JP2001218817A - 凍結血漿用解凍装置 - Google Patents

凍結血漿用解凍装置

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JP2001218817A
JP2001218817A JP2000033276A JP2000033276A JP2001218817A JP 2001218817 A JP2001218817 A JP 2001218817A JP 2000033276 A JP2000033276 A JP 2000033276A JP 2000033276 A JP2000033276 A JP 2000033276A JP 2001218817 A JP2001218817 A JP 2001218817A
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JP
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hot air
frozen plasma
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chamber
hot
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JP2000033276A
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Inventor
Seiji Ishida
清治 石田
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Shin Nippon Air Technologies Co Ltd
Original Assignee
Shin Nippon Air Technologies Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】温水を使用することなく、安全かつ衛生的に凍
結血漿パックを解凍する。 【解決手段】吊持状態で凍結血漿パック11,11…を
収容するとともに、対峙する両側面壁に多数の温風吹出
ノズル13,13…が形成された凍結室9A、9Bに隣
接して温風供給チャンバSを形成し、この温風供給チャ
ンバSへの温風流入部に高性能エアフィルタ5を配設す
るとともに、前記温風供給チャンバSの外側に前記高性
能エアフィルタ5面に向けて温風を吹き付けるヒーター
付き送風機6を配設し、前記解凍室9A、9Bと前記送
風機6の配設空間とを温風循環路Rによって連通する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温水を使用するこ
となく安全かつ衛生的にパック封入の凍結血漿を解凍す
るための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、一般病棟やICU、CCU、
透析室などの特殊病棟において、凍結保存されている血
漿を使用する際には、通常は恒温水槽を用いて、場合に
よって洗面器に温水を貯留し、プラスチックパッケージ
に入った凍結血漿を浸漬させて解凍させるようにしてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな温水を用いた解凍方法の場合には、恒温水槽中の細
菌類により、または水槽中に細菌等は生息していないと
しても、解凍後にパッケージ表面に付着している温水を
布等で拭いたりした際に、布等に付着していた細菌類が
パッケージ表面に転移してしまったり、あるいは洗面器
の表面に付着していた細菌などがパッケージの表面に付
着したりすることがあるため、あまり衛生的でなく、取
り出した後水拭きしてからでないと使えないなどの問題
があった。
【0004】また、温度管理を厳重に行っていないと、
過温などの原因により、血漿成分に変質が起こったり、
パッケージの破損が発生したりすることがあるなど臨床
上も好ましいものではなかった。
【0005】そこで本発明の主たる課題は、温水を使用
することなく、安全かつ衛生的に凍結血漿パックを解凍
し得る装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明に係る凍結血漿用解凍装置は、凍結血漿パック
を収容するとともに、対峙する両壁面に多数の温風吹出
ノズルが形成された解凍室に隣接して温風供給チャンバ
を形成し、この温風供給チャンバへの温風流入部にエア
フィルタを配設するとともに、前記温風供給チャンバの
外側に前記エアフィルタ面に向けて温風を吹き付ける温
風発生装置を配設し、前記解凍室と前記温風発生装置の
配設空間とを温風循環路によって連通したことを特徴と
するものである。
【0007】この場合において、前記凍結血漿パック
は、具体的に吊持設備によって吊り状態で収容され、凍
結血漿パックを挟む両側面壁に前記温風吹出ノズルが形
成されている態様を挙げることができる。なお、この収
