JP2001222012A - 液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置

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JP2001222012A
JP2001222012A JP2000031783A JP2000031783A JP2001222012A JP 2001222012 A JP2001222012 A JP 2001222012A JP 2000031783 A JP2000031783 A JP 2000031783A JP 2000031783 A JP2000031783 A JP 2000031783A JP 2001222012 A JP2001222012 A JP 2001222012A
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JP2000031783A
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Masahiko Tateno
舘野  晶彦
Makoto Nakahara
真 中原
Kazuya Yoshimura
和也 吉村
Takatoshi Kira
隆敏 吉良
Daisuke Ikesugi
大輔 池杉
Masaki Ban
昌樹 伴
Hiroshi Murata
博 村田
Masaaki Kubo
正明 久保
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Nisshin Engineering Co Ltd
Sharp Corp
Sekisui Chemical Co Ltd
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Nisshin Engineering Co Ltd
Sharp Corp
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スペーサの高精度な選択配置を実現すると共
に、散布時のスペーサの利用効率を高め、高コントラス
トの液晶表示装置を安価に製造する液晶表示装置の製造
方法、及び、その液晶表示装置により製造される液晶表
示装置を提供する。 【解決手段】 少なくともパターン状の電極及び配向膜
を有する基板上にスペーサを散布し、前記基板に少なく
ともパターン状の電極及び配向膜を有する基板を対向配
置し、2枚の基板間隙に液晶を注入することよりなる液
晶表示装置の製造方法であって、基板上の電極にスペー
サの帯電と同極性の電圧を印加した状態で、正又は負に
帯電したスペーサを散布するに際し、スペーサの散布を
行う散布装置の内側において、基板の周りにスペーサの
帯電と同極性の電場を形成させ、電場を形成させるため
に印加する電圧値は、基板上の電極に印加する電圧値よ
り大きい液晶表示装置の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置の製
造方法及び液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、パソコン、携帯型電子
機器等に広く用いられている。液晶表示装置は、一般
に、図8に示されるように、カラーフィルタ4、透明電
極3、配向膜9等が形成された2枚の基板1に液晶7を
挟持させてなる。ここで、この2枚の基板1の間隔を規
制し、適正な液晶層の厚みを維持しているのがスペーサ
8である。
【0003】従来のスペーサ散布方法においては、画素
電極が形成された基板上にスペーサをランダムかつ均一
に散布するため、図8に示されるように、画素電極3
上、即ち液晶表示装置の画素部にもスペーサ8が配置さ
れてしまう。スペーサ8は一般的に合成樹脂やガラス等
から形成されており、画素電極3上にスペーサ8が配置
されると消偏作用によりスペーサ部分が光抜けを起こ
す。また、スペーサ表面で液晶の配向が乱れることによ
り光抜けが起こり、コントラスト低下の原因となる。
【0004】上述のような問題を解決するためには、図
7に示されるようにカラーフィルタ4に形成されている
