JP2001221784A - 超音波斜角探触子 - Google Patents

超音波斜角探触子

Info

Publication number
JP2001221784A
JP2001221784A JP2000030416A JP2000030416A JP2001221784A JP 2001221784 A JP2001221784 A JP 2001221784A JP 2000030416 A JP2000030416 A JP 2000030416A JP 2000030416 A JP2000030416 A JP 2000030416A JP 2001221784 A JP2001221784 A JP 2001221784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acoustic
ultrasonic
probe
wedge
angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000030416A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Tanaka
秀秋 田中
Yoshitoshi Yotsutsuji
美年 四辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Idemitsu Engineering Co Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Idemitsu Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Steel Works Ltd, Idemitsu Engineering Co Ltd filed Critical Japan Steel Works Ltd
Priority to JP2000030416A priority Critical patent/JP2001221784A/ja
Publication of JP2001221784A publication Critical patent/JP2001221784A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 形状の制約によって探傷が困難な被検査
材の超音波探傷を可能にする。 【解決手段】 振動子8を被測定材接地面3を基準とす
る二つの水平直交方向に対し調整された角度で傾斜させ
る。振動子8の下方に、球面設置部7を有する音響遅延
材6を取付け、音響くさび2の上面に球面受け部5を形
成する。設置部7と受け部5とを摺動可能に嵌め合わせ
る。 【効果】 振動子の傾斜角度の調整によって、探傷
位置から探傷したい方向に合わせて適切な屈折角で超音
波を進行させることができる。傷から充分な反射波を得
て的確に探傷することができ、被検査材の形状制約が大
幅に減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、流体の合流部配
管などの部材の内面付近を的確に探傷することができる
超音波斜角探触子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、部材等の内部を非破壊で検査する
方法として超音波探傷法があり、この探傷では、超音波
を受発信する探触子が使用される。探触子には、被検査
材の接地面から垂直に超音波を発信するものもあるが、
設置面の制約によって探触子を傷の直上に置けない等の
ために超音波を斜め方向から発信する斜角探触子が用い
られる場合もある。図7は、従来の代表的な斜角探触子
を示すものである。この斜角探触子30は、探傷方向
(前方)に傾斜した音響くさび31を有しており、この
音響くさび31上に、超音波振動子32が設置され、該
振動子32上に探触子ブロック33が設置されている。
なお、34は吸音材、35は高周波入力コネクタであ
る。
【0003】この斜角探触子30を用いた超音波探傷方
法では、外表面の探傷可能な面から斜め方向に超音波を
伝える斜角探傷を行う。図8は、流体の合流部の配管接
続を示すものであり、本管40にジョイント部41を介
して支管42が接続されている。この合流部分では各部
材が相互に接続されるので、合流部分の外表面は、各部
材の形状に従って傾斜面や曲面が組み合わされた形状を
有している。この合流部分の内面に傷が予想される場
合、探傷においては図中の傾斜した探傷面M1及び平面
の探傷面M2から斜角探触子30を傷50の内在が予想
される方向に向けて探傷する。斜角探触子30において
振動子32で発信した超音波は、プラスチック等からな
