JP2001217455A - 半導体基板およびその作製方法および発光素子 - Google Patents
半導体基板およびその作製方法および発光素子Info
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Abstract
窒化物の半導体基板およびその作製方法および発光素子
を提供する。 【解決手段】 III族窒化物(例えばGaN)のエピタ
キシャル層が選択的に成長する領域106とIII族窒化
物のエピタキシャル層が選択的に成長しない領域とが混
在して形成されているエピタキシャル成長用基板上に、
III族窒化物のエピタキシャル層107を形成して半導
体基板を作製するようになつており、この際、エピタキ
シャル成長用基板のIII族窒化物エピタキシャル層が選
択的に成長する領域106に成長したIII族窒化物エピ
タキシャル層107とエピタキシャル成長用基板とが分
離されるように半導体基板を作製する。
Description
ーザや光ディスク用光源などに利用される半導体基板お
よびその作製方法および発光素子に関する。
EDに比べて輝度が小さく実用化に難点があったが、近
年、一般式InAlGaNで表されるGaN系化合物半
導体において、低温AlNバッファー層、あるいは低温
GaNバッファー層を用いることによる結晶成長技術の
向上と、Mgをドープした低抵抗のp型半導体層が得ら
れたことにより、高輝度青色LEDが実用化され、さら
には、実用化には至らないが室温で連続発振する半導体
レーザが実現された。
タキシャル成長させる場合には、基板と半導体層の格子
定数や熱膨張係数が同程度である必要がある。しかしな
がら、GaN系半導体については、これらを同時に満足
する基板が現在世の中には存在しない。
がなされているが、いまだに数ミリ程度のものしか得ら
れていないのが実状であり、実用化には程遠い状態であ
る。
ア,MgAl2O4スピネル,SiCのようなGaN系半
導体と格子定数や熱膨張係数の大きく異なる異種基板を
用い、結晶成長を行い、レーザ素子を作製している。
晶欠陥,光共振器端面形成,電極形成,放熱性という問
題が有り、実用的なレーザ素子を作製することは未だ実
現されていない。
晶欠陥に関しては、サファイア,MgAl2O4スピネ
ル,SiCのようなGaN系半導体とは格子定数や熱膨
張係数の大きく異なる異種基板を用いて結晶成長を行な
うと、格子不整合により導入される転位密度が108〜
1010cm-2と非常に大きく、また、異種基板とGaN
系半導体との熱膨張係数との違いにより、歪みやクラッ
クが発生するなど、実用的な半導体レーザを作製するの
に必要な品質を有する結晶成長は困難であった。
基板とGaN系化合物半導体のへき開面は必ずしも一致
しているわけではないので、従来のAlGaAs系等の
レーザのように、へき開法で平行かつ平滑な光共振器端
面を形成することが困難であった。
や、サファイア等の基板を薄く研磨し、基板をへき開す
ることで、GaN系結晶を割るなどの方法で、光共振器
端面を作製している。
では、作製プロセスにおいて、ドライエッチング用マス
クの形成,ドライエッチング,マスク除去等の工程が必
要とされ、複雑化していた。さらには、GaN系化合物
半導体のドライエッチング技術は未だ確立されていない
ため、形成された共振器ミラーには、縦筋状の凹凸が生
じ、また、テーパー状に形成されるなど、その平滑性,
平行性,垂直性は未だ十分ではなかった。また、ドライ
エッチングで共振器ミラーを形成した場合には、共振器
ミラー端面の前方に基板がテラスとして残るため、この
テラスによって光が反射され、ビーム形状が単峰になら
なかった。
基板をへき開することで、GaN系結晶を割るなどの方
法で、光共振器端面を形成する方法では、GaN系結晶
と基板とのへき開面のずれから、光共振器端面は凹凸が
大きく平滑にはならないので、レーザーのしきい値電流
の増加を招いていた。
されているサファイア基板が絶縁性であるため、基板裏
面から電極をとることができなかった。そのため、電極
は素子表面に形成されることになり、従来のAlGaA
s系等のレーザーのように基板裏面に電極を形成しダイ
ボンディングするような実装ができず、さらには、電極
のスペースの分だけチップ面積が大きくなるといった問
題もあった。また、n側の電極形成のために、n型層を
露出するためのドライエッチングが必要とされるので、
