JP2001221587A - フィンチューブ型熱交換器およびそれを用いた冷凍空調装置 - Google Patents

フィンチューブ型熱交換器およびそれを用いた冷凍空調装置

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JP2001221587A JP2000033341A JP2000033341A JP2001221587A JP 2001221587 A JP2001221587 A JP 2001221587A JP 2000033341 A JP2000033341 A JP 2000033341A JP 2000033341 A JP2000033341 A JP 2000033341A JP 2001221587 A JP2001221587 A JP 2001221587A
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真治 中出口
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雅弘 中山
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浩 金澤
Kazuya Aiba
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Tomomasa Takeshita
倫正 竹下
Seiji Inoue
誠司 井上
Yoichi Hisamori
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F1/00Tubular elements; Assemblies of tubular elements
    • F28F1/10Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses
    • F28F1/12Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses the means being only outside the tubular element
    • F28F1/24Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses the means being only outside the tubular element and extending transversely
    • F28F1/32Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses the means being only outside the tubular element and extending transversely the means having portions engaging further tubular elements
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F2275/00Fastening; Joining
    • F28F2275/12Fastening; Joining by methods involving deformation of the elements
    • F28F2275/125Fastening; Joining by methods involving deformation of the elements by bringing elements together and expanding

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィンカラー形状を改善し、拡管後フィンと
伝熱管の密着度合いを増加させることのより、接触熱伝
達率を向上させ、伝熱性能の良い熱交換器熱交換器を提
供すること。 【解決手段】 平行に配置した複数の伝熱管6と、伝熱
管6に対して直交するプレートフィン1とを備え、プレ
ートフィン1における伝熱管6が挿通されるフィンカラ
ー20の形状を伝熱管側に凸とし、伝熱管6とフィンカ
ラー20の曲面部とを接触させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷媒と空気等、
2つの流体間で熱交換を行うフィンチューブ型熱交換器
と、該熱交換器を備えた冷蔵庫または空気調和器等の冷
凍空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図20および図21はスリット無しおよ
びスリット付きの従来のプレートフィンの外観図および
断面図である。また、図23は従来の熱交換器の平面図
および断面図である。この熱交換器は、フィンチューブ
型と一般に呼ばれるもので、一定間隔で配置されその間
を気体(空気)が流れるプレートフィン1と、この各プ
レートフィン1へ直角に挿入され、内部に冷媒が流れる
伝熱管6とからなり、伝熱管6の段方向(気体の通過す
る方向に対し直角方向)に隣接するもの同士の間の板状
フィン面には、スリット群が設けられているものもあ
る。スリット群はスリット12の側端部が風向に対向す
るように位置しており、前記側端部において空気流の速
度境界層および温度境界層を更新する効果を期待出来、
伝熱促進が行われ熱交換能力が増大するとされている。
図22は図20、図21のプレートフィン1におけるフ
ィンカラー20の拡大図である。フィンカラーはフィン
先端部の折り曲げ開始点となるフィンカラー根元部から
フィン先端となるフィンカラーリフレア部までの折り返
し部分で、図22において、フィンカラー20はフィン
カラーリフレア部2、フィンカラー中間部3、フィンカ
ラー根元部4とから形成され、フィンカラーリフレア部
2およびフィンカラー根元部4には曲げRが付けられて
いる。また、フィンカラー中間部3は直線形状となって
いる。このプレートフィン1を多数積層し、伝熱管6を
フィン挿通部に挿入後、拡管玉を挿入することにより、
フィンカラー20と伝熱管6を密着させることができ
る。図23は拡管後のフィンチューブ型熱交換器を示し
ている。図23のように、フィンカラー20と伝熱管6
が密着することで、フィン1(空気)と伝熱管6(冷
媒)の熱交換が可能となる。また、フィンカラー20に
おけるフィンカラーリフレア部2により、アベック現象
と言われる拡管時のフィン1の重なり合いを防ぐ。
【0003】上述したように、フィンチューブ型熱交換
器においてはフィンカラー20と伝熱管6を密着させる
ことでフィン1と伝熱管6の熱交換を行うが、フィンカ
ラー20と伝熱管6の間には熱抵抗が存在する。これは
接触熱抵抗とよばれ、その逆数を接触熱伝達率αcとい
う。また、接触熱伝達率αcと熱交換器の空気−冷媒間
の熱通過率Kの関係は次のようになる。 αo=Ao/(Ap+ψAf)/αa+Ao/Ap/αc ・・・ (式1) K=1/(1/αo+Ao/Ai/αi) ・・・ (式2) ここで、フィン−空気の熱伝達率をαa、伝熱管内の冷
媒の熱伝達率をαi、伝熱管外の熱伝達率をαo、フィン
部伝熱面積をAf、管外伝熱面積をAo、管内伝熱面積をA
i、フィン効率をψとする。上式より、αcが増大する
と、熱通過率は増大する。なお、接触熱伝達率αcはフ
ィンカラー20と伝熱管6の密着度合いにより決定さ
れ、特に、接触部の面積と面圧を高くするとαcは大き
くなる。このため、図22のようにフィンカラー中間部
はストレートとし、この長さを大きくした方が接触部の
面積が大きくなり、αcが向上するものとされてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のフィンチューブ型熱交換器のフィンカラー20にお
いては、図2に示すような拡管方法によると、ストレー
トなフィンカラー中間部3が座屈し、拡管した後、フィ
ンカラー中間部が伝熱管から浮き、フィンカラーリフレ
ア部付近と根元部付近しかフィンカラー20と伝熱管6
が接触せず、十分な熱交換性能が得られないという問題
点があった。
【0005】また、従来の拡管の際、フィンカラー20
と伝熱管6が接触している部分に大きな応力集中が発生
し、フィンカラー割れを引き起こしやすく、接触熱伝達
率αcが低下し、十分な熱交換性能が得られないという
問題点があった。
【0006】この発明は、従来フィンカラーの上記のよ
うな問題点を解決するためになされたもので、この発明
の第1の目的は、フィンカラー形状を適正化することに
より、接触部の面積と面圧を高くし、接触熱伝達率αc
を大きくし、高い熱交換能力を有する熱交換器を得るこ
とを目的とする。
【0007】また、この発明の第2の目的はフィンカラ
ーの密着率(=(拡管後のフィンカラー径dfa―拡管前の
フィンカラー径dfb)/拡管前のフィンカラー径dfb)を
適正化することによって、フィンカラー割れを防ぎ、フ
ィンカラーと伝熱管の間の接触熱伝達率を向上させ、高
い熱交換能力を有する熱交換器を得ることを目的とす
る。
【0008】また、この発明の第3の目的は、高い熱交
換能力を有する熱交換器を備えることにより、エネルギ
ー効率の高い冷凍空調装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るフィンチ
ューブ型熱交換器は、平行に配置した複数の伝熱管と、
前記伝熱管に対して直交するプレートフィンとを備え、
前記プレートフィンにおける前記伝熱管が挿通されるフ
ィンカラーの形状を伝熱管側に凸とし、前記伝熱管と前
記フィンカラーの曲面部とを接触させるものである。
【0010】また、前記プレートフィンにおける前記伝
熱管が挿通されるフィンカラーに3つ以上の曲げRを付
け、さらにそれぞれの曲げRを滑らかに接続させ、全体
的にフィンカラー形状を伝熱管側に凸とし、ストレート
部分が存在しないようにするものである。
【0011】また、前記プレートフィンにおける前記伝
熱管が挿通されるフィンカラーに3つ以上の曲げRを付
け、さらに前記何れかの曲げR間にストレート部を持
ち、それらを滑らかに接続させ、全体的にフィンカラー
形状を伝熱管側に凸とするものである。
【0012】また、密着率Emの定義を Em=(拡管後のフィンカラー径−拡管前のフィンカラー
径)/拡管前のフィンカラー径 とすると、0.5≦Em≦3.0の条件を満たすものである。
【0013】また、前記プレートフィンにおける前記伝
熱管が挿通されるフィンカラーのフィンカラーリフレア
部およびフィンカラー根元部にそれぞれ半径R7およびR8
の2つの曲げRを付け、さらにそれぞれの曲げRを滑らか
に接続させ、全体的にフィンカラー形状を伝熱管側に凸
としたものである。
【0014】また、前記半径R7とR8との間にストレート
部分が存在しないようにするとともに、さらにフィンピ
ッチFpに対し、 R7+R8=FpおよびR7>R8 となるものである。
【0015】また、前記プレートフィンにおける前記伝
熱管が挿通されるフィンカラーを単一のRで構成し、全
体的にフィンカラー形状を伝熱管側に凸としたものであ
る。
【0016】また、前記フィンカラーにストレート部分
が存在しないようにするとともに、さらに、この単一の
曲げRはフィンピッチFpに対し、 2R=Fp となるものである。
【0017】 密着率Emの定義を Em=(拡管後のフィンカラー径−拡管前のフィンカラー
径)/拡管前のフィンカラー径 とすると、1.0≦Em≦3.0の条件を満たすものである。
【0018】また、前記フィンカラーにおけるフィンカ
ラーリフレア部とフィンカラー根元部との中間付近を伝
熱管側への最大凸としたものである。
【0019】また、前記フィンカラーをドローレス加工
法を用いて形成したものである。
【0020】また、前記伝熱管を楕円管としたものであ
る。
【0021】また、平行に配置した複数の伝熱管と、前
記伝熱管に対して直交するプレートフィンとを備え、前
記プレートフィンにおける伝熱管が挿通されるフィンカ
ラーに対し、フィンカラーリフレア部方向からフィンカ
ラー根元部に向かって拡管玉を挿入して前記伝熱管を拡
管するものである。
【0022】また、この発明に係る冷凍空調装置は、冷
媒を前記伝熱管内に流れる作動流体とし、圧縮機、凝縮
器熱交換器、絞り装置および蒸発器熱交換器を順次接続
して冷媒回路を構成するとともに、前記プレートフィン
間に気流を発生させる送風機を備え、上記のいずれかに
記載のフィンチューブ型熱交換器を備えたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】実施の形態1. (1)フィンチューブ型熱交換器におけるフィンカラー
形状 図1は本発明の実施の形態1に係るフィンチューブ型熱交
換器に用いられるプレートフィンのうち、拡管前のフィ
ンカラーの断面形状を示す断面図である。プレートフィ
ンのその他の形状や外観図は図20または図21と同様
である。
【0024】本実施の形態の熱交換器は従来技術の項に
おいて説明したものと同様に平行に配置した複数の伝熱
管6とこの伝熱管6に対して直交する多数のプレートフ
ィン1とを備えた構成とされており、(図23参照)、
前記伝熱管6を流通する冷媒とフィン1の間の空気流通
路を流通する空気との間で熱交換を行わせて蒸発器ある