る音響くさび31の傾斜角度ならびに音極特性が異なる
材料間でホイヘイスの原理に従って屈折して被測定材内
を斜めに伝搬する。このとき、屈折角としては45°、
60°、70°等の固定した値を採用するのが一般的で
ある。多くの場合この3種類の屈折角の中から適切な屈
折角を選択し、適宜の位置、例えば図8に示す探傷位置
T1〜T6において斜角探傷を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、探傷におい
ては傷面に対し、できるだけ垂直に超音波が当たること
が望ましく、斜めからの超音波の入射では反射波が得ら
れにくい。これは、傷に対し、斜めから超音波が当たっ
た場合その反射波は傷の先端と傷面で発生するが、傷先
端は数ミクロン程度の非常に幅の狭いものであるため、
超音波の反射は微弱であり、ほとんどの場合反射波は検
出されないためである。また、傷の面で反射した波は鏡
面反射をするので、そのままでは探触子の方に向かう方
向には反射しない。ところが、図8に示す合流部配管で
は、平面の探傷面M2からの探傷では傷50に対し斜め
からの入射となり、上記したように傷の検出がしにく
い。また、傾斜面の長さや肉厚が薄くなると屈折角70
°の探触子に於いても超音波は傷に到達せず、内孔面で
反射して、傷検出はできなくなる。さらに、傾斜した探
傷面M1からの斜角探傷では、図8の(B)図に示すよ
うに、探触子30の設置面が傾斜面のため、超音波は探
触子30の前方に向かう角度だけでなく横方向にも屈折
するため、傷面に超音波が到達せず傷50の検出ができ
ない。したがって、従来の斜角探触子では、被検査材の
形状によっては、傷に超音波を到達させ反射波を得るこ
とは難しく、超音波探傷が困難であるという問題があ
る。
【0005】本発明は、上記事情を背景としてなされた
ものであり、被測定材の形状的な原因による探傷不能を
なくすために、超音波の屈折方向を探触子の前方だけで
はなく、横方向にも屈折させ探傷可能な探傷面から、傷
面に対し垂直方向に超音波を屈折させることを可能とす
る斜角探触子を提供することを目的としている。さら
に、この探触子向きの調整に自由度を持たせ被検査材の
形状に応じて前方(下向き)の屈折角及び探触子向きに
対する斜め(横向き)方向の屈折角を調整可能にするこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の超音波斜角探触子のうち第1の発明は、超音波
振動子の下方に音響くさびが設置されており、該音響く
さびの下面側を被測定材接地面とする超音波斜角探触子
において、前記振動子が、上記接地面を基準とする二つ
の水平直交方向に対しそれぞれ調整された角度で傾斜し
ていることを特徴とする。
【0007】第2の発明の斜角探触子は、第1の発明に
おいて、前記音響くさびの上面側に、前記水平直交方向
に対し、それぞれ所定の角度で傾斜した超音波振動子接
地面を有することを特徴とする。
【0008】第3の発明の斜角探触子は、第1または第
2の発明において、前記振動子の下方側に、下面に凸又
は凹球面設置部を有する音響遅延材が取り付けられ、か
つ前記音響くさびの上面側に凹または凸球面受け部が形
成されており、上記設置部と受け部とが摺動可能に嵌め
合わされていることを特徴とする。
【0009】第4の発明の斜角探触子は、第3の発明に
おいて、前記音響遅延材と音響くさびとは同材質からな
り、かつ設置部と受け部とはほぼ同径の球面からなるこ
とを特徴とする。
【0010】本発明の斜角探触子では、上記のように振
動子および音響くさびを必須の構成として含んでいる
が、この振動子の構造および音響くさびの材質に関して
は本発明は特に限定されるものではなく、例えば従来と
同様の観点から選定することができる。また、上記振動
子および音響くさびならびに第4の発明で必須とする音
響遅延材を除いては、その他の構造についても本発明は
特に限定されるものではなく、公知の構造を採用するこ
ともできる。例えば、斜角探触子では、通常は、上記振
動子で超音波を発生させるために外部から送信信号を導
入し、また、反射波により得られる受信信号を外部に送
信しており、これら信号を授受する外部ケーブルを接続
するコネクタを一般に有している。
【0011】音響くさびは、上記のように上面側に直接
または間接的に振動子が設置され、下面側を被測定材接
地面とする。その材質は、上記のように本発明としては
特定のものに限定されないが、被測定材との音響特性の
相違により、音響くさびと被測定材との間で超音波が入
出射する際に生じる屈折の程度を考慮した材質選定は必
要である。この音響くさびは、上記被測定材接地面を基
準として、その上面が少なくとも一方向(通常は前後方
