JP2001223309A - 密閉型平板熱移動体 - Google Patents
密閉型平板熱移動体Info
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- F28D—HEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
- F28D15/00—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
- F28D15/02—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
- F28D15/0233—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes the conduits having a particular shape, e.g. non-circular cross-section, annular
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- Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
- Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 薄型化の要求に応えることができるととも
に、閉塞部分のない微細な作動液通路が確保され、かつ
優れた熱拡散性を有するヒートパイプ等の熱移動体を提
供する。 【解決手段】 所定のパターンに作動液通路11を形成
した第1の金属板10上に、ろう材粉末、フラックスお
よびろう材流れ制御材を混合したペースト状混合物30
を塗布した第2の金属板20を、該ペースト状混合物3
0の塗布面を作動液通路11に対向させて被せ、これを
ろう付け温度に加熱して両金属板10,20を一体接合
する。
に、閉塞部分のない微細な作動液通路が確保され、かつ
優れた熱拡散性を有するヒートパイプ等の熱移動体を提
供する。 【解決手段】 所定のパターンに作動液通路11を形成
した第1の金属板10上に、ろう材粉末、フラックスお
よびろう材流れ制御材を混合したペースト状混合物30
を塗布した第2の金属板20を、該ペースト状混合物3
0の塗布面を作動液通路11に対向させて被せ、これを
ろう付け温度に加熱して両金属板10,20を一体接合
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートパイプ、熱
サイフォン等の密閉型熱移動体に係り、特に、きわめて
微細な作動液通路を内包した超薄型で、かつ優れた熱拡
散性を備えた密閉型平板熱移動体に関する。本発明の熱
移動体は、例えば半導体素子の冷却デバイス等に好適に
用いられる。
サイフォン等の密閉型熱移動体に係り、特に、きわめて
微細な作動液通路を内包した超薄型で、かつ優れた熱拡
散性を備えた密閉型平板熱移動体に関する。本発明の熱
移動体は、例えば半導体素子の冷却デバイス等に好適に
用いられる。
【0002】
【従来の技術】ヒートパイプに代表される密閉型熱移動
体の材料としては、銅、アルミニウムあるいはステンレ
ス鋼がよく使用される。従来のヒートパイプは文字通り
パイプ状であることが多いが、一部で平板状の構造が採
用されることもある。平板状のヒートパイプとしては、
押出扁平管、ロールボンド成形板、機械加工、放電加工
等の手段で作動液通路を形成した一方の金属板に他方の
金属板を被せて接合した構造、2枚の金属板の間に波形
成形した通路板を挟み込んでろう付けした構造、エンボ
ス加工を施した2枚の金属板をろう付けした構造等、種
々の構造が実用に供されている。以下、その具体的構造
を図示して例示する。
体の材料としては、銅、アルミニウムあるいはステンレ
ス鋼がよく使用される。従来のヒートパイプは文字通り
パイプ状であることが多いが、一部で平板状の構造が採
用されることもある。平板状のヒートパイプとしては、
押出扁平管、ロールボンド成形板、機械加工、放電加工
等の手段で作動液通路を形成した一方の金属板に他方の
金属板を被せて接合した構造、2枚の金属板の間に波形
成形した通路板を挟み込んでろう付けした構造、エンボ
ス加工を施した2枚の金属板をろう付けした構造等、種
々の構造が実用に供されている。以下、その具体的構造
を図示して例示する。
【0003】図8は、アルミニウム押出扁平管からなる
ヒートパイプの一例を示している(特開平9−4969
2号公報)。同例は、隣り合う平行な作動液通路(貫通
細孔)の端末どうしが連通したヒートパイプの例である
が、すべての作動液通路が端部で連通したヒートパイプ
の例もある。
ヒートパイプの一例を示している(特開平9−4969
2号公報)。同例は、隣り合う平行な作動液通路(貫通
細孔)の端末どうしが連通したヒートパイプの例である
が、すべての作動液通路が端部で連通したヒートパイプ
の例もある。
【0004】図9は、ロールボンド成形板からなるヒー
トパイプの一例を示す(「ヒートパイプ技術」誌、Vo
l.18、No.2、1999年4月、p42)。ロー
ルボンド加工法は、表面を清浄にした1枚のアルミニウ
ム板上の作動液通路にあたる部分にスクリーン印刷によ
って圧着防止剤を印刷し、これにもう1枚の清浄なアル
ミニウム板を重ねて圧延圧着した後に、高圧空気で印刷
部分の回路を膨出させて中空回路を形成する。
トパイプの一例を示す(「ヒートパイプ技術」誌、Vo
l.18、No.2、1999年4月、p42)。ロー
ルボンド加工法は、表面を清浄にした1枚のアルミニウ
ム板上の作動液通路にあたる部分にスクリーン印刷によ
って圧着防止剤を印刷し、これにもう1枚の清浄なアル
ミニウム板を重ねて圧延圧着した後に、高圧空気で印刷
部分の回路を膨出させて中空回路を形成する。
【0005】図10は、機械加工あるいは放電加工によ
り作動液通路を形成した金属板からなるヒートパイプを
示している(「日経メカニカル」誌、1997.5.3
0)。また、図11は、2枚の金属板の間に波形成形し
た通路板を挟み込んでろう付け接合した構造のヒートパ
イプを示している(特開平10−38484号公報)。
り作動液通路を形成した金属板からなるヒートパイプを
示している(「日経メカニカル」誌、1997.5.3
0)。また、図11は、2枚の金属板の間に波形成形し
た通路板を挟み込んでろう付け接合した構造のヒートパ
イプを示している(特開平10−38484号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記各従来のヒートパ
イプの構造では、以下に述べる理由により、近時の電気
・電子機器の軽薄短小化に伴う冷却装置のコンパクト化
すなわち薄型化の要求に対して応えがたいのが実状であ
る。
イプの構造では、以下に述べる理由により、近時の電気
・電子機器の軽薄短小化に伴う冷却装置のコンパクト化
すなわち薄型化の要求に対して応えがたいのが実状であ
る。
【0007】図8に示したアルミニウム押出扁平管の場
合、アルミニウムの押出性と押出金型の強度の制約か