遮光膜であるブラックマトリックス5の部分にスペーサ
8を配置すればよい。ブラックマトリックス5は隣接す
る画素からの光抜けを防止して、コントラスト向上の目
的で形成されている。
【0005】STN型液晶表示装置の場合は、透明電極
(ストライプ状電極)の各電極間隙がブラックマトリッ
クスに相当する位置である。従って、STN型液晶表示
装置においては、透明電極間にスペーサを配置させるこ
とは、ブラックマトリックスの位置にスペーサを配置さ
せることと同じである。
【0006】上記の目的で、帯電したスペーサを基板上
の透明電極に電圧を印加した状態で散布することによ
り、静電的な力を利用してスペーサの配置制御を行う方
法が提案されている。
【0007】特開平4−204417号公報には、スペ
ーサ散布時に、スペーサを正負いずれかに帯電させ、ガ
ラス基板の透明電極にスペーサの帯電と同極性の電圧を
印加する液晶表示装置の製造方法が開示されている。
【0008】特開平5−66407号公報には、スペー
サを帯電させる手段と、基板の上面側をスペーサの帯電
と逆極性に帯電させる基板帯電手段とを備えているスペ
ーサ散布装置、スペーサを帯電させる手段と、散布箱の
内壁面をスペーサの帯電と同極性に帯電させる内壁面帯
電手段とを備えているスペーサ散布装置が開示されてい
る。
【0009】スペーサの選択配置を行うためには、上記
の方法のように、スペーサを配置させたくない領域には
スペーサの帯電と同極性の電圧を印加し、静電斥力を利
用してスペーサの落下を防止する方法、また、逆にスペ
ーサを配置させたい領域には、スペーサの帯電と逆極性
の電圧を印加して静電引力を利用して配置させる方法等
が考えられる。
【0010】例えば、STN型液晶表示装置の場合は、
上記の方法のようにスペーサの帯電と透明電極に印加す
る電圧との斥力関係を利用して、スペーサを透明電極の
線間、即ちブラックマトリックスの位置に配置させるこ
とが可能であるが、この場合、透明電極にスペーサの帯
電に対して斥力となる数百〜数kVの電圧を印加する必
要がある。
【0011】しかしながら、スペーサを散布するべき基
板上の透明電極に斥力となる電圧を印加すると、図5に
示されるように、基板1上に落下してくるスペーサ8は
基板電極からの斥力の影響を受け、多くのスペーサ8が
基板1外へと押し出されてしまうことになる(図5で
は、基板上の電極等は図示せず)。また、この場合、表
示領域が基板端部付近まで形成されている基板では、基
板外周付近のスペーサは基板外に飛ばされてしまうの
で、基板外周付近でスペーサ数が特に減少し、ギャップ
不均一の原因となる。
【0012】上記のような斥力利用の場合における基板
外周部のスペーサ数の減少を防止するために、図2に示
すような方法が考えられている(図2では、基板上の電
極等は図示せず)。この方法では、基板外周領域に基板
1とは別の導電体を設置し、この基板外周領域の導電体
19に基板電極とほぼ同一の電圧を印加することにより
均一電場(斥力フィールド)を広くし、スペーサ数が特
に減少する部分を基板外周領域の導電体19の領域で起
こさせ、基板1内は均一な散布状態を得るものである。
【0013】しかし、基板電極にスペーサに対して斥力
となる電圧を印加すると、その斥力は基板遠方まで影響
を及ぼしており、スペーサの利用効率は基板電極に電圧
を印加していない状態(従来のランダム散布)と比較す
ると低下している。そのため、基板へのスペーサの散布
量は少なくなり、散布時間が長くなるという問題が生じ
る。また、散布時のスペーサの利用効率が低いため、多
量にスペーサが必要であるという問題点を有している。
【0014】スペーサの散布効率を上げるためには、散
布装置内壁にスペーサに対して斥力となる電圧を印加
し、スペーサを散布装置中央(基板)付近に収束させれ
ばよいが、この方法ではスペーサの利用効率は上がるも
のの、スペーサの選択配置性が低下するという問題点が
あった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、スペーサの高精度な選択配置を実現すると共に、散
布時のスペーサの利用効率を高め、高コントラストの液