レーザ素子の作製工程が複雑化していた。
れているサファイア基板の熱伝導性の悪さから、高温動
作あるいは大出力動作では、寿命は極端に短かった。
の高品質GaN厚膜によってGaN基板を作製する技術
が開発されている。
報,特開平10−326751号公報,特開平10−3
12971号公報,特開平11−4048号公報には、
異種基板上にマスクを用いてGaNを選択成長し、さら
に結晶成長を続けることで、マスクを埋め込み、基板全
面に平坦なGaN厚膜を形成する技術が開示されてい
る。
示されているGaN厚膜基板の作製方法を説明するため
の図である。
異種基板11に、GaN等のIII−V族化合物半導体膜
12を積層し、その上に、SiO2等からなる数μm幅
のマスク14を作製し、GaN等のIII−V族化合物半
導体を選択成長させる成長領域13を形成する(図5
(a))。
V族化合物半導体を選択成長させファセット構造15を
作製する(図5(b))。
けると、ファセット15は横方向に成長し、マスク14
上を覆う(図5(c))。
族化合物半導体15は合体し、溝が埋まる(図5
(d))。
半導体15の表面は平坦化し、基板全面に平坦なIII−
V族化合物半導体厚膜が形成される(図5(e))。
ば、異種基板上に選択成長した部分の結晶層には、基板
界面で発生した貫通転位の密度が高いが、マスク上を横
方向にラテラル成長した部分では貫通転位の密度は激減
し高品質の結晶となっている。さらに、この上に選択成
長とラテラル成長を繰り返すことで、ウエハー全面で、
転位の少ない高品質のGaN厚膜が形成することが出来
る。また、この技術によれば、100μm以上の厚いG
aNを成長しても、熱膨張係数差に起因するクラックが
入らないので、異種基板を除去しても基板として利用で
きる厚さのGaN厚膜を成長することが出来る。
器端面,電極形成,放熱性の問題の解決のため、最終的
に、異種基板とマスクを除去し、GaN基板を形成して
いる。異種基板とマスク材料の除去は、研磨あるいは熱
衝撃を利用する方法によっている。
11−4048号公報には、異種基板とマスク材料を除
去したGaN基板上に、レーザ構造を積層して作製した
GaN系半導体レーザが開示されている。
れている半導体レーザを示す図である。図6において、
窒化物半導体基板(GaN基板)40は、図5に示した
工程と同様に、サファイア基板上に、選択成長マスクを
介して、SiをドープしたGaNを厚く成長した後、サ
ファイア基板,選択成長マスクを研磨して除去し、Si
ドープGaN基板のみとし、作製している。
aN基板40の上に、レーザ構造となる窒化物半導体層
を成長させている。レーザの積層構造は、n型GaNか
らなる第2のバッファー層41、n型In0.1Ga0.9N
からなるクラック防止層42、n型Al0.2Ga0.8N/
GaN超格子からなるn側クラッド層43、n型GaN
からなるn側光ガイド層44、In0.05Ga0.95N/I
n0.2Ga0.8N多重量子井戸構造の活性層45、p型A
l0.3Ga0.7Nからなるp側キャップ層46、p型Ga
Nからなるp側光ガイド層47、p型Al0.2Ga0.8N
/GaN超格子からなるp側クラッド層48、p型Ga
Nからなるp側コンタクト層49を順次積層して形成さ
れている。
ッド層48の一部をドライエッチングして、幅4μmの
リッジストライプを形成する。リッジストライプを形成
する位置は、選択成長マスクがあった直上の結晶部分で
ある。この位置合わせは、サファイア基板と選択成長マ
スクが除去されているため、窒化物半導体素子成長前に
起点となる目印をGaN基板側に入れて行っている。リ
ッジストライプ上にはNi/Auからなるp側電極51
が形成され、n型GaN基板の裏面には、Ti/Alか
らなるn側電極53が形成されている。そして、レーザ
ー共振器端面は、n型GaN基板のM面をへき開するこ
とで形成されている。
は、例えば特開平7−202265号公報、特開平7−
165498号公報に示されている技術が知られてお
り、この技術は、サファイア基板の上にZnOよりなる
バッファ層を形成し、その上にGaN系半導体を成長さ
せた後、バッファ層を溶解除去し、基板とGaN系半導
体を分離して作製するものである。
は、第1の基板上にGaN系半導体が形成された第1の
ウエハーと第2の基板上にGaN系半導体が形成された
第2のウエハーとを用意し、前記第1と第2のウエハー