向)において傾斜した傾斜面になっており、全体として
くさび形状を有している。上記傾斜面は、振動子を直接
または間接に設置する振動子接地面になる。上記音響く
さびの上方に設置される振動子は、所望の超音波を発生
する圧電素子等により構成される。振動子の設置方法と
しては、音響くさびに固定する他、音響くさびに対し回
転可能に設置する場合も含まれる。
【0012】音響くさびに不動状態で振動子を固定する
場合、音響くさびの振動子接地面は、該音響くさびの下
面側にある被測定材接地面を基準とする二つの水平直交
方向に対しそれぞれ調整された角度で傾斜しているもの
とする。この二つの水平直交方向は、任意に選定できる
が(一つを定めることによって他方は必然的に決定され
る)、通常は探触子の前後方向および左右方向として示
される。上記のそれぞれの角度としては、必要に応じて
適宜の角度を選定することができる。すなわち、被測定
部材の形状、超音波の屈折角等を考慮して適宜の角度で
上面が傾斜した音響くさびを選定することができる。
【0013】また、振動子を音響くさびに対し回転可能
に設置する場合、振動子の回転移動によって上記接地面
を基準とする二つの水平直交方向に対し、振動子を所定
の角度に傾斜させることができる。ただし、回転軸が一
つの場合には、標準位置の振動子面(振動子接地面に平
行な状態)に沿った前後方向(斜め方向の場合も含む)
または左右方向を回転軸として採用しない。これは、こ
の回転軸では、一つの水平方向に対してしか傾斜角度を
変えることができないからである。なお、二つ以上の回
転軸を有する場合には、上記回転軸を含むものであって
もよい。回転方法として上記した第3の発明が好適であ
る。この第3の発明では、振動子の下方側に、凸または
凹球面設置部を有する音響遅延材を取り付ける。この設
置部の球面は全球面でも一部球面でもよく、後述する受
け部の球面に嵌まる形状を有していればよい。音響遅延
材は、少なくとも振動子の下方側に取り付けられるが、
振動子の上方側に位置していてもよい。要は、振動子の
下方側に上記設置部が位置するものであればよい。
【0014】一方、音響くさびでは、上記設置部の形状
と反対に、上面に凹または凸球面形状の受け部を形成す
る。この球面も全球面でも一部球面でもよい。そして該
受け部は、上記設置部と摺動可能に嵌まり合う。上記し
た音響遅延材と音響くさびは同材質からなるのが望まし
く、また、設置部と受け部の球面が密着するようにほぼ
同径からなるのが望ましい。これにより、超音波が音響
遅延材と音響くさびとに亘って進行する際に、音響特性
における差異が殆どなく、超音波の進行方向を確実に設
定することができる。この探触子では、音響くさびに設
置にされた振動子が音響くさびの上面に対し球面の中心
点を基準にして自在に回転できるので、被検査材接地面
を基準とする二つの水平直交方向に対し任意の角度で傾
斜した状態にすることができ、探傷すべき傷に対し、適
切な方向から超音波を当てて効果的に探傷することが可
能になる。したがって、被測定材の形状制約を大幅に減
ずることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】(実施形態1)以下、この発明の
超音波探触子の一実施形態を図1〜図4に基づいて説明
する。探触子1は音響くさび2を有しており、該音響く
さび2は、下面が平面形状の被検査材接地面3からな
り、上面は、平面4aと一方向(図2(A)示左右方
向)に傾斜した振動子接地面4bとからなる。この該振
動子接地面4bのほぼ中央には、接地面4bと直交する
方向に中心軸を有する約1/3球形状の凹球面受け部5
が形成されている。該凹球面受け部5には、音響くさび
1と同材質からなり、受け部5とほぼ同径の球形状から
なる音響遅延材6が摺動可能に嵌められている。すなわ
ち、音響遅延材6の下部が凸球面設置部7に割り当てら
れている。
【0016】また音響遅延材6の下方部には、音響遅延
材6の径方向と直交するように板状の振動子8が埋設さ
れており、音響遅延材6が標準位置で凹球面受け部5に
嵌まっている状態では、上記振動子8は振動子接地面4
bと平行な位置関係にある。また、音響遅延材6の中心
軸にあって、上記振動子8に沿うように円柱ブロック9
が貫通している。該ブロック9の両端には高周波ケーブ
ル接続コネクタ10、10が取り付けられており、該接
続コネクタ10、10には、高周波出力部および受信部
を含む探傷装置本体(図示しない)が接続されている。
一方、接続コネクタ10、10に接続された内部配線
(図示しない)は、円柱ブロック9を通り、上記振動子
8に接続されている。なお、音響くさび1の背面には吸
音材11が固定されており、その上面は上記平面4aと
面一になっている。