晶表示装置を安価に製造する液晶表示装置の製造方法、
及び、その製造方法により製造される液晶表示装置を提
供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくともパ
ターン状の電極及び配向膜を有する基板上にスペーサを
散布し、上記基板に少なくともパターン状の電極及び配
向膜を有する基板を対向配置し、2枚の基板間隙に液晶
を注入することよりなる液晶表示装置の製造方法であっ
て、基板上の電極にスペーサの帯電と同極性の電圧を印
加した状態で、正又は負に帯電したスペーサを散布する
に際し、基板の周りにスペーサの帯電と同極性の電場を
形成させ、電場を形成させるために印加する電圧値は、
基板上の電極に印加する電圧値より大きい液晶表示装置
の製造方法である。以下に、本発明を詳述する。
【0017】本発明の液晶表示装置の製造方法は、少な
くともパターン状の電極及び配向膜を有する基板上にス
ペーサを散布し、上記基板に少なくともパターン状の電
極及び配向膜を有する基板を対向配置し、2枚の基板間
隙に液晶を注入することよりなる液晶表示装置の製造方
法である。
【0018】上記基板としては特に限定されず、例え
ば、ガラス製基板、樹脂製基板等が挙げられる。また、
板状、フィルム状等の形状も特に限定されない。上記ス
ペーサとしては特に限定されず、樹脂系であってもよく
無機系であってもよい。また、樹脂に顔料が分散された
ものや、染料等により遮光性を付与したものであっても
よい。更には、加熱することにより接着性を発現するも
のであってもよい。
【0019】本発明の液晶表示装置の製造方法では、基
板上の電極にスペーサの帯電と同極性の電圧を印加した
状態で、正又は負に帯電したスペーサを散布する(以
下、散布工程という)。本発明の液晶表示装置の製造方
法では、基板上の電極にスペーサの帯電と同極性の電圧
を印加した状態で、正又は負に帯電したスペーサを散布
することにより、スペーサを画素部外に選択的に配置す
ることができる。
【0020】スペーサを画素部外に配置させるために
は、例えばSTN型液晶表示装置の場合には、透明電極
間隙にスペーサを配置させればよく、上記のように散布
時のスペーサの帯電と同極性の電圧を透明電極に印加
し、斥力を利用することによりスペーサを画素部外に選
択配置することができる。しかし、スペーサが散布され
る基板上の電極に斥力となる電圧を印加すると、基板上
に落下してくるスペーサは基板遠方から斥力の影響を受
けるので、図5に示されるように、多くのスペーサ8が
基板1の外へと流れていく。そのため、基板1上へのス
ペーサ8の散布量が減少して、基板1上に所定量のスペ
ーサ8を散布するために要する散布時間が長くなった
り、散布時のスペーサ8の利用効率が低いので、多量に
スペーサ8が必要となる等の問題点がある。
【0021】本発明の液晶表示装置の製造方法では、ス
ペーサの利用効率を高くするために、散布工程の際、基
板の周りにスペーサの帯電と同極性の電場を形成させ
る。図1に示されるように、基板1の周りにスペーサ8
の帯電と同極性の電場を形成させることにより、基板1
上からの斥力でスペーサ8が基板1外に逃げるのを防止
することができる(図1では、基板上の電極等は図示せ
ず)。
【0022】また、この際、基板の側面方向及び上方向
の少なくとも一方にスペーサの帯電と同極性の電場を形
成させることが好ましい。スペーサの散布効率を高くす
るためには、より好ましくは、基板の側面方向及び上方
向にスペーサの帯電と同極性の電場を形成させる。
【0023】本発明の液晶表示装置の製造方法におい
て、スペーサが散布される基板の周りに電場を形成させ
るには、電場を形成させたい領域、即ち基板の側面方向
及び/又は上方向に電圧が印加できるようにし、そこに
スペーサの帯電と同極性の電圧を印加すればよい。この
際、基板の側面方向、上方向の電圧印加の領域は、側面
方向、上方向の一部であってもよく、全面であってもよ
いが、好ましくは、基板上方の可能な限り全ての領域に
電圧の印加を行えるようにすることである。局部的に電
圧印加を行わない領域があると、電場が形成されないの
で、そこにスペーサが集中してしまい、基板上に散布さ