とをそれぞれのGaN系半導体同士が密着するようにし
て接着した後、第1の基板と第2の基板とを研磨除去す
る方法が示されている。
バッファー層の技術や、選択成長とラテラル成長の組み
合わせによる低欠陥基板の作製技術により、サファイア
等の異種基板上への高品質GaN系化合物半導体の結晶
成長が可能となり、GaN系半導体レーザの室温近傍で
の低出力動作時の長寿命化が図られている。さらには、
GaN基板が作製され、この基板を用いることによりG
aN系半導体レーザの特性の改善が見込まれつつある。
積,高品質のGaN基板は、未だ実現されていないのが
実状である。その結果、高出力動作する実用的なレーザ
ーも未だ実現されていない。
特開平10−326751号公報、特開平10−312
971号公報、特開平11−4048号公報に示されて
いるGaN基板の作製方法では、厚いGaNを成長して
もクラックは発生しないが、GaNと異種基板との熱膨
張係数差により、ウエハーに反りが生じる。このため、
直径2インチ程度の異種基板を全面均一に研磨すること
は困難であり、たとえ、直径2インチ程度の基板上に高
品質のGaN厚膜を成長しても、異種基板研磨のために
は、10mm程度に分割する必要が有り、大型のGaN
基板は作製できなかった。すなわち、従来のような基板
の研磨除去の方法では、大面積のGaN基板を作製する
ことは困難である。また、この反りのために、異種基板
研磨の過程でGaN層に欠陥が導入されるなどして、結
晶性が悪くなり、その上に作製した半導体レーザのしき
い電流密度が増加するなど、半導体レーザの特性は必ず
しも良いものではない。
のGaN系半導体同士が密着するようにして接着した
後、第1の基板と第2の基板とを除去する特開平10−
229218号公報に示されている方法では、基板とG
aN系半導体との熱膨張係数の違いによって、GaNを
厚く成長するとウエハーが反るため、大面積のウエハー
では、ウエハー全面でGaN系半導体同士が完全に密着
しないこともある。また、密着の過程でクラックが入る
場合もある。さらに、第1の基板と第2の基板を研磨除
去するため、1枚のGaN基板を作製するのに2枚の高
価な基板を使うことになり高コストになるなどの問題も
ある。
板を作製する特開平7−202265号公報、特開平7
−165498号公報に示されている技術では、薄膜の
ZnOよりなるバッファ層を溶解除去するのに非常に長
時間を要し、実用化は難しい。
る方法においても、熱衝撃による欠陥の導入の問題は研
磨の場合と同様であり、高品質のGaN基板を作製する
ことは困難である。
板の作製方法の問題点を解決し、結晶欠陥の少ない高品
質かつ大面積のIII族窒化物の半導体基板およびその作
製方法および発光素子を提供することを目的としてい
る。
に、請求項1記載の発明は、III族窒化物エピタキシャ
ル層が選択的に成長する領域とIII族窒化物エピタキシ
ャル層が選択的に成長しない領域とが混在して形成され
ているエピタキシャル成長用基板上に、III族窒化物エ
ピタキシャル層を形成して、半導体基板を作製する半導
体基板の作製方法であって、エピタキシャル成長用基板
のIII族窒化物エピタキシャル層が選択的に成長する領
域に成長したIII族窒化物エピタキシャル層とエピタキ
シャル成長用基板とが分離されるように作製することを
特徴としている。
載の半導体基板の作製方法において、エピタキシャル成
長用基板と前記エピタキシャル成長用基板上に成長する
III族窒化物エピタキシャル層とが格子不整合であり、
かつ、エピタキシャル成長用基板のIII族窒化物エピタ
キシャル層が選択的に成長する領域上で、エピタキシャ
ル成長用基板基板と前記III族窒化物エピタキシャル層
とが超格子構造により分離されるように作製することを
特徴としている。
載の半導体基板の作製方法において、超格子構造を作製
するまでの成膜方法と、超格子構造作製後の成膜方法と
が異なることを特徴としている。
請求項2または請求項3記載の半導体基板の作製方法に
おいて、III族窒化物エピタキシャル層とエピタキシャ
ル成長用基板とを一体としたものを半導体基板とするこ
とを特徴とする半導体基板の作製方法である。
請求項2または請求項3記載の半導体基板の作製方法に
おいて、III族窒化物エピタキシャル層をエピタキシャ
ル成長用基板から取り外したものを半導体基板とするこ
とを特徴とする半導体基板の作製方法である。
