JP2001223417A - 固体レーザ増幅器および固体レーザ装置 - Google Patents
固体レーザ増幅器および固体レーザ装置Info
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Abstract
定したレーザ発振を得ることができる固体レーザ増幅器
および固体レーザ装置を提供する。 【解決手段】 固体レーザ素子1と、固体レーザ素子1
を内包し、固体レーザ素子1を冷却する冷却媒体を流す
フローチューブ2と、貫通穴が設けられ、この貫通穴に
個体レーザ素子1を内包するフローチューブ2が配置さ
れると共に、内面が拡散反射面で構成された一体型の集
光器30と、集光器30の外周面に設けられ、集光器3
0の内部に固体レーザ素子1を励起するための励起光を
導入する複数個の開口4と、複数の開口4にそれぞれ対
応して配置され、固体レーザ素子1を励起する励起光を
発生する半導体レーザを備える。
Description
構成で、安定で効率よく、高出力のレーザービームを発
生することができる固体レーザ増幅器およびこれを用い
た固体レーザ装置に関するものである。
8号公報に示された従来の半導体レーザ励起固体レーザ
装置の励起部(即ち、増幅器部)を示す断面図である。
図において、1はレーザ光の活性媒質を含む固体レーザ
素子、2は固体レーザ素子1を内包するフローチューブ
であって、固体レーザ媒質1とフローチューブ2間の隙
間に冷却媒体20を流し、固体レーザ素子1を強制冷却
する。3はフローチューブ2の外周に配設された集光器
であって、上部の集光器3aと下部の集光器3bの2つ
のブロックで構成され、上部の集光器ブロック3aと下
部の集光器ブロッ3bの間に開口4が設けられている。
また、5は励起光源である半導体レーザ、6は半導体レ
ーザから発せられた励起光、100は基台である。
ある半導体レーザ5より発せられた励起光6は、上部の
集光器ブロック3aと下部の集光器ブロック3bの間で
形成された2つの開口4から、集光器3a、3bの内部
に導入される。上部および下部の集光器ブロック3a、
3bの内部に導入された励起光6の一部は、直接固体レ
ーザ素子1に吸収され、固体レーザ素子1内の活性媒質
を励起する。固体レーザ素子1を透過、もしくは固体レ
ーザ素子1に直接入射しない励起光成分は、上部および
下部の集光器ブロック3a、3bの内面で反射作用を被
り、進行方向を折り曲げ、一部は固体レーザ素子1に再
入射し、固体レーザ素子1内の活性媒質の励起に再利用
される。
1内の活性媒質は反転分布を形成し、固体レーザ素子1
は増幅媒質となる。この結果、反転分布を形成する準位
間のエネルギー差に相当した波長の光が、固体レーザ素
子1を通過する際に、誘導放出による増幅作用を受け
る。また反転分布が形成された固体レーザ素子1に対
し、光共振器を設置すれば、固体レーザ素子1から位相
の揃ったレーザ光を取り出すことができる。尚、上述の
特開平8−181368号公報には、複数(例えば3
個)の集光器を固体レーザ素子1の中心軸方向に並べ、
各集光器が開口を備えた構成も示されている。
起固体レーザ増幅器および半導体レーザ励起固体レーザ
装置は、上記のように集光器内部へ励起光を導入する開
口を設けるために、集光器を複数のブロックに分割する
必要があった。このため、励起部の構成が複雑になると
共に、部品点数が増加し製作コストも増大するという問
題点があった。また、分割された各集光器ブロックを固
体レーザ媒質に対し正確な位置に配置する必要がある
が、集光器の設置・調整が容易でないという問題点があ
った。
でないと、各集光器ブロックを組み合わせた際、各集光
器ブロック間に隙間を生じ、この隙間より励起光が漏れ
だすため、励起効率が低下するという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになさ
れたものであり、簡易な構成で組立・調整も容易であ
り、かつ高効率で安定なレーザ発振を得ることができる
固体レーザ増幅器および固体レーザ装置を提供すること
を目的とするものである。
ザ増幅器は、活性媒質を含む固体レーザ素子と、固体レ
ーザ素子を内包し、固体レーザ素子を冷却する冷却媒体
を流すフローチューブと、貫通穴が設けられ、この貫通