いは凝縮器として作用することとなっている。この実施
の形態においてフィン1の積層方向のピッチFpはFp=0.00
12mであり、フィン厚みFt=0.0001m、段ピッチはDp=0.0
20m、列ピッチはLp=0.013m、列数はN=2、伝熱管の拡管
前の直径をdob=0.007m、拡管後の直径をdoa=0.00735mと
する。また、拡管率Ekの定義を次のようにする。 Ek=(拡管後の伝熱管外径−拡管前の伝熱管外径)/拡管前の伝熱管外径 ・・・ (式3) この実施の形態では拡管率はEk=5.0%とする。拡管前の
フィンカラー径はdfb=0.00725m、拡管後のフィンカラ
ー径はdfa=0.00735mとする。尚、dfb、dfaはともに円
筒形の最短距離である。また、密着率Emの定義を次のよ
うにする。 Em=(拡管後のフィンカラー径−拡管前のフィンカラー径)/拡管前の フィンカラー径 ・・・ (式4) この実施の形態では密着率をEm=1.38%とする。
【0025】本実施の形態よると、フィンカラー20に
3つの曲げR(フィンカラーリフレア部2、フィンカラ
ー中間部3およびフィンカラー根元部4)を設けてお
り、これらは直線部分の無い仕様である。このフィンカ
ラーリフレア部2、フィンカラー中間部3およびフィン
カラー根元部4の曲線部は常に伝熱管6側に凸となって
おり、互いに滑らかに接続される。本実施の形態におい
て、フィンカラーリフレア部2の曲りRはR1=0.0006m、
フィンカラー中間部3の曲りRはR2=0.0013m、フィンカ
ラー根元部4の曲りRはR3=0.0004mとする。
【0026】図2はフィンチューブ型熱交換器の拡管の
様子を示した断面図である。図2において、5は伝熱管
6を内側から広げる拡管玉、40は拡管玉5が移動する
拡管方向である。図3は、従来のフィンカラーを用いた
場合の拡管初期段階の応力状態およびフィンカラー形状
を示している。図2のようにプレートフィンに拡管玉5
を挿入し拡管を行うことにより、フィンカラー20と伝
熱管6が密着するが、従来のフィンカラーを用いた場
合、フィンカラー根元部4の内側に極大引っ張り応力
7、伝熱管6側に極大圧縮応力8が生じ、曲げモーメン
ト9が発生する。
【0027】図4は従来のフィンカラーを用いた場合の
拡管終了時の応力状態およびフィンカラー形状を示して
いるが、曲げモーメント9の影響で伝熱管6と反対方向
に座屈している。そのため、フィン1と伝熱管6の接触
面積はフィンカラー根元部4とフィンカラーリフレア部
2付近の2点のみとなっている。また、フィンカラーの
内側の引っ張り応力集中がみられ、非常に割れやすい。
【0028】図5は、本実施の形態のフィンカラー20
を用いた場合の拡管初期段階の応力状態およびフィンカ
ラー形状を示している。この場合も同様に、フィンカラ
ー根元部4の内側に極大引っ張り応力7、伝熱管6側に
極大圧縮応力8が生じるが、フィンカラー中間部3の曲
面部から伝熱管6との接触がはじまるため、応力集中が
小さく曲げモーメントも小さい。また、フィンカラーリ
フレア部2及びフィンカラー根元部4とフィンカラー中
間部3とは全体にわたって滑らかに繋がっているので、
全体にわたって応力集中が起きにくい。
【0029】図6は、本実施の形態のフィンカラーを用
いた場合の拡管終了時の応力状態およびフィンカラー形
状を示しているが、従来フィンのように座屈が生じてお
らず、フィン1と伝熱管6の接触面積も従来の場合と比
べ非常に大きい。また、応力集中の度合いが小さいため
フィンカラー割れ等は起きにくい。特にフィンカラー2
0におけるフィンカラーリフレア部2とフィンカラー根
元部4との中間付近を伝熱管6側への最大凸としている
ため、拡管時の応力分散が良好となり、フィンカラー2
0が座屈しにくくなる。
【0030】図7は本実施の形態によるフィンカラー形
状を用いたフィンチューブ型熱交換器の拡管後の形状
と、図中の原点からの位置における、現行の接触面圧を
100%とした場合に対する本実施の形態の面圧比をそれぞ
れ示している。従来のフィンカラー形状(図22)を拡
管する場合、上述したように、拡管前のストレート部分
であるフィンカラー中間部3が座屈し、伝熱管6方向に
凸のフィンカラー形状となり、フィンカラー根元部4と
フィンカラーリフレア部2付近しかフィンカラー20と
伝熱管6が接触しない。一方、本実施の形態によるフィ
ンカラー形状の場合、座屈が発生せず、接触面積は大幅
に増大する。また、接触部の面圧の平均値は従来のフィ
ンカラーの場合とほぼ同じである。
【0031】次に、接触面圧と接触面積から接触熱伝達
率αcを求める手法を示す。フィンカラーと伝熱管が接
触している部分の熱伝達率αclを次に示す。 αcl=5.83×109/(1/λ1+1/λ2)×0.6×P×9.8/H+106λf/(δ1 +δ2) ・・・ (式5) ここで、λ1はフィンカラー(アルミニウム)の熱伝導率
[W/(m2K)]、λ2は伝熱管(銅)の熱伝導率[W/(m2K)]、P
は面圧[kgf/mm2]、Hは銅の硬さ[kgf/mm2]、λfは接触面
間の介在物質の熱伝導率[W/(m2K)]、δ1はフィンカラー
の粗さの最大高さ[μm]、δ2は伝熱管(銅)の粗さの最
大高さ[μm]。本実施の形態では次の値を用いた。 λ1=237 W/(m2K)、λ2=398 W/(m2K)、H=369 kgf/mm
2、λf=26.13×10-3W/(m2K)、δ1=10 μm、δ2=0.29
μm。 また、接触している部分としていない部分のトータルの
接触熱伝達率αcは次のようになる。 αc=∫(x×αcl(x))dx/Fp ・・・ (式6) ここで、xは図7の原点からの距離[m]、αcl(x)はxに
おける熱伝達率、Fpはフィンピッチ[m]。また、積分区
間は0から0.0012[m]である。このようにして、従来フィ
ンカラーと本実施の形態によるフィンカラーによる接触
熱伝達率αcを算出すると、従来のフィンカラー(図2
2)による接触熱伝達率はαc=10000[W/(m2K)]、本実施
の形態(図1)による接触熱伝達率はαc=27000[W/(m2
K)]となった。本実施の形態(図1)によるαcは従来の
フィンカラーに比べて約2.7倍向上した。
【0032】また、図8は密着率Emを変化させたとき、
従来のフィンカラー形状による接触熱伝達率αcの最大
値を100%としたときの本実施の形態のフィンカラー形
状によるαcとの比率を示したものである。従来のフィ
ンカラーでは、密着率を上げていくと接触面圧および接
触面積が大きくなり、Em=1%程度までαcは向上する。
さらに密着率を上げていくと接触面積は向上するが、フ
ィンカラー根元部4における応力値が高くなり、割れが
生じ、αcは低下する。本実施の形態のフィンカラーで
も同様に、密着率を上げていくと接触面圧および接触面
積が大きくなり、Em=1%程度までαcは向上する。さら
に密着率を上げた場合でも、図6で示したように、従来
フィンカラーに比べフィンカラー根元部4の応力が小さ
くなるため、フィンカラー割れが少なく、従来フィンカ
ラーの場合よりも高いEmでも高いαcを維持する。図8
より、密着率はEm=1.0付近で最大となり、0.5≦Em≦3.0
の範囲であれば最大値に対して20%以内となり、接触熱
伝達率αcは十分に大きい。
【0033】なお、図1ではフィンカラー中間部3に大
きなRを付けているが、従来のフィンカラー(図22)
のストレート部を曲げる方法もある。すなわち、図9の
ように、フィンカラー20にフィンカラーリフレア部
2、フィンカラー根元部4にそれぞれ半径R4、R5の2つ
の曲げRを付け、屈曲部11の角度をθとすると、90°
≦θ<180°となるようにし、その頂点に曲げR5を付
け、全体的にフィンカラー形状を伝熱管6側に凸である
が、屈曲部11頂点とフィンカラー根元部4およびフィ
ンカラーリフレア部2の間はストレートとなるようにす
る。また、フィンカラーリフレア部2の割れを抑制する
ためにθは90°以上とすると効果的である。このように
することで、製造時にフィンカラー中間部の大きなRを
設ける際の困難を避けることができる。また、R同士の
間にストレート部が存在することで、製造時にR同士が
影響し合って形状が歪むことを防止できる。この接触熱
伝達率αcを上述した式で算出すると、約1.8倍とな
った。
【0034】また、本実施の形態では伝熱管に円管を用
いているがこれが楕円形状および偏平管となったときで
も本実施の形態のフィンカラー形状を用いたとき同様の
効果を奏する。
【0035】なお、本実施の形態によるフィンカラーを
用いた熱交換機はフィンのスリットパターンが変化した
ときにも、同様の効果を奏する。
【0036】さらに、本実施の形態はフィンにアルミニ
ウム、伝熱管に銅を用いているが、この材料がその他の
金属に変わったときにもその効果に変化はない。
【0037】図10は、本発明におけるフィンカラー成
形方法の工程を示す断面図である。図10の成形方法は
一般にドローイング加工法と呼ばれている。
【0038】以下、その製造方法の工程を順次説明す
る。金属板状に形成するカラー付透孔の開孔径よりも大
径の底面を有する円錐大または円柱状の浅容器部51を
形成し〔(イ)の工程〕、次いで前記浅容器部51の径
を縮径しつつ高さを徐々に高くするドローイング加工を
行なう〔(ロ)(ハ)(ニ)の工程〕。ドローイング加
工を施して所定の高さになった容器部51は、穿設加工
およびバーリング加工を施してカラー52となり
〔(ホ)の工程〕、さらにカラー52の先端部を折り曲
げてフィンカラーリフレア部2を形成する〔(ヘ)の工
程〕。
【0039】かかる図10の製造方法によれば、高いカ
ラーを有するカラー付透孔を形成することができるの
で、曲面の曲率を大きくでき、曲率の面で滑らかな形状
のフィンカラーとすることが可能になる。
【0040】図11は、本発明における他のフィンカラ
ー成形方法の工程を示す断面図である。図11の成形方
法は一般にドローレス加工法またはアイアニング加工法
と呼ばれている。
【0041】以下、その製造方法の工程を順次説明す
る。金属板状対に穿設加工およびバーリング加工を行な
い、突出片53によって周縁が囲まれている穿設孔54
を形成し〔(a)の工程〕、次いで穿設孔54の開孔径
を拡大しつつ突出片53をしごきながら延展し、所定の
高さのカラー52とするアイアニング加工を行なう
〔(b)(c)の工程〕。かかるアイアニング加工は、
通常、ポンチの外壁面とダイスの内壁面とによって突出
片53またはカラー52をしごくことによって行なわれ
ている。図11ではアイアニング加工を二段階で行なっ
ており、各段階で使用されるポンチおよびダイスの径は
異なるものである。このようにして得られる所定高さの
カラー52は、その先端部が折り曲げられてフィンカラ
ーリフレア部2が形成される〔(d)の工程〕。
【0042】図10のドローイング加工では、フィンカ
ラーを高くすることができるが、ドローイング加工の際
に容器部51の径を縮径するため、得られるフィンカラ
ー20付近に同心円状の打痕が生じたり、金属板状体の
両端部にしわができ、フィン全体に反りや捩じりが発生
する等の可能性がある。従って、打痕やしわ、反り、捩
じり部に応力集中が起き、本発明の効果が十分得られな
い恐れがあるが、かかる図11の製造方法によれば、フ
ィンカラーの曲面を滑らかにでき、上記問題を解消して
本発明の効果を十分に発揮することができる。
【0043】実施の形態2.図12には、本発明実施の
形態にかかる拡管前のプレートフィンの形状が示されて
いる。
【0044】図12は本実施の形態におけるフィンカラ
ー断面の拡大図である。また、本実施の形態の外観図は
図20または図21と同様である。この実施の形態にお
いてフィン1の積層方向のピッチFpはFp=0.0012mであ
り、フィン厚みFt=0.0001m、段ピッチはDp=0.020m、列
ピッチはLp=0.013m、列数はN=2、伝熱管の拡管前の直
径をdob=0.007m、拡管後の直径をdoa=0.00735mとする。
また、拡管率Ekの定義を次のようにする。 Ek=(拡管後の伝熱管外径−拡管前の伝熱管外径)/拡管前の伝熱管外径 ・・・ (式7) この実施の形態では拡管率はEk=5.0%とする。拡管前の
フィンカラー径はdfb=0.00725m、dfa=0.00735mとす
る。また、密着率Emの定義を次のようにする。 Em=(拡管後のフィンカラー径−拡管前のフィンカラー径)/拡管前の フィンカラー径 ・・・ (式8) この実施の形態では密着率をEm=1.38%とする。
【0045】ここではフィンカラーに2つの曲線部、フ
ィンカラーリフレア部(R7)2、フィンカラー根元部
(R8)4を設けており、直線部分の無い仕様である。こ
の曲線部となるフィンカラーリフレア部2およびフィン
カラー根元部4は常に伝熱管6側に凸となっており、滑
らかに接続される。また、フィンカラー20に2つの曲
線部を設けており、直線部分の無い仕様である。また、
滑らかに2つのRを接続し、直線部分をつくらないために
は、 R7+R8=Fp ・・・ (式9) となる必要がある。このように2つの曲げRでフィンカラ
ーを作成することで、実施の形態1で示したような、フ
ィンカラー中間部の大きなRを作成する必要がなく、実
施の形態1よりも製造上で優位性がある。この実施の形
態において、フィンカラーリフレア部の曲りRはR4=0.