ら、扁平管の厚さの下限が1.9mm前後である。ま
た、これ以下の厚さの扁平管では、作動液を充填するた
めのキャピラリーチューブの接続が難しくなるという問
題もある。
合、アルミニウムの押出性と押出金型の強度の制約か
ら、扁平管の厚さの下限が1.9mm前後である。ま
た、これ以下の厚さの扁平管では、作動液を充填するた
めのキャピラリーチューブの接続が難しくなるという問
題もある。
【0008】図9に示したロールボンド成形板は、加工
上の制約から、作動液通路の幅を1mm以下とするよう
な微細加工を施すことが難しく、また成形・膨出後の板
厚さを2mm以下にすることも困難である。
上の制約から、作動液通路の幅を1mm以下とするよう
な微細加工を施すことが難しく、また成形・膨出後の板
厚さを2mm以下にすることも困難である。
【0009】図11に示した2枚の金属板の間に波形成
形した通路板を挟み込む構造では、通路板の波形成形は
プレス成形、レーザー加工等で可能であるが、微細加工
は困難であり、また部品数が多くなるという問題もあ
る。また、エンボス加工を施した2枚の金属板をろう付
けした構造では、板厚は2mm、作動液通路の幅は1m
m程度が限度である。
形した通路板を挟み込む構造では、通路板の波形成形は
プレス成形、レーザー加工等で可能であるが、微細加工
は困難であり、また部品数が多くなるという問題もあ
る。また、エンボス加工を施した2枚の金属板をろう付
けした構造では、板厚は2mm、作動液通路の幅は1m
m程度が限度である。
【0010】また、図10に示した機械加工あるいは放
電加工によって金属板に作動液通路を形成したする構造
では、幅1.0mm以下の作動液通路の微細加工を容易
に施すことはできるものの、加工コストの面から工業的
には量産に不向きである。また、作動液通路を形成した
金属板の上にもう1枚の金属板を被せてろう付けする時
に、溶融したろう材によって作動液通路が閉塞しやすい
という問題もある。
電加工によって金属板に作動液通路を形成したする構造
では、幅1.0mm以下の作動液通路の微細加工を容易
に施すことはできるものの、加工コストの面から工業的
には量産に不向きである。また、作動液通路を形成した
金属板の上にもう1枚の金属板を被せてろう付けする時
に、溶融したろう材によって作動液通路が閉塞しやすい
という問題もある。
【0011】さらに、従来の平板状ヒートパイプ等で
は、内部における熱拡散性の点で、以下のような問題も
ある。 ウイックを有する平板状ヒートパイプ(例えば、「ヒ
ートパイプ」(学献社)P.D.Dunn著(伊藤訳)
のP170、図12に例示)においては、熱拡散は期待
できるものの、構造が複雑となりコスト高となる。 複数の作動液通路が平行である場合、作動液による熱
移動は指向性を有さざるを得ず、適用範囲に制限が生じ
る。
は、内部における熱拡散性の点で、以下のような問題も
ある。 ウイックを有する平板状ヒートパイプ(例えば、「ヒ
ートパイプ」(学献社)P.D.Dunn著(伊藤訳)
のP170、図12に例示)においては、熱拡散は期待
できるものの、構造が複雑となりコスト高となる。 複数の作動液通路が平行である場合、作動液による熱
移動は指向性を有さざるを得ず、適用範囲に制限が生じ
る。
【0012】平板状ヒートパイプにおいては、加熱源
(半導体素子など)に相当する中心部に同心状の複数の
環状作動液通路を設けることにより熱拡散を高めたもの
や、さらには、その環状通路から放射状に延びた複数の
直線通路を備えたものもある(特開平10−12277
4号、図13に例示)。いずれの場合も、環状通路内で
の作動液の動き、すなわち熱移動は良好であるが、直線
通路による外周側への熱移動はあまり期待できない。何
故なら、環状通路から外周側への熱移動は主として金属
の熱伝導に依存され、例え放射状の直線通路を設けて
も、中心から離れるに従って、直線通路の面積と熱伝導
を担う金属部分の面積との比が径の2乗に反比例して小
さくなり、結局は金属による熱伝導が主となるからであ
る。
(半導体素子など)に相当する中心部に同心状の複数の
環状作動液通路を設けることにより熱拡散を高めたもの
や、さらには、その環状通路から放射状に延びた複数の
直線通路を備えたものもある(特開平10−12277
4号、図13に例示)。いずれの場合も、環状通路内で
の作動液の動き、すなわち熱移動は良好であるが、直線
通路による外周側への熱移動はあまり期待できない。何
故なら、環状通路から外周側への熱移動は主として金属
の熱伝導に依存され、例え放射状の直線通路を設けて
も、中心から離れるに従って、直線通路の面積と熱伝導
を担う金属部分の面積との比が径の2乗に反比例して小
さくなり、結局は金属による熱伝導が主となるからであ
る。
【0013】以上のように、従来のヒートパイプ等の熱
移動体にあっては、薄型化や熱拡散性等の点で課題を有
しており、よって本発明は、薄型化の要求に応えるべく
微細な作動液通路の形成を可能にするとともに、その通
路の閉塞が起きないろう付け加工を可能にし、さらに熱
拡散性の向上が図られる密閉型平板熱移動体を提供する
ことを目的としている。
移動体にあっては、薄型化や熱拡散性等の点で課題を有
しており、よって本発明は、薄型化の要求に応えるべく
微細な作動液通路の形成を可能にするとともに、その通
路の閉塞が起きないろう付け加工を可能にし、さらに熱
拡散性の向上が図られる密閉型平板熱移動体を提供する
ことを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものであって、まず、微細な作動液
通路でありながら、通路の閉塞の危険の少ないろう付け
法を採用することにより薄型化を可能にした手段を以下
に説明する。
するためになされたものであって、まず、微細な作動液
通路でありながら、通路の閉塞の危険の少ないろう付け
法を採用することにより薄型化を可能にした手段を以下
に説明する。
【0015】例えば、図8に示したような押出扁平管に
よる一体構造は、材料がアルミニウムであって、厚さ
1.3mm、作動液通路の断面の相当直径0.5mm程
度までの寸法が可能ではあるものの、押出金型の強度や
寿命等から、実質的には1.9mm厚、相当直径0.8
mm程度が最小限界である。また、材料が銅の場合に
は、多穴の押出扁平管の製造は金型強度から難しく、工
業材料として入手できない。したがって、平板厚さ1.
5mm以下の超薄型の平板熱移動体を構成するために
は、2枚の金属板をろう付け接合する構造を採用せざる
を得ない。この場合、作動液通路の断面の相当直径が
0.8mm以下であると、ろう付け時において溶融ろう
材が流れ込み作動液通路が閉塞する危険が増大する。
よる一体構造は、材料がアルミニウムであって、厚さ
1.3mm、作動液通路の断面の相当直径0.5mm程
度までの寸法が可能ではあるものの、押出金型の強度や
寿命等から、実質的には1.9mm厚、相当直径0.8
mm程度が最小限界である。また、材料が銅の場合に
は、多穴の押出扁平管の製造は金型強度から難しく、工
業材料として入手できない。したがって、平板厚さ1.