至請求項5のいずれか一項に記載の半導体基板の作製方
法において、III族窒化物エピタキシャル層は、少なく
ともGaを含む窒化物よりなり、超格子構造はGa,I
n,Alの窒化物若しくはその混晶により構成されてい
ることを特徴としている。
至請求項6のいずれか一項に記載の半導体基板の作製方
法によって作製された半導体基板である。
載の半導体基板上に形成された発光素子である。
基づいて説明する。
えばGaN)のエピタキシャル層が選択的に成長する領
域とIII族窒化物のエピタキシャル層が選択的に成長し
ない領域とが混在して形成されているエピタキシャル成
長用基板上に、III族窒化物のエピタキシャル層を形成
して半導体基板を作製するようになつており、この際、
エピタキシャル成長用基板のIII族窒化物エピタキシャ
ル層が選択的に成長する領域に成長したIII族窒化物エ
ピタキシャル層とエピタキシャル成長用基板とが分離さ
れるように半導体基板を作製することを特徴としてい
る。
タキシャル層は、III族窒化物のエピタキシャル層が選
択的に成長する領域とIII族窒化物エピタキシャル層が
選択的に成長しない領域とが混在して形成されたエピタ
キシャル成長用基板上に成膜される。ここで、III族窒
化物が選択的に成長する領域とは、エピタキシャル成長
用基板の原子配列によるポテンシャルに基づき膜の原子
配列が決定し、III族窒化物エピタキシャル層がエピタ
キシャル成長用基板に対して垂直に成長する領域であ
る。一方、III族窒化物エピタキシャル層の選択成長し
ない領域とは、III族窒化物エピタキシャル層が全く結
晶成長しないか、基板の原子配列によるポテンシャルに
無関係に3次元成長する領域である。
ル層が選択的に成長する領域とIII族窒化物エピタキシ
ャル層が選択的に成長しない領域とが混在して形成され
たエピタキシャル成長用基板上に、III族窒化物エピタ
キシャル層のエピタキシャル成長を開始させると、III
族窒化物結晶は、エピタキシャル成長用基板上の選択成
長する領域に、エピタキシャル成長用基板に対し垂直方
向に成長し、しだいに選択的に成長しない領域上へ横方
向にも成長し始め、やがてエピタキシャル成長用基板表
面を被覆する。垂直方向に成長したIII族窒化物エピタ
キシャル層の部位は、エピタキシャル成長用基板全体に
直接成長した結晶と同様の欠陥密度であるが、横方向に
成長しているIII族窒化物エピタキシャル層の部位では
欠陥は結晶表面には貫通せず、垂直方向に成長している
III族窒化物エピタキシャル層の部位よりも結晶表面の
欠陥密度が低減している。しかし、エピタキシャル成長
用基板とIII族窒化物エピタキシャル層とが異種材料で
ある場合には、熱膨張率の差などの影響によりエピタキ
シャル成長用基板とIII族窒化物エピタキシャル層との
間には応力が発生する。
長用基板とIII族窒化物エピタキシャル層とを分離する
ことにより、この応力を緩和するようにしている。な
お、ここでいう分離とは、物理的に2つの構成要素に分
けること(すなわち基板からIII族窒化物のエピタキシ
ャル層を取り外すこと)のみを表すのではなく、異種界
面による応力緩和等の力学的な意味での分離を含んでお
り、形態として、エピタキシャル成長用基板とIII族窒
化物エピタキシャル層とが一体であるか否かによるもの
ではない。また、分離のための機構は、成長中,成長
後,アニール中等の何れのタイミングで発現しても良
い。
ル成長用基板とIII族窒化物エピタキシャル層とが分離
されることにより、熱膨張率の差などの影響によりエピ
タキシャル成長用基板とIII族窒化物エピタキシャル層
との間の応力が解放され、エピタキシャル成長用基板の
反り等の応力に起因する不具合を解消することができ
る。
体的な作製工程例を示す図である。図1を参照すると、
先ず、Al2O3基板101を用意する(図1(a))。
なお、基板101の方位はc−面を用いているが、他の
面方位でも良い。
りGaNの低温バーファー層(図示せず)を積層後、S
iドープのn−GaN膜102(膜厚が1μm)を成膜
する(図1(b))。次いで、n−GaN膜102上に
SiO2マスク層103(層厚が1.5μm)を成膜す
る(図1(c))。
し、フォトリソグラフィーにより所望のパターンにパタ
ーニングを施す(図1(d))。次いで、バッファード
フッ酸によりSiO2マスク層103をエッチングする
(図1(e))。
スク開口部110にSiドープn−GaNエピタキシャ