穴に固体レーザ素子を内包するフローチューブが配置さ
れると共に、内面が拡散反射面で構成された一体型の集
光器と、集光器の外周面に設けられ、集光器内部に固体
レーザ素子を励起するための励起光を導入する複数個の
開口と、複数の開口にそれぞれ対応して配置され、固体
レーザ素子を励起する励起光を発生する半導体レーザを
備えたものである。
複数個の開口は、固体レーザ素子の中心軸に対して互い
に位置をずらして配置したことを特徴とするものであ
る。
集光器は、直方体形状であることを特徴とするものであ
る。
複数個の開口は、集光器の各側面に垂直な方向から臨む
固体レーザ素子中心軸と各開口間の距離を一定に保ち、
かつ、各側面において隣接する各開口の固体レーザ素子
中心軸に対する配置方向が相互に反転するように配置し
たことを特徴とするものである。
複数個の開口は、集光器の各側面に垂直な方向から臨む
固体レーザ素子中心軸と各開口間の距離を一定に保ち、
かつ、集光器の各側面において固体レーザ素子中心軸方
向に対して対称に配置されると共に、開口が対称に配置
される両領域内において隣接する各開口の固体レーザ素
子中心軸に対する配置方向が相互に反転するように配置
したことを特徴とするものである。
集光器は、円筒形状であることを特徴とするものであ
る。
は、半導体レーザから出射した励起光を集光器内に導入
する光学素子を更に備えたものである。
請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の固体レー
ザ増幅器と、この固体レーザ増幅器に配設された固体レ
ーザ素子からレーザビームを取り出すための光共振器と
を備えたものである。
形態について、図面に基づいて説明する。尚、従来(図
6)と同一符号は従来のものと同一あるいは相当のもの
を表す。図1は、実施の形態1による固体レーザ増幅器
の集光器を含む励起部の構成を示す斜視図である。図に
おいて、1は固体レーザ素子、2は固体レーザ素子1を
内包するフローチューブ、30は集光器、4は開口、6
は励起光である。本実施の形態においては、直方体形状
を有するブロック状材料の長手方向に沿って、中央部に
円筒状の貫通穴を設け、貫通穴の内部にフローチューブ
2、固体レーザ素子1を設置し、貫通穴内面の反射作用
を集光器30として利用するものである。
は、貫通穴に通じるスリット状の開口4が各側面に、例
えば2カ所ずつ、固体レーザ素子1の中心軸からずらし
て設けられている。また、図1には示されていないが、
直方体形状を有する集光器30の外部には、各側面に設
けたスリット状の開口4に対向して、励起光源である半
導体レーザ5が設置されている。半導体レーザ5を出射
した励起光6は、半導体レーザ5に対向する開口4を通
して集光器3内部に導入される。
は、固体レーザ素子1に直接吸収され、固体レーザ素子
1内の活性媒質を励起する。固体レーザ素子1に直接入
射しない励起光成分や、固体レーザ素子1を一旦透過し
た励起光成分も、集光器30の反射作用により、進行方
向を折り曲げ、固体レーザ素子1に再入射し、固体レー
ザ素子1の励起に再利用される。
1にネオジウムを活性媒質としてドープしたYAG結晶
を使用している。また、集光器30の材料には、機械加
工が容易ないわゆるマシナブルセラミックを使用してい
る。励起光源には、およそ1cmの長さを有する板状の基
板に、複数の発光部を形成したAlGaAs系の半導体
レーザアレイを使用しており、波長808nm近傍のレー
ザ光を発生する。
料にセラミックを使用し、集光器30の内面を拡散反射
面で構成している。従って、集光器30の内面で反射し
た励起光6の広がり角は、入射前に比して大幅に増加
し、固体レーザ素子1内の励起光吸収密度分布を均一に
する効果を有する。この結果、固体レーザ素子1内の発
熱分布も均一となり、レーザ光が固体レーザ素子1を通
過する際に被る光学歪みが軽減されて、集光性に優れた
レーザ光を安定に増幅させることが可能となる。
が一体型のブロックで構成されているため、集光器30
を構成する部品点数を減らし製造コストの低減が可能と
なるばかりでなく、集光器の製作も容易になる。更に、
複数のブロックを組み合わせる必要がないため、集光器
30の組立や調整が不要となる。
場合、拡散反射面における反射光の広がり角は著しく増
加し、励起光の指向性は大幅に低下する。このため、従