れたスペーサの分布状態が不均一になる場合がある。均
一な分布状態を得るためには、基板中心から見て、側面
方向及び上方向の全ての面に同一の電圧が印加され、同
一の電場が形成されていることが好ましい。
【0024】本発明の液晶表示装置の製造方法におい
て、電圧を印加して基板の周りに電場を形成させる方法
としては、例えば、散布装置内壁にスペーサの帯電と同
極性の電圧を印加する方法、基板の側面方向及び/又は
上方向に導電材を設置し、その導電材にスペーサの帯電
と同極性の電圧を印加する方法等が挙げられる。なかで
も、散布装置内壁にスペーサの帯電と同極性の電圧を印
加する方法が好ましい。
【0025】散布装置内壁に電圧を印加する方法におい
ては、散布装置内壁の側面及び天井面の少なくとも一方
にスペーサの帯電と同極性の電圧を印加することによ
り、基板の側面方向及び上方向の少なくとも一方にスペ
ーサの帯電と同極性の電場を形成することができる。好
ましくは、散布装置内壁の側面及び天井面に電圧を印加
し、基板の側面方向及び上方向に電場を形成させる。
【0026】上記散布装置内壁に電圧を印加する方法と
しては、散布装置内壁が導電材料で形成されている場
合、散布装置内壁がアースされていない場合に限り、散
布装置内壁へ直接電圧印加してもよいが、安全上問題が
ある。そのため、散布装置内壁が導電材料で形成されて
いる場合は、その内側に樹脂板等の絶縁体を設け、その
上に導電材を形成し、その導電材に電圧を印加する方法
等が好ましい。また、導電材を絶縁体で被覆し、散布装
置内壁へ貼り付ける等の方法も好適に用いられる。例え
ば、アルミニウム箔等を塩化ビニルシート等で挟み込
み、散布装置内壁に貼り付け、アルミニウム箔部分の一
カ所又は数カ所に電圧印加用の端子部を設け、電源と接
続すればよい。この場合、絶縁体は薄い方が好ましい
が、安全上は厚い方がよく、上記絶縁体の厚みは、印加
する電圧と、電圧の実行値との兼ね合いで選択すればよ
い。
【0027】また、基板の周りに電場を形成させるため
に設置される導電材は、上記のように散布装置内壁に密
着していてもよく、密着せずに散布装置内壁から離れて
設置されているものでもよい。電圧を印加する導電材
を、散布装置内壁から離して設置する場合は、例えば、
散布装置内壁から離れた位置に導線や導電材を設置し
て、それに電圧を印加すればよい。また、導電材の設置
場所は、スペーサ散布装置の内側であっても、外側であ
ってもよいが、スペーサ散布装置の内側が好ましい。上
記導電材の形状としては特に限定されず、シート状、線
状、メッシュ状等が挙げられる。上記導電材の設置形状
としては特に限定されず、例えば、円柱、直方体、立方
体、円錐、四角錐、截頭円錐、截頭四角錐、頭部が山形
や半球状である擬錐体等が挙げられる。
【0028】本発明の液晶表示装置の製造方法では、散
布工程において、上記電場を形成させるために印加する
電圧値(V1)は、基板上の電極に印加する電圧値(V
2)より大きい。V1をV2より大きくすることによ
り、スペーサに作用する斥力は、斥力が大きい基板の周
りに形成された電場から斥力が小さい基板に向かう方向
に形成され、スペーサは電場から基板方向への力を受け
ることになる。従って、スペーサの利用効率は向上す
る。V1がV2より小さいと、基板上の斥力が電場から
の斥力より大きいので、スペーサの利用効率は低下す
る。また、V1=V2であると、基板上と電場の斥力が
等しいので、スペーサの利用効率向上の効果が小さくな
る。
【0029】本発明の液晶表示装置の製造方法において
は、上記のV1とV2との電位差は、500V〜40k
Vであることが好ましい。散布工程において、基板の周
囲にスペーサの帯電と同極性の電場を形成することによ
り、散布効率は上がるが、スペーサの選択配置性が低下
することがある。これは、電場を形成するために基板電
極より高い電圧を印加すると、図6に示されるように、
基板の周りに形成された電場31と基板電極との間に電
位差が生じるので、帯電したスペーサの落下スピードが
加速し、基板電極の斥力では落下経路を曲げ切れず、配
置精度が悪化するためと考えられる(図6では、基板上
の電極等は図示せず)。V1とV2との電位差が、50