【0017】この吸音材11の上面および音響くさび2
の平面4aに亘って、雌ネジブロック13が貼り合わせ
固定されており、該雌ネジブロック13に、音響遅延材
固定片14がネジ15…15によって固定されている。
該音響遅延材固定片14は、前方に伸張して下面が音響
遅延材6の上面に接触し、さらに先端が下方斜めに湾曲
してその下面が音響遅延材6の前方側面に接触してい
る。上記ネジ15…15を充分に締め付けた状態では、
該音響遅延材固定片14が音響遅延材6に押し付けら
れ、その結果、音響遅延材6は、凹球面受け部5との間
の摺動が制止されて固定された状態になる。なお、被測
定材における探触子の設置位置を決定する前には、上記
ネジ15…15を緩めておく。これにより固定片による
押付け力は弱められ、音響遅延材6は、凹球面受け部5
および固定片14に対し回転摺動することができる。
【0018】以下に、本発明の作用について説明する。
上記探触子1では、ネジ15…15を緩めた状態で音響
遅延材6を回転させると、音響遅延材6内に在る振動子
8も連れて回転するので、被検査材接地面3に含まれる
二つの水平直交方向(この実施形態では前後および左右
方向)に対する振動子8の傾斜角度を適宜調整すること
ができる。調整後、ネジ15…15を締めることにより
音響遅延材6すなわち振動子8が固定される。この状態
で、探触子1を被検査材に設置して外部の探傷装置本体
から高周波信号を出力し、図示しないケーブル、接続コ
ネクタ10、10、図示しない配線を通して振動子8に
入力する。振動子8は通常の縦波を発生するものであ
り、上記信号によって超音波が発生し、その傾き面に従
って斜め下方に超音波が伝わる。超音波は、設置部7お
よび受け部5を通して音響遅延材6から音響くさび2へ
と伝わる。この際には、これらは同材質からなり、かつ
境界部も密着しているので、ほぼ直進し、音響くさび2
の被検査材接地面3へと達する。この接地面3と被検査
材との間では、ホイヘンスの原理によって屈折が起こ
り、所望の方向へと超音波が進む。この進行方向に傷な
どの不連続部があると、該不連続部で反射した超音波は
上記と逆の経路で振動子に戻り検出される。検出された
超音波は、出力信号として外部の探傷装置本体に伝達さ
れ探傷信号とする。なお、上記の傷に対しては、事前に
探傷方向を想定して上記音響遅延材6の回転位置を調整
して適切な下向きと横向きの屈折角にできるようにして
おけば、該方向に存在する傷を確実に探傷することがで
きる。この探触子1では、構造上、音響遅延材の回転可
能範囲によって、前後方向の屈折角を35°から55°
の範囲で調整可能であり、横方向の屈折角を左右に25
°の範囲で調整可能である。なお、被検査材に入射した
超音波が傷の内在位置に向かうよう適切な下向きと横向
きの屈折角を与えるための振動子8の傾斜角度は、被検
査材の形状と探触子の設置位置及び傷の内在予想位置に
よってCADなどの作図あるいは計算によって決定する
ことができる。この決定された位置に超音波が向くよう
にするため、向き調整用試験片を用いることもできる。
【0019】次に、図8に示した合流配管における具体
的な探傷について説明する。先ず、探傷しようとする部
材の図面等から、図3(A)、(B)に示すように前後
方向の屈折角が35°から55°、左右方向の屈折角が
左右25°の範囲で探傷可能な位置を見いだし、その位
置における探傷面の傾きと検出しようとしている傷の位
置の関係から、探触子1の前方方向の屈折角αと横方向
の屈折角βを求める。この求めた屈折角が探触子1で得
られるように、図4に示す、標準傷16aを形成した向
き調整用試験片16で、その屈折角の線上に探触子1の
入射点がくるよう探触子1を設置する。この位置におい
て、探傷した結果の反射波が最大となるよう、音響遅延
材6を回転させながら振動子8の傾斜角度を調整する。
最大の反射波が得られた状態で、ねじ15…15で固定
片14を締め付け、音響遅延材6を固定する。これによ
り、被検査材の特定の探傷位置に合わせた、適切な下向
きと横向きの屈折角が設定される。この設定した状態
で、探触子1を被検査材の所定の位置に設置し、傷位置
を狙って探傷を行う。傷の発生は配管交差部に放射状に
現れるため、探触子もそれらの放射状に内在が予想され
る傷に対し直角方向から超音波が当たる状態を保持した
まま、探触子を周方向に移動し探傷することができる。
この探傷可能な特定位置と相対する反対側に位置を探傷
する場合は横向きの屈折角が逆になるため、再度横方向
の屈折角が逆となるように調整し探傷する。また、探傷
する位置を変えた場合、下向きと横向きの屈折角は異な
ってくることから、それに合わせ探触子の屈折角を調整
する必要がある。上記のように、予め探傷位置と探傷す