0006m、フィンカラー根元部の曲りRはR5=0.0006mとす
る。この場合、フィンカラーは単一R(=0.0006m)で形成
されていることとなる。
【0046】図13は、本実施の形態のフィンカラーを
用いた場合の拡管終了時の応力状態およびフィンカラー
形状を示しているが、従来フィンのように座屈が生じて
いない。したがって、フィンと伝熱管の接触面積は従来
フィンカラーと比べて大きくなる。
【0047】図14は本実施の形態によるフィンカラー
形状を用いたフィンチューブ型熱交換器の拡管後の形
状、図中の原点からの位置における、現行の接触面圧を
100%とした場合の本実施の形態の面圧比をそれぞれ示し
ている。従来のフィンカラー形状(図22)を拡管する
場合、上述したように、拡管前のストレート部分3が座
屈し、伝熱管方向に凸のフィンカラー形状となり、根元
部4とリフレア部2しかフィンカラー20と伝熱管6が
接触しない。一方、本実施の形態のフィンカラー形状の
場合、座屈が発生せず、接触面積は実施の形態1のフィ
ンカラー程ではないが、増大する。また、接触部の面圧
の平均値は従来のフィンカラーの場合よりも大きくな
る。また、実施の形態1で示した、接触熱伝達率αcを計
算する式を用いて、従来フィンカラーと本実施の形態に
よるフィンカラーによる接触熱伝達率αcを算出する
と、本実施の形態によるαcは従来のフィンカラーに比
べて約2.0倍熱伝達率が向上した。
【0048】また、図15は密着率Emを変化させたと
き、従来のフィンカラー形状による接触熱伝達率αcの
最大値を100%としたときの本実施の形態のフィンカラ
ー形状によるαcとの比率を示したものである。従来の
フィンカラーでは、密着率を上げていくと接触面圧およ
び接触面積が大きくなり、Em=1%程度までαcは向上す
る。さらに密着率を上げていくと接触面積は向上する
が、フィンカラー根元部4における応力値が高くなり、
割れが生じ、αcは低下する。本実施の形態のフィンカ
ラーでも同様に、密着率を上げていくと接触面圧および
接触面積が大きくなり、Em=1%程度までαcは大幅に向
上する。さらに密着率を上げた場合でも、R部分のつぶ
れが大きくなり接触面積が大きくなるため、2%程度まで
αcは向上する。したがって、極大値をとる密着率Emの
値は実施の形態1の場合よりも大きくなる。本実施の形
態の場合、1.0≦Em≦3.0の範囲であれば最大値に対して
20%以内となり、接触熱伝達率Emは十分に大きい。
【0049】また、本実施の形態では伝熱管に円管を用
いているがこれが楕円形状および偏平管となったときで
も本実施の形態のフィンカラー形状を用いたときと同様
の効果を奏する。
【0050】また、図12ではフィンカラーリフレア部
R7とフィンカラー根元部R8の2つのRを等しくした場
合、即ちフィンカラーを一つのRで構成した場合を示し
たが、このR7とR8が等しくない場合もR7>R8とすれば拡
管時にフィンとフィンの重なりが少なくなり、本実施の
形態のフィンカラー形状を用いたときと同様の効果を奏
する。
【0051】なお、本実施の形態によるフィンカラーを
用いた熱交換機はフィンのスリットパターンが変化した
ときにも、同様の効果を奏する。
【0052】さらに、本実施の形態はフィンにアルミニ
ウム、伝熱管に銅を用いているが、この材料がその他の
金属に変わったときにもその効果に変化はない。
【0053】実施の形態3.図16には、この発明の実
施の形態3であるフィンチューブ型熱交換器の構成を示
す。図16において、(a)はフィン1に対して垂直な
方向から見た場合の平面断面図、(b)は上記(a)図
のB−B面を矢印方向から見た場合の部分側断面図であ
る。この実施の形態では伝熱管6の断面形状が楕円管と
なっている。また、伝熱管6間のフィン1上には段方向
(気体の通過する方向に対して直角方向)にフィン1を
切り起こして形成したスリット53、54、55および
脚部のみを切り起こして形成した脚部のみスリット5
6、57が、それぞれ、気体の流動方向に沿って設けら
れ、スリット群を構成している。尚、その他の形状は実
施の形態1、2と同じであり、図中、実施の形態1、2
と同一または相当部分には同一符号を付し、説明を省略
する。
【0054】図16中、フィン1前縁から伝熱管6まで
の距離a1=0.0025m、フィン1後縁から伝熱管6までの距
離a2=0.00489m、伝熱管6の長軸長さda=0.01301m、伝熱
管6の短軸長さdb=0.00377m、伝熱管6の段ピッチDp=0.
0204m、伝熱管6の列ピッチLp=0.005m、フィンピッチFp
=0.0012m、フィン厚さFt=0.0001m、フィン幅L=0.0254m
である。
【0055】伝熱管6を楕円管とした場合、拡管時に短
軸側と長軸側とでフィンカラー20に係る接触圧が異な
る。従って、フィンカラー20に係る応力集中も場所に
よって異なることになるが、フィンカラー20の強度を
部分的に変えることは困難である。そこで、ある程度の
応力の違いに対しても対応できるようなフィンカラーと
する必要がある。本実施の形態のフィンカラーによれ
ば、応力集中が発生しにくく、座屈や破壊が起きにくい
ことから、このような楕円管の伝熱管に好適である。
【0056】また、拡管後の密着率や接触熱伝達率が良
好なため、楕円管の長軸側および短軸側における熱交換
効率が良い。しかも楕円管は真円管に比べて熱交換能力
の向上と通風抵抗の低減が図れる。従来、楕円管による
熱交換能力の向上を図ろうとしてもフィンカラーとの接
触面積を十分確保できず、その効果が発揮できなかった
が、本発明によれば楕円管を採用することによる熱交換
能力の向上の効果を十分発揮できる。尚、楕円管形状は
図16に限定されるものではなく、他の楕円形状でも同
様の効果を奏する。
【0057】実施の形態4. (2)フィンチューブ型熱交換器の拡管方法 図17は本実施の形態によるフィンチューブ型熱交換器
の拡管方法を示しており、拡管の途中段階の断面図であ
る。本実施の形態の場合、拡管玉5はフィンカラー20
のフィンカラーリフレア部2から、フィンカラー根元部
4に向かって積層されたプレートフィンに挿入される。
また、本実施の形態ではプレートフィン20の仕様は従
来の技術で記載のプレートフィンと類似とする。
【0058】図18は、本実施の形態による拡管方法お
よび従来の拡管方法によるフィンチューブ型熱交換器の
拡管後の形状、フィンカラー20と伝熱管6の接触長さ
および面圧をそれぞれ示している。通常の拡管方法では
拡管玉はフィンカラー根元部から、フィンカラーリフレ
ア部に向かって挿入される(図5)。図18は、本実施
の形態のように拡管玉5の挿入方向を反対にすること
で、フィン1の座屈が小さくなり、フィンカラー20と
伝熱管6の接触面積はほとんど変らないが、接触面圧が
増大することを示している。
【0059】実施の形態1で示した接触熱伝達率αcを求
める式を用いると、従来の拡管方法によるαcに対し、
本実施の形態によるαcは約1.3倍となる。
【0060】また、本実施の形態では伝熱管に円管を用
いているがこれが楕円形状および偏平管となったときで
も本実施の形態のフィンカラー形状を用いたときと同様
の効果を奏する。もちろん実施の形態1、2、3のフィ
ンカラー形状のものについても本実施の形態の拡管方法
は適用可能である。
【0061】なお、本実施の形態によるフィンカラーを
用いた熱交換機はフィンのスリットパターンが変化した
ときにも、同様の効果を奏する。
【0062】さらに、本実施の形態はフィンにアルミニ
ウム、伝熱管に銅を用いているが、この材料がその他の
金属に変わったときにもその効果に変化はない。
【0063】実施の形態5.図19は冷媒回路図および
送風機から構成される冷凍空調装置を示す概念図であ
る。図に示す冷媒回路は、圧縮機31、凝縮熱交換器3
2、絞り装置33、蒸発熱交換器34を冷媒配管で順次
接続することにより構成されている。勿論冷暖房運転用
に四方弁を備えても良い。また、35は凝縮熱交換器3
2、蒸発熱交換器34を通過する空気流を発生させる送
風機、36は送風機35を駆動する送風機用モータであ
る。上述の実施の形態1、2、3および4によるフィン
チューブ型熱交換器を凝縮熱交換器22または蒸発熱交
換器24、もしくは両方に用いることにより、エネルギ
効率の高い冷凍空調装置を実現することが出来る。ここ
で、エネルギ効率は、次式で構成されるものである。 暖房エネルギ効率=室内熱交換器(凝縮器)能力/全入力 ・・・ (式10 ) 冷房エネルギ効率=室内熱交換器(蒸発器)能力/全入力 ・・・ (式11 )
【0064】なお、上述の実施の形態1、2および3で
述べた熱交換器およびそれを用いた空調冷凍装置につい
ては、HCFC(R22)やHFC(R116、R12
5、R134a、R14、R143a、R152a、R
227ea、R23、R236ea、R236fa、R
245ca、R245fa、R32、R41,RC31
8などや、これら冷媒の数種の混合冷媒R407A、R
407B、R407C、R407D、R407E、R4
10A、R410B、R404A、R507A、R50
8A、R508Bなど)、HC(ブタン、イソブタン、
エタン、プロパン、プロピレンなどや、これら冷媒の数
種混合冷媒)、自然冷媒(空気、炭酸ガス、アンモニア
などや、これら冷媒の数種の混合冷媒)、またこれら冷
媒の数種の混合冷媒など、どんな種類の冷媒を用いて
も、その効果を達成することが出来る。
【0065】また、冷凍機油としては鉱油、エステル
油、アルキルベンゼン系油等、冷媒との相溶性が高い
油、低い油の何れについてもその効果を達成することが
出来る。また、作動流体として、空気と冷媒の例を示し
たが、他の気体、液体、気液混合流体を用いても、同様
の効果を奏する。
【0066】また、伝熱管とフィンは異なった材料を用
いていることが多いが、伝熱管とフィンに銅、伝熱管と
フィンにアルミなど、同じ材料を用いることで、フィン
と伝熱管のロウ付けが可能となり、フィン部と伝熱管の
接触熱伝達率が飛躍的に向上し、熱交換能力が大幅に向
上する。また、リサイクル性も向上させることができ
る。
【0067】
【発明の効果】この発明による熱交換器は、以上説明し
たように構成されているので、以下に示すような効果を
奏する。