来のように複数のブロックから集光器を構成する場合、
集光器製造時の加工精度不良等により、各ブロック間に
隙間を生じると、隙間からの励起光の漏れが顕著とな
り、励起効率は著しく低下する。しかし、本実施の形態
に示すように、集光器30を一体型のブロックで構成す
れば、集光器30から隙間を払拭することができるの
で、集光器30による励起光閉じ込めの効果が高まり、
励起効率の向上が可能となる。
0の各側面に設けた励起光導入用のスリット状の開口4
を、固体レーザ素子1の中心軸からずらして配置してい
る。開口4の固体レーザ素子1の中心軸からのずれ量
は、4つの側面に設けた何れの開口4についても、一定
となるよう設定している。尚、同一側面に設けた2つの
開口4の固体レーザ素子1の中心軸に対するずれの方向
は、一方の開口に対し、もう一方が逆方向となるよう配
置している。
の一側面を示す図であり、図2を用いて開口の具体的配
置とその効果について説明する。図2において、30は
集光器、4a、4bは集光器30の一側面に形成された
第1および第2の開口、13は集光器側面の中心を示す
中心線である。本実施の形態においては、直方体の一体
型ブロックを集光器30として使用しているため、集光
器30は固体レーザ素子1の光軸方向に対して垂直な2
つの端面と、4つの側面から構成される。そして、4つ
の側面はいずれも図2に示したものと同一の構成を有し
ている。また、集光器30の側面に垂直な方向から臨む
固体レーザ素子1の高さと、集光器30の側面中心を示
す中心線13の高さは一致している。
0の一側面に対して、中心線13に沿って第1の開口4
aおよび第2の開口4bからなる2つの励起光導入用の
開口を設けている。そして、第1の開口4aは中心線1
3に対して距離h1離れて上側に配置され、第2の開口
4bは中心線13の下側に距離h1と等しい距離h2離
れて配置している。
一側面に対して複数の開口を設ける場合、集光器の側面
に垂直な方向から臨む固体レーザ素子中心軸と各開口間
の距離を一定に保ち、かつ、隣接する各開口の固体レー
ザ素子中心軸に対する配置方向が相互に反転するように
(即ち、一方が上側、他方が下側に)配置すれば、固体
レーザ素子1内における励起光吸収密度分布中の励起光
照射位置に起因する不均一性が効果的に補償され、励起
光吸収密度分布は更に均一化される。この結果、集束性
に優れるレーザビームを、更に安定、かつ、効率よく増
幅することが可能となる。
30を直方体形状を有する一体のブロックで形成すれ
ば、集光器30の4つの側面中、対向する側面どうしは
平行であり、隣接する側面どうしは直交するため、集光
器を精度よく加工することができる。また、固体レーザ
素子に対し、4方向より励起光を照射する際には、集光
器の各側面に対し、励起光出射方向が垂直となるよう、
励起光源である半導体レーザを配置すればよいので、半
導体レーザの設置や調整が容易になる。
ける固体レーザ増幅器の集光器の一側面を示す図であ
る。本実施の形態においては、集光器30の一側面に対
して、例えば、第1の開口4a、第2の開口4b、第3
の開口4c、第4の開口4dからなる4つの励起光導入
用の開口を設けている。尚、本実施の形態における集光
器30も、前述の実施の形態1の場合と同様に、直方体
の一体型ブロックから構成されており、集光器30の4
つの側面は全て同一の構成を有している。
面に設けた4つの開口中、両外側に位置する第1の開口
4aおよび第4の開口4dを中心線13に対して図中上
側に、中央部に位置する第2の開口4bおよび第3の開
口4cを中心線13に対して図中下側に配置している。
また、第1の開口4aおよび第4の開口4dが中心線1
3となす距離h1と、第2の開口4bおよび第3の開口
4cが中心線13となす距離h2が等しくなるように配
置している。また、図3に示すように、これら4つの励
起光導入用の開口は、固体レーザ素子1の中心軸方向の
略中央部の第2の開口4bと第3の開口4cの中間位置
を境にして、第1の開口4aおよび第2の開口4bと第
3の開口4cおよび第4の開口4dが固体レーザ素子1
の中心軸方向に対して対称に配置されている。
開口(例えば、4a〜4d)が集光器30の各側面に垂
直な方向から臨む固体レーザ素子中心軸と各開口間の距
