JP2001224211A - 乗用型田植機 - Google Patents

乗用型田植機

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JP2001224211A
JP2001224211A JP2000033492A JP2000033492A JP2001224211A JP 2001224211 A JP2001224211 A JP 2001224211A JP 2000033492 A JP2000033492 A JP 2000033492A JP 2000033492 A JP2000033492 A JP 2000033492A JP 2001224211 A JP2001224211 A JP 2001224211A
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opening
floor
operating
floor mat
rice transplanter
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JP2000033492A
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English (en)
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Yoshiyuki Kojima
祥之 児島
Takanori Shimizu
孝式 清水
Shigeyoshi Ajiro
成良 網代
Shinsuke Kotani
伸介 小谷
Makoto Kubotsu
誠 窪津
Noboru Too
登 東尾
Tadashi Kusunoki
忠 楠
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗用型田植機において、作業者が運転部で株
間変更操作具を操作することができるようにしながら、
株間変更操作具が運転部の作業者にとって作業の妨げに
ならないように構成する。 【解決手段】 運転部に位置する固定部31に開口部3
1aを形成し、株間変更操作具(握り部87b)を開口
部31aの内方に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は乗用型田植機におい
て、機体の進行方向での苗の植付間隔の変更を運転部の
作業者が行う為の構成、運転部のフロアの構成、及び走
行用の右側及び左側の車輪に動力を伝達するデフ機構の
操作の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】乗用型田植機では、苗植付装置に伝達さ
れる動力を変速して機体の進行方向での苗の植付間隔を
変更する株間変更装置を備えたものがあり、例えば特開
平9−172826号公報に開示されているように、株
間変更装置を操作する株間変更操作具(前記公報の図
1,2,3中の19)を、運転部において運転席の下側
に配置して、運転部の作業者が株間変更操作具を操作す
ることができるように構成したものがある。
【0003】乗用型田植機では、運転部のフロアにゴム
製等のフロアマットを載置したものが多くある。又、運
転部のフロアの前部にボンネットを備え、ボンネットの
右側部及び左側部に、フロアにつながるステップ部を備
えて、フロア、右側及び左側のステップ部にフロアマッ
トを載置したものがある。
【0004】乗用型田植機では、走行用の右側の車輪
(前輪又は後輪)及び左側の車輪(前輪又は後輪)に動
力を伝達するデフ機構を備えたものが多くあり、デフ機
構をデフ作動状態とデフロック状態とに操作自在な操作
部材を備えている。この場合、デフ機構を覆うケース
に、操作軸を軸芯方向にスライド自在に支持し、ケース
の内部において操作軸の一端にシフトフォークを取り付
け、シフトフォークを操作部材に係合させる。操作軸の
他端をケースから外方に突出させ、操作ペダル等の操作
手段と操作軸の他端とを連係ロッド等により機械的に連
係したものがある。これにより、操作手段により操作軸
を軸芯方向にスライド操作し、操作部材をデフ作動状態
の位置及びデフロック状態の位置に亘って操作する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】乗用型田植機において
苗の植付間隔を変更する頻度は少なく、苗の植付間隔を
一度設定すれば、別の水田に移動する等のようなことを
行わない限り、苗の植付間隔の変更を行うことは少な
い。この場合に「従来の技術」に記載の構造では、株間
変更操作具が運転席の下側のパネルから前方に突出して
いるので、使用頻度の少ない株間変更操作具が、運転部
の作業者にとって作業の妨げになるおそれがある。
【0006】乗用型田植機において運転部のフロアにフ
ロアマットを載置していると、フロアやフロアの下側の
装置等のメンテナンスを行う際に、フロアマットの全体
をフロアから取り外さなければならないので、メンテナ
ンス性の面で改善の余地がある。又、フロアマットでは
一般に、小さなブロック状の凸部を多数配置したり、多
数の直線状の溝部を前後向き及び左右向きに直角に交差
するように配置したものが多くあるが、運転席に着座す
る作業者にとって、フロアマットが視覚的に好ましいも
のではないことがある。
【0007】乗用型田植機は水田に入るので、デフ機構
を覆うケースに多くの泥水が付着する。この場合、「従
来の技術」に記載の構造ように、デフ機構を覆うケース
から突出した操作軸をケースの外部からスライド操作し
て、デフ機構をデフ作動状態及びデフロック状態に操作
するように構成していると、デフ機構のデフ作動状態及
びデフロック状態への操作により、ケースの内部に位置
している操作軸の部分が、ケースの外部に出たりケース
の内部に入ったりするので、ケースにおける操作軸の部
分に複雑なシール構造を施す必要がある。
【0008】本発明は乗用型田植機において、作業者が
運転部で株間変更操作具を操作することができるように