5mm以下の超薄型の平板熱移動体を構成するために
は、2枚の金属板をろう付け接合する構造を採用せざる
を得ない。この場合、作動液通路の断面の相当直径が
0.8mm以下であると、ろう付け時において溶融ろう
材が流れ込み作動液通路が閉塞する危険が増大する。
【0016】ところで、アルミニウムのろう付けでは、
自動車用熱交換器等の製造に多用されている非腐食性フ
ラックスろう付け(いわゆる、ノコロックろう付け)
が、ろう付け性を高めるとともに非腐食性であることか
ら広く用いられている。通常、ろう材は母材より低融点
のAl−Si系合金を心材の上に合わせ圧延したブレ−
ジングシートの皮材として用いられる。これによると、
ろう付け加熱時に、まずフラックスが溶融し、溶融フラ
ックスが被ろう付け材の表面酸化膜を除去し、さらに昇
温されろう材が溶融し、接合面の間隙に流れ込み、その
後の冷却過程で凝固してろう付けが完了する。
自動車用熱交換器等の製造に多用されている非腐食性フ
ラックスろう付け(いわゆる、ノコロックろう付け)
が、ろう付け性を高めるとともに非腐食性であることか
ら広く用いられている。通常、ろう材は母材より低融点
のAl−Si系合金を心材の上に合わせ圧延したブレ−
ジングシートの皮材として用いられる。これによると、
ろう付け加熱時に、まずフラックスが溶融し、溶融フラ
ックスが被ろう付け材の表面酸化膜を除去し、さらに昇
温されろう材が溶融し、接合面の間隙に流れ込み、その
後の冷却過程で凝固してろう付けが完了する。
【0017】ところが、上記非腐食性フラックスろう付
けにあっては、ろう材の流れ性が良好であることが長所
の一つであるが、本発明では、その良好な流れ性が微細
な作動液通路の閉塞を招くことになるので適切なもので
はない。銅のろう付けでは銀ろうシートが多用される
が、シート厚さの下限は0.1mm程度であり、しかも
ろう材の流れ性がよすぎるのでやはり微細な作動液通路
が閉塞しやすく、本発明には適切ではない。なお、通常
のCu−Cuろう付けに多用される銀ろうシート(例え
ば、BAG8シート)の代わりに、BAG8組成の銀ろ
う粉ペーストを使用することも可能であるが、フラック
ス、ろう材流れ制御材の比重と銀ろう材の比重の差が大
きすぎ、銀ろう粉の分散の均一性を確保するのが難し
く、したがってペースト塗布の均一性を確保するのが困
難になるという問題もある。
けにあっては、ろう材の流れ性が良好であることが長所
の一つであるが、本発明では、その良好な流れ性が微細
な作動液通路の閉塞を招くことになるので適切なもので
はない。銅のろう付けでは銀ろうシートが多用される
が、シート厚さの下限は0.1mm程度であり、しかも
ろう材の流れ性がよすぎるのでやはり微細な作動液通路
が閉塞しやすく、本発明には適切ではない。なお、通常
のCu−Cuろう付けに多用される銀ろうシート(例え
ば、BAG8シート)の代わりに、BAG8組成の銀ろ
う粉ペーストを使用することも可能であるが、フラック
ス、ろう材流れ制御材の比重と銀ろう材の比重の差が大
きすぎ、銀ろう粉の分散の均一性を確保するのが難し
く、したがってペースト塗布の均一性を確保するのが困
難になるという問題もある。
【0018】そこで本発明は、次の手段により上記問題
を解決するものである。すなわち、所定のパターンに作
動液通路を形成した第1の金属板上に、ろう材粉末、フ
ラックスおよびろう材流れ制御材を混合したペースト状
混合物を塗布した第2の金属板を、該ペースト状混合物
の塗布面を前記作動液通路に対向させて被せ、これをろ
う付け温度に加熱し、溶融ろう材が両金属板の接合面の
間隙を充満した後に冷却させてろう付けを完了させ、両
金属板を一体接合してなることを特徴とする。
を解決するものである。すなわち、所定のパターンに作
動液通路を形成した第1の金属板上に、ろう材粉末、フ
ラックスおよびろう材流れ制御材を混合したペースト状
混合物を塗布した第2の金属板を、該ペースト状混合物
の塗布面を前記作動液通路に対向させて被せ、これをろ
う付け温度に加熱し、溶融ろう材が両金属板の接合面の
間隙を充満した後に冷却させてろう付けを完了させ、両
金属板を一体接合してなることを特徴とする。
【0019】本発明のペースト状混合物においては、母
材である金属板の材質によって、特にろう材粉末の種類
が適宜に選択される。例えば、金属板がアルミニウムあ
るいはアルミニウム合金の場合には、ろう材はAl−S
i系合金粉末が好適に用いられる。また、金属板が銅あ
るいは銅合金の場合には、金属Si粉末が好適に用いら
れる。また、フラックスとしては、例えばAl−K−F
系の非腐食性フラックス等が好適に用いられる。また、
ろう材粉末としては、例えばグリコール類、ポリイソブ
チレン、メタクリル樹脂等の中から一種あるいは複数の
混合物が好適に用いられる。
材である金属板の材質によって、特にろう材粉末の種類
が適宜に選択される。例えば、金属板がアルミニウムあ
るいはアルミニウム合金の場合には、ろう材はAl−S
i系合金粉末が好適に用いられる。また、金属板が銅あ
るいは銅合金の場合には、金属Si粉末が好適に用いら
れる。また、フラックスとしては、例えばAl−K−F
系の非腐食性フラックス等が好適に用いられる。また、
ろう材粉末としては、例えばグリコール類、ポリイソブ
チレン、メタクリル樹脂等の中から一種あるいは複数の
混合物が好適に用いられる。
【0020】ペースト状混合物を構成するろう材粉末、
フラックスおよび流れ制御材の3成分の混合割合は、ろ
う材粉末:5〜30重量部、フラックス:0.2〜40
重量部、流れ制御材:0.1〜3重量部の範囲で適宜に
選択される。また、これら3成分を含むペースト状混合
物の第2の金属板への塗布量は、3〜30mg/c
m 2、好ましくは5〜20mg/cm2である。これら
の範囲を外れると、ろう付け不良あるいは反対に作動液
通路の閉塞が発生しやすくなる。なお、流れ制御材は、
低酸素分圧の不活性雰囲気ろう付け炉の中で加熱中に一
部解重合ないしは炭化した化合物が溶融ろう材の流れを
妨げる機能を果たすと想定され、ろう付け完了の時点で
は揮発している。
フラックスおよび流れ制御材の3成分の混合割合は、ろ
う材粉末:5〜30重量部、フラックス:0.2〜40
重量部、流れ制御材:0.1〜3重量部の範囲で適宜に
選択される。また、これら3成分を含むペースト状混合
物の第2の金属板への塗布量は、3〜30mg/c
m 2、好ましくは5〜20mg/cm2である。これら
の範囲を外れると、ろう付け不良あるいは反対に作動液
通路の閉塞が発生しやすくなる。なお、流れ制御材は、
低酸素分圧の不活性雰囲気ろう付け炉の中で加熱中に一
部解重合ないしは炭化した化合物が溶融ろう材の流れを
妨げる機能を果たすと想定され、ろう付け完了の時点で
は揮発している。
【0021】ペースト状混合物の具体例としては、金属
板がアルミニウムの場合、Al−Si系合金のろう材粉
末(Si含有量:9.0〜13.0%):10重量部、
Al−K−F系の非腐食性フラックス:0.5〜3.0
重量部、流れ制御材(グリコール類、ポリイソブチレ
ン、メタクリル樹脂のうちの一種あるいは複数種):
0.25〜1.0重量部をペースト状混合物に調製し、
このペースト状混合物を第2の金属板に5〜20mg/
cm2の割合で塗布する。
板がアルミニウムの場合、Al−Si系合金のろう材粉
