳物12及びパンチ用鋳物32を鋳造する鋳
型(上下の型)をコンパクトで簡素にすることができ
る。さらに、ダイ用鋳物12、パンチ用鋳物32を支え
るバックアップ部27,42を、比較的安価なセメント
や樹脂で構成したので、型費を抑えることができる。
【0028】次に、プレス用金型10でブランク材25
をプレス成形する例を説明する。先ず、プレス用金型1
0のプレス用ダイ11を上死点位置に停止させ、この状
態でプレス用ダイ11とプレス用パンチ31との間にブ
ランク材25を配置する。次に、ブランクホルダ45を
白抜き矢印の如くダイフェース24に向けて上昇させ、
ダイフェース24とブランクホルダ45とでブランク材
25の左右端25a,25aを挟持する。
をプレス成形する例を説明する。先ず、プレス用金型1
0のプレス用ダイ11を上死点位置に停止させ、この状
態でプレス用ダイ11とプレス用パンチ31との間にブ
ランク材25を配置する。次に、ブランクホルダ45を
白抜き矢印の如くダイフェース24に向けて上昇させ、
ダイフェース24とブランクホルダ45とでブランク材
25の左右端25a,25aを挟持する。
【0029】次いで、プレス用ダイ11及びブランクホ
ルダ45を白抜き矢印の如く移動する。プレス用ダイ1
1が下死点まで移動することで、プレス用ダイ11をプ
レス用パンチ31へ規定量進入させる。これにより、ブ
ランク材25をプレス成形して製品パネル(図示しな
い)を得る。以下、プレス用ダイ11の製造方法及びプ
レス用パンチ31の製造方法について説明する。
ルダ45を白抜き矢印の如く移動する。プレス用ダイ1
1が下死点まで移動することで、プレス用ダイ11をプ
レス用パンチ31へ規定量進入させる。これにより、ブ
ランク材25をプレス成形して製品パネル(図示しな
い)を得る。以下、プレス用ダイ11の製造方法及びプ
レス用パンチ31の製造方法について説明する。
【0030】図2は本発明に係るプレス用ダイの製造方
法(第1実施の形態)を示すフローチャートであり、図
中ST××はステップ番号を示す。 ST10;プレス用パンチの模型を準備する。 ST11;模型に第1可撓性シートを貼り付ける。 ST12;第1可撓性シートを貼り付けた模型に壁板を
立て、けい砂などの型材を流込む。 ST13;模型を取り外すとともに第1可撓性シートを
剥がすことで型材からなる下型を得る。 ST14;下型に第1可撓性シートより製品パネルの板
厚分薄い第2可撓性シートを貼り付ける。
法(第1実施の形態)を示すフローチャートであり、図
中ST××はステップ番号を示す。 ST10;プレス用パンチの模型を準備する。 ST11;模型に第1可撓性シートを貼り付ける。 ST12;第1可撓性シートを貼り付けた模型に壁板を
立て、けい砂などの型材を流込む。 ST13;模型を取り外すとともに第1可撓性シートを
剥がすことで型材からなる下型を得る。 ST14;下型に第1可撓性シートより製品パネルの板
厚分薄い第2可撓性シートを貼り付ける。
【0031】ST15;第2可撓性シートの付いている
下型に壁板を立て、けい砂などの型材を流込む。 ST16;下型を取り外すことで型材からなる上型を得
る。 ST17;外した下型から第2可撓性シートを剥がす。 ST18;この下型に上型を型組みし、第2可撓性シー
トを剥がすことで得たキャビティへ注湯してプレス用ダ
イのダイ用鋳物を得る。 ST19;得られたダイ用鋳物を焼鈍する。 ST20;焼鈍したダイ用鋳物の裏にバックアップ材を
付加することでプレス用ダイを製造する。 ST21;ダイ用鋳物の成形面を正規の形状に切削す
る。 以下、ST10〜ST21の各工程を図3〜図9で詳し
く説明する。なお、図中の「△印」はプレス用ダイの成
形面に合わせた面を示す。
下型に壁板を立て、けい砂などの型材を流込む。 ST16;下型を取り外すことで型材からなる上型を得
る。 ST17;外した下型から第2可撓性シートを剥がす。 ST18;この下型に上型を型組みし、第2可撓性シー
トを剥がすことで得たキャビティへ注湯してプレス用ダ
イのダイ用鋳物を得る。 ST19;得られたダイ用鋳物を焼鈍する。 ST20;焼鈍したダイ用鋳物の裏にバックアップ材を
付加することでプレス用ダイを製造する。 ST21;ダイ用鋳物の成形面を正規の形状に切削す
る。 以下、ST10〜ST21の各工程を図3〜図9で詳し
く説明する。なお、図中の「△印」はプレス用ダイの成
形面に合わせた面を示す。
【0032】図3(a)〜(c)は本発明に係るプレス
用ダイの製造方法(第1実施の形態)の第1説明図であ
り、(a)はST10を示し、(b),(c)はST1
1を示す。(a)において、プレス用パンチの模型50
を準備する。この模型50は凸部表面51をプレス用パ
ンチの成形面に合せて形成する。なお、模型50は、例
えば木、樹脂やゴムの加工しやすい材料で形成する。従
って、模型50を簡単に加工することができる。
用ダイの製造方法(第1実施の形態)の第1説明図であ
り、(a)はST10を示し、(b),(c)はST1
1を示す。(a)において、プレス用パンチの模型50
を準備する。この模型50は凸部表面51をプレス用パ
ンチの成形面に合せて形成する。なお、模型50は、例
えば木、樹脂やゴムの加工しやすい材料で形成する。従
って、模型50を簡単に加工することができる。
【0033】(b)において、模型50にブロック52
をセットする。ブロック52は、図1に示すダイ用鋳物
12の高さHを確保するために使用する部材である。
(c)において、模型50の凸部表面51及びブロック
52の表面に第1可撓性シート53を貼り付ける。第1
可撓性シート53は、片面に接着剤がついたもので、例
えばシート厚さは、製品パネルの厚さt1にダイ用鋳物
12(図1に示す)の厚さt2を加えた厚さ(t1+t
2)である。
をセットする。ブロック52は、図1に示すダイ用鋳物
12の高さHを確保するために使用する部材である。
(c)において、模型50の凸部表面51及びブロック
52の表面に第1可撓性シート53を貼り付ける。第1
可撓性シート53は、片面に接着剤がついたもので、例
えばシート厚さは、製品パネルの厚さt1にダイ用鋳物
12(図1に示す)の厚さt2を加えた厚さ(t1+t
2)である。
【0034】図4(a)〜(c)は本発明に係るプレス
用ダイの製造方法(第1実施の形態)の第2説明図であ
り、(a)はST12を示し、(b),(c)はST1
3を示す。(a)において、第1可撓性シート53を貼
り付けた模型50に壁板55を立て、けい砂などの型材
56を流込む。型材56は、一例として自硬性材料を使
用する。自硬性材料を使用することにより、型材56を
固まらせるための乾燥工程を省くことができる。
用ダイの製造方法(第1実施の形態)の第2説明図であ
り、(a)はST12を示し、(b),(c)はST1
3を示す。(a)において、第1可撓性シート53を貼
り付けた模型50に壁板55を立て、けい砂などの型材
56を流込む。型材56は、一例として自硬性材料を使
用する。自硬性材料を使用することにより、型材56を
固まらせるための乾燥工程を省くことができる。
【0035】自硬性材料としては、CO2ガスを通気さ
せて硬化させる材料(CO2方式)、特殊な硬化促進剤
を加えて硬化させる材料(ノンキュア方式)や、アミン
ガスを通気させて硬化させる材料(イソキュア方式)等
がある。CO2方式の材料は、一例としてけい砂にバイ
ンダとしてけい酸ソーダを添加したものである。ノンキ
ュア方式は、一例としてけい砂にバインダとして油変性
アルキッド樹脂、ポリイソシアネート樹脂及び硬化剤の
3種類を添加したものである。イソキュア方式は、一例
としてけい砂にバインダとして特殊フェノール樹脂組成
物及びポリイソシアネート組成物を添加したものであ
る。
せて硬化させる材料(CO2方式)、特殊な硬化促進剤
を加えて硬化させる材料(ノンキュア方式)や、アミン
ガスを通気させて硬化させる材料(イソキュア方式)等
がある。CO2方式の材料は、一例としてけい砂にバイ
ンダとしてけい酸ソーダを添加したものである。ノンキ
ュア方式は、一例としてけい砂にバインダとして油変性
アルキッド樹脂、ポリイソシアネート樹脂及び硬化剤の
3種類を添加したものである。イソキュア方式は、一例
としてけい砂にバインダとして特殊フェノール樹脂組成
物及びポリイソシアネート組成物を添加したものであ
る。
【0036】(b)において、型材56が固まった後、
全体を反転して模型50を上方に位置させる。次に、模
型50及びブロック52を矢印の如く取り外す。(c)
において、模型50及びブロック52を取り外した後、
第1可撓性シート53を矢印の如く取り外して下型58
を得る。
全体を反転して模型50を上方に位置させる。次に、模
型50及びブロック52を矢印の如く取り外す。(c)
において、模型50及びブロック52を取り外した後、
第1可撓性シート53を矢印の如く取り外して下型58
を得る。
【0037】図5(a)〜(c)は本発明に係るプレス
用ダイの製造方法(第1実施の形態)の第3説明図であ
り、(a)はST14を示し、(b),(c)はST1