しながら、株間変更操作具が運転部の作業者にとって作
業の妨げにならないように構成することを目的としてい
る。本発明は乗用型田植機において、フロアにフロアマ
ットを載置した場合、フロアやフロアの下側の装置等の
メンテナンスが容易に行えるように構成することを目的
としており、運転席に着座する作業者にとって、フロア
マットが視覚的に好ましいものになるように構成するこ
とを目的としている。本発明は乗用型田植機において、
ケースで覆われたデフ機構をケースの外部から操作する
際、ケースから突出する操作軸に複雑なシール構造を施
さなくても、操作軸に適切なシール構造を施しながら、
操作軸によりケースの外部からデフ機構をデフ作動状態
及びデフロック状態に操作できるように構成することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】[I]乗用型田植機にお
いて、苗植付装置に伝達される動力を変速して機体の進
行方向での苗の植付間隔を変更する株間変更装置、及び
株間変更装置を操作するもので人為的に操作される株間
変更操作具を備えた場合、請求項1の特徴によると、運
転部に位置する固定部に開口部を形成し、株間変更操作
具を開口部の内方に配置している。
【0010】これにより請求項1の特徴によると、株間
変更操作具が開口部の内方に配置されて、株間変更操作
具が開口部から外側に大きく突出することがないので、
作業者が運転部で作業を行っていても、作業者の体に株
間変更操作具が当たると言うようなことは少なく、株間
変更操作具が運転部の作業者にとって作業の妨げになる
ようなことはない。この場合、運転部に位置する固定部
に開口部が形成されているので、苗の植付間隔を変更す
る必要が生じた際には、運転部の作業者が開口部に手や
足を入れて株間変更操作具を操作することができる。
【0011】[II]請求項2の特徴によると、請求項
1の場合と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えて
おり、これに加えて以下のような「作用」を備えてい
る。請求項2の特徴によると、株間変更操作具の操作軌
跡に沿って開口部が形成されており、株間変更操作具を
操作する為に必要な大きさ以上の大きなものに、開口部
が形成されていないので、開口部が形成された固定部の
強度が大きく低下するようなことはない。
【0012】[III]請求項3の特徴によると、請求
項1又は2の場合と同様に前項[I][II]に記載の
「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作
用」を備えている。乗用型田植機においては、運転部の
フロアにフロアマットを載置したものが多くある。請求
項3の特徴によると、開口部が運転部のフロアに形成さ
れ、開口部を覆うフロアマットがフロアに載置されてい
る。これにより、株間変更操作具及び開口部がフロアマ
ットに隠れることになるので、作業者が運転部で作業を
行っていても、作業者の体に株間変更操作具が当たると
言うようなことはなく、株間変更操作具が運転部の作業
者にとって作業の妨げになるようなことはない。
【0013】苗の植付間隔を変更する必要が生じた際に
は、運転部の作業者がフロアマットの開閉部を開き、開
口部に手や足を入れて株間変更操作具を操作することが
できる。この場合、運転部に位置する固定部でフロア以
外の部分に開口部を形成し、開閉式の蓋部材を開口部に
設けることも考えられるが、開閉式の蓋部材を新たに設
けなければならないので、構造の複雑化を招くことがあ
る。請求項3の特徴では、既存のものと言って良いフロ
アマットに開閉部を備えている。フロアマットは一般に
ゴム等の比較的軟らかい材質で構成されていることが多
いので、フロアマットの開閉部に機械的なヒンジ構造等
を採用しなくても、開閉部を開くように構成することは
容易に行える(例えばフロアマットに切れ目を形成して
開閉部を形成したり、開閉部のヒンジに相当する部分に
溝を形成して開閉部を開き易いように構成したり等)。
【0014】[IV]請求項4の特徴によると、請求項
1〜3のうちのいずれか一つの場合と同様に前項[I]
〜[III]に記載の「作用」を備えており、これに加
えて以下のような「作用」を備えている。請求項4の特
徴によると、株間変更装置の変更位置の各々を保持可能
なデテント機構が備えられているので、株間変更操作具
により株間変更装置を操作して苗の植付間隔を変更した
際、変更された株間変更装置の変更位置がデテント機構
によって保持され、振動等によって株間変更装置の変更
位置が別の変更位置に変わると言うような状態は生じ難
い。
【0015】[V]乗用型田植機においては、運転部の
フロアの前部にボンネットを備えたものがあり、ボンネ
ットの後側におけるフロアの下側付近や、フロアの前部
における下側付近に、ミッションケースや苗植付装置の
昇降駆動用の制御弁、制御弁に作動油を供給するポンプ
等を配置したものがある。
【0016】前項[III]に記載のように、乗用型田
植機ではフロアにフロアマットを載置したものが多くあ
り、請求項5の特徴によると、フロアにフロアマットが
載置され、ボンネットの後側のフロアの部分を開放可能
な開閉部が、フロアマットに備えられている。これによ
り請求項5の特徴によると、開閉部を開くことによりボ
ンネットの後側のフロアの部分を開放することができる
ので、ミッションケースや制御弁、ポンプ等のメンテナ
ンス作業や、ボンネットの後側のフロアの部分のメンテ
ナンス作業を、上側から容易に行うことができるのであ
り、前述のメンテナンス作業の為にフロアマットの全体
をフロアから取り外す必要がない。
【0017】[VI]請求項6の特徴によると、請求項
5の場合と同様に前項[V]に記載の「作用」を備えて
おり、これに加えて以下のような「作用」を備えてい
る。フロアに載置されるフロアマットは、一般にゴム等
の比較的軟らかい材質で構成されていることが多いの
で、請求項6の特徴のように、ボンネットの後側におけ
るフロアマットの部分の右側部及び左側部に、機体前後
