JP2001220252A - 接合体およびその製造方法 - Google Patents
接合体およびその製造方法Info
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Abstract
金属含有ロウ材を介して接合体であって、接合部に割れ
などを発生させないものを提供する。 【解決手段】 上記接合体にあって多孔質セラミックス
部材としてその細孔部がセラミックスによって充填され
たものを使用する。
Description
製造方法に関する。更に詳しくは、多孔質セラミックス
部材と金属部材との接合体およびその製造方法に関す
る。
を有するため、分離膜やフィルター等として使用されて
いるが、これらはそれ単独で部品化することは少なく、
殆んどは金属部材等との接合体として用いられるため、
金属との接合や接着が必要となっている。このような接
合技術としては、圧入、焼き嵌め、ロウ付け、固相拡散
接合等の方法が用いられているが、接合部の機械加工な
どの前処理工程の簡便さからは、ロウ付けによる接合法
が有用である。
タライズロウ付け法とが主として用いられており、活性
金属ロウ付け法は、一回の加熱処理でセラミックスと金
属との接合が可能であり、また煩雑な前処理工程をも必
要としないため、メタライズロウ付け法に代る方法とし
て注目されている。
性金属を含むロウ材を介在させてロウ材が溶融する温度
に加熱し、接合する方法である。この加熱時に活性金属
はセラミックスと反応し、強固な反応層を形成する。そ
の結果、セラミックスはロウ材に濡れ易くなり、セラミ
ックスと金属とが強固に結合して接合体が得られるよう
になる。
質セラミックスと金属との接合を行なう場合、ロウ材と
多孔質セラミックスとの接触面積が少ないため、十分な
る反応層を形成させることができず、無孔質セラミック
スと同様の方法では対応できない場合がみられる。ま
た、気孔率の大きな多孔質セラミックスでは、機械的強
度が小さいためロウ付け時に割れが発生することが多
く、良好な接合体を得ることが難かしいという問題もみ
られる。
質セラミックス部材と金属部材とが活性金属含有ロウ材
を介して接合体であって、接合部に割れなどを発生させ
ないものを提供することにある。
上記接合体にあって多孔質セラミックス部材としてその
細孔部がセラミックスによって充填されたものを使用す
ることによって達成される。
は、多孔質アルミナ部材が好んで用いられ、それは管状
体、特に中空糸膜あるいは平板状など任意の形状のもの
を用いることができる。その平均細孔径は約0.1〜100μ
m程度であり、また気孔率が約20〜50%程度のものにも用
いられる。
ミックスと同程度の低い熱膨張係数を有する金属、例え
ばFe-29Ni-17Co合金、Fe-24Ni合金等が用いられる。接
合面積は、用途に応じてこれら両部材間の接合を確保す
るのに十分な面積であればよく、必ずしも全面的に接合
する必要はない。
け法によって行われるが、多孔質セラミックス部材とロ
ウ材との接触面積を十分に確保すると共に、多孔質セラ
ミックス部材部分の機械的強度を高めるために、その細
孔部へのセラミックスの充填が行われる。
ミックスの充填は任意の方法で行なうことができ、例え
ば多孔質セラミックス部材の細孔部に、セラミックス粉
末スラリーまたはゾルゲル法により調製したゾルを含浸
させ、これを乾燥した後焼成する方法などによって行わ
れる。
るセラミックス粉末は、多孔質セラミックス部材の材質
と必ずしも同一である必要はなく、また数種類の混合物
であってもよい。ただし、ロウ付け時に高温に加熱され
るため、お互いに熱膨張係数が近いものを用いる方が好
ましい。約0.1〜100μm、好ましくは約0.1〜50μm程度
の粒径になるように粉砕されて用いられるセラミックス
粉末としては、例えばガラス粉末、アルミナ粉末等が用
いられる。
じて約5〜10重量%程度の濃度で粘度調整用エチルセルロ
ース等をα-テルピネオール等の溶媒に溶解させた溶液
を分散媒体として用い、その分散媒体中のセラミックス
粉末濃度が約30〜60重量%程度になるように分散させる
ことによって調製される。
ミックス粉末スラリーの含浸は、例えばそれが多孔質中
空糸膜等の管状体の場合には、その一端側を封止し、他
端側から減圧吸引しながら、封止端側をスラリー中に浸
せきするなどの方法で行われる。その後、一定速度で引
き上げ、乾燥させた後、用いられたセラミックス粉末の
種類に応じた溶融温度に加熱して焼成する工程がとられ
る。