5を示す。(a)において、下型50に第1可撓性シー
ト53より製品パネルの厚さt1分薄い第2可撓性シー
ト59を貼り付ける。すなわち、第2可撓性シート59
の厚さはダイ用鋳物12(図1に示す)と同じ厚さt2
である。従って、第2可撓性シート59の凹部59aが
プレス用ダイの成形面と同一形状になる。次に、第2可
撓性シート59の上面に離型材を塗布する。(b)にお
いて、第2可撓性シート59の付いている下型58に壁
板60を立て、湯口用の中子61及び揚り用の中子62
を配置する。(c)において、壁板60で囲った枠内に
けい砂などの型材56を流込む。
用ダイの製造方法(第1実施の形態)の第3説明図であ
り、(a)はST14を示し、(b),(c)はST1
5を示す。(a)において、下型50に第1可撓性シー
ト53より製品パネルの厚さt1分薄い第2可撓性シー
ト59を貼り付ける。すなわち、第2可撓性シート59
の厚さはダイ用鋳物12(図1に示す)と同じ厚さt2
である。従って、第2可撓性シート59の凹部59aが
プレス用ダイの成形面と同一形状になる。次に、第2可
撓性シート59の上面に離型材を塗布する。(b)にお
いて、第2可撓性シート59の付いている下型58に壁
板60を立て、湯口用の中子61及び揚り用の中子62
を配置する。(c)において、壁板60で囲った枠内に
けい砂などの型材56を流込む。
【0038】図6(a),(b)は本発明に係るプレス
用ダイの製造方法(第1実施の形態)の第4説明図であ
り、(a)はST16及びST17を示し、(b)はS
T18の前半を示す。(a)において、型材が固まった
後、下型58を取り外すことで型材からなる上型64を
得る。次に、外した下型58から第2可撓性シート59
を矢印の如く剥がす。なお、上型64から中子を取り除
いて湯口66a及び揚り66bを得る。
用ダイの製造方法(第1実施の形態)の第4説明図であ
り、(a)はST16及びST17を示し、(b)はS
T18の前半を示す。(a)において、型材が固まった
後、下型58を取り外すことで型材からなる上型64を
得る。次に、外した下型58から第2可撓性シート59
を矢印の如く剥がす。なお、上型64から中子を取り除
いて湯口66a及び揚り66bを得る。
【0039】(b)において、上型64及び下型58を
型組みし、第2可撓性シート59を剥がすことで得たキ
ャビティ65へ湯口66aから矢印の如く溶湯67を
注ぎ込む。溶湯67は、例えばシリコン(Si)を含ま
せた鋳鉄又は鋳鋼である。シリコンを含ませることで流
動性がよくなり、キャビティ65の隅々(特に、凹部及
び凸部)まで確実に溶湯67を到達させることができ
る。
型組みし、第2可撓性シート59を剥がすことで得たキ
ャビティ65へ湯口66aから矢印の如く溶湯67を
注ぎ込む。溶湯67は、例えばシリコン(Si)を含ま
せた鋳鉄又は鋳鋼である。シリコンを含ませることで流
動性がよくなり、キャビティ65の隅々(特に、凹部及
び凸部)まで確実に溶湯67を到達させることができ
る。
【0040】図7(a)〜(c)は本発明に係るプレス
用ダイの製造方法(第1実施の形態)の第5説明図であ
り、(a),(b)はST18の後半を示し、(c)は
ST19を示す。(a)において、キャビティ内の溶湯
が凝固した後、型開きすることで鋳物68を取り出す。
鋳物68の凹部68aがプレス用ダイの成形面と同一形
状になる。(b)において、鋳物68から湯口及び揚り
に残った鋳物69a,69bを取り除いて、プレス用ダ
イ11(図1に示す)のダイ用鋳物12を得る。
用ダイの製造方法(第1実施の形態)の第5説明図であ
り、(a),(b)はST18の後半を示し、(c)は
ST19を示す。(a)において、キャビティ内の溶湯
が凝固した後、型開きすることで鋳物68を取り出す。
鋳物68の凹部68aがプレス用ダイの成形面と同一形
状になる。(b)において、鋳物68から湯口及び揚り
に残った鋳物69a,69bを取り除いて、プレス用ダ
イ11(図1に示す)のダイ用鋳物12を得る。
【0041】(c)において、得られたダイ用鋳物12
に取付け孔12a,12aを加工した後、ダイ用鋳物1
2を焼鈍する。ダイ用鋳物12を焼鈍することにより、
ダイ用鋳物12の内部応力を比較的短い時間で取り除
く。従って、ダイ用鋳物12から内部応力を除去するた
めに、ダイ用鋳物12を所定時間放置する必要がない。
に取付け孔12a,12aを加工した後、ダイ用鋳物1
2を焼鈍する。ダイ用鋳物12を焼鈍することにより、
ダイ用鋳物12の内部応力を比較的短い時間で取り除
く。従って、ダイ用鋳物12から内部応力を除去するた
めに、ダイ用鋳物12を所定時間放置する必要がない。
【0042】図8(a)〜(c)は本発明に係るプレス
用ダイの製造方法(第1実施の形態)の第6説明図であ
り、(a)〜(c)はST20を示す。(a)におい
て、焼鈍したダイ用鋳物12の裏面に裏打ち材16を裏
打ちする。(b)において、ダイ用鋳物12を枠体18
にセットした後、ダイ用鋳物12の張出片14,14を
枠体18の脚20,20とダイフェース24とで挟み込
む。次に、ダイフェース24をボルト22,22で脚2
0,20に取付けることで、ダイ用鋳物12を枠体18
に固定する。次いで、補強兼、位置決め用の棒材29を
取付ける。
用ダイの製造方法(第1実施の形態)の第6説明図であ
り、(a)〜(c)はST20を示す。(a)におい
て、焼鈍したダイ用鋳物12の裏面に裏打ち材16を裏
打ちする。(b)において、ダイ用鋳物12を枠体18
にセットした後、ダイ用鋳物12の張出片14,14を
枠体18の脚20,20とダイフェース24とで挟み込
む。次に、ダイフェース24をボルト22,22で脚2
0,20に取付けることで、ダイ用鋳物12を枠体18
に固定する。次いで、補強兼、位置決め用の棒材29を
取付ける。
【0043】続いて、ダイ用パネル12を固定した枠体
18を振動用のばね70,70に載せ、振動用のばね7
0,70で枠体18やダイ用パネル12を白抜き矢印の
如く上下方向に振動させる。この状態で、枠体18とダ
イ用パネル12(裏打ち材16)とで形成した空間71
に供給口72からスラリ状の高強度セメント73を矢印
の如く充填する。なお、棒材29を使用することによ
りダイ用パネル12の横ずれを防ぐ。
18を振動用のばね70,70に載せ、振動用のばね7
0,70で枠体18やダイ用パネル12を白抜き矢印の
如く上下方向に振動させる。この状態で、枠体18とダ
イ用パネル12(裏打ち材16)とで形成した空間71
に供給口72からスラリ状の高強度セメント73を矢印
の如く充填する。なお、棒材29を使用することによ
りダイ用パネル12の横ずれを防ぐ。
【0044】ここで、スラリ状の高強度セメント73の
製造方法を説明する。先ず、真空混練機(図示しない)
にセメントおよびセメントの10%に相当する金属ファ
イバーを投入し、さらにセメントの5%に相当する減水
剤を投入する。この後、真空混練機を駆動してセメン
ト、金属ファイバーおよび減水剤を混練することによ
り、スラリー状の高強度セメント73を得る。金属ファ
イバーを投入することにより高強度セメントの強度を高
め、減水剤を投入することによりセメントの固化時間を
短縮することができる。また、金属ファイバー及び減水
剤はセメントが固化する際にセメントの収縮を抑えるこ
とができる。
製造方法を説明する。先ず、真空混練機(図示しない)
にセメントおよびセメントの10%に相当する金属ファ
イバーを投入し、さらにセメントの5%に相当する減水
剤を投入する。この後、真空混練機を駆動してセメン
ト、金属ファイバーおよび減水剤を混練することによ
り、スラリー状の高強度セメント73を得る。金属ファ
イバーを投入することにより高強度セメントの強度を高
め、減水剤を投入することによりセメントの固化時間を
短縮することができる。また、金属ファイバー及び減水
剤はセメントが固化する際にセメントの収縮を抑えるこ
とができる。
【0045】スラリー状の高強度セメント73を空間7
1に充填すると同時に真空ポンプ74を駆動する。真空
ポンプ74を駆動することにより、高強度セメント73
の内部の気泡73a・・・を真空脱泡(真空脱気)する。
すなわち、真空ポンプ74を駆動することにより空間7
1は真空状態となり、スラリー状の高強度セメント73
の内部の気泡73a・・・が空間71に吸引される。
1に充填すると同時に真空ポンプ74を駆動する。真空
ポンプ74を駆動することにより、高強度セメント73
の内部の気泡73a・・・を真空脱泡(真空脱気)する。
すなわち、真空ポンプ74を駆動することにより空間7
1は真空状態となり、スラリー状の高強度セメント73
の内部の気泡73a・・・が空間71に吸引される。
【0046】加えて、振動用のばね70,70でダイ用
パネル12を固定した枠体18を白抜き矢印の如く上下
方向に振動することにより、気泡73a・・・が高強度セ
メント73から出やすくなる。これにより、気泡73a
・・・を高強度セメント73の内部から確実に脱泡するこ
とができる。すなわち、高強度セメント73内部の気泡