【0068】平行に配置した複数の伝熱管と、前記伝熱
管に対して直交するプレートフィンとを備え、前記プレ
ートフィンにおける前記伝熱管が挿通されるフィンカラ
ーの形状を伝熱管側に凸とし、前記伝熱管と前記フィン
カラーの曲面部とを接触させるため、伝熱管拡管時の応
力集中が低減でき、変形や破壊が小さく、熱交換能力が
高い熱交換器が得られる効果がある。
【0069】また、前記プレートフィンにおける前記伝
熱管が挿通されるフィンカラーに3つ以上の曲げRを付
け、さらにそれぞれの曲げRを滑らかに接続させ、全体
的にフィンカラー形状を伝熱管側に凸とし、ストレート
部分が存在しないようにするため、フィンカラーの応力
集中が低減でき、熱交換能力が高い熱交換器が得られる
効果がある。
【0070】また、前記プレートフィンにおける前記伝
熱管が挿通されるフィンカラーに3つ以上の曲げRを付
け、さらに前記何れかの曲げR間にストレート部を持
ち、それらを滑らかに接続させ、全体的にフィンカラー
形状を伝熱管側に凸とするため、製造時にフィンカラー
中間部に大きなRを設ける際の困難を避けることがで
き、製作性が良く熱交換能力が高い熱交換器が得られる
効果がある。
【0071】また、密着率Emの定義を Em=(拡管後のフィンカラー径−拡管前のフィンカラー
径)/拡管前のフィンカラー径 とすると、0.5≦Em≦3.0の条件を満たすようにしたた
め、接触熱伝達率を大きくでき、熱交換能力が高い熱交
換器が得られる効果がある。
【0072】また、前記プレートフィンにおける前記伝
熱管が挿通されるフィンカラーのフィンカラーリフレア
部およびフィンカラー根元部にそれぞれ半径R7およびR8
の2つの曲げRを付け、さらにそれぞれの曲げRを滑らか
に接続させ、全体的にフィンカラー形状を伝熱管側に凸
としたので、応力集中が低減でき、製作性が良く熱交換
能力が高い熱交換器が得られる効果がある。
【0073】また、前記半径R7とR8との間にストレート
部分が存在しないようにするとともに、さらにフィンピ
ッチFpに対し、 R7+R8=FpおよびR7>R8 となるようにしたので、滑らかな形状により応力集中が
低減でき、製作性が良く熱交換能力が高い熱交換器が得
られる効果がある。
【0074】また、前記プレートフィンにおける前記伝
熱管が挿通されるフィンカラーを単一のRで構成し、全
体的にフィンカラー形状を伝熱管側に凸としたので、熱
交換能力が高い熱交換器が得られる効果がある。
【0075】また、前記フィンカラーにストレート部分
が存在しないようにするとともに、さらに、この単一の
曲げRはフィンピッチFpに対し、 2R=Fp となるようにしたので、製作性が良く熱交換能力が高い
熱交換器が得られる効果がある。
【0076】また、密着率Emの定義を Em=(拡管後のフィンカラー径−拡管前のフィンカラー
径)/拡管前のフィンカラー径 とすると、1.0≦Em≦3.0の条件を満たすようにしたた
め、製作が容易で熱交換能力が高い熱交換器が得られる
効果がある。
【0077】また、前記フィンカラーにおけるフィンカ
ラーリフレア部とフィンカラー根元部との中間付近を伝
熱管側への最大凸としたため、拡管時にフィンカラーが
座屈しにくくなる効果がある。
【0078】また、前記フィンカラーをドローレス加工
法を用いて形成したので、曲面形状を滑らかにできるか
ら、応力集中を低減し、熱交換能力が高い熱交換器が得
られる効果がある。
【0079】また、前記伝熱管を楕円管としたので、楕
円管による熱交換能力の向上と通風抵抗の低減が図れ、
しかも楕円管とフィンカラーの密着性を向上させること
ができる効果がある。
【0080】また、平行に配置した複数の伝熱管と、前
記伝熱管に対して直交するプレートフィンとを備え、前
記プレートフィンにおける伝熱管が挿通されるフィンカ
ラーに対し、フィンカラーリフレア部方向からフィンカ
ラー根元部に向かって拡管玉を挿入して前記伝熱管を拡
管するため、接触面圧が増大し、熱交換能力が高い熱交
換器が得られる効果がある。
【0081】また、この発明による冷凍空調装置は、冷
媒を前記伝熱管内に流れる作動流体とし、圧縮機、凝縮
器熱交換器、絞り装置および蒸発器熱交換器を順次接続
して冷媒回路を構成するとともに、前記プレートフィン
間に気流を発生させる送風機を備えた冷凍空調装置にお
いて、上記いずれかに記載のフィンチューブ型熱交換器
を備えたため、伝熱性能が向上し、エネルギー効率に優
れた冷凍空調装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す図で、プレー
トフィンのフィンカラー部における断面図である。
【図2】 実施の形態1を示す図で、フィンチューブ型
熱交換器の拡管の過渡状態を示した断面図である。
【図3】 実施の形態1を示す図で、従来フィンカラー
について、拡管開始時のフィンカラーにかかる応力分布
を示した説明図である。
【図4】 実施の形態1を示す図で、従来フィンカラー
について、拡管終了時のフィンカラーにかかる応力分布
を示した説明図である。
【図5】 実施の形態1を示す図で、図1のフィンカラ
ーについて、拡管開始時のフィンカラーにかかる応力分
布を示した説明図である。
【図6】 実施の形態1を示す図で、図1のフィンカラ
ーについて、拡管終了時のフィンカラーにかかる応力分
布を示した説明図である。
【図7】 実施の形態1を示す図で、拡管後のフィンカ
ラー形状の断面図と積層方向距離に対し、接触面圧向上
率を示した特性図である。
【図8】 実施の形態1を示す図で、密着率に対する、
接触熱伝達率向上率を示した特性図である。
【図9】 実施の形態1を示す図で、プレートフィンの
フィンカラー部における断面図である。
【図10】 実施の形態1を示す図で、フィンカラーの
製造方法を示す断面図である。
【図11】 実施の形態1を示す図で、フィンカラーの
製造方法を示す断面図である。
【図12】 実施の形態2を示す図で、プレートフィン
のフィンカラー部における断面図である。
【図13】 実施の形態2を示す図で、図1のフィンカ
ラーについて、拡管終了時のフィンカラーにかかる応力
分布を示した説明図である。
【図14】 実施の形態2を示す図で、拡管後のフィン
カラー形状の断面図と積層方向距離に対し、接触面圧向
上率を示した特性図である。
【図15】 実施の形態2を示す図で、密着率に対す
る、接触熱伝達率向上率を示した特性図である。
【図16】 実施の形態3を示す図で、熱交換器の構成
を表す平面断面図および部分側断面図である。
【図17】 実施の形態4を示す図で、フィンチューブ
型熱交換器の拡管の過渡状態を示した断面図である。
【図18】 実施の形態4を示す図で、拡管後のフィン
カラー形状の断面図と積層方向距離に対し、接触面圧向
上率を示した特性図である。
【図19】 実施の形態5を示す図で、冷凍空調装置の
冷媒回路を示す図である。
【図20】 従来の熱交換器を示す図で、プレートフィ
ンの拡管前の状態を示す部分平面図とその側面図および
フィンカラー断面図である。
【図21】 従来の熱交換器を示す図で、プレートフィ
ンの拡管前の状態を示す部分平面図およびフィンカラー
断面図である。
【図22】 従来の熱交換器を示す図で、プレートフィ
ンのフィンカラー部における断面図である。
【図23】 従来の熱交換器を示す図で、フィンチュー
ブ型熱交換器のの拡管後の状態を示す部分平面図とその
側面図である。
【符号の説明】
1 フィン、 2 フィンカラーリフレア部、 3 フ
ィンカラー中間部、4 フィンカラー根元部、 5 拡
管玉、 6 伝熱管、 7 極大引っ張り応力、 8
極大圧縮応力、 9 曲げモーメント、 10 フィン
カラーストレート部、 11 フィンカラー屈曲部、
12 スリット、 20フィンカラー、 31 圧縮
機、 32 凝縮熱交換器、 33 絞り装置、 34
蒸発熱交換器、 35 送風機、 36 送風機用モ
ータ、 40 拡管方向。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月19日(2000.9.1
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 フィンチューブ型熱交換器およびそれ
を用いた冷凍空調装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷媒と空気等、
2つの流体間で熱交換を行うフィンチューブ型熱交換器
と、該熱交換器を備えた冷蔵庫または空気調和器等の冷
凍空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図20および図21はスリット無しおよ
びスリット付きの従来のプレートフィンの外観図および
断面図である。また、図23は従来の熱交換器の平面図
および断面図である。この熱交換器は、フィンチューブ
型と一般に呼ばれるもので、一定間隔で配置されその間
を気体(空気)が流れるプレートフィン1と、この各プ
レートフィン1へ直角に挿入され、内部に冷媒が流れる
伝熱管6とからなり、伝熱管6の段方向(気体の通過す
る方向に対し直角方向)に隣接するもの同士の間の板状
フィン面には、スリット群が設けられているものもあ
る。スリット群はスリット12の側端部が風向に対向す
るように位置しており、前記側端部において空気流の速
度境界層および温度境界層を更新する効果を期待出来、
伝熱促進が行われ熱交換能力が増大するとされている。
図22は図20、図21のプレートフィン1におけるフ
ィンカラー20の拡大図である。フィンカラーはフィン
先端部の折り曲げ開始点となるフィンカラー根元部から
フィン先端となるフィンカラーリフレア部までの折り返
し部分で、図22において、フィンカラー20はフィン
カラーリフレア部2、フィンカラー中間部3、フィンカ
ラー根元部4とから形成され、フィンカラーリフレア部
2およびフィンカラー根元部4には曲げRが付けられて
いる。また、フィンカラー中間部3は直線形状となって
いる。このプレートフィン1を多数積層し、伝熱管6を
フィン挿通部に挿入後、拡管玉を挿入することにより、
フィンカラー20と伝熱管6を密着させることができ
る。図23は拡管後のフィンチューブ型熱交換器を示し
ている。図23のように、フィンカラー20と伝熱管6
が密着することで、フィン1(空気)と伝熱管6(冷