末(Si含有量:9.0〜13.0%):10重量部、
Al−K−F系の非腐食性フラックス:0.5〜3.0
重量部、流れ制御材(グリコール類、ポリイソブチレ
ン、メタクリル樹脂のうちの一種あるいは複数種):
0.25〜1.0重量部をペースト状混合物に調製し、
このペースト状混合物を第2の金属板に5〜20mg/
cm2の割合で塗布する。
【0022】また、金属板が銅あるいは銅合金の場合、
ろう材粉末として、加熱によって金属板と反応して合金
化する金属Si粉末:10重量部、上記と同様のフラッ
クス:10〜30重量部、上記と同様の流れ制御材:
0.25〜1.0重量部をペースト状混合物に調製し、
このペースト状混合物を第2の金属板に3〜8mg/c
m2の割合で塗布する。金属Si粉末とフラックスとの
混合物による銅あるいは銅合金のろう付け技術について
は、R.T.Timsitらの論文に詳述されている
(J.of Materials Research,
Vol.8、No.11、pp2749〜2752、1
993)。
ろう材粉末として、加熱によって金属板と反応して合金
化する金属Si粉末:10重量部、上記と同様のフラッ
クス:10〜30重量部、上記と同様の流れ制御材:
0.25〜1.0重量部をペースト状混合物に調製し、
このペースト状混合物を第2の金属板に3〜8mg/c
m2の割合で塗布する。金属Si粉末とフラックスとの
混合物による銅あるいは銅合金のろう付け技術について
は、R.T.Timsitらの論文に詳述されている
(J.of Materials Research,
Vol.8、No.11、pp2749〜2752、1
993)。
【0023】この場合、加熱時に、まず562℃にてフ
ラックスが溶融し、フラックスは金属Si粉末の表面酸
化皮膜ならびに金属板(銅板)表面の酸化皮膜を除去す
る。さらに、ワークが加熱され803℃に達するとSi
とCuとが共晶反応を起こし、接合面の間隙がろう材と
される溶融状態のSi−Cu合金で満たされる。金属板
が冷却されると、ろう材がその場で凝固してろう付けが
完了する。このSi−Cuろう材は銀ろうに較べると流
れ性が低く、微細な作動液通路の閉鎖を招かないという
メリットをもたらす。なお、Si−Cuろう材のCu供
給源は、通常、母材である銅板から供給されるが、その
表面が数μm浸食されて板厚の減少を招く。銅板表面の
板厚減少を抑えたい場合には、Si粉とCu粉との混合
粉にフラックスを添加し、ペーストとしてもよい。な
お、流れ性が良すぎたりペースト中での分散性に劣った
りといった従来の銀ろう粉ペーストの問題点は、本発明
のペースト状混合物(この場合、金属Si粉末+フラッ
クス+流れ制御材)に銀ろう材粉を適量添加することに
より、解消させることができる。
ラックスが溶融し、フラックスは金属Si粉末の表面酸
化皮膜ならびに金属板(銅板)表面の酸化皮膜を除去す
る。さらに、ワークが加熱され803℃に達するとSi
とCuとが共晶反応を起こし、接合面の間隙がろう材と
される溶融状態のSi−Cu合金で満たされる。金属板
が冷却されると、ろう材がその場で凝固してろう付けが
完了する。このSi−Cuろう材は銀ろうに較べると流
れ性が低く、微細な作動液通路の閉鎖を招かないという
メリットをもたらす。なお、Si−Cuろう材のCu供
給源は、通常、母材である銅板から供給されるが、その
表面が数μm浸食されて板厚の減少を招く。銅板表面の
板厚減少を抑えたい場合には、Si粉とCu粉との混合
粉にフラックスを添加し、ペーストとしてもよい。な
お、流れ性が良すぎたりペースト中での分散性に劣った
りといった従来の銀ろう粉ペーストの問題点は、本発明
のペースト状混合物(この場合、金属Si粉末+フラッ
クス+流れ制御材)に銀ろう材粉を適量添加することに
より、解消させることができる。
【0024】本発明の密閉型平板熱移動体によれば、所
定のパターンで微細な作動液通路を形成した金属板とも
う一枚の金属板とをろう付け接合した超薄型構造を可能
にした。微細な作動液通路が溶融ろう材によって閉塞さ
れないために、ろう材粉末、フラックスおよび流れ制御
材の組成、混合比率、塗布量を、上記のように調整する
ことが必要である。これにより、作動液通路の部分閉塞
による性能不全等の不具合が回避され、製品の信頼性が
著しく改善される。なお、本発明では、第2の金属板と
して、第1の金属板と同様に作動液通路が形成されたも
のを用いることもできる。
定のパターンで微細な作動液通路を形成した金属板とも
う一枚の金属板とをろう付け接合した超薄型構造を可能
にした。微細な作動液通路が溶融ろう材によって閉塞さ
れないために、ろう材粉末、フラックスおよび流れ制御
材の組成、混合比率、塗布量を、上記のように調整する
ことが必要である。これにより、作動液通路の部分閉塞
による性能不全等の不具合が回避され、製品の信頼性が
著しく改善される。なお、本発明では、第2の金属板と
して、第1の金属板と同様に作動液通路が形成されたも
のを用いることもできる。
【0025】なお、本発明のろう付け接合では、通常の
アルミニウムにおけるブレージングシート、銅における
銀ろうシートに代わって、ろう材粉末を使用する。これ
は、粒度にもよるが粉末はシートに較べて表面積が2桁
も3桁も大きくなるため、単位重量当たりの酸化膜量が
大きくなり、シートの場合よりろう材の流れが抑制され
るという作用を有効に利用するものである。
アルミニウムにおけるブレージングシート、銅における
銀ろうシートに代わって、ろう材粉末を使用する。これ
は、粒度にもよるが粉末はシートに較べて表面積が2桁
も3桁も大きくなるため、単位重量当たりの酸化膜量が
大きくなり、シートの場合よりろう材の流れが抑制され
るという作用を有効に利用するものである。
【0026】本発明では、第1の金属板の作動液通路
が、鍛造加工あるいはエッチング加工により形成されて
いることを好ましい形態としている。同形態は、従来の
平板状ヒートパイプ等の作動液通路パターンの形成に関
わる諸問題を解決するものである。すなわち、ロールボ
ンド方式、プレス方式(エンボス加工、絞り加工等)で
は、作動液通路の断面積あるいは製品厚さを小さくする
こと等の面で寸法限界があり、また機械加工、放電加
工、レーザー加工方式では微細加工は可能であるが、ヒ
ートパイプ等の工業的量産にはコストの点で実用上問題
がある。そこで、本発明では、鍛造加工あるいはエッチ
ング加工を適用することによりこれらの問題を解決し
た。
が、鍛造加工あるいはエッチング加工により形成されて
いることを好ましい形態としている。同形態は、従来の
平板状ヒートパイプ等の作動液通路パターンの形成に関
わる諸問題を解決するものである。すなわち、ロールボ
ンド方式、プレス方式(エンボス加工、絞り加工等)で
は、作動液通路の断面積あるいは製品厚さを小さくする
こと等の面で寸法限界があり、また機械加工、放電加
工、レーザー加工方式では微細加工は可能であるが、ヒ
ートパイプ等の工業的量産にはコストの点で実用上問題
がある。そこで、本発明では、鍛造加工あるいはエッチ
ング加工を適用することによりこれらの問題を解決し
た。
【0027】鍛造加工は、特に、作動液通路を有するこ
とにより板厚が均等ではない(板厚分布を有する)金属
板の成形に好適である。なお、鍛造加工は、金型への材