方向に沿う切れ目を形成して開閉部を構成すれば、開閉
部における後側の部分(ボンネットとは反対側でフロア
マットの本体につながっている部分)をヒンジ部分とし
て、めくり上げるように開閉部を上方に持ち上げること
により、開閉部を開くことができる。これにより、開閉
部を開閉自在に支持する機械的なヒンジ構造等を採用す
る必要がない。
【0018】乗用型田植機ではフロアの後部に運転席が
配置されたものが多いので、請求項6の特徴によると、
運転席に着座する作業者にとって開閉部が前方斜め下方
に位置する状態となる。これにより、運転席に着座する
作業者は前方斜め下方に手を延ばして開閉部を持ち、開
閉部を引き上げるようにして開くことができる。
【0019】[VII]乗用型田植機においては、運転
部のフロアの前部にボンネットを備え、ボンネットの右
側部及び左側部に、フロアにつながるステップ部を備え
たものがあり、前項[III]に記載のように、フロ
ア、右側及び左側のステップ部にフロアマットを載置し
たものがある。請求項7の特徴によると、平面視でボン
ネットを囲む円弧状の溝部が、フロアマットの右側及び
左側のステップ部の部分、並びにフロアマットのボンネ
ットの後側の部分に亘って備えられている。
【0020】前項[VI]に記載のように、乗用型田植
機ではフロアの後部に運転席が配置されたものが多いの
で、請求項7の特徴によると、運転席に着座する作業者
にとって、フロアマットの溝部がボンネットの後側から
右側前方(右側のステップの部分)に円弧状に曲がりな
がら延び、同様にボンネットの後側から左側前方(左側
のステップの部分)に円弧状に曲がりながら延びるよう
に見える状態となるのであり、運転席に着座する作業者
にとってフロアマットの溝部が、前方に位置するボンネ
ットを囲むような円弧状に見える状態となる。これによ
り請求項7の特徴によると、運転席に着座する作業者に
とって、フロアマットの溝部が円弧状でボンネットを囲
むように配置されていることにより、フロアのボンネッ
ト付近の部分や右側及び左側のステップ部が、視覚的な
効果によって広く感じられる。
【0021】この場合、平面視でボンネットを囲む円弧
状の凸部を、フロアマットに備えると、乗降時等に作業
者がフロアマットの凸部につまずくことが考えられる
が、請求項7の特徴によると、平面視でボンネットを囲
む円弧状の溝部を、フロアマットに備えているので、フ
ロアマットの溝部に作業者がつまずくようなことは少な
い。
【0022】[VIII]乗用型田植機において、走行
用の右側の車輪及び左側の車輪に動力を伝達するデフ機
構、デフ機構をデフ作動状態とデフロック状態とに操作
自在な操作部材を備え、デフ機構及び操作部材をケース
で覆った場合、請求項8の特徴によると、デフ機構を覆
うケースに回転自在に支持された操作軸、ケースの内部
において操作軸の回転軸芯から偏芯して操作軸に備えら
れた操作部、ケースから外方に突出した操作軸の部分に
連係された操作手段が備えられている。従って、操作手
段により操作軸を回転操作すると、操作部が円弧軌跡を
描きながら移動し、操作部によって操作部材がデフ作動
状態の位置及びデフロック状態の位置に亘って操作され
る。
【0023】「従来の技術」に記載のように、デフ機構
を覆うケースから突出した操作軸をケースの外部からス
ライド操作して、デフ機構をデフ作動状態及びデフロッ
ク状態に操作する構成に対して、請求項8の特徴では操
作軸をスライド操作するのではなく回転操作するように
構成しているので、ケースの内部に位置している操作軸
の部分が、ケースの外部に出たりケースの内部に入った
りすると言うような状態は生じない。これにより請求項
8の特徴によると、操作軸に複雑なシール構造を施さな
くても、簡単なシール構造(例えばOリング等のシール
部材を使用)を施すだけで、充分なシール機能を得るこ
とができる。
【0024】
【発明の実施の形態】[1]図1に示すように、右及び
左に操向操作自在な前輪1及び後輪2で支持された機体
に、運転席19を備えた運転部4が配置され、運転部4
の後部に施肥装置16が備えられており、機体の後部に
平行4連式のリンク機構5を介して6条植型式の苗植付
装置6が昇降自在に連結され、リンク機構5を昇降駆動
する油圧シリンダ7が備えられて、乗用型田植機が構成
されている。
【0025】図1に示すように、苗植付装置6は所定の
ストロークで往復横送り駆動される苗のせ台8、植付伝
動ケース9、植付伝動ケース9の後部で回転駆動される
回転ケース10、回転ケース10に支持された一対の植
付爪11、及び複数のフロート12等を備えて構成され
ており、回転ケース10の回転によって、植付爪11が
苗のせ台8の下部から交互に苗を取り出して田面Gに植
え付けるように構成されている。
【0026】図1に示すように、施肥装置16は横長の
肥料貯留ホッパー17、肥料貯留ホッパー17の下部に
連結された繰り出し部18を備えて構成され、フロート
12に支持された作溝器20と繰り出し部18とが、ホ
ース21によって接続されている。これにより、苗の植
え付けに伴って作溝器20によって田面Gに溝が形成さ
れ、肥料貯留ホッパー17から繰り出し部18を介して
繰り出された肥料が、ホース21及び作溝器20を介し
て田面Gの溝に供給される。
【0027】図1及び図2に示すように、運転席19の
前側、運転席19の右側及び左側に亘ってフロア31が
形成されて、フロア31の前部にエンジン3が配置され
ている。エンジン3を覆う開閉式の前部ボンネット1
3、エンジン3の後部に配置された後部ボンネット1
4、エンジン3の上部に配置された上部パネル15が備
えられており、前輪1を右及び左に操向操作する操縦ハ
ンドル22が上部パネル15に配置されている。
【0028】図1及び図2に示すように、前部及び後部
ボンネット13,14の右側部及び左側部にステップ部
30が配置されて、フロア31に右側及び左側のステッ
プ部30につながるように構成されており、右側及び左
側のステップ部30とフロア31の右側部及び左側部
に、補助ステップ部36が配置されている。丸パイプを