0V〜40kVであれば、スペーサの利用効率が高く、
かつ、スペーサを高い精度でブラックマトリックス部分
に配置することができる。
【0030】V1とV2との電位差が500Vより小さ
いとスペーサの利用効率の向上の効果は小さくなる。4
0kVより大きいと、ブラックマトリックス上への配置
精度が悪化することがある。また、ここでのスペーサの
加速は、スペーサの帯電量との兼ね合いになるが、スペ
ーサの帯電量としては15〜250μC/gが好まし
い。
【0031】本発明の液晶表示装置の製造方法において
用いられる散布装置としては、従来の乾式散布装置を利
用することができる。乾式散布では、圧縮空気や窒素等
のガスを媒体として、配管を経由させてスペーサを基板
上に散布する。この時、スペーサは、配管壁と接触を繰
り返すことにより安定的に帯電する。このスペーサの帯
電によりスペーサ粒子はお互いに反発し、通常乾式散布
では単粒子の散布状態が得られている。スペーサの選択
配置を行う場合は、ここでのスペーサの帯電と基板上の
電圧とを利用する。
【0032】本発明の液晶表示装置の製造方法では、更
に、基板外周領域に基板とは別に導電体を形成してスペ
ーサの帯電と同極性の電圧を印加することが好ましい。
基板外周領域に基板とは別に導電体を形成し、その導電
体に基板の電極に印加した電圧と同極性の電圧を印加す
ることにより、基板内と類似の電場(斥力フィールド)
が基板外にも形成され、均一電場が広くなる。なお、本
明細書中、斥力フィールドとは、基板外周領域の導電体
に、スペーサの帯電と同極性の電圧を印加することによ
り形成される斥力電場のことを表す。図5に示されるよ
うに、均一電場が小さいと、基板1中心付近に落下しよ
うとするスペーサ8にも基板上と基板外との電位差(斥
力の差)の影響でスペーサ8を基板1外に押し出す力が
働くが、図2に示されるように、基板外周領域の導電体
19により均一な電場が広い場合、基板上と基板外との
電位差(斥力の差)の影響が基板1中心では及ばないの
で、図5の場合より基板1上に散布されるスペーサ8が
多くなり、散布効率が向上する(図2では、基板上の電
極等は図示せず)。また、スペーサの分布状態も均一と
なる。
【0033】基板外周領域に形成される導電体の形状と
しては特に限定されず、例えば、平板状、網状、棒状、
線状等が挙げられる。また、平板で形成する場合、板面
に穴等を開けて、空気の流れをよくするような構造であ
ってもよい。
【0034】基板外周領域に基板とは別の導電体を形成
する場合、基板が設置されるステージと基板外周領域の
導電体とは別々に形成してもよく、絶縁体の同一平板上
にステージ部分と基板外周領域の導電体部分とを区画し
て形成してもよい。基板外周領域の導電体が形成される
位置としては、基板面より上、基板面と同一、又は、ス
テージ面と同一、ステージ面より下等基板とほぼ同一面
であればよい。
【0035】また、基板外周領域に導電体を設置する場
合、基板としては、少なくとも表示領域が露出していれ
ばよく、基板全面又は基板の所定領域のみが露出してい
てもよい。この場合、基板外周領域の導電体の一部が基
板と重なっていてもよく、重なっていなくてもよい。更
には、基板外周領域の導電体は、基板と接触していても
よく、接触していなくてもよい。
【0036】本発明の液晶表示装置の製造方法におい
て、基板外周領域に基板とは別に導電体を形成してスペ
ーサの帯電と同極性の電圧を印加する場合は、電場を形
成させるために印加する電圧値(V1)は、基板外周領
域の導電体に印加する電圧値(V3)より大きく、電場
を形成させるために印加する電圧値(V1)と基板上の
電極に印加する電圧値(V2)との電位差は、基板上の
電極に印加する電圧値(V2)と基板外周領域の導電体
に印加する電圧値(V3)との電位差より大きい。V1
がV3より大きいことにより、スペーサに作用する斥力
は、斥力が大きい電場から斥力が小さい基板に向かう方
向に形成されるので、スペーサは基板方向への力を受け
ることになり、スペーサの利用効率は向上する。この
時、V2とV3とは、ほぼ同じ大きさであることが好ま
しいが、V2がV3より小さくても、V1とV2との電