媒)の熱交換が可能となる。また、フィンカラー20に
おけるフィンカラーリフレア部2により、アベック現象
と言われる拡管時のフィン1の重なり合いを防ぐ。
【0003】上述したように、フィンチューブ型熱交換
器においてはフィンカラー20と伝熱管6を密着させる
ことでフィン1と伝熱管6の熱交換を行うが、フィンカ
ラー20と伝熱管6の間には熱抵抗が存在する。これは
接触熱抵抗とよばれ、その逆数を接触熱伝達率αcとい
う。また、接触熱伝達率αcと熱交換器の空気−冷媒間
の熱通過率Kの関係は次のようになる。 αo=Ao/(Ap+ψAf)/αa+Ao/Ap/αc ・・・ (式1) K=1/(1/αo+Ao/Ai/αi) ・・・ (式2) ここで、フィン−空気の熱伝達率をαa、伝熱管内の冷
媒の熱伝達率をαi、伝熱管外の熱伝達率をαo、フィン
部伝熱面積をAf、管外伝熱面積をAo、管内伝熱面積をA
i、フィン効率をψとする。上式より、αcが増大する
と、熱通過率は増大する。なお、接触熱伝達率αcはフ
ィンカラー20と伝熱管6の密着度合いにより決定さ
れ、特に、接触部の面積と面圧を高くするとαcは大き
くなる。このため、図22のようにフィンカラー中間部
はストレートとし、この長さを大きくした方が接触部の
面積が大きくなり、αcが向上するものとされてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のフィンチューブ型熱交換器のフィンカラー20にお
いては、図2に示すような拡管方法によると、ストレー
トなフィンカラー中間部3が座屈し、拡管した後、フィ
ンカラー中間部が伝熱管から浮き、フィンカラーリフレ
ア部付近と根元部付近しかフィンカラー20と伝熱管6
が接触せず、十分な熱交換性能が得られないという問題
点があった。
【0005】また、従来の拡管の際、フィンカラー20
と伝熱管6が接触している部分に大きな応力集中が発生
し、フィンカラー割れを引き起こしやすく、接触熱伝達
率αcが低下し、十分な熱交換性能が得られないという
問題点があった。
【0006】この発明は、従来フィンカラーの上記のよ
うな問題点を解決するためになされたもので、この発明
の第1の目的は、フィンカラー形状を適正化することに
より、接触部の面積と面圧を高くし、接触熱伝達率αc
を大きくし、高い熱交換能力を有する熱交換器を得るこ
とを目的とする。
【0007】また、この発明の第2の目的はフィンカラ
ーの密着率(=(拡管後のフィンカラー径dfa―拡管前の
フィンカラー径dfb)/拡管前のフィンカラー径dfb)を
適正化することによって、フィンカラー割れを防ぎ、フ
ィンカラーと伝熱管の間の接触熱伝達率を向上させ、高
い熱交換能力を有する熱交換器を得ることを目的とす
る。
【0008】また、この発明の第3の目的は、高い熱交
換能力を有する熱交換器を備えることにより、エネルギ
ー効率の高い冷凍空調装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るフィンチ
ューブ型熱交換器は、平行に配置した複数の伝熱管と、
前記伝熱管に対して直交するプレートフィンとを備え、
前記プレートフィンにおける前記伝熱管が挿通されるフ
ィンカラーの形状を伝熱管側に凸とし、前記伝熱管と前
記フィンカラーの曲面部とを接触させるものである。
【0010】また、前記プレートフィンにおける前記伝
熱管が挿通されるフィンカラーに3つ以上の曲げRを付
け、さらにそれぞれの曲げRを滑らかに接続させ、全体
的にフィンカラー形状を伝熱管側に凸とし、ストレート
部分が存在しないようにするものである。
【0011】また、前記プレートフィンにおける前記伝
熱管が挿通されるフィンカラーに3つ以上の曲げRを付
け、さらに前記何れかの曲げR間にストレート部を持
ち、それらを滑らかに接続させ、全体的にフィンカラー
形状を伝熱管側に凸とするものである。
【0012】また、3つ以上の曲げRのうち、フィンカ
ラーリフレア部の曲げR1、フィンカラー中間部の曲げR
2、フィンカラー根元部の曲げR3を R2>R1 かつ R2>R3 としたものである。
【0013】また、密着率Emの定義を Em=(拡管後のフィンカラー径−拡管前のフィンカラー
径)/拡管前のフィンカラー径 とすると、0.5≦Em≦3.0の条件を満たすものである。
【0014】また、前記プレートフィンにおける前記伝
熱管が挿通されるフィンカラーのフィンカラーリフレア
部およびフィンカラー根元部にそれぞれ半径R7およびR8
の2つの曲げRを付け、さらにそれぞれの曲げRを滑らか
に接続させ、全体的にフィンカラー形状を伝熱管側に凸
としたものである。
【0015】また、前記半径R7とR8との間にストレート
部分が存在しないようにするとともに、さらにフィンピ
ッチFpに対し、 R7+R8=FpおよびR7>R8 となるものである。
【0016】また、前記プレートフィンにおける前記伝
熱管が挿通されるフィンカラーを単一のRで構成し、全
体的にフィンカラー形状を伝熱管側に凸としたものであ
る。
【0017】また、前記フィンカラーにストレート部分
が存在しないようにするとともに、さらに、この単一の
曲げRはフィンピッチFpに対し、2R=Fpとなるものであ
る。
【0018】 密着率Emの定義を Em=(拡管後のフィンカラー径−拡管前のフィンカラー
径)/拡管前のフィンカラー径 とすると、1.0≦Em≦3.0の条件を満たすものである。
【0019】また、前記フィンカラーにおけるフィンカ
ラーリフレア部とフィンカラー根元部との中間付近を伝
熱管側への最大凸としたものである。
【0020】また、前記フィンカラーをドローレス加工
法を用いて形成したものである。
【0021】また、前記伝熱管を楕円管としたものであ
る。
【0022】また、平行に配置した複数の伝熱管と、前
記伝熱管に対して直交するプレートフィンとを備え、前
記プレートフィンにおける伝熱管が挿通されるフィンカ
ラーに対し、フィンカラーリフレア部方向からフィンカ
ラー根元部に向かって拡管玉を挿入して前記伝熱管を拡
管するものである。
【0023】また、この発明に係る冷凍空調装置は、冷
媒を前記伝熱管内に流れる作動流体とし、圧縮機、凝縮
器熱交換器、絞り装置および蒸発器熱交換器を順次接続
して冷媒回路を構成するとともに、前記プレートフィン
間に気流を発生させる送風機を備え、上記のいずれかに
記載のフィンチューブ型熱交換器を備えたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】実施の形態1. (1)フィンチューブ型熱交換器におけるフィンカラー
形状 図1は本発明の実施の形態1に係るフィンチューブ型熱交
換器に用いられるプレートフィンのうち、拡管前のフィ
ンカラーの断面形状を示す断面図である。プレートフィ
ンのその他の形状や外観図は図20または図21と同様
である。
【0025】本実施の形態の熱交換器は従来技術の項に
おいて説明したものと同様に平行に配置した複数の伝熱
管6とこの伝熱管6に対して直交する多数のプレートフ
ィン1とを備えた構成とされており、(図23参照)、
前記伝熱管6を流通する冷媒とフィン1の間の空気流通
路を流通する空気との間で熱交換を行わせて蒸発器ある
いは凝縮器として作用することとなっている。この実施
の形態においてフィン1の積層方向のピッチFpはFp=0.00
12mであり、フィン厚みFt=0.0001m、段ピッチはDp=0.0
20m、列ピッチはLp=0.013m、列数はN=2、伝熱管の拡管
前の直径をdob=0.007m、拡管後の直径をdoa=0.00735mと
する。また、拡管率Ekの定義を次のようにする。 Ek=(拡管後の伝熱管外径−拡管前の伝熱管外径)/拡管前の伝熱管外径 ・・・ (式3) この実施の形態では拡管率はEk=5.0%とする。拡管前の
フィンカラー径はdfb=0.00725m、拡管後のフィンカラ
ー径はdfa=0.00735mとする。尚、dfb、dfaはともに円
筒形の最短距離である。また、密着率Emの定義を次のよ
うにする。 Em=(拡管後のフィンカラー径−拡管前のフィンカラー径)/拡管前の フィンカラー径 ・・・ (式4) この実施の形態では密着率をEm=1.38%とする。
【0026】本実施の形態よると、フィンカラー20に
3つの曲げR(フィンカラーリフレア部2、フィンカラ
ー中間部3およびフィンカラー根元部4)を設けてお
り、これらは直線部分の無い仕様である。このフィンカ
ラーリフレア部2、フィンカラー中間部3およびフィン
カラー根元部4の曲線部は常に伝熱管6側に凸となって
おり、互いに滑らかに接続される。本実施の形態におい
て、フィンカラーリフレア部2の曲りRはR1=0.0006m、
フィンカラー中間部3の曲りRはR2=0.0013m、フィンカ
ラー根元部4の曲りRはR3=0.0004mとする。
【0027】図2はフィンチューブ型熱交換器の拡管の
様子を示した断面図である。図2において、5は伝熱管
6を内側から広げる拡管玉、40は拡管玉5が移動する
拡管方向である。図3は、従来のフィンカラーを用いた
場合の拡管初期段階の応力状態およびフィンカラー形状
を示している。図2のようにプレートフィンに拡管玉5
を挿入し拡管を行うことにより、フィンカラー20と伝
熱管6が密着するが、従来のフィンカラーを用いた場
合、フィンカラー根元部4の内側に極大引っ張り応力
7、伝熱管6側に極大圧縮応力8が生じ、曲げモーメン
ト9が発生する。
【0028】図4は従来のフィンカラーを用いた場合の
拡管終了時の応力状態およびフィンカラー形状を示して
いるが、曲げモーメント9の影響で伝熱管6と反対方向
に座屈している。そのため、フィン1と伝熱管6の接触
面積はフィンカラー根元部4とフィンカラーリフレア部
2付近の2点のみとなっている。また、フィンカラーの
内側の引っ張り応力集中がみられ、非常に割れやすい。
【0029】図5は、本実施の形態のフィンカラー20
を用いた場合の拡管初期段階の応力状態およびフィンカ
ラー形状を示している。この場合も同様に、フィンカラ
ー根元部4の内側に極大引っ張り応力7、伝熱管6側に
極大圧縮応力8が生じるが、フィンカラー中間部3の曲
面部から伝熱管6との接触がはじまるため、応力集中が
小さく曲げモーメントも小さい。また、フィンカラーリ
フレア部2及びフィンカラー根元部4とフィンカラー中