料の焼き付きや型離れ不良等の不具合が懸念されるが、
このような不具合は、 ・金型表面に潤滑膜を形成する表面改質法(IBAD
法:Ion BeamAssisted Deposi
tion等) ・加工用潤滑剤に焼き付き防止効果の高い脂肪酸、脂肪
族アルコールあるいはエステル等の油性向上剤、さらに
は有機フォスファイト、有機フォスフェートあるいはリ
ン含有界面活性剤等の極圧添加剤を添加する方法 ・弱アルカリエッチングにて材料表面に潤滑剤保持のた
めのプールとなる微少凹部を付与する表面処理法 のうちの1つないしは2つ以上を組み合わせることによ
り、解決することができる。
とにより板厚が均等ではない(板厚分布を有する)金属
板の成形に好適である。なお、鍛造加工は、金型への材
料の焼き付きや型離れ不良等の不具合が懸念されるが、
このような不具合は、 ・金型表面に潤滑膜を形成する表面改質法(IBAD
法:Ion BeamAssisted Deposi
tion等) ・加工用潤滑剤に焼き付き防止効果の高い脂肪酸、脂肪
族アルコールあるいはエステル等の油性向上剤、さらに
は有機フォスファイト、有機フォスフェートあるいはリ
ン含有界面活性剤等の極圧添加剤を添加する方法 ・弱アルカリエッチングにて材料表面に潤滑剤保持のた
めのプールとなる微少凹部を付与する表面処理法 のうちの1つないしは2つ以上を組み合わせることによ
り、解決することができる。
【0028】エッチング加工も、板厚分布を有する金属
板の加工方法として好適である。エッチング加工は、印
刷板、IC素子パターン等の微細加工には適している
が、平板状ヒートパイプ等のパターンのように溝深さが
0.3mm以上のエッチングには、サイドエッチングの
発生によって作動液通路の寸法や形状が不安定となりや
すく、またエッチング時間が長くなる等のため適用不可
とされていた。本発明では、キャピラリーチューブが不
要な構造をとれば、作動液通路の寸法・形状の精度は必
要なく、また、作動液通路間に相当する未エッチング線
幅を、通常のエッチング(多くが0.1mm以下)より
比較にならない程大きくすることができるので(例えば
0.3mm以上)、エッチング液の組成や処理温度等の
条件を適正に選択することにより、0.5mm程度の深
さであればエッチング加工が適用可能であることを見出
した。
板の加工方法として好適である。エッチング加工は、印
刷板、IC素子パターン等の微細加工には適している
が、平板状ヒートパイプ等のパターンのように溝深さが
0.3mm以上のエッチングには、サイドエッチングの
発生によって作動液通路の寸法や形状が不安定となりや
すく、またエッチング時間が長くなる等のため適用不可
とされていた。本発明では、キャピラリーチューブが不
要な構造をとれば、作動液通路の寸法・形状の精度は必
要なく、また、作動液通路間に相当する未エッチング線
幅を、通常のエッチング(多くが0.1mm以下)より
比較にならない程大きくすることができるので(例えば
0.3mm以上)、エッチング液の組成や処理温度等の
条件を適正に選択することにより、0.5mm程度の深
さであればエッチング加工が適用可能であることを見出
した。
【0029】作動液通路の形成に鍛造加工あるいはエッ
チング加工を適用することにより、工業的規模の量産時
において大幅なコストダウンが可能となる。そして、作
動液通路が閉塞しにくい前述したろう付け技術との組み
合わせにより、トータルな低価格、高信頼性を兼備した
超薄型の密閉型平板熱移動体を得ることができる。
チング加工を適用することにより、工業的規模の量産時
において大幅なコストダウンが可能となる。そして、作
動液通路が閉塞しにくい前述したろう付け技術との組み
合わせにより、トータルな低価格、高信頼性を兼備した
超薄型の密閉型平板熱移動体を得ることができる。
【0030】本発明では、作動液通路が、複数の同心円
パターン、蜘蛛の巣状パターン、渦巻きパターンあるい
は交叉パターンに形成されていることを好ましい形態と
している。同形態は、従来の平板状ヒートパイプの熱拡
散性の問題点を解決するものである。従来の作動液通路
は、互いに平行な直線部分を連結したパターンが多く、
このような作動液通路では、作動液の移動に伴う熱移動
が主として作動液通路に平行な方向となり、作動液通路
に直交する方向への熱移動は副次的なものとなる。この
ため、十分な熱拡散能力が得られないる場合があった。
ところが、作動液通路が、複数の同心円パターン、蜘蛛
の巣状パターン、渦巻きパターンあるいは交叉パターン
に形成されていることにより、作動液の移動に伴う熱移
動の方向が拡散的になり、熱拡散能力の大幅な向上が図
られる。
パターン、蜘蛛の巣状パターン、渦巻きパターンあるい
は交叉パターンに形成されていることを好ましい形態と
している。同形態は、従来の平板状ヒートパイプの熱拡
散性の問題点を解決するものである。従来の作動液通路
は、互いに平行な直線部分を連結したパターンが多く、
このような作動液通路では、作動液の移動に伴う熱移動
が主として作動液通路に平行な方向となり、作動液通路
に直交する方向への熱移動は副次的なものとなる。この
ため、十分な熱拡散能力が得られないる場合があった。
ところが、作動液通路が、複数の同心円パターン、蜘蛛
の巣状パターン、渦巻きパターンあるいは交叉パターン
に形成されていることにより、作動液の移動に伴う熱移
動の方向が拡散的になり、熱拡散能力の大幅な向上が図
られる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。 (1)第1実施形態−図1 図1(a)は、本発明の第1実施形態の熱移動体の平面
図、図1(b)はその断面図を示している。この熱移動
体は、正方形状の第1の金属板10に、同寸・同形状の
平板状の第2の金属板20を重ね合わせてろう付けした
ものである。第1の金属板10の片面には、互いに平行
な直線部がジグザク状に連なって密集されたパターンの
溝状の作動液通路11が形成されている。この作動液通
路11は、ループ状に閉じられている。第2の金属板2
0の所定箇所には、作動液通路11に作動液を注入する
ための注入孔21が形成され、その両側には、第2の金
属板20を押し潰して作動液通路11を閉塞した閉塞部
22が設けられている。この熱移動体は、次のように製
造される。
施形態を説明する。 (1)第1実施形態−図1 図1(a)は、本発明の第1実施形態の熱移動体の平面
図、図1(b)はその断面図を示している。この熱移動
体は、正方形状の第1の金属板10に、同寸・同形状の
平板状の第2の金属板20を重ね合わせてろう付けした
ものである。第1の金属板10の片面には、互いに平行
な直線部がジグザク状に連なって密集されたパターンの
溝状の作動液通路11が形成されている。この作動液通
路11は、ループ状に閉じられている。第2の金属板2
0の所定箇所には、作動液通路11に作動液を注入する
ための注入孔21が形成され、その両側には、第2の金
属板20を押し潰して作動液通路11を閉塞した閉塞部
22が設けられている。この熱移動体は、次のように製
造される。
【0032】図1(c)に示すように、第2の金属板2
0の片面に、前述したろう材粉末、フラックスおよび流
れ制御剤が適宜比率で混合されたペースト状混合物30
を適量塗布する。次いで、その塗布面を作動液通路11