73a・・・の移動を促す振動と、高強度セメント73内
部から気泡73a・・・を吸引する真空吸引作用との併用
により、より効果的に真空脱泡を促すことができる。
パネル12を固定した枠体18を白抜き矢印の如く上下
方向に振動することにより、気泡73a・・・が高強度セ
メント73から出やすくなる。これにより、気泡73a
・・・を高強度セメント73の内部から確実に脱泡するこ
とができる。すなわち、高強度セメント73内部の気泡
73a・・・の移動を促す振動と、高強度セメント73内
部から気泡73a・・・を吸引する真空吸引作用との併用
により、より効果的に真空脱泡を促すことができる。
【0047】空間71に貯った空気は、真空ポンプ74
で吸引されて排出口75および流路76を通って矢印
の如く外に排出される。枠体18の天井77を排出口7
5に向けて上がり勾配に形成したので、空間71の空気
を排出口75に効率よく確実に集めることができる。従
って、空間71の空気を効率よく排出することができ
る。
で吸引されて排出口75および流路76を通って矢印
の如く外に排出される。枠体18の天井77を排出口7
5に向けて上がり勾配に形成したので、空間71の空気
を排出口75に効率よく確実に集めることができる。従
って、空間71の空気を効率よく排出することができ
る。
【0048】(c)において、高強度セメント73
((a)に示す)が固化してダイ用パネル12のバック
アップ材27を構成し、プレス用ダイ11を得る。プレ
ス用ダイ11によれば、高強度セメント73の内部の気
泡73a・・・((a)に示す)を脱泡したので、バック
アップ材27の内部に空洞が発生することを防ぐことが
できる。従って、バックアップ材27の耐久性を高める
ことにより、プレス用ダイ11の耐久性を高めることが
できる。
((a)に示す)が固化してダイ用パネル12のバック
アップ材27を構成し、プレス用ダイ11を得る。プレ
ス用ダイ11によれば、高強度セメント73の内部の気
泡73a・・・((a)に示す)を脱泡したので、バック
アップ材27の内部に空洞が発生することを防ぐことが
できる。従って、バックアップ材27の耐久性を高める
ことにより、プレス用ダイ11の耐久性を高めることが
できる。
【0049】図9は本発明に係るプレス用ダイの製造方
法(第1実施の形態)の第7説明図であり、ST21を
示す。前工程で得たプレス用ダイ11を反転して、ダイ
用鋳物12の凹部12aを上向きセットする。次に、ダ
イ用鋳物12の凹部12aを切削刃78で正規の形状に
切削する。これで、プレス用ダイ11の製造工程が完了
する。
法(第1実施の形態)の第7説明図であり、ST21を
示す。前工程で得たプレス用ダイ11を反転して、ダイ
用鋳物12の凹部12aを上向きセットする。次に、ダ
イ用鋳物12の凹部12aを切削刃78で正規の形状に
切削する。これで、プレス用ダイ11の製造工程が完了
する。
【0050】ST10〜ST21のプレス用ダイ11の
製造方法(第1実施の形態)によれば、プレス用パンチ
の模型50に基づいて下型58及び上型64を形成し、
下型58及び上型64でダイ用鋳物12を鋳造する。こ
のダイ用鋳物12でプレス用ダイ11の成形面を形成す
る。プレス用ダイ11全体を鋳造しないで成形面(ダイ
用鋳物12、パンチ用鋳物32)のみを鋳造すればよ
い。従って、下型58及び上型64をコンパクトで簡素
にすることができる。
製造方法(第1実施の形態)によれば、プレス用パンチ
の模型50に基づいて下型58及び上型64を形成し、
下型58及び上型64でダイ用鋳物12を鋳造する。こ
のダイ用鋳物12でプレス用ダイ11の成形面を形成す
る。プレス用ダイ11全体を鋳造しないで成形面(ダイ
用鋳物12、パンチ用鋳物32)のみを鋳造すればよ
い。従って、下型58及び上型64をコンパクトで簡素
にすることができる。
【0051】次に、プレス用パンチ31の製造方法につ
いて説明する。図10は本発明に係るプレス用パンチの
製造方法(第2実施の形態)を示すフローチャートであ
り、図中ST××はステップ番号を示す。 ST30;プレス用パンチの模型を準備する。 ST31;模型にジルコン塗型材を塗布する。 ST32;ジルコン塗型材を塗布した模型に壁板を立
て、けい砂などの型材を流込む。 ST33;模型を取り外すことで型材からなる下型を得
る。 ST34;下型に可撓性シートを貼り付ける。 ST35;下型の可撓性シート上にジルコン塗型材を塗
布する。
いて説明する。図10は本発明に係るプレス用パンチの
製造方法(第2実施の形態)を示すフローチャートであ
り、図中ST××はステップ番号を示す。 ST30;プレス用パンチの模型を準備する。 ST31;模型にジルコン塗型材を塗布する。 ST32;ジルコン塗型材を塗布した模型に壁板を立
て、けい砂などの型材を流込む。 ST33;模型を取り外すことで型材からなる下型を得
る。 ST34;下型に可撓性シートを貼り付ける。 ST35;下型の可撓性シート上にジルコン塗型材を塗
布する。
【0052】ST36;ジルコン塗型材を塗布した下型
に壁板を立て、けい砂などの型材を流込む。 ST37;下型を取り外すことで型材からなる上型を得
る。 ST38;外した下型から可撓性シートを剥がす。 ST39;下型に上型を型組みし、可撓性シートを剥が
すことで得たキャビティへ注湯してプレス用パンチのパ
ンチ用鋳物を得る。 ST40;得られたパンチ用鋳物を焼鈍する。 ST41;パンチ用鋳物の成形面を正規の形状に切削す
る。 ST42;焼鈍したパンチ用鋳物の裏にバックアップ材
を付加することでプレス用パンチを製造する。 以下、ST30〜ST42の各工程を図11〜図17で
詳しく説明する。なお、図中の「△印」はプレス用パン
チの成形面に合わせた面を示す。
に壁板を立て、けい砂などの型材を流込む。 ST37;下型を取り外すことで型材からなる上型を得
る。 ST38;外した下型から可撓性シートを剥がす。 ST39;下型に上型を型組みし、可撓性シートを剥が
すことで得たキャビティへ注湯してプレス用パンチのパ
ンチ用鋳物を得る。 ST40;得られたパンチ用鋳物を焼鈍する。 ST41;パンチ用鋳物の成形面を正規の形状に切削す
る。 ST42;焼鈍したパンチ用鋳物の裏にバックアップ材
を付加することでプレス用パンチを製造する。 以下、ST30〜ST42の各工程を図11〜図17で
詳しく説明する。なお、図中の「△印」はプレス用パン
チの成形面に合わせた面を示す。
【0053】図11(a)〜(c)は本発明に係るプレ
ス用パンチの製造方法(第2実施の形態)の第1説明図
であり、(a)はST30を示し、(b)はST31を
示し、(c)はST32を示す。(a)において、プレ
ス用パンチの模型50を準備する。この模型50はプレ
ス用ダイの製造に使用した模型を同じものである。
(b)において、模型50の凸部表面51にジルコン塗
型材81を塗布して乾燥する。
ス用パンチの製造方法(第2実施の形態)の第1説明図
であり、(a)はST30を示し、(b)はST31を
示し、(c)はST32を示す。(a)において、プレ
ス用パンチの模型50を準備する。この模型50はプレ
ス用ダイの製造に使用した模型を同じものである。
(b)において、模型50の凸部表面51にジルコン塗
型材81を塗布して乾燥する。
【0054】ジルコン塗型材81は、エチルシリケート
(Si5O4(C2H5O)12)を加水分解して造ったゾル
状液をバインダとして、これにゲル化促進剤と紛粒状耐
火物(すなわち、ジルコン(ZrSiO4))とを添加
してスラリー状にしたものである。ジルコン塗型材81
を使用することにより、耐火性を高めることができ、か
つ成形面の精度を高めることができる。なお、ジルコン
塗型材81の他に、アルミナ、炭化けい素などの紛粒状
耐火物を使用した塗型材を使用してもよい。(c)にお
いて、ジルコン塗型材81を塗布した模型50に壁板8
2を立て、けい砂などの型材83を流込む。
(Si5O4(C2H5O)12)を加水分解して造ったゾル
状液をバインダとして、これにゲル化促進剤と紛粒状耐
火物(すなわち、ジルコン(ZrSiO4))とを添加
してスラリー状にしたものである。ジルコン塗型材81
を使用することにより、耐火性を高めることができ、か
つ成形面の精度を高めることができる。なお、ジルコン
塗型材81の他に、アルミナ、炭化けい素などの紛粒状
耐火物を使用した塗型材を使用してもよい。(c)にお
いて、ジルコン塗型材81を塗布した模型50に壁板8
2を立て、けい砂などの型材83を流込む。
【0055】図12(a)〜(c)は本発明に係るプレ
ス用パンチの製造方法(第2実施の形態)の第2説明図
であり、(a)はST33を示し、(b)はST34を
示し、(c)はST35を示す。(a)において、型材
56が固まった後、全体を反転して模型50を上方に位
置させる。次に、模型50を矢印の如く取り外すことで
型材からなる下型84を得る。下型84は、固まった型
材56及びジルコン塗型材81が一体になったもので
り、下型84の凹部84aがプレス用パンチの成形面と
同一形状になる。下型84の凹部84aにジルコン塗型