位差を、V2とV3との電位差より大きくすることによ
り、スペーサには上記のように電場から基板方向への力
が働くので、散布効率が低下することはない。より好ま
しくはV2≦V3<V1である。こうすることにより、
電場から基板への電位勾配が形成され、スペーサは基板
方向へ効率よく流れて行くことになる。
【0037】本発明の液晶表示装置の製造方法におい
て、基板外周領域に基板とは別に導電体を形成してスペ
ーサの帯電と同極性の電圧を印加する場合、V2とV3
との電位差は、1kV以内であることが好ましい。1k
Vを超えると、基板上の斥力が強く働き過ぎ、スペーサ
の散布効率が低下することがある。V2とV3との電位
差は、より好ましくは500V以内であり、更に好まし
くは300V以内である。
【0038】本発明の液晶表示装置の製造方法は、上述
のような構成からなるので、スペーサの高精度な選択配
置を実現し、散布時のスペーサの利用効率を高めること
ができ、高コントラストの液晶表示装置を安価に製造す
ることができる。本発明の液晶表示装置の製造方法によ
り製造されてなる液晶表示装置もまた本発明の1つであ
る。本発明の液晶表示装置は、スペーサが画素部上に存
在しないので、コントラストが高く良好な表示性能を有
する。
【0039】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
【0040】実施例1 基板としてSTN型液晶表示装置用のコモン電極基板
(カラーフィルタ形成基板、RGB各画素の開口部は8
0×280μm、金属Crブラックマトリックス線幅3
5μm、アクリル樹脂製オーバーコート層3. 0μm、
ITO電極幅290μm、電極間隔25μm、ガラス厚
0. 7mm)を準備した。この基板にポリイミドの配向
膜を0. 05μm形成し、ラビング処理を施した。IT
O(透明)電極は、表示領域外のダミー電極(補助電
極)の1カ所に電圧を供給すれば、すべての表示電極に
電圧が印加されるようにした。スペーサとして、積水化
学工業社製、ミクロパールSPS−20605−AD、
粒子径6. 05μmを準備した。
【0041】散布装置として図3に示すような散布装置
を用いた(日清エンジニアリング社製、DISPA−μ
R)。散布装置内壁の塩化ビニル板の側面、天井面にス
テンレス(SUS)の薄板を隙間なく密着して貼り付
け、その上から更に100μm厚の塩化ビニルシートを
密着させて貼り付けた。なお、図3ではSUS薄板を導
電体16として模式的に示した。この塩化ビニルシート
の一部に穴を開け、そこから直流電源12の端子を接続
し、全ての面のSUS薄板に電圧が供給できるようにし
た。また、散布装置本体10内には直流電源12からの
端子が引き込まれており、その端子から基板1に電圧印
加が行えるようにした。また、上記散布装置において、
+帯電用配管17(日清エンジニアリング社製)を用い
てスペーサ8の散布を行い、スペーサ8が+に帯電する
ことをあらかじめ確認しておいた。
【0042】先の散布装置内壁のSUS薄板に直流電源
から+25kVの電圧を印加した。次いで、先のコモン
基板をアースされたSUS製のステージに密着させて設
置し、直流電源からの端子をダミー電極部に接続し、全
ての透明電極に+2kVの電圧を印加した。この状態を
保ってスペーサの散布を所定時間行った。
【0043】スペーサが散布された基板を顕微鏡を用い
て観察したところ、基板上に存在するほとんど全てのス
ペーサが透明電極間、即ちブラックマトリックス上に配
置されていた。上記基板を用いて、従来と変わらない工
程を経て、液晶表示装置に組み上げたところ、スペーサ
が画素部に存在しないので、コントラストに優れた液晶
表示装置が得られた。
【0044】実施例2 実施例1において、散布装置内壁のSUS薄板に印加す
る電圧を+50kVに変更した以外は同様に操作を行っ
た。その結果、基板上に実施例1と同様のスペーサの散
布数を得るには、実施例1の1/2程度の時間で済ん
だ。スペーサが散布された基板を顕微鏡で観察したとこ
ろ、ブラックマトリックス上に配置されたスペーサの他
に、画素部上にもスペーサが存在していた。この基板を
実施例1と同様に液晶表示装置として組み上げたとこ