べき方向とを定めることによって超音波を適切な方向に
進行させて確実に反射波を受信することができる。した
がって、被検査材の形状制約を大幅に低下させて、正確
な探傷を可能にする。
【0020】なお、この実施形態では、向き調整用試験
片を用いて音響遅延材の回転位置を調整したが、予め音
響遅延材に、その回転位置を示す目盛り等を記しておく
とともに、各屈折角に対する音響遅延材の回転位置を求
めておき、被測定材における屈折角α、βと照合して、
音響遅延材の回転位置を目盛り等を基に調整するように
してもよい。
【0021】(実施形態2)上記実施形態では、音響遅
延材の回転により、自在に振動子の傾斜角度を調整する
ものとしたが、次の実施形態は、この傾斜角度を一定に
したものである。すなわち、この実施形態の探触子21
では、音響くさび22はその上面において、下面の被測
定材接地面23を基準とする二つの水平直交方向(この
実施形態では前後方向および左右方向)に対し、それぞ
れ所定の角度で傾斜した振動子接地面24を有してい
る。この結果、該くさび22上に設置される振動子28
は、前後方向および左右方向に対し、それぞれ調整され
た角度で傾斜して位置することになる。この状態で、振
動子28から発っせられた超音波は、くさび22中を進
行して、被測定材に対し、前後方向及び左右方向に所定
の角度で傾斜した方向から入射する。この境界ではホイ
ヘンスの原理によって超音波は屈折しており、前後方向
および左右方向において所定の屈折角を有しつつ被測定
材中を超音波が進行する。したがって、この実施形態で
は、予め必要とする前後方向および左右方向の屈折角が
判明している状態で、探触子の設置位置を定めることに
より、音響くさびの二つの方向に対する傾斜角度が明ら
かになるので、この振動子支持面を有する音響くさびを
予め用意することによりこの被測定材の探傷を確実に行
うことができる。したがって、この探触子は、同一形状
の被測定材を複数探傷する場合に好適である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の超音波
斜角探触子によれば、超音波振動子の下方に音響くさび
を設置し、該音響くさびの下面側を被測定材接地面とす
る超音波斜角探触子において、前記振動子を、上記被測
定材接地面を基準とする二つの水平直交方向に対しそれ
ぞれ調整された角度で傾斜させるので、被検査材の形状
制約が大幅に減じ、例えば配管部材ティー部の管交差部
の探傷も可能となり、装置使用中に発生が懸念されるき
裂の検出が確実になされ、安全な装置の運転が可能とな
る。
【0023】また、前記音響くさびが、その上面側に、
前記二つの水平直交方向に対しそれぞれ所定の角度で傾
斜している超音波振動子接地面を有するものとすれば、
上記効果に加え、同一形状の被検査材を大量に、かつ効
率的に探傷することが可能になる。また、前記超音波振
動子の下方側に、下面に凸又は凹球面設置部を有する音
響遅延材を取り付け、前記音響くさびの上面側に凹また
は凸球面受け部を形成して、上記設置部と受け部とを摺
動可能に嵌め合わせれば、被検査材の形状制約が一層減
じられ、多種の形状の被検査材においても、確実に探傷
を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の斜角探触子を示す分解
斜視図である。
【図2】 同じく、(A)は側面断面図、(B)は正面
図である。
【図3】 同じく、図3は探触子を被測定材に設置した
状態を示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面断
面図である。
【図4】 同じく、図4は探触子を向き調整用試験片に
設置した状態を示す図であり、(A)は正面断面図、
(B)は平面断面図である。
【図5】 本発明の他の実施形態の探触子を示す分解斜
視図である。
【図6】 同じく、(A)は側面図で、(B)は正面図
である。
【図7】 従来の探触子を示す斜視図である。
【図8】 図8は、従来の探触子を設置した被検査材を
示す図であり、(A)は正面図、(B)は平面断面図で
ある。
【符号の説明】
1 超音波探触子 2 音響くさび 3 被検査材接地面 4b 振動子接地面 5 凹球面受け部 6 音響遅延材 7 凸球面設置部 8 振動子 14 音響遅延材固定片 21 超音波探触子 22 音響くさび 23 被検査材接地面 24 振動子接地面 28 振動子 50 傷
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 四辻 美年 千葉県千葉市中央区新田町37番24号 出光 エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 2G047 AB01 BB02 DB18 EA10 GB22 GB27 5D019 AA01 EE01 FF05 GG10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波振動子の下方に音響くさびが設置