間部3とは全体にわたって滑らかに繋がっているので、
全体にわたって応力集中が起きにくい。
【0030】図6は、本実施の形態のフィンカラーを用
いた場合の拡管終了時の応力状態およびフィンカラー形
状を示しているが、従来フィンのように座屈が生じてお
らず、フィン1と伝熱管6の接触面積も従来の場合と比
べ非常に大きい。また、応力集中の度合いが小さいため
フィンカラー割れ等は起きにくい。特にフィンカラー2
0におけるフィンカラーリフレア部2とフィンカラー根
元部4との中間付近を伝熱管6側への最大凸としている
ため、拡管時の応力分散が良好となり、フィンカラー2
0が座屈しにくくなる。
【0031】図7は本実施の形態によるフィンカラー形
状を用いたフィンチューブ型熱交換器の拡管後の形状
と、図中の原点からの位置における、現行の接触面圧を
100%とした場合に対する本実施の形態の面圧比をそれぞ
れ示している。従来のフィンカラー形状(図22)を拡
管する場合、上述したように、拡管前のストレート部分
であるフィンカラー中間部3が座屈し、伝熱管6方向に
凸のフィンカラー形状となり、フィンカラー根元部4と
フィンカラーリフレア部2付近しかフィンカラー20と
伝熱管6が接触しない。一方、本実施の形態によるフィ
ンカラー形状の場合、座屈が発生せず、接触面積は大幅
に増大する。また、接触部の面圧の平均値は従来のフィ
ンカラーの場合とほぼ同じである。
【0032】次に、接触面圧と接触面積から接触熱伝達
率αcを求める手法を示す。フィンカラーと伝熱管が接
触している部分の熱伝達率αclを次に示す。 αcl=5.83×109/(1/λ1+1/λ2)×0.6×P×9.8/H+106λf/(δ1 +δ2) ・・・ (式5) ここで、λ1はフィンカラー(アルミニウム)の熱伝導率
[W/(m2K)]、λ2は伝熱管(銅)の熱伝導率[W/(m2K)]、P
は面圧[kgf/mm2]、Hは銅の硬さ[kgf/mm2]、λfは接触面
間の介在物質の熱伝導率[W/(m2K)]、δ1はフィンカラー
の粗さの最大高さ[μm]、δ2は伝熱管(銅)の粗さの最
大高さ[μm]。本実施の形態では次の値を用いた。 λ1=237 W/(m2K)、λ2=398 W/(m2K)、H=369 kgf/mm
2、λf=26.13×10-3W/(m2K)、δ1=10 μm、δ2=0.29
μm。 また、接触している部分としていない部分のトータルの
接触熱伝達率αcは次のようになる。 αc=∫(x×αcl(x))dx/Fp ・・・ (式6) ここで、xは図7の原点からの距離[m]、αcl(x)はxに
おける熱伝達率、Fpはフィンピッチ[m]。また、積分区
間は0から0.0012[m]である。このようにして、従来フィ
ンカラーと本実施の形態によるフィンカラーによる接触
熱伝達率αcを算出すると、従来のフィンカラー(図2
2)による接触熱伝達率はαc=10000[W/(m2K)]、本実施
の形態(図1)による接触熱伝達率はαc=27000[W/(m2
K)]となった。本実施の形態(図1)によるαcは従来の
フィンカラーに比べて約2.7倍向上した。
【0033】また、図8は密着率Emを変化させたとき、
従来のフィンカラー形状による接触熱伝達率αcの最大
値を100%としたときの本実施の形態のフィンカラー形
状によるαcとの比率を示したものである。従来のフィ
ンカラーでは、密着率を上げていくと接触面圧および接
触面積が大きくなり、Em=1%程度までαcは向上する。
さらに密着率を上げていくと接触面積は向上するが、フ
ィンカラー根元部4における応力値が高くなり、割れが
生じ、αcは低下する。本実施の形態のフィンカラーで
も同様に、密着率を上げていくと接触面圧および接触面
積が大きくなり、Em=1%程度までαcは向上する。さら
に密着率を上げた場合でも、図6で示したように、従来
フィンカラーに比べフィンカラー根元部4の応力が小さ
くなるため、フィンカラー割れが少なく、従来フィンカ
ラーの場合よりも高いEmでも高いαcを維持する。図8
より、密着率はEm=1.0付近で最大となり、0.5≦Em≦3.0
の範囲であれば最大値に対して20%以内となり、接触熱
伝達率αcは十分に大きい。
【0034】なお、図1ではフィンカラー中間部3に大
きなRを付けているが、従来のフィンカラー(図22)
のストレート部を曲げる方法もある。すなわち、図9の
ように、フィンカラー20にフィンカラーリフレア部
2、フィンカラー根元部4にそれぞれ半径R4、R5の2つ
の曲げRを付け、屈曲部11の角度をθとすると、 90°≦θ<180° となるようにし、その頂点に曲げR5を付け、全体的にフ
ィンカラー形状を伝熱管6側に凸であるが、屈曲部11
頂点とフィンカラー根元部4およびフィンカラーリフレ
ア部2の間はストレートとなるようにする。また、フィ
ンカラーリフレア部2の割れを抑制するためにθは90°
以上とすると効果的である。このようにすることで、製
造時にフィンカラー中間部の大きなRを設ける際の困難
を避けることができる。また、R同士の間にストレート
部が存在することで、製造時にR同士が影響し合って形
状が歪むことを防止できる。この接触熱伝達率αcを上
述した式で算出すると、約1.8倍となった。
【0035】また、本実施の形態では伝熱管に円管を用
いているがこれが楕円形状および偏平管となったときで
も本実施の形態のフィンカラー形状を用いたとき同様の
効果を奏する。
【0036】なお、本実施の形態によるフィンカラーを
用いた熱交換機はフィンのスリットパターンが変化した
ときにも、同様の効果を奏する。
【0037】さらに、本実施の形態はフィンにアルミニ
ウム、伝熱管に銅を用いているが、この材料がその他の
金属に変わったときにもその効果に変化はない。
【0038】図10は、本発明におけるフィンカラー成
形方法の工程を示す断面図である。図10の成形方法は
一般にドローイング加工法と呼ばれている。
【0039】以下、その製造方法の工程を順次説明す
る。金属板状に形成するカラー付透孔の開孔径よりも大
径の底面を有する円錐大または円柱状の浅容器部51を
形成し〔(イ)の工程〕、次いで前記浅容器部51の径
を縮径しつつ高さを徐々に高くするドローイング加工を
行なう〔(ロ)(ハ)(ニ)の工程〕。ドローイング加
工を施して所定の高さになった容器部51は、穿設加工
およびバーリング加工を施してカラー52となり
〔(ホ)の工程〕、さらにカラー52の先端部を折り曲
げてフィンカラーリフレア部2を形成する〔(ヘ)の工
程〕。
【0040】かかる図10の製造方法によれば、高いカ
ラーを有するカラー付透孔を形成することができるの
で、曲面の曲率を大きくでき、曲率の面で滑らかな形状
のフィンカラーとすることが可能になる。
【0041】図11は、本発明における他のフィンカラ
ー成形方法の工程を示す断面図である。図11の成形方
法は一般にドローレス加工法またはアイアニング加工法
と呼ばれている。
【0042】以下、その製造方法の工程を順次説明す
る。金属板状対に穿設加工およびバーリング加工を行な
い、突出片53によって周縁が囲まれている穿設孔54
を形成し〔(a)の工程〕、次いで穿設孔54の開孔径
を拡大しつつ突出片53をしごきながら延展し、所定の
高さのカラー52とするアイアニング加工を行なう
〔(b)(c)の工程〕。かかるアイアニング加工は、
通常、ポンチの外壁面とダイスの内壁面とによって突出
片53またはカラー52をしごくことによって行なわれ
ている。図11ではアイアニング加工を二段階で行なっ
ており、各段階で使用されるポンチおよびダイスの径は
異なるものである。このようにして得られる所定高さの
カラー52は、その先端部が折り曲げられてフィンカラ
ーリフレア部2が形成される〔(d)の工程〕。
【0043】図10のドローイング加工では、フィンカ
ラーを高くすることができるが、ドローイング加工の際
に容器部51の径を縮径するため、得られるフィンカラ
ー20付近に同心円状の打痕が生じたり、金属板状体の
両端部にしわができ、フィン全体に反りや捩じりが発生
する等の可能性がある。従って、打痕やしわ、反り、捩
じり部に応力集中が起き、本発明の効果が十分得られな
い恐れがあるが、かかる図11の製造方法によれば、フ
ィンカラーの曲面を滑らかにでき、上記問題を解消して
本発明の効果を十分に発揮することができる。
【0044】実施の形態2.図12には、本発明実施の
形態にかかる拡管前のプレートフィンの形状が示されて
いる。
【0045】図12は本実施の形態におけるフィンカラ
ー断面の拡大図である。また、本実施の形態の外観図は
図20または図21と同様である。この実施の形態にお
いてフィン1の積層方向のピッチFpはFp=0.0012mであ
り、フィン厚みFt=0.0001m、段ピッチはDp=0.020m、列
ピッチはLp=0.013m、列数はN=2、伝熱管の拡管前の直
径をdob=0.007m、拡管後の直径をdoa=0.00735mとする。
また、拡管率Ekの定義を次のようにする。 Ek=(拡管後の伝熱管外径−拡管前の伝熱管外径)/拡管前の伝熱管外径 ・・・ (式7) この実施の形態では拡管率はEk=5.0%とする。拡管前の
フィンカラー径はdfb=0.00725m、dfa=0.00735mとす
る。また、密着率Emの定義を次のようにする。 Em=(拡管後のフィンカラー径−拡管前のフィンカラー径)/拡管前の フィンカラー径 ・・・ (式8) この実施の形態では密着率をEm=1.38%とする。
【0046】ここではフィンカラーに2つの曲線部、フ
ィンカラーリフレア部(R7)2、フィンカラー根元部
(R8)4を設けており、直線部分の無い仕様である。こ
の曲線部となるフィンカラーリフレア部2およびフィン
カラー根元部4は常に伝熱管6側に凸となっており、滑
らかに接続される。また、フィンカラー20に2つの曲
線部を設けており、直線部分の無い仕様である。また、
滑らかに2つのRを接続し、直線部分をつくらないために
は、 R7+R8=Fp ・・・ (式9) となる必要がある。このように2つの曲げRでフィンカラ
ーを作成することで、実施の形態1で示したような、フ
ィンカラー中間部の大きなRを作成する必要がなく、実
施の形態1よりも製造上で優位性がある。この実施の形
態において、フィンカラーリフレア部の曲りRはR4=0.