側面視で逆U状に折り曲げて、予備苗のせ台支持フレー
ム37が形成され、予備苗のせ台支持フレーム37が右
側及び左側のステップ部30の右側部及び左側部に配置
されており、複数の予備苗のせ台38が、右側及び左側
の予備苗のせ台支持フレーム37に横外向きに備えられ
ている。
【0029】[2]次に、前輪1及び後輪2への動力の
伝動系において、エンジン3から前輪デフ機構52の手
前までの構成について説明する。図1及び図3に示すよ
うに、後部ボンネット14の後側の下側にミッションケ
ース23が配置され、ミッションケース23から左右に
前車軸ケース24が延出されて、右側及び左側の前車軸
ケース24の端部に右側及び左側の前輪1が操向自在に
支持されている。前進側及び後進側に無段階に変速自在
な静油圧式無段変速装置25がミッションケース23の
上部の左側面に連結され、エンジン3の動力が伝動ベル
ト26を介して静油圧式無段変速装置25に伝達されて
いる。
【0030】図4に示すように、静油圧式無段変速装置
25の出力軸27がミッションケース23の第1伝動軸
28に連結されており、第1伝動軸28に湿式多板型の
主クラッチ29が備えられている。主クラッチ29は第
1伝動軸28に一体回転するようにスプライン構造によ
り取り付けられた第1円筒部材29a、第1伝動軸28
に相対回転自在且つスライド自在に外嵌された出力ギヤ
29b、出力ギヤ29bに固定された第2円筒部材29
c、第1及び第2円筒部材29a,29cの間に配置さ
れた摩擦板29d、及び第1円筒部材29aから出力ギ
ヤ29b及び第2円筒部材29cを離間側(主クラッチ
29の伝動側)に付勢するバネ29eを備えて構成され
ている。これにより、バネ29の付勢力によって第1及
び第2円筒部材29a,29cにより摩擦板29eが押
圧されて、主クラッチ29が伝動状態となっている。
【0031】図4に示すように、ミッションケース23
の上面に形成されたボス部23aに操作軸32が回転自
在に支持され、操作軸32に抜け止め用のスナップピン
33及びシール用のOリング34が取り付けられてい
る。ミッションケース23の内部に位置する操作軸32
の部分が切り欠かれて、断面半円状の操作部32aが形
成され、操作部32aが出力ギヤ29bの端部に当て付
けられており、ミッションケース23から突出する操作
軸32の部分に操作アーム32bが固定されている。
【0032】後述する後車軸ケース39(図1参照)に
ブレーキ(図示せず)が配置され、ブレーキにより右側
及び左側の前輪1、右側及び左側の後輪2に制動を掛け
ることができる(後述するように、主クラッチ29の動
力が右側及び左側の前輪1に伝達され、右側及び左側の
後輪2に伝達される四輪駆動構造である為に、ブレーキ
により右側及び左側の後輪2に制動を掛けると、右側及
び左側の前輪1にも制動が掛かる)。図2,3,6に示
すように、フロア31の右側(後部ボンネット14の右
側)に、一つのブレーキペダル35及びロックレバー4
0が配置されており、ブレーキペダル35と操作アーム
32b及び前述のブレーキとが、連係リンク(図示せ
ず)を介して機械的に連係されている。
【0033】これにより、ブレーキペダル35を踏み操
作すると、先ず操作軸32が回転操作され、操作部32
aにより出力ギヤ29b及び第2円筒部材29cが図4
の紙面右方にスライド操作されて、主クラッチ29が伝
動遮断側に操作され、次にブレーキが制動側に操作され
る。ブレーキペダル35を踏み操作した状態でロックレ
バー40をブレーキペダル35に係合させることによっ
て、ブレーキペダル35を踏み操作した状態に保持する
ことができる。
【0034】図4に示すように、伝動状態の主クラッチ
29の動力が出力ギヤ29bから、高速ギヤ41を介し
て第2伝動軸42に伝達されており、第2伝動軸42に
低速ギヤ43が固定されている。大径ギヤ及び小径ギヤ
を備えたシフトギヤ45が、第3伝動軸44にスプライ
ン構造にて一体回転及びスライド自在に外嵌されてお
り、シフトギヤ45を低速ギヤ43に咬合させる植付走
行位置(低速)、高速ギヤ41に咬合させる路上走行位
置(高速)、及び中立位置にスライド操作する。図1及
び図2に示すように、運転席19の左横側に副変速レバ
ー51が備えられて、シフトギヤ45と副変速レバー5
1とが機械的に連係されており、副変速レバー51によ
りシフトギヤ45を植付走行位置(低速)、路上走行位
置(高速)及び中立位置にスライド操作する。
【0035】[3]次に、前輪1及び後輪2への動力の
伝動系において、前輪デフ機構52から前輪1及び後輪
2への構成について説明する。図4に示すように、第3
伝動軸44の動力が伝動ギヤ53を介して前輪デフ機構
52に伝達される。前輪デフ機構52は伝動ギヤ53に
咬合する入力ギヤ52aを備えたケース52b、ケース
52bに自由回転自在に支持された複数のベベルギヤ5
2c、複数のベベルギヤ52cに亘って咬合する一対の
ベベルギヤ52d、及びケース52bに固定された出力
ギヤ52eを備えて構成されており、右側及び左側の前
輪1に動力を伝達する右側及び左側の車軸54がケース
52bに挿入され、スプライン構造により一体回転する
ように、右側及び左側の車軸54がベベルギヤ52dに
取り付けられている。これにより、第3伝動軸44の動
力が前輪デフ機構52を介して、右側及び左側の前輪1
に伝達される。
【0036】図4及び図1に示すように、出力軸55の
ベベルギヤ55aが出力ギヤ52eに咬合し、ミッショ
ンケース23から後向きに出力軸55が突出しており、
出力軸55に連結された走行伝動軸56を介して、後車
軸ケース39に動力が伝達される。後車軸ケース39に
伝達された動力はベベルギヤ機構(図示せず)(後輪デ
フ機構は備えられていない)を介して、右側及び左側の
後輪2に伝達されるように構成されており、湿式多板型
のサイドクラッチ(図示せず)が、ベベルギヤ機構と右
側の後輪2との間、及びベベルギヤ機構と左側の後輪2
との間に備えられている。
【0037】図4に示すように、操作部材62がキー6
1によって左側の車軸54に一体回転且つスライド自在