ろ、スペーサが画素部にも存在するので、実施例1の液
晶表示装置に比べるとコントラストは劣るものの、画素
部上にスペーサがランダムに散布された従来の液晶表示
装置と比較すると、画素部上のスペーサの数が少ないの
で、コントラストの改善が見られた。
【0045】比較例1 実施例1において、散布装置内壁のSUS薄板に印加す
る電圧を+1. 5kVに変更した以外は同様に操作を行
った。その結果、基板上に実施例1と同様のスペーサの
散布数を得るには実施例1に比較し、5倍近い散布時間
が必要であった。
【0046】実施例3 実施例1において、図4に示すように基板外周領域にS
US板を基板1とほぼ同様の高さで額縁状に形成し、直
流電源12からの端子を接続し、電圧が印加できるよう
にした。なお、図4では基板外周領域に形成したSUS
板を、基板外周領域の導電体19として模式的に示し
た。この基板外周領域のSUS板に+2. 1kVを印加
したこと以外は実施例1と同様に操作を行った。その結
果、基板上に実施例1と同様のスペーサの散布数を得る
には、実施例1の約3/4程度の時間で済んだ。また、
スペーサが散布された基板を顕微鏡で観察したところ、
ほとんど全てのスペーサがブラックマトリックス上に配
置されていた。この基板を実施例1と同様に液晶表示装
置に組み上げたところ、コントラストがよく、更にスペ
ーサが表示領域全体にわたり配置されているので、表示
均一性も向上した良好な表示性能を有するものであっ
た。
【0047】比較例2 実施例3において、基板外周領域のSUS板に+5kV
を印加し、散布装置内壁のSUS薄板に+2kVを印加
したこと以外は同様に操作を行った。その結果、スペー
サは基板中心にのみ散布されおり、基板外周付近にはス
ペーサが存在せず、液晶表示装置として組み上げるのは
困難であった。
【0048】
【発明の効果】本発明の液晶表示装置の製造方法は、上
述のような構成よりなるので、スペーサの高精度な選択
配置を実現すると共に、散布時のスペーサの利用効率を
高めることができるので、高コントラストの液晶表示装
置が安価に製造、提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】散布装置内壁に電圧を印加し、基板の周りにス
ペーサの帯電と同極性の電場を形成させた場合にスペー
サに働く斥力を示した概念図である。
【図2】基板外周領域に基板とは別に導電体を形成し、
基板上の電極と基板外周領域の導電体とにスペーサの帯
電に対して斥力となる電圧を印加した場合のスペーサの
挙動を示す概念図である。
【図3】本発明の液晶表示装置の製造方法において用い
られるスペーサ散布装置の一例を示す概念図である。
【図4】本発明の液晶表示装置の製造方法において用い
られるスペーサ散布装置の一例を示す概念図である。
【図5】基板上の電極にスペーサの帯電に対して斥力と
なる電圧を印加した場合のスペーサの挙動を示す概念図
である。
【図6】基板の周りに電場を形成するために印加した電
圧が、基板上の電極の電圧より大きい場合にスペーサに
働く斥力を示した概念図である。
【図7】スペーサが、液晶表示装置のブラックマトリッ
クス部分に配置された場合を説明するための液晶表示装
置の断面概念図である。
【図8】スペーサが、液晶表示装置の画素部に配置され
た場合を説明するための液晶表示装置の断面概念図であ
る。
【符号の説明】 1 基板(ガラス基板) 2 偏向板 3 表示電極(画素電極、透明電極) 4 カラーフィルタ 5 ブラックマトリックス 6 オーバーコート層 7 液晶 8 スペーサ 9 配向膜 10 散布装置本体(容器) 11 スペーサ計量用(供給用)フィーダー 12 電圧印加装置(直流電源) 15 ステージ 16 導電体 17 配管 18 ノズル 19 基板外周領域の導電体 31 基板の周りに形成された電場