離を一定に保ち、かつ、集光器30の各側面において固
体レーザ素子中心軸方向に対して対称に配置されると共
に、開口が対称に配置される両領域内(例えば、第2の
開口4bと第3の開口4cの中間位置を境にした右側の
側面領域と左側の側面領域)において、隣接する各開口
の固体レーザ素子中心軸に対する配置方向が相互に反転
するように配置したものである。
体レーザ素子1の中心軸を境として、上側と下側に配置
する開口の数を等しくし、かつ、何れの開口も固体レー
ザ中心軸から一定距離をなして設けられているため、固
体レーザ素子1の媒質内での励起密度分布を均一化し、
前述の実施の形態1の場合と同様な効果を得ることがで
きる。更に、本実施の形態においては、固体レーザ素子
1の中心軸方向に対しても、励起光導入用の開口を対称
に配置しているため、固体レーザ素子励起時に固体レー
ザ素子1内に生じる熱レンズ効果も、固体レーザ素子1
の中心軸方向に対して対称に作用する。この結果、固体
レーザ素子1の光学的な安定性が格段に向上し、安定、
かつ、効率よいレーザ光の増幅が可能となる。
の構成を示す斜視図である。図4において、30は前述
の実施の形態1あるいは2の場合と同様に一体型のブロ
ックとして構成された集光器であり、4は集光器30の
各側面に形成されたスリット状の開口であって、一側面
に複数個形成されている。また、7は光学ガラスの薄板
からなる導光板で、この導光板7を介し、励起光が集光
器30の内部に伝送される。71は導光板7の励起光入
射面、72は励起光出射面である。
には、励起光波長に対する反射防止コーティングが施さ
れている。8は導光板7の固定ネジであって、先端に透
明ゴム81が装着されている。9は集光器30の側面に
設けた導光板固定用ネジ穴で、スリット状の開口4まで
貫通している。
れたスリット状の各開口4に挿入され、導光板固定用の
ネジ穴9を介して、導光板固定用ネジ8で開口4内に固
定される。開口4と導光板7の断面はほぼ同じ形状に形
成されており、導光板7の励起光入射面71と励起光出
射面72間の長さは、開口4の集光器側面から集光器内
面までの長さと同等にし、励起光出射面72が、集光器
内面とほぼ同じ面上に位置するよう、導光板4を固定し
ている。
れた導光板7の励起光入射面71に対向する位置には、
励起光源である半導体レーザがそれぞれ対応して配置さ
れており、各半導体レーザより出射した励起光を、導光
板7の励起光入射面71から導光板7の内部へ導入し、
励起光出射面72から励起光を出射させることにより励
起光を集光器30の内部へ伝送する。尚、図4において
は2枚の導光板7のみを示しているが、実際には集光器
30の各側面に設けたスリット状のそれぞれの開口4に
対して、それぞれ導光板7が挿入されて固定されてい
る。
し、開口4より励起光を集光器内部へ伝送している。導
光板7内に入射した励起光は、導光板7と周囲の屈折率
差により、全反射によって導光板7内に閉じこめられる
ため、回折損失等の影響を被ることなく、効率よく集光
器内部まで励起光を伝送することが可能になる。この結
果、固体レーザ素子1の励起に対する半導体レーザ5光
の利用効率を飛躍的に高めることができる。
8の先端には、透明ゴムが装着されているため、導光板
7との接触部においても全反射条件を崩すことなく、か
つ導光板7を傷つけずに、安定して固定することができ
る。また、本実施の形態に示すように、集光器を一体型
のブロックで形成し、ネジ押さえにより導光板7を固定
する構成とすれば、導光板7を容易に脱着し、交換する
ことが可能である。
内に伝送する光学素子として、板状の光学ガラスから構
成なる導光板を使用する構成を示したが、励起光を伝送
するため、開口内に設置する光学素子はこれに限るもの
ではなく、例えば円筒レンズやファイバレンズを設置
し、励起光を集光もしくはコリメートしてもよい。
開口の励起光出口付近に、円筒凹レンズを、凹レンズに
よる広がり方向が、固体レーザ素子の光軸に対し垂直な
向きとなるよう配置すれば、集光器30内に入射する励
起光の広がり角を効果的に増大せしめ、固体レーザ素子
1内の励起光吸収密度分布の均一性を大幅に向上させる
ことができる。この結果、集束性に優れたレーザビーム
を安定かつ効率よく増幅することが可能になる。
1の場合と同様に、更に、集光器の側面に垂直な方向か