に対向させて両金属板10,20を重ね合わせ、これを
ろう付け炉で加熱してろう付け処理を行う。次に、注入
孔21から作動液通路11に作動液を所定量注入し、こ
の後、第2の金属板20を押し潰して作動液通路11を
閉塞し、閉塞部22を設ける。
0の片面に、前述したろう材粉末、フラックスおよび流
れ制御剤が適宜比率で混合されたペースト状混合物30
を適量塗布する。次いで、その塗布面を作動液通路11
に対向させて両金属板10,20を重ね合わせ、これを
ろう付け炉で加熱してろう付け処理を行う。次に、注入
孔21から作動液通路11に作動液を所定量注入し、こ
の後、第2の金属板20を押し潰して作動液通路11を
閉塞し、閉塞部22を設ける。
【0033】続いて、本発明の第2〜第7実施形態を説
明する。これら実施形態においては、第1の金属板10
に形成される作動液通路11の様々なパターンを示して
いる。
明する。これら実施形態においては、第1の金属板10
に形成される作動液通路11の様々なパターンを示して
いる。
【0034】(2)第2実施形態−図2 図2に示す作動液通路11は、複数の同心円をなすリン
グ状通路が等間隔をおいて形成され、これらのリング状
通路が、径方向に延びる1本の直線通路で連結されてい
る。 (3)第3実施形態−図3 図3に示す作動液通路11は、複数の同心円をなすリン
グ状通路が等間隔をおいて形成され、隣り合うリング状
通路が連結通路で連結されている。連結通路は、周方向
に分散している。 (4)第4実施形態−図4 図4に示す作動液通路11は、複数の同心円をなすリン
グ状通路が等間隔をおいて形成され、これらのリング状
通路が放射状に延びる複数本の直線通路で連結されてお
り、全体として蜘蛛の巣状に形成されている。
グ状通路が等間隔をおいて形成され、これらのリング状
通路が、径方向に延びる1本の直線通路で連結されてい
る。 (3)第3実施形態−図3 図3に示す作動液通路11は、複数の同心円をなすリン
グ状通路が等間隔をおいて形成され、隣り合うリング状
通路が連結通路で連結されている。連結通路は、周方向
に分散している。 (4)第4実施形態−図4 図4に示す作動液通路11は、複数の同心円をなすリン
グ状通路が等間隔をおいて形成され、これらのリング状
通路が放射状に延びる複数本の直線通路で連結されてお
り、全体として蜘蛛の巣状に形成されている。
【0035】上記第2〜第4実施形態の作動液通路11
のパターンでは、冷却すべき熱源がパターン投影面の中
心あるいは中心近くにあって、小さく、しかも丸形ない
しは正方形に近い形状であれば、作動液は主に熱源と接
した円の内部で動いているだけであり、熱源と接してい
る円の径方向外側部分においては、金属固有の熱伝導に
よる熱移動だけしか期待できない。しかしながら、図2
の点線で示す熱源40のように、作動液通路11を横断
する長方形状である場合には、熱源40の部分で蒸発し
た作動液は作動液通路11に沿って熱源40の外側に移
動して冷却液化した後、再び熱源40にあたる部分に戻
り、そこで加熱蒸発した作動液は再び熱源40の外側に
移動することにより、周回移動する。このような熱移動
の周回作用により、長方形状の熱源40の長手方向に直
交する方向(図2で横方向)にも熱移動が行われること
になり、高い熱拡散能力を示す。その結果、熱源の冷却
が十分になされる。
のパターンでは、冷却すべき熱源がパターン投影面の中
心あるいは中心近くにあって、小さく、しかも丸形ない
しは正方形に近い形状であれば、作動液は主に熱源と接
した円の内部で動いているだけであり、熱源と接してい
る円の径方向外側部分においては、金属固有の熱伝導に
よる熱移動だけしか期待できない。しかしながら、図2
の点線で示す熱源40のように、作動液通路11を横断
する長方形状である場合には、熱源40の部分で蒸発し
た作動液は作動液通路11に沿って熱源40の外側に移
動して冷却液化した後、再び熱源40にあたる部分に戻
り、そこで加熱蒸発した作動液は再び熱源40の外側に
移動することにより、周回移動する。このような熱移動
の周回作用により、長方形状の熱源40の長手方向に直
交する方向(図2で横方向)にも熱移動が行われること
になり、高い熱拡散能力を示す。その結果、熱源の冷却
が十分になされる。
【0036】(5)第5実施形態−図5 図5に示す作動液通路11は、渦巻き状に形成されてい
る。このような作動液通路11によると、熱源がパター
ン投影面の中心あるいは中心近くにあって、しかも小さ
い場合でも、その熱源の径方向外側や周方向への熱移動
が起き、高い熱拡散能力を示す。
る。このような作動液通路11によると、熱源がパター
ン投影面の中心あるいは中心近くにあって、しかも小さ
い場合でも、その熱源の径方向外側や周方向への熱移動
が起き、高い熱拡散能力を示す。
【0037】(6)第6実施形態−図6 図6に示す作動液通路11は、全体の外形が正方形状で
あり、十字状の境界を境とした4つの区画に、互いに平
行な直線部がジグザグ状に連なるパターンが形成され、
これらパターンの直線部が互いに交叉するように配置さ
れ、作動液通路11は1本に密閉するよう連結されてい
る。 (7)第7実施形態−図7 図7に示す作動液通路11は、上記第6実施形態と同様
であり、第1の金属板10が円盤状である点が第6実施
形態と異なっている。
あり、十字状の境界を境とした4つの区画に、互いに平
行な直線部がジグザグ状に連なるパターンが形成され、
これらパターンの直線部が互いに交叉するように配置さ
れ、作動液通路11は1本に密閉するよう連結されてい
る。 (7)第7実施形態−図7 図7に示す作動液通路11は、上記第6実施形態と同様
であり、第1の金属板10が円盤状である点が第6実施
形態と異なっている。
【0038】上記第6、第7実施形態では、図6の点線
で示す熱源50が、パターン投影面の中心近くにあっ
て、しかも小さい場合でも、熱移動は四方向になされ、
高い熱拡散能力を示す。
で示す熱源50が、パターン投影面の中心近くにあっ
て、しかも小さい場合でも、熱移動は四方向になされ、
高い熱拡散能力を示す。
【0039】
【実施例】次に、本発明をより具体化した実施例を説明
する。 [実施例1]純アルミニウムA1050:0.7mm厚
×50mm幅×50mm長を第1の金属板とし、この第
1の金属板に、放電加工によって図1と同様のパターン
の作動液通路を形成した。作動液通路の幅は1.0m
m、深さは0.4mmであった。一方、純アルミニウム
A1050:0.3mm厚×50mm幅×50mm長を
第2の金属板とし、この第2の金属板に、図1の注入孔
21に相当する1.0mmφの注入孔を空けた。
する。 [実施例1]純アルミニウムA1050:0.7mm厚
×50mm幅×50mm長を第1の金属板とし、この第
1の金属板に、放電加工によって図1と同様のパターン
の作動液通路を形成した。作動液通路の幅は1.0m
m、深さは0.4mmであった。一方、純アルミニウム
A1050:0.3mm厚×50mm幅×50mm長を
第2の金属板とし、この第2の金属板に、図1の注入孔
21に相当する1.0mmφの注入孔を空けた。
【0040】アルミニウムろう材A4047粉末:10
重量部、Al−K−F系の非腐食性フラックス:2重量
部、グリコールエーテル〔CH3O(C2H4O)n
H、n=4〜6〕:0.5重量部を含むペースト状混合