    され、該音響くさびの下面側を被測定材接地面とする超
    音波斜角探触子において、前記振動子が、上記被測定材
    接地面を基準とする二つの水平直交方向に対しそれぞれ
    調整された角度で傾斜していることを特徴とする超音波
    斜角探触子
  2. 【請求項2】 前記音響くさびは、その上面側に、前記
    二つの水平直交方向に対しそれぞれ所定の角度で傾斜し
    ている超音波振動子接地面を有することを特徴とする請
    求項1記載の超音波斜角探触子
  3. 【請求項3】 前記超音波振動子の下方側に、下面に凸
    又は凹球面設置部を有する音響遅延材が取り付けられ、
    かつ前記音響くさびの上面側に凹または凸球面受け部が
    形成されており、上記設置部と受け部とが摺動可能に嵌
    め合わされていることを特徴とする請求項1または2に
    記載の超音波斜角探触子
  4. 【請求項4】 前記音響遅延材と音響くさびとは同材質
    からなり、かつ設置部と受け部とはほぼ同径の球面から
    なることを特徴とする請求項3記載の超音波斜角探触子
JP2000030416A 2000-02-08 2000-02-08 超音波斜角探触子 Pending JP2001221784A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000030416A JP2001221784A (ja) 2000-02-08 2000-02-08 超音波斜角探触子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000030416A JP2001221784A (ja) 2000-02-08 2000-02-08 超音波斜角探触子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001221784A true JP2001221784A (ja) 2001-08-17

Family

ID=18555432

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000030416A Pending JP2001221784A (ja) 2000-02-08 2000-02-08 超音波斜角探触子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001221784A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005114735A (ja) * 2003-10-08 2005-04-28 General Electric Co <Ge> フェイズドアレイ超音波対比試験片
WO2007004571A1 (ja) * 2005-07-04 2007-01-11 Independent Administrative Institution Japan Aerospace Exploration Agency 超音波伝搬方法並びにこれを用いた超音波伝搬装置及び超音波試験装置
JP2007132770A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Idemitsu Eng Co Ltd 板状部材検査方法、および、板状部材検査装置
KR100768390B1 (ko) 2006-09-14 2007-10-18 한국전력공사 유도초음파를 이용한 열교환기 검사장치
US7600442B2 (en) 2004-11-16 2009-10-13 H&B System Co., Ltd. Ultrasonic probing method and apparatus therefor utilizing resonance phenomenon
CN109452953A (zh) * 2018-09-26 2019-03-12 深圳达闼科技控股有限公司 一种调整检测位置的方法、装置、超声探头以及终端
CN109632969A (zh) * 2019-02-22 2019-04-16 国电锅炉压力容器检验有限公司 一种纵波探头声束扩散角的测试装置以及测试方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005114735A (ja) * 2003-10-08 2005-04-28 General Electric Co <Ge> フェイズドアレイ超音波対比試験片