ら臨む固体レーザ素子中心軸と各開口間の距離を一定に
保ち、かつ、隣接する各開口の固体レーザ素子中心軸に
対する配置方向が相互に反転するよう配置すれば、固体
レーザ素子内における励起光吸収密度分布中の励起光照
射位置に起因する不均一性が効果的に補償され、励起光
吸収密度分布は更に均一化され、この結果、集束性に優
れるレーザビームを、安定、かつ、効率よく増幅するこ
とが可能となることは言うまでもない。
に、固体レーザ素子1の中心軸方向に対しても励起光導
入用の開口を対称に配置すれば、固体レーザ素子励起時
に固体レーザ素子1内に生じる熱レンズ効果も、固体レ
ーザ素子1の中心軸方向に対して対称に作用し、固体レ
ーザ素子1の光学的な安定性が格段に向上し、安定、か
つ、効率よいレーザ光の増幅が可能となることは言うま
でもない。
る固体レーザ増幅器およびこれを用いた固体レーザ装置
の概略構成を示す斜視図である。図5において、1は固
体レーザ素子、2はフローチューブ、31は円筒形の集
光器、4は開口、7は導光板、5は半導体レーザ、10
は部分反射ミラー、11は全反射ミラー、12はレーザ
ビームである。尚、部分反射ミラー10と全反射ミラー
11は、固体レーザ素子1を挟んで光共振器を構成して
いる。
ミックブロックの中心軸に沿って貫通穴を設け、集光器
31として使用している。また、図5では明確に示して
いないが、集光器31の周囲に配置された複数の半導体
レーザ5に対向する集光器31の周面には、中心軸方向
に沿って励起光導入用の開口4が複数個設けられてい
る。各開口4内には前述の各実施の形態と同じく、導光
板7が挿入されて固定されている。但し、本実施の形態
においては、導光板の固定には接着剤を使用している。
た励起光は、固体レーザ素子1内の活性媒質に吸収さ
れ、反転分布を形成する。反転分布を形成する上準位か
ら下準位への遷移にともない、自然放出光が発生し、自
然放出光の一部は、部分反射鏡10と全反射鏡11から
構成される光共振器内に閉じこめられ、共振器内を往復
する。共振器を往復する自然放出光が、反転分布中を通
過する際、誘導放出により増幅作用を被り、共振器内の
光強度は急速に増加し、位相の揃った安定なモードが光
共振器内に形成される。光共振器内のモードを形成する
レーザビーム12は部分反射鏡の透過率に相当する割合
で、光共振器往復毎に共振器外部へ取り出される。
ックを集光器31として使用しているため、集光器31
の製作が簡単になるばかりでなく、固体レーザ素子1に
対し、中心軸に直交する任意の方向より励起光を照射す
ることが容易で、励起光照射方向の影響が小さく均一な
励起光吸収密度分布が得られ、集光性に優れたレーザビ
ーム12を安定かつ効率よく発生することが可能であ
る。
は、円筒形状の一体型ブロックの集光器31を用いてい
るが、実施の形態1〜3で示したような直方体形状の一
体型ブロックの集光器30を用いてもよい。ここで、一
体型の直方体形状の集光器と円筒形状の集光器につい
て、それぞれの特徴を纏めて述べると、次のようにな
る。まず、直方体形状の集光器の場合には、励起光の照
射方向が4つの側面に垂直な4方向に限られるが、 ・高精度に製作することができる ・高精度かつ容易に軸ずらし開口を加工できる ・半導体レーザの固定が容易である(半導体レーザと開
口間の位置精度が高い)等のメリットがある。
体形状の集光器と比べて、軸ずらし開口の加工が難し
い、あるいは半導体レーザの固定が難しく、開口間との
位置精度が低くなる恐れがある等のデメリットはある
が、 ・加工工程が少なく、低コストになる ・任意角度での励起光照射が容易(任意角度で開口を設
けることができる) ・多方向より励起光照射が容易 ・割れ、欠けが少なく、機械的に強固である ・コンパクトになる 等のメリットがある。
直方体形状や円筒形状に限られるものではなく、固体レ
ーザ素子に対する励起光照射方向により選定すればよ
い。例えば、固体レーザ素子1に対して、例えば、3方
向より励起光を照射する場合には、三角柱形状のブロッ
クを使用すれば、励起光導入用の開口の形成が容易にな
るし、5方向より励起光を照射する場合には、五角柱形
状のブロックを使用すればよい。
ロックの中心に円形の貫通穴を設け、集光器として使用
する構成を示したが、貫通穴の位置、形状はこれに限る