材81を備えることで、下型84の耐火性を高めること
ができ、かつ成形面の精度を高めることができる。
ス用パンチの製造方法(第2実施の形態)の第2説明図
であり、(a)はST33を示し、(b)はST34を
示し、(c)はST35を示す。(a)において、型材
56が固まった後、全体を反転して模型50を上方に位
置させる。次に、模型50を矢印の如く取り外すことで
型材からなる下型84を得る。下型84は、固まった型
材56及びジルコン塗型材81が一体になったもので
り、下型84の凹部84aがプレス用パンチの成形面と
同一形状になる。下型84の凹部84aにジルコン塗型
材81を備えることで、下型84の耐火性を高めること
ができ、かつ成形面の精度を高めることができる。
【0056】(b)において、下型84の凹部84aに
離型剤を塗布した後、凹部84aに可撓性シート86を
貼り付ける。可撓性シート86の厚さはパンチ用鋳物3
2(図1に示す)と同じ厚さt3である。(c)におい
て、可撓性シート86に離型剤を塗布した後、ジルコン
塗型材81を塗布して乾燥する。
離型剤を塗布した後、凹部84aに可撓性シート86を
貼り付ける。可撓性シート86の厚さはパンチ用鋳物3
2(図1に示す)と同じ厚さt3である。(c)におい
て、可撓性シート86に離型剤を塗布した後、ジルコン
塗型材81を塗布して乾燥する。
【0057】図13(a),(b)は本発明に係るプレ
ス用パンチの製造方法(第2実施の形態)の第3説明図
であり、(a)はST36の前半を示し、(b)はST
36の後半を示す。(a)において、ジルコン塗型材8
1を塗布した下型84に壁板87を立て、湯口用の中子
88及び揚り用の中子89を配置する。(b)におい
て、壁板87で囲った枠内にけい砂などの型材56を流
込む。
ス用パンチの製造方法(第2実施の形態)の第3説明図
であり、(a)はST36の前半を示し、(b)はST
36の後半を示す。(a)において、ジルコン塗型材8
1を塗布した下型84に壁板87を立て、湯口用の中子
88及び揚り用の中子89を配置する。(b)におい
て、壁板87で囲った枠内にけい砂などの型材56を流
込む。
【0058】図14(a),(b)は本発明に係るプレ
ス用パンチの製造方法(第2実施の形態)の第4説明図
であり、(a)はST37及びST38を示し、(b)
はST39の前半を示す。(a)において、型材56が
固まった後、下型84を取り外すことで型材からなる上
型91を得る。次に、外した下型84から可撓性シート
86を矢印の如く剥がす。なお、上型91から中子を取
り除いて湯口94a及び揚り94bを得る。上型91
は、固まった型材56及びジルコン塗型材81が一体に
なったものである。上型91の凸部にジルコン塗型材8
1を備えることで、上型91の耐火性を高めることがで
き、かつ成形面の精度を高めることができる。
ス用パンチの製造方法(第2実施の形態)の第4説明図
であり、(a)はST37及びST38を示し、(b)
はST39の前半を示す。(a)において、型材56が
固まった後、下型84を取り外すことで型材からなる上
型91を得る。次に、外した下型84から可撓性シート
86を矢印の如く剥がす。なお、上型91から中子を取
り除いて湯口94a及び揚り94bを得る。上型91
は、固まった型材56及びジルコン塗型材81が一体に
なったものである。上型91の凸部にジルコン塗型材8
1を備えることで、上型91の耐火性を高めることがで
き、かつ成形面の精度を高めることができる。
【0059】(b)において、下型84に上型91を型
組みし、可撓性シート86を剥がすことで得たキャビテ
ィ93へ湯口94aから矢印の如く溶湯67を注ぎ込
む。溶湯67は、プレス用ダイ11と同様に、例えばシ
リコン(Si)を含ませた鋳鉄又は鋳鋼である。シリコ
ンを含ませることで流動性がよくなり、キャビティ65
の隅々(特に、凹部及び凸部)まで確実に溶湯67を到
達させることができる。また、流動性がよくなること
で、パンチ用鋳物32を薄い形状に鋳造することが可能
になる。
組みし、可撓性シート86を剥がすことで得たキャビテ
ィ93へ湯口94aから矢印の如く溶湯67を注ぎ込
む。溶湯67は、プレス用ダイ11と同様に、例えばシ
リコン(Si)を含ませた鋳鉄又は鋳鋼である。シリコ
ンを含ませることで流動性がよくなり、キャビティ65
の隅々(特に、凹部及び凸部)まで確実に溶湯67を到
達させることができる。また、流動性がよくなること
で、パンチ用鋳物32を薄い形状に鋳造することが可能
になる。
【0060】図15(a)〜(c)は本発明に係るプレ
ス用パンチの製造方法(第2実施の形態)の第5説明図
であり、(a)はST39の後半を示し、(b)はST
40を示し、(c)はST41を示す。(a)におい
て、キャビティ内の溶湯が凝固した後、型開きして鋳物
96を取り出す。鋳物96の凸部96aがプレス用パン
チの成形面と同一形状になる。次に、鋳物96から湯口
及び揚りに残った鋳物97a,97bを取り除いて、プ
レス用パンチ31(図1に示す)のパンチ用鋳物32を
得る。
ス用パンチの製造方法(第2実施の形態)の第5説明図
であり、(a)はST39の後半を示し、(b)はST
40を示し、(c)はST41を示す。(a)におい
て、キャビティ内の溶湯が凝固した後、型開きして鋳物
96を取り出す。鋳物96の凸部96aがプレス用パン
チの成形面と同一形状になる。次に、鋳物96から湯口
及び揚りに残った鋳物97a,97bを取り除いて、プ
レス用パンチ31(図1に示す)のパンチ用鋳物32を
得る。
【0061】(b)において、得られたパンチ用鋳物3
2を焼鈍する。パンチ用鋳物32を焼鈍することによ
り、パンチ用鋳物32の内部応力を比較的短い時間で取
り除く。従って、パンチ用鋳物32から内部応力を除去
するために、パンチ用鋳物32を所定時間放置する必要
がない。(c)において、得られたパンチ用鋳物32を
枠体38に仮止めした後、全体を反転して、パンチ用鋳
物32の凸部32aを上向きセットする。次に、パンチ
用鋳物32の凸部32aを切削刃98で正規の形状に切
削する。
2を焼鈍する。パンチ用鋳物32を焼鈍することによ
り、パンチ用鋳物32の内部応力を比較的短い時間で取
り除く。従って、パンチ用鋳物32から内部応力を除去
するために、パンチ用鋳物32を所定時間放置する必要
がない。(c)において、得られたパンチ用鋳物32を
枠体38に仮止めした後、全体を反転して、パンチ用鋳
物32の凸部32aを上向きセットする。次に、パンチ
用鋳物32の凸部32aを切削刃98で正規の形状に切
削する。
【0062】なお、本実施の形態では、パンチ用鋳物3
2を鋳造する上下の型91,84をジルコン塗型材81
で製造することで、パンチ用鋳物32を精密鋳造するこ
とができる。従って、パンチ用鋳物32の凸部32aを
切削刃98で正規の形状に切削する工程を省くことがで
きる。但し、上下の型91,84をジルコン塗型材81
で製造しない場合は切削工程が必要である。
2を鋳造する上下の型91,84をジルコン塗型材81
で製造することで、パンチ用鋳物32を精密鋳造するこ
とができる。従って、パンチ用鋳物32の凸部32aを
切削刃98で正規の形状に切削する工程を省くことがで
きる。但し、上下の型91,84をジルコン塗型材81
で製造しない場合は切削工程が必要である。
【0063】図16(a),(b)は本発明に係るプレ
ス用パンチの製造方法(第2実施の形態)の第6説明図
であり、(a),(b)はST42の前半を示す。
(a)において、プレス用ダイ11をダイ用鋳物12が
上向きになるように配置する。ダイ用鋳物12の凹部成
形面13及びダイフェース24にシム板99・・・を貼り
付ける。ここで、シム板99・・・は製品パネル(図示し
ない)の板厚と同じ厚さに設定する。なお、シム板99
・・・に代えて製品パネルを貼り付けてもよい。次に、パ
ンチ用パネル32の裏に裏打ち材36を裏打ちした後、
補強兼、位置決め用の棒材44を取付ける。次いで、パ
ンチ用パネル32を矢印の如く移動する。
ス用パンチの製造方法(第2実施の形態)の第6説明図
であり、(a),(b)はST42の前半を示す。
(a)において、プレス用ダイ11をダイ用鋳物12が
上向きになるように配置する。ダイ用鋳物12の凹部成
形面13及びダイフェース24にシム板99・・・を貼り
付ける。ここで、シム板99・・・は製品パネル(図示し
ない)の板厚と同じ厚さに設定する。なお、シム板99
・・・に代えて製品パネルを貼り付けてもよい。次に、パ
ンチ用パネル32の裏に裏打ち材36を裏打ちした後、
補強兼、位置決め用の棒材44を取付ける。次いで、パ
ンチ用パネル32を矢印の如く移動する。
【0064】(b)において、パンチ用鋳物32を凹部
成形面13のシム板99・・・に載せる。次に、ダイフェ
ース24のシム板99・・・にブランクホルダ45を矢印
の如く載せた後、パンチ用鋳物32に枠体38をセッ
トする。次いで、ブランクホルダ45でパンチ用鋳物3
2を挟み付ける。これで、パンチ用パネル32や枠体3
8をプレス用ダイ11にセットした状態になる。