US7600442B2 (en) 2004-11-16 2009-10-13 H&B System Co., Ltd. Ultrasonic probing method and apparatus therefor utilizing resonance phenomenon
WO2007004571A1 (ja) * 2005-07-04 2007-01-11 Independent Administrative Institution Japan Aerospace Exploration Agency 超音波伝搬方法並びにこれを用いた超音波伝搬装置及び超音波試験装置
US8225668B2 (en) 2005-07-04 2012-07-24 Independent Administrative Institution Japan Aerospace Exploration Agency Ultrasonic wave testing method and ultrasonic testing device using this method
JP2007132770A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Idemitsu Eng Co Ltd 板状部材検査方法、および、板状部材検査装置
KR100768390B1 (ko) 2006-09-14 2007-10-18 한국전력공사 유도초음파를 이용한 열교환기 검사장치
CN109452953A (zh) * 2018-09-26 2019-03-12 深圳达闼科技控股有限公司 一种调整检测位置的方法、装置、超声探头以及终端
CN109632969A (zh) * 2019-02-22 2019-04-16 国电锅炉压力容器检验有限公司 一种纵波探头声束扩散角的测试装置以及测试方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3924453A (en) Ultrasonic testing of tubing employing a spiral wave generator
US20150212049A1 (en) Oblique flaw detection using ultrasonic transducers
JP7156912B2 (ja) ランプを有する構造体の超音波検査
JP3205936B2 (ja) 検査方法及び非破壊検査装置
JP2001221784A (ja) 超音波斜角探触子
US9964526B2 (en) Phased-array probe and a phased-array search unit
KR101716997B1 (ko) 초음파 탐촉자
EP0047239B1 (en) Ultrasonic inspection
CN103512953A (zh) 采用多探头的超声波检验方法
US3299695A (en) Ultrasonic testing apparatus
US5677489A (en) Distributed structural characteristic detection system using a unidirectional acoustic waveguide
JP2001208729A (ja) 欠陥検出装置
JP2008216125A (ja) 超音波探触子
JP2016050811A (ja) Tofd探傷法による超音波探傷装置と方法
JPH08136512A (ja) 鋼管シーム溶接部超音波探傷方法
JP3726067B2 (ja) 超音波探傷方法及び超音波探傷装置
JP7006444B2 (ja) 超音波探傷方法
USRE30926E (en) Ultrasonic inspection
JPH04157360A (ja) 超音波探融子
JPH11183445A (ja) 探傷装置
JPS6338157A (ja) 超音波探触子
KR100441757B1 (ko) 용접부에 대한 초음파 다중 스캐닝 탐상장치
JPH0136130Y2 (ja)
JPH06281630A (ja) 超音波探傷装置
JP3650509B2 (ja) 超音波プローブおよびその用途

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040406

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040720

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041214