ものではなく、貫通穴形状、貫通穴の位置を適切に設定
すれば、励起光の照射方向が固体レーザ素子の中心軸に
対し均等角度配置でない場合でも、均一な励起光吸収密
度分布を得ることができる。
の固体レーザ素子を使用する構成示したが、固体レーザ
素子の形状はこれに限るものではなく、例えばスラブ型
の固体レーザ媒質を使用しても、同様な効果を得ること
ができる。
ば、活性媒質を含む固体レーザ素子と、固体レーザ素子
を内包し、固体レーザ素子を冷却する冷却媒体を流すフ
ローチューブと、貫通穴が設けられ、この貫通穴に固体
レーザ素子を内包するフローチューブが配置されると共
に、内面が拡散反射面で構成された一体型の集光器と、
集光器の外周面に設けられ、集光器内部に固体レーザ素
子を励起するための励起光を導入する複数個の開口と、
複数の開口にそれぞれ対応して配置され、固体レーザ素
子を励起する励起光を発生する半導体レーザを備えたの
で、複数の開口を一体型の集光器に予め精度よく位置決
めして設けることが可能となり、簡単な構成で組立・調
整が容易であり、かつ、励起光の漏れもなく、高効率で
安定した固体レーザ増幅器を得ることができる。
複数個の開口は、固体レーザ素子の中心軸に対して互い
に位置をずらして配置したので、固体レーザ素子内の励
起光吸収密度分布を均一化し、集束性に優れたレーザビ
ームの増幅が容易になる。
集光器は、直方体形状であるので、対向する側面どうし
は平行であり、また、隣接する側面どうしは直交してお
り、集光器およびその開口を精度よく加工することがで
きる。
複数個の開口は、集光器の各側面に垂直な方向から臨む
固体レーザ素子中心軸と各開口間の距離を一定に保ち、
かつ、各側面において隣接する各開口の固体レーザ素子
中心軸に対する配置方向が相互に反転するように配置し
たので、固体レーザ素子内の励起光吸収密度分布を更に
均一化し、集束性に優れたレーザビームの増幅が容易に
なる。
複数個の開口は、集光器の各側面に垂直な方向から臨む
固体レーザ素子中心軸と各開口間の距離を一定に保ち、
かつ、集光器の各側面において固体レーザ素子中心軸方
向に対して対称に配置されると共に、開口が対称に配置
される両領域内において隣接する各開口の固体レーザ素
子中心軸に対する配置方向が相互に反転するように配置
したので、固体レーザ素子の光学的な安定性が格段に向
上し、安定、かつ、高効率なレーザ光の増幅が可能とな
る。
集光器は、円筒形状であるので、固体レーザ素子に対し
て任意の方向および多方向より励起光を照射することが
容易となり、固体レーザ素子内の励起光吸収密度分布を
効果的に均一化し、集束性に優れたレーザビームを効率
よく、かつ、安定に発生することができる。更に、集光
器を円筒形状としたことにより、機械的に強固であり、
集光器製作時の加工工程が少なく、また、コンパクトに
なるという効果もある。
は、半導体レーザから出射した励起光を集光器内に導入
する光学素子を更に備えたので、励起光を効率よく集光
器内へ導入し、固体レーザ素子の励起に対する半導体レ
ーザ光の利用効率を高め、更に、効率よく集束性に優れ
たレーザビームを増幅することができる。
請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の固体レー
ザ増幅器と、固体レーザ増幅器に配設された固体レーザ
素子からレーザビームを取り出すための光共振器とを備
えたので、組立・調整が容易であり、かつ、励起光の漏
れもなく、高効率で安定した集束性に優れたレーザビー
ムを発生することができる固体レーザ装置を提供するこ
とができるという効果がある。
起部の構成を示す斜視図である。
光器の一側面を示す図である。
光器の一側面を示す図である。
起部の構成を示す斜視図である。
の構成を示す斜視図である。
断面図である。
4d 第4の開口 5 半導体レーザ 6 励起光 7 導光板 8 固定ネジ
9 ネジ穴 10 部分反射ミラー 11 全反射ミラー 12 レーザビーム 13 集光器側面の中心
線 30 集光器 31 集光器 71 励起光入射面 72 励起光出射面 81 透明ゴム
Claims (8)
- 【請求項1】 活性媒質を含む固体レーザ素子と、 上記固体レーザ素子を内包し、上記固体レーザ素子を冷
却する冷却媒体を流すフローチューブと、 貫通穴が設けられ、上記貫通穴に上記固体レーザ素子を