に外嵌されている。これにより、操作部材62を図4の
紙面右方にスライド操作してケース52bに咬合させる
と、ケース52bが左側の車軸54に固定された状態と
なって、前輪デフ機構52がデフロック状態となるので
あり、操作部材を図4の紙面左方にスライド操作してケ
ース52bから離間させると、前輪デフ機構52がデフ
作動状態となる。
【0038】図4に示すように、ミッションケース23
の左側面に形成されたボス部23cに操作軸57が回転
自在に支持され、操作軸57に抜け止め用のスナップピ
ン58及びスラストカラー59、シール用のOリング6
0が取り付けられている。ミッションケース23の内部
に位置する操作軸57の端部において、操作軸57の回
転軸芯から偏芯した断面円形のピン57aが備えられ、
ピン57aが操作部材62に係合している。図1及び図
2に示すように、運転席19の下側の左側にデフロック
ペダル63が配置され、ミッションケース23から外方
に突出した操作軸57の部分とデフロックペダル63と
が、連係リンク(図示せず)を介して機械的に連係され
ている。
【0039】これにより、通常は図4に示すように操作
部材62は図4の紙面左方にスライド操作されて、前輪
デフ機構52がデフ作動状態となっており、デフロック
ペダル63を踏み操作すると、操作軸57が回転操作さ
れ、操作部材62が図4の紙面右方にスライド操作され
てケース52bに咬合し、前輪デフ機構52がデフロッ
ク状態となる。デフロックペダル63の踏み操作を止め
ると、バネ(図示せず)により操作軸57が逆方向に回
転操作され、操作部材62が図4の紙面左方にスライド
操作されて、前輪デフ機構52がデフ作動状態となる。
【0040】[4]次に、苗植付装置6への動力の伝動
系について説明する。図4及び図5に示すように、前進
の動力のみを伝達し後進の動力を伝達しないワンウェイ
クラッチ64を介して、出力ギヤ65が第2伝動軸42
に外嵌されており、出力ギヤ65の動力が株間変更装置
66から、植付クラッチ67及びPTO軸68(図1参
照)を介して苗植付装置6に伝達される。
【0041】図5に示すように、第3伝動軸44に相対
回転自在に外嵌されたスリーブ66a、スリーブ66a
に固定された1個の入力ギヤ66b(出力ギヤ65(図
4参照)に咬合)、スリーブ66aに固定された6個の
上手側変速ギヤ66c、第5伝動軸69に相対回転自在
に外嵌されて6個の上手側変速ギヤ66cに咬合する6
個の下手側変速ギヤ66d等を備えて、株間変更装置6
6が構成されている。下手側変速ギヤ66dの内径部に
複数の凹部が形成されており、第5伝動軸69の円筒部
69aにおける下手側変速ギヤ66dに対応する部分の
各々に、円周方向に向く複数の開孔が設けられ、開孔に
ボール70が配置されている。
【0042】図5に示すように、ミッションケース23
の右側面に形成されたボス部23dに、シフト軸71が
図5の紙面左右方向にスライド自在に支持され、シフト
軸71の先端の大径でリング状の操作部71aが、ミッ
ションケース23の内部において第5伝動軸69の円筒
部69aに挿入されている。ボス部23dの端部にシー
ル部材72が取り付けられ、シフト軸71を株間変更装
置66の変更位置の各々に保持するデテントボール73
及びバネ74が、ボス部23dに備えられて、バネ74
を受け止めるボルト75がボス部23dに取り付けられ
ている。
【0043】例えば図5に示すようにシフト軸71を最
も紙面左方にスライド操作すると、操作部7aにより最
も紙面左側のボール70が下手側変速ギヤ66dの内径
部の凹部に押し込まれ、最も紙面左側の下手側変速ギヤ
66dが第5伝動軸69の円筒部69aに連結された状
態となる。これ以外の下手側変速ギヤ66dにおいて
は、ボール70が第5伝動軸69の円筒部69aの開孔
に押し込まれて、下手側変速ギヤ66dが第5伝動軸6
9の円筒部69aに相対回転自在な状態となる。これに
より、出力ギヤ65(図4参照)の動力が入力ギヤ66
b、最も紙面左側の上手側変速ギヤ66c及び下手側変
速ギヤ66d、第5伝動軸69に固定されたベベルギヤ
69b、及びベベルギヤ76aを介して植付クラッチ6
7に伝達される。以上のようにシフト軸71をスライド
操作して、操作部71aを所望の下手側変速ギヤ66d
の位置に操作して(変更位置)、所望の下手側変速ギヤ
66dを第5伝動軸69の円筒部69aに連結すること
により、苗植付装置6に伝達される動力を6段に変速し
て苗の植付間隔を6通りに変更することができる。
【0044】図5に示すように、PTO軸68(図1参
照)に接続される出力軸77に、端面に凸部を備えた上
手側咬合部76が相対回転自在に外嵌されて、ベベルギ
ヤ69bに咬合するベベルギヤ76aが上手側咬合部7
6に固定されている。端面に凸部を備えた下手側咬合部
78が、スプライン構造にて出力軸77に一体回転且つ
スライド自在に外嵌されており、バネ79により下手側
咬合部78が上手側咬合部76の咬合側(植付クラッチ
67の伝動側)に付勢されて、植付クラッチ67が構成
されている。ミッションケース23の右側面に形成され
たボス部23eに、先端が先細り状のシフト軸80が図
5の紙面左右方向にスライド自在に支持され、シフト軸
80をスライド操作するモータ(図示せず)がミッショ
ンケース23の外部に備えられており、ボス部23eの
端部にシール部材81が取り付けられている。
【0045】これにより、シフト軸80を図5の紙面右
方にスライド操作していると、バネ79により下手側咬
合部78が、図5の紙面上方にスライド操作されて上手
側咬合部76に咬合し、動力が苗植付装置6に伝達され
る。シフト軸80を図5の紙面左方にスライド操作し
て、下手側咬合部78の側面のカム部78aに、シフト
軸80の先端を押し込んでいくと、バネ79に抗して下
手側咬合部78が図5の紙面下方にスライド操作されて
上手側咬合部76から離間し、苗植付装置6への動力が
遮断される。この場合、回転ケース10(図1参照)が
田面Gと略平行な姿勢(両方の植付爪11が田面Gから
上方に位置する姿勢)にならないと、シフト軸80の先