含浸させる場合には、セラミックス前駆体を含有する含
水酸化物ゾルを脱水処理してゲルとなし、このゲルを加
熱して無機酸化物をある一定の形状にまたは基板上の皮
膜として調製する方法が用いられ、ここで用いられる含
水酸化物ゾルは金属陽イオンを加水分解するかあるいは
金属アルコキシドを加水分解することにより調製され、
この際異なる複数のゾル溶液を混合したり、他の金属イ
オンを添加することにより、多成分酸化物よりなるゲル
を形成させることも可能である。本発明においては、例
えばベーマイトゾル、シリカゾル等が用いられる。
があまり問題とはならないので、室温乃至約100℃の温
度で風乾することによって行われ、その後の焼成はスラ
リーを用いた場合と同様に行われる。なお、スラリーを
用いる方法またはゾルゲル法のいずれの方法において
も、多孔質体細孔部へのセラミックスの充填が一回では
不十分な場合、含浸、乾燥および焼成という一連の工程
がくり返して行われる。
にセラミックスを充填させた多孔質セラミックス部材と
金属部材との接合は、例えばこれらの部材が共に管状体
の場合には、多孔質セラミックス部材に板状の活性金属
含有ロウ材を巻き付け、その際必要に応じて重ね巻きし
たり、らせん状に巻き付けたりした後、金属管内に多孔
質セラミックス管を挿入し、あるいはペースト状ロウ材
を塗布し、接合部のペースト状ロウ材の溶媒分を減圧下
に室温乃至加熱条件下で乾燥させた後、加熱処理するこ
とによって行われる。
有ロウ材としては、Ag-Cu共晶組成中にTi、Zr、Sn、H
f、Si等の少くとも一種を添加したものが用いられ、ロ
ウ材中に含まれる活性金属成分の割合は、通常約1〜5重
量%、好ましくは約1.5〜2.5重量%である。これらの活性
金属含有ロウ材は、上記した如く板状またはペースト状
として用いられる。加熱処理は、Arガス等の不活性ガス
中または真空条件下(10-2Torrのオーダーまたはそれ以
下)で約700〜900℃、好ましくは約750〜850℃で約10〜6
0分間程度行われ、ロウ付けによる接合がなされる。
して金属部材と接合されるセラミックス部材が多孔質体
であっても、接合部に割れなどを発生させない接合体が
提供される。この接合体は、分離膜やフィルターなどと
して有効に用いられる。
孔径0.2μm、気孔率44%)の一端側を封止した状態で、他
端側から真空ポンプで吸引しながら、封止端側をスラリ
ー中に浸せきした。スラリーとしては、ガラス(組成成
分:Na2O、ZnO、B 203、SiO2)を45μm以下の粒径に粉砕し
たものを、粘度調整用エチルセルロースを5重量%の濃度
でα-テルピネオールに溶解させた溶液中に加え、分散
媒体中のガラス粉末濃度を約40重量%となるように調製
したものが用いられた。その後、一定速度で引き上げ、
乾燥させた後、750℃で焼成した。
孔質アルミナ中空管に、厚さ50μmの板状活性金属ロウ
材(田中貴金属製品;2%Ti含有Ag-Cu共晶)を幅5mmの短冊
状にカットし、らせん状に巻き付けたものを、Fe-29Ni-
17Co合金製管との間の残存隙間が50μmになるようにし
て、合金製管内に挿入した。このような状態で、10-2To
rrオーダーの真空排気中の電気炉中で800℃、45分間の
加熱処理を行ったところ、管相互の接合部に割れはみら
れず、良好な接合体が得られた。
ゾルを使用するゾルゲル法が適用され、700℃で焼成す
るという一連の操作が3〜5回くり返して行われ、その後
同様の接合が行われた。管相互の接合部には割れはみら
れず、良好な接合体が得られた。
末の充填を行わないと、管相互の接合部には一部隙間が
みられ、また接合されている部分には割れが生じてい
た。
Claims (5)
- 【請求項1】 細孔部がセラミックスによって充填され
た多孔質セラミックス部材と金属部材とが活性金属含有
ロウ材を介して接合された接合体。 - 【請求項2】 多孔質セラミックス部材と金属部材とが
共に管状体である請求項1記載の接合体。 - 【請求項3】 多孔質セラミックス部材の細孔部にセラ
ミックス粉末スラリーを含浸させ、これを乾燥、焼成し
た後、活性金属含有ロウ材を介して金属部材と接合する
ことを特徴とする接合体の製造方法。 - 【請求項4】 多孔質セラミックス部材の細孔部にゾル
ゲル法により調製したゾルを含浸させ、これを乾燥、焼
成した後、活性金属含有ロウ材を介して金属部材と接合
することを特徴とする接合体の製造方法。 - 【請求項5】 多孔質セラミックス部材と金属部材とが