成形面13のシム板99・・・に載せる。次に、ダイフェ
ース24のシム板99・・・にブランクホルダ45を矢印
の如く載せた後、パンチ用鋳物32に枠体38をセッ
トする。次いで、ブランクホルダ45でパンチ用鋳物3
2を挟み付ける。これで、パンチ用パネル32や枠体3
8をプレス用ダイ11にセットした状態になる。
【0065】パンチ用パネル32や枠体38をセットし
たプレス用ダイ11を載台100を介して振動用のばね
101,101に載せ、振動用のばね101,101で
プレス用ダイ11と一体にパンチ用パネル32や枠体3
8を白抜き矢印の如く上下方向に振動させる。この状態
で、枠体38とパンチ用パネル32(裏打ち材36)と
で形成した空間102に供給口103からスラリ状の高
強度セメント73を矢印の如く充填する。
たプレス用ダイ11を載台100を介して振動用のばね
101,101に載せ、振動用のばね101,101で
プレス用ダイ11と一体にパンチ用パネル32や枠体3
8を白抜き矢印の如く上下方向に振動させる。この状態
で、枠体38とパンチ用パネル32(裏打ち材36)と
で形成した空間102に供給口103からスラリ状の高
強度セメント73を矢印の如く充填する。
【0066】スラリー状の高強度セメント73を空間1
02に充填すると同時に真空ポンプ104を駆動する。
真空ポンプ104を駆動することにより、プレス用ダイ
11と同様に、高強度セメント73の内部の気泡73a
・・・を真空脱泡する。この真空脱泡処理及び振動処理に
より、気泡73a・・・を高強度セメント73の内部から
空間102に確実に脱泡することができる。
02に充填すると同時に真空ポンプ104を駆動する。
真空ポンプ104を駆動することにより、プレス用ダイ
11と同様に、高強度セメント73の内部の気泡73a
・・・を真空脱泡する。この真空脱泡処理及び振動処理に
より、気泡73a・・・を高強度セメント73の内部から
空間102に確実に脱泡することができる。
【0067】空間102に貯った空気は、真空ポンプ1
04で吸引されて排出口105a,105bおよび流路
106a,106b,106cを通って矢印の如く外
に排出される。枠体38の底部108を排出口105
a,105bに向けて上がり勾配に形成したので、空間
102の空気を排出口105a,105bに効率よく確
実に集めることができる。従って、空間102の空気を
効率よく排出することができる。
04で吸引されて排出口105a,105bおよび流路
106a,106b,106cを通って矢印の如く外
に排出される。枠体38の底部108を排出口105
a,105bに向けて上がり勾配に形成したので、空間
102の空気を排出口105a,105bに効率よく確
実に集めることができる。従って、空間102の空気を
効率よく排出することができる。
【0068】図17は本発明に係るプレス用パンチの製
造方法(第2実施の形態)の第7説明図であり、ST4
2の後半を示す。高強度セメント73(図16(b)に
示す)が固化してパンチ用パネル32のバックアップ材
42を構成し、プレス用パンチ31を得る。これで、プ
レス用パンチ31の製造工程が完了する。
造方法(第2実施の形態)の第7説明図であり、ST4
2の後半を示す。高強度セメント73(図16(b)に
示す)が固化してパンチ用パネル32のバックアップ材
42を構成し、プレス用パンチ31を得る。これで、プ
レス用パンチ31の製造工程が完了する。
【0069】プレス用パンチ31によれば、プレス用ダ
イ11と同様に、高強度セメント73の内部の気泡73
a・・・(図16(b)に示す)を脱泡したので、バック
アップ材42の内部に空洞が発生することを防ぐことが
できる。従って、バックアップ材42の耐久性を高める
ことにより、プレス用パンチ31の耐久性を高めること
ができる。加えて、プレス用ダイ11にパンチ用パネル
32や枠体38をセットすることにより、プレス用パン
チ31を十分に安定させることができるので、高強度セ
メント73の充填作業を容易に行うことができる。
イ11と同様に、高強度セメント73の内部の気泡73
a・・・(図16(b)に示す)を脱泡したので、バック
アップ材42の内部に空洞が発生することを防ぐことが
できる。従って、バックアップ材42の耐久性を高める
ことにより、プレス用パンチ31の耐久性を高めること
ができる。加えて、プレス用ダイ11にパンチ用パネル
32や枠体38をセットすることにより、プレス用パン
チ31を十分に安定させることができるので、高強度セ
メント73の充填作業を容易に行うことができる。
【0070】ST30〜ST42のプレス用パンチの製
造方法(第2実施の形態)によれば、プレス用パンチの
模型50に基づいて下型84及び上型91を形成し、下
型84及び上型91でパンチ用鋳物32を鋳造する。こ
のパンチ用鋳物32でプレス用パンチ31の成形面を形
成する。プレス用パンチ31の全体を鋳造しないで成形
面のみを鋳造することで下型84及び上型91をコンパ
クトで簡素にすることができる。また、下型84及び上
型91の成形部をジルコン塗型材81で形成した。ジル
コン塗型材81を使用することにより、成形部の耐火性
を高め、かつ成形面の精度を高める。
造方法(第2実施の形態)によれば、プレス用パンチの
模型50に基づいて下型84及び上型91を形成し、下
型84及び上型91でパンチ用鋳物32を鋳造する。こ
のパンチ用鋳物32でプレス用パンチ31の成形面を形
成する。プレス用パンチ31の全体を鋳造しないで成形
面のみを鋳造することで下型84及び上型91をコンパ
クトで簡素にすることができる。また、下型84及び上
型91の成形部をジルコン塗型材81で形成した。ジル
コン塗型材81を使用することにより、成形部の耐火性
を高め、かつ成形面の精度を高める。
【0071】図18は本発明に係るプレス用パンチの製
造方法(第3実施の形態)を示すフローチャートであ
り、図中ST××はステップ番号を示す。なお、第2実
施の形態と同じステップについては同一ステップ番号を
付して説明を省略する。 ST30;プレス用パンチの模型を準備する。 ST31;模型にジルコン塗型材を塗布する。 ST32;ジルコン塗型材を塗布した模型に壁板を立
て、けい砂などの型材を流込む。 ST33;模型を取り外すことで型材からなる下型を得
る。 ST50;下型にジルコン塗型材を塗布する。 ST51;ジルコン塗型材を塗布した下型に壁板を立
て、けい砂などの型材を流込む。
造方法(第3実施の形態)を示すフローチャートであ
り、図中ST××はステップ番号を示す。なお、第2実
施の形態と同じステップについては同一ステップ番号を
付して説明を省略する。 ST30;プレス用パンチの模型を準備する。 ST31;模型にジルコン塗型材を塗布する。 ST32;ジルコン塗型材を塗布した模型に壁板を立
て、けい砂などの型材を流込む。 ST33;模型を取り外すことで型材からなる下型を得
る。 ST50;下型にジルコン塗型材を塗布する。 ST51;ジルコン塗型材を塗布した下型に壁板を立
て、けい砂などの型材を流込む。
【0072】ST52;下型を取り外すことで型材から
なる上型を得る。 ST53;上型を切削する。これで、下型に上型を型組
みすることでキャビティを得ることが可能になる。 ST39;下型に上型を型組みすることで得たキャビテ
ィへ注湯してプレス用パンチのパンチ用鋳物を得る。 ST40;得られたパンチ用鋳物を焼鈍する。 ST41;パンチ用鋳物の成形面を正規の形状に切削す
る。 ST42;焼鈍したパンチ用鋳物の裏にバックアップ材
を付加することでプレス用パンチを製造する。 以下、ST50〜ST53の各工程を図19、図20で
詳しく説明する。なお、図中の「△印」はプレス用パン
チの成形面に合わせた面を示す。
なる上型を得る。 ST53;上型を切削する。これで、下型に上型を型組
みすることでキャビティを得ることが可能になる。 ST39;下型に上型を型組みすることで得たキャビテ
ィへ注湯してプレス用パンチのパンチ用鋳物を得る。 ST40;得られたパンチ用鋳物を焼鈍する。 ST41;パンチ用鋳物の成形面を正規の形状に切削す
る。 ST42;焼鈍したパンチ用鋳物の裏にバックアップ材
を付加することでプレス用パンチを製造する。 以下、ST50〜ST53の各工程を図19、図20で
詳しく説明する。なお、図中の「△印」はプレス用パン
チの成形面に合わせた面を示す。
【0073】図19(a)〜(c)は本発明に係るプレ
ス用パンチの製造方法(第3実施の形態)の第1説明図
であり、(a),(b)はST50を示し、(c)はS
T51の前半を示す。(a)において、図12(a)に
示す模型50を取り外して下型84を得る。(b)にお
いて、下型84の凹部表面を形成するジルコン塗型材8
1に離型剤を塗布する。離型剤を塗布したジルコン塗型
材81に、上型用のジルコン塗型材81を塗布する。
(c)において、下型84に壁板111を立て、湯口用
の中子112及び揚り用の中子113を配置する。
ス用パンチの製造方法(第3実施の形態)の第1説明図
であり、(a),(b)はST50を示し、(c)はS