容態様に限らず、たとえば解凍室内に設置された網棚等
に載置され、上面壁および下面壁より凍結血漿パックに
向けて温風を吹出供給するようにもできる。
【0008】前記吊持設備としては、たとえば部材長手
方向に伸縮自在のレール部材に沿って走行自在とされる
フック付走行車を配設した構造とすれば、凍結血漿パッ
クの収容・取出しが容易に行えるようになる。
【0009】さらには、循環する空気中に存在する菌を
確実に無くし室内を無菌状態とするには前記解凍室内に
殺菌灯を配設することが望ましく、また前記エアフィル
タとしては、HEPAフィルタなどの高性能フィルタを
使用するのが望ましい。
【0010】本発明においては、従来の恒温水または温
水への浸漬による解凍方法に代えて、解凍室内に収容さ
れた凍結血漿パックに高速で温風を吹き付けることによ
って解凍するようにしている。循環する空気は、エアフ
ィルタによってウイルスや細菌等が捕集され、常時クリ
ーンルーム並みの清浄度に保たれるとともに、血漿が体
温以上の温度とならないように、約38℃の温風をたと
えば40〜100m/sの吹出速度で吹付けすることによ
って、従来の温水浸漬方法と同等、若しくはこれよりも
短時間で効率良くかつ衛生的に凍結血漿パックを解凍す
ることが可能となる。また、凍結後の血漿パックは、従
来のように水拭きすることなく、直ぐ使用できるように
なり臨床作業が効率化するようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳述する。図1は本発明に係る凍
結血漿用解凍装置1を示す正面断面図、図2は図1のII
−II線矢視図、図3は図1のIII−III線矢視図である。
【0012】凍結血漿用解凍装置1は、外側を囲繞する
ケーシング2の内空部が、背面側に温風循環流路Rを残
して、開口部4aにHEPAフィルタなどの高性能エア
フィルタ5が設置されたエアフィルタ設置板4によっ
て、下部空間3Aと上部空間3Bとに分割されている。
【0013】前記下部空間3Aの内部には、上部に吹出
口6aを向けた送風機6が配置されるとともに、前記吹
出口6aにヒーター7が配置され、送風機6から吹き出
された空気を所定の温度、具体的には血漿が体温以上の
温度となって変質するのを防止するために約38℃程度
に昇温した後、前記高性能エアフィルタ5面に向けて吹
出し可能となっている。
【0014】一方、前記上部空間3Bの内部には、図1
および図3に示されるように、背面側が開口とされ前記
温風循環路Rに連通するとともに、前面側に扉10が設
けられ開閉自在とされ、かつ凍結血漿パック11,11
…を掛止具12によって吊持した状態で収容する凍結血
漿パック11,11…の解凍室9A、9Bが設けられて
いる。これら左右対で設置された前記解凍室9A、9B
は、中間部分に離間をおくとともに、ケーシング2の側
面壁2A、2Bに対し離間をおいて並列的に設置される
ことにより、左右両側にそれぞれ温風チャンバS〜S
が隣接配置されている。これら中間チャンバ部S
よび両側チャンバ部S、Sは、前記エアフィルタ設
置板4と、背面側に温風循環路Rを残して背面を閉鎖す
る背面閉鎖板17とによって閉鎖された空間(以下、温
風供給チャンバSという。)となっている。
【0015】また、前記解凍室9A、9Bの両側面に
は、温風供給ノズル13,13…が縦方向および横方向
に所定の間隔で散在して設けられおり、後述のように、
前記高性能エアフィルタ5を介して温風チャンバS
内に流入した温風が前記温風供給ノズル13,13
…を通り、解凍室9A、9B内に供給されるようになっ
ている。
【0016】他方、前記掛止具12は、レール部材14
に沿って走行自在のフック付走行車15、15…を備え
るもので、前記レール部材14は部材長手方向に伸縮自
在となっている。前記凍結血漿パック11,11…を解
凍室9A、9B内に収容する場合には、扉10を開き、
レール部材14を伸長させ前記フック付走行車15,1
5をケーシング2の外側位置まで移動させた後、凍結血
漿パック11、11…をそれぞれに掛止させ、前記フッ
ク付走行車15,15…を解凍室9A、9B内に移動さ
せることによって簡単に凍結血漿パック11,11…を
収容かつ取出しできるようになっている。前記解凍室9
A、9Bの上部には、殺菌のために殺菌灯16がそれぞ
れ配置されている。
【0017】前記凍結血漿用解凍装置1を用いて凍結血
漿パック11、11…を解凍する場合には、解凍室9
A、9Bにそれぞれ凍結血漿パック11,11…を収容
し、送風機6を運転開始するとともに、ヒーター7に給
電し、約38℃の温風を高性能エアフィルタ5面に向け
て吹出しする。前記温風は高性能エアフィルタ5を通過
し、極微細な塵埃および細菌類を除去し、解凍装置1内
を循環する空気の浄化度をクリーンルーム並みに維持す
るようになっている。
【0018】前記高性能エアフィルタ5を通過した温風
は、温風供給チャンバS内に流入した後、中間チャンバ
部Sおよび両側チャンバ部S,Sに夫々分流した