共に管状体である請求項3または4記載の接合体の製造
方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000023505A JP2001220252A (ja) | 2000-02-01 | 2000-02-01 | 接合体およびその製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001220252A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014148534A1 (ja) | 2013-03-19 | 2014-09-25 | 日本碍子株式会社 | 接合体及びその製造方法 |
EP3002268A1 (en) | 2014-10-03 | 2016-04-06 | NGK Insulators, Ltd. | Joined body |
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EP3002271A1 (en) | 2014-10-03 | 2016-04-06 | NGK Insulators, Ltd. | Honeycomb structural body and method for manufacturing the same |
JPWO2015133576A1 (ja) * | 2014-03-07 | 2017-04-06 | 日本碍子株式会社 | 接合体の製造方法及び接合体 |
-
2000
- 2000-02-01 JP JP2000023505A patent/JP2001220252A/ja active Pending
Cited By (11)
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US10167235B2 (en) | 2013-03-19 | 2019-01-01 | Ngk Insulators, Ltd. | Joined body and method for producing the same |
JPWO2015133576A1 (ja) * | 2014-03-07 | 2017-04-06 | 日本碍子株式会社 | 接合体の製造方法及び接合体 |
EP3002268A1 (en) | 2014-10-03 | 2016-04-06 | NGK Insulators, Ltd. | Joined body |
EP3002269A1 (en) | 2014-10-03 | 2016-04-06 | NGK Insulators, Ltd. | Joined body and method for manufacturing the same |
EP3002271A1 (en) | 2014-10-03 | 2016-04-06 | NGK Insulators, Ltd. | Honeycomb structural body and method for manufacturing the same |
EP3002270A1 (en) | 2014-10-03 | 2016-04-06 | NGK Insulators, Ltd. | Joined body and method for manufacturing the same |
US9878518B2 (en) | 2014-10-03 | 2018-01-30 | Ngk Insulators, Ltd. | Joined body |
US9908307B2 (en) | 2014-10-03 | 2018-03-06 | Ngk Insulators, Ltd. | Honeycomb structural body and method for manufacturing the same |
US9987825B2 (en) | 2014-10-03 | 2018-06-05 | Ngk Insulators, Ltd. | Joined body and method for manufacturing the same |
US10008303B2 (en) | 2014-10-03 | 2018-06-26 | Ngk Insulators, Ltd. | Joined body and method for manufacturing the same |
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