物を、第2の金属板の片面に7.5mg/cm2の塗布
量で塗布した。この塗布面を作動液通路側の面に接する
ようにして両金属板を重ね合わせ、この状態を保持し
て、ろう付け温度598℃に加熱された不活性雰囲気炉
に装入し、ろう付けを行った。
重量部、Al−K−F系の非腐食性フラックス:2重量
部、グリコールエーテル〔CH3O(C2H4O)n
H、n=4〜6〕:0.5重量部を含むペースト状混合
物を、第2の金属板の片面に7.5mg/cm2の塗布
量で塗布した。この塗布面を作動液通路側の面に接する
ようにして両金属板を重ね合わせ、この状態を保持し
て、ろう付け温度598℃に加熱された不活性雰囲気炉
に装入し、ろう付けを行った。
【0041】注入孔から作動液通路を真空脱気し、次い
で作動液:フロンR−134aを作動液通路に充填して
密閉封止を行い、作動液が充填された厚さ1.05mm
の平板状ヒートパイプを得た。このヒートパイプを、9
5℃の温水中(36.6kg/cm2)に30分間保持
したが、漏れや膨れ等の不具合は認められず、保持前後
で重量の変化はなかった。なお、作動液充填に先立ちヒ
ートパイプをX線透過したところ、作動液通路の閉塞は
全く認められなかった。このヒートパイプを半導体素子
の冷却に使用したが、通常のヒートパイプと同様の性能
を示した。
で作動液:フロンR−134aを作動液通路に充填して
密閉封止を行い、作動液が充填された厚さ1.05mm
の平板状ヒートパイプを得た。このヒートパイプを、9
5℃の温水中(36.6kg/cm2)に30分間保持
したが、漏れや膨れ等の不具合は認められず、保持前後
で重量の変化はなかった。なお、作動液充填に先立ちヒ
ートパイプをX線透過したところ、作動液通路の閉塞は
全く認められなかった。このヒートパイプを半導体素子
の冷却に使用したが、通常のヒートパイプと同様の性能
を示した。
【0042】[実施例2]純銅C1020:0.7mm
厚×50mm幅×50mm長を第1の金属板とし、この
第1の金属板にエッチングによって図1と同様のパター
ンの作動液通路を形成した。エッチング後の作動液通路
の幅はほぼ1.0mm、深さは0.4mmであった。一
方、純銅C1020:0.3mm厚×50mm幅×50
mm長を第2の金属板とし、この第2の金属板に図1の
注入孔21に相当する1.0mmφの注入孔を空けた。
厚×50mm幅×50mm長を第1の金属板とし、この
第1の金属板にエッチングによって図1と同様のパター
ンの作動液通路を形成した。エッチング後の作動液通路
の幅はほぼ1.0mm、深さは0.4mmであった。一
方、純銅C1020:0.3mm厚×50mm幅×50
mm長を第2の金属板とし、この第2の金属板に図1の
注入孔21に相当する1.0mmφの注入孔を空けた。
【0043】金属Si粉末:10重量部、Al−K−F
系の非腐食性フラックス:10重量部、ポリイソブチレ
ン:0.5重量部を含むペースト状混合物を、第2の金
属板の片面に5mg/cm2の塗布量で塗布した。この
塗布面を作動液通路側の面に接するようにして両金属板
を重ね合わせ、この状態を保持して、ろう付け温度90
0℃に加熱された低水素炉に装入し、金属Siと銅の共
晶反応を行わせ、Si−Cuろう材によるろう付けを行
った。
系の非腐食性フラックス:10重量部、ポリイソブチレ
ン:0.5重量部を含むペースト状混合物を、第2の金
属板の片面に5mg/cm2の塗布量で塗布した。この
塗布面を作動液通路側の面に接するようにして両金属板
を重ね合わせ、この状態を保持して、ろう付け温度90
0℃に加熱された低水素炉に装入し、金属Siと銅の共
晶反応を行わせ、Si−Cuろう材によるろう付けを行
った。
【0044】実施例1と同様にして作動液通路に作動液
を注入して密封封止し、厚さ1.05mmの平板状ヒー
トパイプを得た。このヒートパイプを、200℃の恒温
槽に30分間保持したが保持後の重量に変化はなく、健
全であることが確かめられた。このヒートパイプを半導
体素子の冷却に使用したが、通常のヒートパイプと同様
の性能を示した。
を注入して密封封止し、厚さ1.05mmの平板状ヒー
トパイプを得た。このヒートパイプを、200℃の恒温
槽に30分間保持したが保持後の重量に変化はなく、健
全であることが確かめられた。このヒートパイプを半導
体素子の冷却に使用したが、通常のヒートパイプと同様
の性能を示した。
【0045】[実施例3]純アルミニウムA1050:
1.0mm厚×50mm幅×200mm長を第1の金属
板とし、この第1の金属板に冷間鍛造によって図1と同
様のパターンの作動液通路を形成した。作動液通路の幅
は1.0mm、深さは0.6mmであった。一方、純ア
ルミニウムA1050:0.5mm厚×50mm幅×2
00mm長を第2の金属板とし、この第2の金属板に図
1の注入孔21に相当する1.0mmφの注入孔を空け
た。
1.0mm厚×50mm幅×200mm長を第1の金属
板とし、この第1の金属板に冷間鍛造によって図1と同
様のパターンの作動液通路を形成した。作動液通路の幅
は1.0mm、深さは0.6mmであった。一方、純ア
ルミニウムA1050:0.5mm厚×50mm幅×2
00mm長を第2の金属板とし、この第2の金属板に図
1の注入孔21に相当する1.0mmφの注入孔を空け
た。
【0046】第2の金属板の片面に実施例1と同一のペ
ースト状混合物を10mg/cm2の塗布量で塗布し
た。この塗布面を作動液通路側の面に接するようにして
両金属板を重ね合わせ、この状態を保持して、ろう付け
温度595℃に加熱された不活性雰囲気炉に装入し、ろ
う付けを行った。
ースト状混合物を10mg/cm2の塗布量で塗布し
た。この塗布面を作動液通路側の面に接するようにして
両金属板を重ね合わせ、この状態を保持して、ろう付け
温度595℃に加熱された不活性雰囲気炉に装入し、ろ
う付けを行った。
【0047】実施例1と同様に作動液フロンR−134
aを作動液通路に充填して密封封止し、厚さ1.55m
mの平板状ヒートパイプを得た。このヒートパイプは漏
れもなく、冷却性能も通常のヒートパイプと同様であっ
た。
aを作動液通路に充填して密封封止し、厚さ1.55m
mの平板状ヒートパイプを得た。このヒートパイプは漏
れもなく、冷却性能も通常のヒートパイプと同様であっ
た。
【0048】[実施例4]純アルミニウムA1050:
0.8mm厚×200mm幅×200mm長を第1の金
属板とし、この第1の金属板にエッチングによって図6
と同様のパターンの作動液通路を形成した。作動液通路
の幅はほぼ1.0mm、深さは0.4mmであった。一
方、純アルミニウムA1050:0.3mm厚×200
mm幅×200mm長を第2の金属板とし、この第2の
金属板に、第1の金属板の作動液通路に通じ、かつ最も
外縁に近い位置に1.0mmφの注入孔を空け、この
後、ペースト状混合物の塗布、ろう付け、作動液通路へ
の作動液の充填、密閉封止を実施例1と同様に行い、厚
さ1.15mmの平板状ヒートパイプを得た。このヒー
トパイプは、漏れや詰まり等が認められず健全であっ
た。このヒートパイプの中央に、一辺50mmの正方形
状の半導体素子を搭載したところ、側縁部にも熱移動が
認められ、優れた熱拡散性が確認された。
0.8mm厚×200mm幅×200mm長を第1の金
属板とし、この第1の金属板にエッチングによって図6