内包する上記フローチューブが配置されると共に、内面
が拡散反射面で構成された一体型の集光器と、 上記集光器の外周面に設けられ、上記集光器内部に上記
固体レーザ素子を励起するための励起光を導入する複数
個の開口と、 上記複数の開口にそれぞれ対応して配置され、上記固体
レーザ素子を励起する励起光を発生する半導体レーザと
を備えたことを特徴とする固体レーザ増幅器。 - 【請求項2】 複数個の開口は、固体レーザ素子の中心
軸に対して互いに位置をずらして配置したことを特徴と
する請求項1に記載の固体レーザ増幅器。 - 【請求項3】 集光器は、直方体形状であることを特徴
とする請求項1に記載の固体レーザ増幅器。 - 【請求項4】 複数個の開口は、集光器の各側面に垂直
な方向から臨む固体レーザ素子中心軸と各開口間の距離
を一定に保ち、かつ、上記各側面において隣接する各開
口の固体レーザ素子中心軸に対する配置方向が相互に反
転するように配置したことを特徴とする請求項3に記載
の固体レーザ増幅器。 - 【請求項5】 複数個の開口は、集光器の各側面に垂直
な方向から臨む固体レーザ素子中心軸と各開口間の距離
を一定に保ち、かつ、上記集光器の各側面において固体
レーザ素子中心軸方向に対して対称に配置されると共
に、開口が対称に配置される両領域内において隣接する
各開口の上記固体レーザ素子中心軸に対する配置方向が
相互に反転するように配置したことを特徴とする請求項
3に記載の固体レーザ増幅器。 - 【請求項6】 集光器は、円筒形状であることを特徴と
する請求項1または2のいずれかに記載の固体レーザ増
幅器。 - 【請求項7】 半導体レーザから出射した励起光を集光
器内に導入する光学素子を更に備えたことを特徴とする
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の固体レーザ増幅
器。 - 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に
記載の固体レーザ増幅器と、 上記固体レーザ増幅器 に配設された固体レーザ素子か
らレーザビームを取り出すための光共振器とを備えたこ
とを特徴とする固体レーザ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000028843A JP3546795B2 (ja) | 2000-02-07 | 2000-02-07 | 固体レーザ増幅器および固体レーザ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000028843A JP3546795B2 (ja) | 2000-02-07 | 2000-02-07 | 固体レーザ増幅器および固体レーザ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001223417A true JP2001223417A (ja) | 2001-08-17 |
JP3546795B2 JP3546795B2 (ja) | 2004-07-28 |
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ID=18554183
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Country | Link |
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JP (1) | JP3546795B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010171390A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-08-05 | Mitsubishi Electric Corp | 固体レーザ増幅装置および固体レーザ装置 |
-
2000
- 2000-02-07 JP JP2000028843A patent/JP3546795B2/ja not_active Expired - Lifetime
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