T51の前半を示す。(a)において、図12(a)に
示す模型50を取り外して下型84を得る。(b)にお
いて、下型84の凹部表面を形成するジルコン塗型材8
1に離型剤を塗布する。離型剤を塗布したジルコン塗型
材81に、上型用のジルコン塗型材81を塗布する。
(c)において、下型84に壁板111を立て、湯口用
の中子112及び揚り用の中子113を配置する。
【0074】図20(a),(b)は本発明に係るプレ
ス用パンチの製造方法(第3実施の形態)の第2説明図
であり、(a)はST51の後半を示し、(b)はST
52及びST53を示す。(a)において、壁板111
で囲った枠内にけい砂などの型材56を流込む。(b)
において、型材56が固まった後、下型84を取り外す
ことで型材からなる上型115を得る。次に、上型11
5の凸部表面を切削刃116で、パンチ用鋳物32(図
1に示す)の厚さt3分だけ切削する。これで、下型8
4に上型115を型組みすることでキャビティを得るこ
とが可能になる。なお、上型115から中子112,1
13を取り除いて湯口118a及び揚り118bを得
る。以下、第2実施の形態のST39〜ST42の工程
を順次実施することにより、プレス用パンチ31の製造
工程が完了する。
ス用パンチの製造方法(第3実施の形態)の第2説明図
であり、(a)はST51の後半を示し、(b)はST
52及びST53を示す。(a)において、壁板111
で囲った枠内にけい砂などの型材56を流込む。(b)
において、型材56が固まった後、下型84を取り外す
ことで型材からなる上型115を得る。次に、上型11
5の凸部表面を切削刃116で、パンチ用鋳物32(図
1に示す)の厚さt3分だけ切削する。これで、下型8
4に上型115を型組みすることでキャビティを得るこ
とが可能になる。なお、上型115から中子112,1
13を取り除いて湯口118a及び揚り118bを得
る。以下、第2実施の形態のST39〜ST42の工程
を順次実施することにより、プレス用パンチ31の製造
工程が完了する。
【0075】第3実施の形態によれば、上型115の凸
部表面をパンチ用鋳物32(図1に示す)の厚さt3分
だけ切削することにより、第2実施の形態の可撓性シー
ト86を貼り付ける手間を省くことができる。また、可
撓性シート86を予め準備して保管する必要もないの
で、可撓性シート86を管理する手間も省くことができ
る。
部表面をパンチ用鋳物32(図1に示す)の厚さt3分
だけ切削することにより、第2実施の形態の可撓性シー
ト86を貼り付ける手間を省くことができる。また、可
撓性シート86を予め準備して保管する必要もないの
で、可撓性シート86を管理する手間も省くことができ
る。
【0076】なお、前記第1実施の形態では、下型58
及び上型64をけい砂などの型材56のみで形成した例
について説明したが、第2実施の形態の下型84及び上
型91のように各々の型58,64の成形面にジルコン
塗型材81を使用してもよい。ジルコン塗型材81を使
用することにより、第1実施の形態の下型及び上型を、
第2実施の形態と同様に、耐火性に優れ且つ精度の高い
型にすることができる。
及び上型64をけい砂などの型材56のみで形成した例
について説明したが、第2実施の形態の下型84及び上
型91のように各々の型58,64の成形面にジルコン
塗型材81を使用してもよい。ジルコン塗型材81を使
用することにより、第1実施の形態の下型及び上型を、
第2実施の形態と同様に、耐火性に優れ且つ精度の高い
型にすることができる。
【0077】また、前記第2実施の形態では、下型84
及び上型91の成形面にジルコン塗型材81を使用した
例について説明したが、第1実施の形態の下型58及び
上型64のように自硬性材料の型材56のみで形成して
もよい。ジルコン塗型材81を使用しないことにより、
第2実施の形態を、第1実施の形態と同様に、下型及び
上型を比較的簡単に造ることができ、コストを抑えるこ
とができる。さらに、前記実施の形態では、プレス用パ
ンチの模型50を使用してダイ用鋳物12及びパンチ用
鋳物32を造る例について説明したが、プレス用パンチ
の模型50に代えてプレス用ダイの模型を使用すること
でダイ用鋳物12及びパンチ用鋳物32を造ることも可
能である。
及び上型91の成形面にジルコン塗型材81を使用した
例について説明したが、第1実施の形態の下型58及び
上型64のように自硬性材料の型材56のみで形成して
もよい。ジルコン塗型材81を使用しないことにより、
第2実施の形態を、第1実施の形態と同様に、下型及び
上型を比較的簡単に造ることができ、コストを抑えるこ
とができる。さらに、前記実施の形態では、プレス用パ
ンチの模型50を使用してダイ用鋳物12及びパンチ用
鋳物32を造る例について説明したが、プレス用パンチ
の模型50に代えてプレス用ダイの模型を使用すること
でダイ用鋳物12及びパンチ用鋳物32を造ることも可
能である。
【0078】また、前記実施の形態では、ダイ用鋳物1
2及びパンチ用鋳物32を焼鈍することで内部応力を取
り除いた例について説明したが、ダイ用鋳物12及びパ
ンチ用鋳物32を焼鈍しないで、所定時間放置すること
でダイ用鋳物12及びパンチ用鋳物32から内部応力を
取り除いてもよい。さらに、前記実施の形態では、ダイ
用鋳物12の凹部12aを切削刃78で切削し、パンチ
用鋳物32の凸部32aを切削刃98で切削した例につ
いて説明したが、ダイ用鋳物12及びパンチ用鋳物32
の精度が保てる場合には凹部12a及び凸部32aを切
削しなくてもよい。
2及びパンチ用鋳物32を焼鈍することで内部応力を取
り除いた例について説明したが、ダイ用鋳物12及びパ
ンチ用鋳物32を焼鈍しないで、所定時間放置すること
でダイ用鋳物12及びパンチ用鋳物32から内部応力を
取り除いてもよい。さらに、前記実施の形態では、ダイ
用鋳物12の凹部12aを切削刃78で切削し、パンチ
用鋳物32の凸部32aを切削刃98で切削した例につ
いて説明したが、ダイ用鋳物12及びパンチ用鋳物32
の精度が保てる場合には凹部12a及び凸部32aを切
削しなくてもよい。
【0079】また、前記実施の形態では、ダイ用鋳物及
びパンチ用鋳物を鋳鉄や鋳鋼などによる鋳造品とする例
について説明したが、製品パネルの表面硬度に合せてダ
イ用鋳物及びパンチ用鋳物の材質を選択することが可能
である。また、溶湯67として、シリコン(Si)を含
ませた鋳鉄又は鋳鋼などを使用したが、シリコン(S
i)を含まない鋳鉄又は鋳鋼などを使用してもよい。
びパンチ用鋳物を鋳鉄や鋳鋼などによる鋳造品とする例
について説明したが、製品パネルの表面硬度に合せてダ
イ用鋳物及びパンチ用鋳物の材質を選択することが可能
である。また、溶湯67として、シリコン(Si)を含
ませた鋳鉄又は鋳鋼などを使用したが、シリコン(S
i)を含まない鋳鉄又は鋳鋼などを使用してもよい。
【0080】さらに、前記実施の形態では、プレス用ダ
イ11及びプレス用パンチ31を製造する際に、振動処
理及び真空脱泡処理を実施しながらバックアップ材を充
填した例について説明したが、振動処理及び真空脱泡処
理を実施しないでバックアップ材を充填してもよい。ま
た、振動処理、真空脱泡処理のいずれか一方のみを実施
することも可能である。
イ11及びプレス用パンチ31を製造する際に、振動処
理及び真空脱泡処理を実施しながらバックアップ材を充
填した例について説明したが、振動処理及び真空脱泡処
理を実施しないでバックアップ材を充填してもよい。ま
た、振動処理、真空脱泡処理のいずれか一方のみを実施
することも可能である。
【0081】また、前記実施の形態では、バックアップ
材をセメント(高強度セメント)や樹脂などで形成した
例を説明したが、その他の材料をバックアップ材として
使用することも可能である。さらに、前記第1実施の形
態ではダイ用鋳物12の凹部12aを切削刃78で正規
の形状に切削し、第2実施の形態ではパンチ用鋳物32
の凸部32aを切削刃98で正規の形状に切削する例に
ついて説明したが、その他に放電加工等で成形の形状に
加工することも可能である。また、前記実施の形態で
は、プレス用ダイを製造した後にプレス用パンチを製造
する例について説明したが、プレス用パンチを製造した
後にプレス用ダイを製造してもよく、またプレス用ダイ
及びプレス用パンチを同時に製造してもよい。
材をセメント(高強度セメント)や樹脂などで形成した
例を説明したが、その他の材料をバックアップ材として
使用することも可能である。さらに、前記第1実施の形
態ではダイ用鋳物12の凹部12aを切削刃78で正規
の形状に切削し、第2実施の形態ではパンチ用鋳物32
の凸部32aを切削刃98で正規の形状に切削する例に
ついて説明したが、その他に放電加工等で成形の形状に
加工することも可能である。また、前記実施の形態で
は、プレス用ダイを製造した後にプレス用パンチを製造
する例について説明したが、プレス用パンチを製造した
後にプレス用ダイを製造してもよく、またプレス用ダイ
及びプレス用パンチを同時に製造してもよい。