と同様のパターンの作動液通路を形成した。作動液通路
の幅はほぼ1.0mm、深さは0.4mmであった。一
方、純アルミニウムA1050:0.3mm厚×200
mm幅×200mm長を第2の金属板とし、この第2の
金属板に、第1の金属板の作動液通路に通じ、かつ最も
外縁に近い位置に1.0mmφの注入孔を空け、この
後、ペースト状混合物の塗布、ろう付け、作動液通路へ
の作動液の充填、密閉封止を実施例1と同様に行い、厚
さ1.15mmの平板状ヒートパイプを得た。このヒー
トパイプは、漏れや詰まり等が認められず健全であっ
た。このヒートパイプの中央に、一辺50mmの正方形
状の半導体素子を搭載したところ、側縁部にも熱移動が
認められ、優れた熱拡散性が確認された。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の密閉型平
板熱移動体によれば、薄型化の要求に十分応えることが
できるとともに、閉塞部分のない微細な作動液通路が確
保され、かつ優れた熱拡散性を有するといった効果を奏
する。
板熱移動体によれば、薄型化の要求に十分応えることが
できるとともに、閉塞部分のない微細な作動液通路が確
保され、かつ優れた熱拡散性を有するといった効果を奏
する。
【図1】 本発明の第1実施形態に係る熱移動体の、
(a)一部切欠き平面図、(b)断面図、(c)接合前
の状態を示す断面図である。
(a)一部切欠き平面図、(b)断面図、(c)接合前
の状態を示す断面図である。
【図2】 本発明の第2実施形態に係る作動液通路のパ
ターンを示す平面図である。
ターンを示す平面図である。
【図3】 本発明の第3実施形態に係る作動液通路のパ
ターンを示す平面図である。
ターンを示す平面図である。
【図4】 本発明の第4実施形態に係る作動液通路のパ
ターンを示す平面図である。
ターンを示す平面図である。
【図5】 本発明の第5実施形態に係る作動液通路のパ
ターンを示す平面図である。
ターンを示す平面図である。
【図6】 本発明の第6実施形態に係る作動液通路のパ
ターンを示す平面図である。
ターンを示す平面図である。
【図7】 本発明の第7実施形態に係る作動液通路のパ
ターンを示す平面図である。
ターンを示す平面図である。
【図8】 従来の押出扁平管からなる平板状ヒートパイ
プの一例を示す(a)斜視図、(b)作動液通路を示す
一部切欠き平面図である。
プの一例を示す(a)斜視図、(b)作動液通路を示す
一部切欠き平面図である。
【図9】 従来のロールボンド成形板からなる平板状ヒ
ートパイプの一例を示す(a)斜視図、(b)作動液通
路を示す断面図である。
ートパイプの一例を示す(a)斜視図、(b)作動液通
路を示す断面図である。
【図10】金属板に機械加工によって作動液通路を形成
した従来の平板状ヒートパイプの断面図である。
した従来の平板状ヒートパイプの断面図である。
【図11】2枚の金属板の間に波形成形した通路板を挟
み込んだ従来の平板状ヒートパイプを示す(a)断面
図、(b)通路板の斜視図である。
み込んだ従来の平板状ヒートパイプを示す(a)断面
図、(b)通路板の斜視図である。
【図12】ウイックを有する従来の平板状ヒートパイプ
の斜視図である。
の斜視図である。
【図13】環状の作動液通路を有する従来の平板状ヒー
トパイプの斜視図である。
トパイプの斜視図である。
10…第1の金属板 11…作動液通路 20…第2の金属板 30…ペースト状混合物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B23K 35/22 310 H01L 23/46 B (72)発明者 満丸 譲 静岡県沼津市松長字改正712番地 株式会 社富士根産業内 (72)発明者 長沢 喜昭 静岡県沼津市松長字改正712番地 株式会 社富士根産業内 Fターム(参考) 5E322 DB08 FA01 5F036 AA01 BB60
Claims (4)
- 【請求項1】 所定のパターンに作動液通路を形成した
第1の金属板上に、ろう材粉末、フラックスおよびろう
材流れ制御材を混合したペースト状混合物を塗布した第
2の金属板を、該ペースト状混合物の塗布面を前記作動
液通路に対向させて被せ、これをろう付け温度に加熱し
て両金属板を一体接合してなることを特徴とする密閉型
平板熱移動体。 - 【請求項2】 前記ペースト状混合物を構成するろう材
粉末、フラックスおよび流れ制御材の3成分の混合割合
は、ろう材粉末:5〜30重量部、フラックス:0.2
〜40重量部、流れ制御材:0.1〜3重量部であるこ
とを特徴とする請求項1に記載の密閉型平板熱移動体。 - 【請求項3】 前記作動液通路が、鍛造加工あるいはエ
ッチング加工により形成されていることを特徴とする請
求項1または2に記載の密閉型平板熱移動体。 - 【請求項4】 前記作動液通路が、複数の同心円パター
ン、蜘蛛の巣状パターン、渦巻きパターンあるいは交叉
パターンに形成されていることを特徴とする請求項1〜
3のいずれかに記載の密閉型平板熱移動体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000031454A JP2001223309A (ja) | 2000-02-09 | 2000-02-09 | 密閉型平板熱移動体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000031454A JP2001223309A (ja) | 2000-02-09 | 2000-02-09 | 密閉型平板熱移動体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001223309A true JP2001223309A (ja) | 2001-08-17 |
Family
ID=18556203
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000031454A Pending JP2001223309A (ja) | 2000-02-09 | 2000-02-09 | 密閉型平板熱移動体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001223309A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100461046B1 (ko) * | 2002-03-23 | 2004-12-09 | 황상동 | 미세관을 이용한 반도체 웨이퍼 냉각방법 및 이를 위한 장치 |
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WO2024203444A1 (ja) * | 2023-03-31 | 2024-10-03 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | ヒートパイプ及び電気機器 |
-
2000
- 2000-02-09 JP JP2000031454A patent/JP2001223309A/ja active Pending
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