後、解凍室9A、9Bの両側面に設けられた温風供給ノ
ズル13,13…を介して解凍室9A、9B内に高速で
流入する。前記温風供給ノズル13,13…は、収容さ
れた凍結血漿パック11,11…の表裏面にそれぞれ効
率良く温風を吹付け可能な位置に形成されており、凍結
状態にある血漿を徐々に解凍させる。前記温風供給ノズ
ル13から吹き出される温風の速度は、概ね40〜10
0m/s程度となるように前記送風機6を運転するのが望
ましい。
【0019】前記解凍室9A、9B内に吹き出された温
風は、その後、解凍室9A、9Bの背面側開口より温風
循環路Rに流れ、該温風循環路Rを通って下部空間3A
に循環され、再び送風機6およびヒーター7により昇温
された後、高性能エアフィルタ5面に吹き付けられ、ケ
ーシング2内を循環する。なお、前記送風機6による騒
音を防止するため、前記ケーシング2の材質を遮音鋼板
としたり、ケーシング2の内面に防音材を張設し防音対
策を施すようにするのが望ましい。
【0020】次いで、本解凍装置1を用いて解凍を行っ
た場合の試算計算結果を図4に示す。なお、パック内に
は凍結血漿とほぼ同等と考えられる水を使用してある。
【0021】図4に示される解凍時間の試算計算によれ
ば、たとえば38℃に昇温した空気を20〜40m/sで
吹き付けした場合、パック内の水が36℃になる時間は
33〜44分となり、概ね40m/s以上の温風を吹き付
けることにより、従来の浸漬方法(約30分)の場合と
同等以上の時間で解凍が行えることが確認できた。
【0022】
【発明の効果】以上詳説のとおり本発明によれば、温水
を使用することなく、安全かつ衛生的に凍結血漿パック
の解凍が行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る凍結血漿用解凍装置1の正面側断
面図である。
【図2】図1のII−II線矢視図である。
【図3】図1のIII−III線矢視図である。
【図4】解凍時間の試算グラフである。
【符号の説明】
1…凍結血漿用解凍装置、2…ケーシング、3A…下部
空間、3B…上部空間、4…エアフィルタ設置板、5…
高性能エアフィルタ、6…送風機、7…ヒーター、9A
・9B…解凍室、10…扉、11…凍結血漿パック、1
2…掛止具、14…レール部材、15…フック付走行
車、S…温風供給チャンバ、S・S…両側チャンバ
部、S…中間チャンバ部、R…温風循環路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凍結血漿パックを収容するとともに、対峙
    する両壁面に多数の温風吹出ノズルが形成された解凍室
    に隣接して温風供給チャンバを形成し、この温風供給チ
    ャンバへの温風流入部にエアフィルタを配設するととも
    に、前記温風供給チャンバの外側に前記エアフィルタ面
    に向けて温風を吹き付ける温風発生装置を配設し、前記
    解凍室と前記温風発生装置の配設空間とを温風循環路に
    よって連通したことを特徴とする凍結血漿用解凍装置。
  2. 【請求項2】前記凍結血漿パックは吊持設備によって吊
    り状態で収容され、凍結血漿パックを挟む両側面壁に前
    記温風吹出ノズルが形成されている請求項1記載の凍結
    血漿用解凍装置。
  3. 【請求項3】前記吊持設備は、部材長手方向に伸縮自在
    のレール部材に沿って走行自在とされるフック付走行車
    を配設した構造としてある請求項2記載の凍結血漿用解
    凍装置。
  4. 【請求項4】前記解凍室内に殺菌灯を配設してある請求
    項1〜3いずれかに記載の凍結血漿用解凍装置。
JP2000033276A 2000-02-10 2000-02-10 凍結血漿用解凍装置 Withdrawn JP2001218817A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006149678A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Jms Co Ltd 凍結血漿製剤の加温具
JP2013009815A (ja) * 2011-06-29 2013-01-17 Taiyo Nippon Sanso Corp 解凍装置及び凍結保存装置
CN105477697A (zh) * 2015-08-07 2016-04-13 常州华岳微创医疗器械有限公司 一种分类血浆融化仪
CN105477698A (zh) * 2015-08-07 2016-04-13 常州华岳微创医疗器械有限公司 一种复合式血浆融化仪
US20200398003A1 (en) * 2018-03-13 2020-12-24 Terumo Kabushiki Kaisha Melting device and melting method

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Effective date: 20070501