【0082】さらに、図1に示すプレス用金型10は、
プレス用ダイ11を昇降自在に配置してプレス用パンチ
31を固定した例について説明したが、プレス用パンチ
を昇降自在に配置してダイ用パンチを固定してもよい。
また、プレス用金型10を、自動二輪車の燃料タンクを
プレス加工する金型として説明したが、プレス用金型1
0はその他の製品(例えば、自動車のアウタパネル、イ
ンナパネル、ボンネット、発電機のカバーなど)をプレ
ス加工することも可能である。
プレス用ダイ11を昇降自在に配置してプレス用パンチ
31を固定した例について説明したが、プレス用パンチ
を昇降自在に配置してダイ用パンチを固定してもよい。
また、プレス用金型10を、自動二輪車の燃料タンクを
プレス加工する金型として説明したが、プレス用金型1
0はその他の製品(例えば、自動車のアウタパネル、イ
ンナパネル、ボンネット、発電機のカバーなど)をプレ
ス加工することも可能である。
【0083】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、プレス用パンチの模型に基づいて上
下の型を形成し、上下の型でダイ用鋳物を鋳造する。こ
のダイ用鋳物でプレス用ダイの成形面を形成することが
できる。プレス用ダイの成形面のみを鋳造するだけで、
プレス用ダイ全体を鋳造する必要がない。このため、上
下の型をコンパクトで簡素にすることができる。従っ
て、プレス用ダイの型費を抑えることができる。
する。請求項1は、プレス用パンチの模型に基づいて上
下の型を形成し、上下の型でダイ用鋳物を鋳造する。こ
のダイ用鋳物でプレス用ダイの成形面を形成することが
できる。プレス用ダイの成形面のみを鋳造するだけで、
プレス用ダイ全体を鋳造する必要がない。このため、上
下の型をコンパクトで簡素にすることができる。従っ
て、プレス用ダイの型費を抑えることができる。
【0084】加えて、ダイ用鋳物を鋳造することで、例
えば鋳鉄や鋳鋼などの硬度の高い材料の使用が可能にな
る。このダイ用鋳物でプレス用金型の成形面を形成する
ことにより、プレス用ダイの耐摩耗製を高めることがで
きる。この結果、耐久性の優れたプレス用ダイを得るこ
とができる。
えば鋳鉄や鋳鋼などの硬度の高い材料の使用が可能にな
る。このダイ用鋳物でプレス用金型の成形面を形成する
ことにより、プレス用ダイの耐摩耗製を高めることがで
きる。この結果、耐久性の優れたプレス用ダイを得るこ
とができる。
【0085】請求項2は、プレス用パンチの模型に基づ
いて上下の型を形成し、上下の型でダイ用鋳物を鋳造す
る。このダイ用鋳物でプレス用ダイの成形面を形成する
ことができる。プレス用ダイの成形面のみを鋳造するだ
けで、プレス用ダイ全体を鋳造する必要がない。このた
め、上下の型をコンパクトで簡素にすることができる。
従って、プレス用ダイの型費を抑えることができる。
いて上下の型を形成し、上下の型でダイ用鋳物を鋳造す
る。このダイ用鋳物でプレス用ダイの成形面を形成する
ことができる。プレス用ダイの成形面のみを鋳造するだ
けで、プレス用ダイ全体を鋳造する必要がない。このた
め、上下の型をコンパクトで簡素にすることができる。
従って、プレス用ダイの型費を抑えることができる。
【0086】加えて、ダイ用鋳物を鋳造することで、例
えば鋳鉄や鋳鋼などの硬度の高い材料の使用が可能にな
る。このダイ用鋳物でプレス用金型の成形面を形成する
ことにより、プレス用ダイの耐摩耗製を高めることがで
きる。この結果、耐久性の優れたプレス用ダイを得るこ
とができる。
えば鋳鉄や鋳鋼などの硬度の高い材料の使用が可能にな
る。このダイ用鋳物でプレス用金型の成形面を形成する
ことにより、プレス用ダイの耐摩耗製を高めることがで
きる。この結果、耐久性の優れたプレス用ダイを得るこ
とができる。
【0087】また、ダイ用鋳物を焼鈍することにより、
ダイ用鋳物の内部応力を比較的短い時間で取り除くこと
ができる。従って、ダイ用鋳物から内部応力を除去する
ために、ダイ用鋳物を所定時間放置する時間を省くこと
ができる。このため、プレス用ダイを比較的短い時間で
製造することができるので生産性を高めることができ
る。
ダイ用鋳物の内部応力を比較的短い時間で取り除くこと
ができる。従って、ダイ用鋳物から内部応力を除去する
ために、ダイ用鋳物を所定時間放置する時間を省くこと
ができる。このため、プレス用ダイを比較的短い時間で
製造することができるので生産性を高めることができ
る。
【0088】請求項3は、プレス用パンチの模型に基づ
いて上下の型を形成し、上下の型でパンチ用鋳物を鋳造
する。このパンチ用鋳物でプレス用パンチの成形面を形
成することができる。プレス用パンチの成形面のみを鋳
造するだけで、プレス用パンチ全体を鋳造する必要がな
い。このため、上下の型をコンパクトで簡素にすること
ができる。従って、プレス用ダイの型費を抑えることが
できる。
いて上下の型を形成し、上下の型でパンチ用鋳物を鋳造
する。このパンチ用鋳物でプレス用パンチの成形面を形
成することができる。プレス用パンチの成形面のみを鋳
造するだけで、プレス用パンチ全体を鋳造する必要がな
い。このため、上下の型をコンパクトで簡素にすること
ができる。従って、プレス用ダイの型費を抑えることが
できる。
【0089】加えて、パンチ用鋳物を鋳造することで、
例えば鋳鉄や鋳鋼などの硬度の高い材料の使用が可能に
なる。このパンチ用鋳物でプレス用パンチの成形面を形
成することにより、プレス用パンチの耐摩耗製を高める
ことができる。この結果、耐久性の優れたプレス用パン
チを得ることができる。また、上下の型の成形面をジル
コン塗型材で形成した。ジルコン塗型材を使用すること
により、成形面の耐火性を高め、かつ成形面の精度を高
めることができる。従って、パンチ用鋳物の品質をより
高めることができる。
例えば鋳鉄や鋳鋼などの硬度の高い材料の使用が可能に
なる。このパンチ用鋳物でプレス用パンチの成形面を形
成することにより、プレス用パンチの耐摩耗製を高める
ことができる。この結果、耐久性の優れたプレス用パン
チを得ることができる。また、上下の型の成形面をジル
コン塗型材で形成した。ジルコン塗型材を使用すること
により、成形面の耐火性を高め、かつ成形面の精度を高
めることができる。従って、パンチ用鋳物の品質をより
高めることができる。
【0090】請求項4は、プレス用パンチの模型に基づ
いて上下の型を形成し、上下の型でパンチ用鋳物を鋳造
する。このパンチ用鋳物でプレス用パンチの成形面を形
成することができる。プレス用パンチの成形面のみを鋳
造するだけで、プレス用パンチ全体を鋳造する必要がな
い。このため、上下の型をコンパクトで簡素にすること
ができる。従って、プレス用ダイの型費を抑えることが
できる。
いて上下の型を形成し、上下の型でパンチ用鋳物を鋳造
する。このパンチ用鋳物でプレス用パンチの成形面を形
成することができる。プレス用パンチの成形面のみを鋳
造するだけで、プレス用パンチ全体を鋳造する必要がな
い。このため、上下の型をコンパクトで簡素にすること
ができる。従って、プレス用ダイの型費を抑えることが
できる。
【0091】加えて、パンチ用鋳物を鋳造することで、
例えば鋳鉄や鋳鋼などの硬度の高い材料の使用が可能に
なる。このパンチ用鋳物でプレス用パンチの成形面を形
成することにより、プレス用パンチの耐摩耗製を高める
ことができる。この結果、耐久性の優れたプレス用パン
チを得ることができる。また、上下の型の成形面をジル
コン塗型材で形成した。ジルコン塗型材を使用すること
により、成形面の耐火性を高め、かつ成形面の精度を高
めることができる。従って、パンチ用鋳物の品質をより
高めることができる。
例えば鋳鉄や鋳鋼などの硬度の高い材料の使用が可能に
なる。このパンチ用鋳物でプレス用パンチの成形面を形
成することにより、プレス用パンチの耐摩耗製を高める
ことができる。この結果、耐久性の優れたプレス用パン
チを得ることができる。また、上下の型の成形面をジル
コン塗型材で形成した。ジルコン塗型材を使用すること
により、成形面の耐火性を高め、かつ成形面の精度を高
めることができる。従って、パンチ用鋳物の品質をより
高めることができる。
【0092】さらに、パンチ用鋳物を焼鈍することによ
り、パンチ用鋳物の内部応力を比較的短い時間で取り除
くことができる。従って、パンチ用鋳物から内部応力を
除去するために、パンチ用鋳物を所定時間放置する時間
を省くことができる。このため、プレス用ダイを比較的
短い時間で製造することができるので生産性を高めるこ
とができる。
り、パンチ用鋳物の内部応力を比較的短い時間で取り除
くことができる。従って、パンチ用鋳物から内部応力を
除去するために、パンチ用鋳物を所定時間放置する時間
を省くことができる。このため、プレス用ダイを比較的
短い時間で製造することができるので生産性を高めるこ
とができる。
【図1】本発明に係るプレス用金型の断面図
【図2】本発明に係るプレス用ダイの製造方法(第1実
施の形態)を示すフローチャート
施の形態)を示すフローチャート
【図3】本発明に係るプレス用ダイの製造方法(第1実