端が下手側咬合部78のカム部78aに押し込まれない
ように、下手側咬合部78のカム部78aの形状が設定
されている。
【0046】[5]次に、フロア31、右側及び左側の
ステップ部30に載置されるフロアマット82,83に
ついて説明する。図2,6,8に示すように、フロア3
1に載置されるフロアマット82、右側及び左側のステ
ップ部30に載置されるフロアマット83の3つに分け
られており、フロアマット82,83はゴム等の軟らか
い材質で構成されている。
【0047】図8及び図2に示すように、フロア31に
載置されるフロアマット82において、平面視で後部ボ
ンネット14を囲む円弧状の2つの溝部82a,82b
(断面四角型)が、エンジン3の付近を中心として同芯
状に形成され、平面視で円弧状の溝部82c(断面四角
型)が、溝部82a,82bとは逆向きで運転席19の
右側及び左側の位置に、補助ステップ部36の付近の位
置を中心として同芯状に形成されている。平面視で円弧
状の大きな曲率の溝部82d(断面四角型)が苗植付装
置6よりも後方の位置を中心として同芯状に、溝部82
a,82b,82cと交差するように形成されている。
フロアマット82の右側端部及び左側端部に、山脈状の
凸部82eが形成されている。
【0048】図8及び図6に示すように、フロアマット
82において、前項[2]に記載のブレーキペダル35
及びロックレバー40が通る開口部82f、前項[3]
に記載のデフロックペダル63(図2参照)が通る開口
部82g、運転席19に着座する作業者が右側及び左側
の前輪1を目視する為の開口部82hが形成されてい
る。後部ボンネット14の後側におけるフロアマット8
2の部分の右側部及び左側部に、機体前後方向に沿う一
対の切れ目82iが形成されて、開閉部82kが構成さ
れており、開口部82fの後側にコ字状の切れ目82j
が形成されて、開閉部82mが構成されている。フロア
マット82の右側及び左側の前端部82nが階段状に形
成されており、右側及び左側のステップ部30に載置さ
れるフロアマット83の端部に、フロアマット83の前
端部82nが接続されることによって、平面視で円弧状
の大きな曲率の溝部(断面四角型)が、溝部82dと同
芯状に配置される状態となる。
【0049】図8に示すように、右側及び左側のステッ
プ部30に載置されるフロアマット83において、平面
視で前部ボンネット13を囲む円弧状の溝部83a(断
面四角型)が、エンジン3の付近を中心として形成さ
れ、溝部83aがフロマット82の溝部82aに滑らか
につながるように構成されており、平面視で円弧状の大
きな曲率の溝部83b(断面四角型)が、フロアマット
82の溝部82dと同芯状に、溝部83aと交差するよ
うに形成されている。フロアマット83の右側端部及び
左側端部に、山脈状の凸部83cが形成されている。
【0050】図2に示すように、フロア31の右側部及
び左側部の補助ステップ部36は、丸パイプで構成され
た外側フレーム84、外側フレーム84に備えられた足
掛け部84a、及び樹脂製で簀の子状のステップ板85
等を備えて構成されている。ステップ板85は多数の縦
桟85a及び横桟85bを備えて、下方が見通せるよう
に構成されており、フロアマット82の溝部82dに滑
らかにつながる斜め後向きになるように、横桟85bが
配置されている。
【0051】[6]次に、フロアマット82の開閉部8
2k,82mの付近の構造について説明する。図3及び
図7に示すように、ミッションケース23に固定された
ブラケット86の縦軸芯P1周りに、株間変更レバー8
7が揺動自在に支持され、株間変更レバー87の操作ア
ーム87aが、ミッションケース23の外部において株
間変更装置66のシフト軸71(図5参照)の端部に接
続されている。株間変更レバー87が横外側に向けて延
出され、株間変更レバー87の握り部87bが上向きに
設定されている。図2,6,7に示すように、株間変更
レバー87の握り部87bの操作軌跡(縦軸芯P1を中
心とした円弧状)に沿った開口部31aがフロア31に
形成されて、株間変更レバー87の握り部87bが開口
部31aよりも少し下側の位置で開口部31aに臨んで
おり、フロアマット82の開閉部82mの下側に開口部
31aが位置している。
【0052】以上の構造により、通常の状態では開閉部
82mが閉じられているので、運転席19に着座する作
業者には、開口部31a及び株間変更レバー87の握り
部87bが見えない(開閉部82mの下側に株間変更レ
バー87の握り部87bの存在を示す文字(例えば「株
間変速」)を、開閉部82mの表面に一体的に形成して
おいてもよい)。
【0053】苗の植付間隔を変更する必要が生じた場
合、図6及び図7に示すように、開閉部82mを手で持
ちめくり上げるようにして開くことによって(開閉部8
2mの横外側部分(フロアマット82の本体につながっ
ている部分)が開閉の為のヒンジ部分となる)、開口部
31a及び株間変更レバー87の握り部87bが露出す
る。これにより、開口部31aに手を入れて株間変更レ
バー87の握り部87bを持ち、株間変更レバー87を
操作して、前項[4]に記載のようにシフト軸71をス
ライド操作して株間変更装置66(図5参照)を操作
し、苗の植付間隔を6通りに変更する。
【0054】図2及び図6に示すように、フロアマット
82の開閉部82kの下側に位置するフロア31の部分
に、比較的大きな開口部が形成されており、フロア31
の開口部の下側に、図3に示すようにミッションケース
23、静油圧式無段変速装置25、油圧シリンダ7(図
1参照)に作動油を給排操作する制御弁88が配置され
ており、主クラッチ29の操作軸32(図4参照)及び
操作アーム32bが、ミッションケース23の上面に位
置している。
【0055】これにより図6に示すように、開閉部82
kを手で持ちめくり上げるようにして開くことによって
(開閉部82kにおける後側の部分(後部ボンネット1
4とは反対側でフロアマット82の本体につながってい
る部分)が開閉の為のヒンジ部分となる)、フロア31
の開口部や、ミッションケース23、静油圧式無段変速