0006m、フィンカラー根元部の曲りRはR5=0.0006mとす
る。この場合、フィンカラーは単一R(=0.0006m)で形成
されていることとなる。
【0047】図13は、本実施の形態のフィンカラーを
用いた場合の拡管終了時の応力状態およびフィンカラー
形状を示しているが、従来フィンのように座屈が生じて
いない。したがって、フィンと伝熱管の接触面積は従来
フィンカラーと比べて大きくなる。
【0048】図14は本実施の形態によるフィンカラー
形状を用いたフィンチューブ型熱交換器の拡管後の形
状、図中の原点からの位置における、現行の接触面圧を
100%とした場合の本実施の形態の面圧比をそれぞれ示し
ている。従来のフィンカラー形状(図22)を拡管する
場合、上述したように、拡管前のストレート部分3が座
屈し、伝熱管方向に凸のフィンカラー形状となり、根元
部4とリフレア部2しかフィンカラー20と伝熱管6が
接触しない。一方、本実施の形態のフィンカラー形状の
場合、座屈が発生せず、接触面積は実施の形態1のフィ
ンカラー程ではないが、増大する。また、接触部の面圧
の平均値は従来のフィンカラーの場合よりも大きくな
る。また、実施の形態1で示した、接触熱伝達率αcを計
算する式を用いて、従来フィンカラーと本実施の形態に
よるフィンカラーによる接触熱伝達率αcを算出する
と、本実施の形態によるαcは従来のフィンカラーに比
べて約2.0倍熱伝達率が向上した。
【0049】また、図15は密着率Emを変化させたと
き、従来のフィンカラー形状による接触熱伝達率αcの
最大値を100%としたときの本実施の形態のフィンカラ
ー形状によるαcとの比率を示したものである。従来の
フィンカラーでは、密着率を上げていくと接触面圧およ
び接触面積が大きくなり、Em=1%程度までαcは向上す
る。さらに密着率を上げていくと接触面積は向上する
が、フィンカラー根元部4における応力値が高くなり、
割れが生じ、αcは低下する。本実施の形態のフィンカ
ラーでも同様に、密着率を上げていくと接触面圧および
接触面積が大きくなり、Em=1%程度までαcは大幅に向
上する。さらに密着率を上げた場合でも、R部分のつぶ
れが大きくなり接触面積が大きくなるため、2%程度まで
αcは向上する。したがって、極大値をとる密着率Emの
値は実施の形態1の場合よりも大きくなる。本実施の形
態の場合、1.0≦Em≦3.0の範囲であれば最大値に対して
20%以内となり、接触熱伝達率Emは十分に大きい。
【0050】また、本実施の形態では伝熱管に円管を用
いているがこれが楕円形状および偏平管となったときで
も本実施の形態のフィンカラー形状を用いたときと同様
の効果を奏する。
【0051】また、図12ではフィンカラーリフレア部
R7とフィンカラー根元部R8の2つのRを等しくした場
合、即ちフィンカラーを一つのRで構成した場合を示し
たが、このR7とR8が等しくない場合もR7>R8とすれば拡
管時にフィンとフィンの重なりが少なくなり、本実施の
形態のフィンカラー形状を用いたときと同様の効果を奏
する。
【0052】なお、本実施の形態によるフィンカラーを
用いた熱交換機はフィンのスリットパターンが変化した
ときにも、同様の効果を奏する。
【0053】さらに、本実施の形態はフィンにアルミニ
ウム、伝熱管に銅を用いているが、この材料がその他の
金属に変わったときにもその効果に変化はない。
【0054】実施の形態3.図16には、この発明の実
施の形態3であるフィンチューブ型熱交換器の構成を示
す。図16において、(a)はフィン1に対して垂直な
方向から見た場合の平面断面図、(b)は上記(a)図
のB−B面を矢印方向から見た場合の部分側断面図であ
る。この実施の形態では伝熱管6の断面形状が楕円管と
なっている。また、伝熱管6間のフィン1上には段方向
(気体の通過する方向に対して直角方向)にフィン1を
切り起こして形成したスリット53、54、55および
脚部のみを切り起こして形成した脚部のみスリット5
6、57が、それぞれ、気体の流動方向に沿って設けら
れ、スリット群を構成している。尚、その他の形状は実
施の形態1、2と同じであり、図中、実施の形態1、2
と同一または相当部分には同一符号を付し、説明を省略
する。
【0055】図16中、フィン1前縁から伝熱管6まで
の距離a1=0.0025m、フィン1後縁から伝熱管6までの距
離a2=0.00489m、伝熱管6の長軸長さda=0.01301m、伝熱
管6の短軸長さdb=0.00377m、伝熱管6の段ピッチDp=0.
0204m、伝熱管6の列ピッチLp=0.005m、フィンピッチFp
=0.0012m、フィン厚さFt=0.0001m、フィン幅L=0.0254m
である。
【0056】伝熱管6を楕円管とした場合、拡管時に短
軸側と長軸側とでフィンカラー20に係る接触圧が異な
る。従って、フィンカラー20に係る応力集中も場所に
よって異なることになるが、フィンカラー20の強度を
部分的に変えることは困難である。そこで、ある程度の
応力の違いに対しても対応できるようなフィンカラーと
する必要がある。本実施の形態のフィンカラーによれ
ば、応力集中が発生しにくく、座屈や破壊が起きにくい
ことから、このような楕円管の伝熱管に好適である。
【0057】また、拡管後の密着率や接触熱伝達率が良
好なため、楕円管の長軸側および短軸側における熱交換
効率が良い。しかも楕円管は真円管に比べて熱交換能力
の向上と通風抵抗の低減が図れる。従来、楕円管による
熱交換能力の向上を図ろうとしてもフィンカラーとの接
触面積を十分確保できず、その効果が発揮できなかった
が、本発明によれば楕円管を採用することによる熱交換
能力の向上の効果を十分発揮できる。尚、楕円管形状は
図16に限定されるものではなく、他の楕円形状でも同
様の効果を奏する。
【0058】実施の形態4. (2)フィンチューブ型熱交換器の拡管方法 図17は本実施の形態によるフィンチューブ型熱交換器
の拡管方法を示しており、拡管の途中段階の断面図であ
る。本実施の形態の場合、拡管玉5はフィンカラー20
のフィンカラーリフレア部2から、フィンカラー根元部
4に向かって積層されたプレートフィンに挿入される。
また、本実施の形態ではプレートフィン20の仕様は従
来の技術で記載のプレートフィンと類似とする。
【0059】図18は、本実施の形態による拡管方法お
よび従来の拡管方法によるフィンチューブ型熱交換器の
拡管後の形状、フィンカラー20と伝熱管6の接触長さ
および面圧をそれぞれ示している。通常の拡管方法では
拡管玉はフィンカラー根元部から、フィンカラーリフレ
ア部に向かって挿入される(図5)。図18は、本実施
の形態のように拡管玉5の挿入方向を反対にすること
で、フィン1の座屈が小さくなり、フィンカラー20と
伝熱管6の接触面積はほとんど変らないが、接触面圧が
増大することを示している。
【0060】実施の形態1で示した接触熱伝達率αcを求
める式を用いると、従来の拡管方法によるαcに対し、
本実施の形態によるαcは約1.3倍となる。
【0061】また、本実施の形態では伝熱管に円管を用
いているがこれが楕円形状および偏平管となったときで
も本実施の形態のフィンカラー形状を用いたときと同様
の効果を奏する。もちろん実施の形態1、2、3のフィ
ンカラー形状のものについても本実施の形態の拡管方法
は適用可能である。
【0062】なお、本実施の形態によるフィンカラーを
用いた熱交換機はフィンのスリットパターンが変化した
ときにも、同様の効果を奏する。
【0063】さらに、本実施の形態はフィンにアルミニ
ウム、伝熱管に銅を用いているが、この材料がその他の
金属に変わったときにもその効果に変化はない。
【0064】実施の形態5.図19は冷媒回路図および
送風機から構成される冷凍空調装置を示す概念図であ
る。図に示す冷媒回路は、圧縮機31、凝縮熱交換器3
2、絞り装置33、蒸発熱交換器34を冷媒配管で順次
接続することにより構成されている。勿論冷暖房運転用
に四方弁を備えても良い。また、35は凝縮熱交換器3
2、蒸発熱交換器34を通過する空気流を発生させる送
風機、36は送風機35を駆動する送風機用モータであ
る。上述の実施の形態1、2、3および4によるフィン
チューブ型熱交換器を凝縮熱交換器22または蒸発熱交
換器24、もしくは両方に用いることにより、エネルギ
効率の高い冷凍空調装置を実現することが出来る。ここ
で、エネルギ効率は、次式で構成されるものである。 暖房エネルギ効率=室内熱交換器(凝縮器)能力/全入力 ・・・ (式10) 冷房エネルギ効率=室内熱交換器(蒸発器)能力/全入力 ・・・ (式11)
【0065】なお、上述の実施の形態1、2および3で
述べた熱交換器およびそれを用いた空調冷凍装置につい
ては、HCFC(R22)やHFC(R116、R12
5、R134a、R14、R143a、R152a、R
227ea、R23、R236ea、R236fa、R
245ca、R245fa、R32、R41,RC31
8などや、これら冷媒の数種の混合冷媒R407A、R
407B、R407C、R407D、R407E、R4
10A、R410B、R404A、R507A、R50
8A、R508Bなど)、HC(ブタン、イソブタン、
エタン、プロパン、プロピレンなどや、これら冷媒の数
種混合冷媒)、自然冷媒(空気、炭酸ガス、アンモニア
などや、これら冷媒の数種の混合冷媒)、またこれら冷
媒の数種の混合冷媒など、どんな種類の冷媒を用いて
も、その効果を達成することが出来る。
【0066】また、冷凍機油としては鉱油、エステル
油、アルキルベンゼン系油等、冷媒との相溶性が高い
油、低い油の何れについてもその効果を達成することが
出来る。また、作動流体として、空気と冷媒の例を示し
たが、他の気体、液体、気液混合流体を用いても、同様
の効果を奏する。
【0067】また、伝熱管とフィンは異なった材料を用
いていることが多いが、伝熱管とフィンに銅、伝熱管と
フィンにアルミなど、同じ材料を用いることで、フィン
と伝熱管のロウ付けが可能となり、フィン部と伝熱管の
接触熱伝達率が飛躍的に向上し、熱交換能力が大幅に向
上する。また、リサイクル性も向上させることができ
る。
【0068】
【発明の効果】この発明による熱交換器は、以上説明し
たように構成されているので、以下に示すような効果を
奏する。
【0069】平行に配置した複数の伝熱管と、前記伝熱
管に対して直交するプレートフィンとを備え、前記プレ
ートフィンにおける前記伝熱管が挿通されるフィンカラ
ーの形状を伝熱管側に凸とし、前記伝熱管と前記フィン
カラーの曲面部とを接触させるため、伝熱管拡管時の応
力集中が低減でき、変形や破壊が小さく、熱交換能力が
高い熱交換器が得られる効果がある。
【0070】また、前記プレートフィンにおける前記伝
熱管が挿通されるフィンカラーに3つ以上の曲げRを付
け、さらにそれぞれの曲げRを滑らかに接続させ、全体
的にフィンカラー形状を伝熱管側に凸とし、ストレート
部分が存在しないようにするため、フィンカラーの応力
集中が低減でき、熱交換能力が高い熱交換器が得られる
効果がある。
【0071】また、前記プレートフィンにおける前記伝
熱管が挿通されるフィンカラーに3つ以上の曲げRを付
け、さらに前記何れかの曲げR間にストレート部を持
ち、それらを滑らかに接続させ、全体的にフィンカラー
形状を伝熱管側に凸とするため、製造時にフィンカラー
中間部に大きなRを設ける際の困難を避けることがで
き、製作性が良く熱交換能力が高い熱交換器が得られる
効果がある。
【0072】また、密着率Emの定義を Em=(拡管後のフィンカラー径−拡管前のフィンカラー
径)/拡管前のフィンカラー径 とすると、0.5≦Em≦3.0の条件を満たすようにしたた
め、接触熱伝達率を大きくでき、熱交換能力が高い熱交
換器が得られる効果がある。
【0073】また、前記プレートフィンにおける前記伝
熱管が挿通されるフィンカラーのフィンカラーリフレア