施の形態)の第1説明図
施の形態)の第1説明図
【図4】本発明に係るプレス用ダイの製造方法(第1実
施の形態)の第2説明図
施の形態)の第2説明図
【図5】本発明に係るプレス用ダイの製造方法(第1実
施の形態)の第3説明図
施の形態)の第3説明図
【図6】本発明に係るプレス用ダイの製造方法(第1実
施の形態)の第4説明図
施の形態)の第4説明図
【図7】本発明に係るプレス用ダイの製造方法(第1実
施の形態)の第5説明図
施の形態)の第5説明図
【図8】本発明に係るプレス用ダイの製造方法(第1実
施の形態)の第6説明図
施の形態)の第6説明図
【図9】本発明に係るプレス用ダイの製造方法(第1実
施の形態)の第7説明図
施の形態)の第7説明図
【図10】本発明に係るプレス用パンチの製造方法(第
2実施の形態)を示すフローチャート
2実施の形態)を示すフローチャート
【図11】本発明に係るプレス用パンチの製造方法(第
2実施の形態)の第1説明図
2実施の形態)の第1説明図
【図12】本発明に係るプレス用パンチの製造方法(第
2実施の形態)の第2説明図
2実施の形態)の第2説明図
【図13】本発明に係るプレス用パンチの製造方法(第
2実施の形態)の第3説明図
2実施の形態)の第3説明図
【図14】本発明に係るプレス用パンチの製造方法(第
2実施の形態)の第4説明図
2実施の形態)の第4説明図
【図15】本発明に係るプレス用パンチの製造方法(第
2実施の形態)の第5説明図
2実施の形態)の第5説明図
【図16】本発明に係るプレス用パンチの製造方法(第
2実施の形態)の第6説明図
2実施の形態)の第6説明図
【図17】本発明に係るプレス用パンチの製造方法(第
2実施の形態)の第7説明図
2実施の形態)の第7説明図
【図18】本発明に係るプレス用パンチの製造方法(第
3実施の形態)を示すフローチャート
3実施の形態)を示すフローチャート
【図19】本発明に係るプレス用パンチの製造方法(第
3実施の形態)の第1説明図
3実施の形態)の第1説明図
【図20】本発明に係るプレス用パンチの製造方法(第
3実施の形態)の第2説明図
3実施の形態)の第2説明図
10…プレス用金型、11…プレス用ダイ、12…ダイ
用鋳物、31…プレス用パンチ、32…パンチ用鋳物、
50…模型、53…第1可撓性シート、55,60,8
2,87,111…壁板、56…型材、58,84…下
型、59…第2可撓性シート、64,91,115…上
型、65,93…キャビティ、67…溶湯、81…ジル
コン塗型材、86…可撓性シート。
用鋳物、31…プレス用パンチ、32…パンチ用鋳物、
50…模型、53…第1可撓性シート、55,60,8
2,87,111…壁板、56…型材、58,84…下
型、59…第2可撓性シート、64,91,115…上
型、65,93…キャビティ、67…溶湯、81…ジル
コン塗型材、86…可撓性シート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 正文 静岡県浜松市葵東一丁目13番1号 本田技 研工業株式会社浜松製作所内 (72)発明者 中村 喜一 静岡県浜松市葵東一丁目13番1号 本田技 研工業株式会社浜松製作所内 (72)発明者 二村 勝 愛知県西尾市米津町五郎田20番地3 有限 会社 中型内 Fターム(参考) 4E050 JA01 JA04 JA05 JA07 JB04 JB10 JC01 JC02 JD03
Claims (4)
- 【請求項1】 プレス用パンチの模型を準備する工程
と、 前記模型に第1可撓性シートを貼り付ける工程と、 第1可撓性シートを貼り付けた模型に壁板を立て、けい
砂などの型材を流込む工程と、 模型を取り外すとともに第1可撓性シートを剥がすこと
で型材からなる下型を得る工程と、 この下型に第1可撓性シートより製品パネルの板厚分薄
い第2可撓性シートを貼り付ける工程と、 第2可撓性シートの付いている下型に壁板を立て、けい
砂などの型材を流込む工程と、 下型を取り外すことで型材からなる上型を得る工程と、 外した下型から第2可撓性シートを剥がす工程と、 この下型に前記上型を型組みし、第2可撓性シートを剥
がすことで得たキャビティへ注湯してプレス用ダイのダ
イ用鋳物を得る工程と、 得られたダイ用鋳物の裏にバックアップ材を付加するこ
とでプレス用ダイを製造する工程と、からなるプレス用
ダイの製造方法。 - 【請求項2】 プレス用パンチの模型を準備する工程
と、 前記模型に第1可撓性シートを貼り付ける工程と、 第1可撓性シートを貼り付けた模型に壁板を立て、けい
砂などの型材を流込む工程と、 模型を取り外すとともに第1可撓性シートを剥がすこと
で型材からなる下型を得る工程と、 この下型に第1可撓性シートより製品パネルの板厚分薄
い第2可撓性シートを貼り付ける工程と、 第2可撓性シートの付いている下型に壁板を立て、けい
砂などの型材を流込む工程と、 下型を取り外すことで型材からなる上型を得る工程と、 外した下型から第2可撓性シートを剥がす工程と、 この下型に前記上型を型組みし、第2可撓性シートを剥
がすことで得たキャビティへ注湯してプレス用ダイのダ
イ用鋳物を得る工程と、 得られたダイ用鋳物を焼鈍する工程と、 焼鈍したダイ用鋳物の裏にバックアップ材を付加するこ
とでプレス用ダイを製造する工程と、からなるプレス用
ダイの製造方法。 - 【請求項3】 プレス用パンチの模型を準備する工程
と、 前記模型にジルコン塗型材を塗布する工程と、 ジルコン塗型材を塗布した模型に壁板を立て、けい砂な
どの型材を流込む工程と、 模型を取り外すことで型材からなる下型を得る工程と、 この下型に可撓性シートを貼り付ける工程と、 下型の可撓性シート上にジルコン塗型材を塗布する工程
と、 ジルコン塗型材を塗布した下型に壁板を立て、けい砂な
どの型材を流込む工程と、 下型を取り外すことで型材からなる上型を得る工程と、 外した下型から可撓性シートを剥がす工程と、 この下型に前記上型を型組みし、可撓性シートを剥がす
ことで得たキャビティへ注湯してプレス用パンチのパン
チ用鋳物を得る工程と、 得られたパンチ用鋳物の裏にバックアップ材を付加する
ことでプレス用パンチを製造する工程と、からなるプレ
ス用パンチの製造方法。 - 【請求項4】 プレス用パンチの模型を準備する工程
と、 前記模型にジルコン塗型材を塗布する工程と、 ジルコン塗型材を塗布した模型に壁板を立て、けい砂な
どの型材を流込む工程と、 模型を取り外すことで型材からなる下型を得る工程と、 この下型に可撓性シートを貼り付ける工程と、 下型の可撓性シート上にジルコン塗型材を塗布する工程
と、 ジルコン塗型材を塗布した下型に壁板を立て、けい砂な
どの型材を流込む工程と、 下型を取り外すことで型材からなる上型を得る工程と、 外した下型から可撓性シートを剥がす工程と、 この下型に前記上型を型組みし、可撓性シートを剥がす
ことで得たキャビティへ注湯してプレス用パンチのパン
チ用鋳物を得る工程と、 得られたパンチ用鋳物を焼鈍する工程と、 焼鈍したパンチ用鋳物の裏にバックアップ材を付加する
ことでプレス用パンチを製造する工程と、からなるプレ
ス用パンチの製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000035426A JP2001225121A (ja) | 2000-02-14 | 2000-02-14 | プレス用ダイの製造方法及びプレス用パンチの製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000035426A JP2001225121A (ja) | 2000-02-14 | 2000-02-14 | プレス用ダイの製造方法及びプレス用パンチの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2001225121A true JP2001225121A (ja) | 2001-08-21 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101806318B1 (ko) | 2017-07-10 | 2018-01-10 | 임영학 | 자동차 부품 제조 방법 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5380367A (en) * | 1976-12-27 | 1978-07-15 | Kanto Jidosha Kogyo Kk | Manufacturing method of low cost press die by low melting temperature alloy |
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-
2000
- 2000-02-14 JP JP2000035426A patent/JP2001225121A/ja active Pending
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