装置25、制御弁88等のメンテナンス作業を上側から
行うことができる。
【0056】[発明の実施の別形態]図3及び図6に示
す株間変更レバー87を、フロア31ではなく、後部ボ
ンネット14の縦壁部分に形成された開口部(図示せ
ず)の内方や、運転席19の前部下側に位置する縦壁部
分(フロア31から運転席19の前部に立ち上がる縦壁
部分)に形成された開口部(図示せず)の内方に配置し
てもよい。このように構成した場合、株間変更レバー8
7の握り部87bが開口部から少し外方に出るように構
成してもよい。
【0057】図4に示す前輪デフ機構52の付近の構造
において、操作軸57の端部に備えられたピン57aを
廃止し、操作軸57の端部から操作軸57の半径方向に
操作アーム(図示せず)を延出し、操作アームを操作部
材62に係合させることにより、操作部材62をスライ
ド操作するように構成してもよい。
【0058】図2及び図8に示すフロア31に載置され
るフロアマット82、右側及び左側のステップ部30に
載置されるフロアマット83において、3つのフロアマ
ット82,83を一つに一体成型してもよい。図1に示
す後車軸ケース39に後輪デフ機構(図示せず)を備え
て、図4に示す操作部材62及び操作軸57を、後輪デ
フ機構に対して備えてもよい。
【0059】
【発明の効果】請求項1の特徴によると、乗用型田植機
において株間変更装置及び株間変更操作具を備えた場
合、運転部に位置する固定部に開口部を形成し、株間変
更操作具を開口部の内方に配置することにより、作業者
が運転部で株間変更操作具を操作することができるよう
にしながら、株間変更操作具が運転部の作業者にとって
作業の妨げにならないようにすることができて、乗用型
田植機の運転部での作業性を向上させることができた。
【0060】請求項2の特徴によると、請求項1の場合
と同様に前述の請求項1の「発明の効果」を備えてお
り、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の
効果」を備えている。請求項2の特徴によると、株間変
更操作具の操作軌跡に沿って開口部を形成することによ
り、開口部が形成された固定部の強度が大きく低下する
ことを避けることができるので、乗用型田植機における
運転部の強度の確保の面で有利なものとなった。
【0061】請求項3の特徴によると、請求項1又は2
の場合と同様に前述の請求項1又は2の「発明の効果」
を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のよう
な「発明の効果」を備えている。請求項3の特徴による
と、乗用型田植機においてフロアにフロアマットが載置
されることが多いことを利用して、株間変更操作具及び
開口部がフロアマットに隠れるように構成することによ
り、株間変更操作具が運転部の作業者にとって作業の妨
げにならないようにすることができて、乗用型田植機の
運転部での作業性を向上させることができた。請求項3
の特徴によると、株間変更操作具を操作する為の開閉部
をフロアマットに備える場合、フロアマットの開閉部に
機械的なヒンジ構造等を採用しなくても、開閉部を開く
ように構成することが容易に行えるので、構造の簡素化
の面で有利なものとなった。
【0062】請求項4の特徴によると、請求項1〜3の
うちのいずれか一つの場合と同様に請求項1〜3の「発
明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて
以下のような「発明の効果」を備えている。請求項4の
特徴によると、株間変更装置の変更位置の各々を保持可
能なデテント機構が備えられており、振動等によって株
間変更装置の変更位置が別の変更位置に変わると言うよ
うな状態は生じ難いので、株間変更装置及び株間変更操
作具の確実性を向上させることができた。
【0063】請求項5の特徴によると、運転部のフロア
の前部にボンネットを備え、ボンネットの後側における
フロアの下側付近や、フロアの前部における下側付近
に、ミッションケースや苗植付装置の昇降駆動用の制御
弁、制御弁に作動油を供給するポンプ等の装置を配置し
た乗用型田植機において、フロアに載置されたフロアマ
ットにおけるボンネットの後側の部分に開閉部を備える
ことにより、フロアマットの全体をフロアから取り外さ
なくても、ボンネットの後側のフロアや、ボンネットの
後側のフロアの下側の装置等のメンテナンス作用が上側
から容易に行えるようになって、乗用型田植機の整備性
を向上させることができた。
【0064】請求項6の特徴によると、請求項5の場合
と同様に前述の請求項5の「発明の効果」を備えてお
り、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の
効果」を備えている。請求項6の特徴によると、フロア
マットが一般にゴム等の比較的軟らかい材質で構成され
ていることが多いことを利用し、開閉部における後側の
部分(ボンネットとは反対側でフロアマットの本体につ
ながっている部分)をヒンジ部分として、めくり上げる
ように開閉部を上方に持ち上げることにより、開閉部を
開くことができるように構成することによって、開閉部
を開閉自在に支持する機械的なヒンジ構造等を採用する
必要がなくなり、構造の簡素化の面で有利なものとなっ
た。請求項6の特徴によると、フロアの後部の運転席に
着座する作業者にとって、前方斜め下方に手を延ばして
開閉部を持ち、開閉部を引き上げるようにして容易に開
くことができるので、開閉部の開閉の操作性も良いもの
となった。
【0065】請求項7の特徴によると、運転部のフロア
の前部にボンネットを備え、ボンネットの右側部及び左
側部に、フロアにつながるステップ部を備えた乗用型田
植機において、フロア、右側及び左側のステップ部にフ
ロアマットを載置した場合、平面視でボンネットを囲む
円弧状の溝部を、フロアマットの右側及び左側のステッ
プ部の部分、並びにフロアマットのボンネットの後側の
部分に亘って備えることにより、運転席に着座する作業