フロントページの続き (72)発明者 舘野 晶彦 大阪府三島郡島本町百山2−1 積水化学 工業株式会社内 (72)発明者 中原 真 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 吉村 和也 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 吉良 隆敏 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 池杉 大輔 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 伴 昌樹 埼玉県入間群大井町鶴ケ岡5丁目3番1号 日清製粉株式会社生産技術研究所内 (72)発明者 村田 博 東京都中央区日本橋小網町14番1号 日清 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 久保 正明 東京都中央区日本橋小網町14番1号 日清 エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 2H089 LA07 NA10 NA25 NA60 QA14 RA10 TA12 TA13 4D075 AA01 AA87 CA47 DA06 DB31 DC22 EA02 EA05 4F034 AA01 BB15 CA11 CA24 5C094 AA06 AA43 AA44 BA43 CA19 EC03 GB01 JA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともパターン状の電極及び配向膜
    を有する基板上にスペーサを散布し、前記基板に少なく
    ともパターン状の電極及び配向膜を有する基板を対向配
    置し、2枚の基板間隙に液晶を注入することよりなる液
    晶表示装置の製造方法であって、基板上の電極にスペー
    サの帯電と同極性の電圧を印加した状態で、正又は負に
    帯電したスペーサを散布するに際し、基板の周りにスペ
    ーサの帯電と同極性の電場を形成させ、電場を形成させ
    るために印加する電圧値は、基板上の電極に印加する電
    圧値より大きいことを特徴とする液晶表示装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 更に、基板外周領域に基板とは別に導電
    体を形成してスペーサの帯電と同極性の電圧を印加し、
    電場を形成させるために印加する電圧値は、基板外周領
    域の導電体に印加する電圧値より大きく、電場を形成さ
    せるために印加する電圧値と基板上の電極に印加する電
    圧値との電位差は、基板上の電極に印加する電圧値と基
    板外周領域の導電体に印加する電圧値との電位差より大
    きいことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 電場を形成させるために印加する電圧値
    と、基板上の電極に印加する電圧値との電位差は、50
    0V〜40kVであることを特徴とする請求項1又は2
    記載の液晶表示装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 基板上の電極にスペーサの帯電と同極性
    の電圧を印加した状態で、正又は負に帯電したスペーサ
    を散布するに際し、基板の側面方向及び上方向の少なく
    とも一方にスペーサの帯電と同極性の電場を形成させる
    ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の液晶表示装
    置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の液晶表示
    装置の製造方法により製造されてなることを特徴とする
    液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7652742B2 (en) 2004-07-29 2010-01-26 Nec Lcd Technologies, Ltd Spacer spraying system, spacer spraying method and liquid crystal display panel
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