部およびフィンカラー根元部にそれぞれ半径R7およびR8
の2つの曲げRを付け、さらにそれぞれの曲げRを滑らか
に接続させ、全体的にフィンカラー形状を伝熱管側に凸
としたので、応力集中が低減でき、製作性が良く熱交換
能力が高い熱交換器が得られる効果がある。
【0074】また、前記半径R7とR8との間にストレート
部分が存在しないようにするとともに、さらにフィンピ
ッチFpに対し、 R7+R8=FpおよびR7>R8 となるようにしたので、滑らかな形状により応力集中が
低減でき、製作性が良く熱交換能力が高い熱交換器が得
られる効果がある。
【0075】また、前記プレートフィンにおける前記伝
熱管が挿通されるフィンカラーを単一のRで構成し、全
体的にフィンカラー形状を伝熱管側に凸としたので、熱
交換能力が高い熱交換器が得られる効果がある。
【0076】また、前記フィンカラーにストレート部分
が存在しないようにするとともに、さらに、この単一の
曲げRはフィンピッチFpに対し、 2R=Fp となるようにしたので、製作性が良く熱交換能力が高い
熱交換器が得られる効果がある。
【0077】また、密着率Emの定義を Em=(拡管後のフィンカラー径−拡管前のフィンカラー
径)/拡管前のフィンカラー径 とすると、1.0≦Em≦3.0の条件を満たすようにしたた
め、製作が容易で熱交換能力が高い熱交換器が得られる
効果がある。
【0078】また、前記フィンカラーにおけるフィンカ
ラーリフレア部とフィンカラー根元部との中間付近を伝
熱管側への最大凸としたため、拡管時にフィンカラーが
座屈しにくくなる効果がある。
【0079】また、前記フィンカラーをドローレス加工
法を用いて形成したので、曲面形状を滑らかにできるか
ら、応力集中を低減し、熱交換能力が高い熱交換器が得
られる効果がある。
【0080】また、前記伝熱管を楕円管としたので、楕
円管による熱交換能力の向上と通風抵抗の低減が図れ、
しかも楕円管とフィンカラーの密着性を向上させること
ができる効果がある。
【0081】また、平行に配置した複数の伝熱管と、前
記伝熱管に対して直交するプレートフィンとを備え、前
記プレートフィンにおける伝熱管が挿通されるフィンカ
ラーに対し、フィンカラーリフレア部方向からフィンカ
ラー根元部に向かって拡管玉を挿入して前記伝熱管を拡
管するため、接触面圧が増大し、熱交換能力が高い熱交
換器が得られる効果がある。
【0082】また、この発明による冷凍空調装置は、冷
媒を前記伝熱管内に流れる作動流体とし、圧縮機、凝縮
器熱交換器、絞り装置および蒸発器熱交換器を順次接続
して冷媒回路を構成するとともに、前記プレートフィン
間に気流を発生させる送風機を備えた冷凍空調装置にお
いて、上記いずれかに記載のフィンチューブ型熱交換器
を備えたため、伝熱性能が向上し、エネルギー効率に優
れた冷凍空調装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す図で、プレー
トフィンのフィンカラー部における断面図である。
【図2】 実施の形態1を示す図で、フィンチューブ型
熱交換器の拡管の過渡状態を示した断面図である。
【図3】 実施の形態1を示す図で、従来フィンカラー
について、拡管開始時のフィンカラーにかかる応力分布
を示した説明図である。
【図4】 実施の形態1を示す図で、従来フィンカラー
について、拡管終了時のフィンカラーにかかる応力分布
を示した説明図である。
【図5】 実施の形態1を示す図で、図1のフィンカラ
ーについて、拡管開始時のフィンカラーにかかる応力分
布を示した説明図である。
【図6】 実施の形態1を示す図で、図1のフィンカラ
ーについて、拡管終了時のフィンカラーにかかる応力分
布を示した説明図である。
【図7】 実施の形態1を示す図で、拡管後のフィンカ
ラー形状の断面図と積層方向距離に対し、接触面圧向上
率を示した特性図である。
【図8】 実施の形態1を示す図で、密着率に対する、
接触熱伝達率向上率を示した特性図である。
【図9】 実施の形態1を示す図で、プレートフィンの
フィンカラー部における断面図である。
【図10】 実施の形態1を示す図で、フィンカラーの
製造方法を示す断面図である。
【図11】 実施の形態1を示す図で、フィンカラーの
製造方法を示す断面図である。
【図12】 実施の形態2を示す図で、プレートフィン
のフィンカラー部における断面図である。
【図13】 実施の形態2を示す図で、図1のフィンカ
ラーについて、拡管終了時のフィンカラーにかかる応力
分布を示した説明図である。
【図14】 実施の形態2を示す図で、拡管後のフィン
カラー形状の断面図と積層方向距離に対し、接触面圧向
上率を示した特性図である。
【図15】 実施の形態2を示す図で、密着率に対す
る、接触熱伝達率向上率を示した特性図である。
【図16】 実施の形態3を示す図で、熱交換器の構成
を表す平面断面図および部分側断面図である。
【図17】 実施の形態4を示す図で、フィンチューブ
型熱交換器の拡管の過渡状態を示した断面図である。
【図18】 実施の形態4を示す図で、拡管後のフィン
カラー形状の断面図と積層方向距離に対し、接触面圧向
上率を示した特性図である。
【図19】 実施の形態5を示す図で、冷凍空調装置の
冷媒回路を示す図である。
【図20】 従来の熱交換器を示す図で、プレートフィ
ンの拡管前の状態を示す部分平面図とその側面図および
フィンカラー断面図である。
【図21】 従来の熱交換器を示す図で、プレートフィ
ンの拡管前の状態を示す部分平面図およびフィンカラー
断面図である。
【図22】 従来の熱交換器を示す図で、プレートフィ
ンのフィンカラー部における断面図である。
【図23】 従来の熱交換器を示す図で、フィンチュー
ブ型熱交換器のの拡管後の状態を示す部分平面図とその
側面図である。
【符号の説明】 1 フィン、 2 フィンカラーリフレア部、 3 フ
ィンカラー中間部、4 フィンカラー根元部、 5 拡
管玉、 6 伝熱管、 7 極大引っ張り応力、 8
極大圧縮応力、 9 曲げモーメント、 10 フィン
カラーストレート部、 11 フィンカラー屈曲部、
12 スリット、 20フィンカラー、 31 圧縮
機、 32 凝縮熱交換器、 33 絞り装置、 34
蒸発熱交換器、 35 送風機、 36 送風機用モ
ータ、 40 拡管方向。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】
フロントページの続き (72)発明者 中山 雅弘 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 金澤 浩 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 相場 和也 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 竹下 倫正 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 井上 誠司 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 久森 洋一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行に配置した複数の伝熱管と、前記伝
    熱管に対して直交するプレートフィンとを備え、前記プ
    レートフィンにおける前記伝熱管が挿通されるフィンカ
    ラーの形状を伝熱管側に凸とし、前記伝熱管と前記フィ
    ンカラーの曲面部とを接触させることを特徴とするフィ
    ンチューブ型熱交換器。
  2. 【請求項2】 前記プレートフィンにおける前記伝熱管
    が挿通されるフィンカラーに3つ以上の曲げRを付け、
    さらにそれぞれの曲げRを滑らかに接続させ、全体的に
    フィンカラー形状を伝熱管側に凸とし、ストレート部分
    が存在しないようにすることを特徴とする請求項1記載
    のフィンチューブ型熱交換器。
  3. 【請求項3】 前記プレートフィンにおける前記伝熱管
    が挿通されるフィンカラーに3つ以上の曲げRを付け、さ
    らに前記何れかの曲げR間にストレート部を持ち、それ
    らを滑らかに接続させ、全体的にフィンカラー形状を伝
    熱管側に凸とすることを特徴とする請求項1記載のフィ
    ンチューブ型熱交換器。
  4. 【請求項4】 密着率Emの定義を Em=(拡管後のフィンカラー径−拡管前のフィンカラー
    径)/拡管前のフィンカラー径 とすると、0.5≦Em≦3.0の条件を満たすことを特徴とす
    る請求項2または3記載のフィンチューブ型熱交換器。
  5. 【請求項5】 前記プレートフィンにおける前記伝熱管
    が挿通されるフィンカラーのフィンカラーリフレア部お
    よびフィンカラー根元部にそれぞれ半径R7およびR8の2
    つの曲げRを付け、さらにそれぞれの曲げRを滑らかに接
    続させ、全体的にフィンカラー形状を伝熱管側に凸とし
    たことを特徴とする請求項1記載のフィンチューブ型熱
    交換器。
  6. 【請求項6】 前記半径R7とR8との間にストレート部分
    が存在しないようにするとともに、さらにフィンピッチ
    Fpに対し、 R7+R8=FpおよびR7>R8 となることを特徴とする請求項5記載のフィンチューブ
    型熱交換器。
  7. 【請求項7】 前記プレートフィンにおける前記伝熱管
    が挿通されるフィンカラーを単一のRで構成し、全体的
    にフィンカラー形状を伝熱管側に凸としたことを特徴と
    する請求項1記載のフィンチューブ型熱交換器。
  8. 【請求項8】 前記フィンカラーにストレート部分が存
    在しないようにするとともに、さらに、この単一の曲げ
    RはフィンピッチFpに対し、 2R=Fp となることを特徴とする請求項7記載のフィンチューブ
    型熱交換器。
  9. 【請求項9】 密着率Emの定義を Em=(拡管後のフィンカラー径−拡管前のフィンカラー
    径)/拡管前のフィンカラー径 とすると、1.0≦Em≦3.0の条件を満たすことを特徴とす
    る請求項5乃至8のいずれかに記載のフィンチューブ型
    熱交換器。
  10. 【請求項10】 前記フィンカラーにおけるフィンカラ
    ーリフレア部とフィンカラー根元部との中間付近を伝熱
    管側への最大凸としたことを特徴とする請求項1乃至9
    のいずれかに記載のフィンチューブ型熱交換器。
  11. 【請求項11】 前記フィンカラーをドローレス加工法
    を用いて形成したことを特徴とする請求項1乃至9のい
    ずれかに記載のフィンチューブ型熱交換器。
  12. 【請求項12】 前記伝熱管を楕円管としたことを特徴
    とする請求項1乃至11のいずれかに記載のフィンチュ
    ーブ型熱交換器。
  13. 【請求項13】 平行に配置した複数の伝熱管と、前記
    伝熱管に対して直交するプレートフィンとを備え、前記
    プレートフィンにおける伝熱管が挿通されるフィンカラ
    ーに対し、フィンカラーリフレア部方向からフィンカラ
    ー根元部に向かって拡管玉を挿入して前記伝熱管を拡管
    することを特徴とするフィンチューブ型熱交換器。
  14. 【請求項14】 冷媒を前記伝熱管内に流れる作動流体
    とし、圧縮機、凝縮器熱交換器、絞り装置および蒸発器
    熱交換器を順次接続して冷媒回路を構成するとともに、
    前記プレートフィン間に気流を発生させる送風機を備え
    た冷凍空調装置において、請求項1乃至13のいずれか
    に記載のフィンチューブ型熱交換器を備えたことを特徴
    とする冷凍空調装置。
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