者にとってフロアのボンネット付近の部分や右側及び左
側のステップ部が、視覚的な効果によって広く感じられ
るようになり、運転席に着座する作業者にとって、フロ
アマットが視覚的に好ましいものになるようにすること
ができた。この場合、フロアマットに溝部を形成してい
るので、作業者が溝部につまずくと言うようなことも少
なく、溝部に入ったゴミ等の掃除も容易に行える。
【0066】請求項8の特徴によると、走行用の右側の
車輪及び左側の車輪に動力を伝達するデフ機構、デフ機
構をデフ作動状態とデフロック状態とに操作自在な操作
部材を備えた乗用型田植機において、デフ機構及び操作
部材をケースで覆った場合、ケースに操作軸を回転自在
に支持し、操作軸の操作部により操作部材をデフ作動状
態の位置及びデフロック状態の位置に亘って操作するよ
うに構成することによって、操作軸に複雑なシール構造
を施さなくても、簡単なシール構造(例えばOリング等
のシール部材を使用)を施すだけで、充分なシール機能
を得ることができるようになり、構造の簡素化の面で有
利なものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の全体側面図
【図2】乗用型田植機の前部の全体平面図
【図3】エンジン及びミッションケース付近の平面図
【図4】ミッションケースの横断平面図
【図5】ミッションケースにおける株間変更装置付近の
横断平面図
【図6】フロア及びステップ部付近の斜視図
【図7】フロアにおける株間変更レバー付近の縦断背面
【図8】フロアマットの全体平面図
【符号の説明】
1 車輪 4 運転部 6 苗植付装置 13,14 ボンネット 23 ケース 30 ステップ部 31 固定部、フロア 31a 開口部 52 デフ機構 57 操作軸 57a 操作部 62 操作部材 63 操作手段 66 株間変更装置 73,74 デテント機構 82,83 フロアマット 82a,83a 溝部 82i 切れ目 82k 開閉部 82m 開閉部 87 株間変更操作具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 網代 成良 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 小谷 伸介 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 窪津 誠 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 東尾 登 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 楠 忠 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2B062 AA02 AB01 BA06 BA11 BA13 BA22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苗植付装置に伝達される動力を変速して
    機体の進行方向での苗の植付間隔を変更する株間変更装
    置と、前記株間変更装置を操作するもので人為的に操作
    される株間変更操作具とを備えると共に、 運転部に位置する固定部に開口部を形成し、前記株間変
    更操作具を前記開口部の内方に配置してある乗用型田植
    機。
  2. 【請求項2】 前記株間変更操作具の操作軌跡に沿って
    前記開口部を形成してある請求項1に記載の乗用型田植
    機。
  3. 【請求項3】 前記開口部を運転部のフロアに形成し、
    前記開口部を覆うフロアマットを前記フロアに載置する
    と共に、 前記開口部に対応する前記フロアマットの部分に、前記
    開口部を開放可能な開閉部を備えてある請求項1又は2
    に記載の乗用型田植機。
  4. 【請求項4】 前記株間変更装置の変更位置の各々を保
    持可能なデテント機構を備えてある請求項1〜3のうち
    のいずれか一つに記載の乗用型田植機。
  5. 【請求項5】 運転部のフロアの前部にボンネットを備
    え、前記フロアにフロアマットを載置すると共に、 前記ボンネットの後側の前記フロアの部分を開放可能な
    開閉部を、前記フロアマットに備えてある乗用型田植
    機。
  6. 【請求項6】 前記ボンネットの後側における前記フロ
    アマットの部分の右側部及び左側部に、機体前後方向に
    沿う切れ目を形成し、前記ボンネットの後側における前
    記フロアマットの部分を上方に持ち上げ可能に構成し
    て、前記開閉部を構成してある請求項5に記載の乗用型
    田植機。
  7. 【請求項7】 運転部のフロアの前部にボンネットを備
    え、前記ボンネットの右側部及び左側部に、前記フロア
    につながるステップ部を備えて、 前記フロア、右側及び左側のステップ部にフロアマット
    を載置すると共に、 平面視で前記ボンネットを囲む円弧状の溝部を、前記フ
    ロアマットの前記右側及び左側のステップ部の部分、並
    びに前記フロアマットの前記ボンネットの後側の部分に
    亘って備えてある乗用型田植機。
  8. 【請求項8】 走行用の右側の車輪及び左側の車輪に動
    力を伝達するデフ機構と、前記デフ機構をデフ作動状態
    とデフロック状態とに操作自在な操作部材とを備えると
    共に、 前記デフ機構を覆うケースに回転自在に支持された操作
    軸と、前記ケースの内部において前記操作軸の回転軸芯
    から偏芯して前記操作軸に備えられた操作部と、前記ケ
    ースから外方に突出した前記操作軸の部分に連係された
    操作手段とを備えて、 前記操作手段により前記操作軸を回転操作することによ
    って、前記操作部により前記操作部材を、デフ作動状態
    の位置及びデフロック状態の位置に亘って操作自在に構
    成してある乗用型田植機。
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