ル層105(層厚が1μm)を選択成長し、引き続き、
InN層106(層厚が200nm)を形成する(図1
(f))。このようにしてエピタキシャル成長用基板を
作製する。
n−GaNエピタキシャル層107を選択成長しマスク
開口面を被覆し、横方向への成長を行なう(図1
(g))。
板全体のGaNエピタキシャル層107が合体し、合体
したGaNエピタキシャル層107によって単一のGa
N基板108が形成される(図1(h))。
分解する温度でアニールする。アニール温度からの冷却
時に生じる熱応力により、GaN層108/SiO2マ
スク層103の異種界面において選択的に応力緩和が起
こり、反りのない異種基板上に成長したGaN基板10
8が得られる(図1(i))。
タキシャル成長用基板のIII族窒化物エピタキシャル層
が選択的に成長する領域に成長したIII族窒化物エピタ
キシャル層とエピタキシャル成長用基板とが分離されて
おり、エピタキシャル成長用基板とIII族窒化物エピタ
キシャル層との間に分離のための構造を設けることで、
異種材料基板上にIII族窒化物エピタキシャル層を形成
するに当たり従来問題となっていた異種材料基板との間
の熱膨張係数の差による応力を緩和することができ、応
力による歪み等を低減することができて、高品質かつ大
面積のIII族窒化物半導体基板を提供できる。すなわ
ち、残存歪みの低減により、反りやクラックのない大面
積結晶化のIII族窒化物半導体基板が得られるととも
に、転位の進展,増殖等の挙動が緩和された高品質のII
I族窒化物半導体基板が得られる。
プロセスの詳細は、上述の例に限定されるものではな
く、後述のように超格子構造による分離などの他の構
成,プロセスを取ることも可能である。
CVD法により成膜したが、MBE法を用いれば、Ga
N系の薄膜に限らず、すべての層,膜の構成を形成可能
であり、またHVPE法,昇華法を用いれば、InN層
106以降の層,膜の構成を形成可能である。また、マ
スク層103の材料も、SiO2膜に限らず、SiNX膜
などを用いることができる。
導体基板に限らず、熱膨張係数の違いの大きな系での基
板の作製全般に適用可能である。
程において、アニール条件によってはアニール工程後に
GaN基板108を分離することのできないこともある
が、この場合でも、マスク層103に対してエッチング
することによりGaN基板108を分離することが可能
であり、本発明はこの場合にも適用可能である。
法において、エピタキシャル成長用基板とエピタキシャ
ル成長用基板上に成長するIII族窒化物エピタキシャル
層との分離には、超格子構造を用いることができる。超
格子構造は、薄膜の異種材料を重ね合わせることにより
構成されており、その異種界面は同一結晶内よりもより
小さな剪断応力に対し応力緩和挙動を示す。従って、エ
ピタキシャル成長用基板とIII族窒化物エピタキシャル
層の格子不整合と熱膨張係数の差による応力は、マスク
材とエピタキシャル層との異種界面と超格子構造の異種
界面とで選択的に緩和が進展する。
タキシャル成長用基板上に成長するIII族窒化物エピタ
キシャル層との分離に、超格子構造を用いる場合の半導
体基板の作製工程例を示す図である。図2を参照する
と、先ず、Al2O3基板201を用意する(図2
(a))。なお、基板201の方位はc−面を用いてい
るが、他の面方位でも良い。
りGaNの低温バーファー層(図示せず)を積層後、S
iドープのn−GaN膜202(膜厚が1μm)を成膜
する(図2(b))。次いで、n−GaN膜202上に
SiO2マスク層203(層厚が1.5μm)を成膜す
る(図2(c))。
し、フォトリソグラフィーにより所望のパターンにパタ
ーニングを施す(図2(d))。次いで、バッファード
フッ酸によりSiO2マスク層203をエッチングする
(図2(e))。
スク開口部210にSiドープn−GaNエピタキシャ
ル層205(層厚が1μm)を選択成長し、これにより
エピタキシャル成長用基板が作製される。
GaN(厚さ20nm)の超格子構造206を形成する
(図2(f))。
n−GaNエピタキシャル層207を選択成長しマスク
開口面を被覆し、横方向への成長を行なう(図2
(g))。
板全体のGaNエピタキシャル層207が合体し、合体
したGaNエピタキシャル層207によって単一のGa
N基板208が形成される(図2(h))。
熱応力により、GaN層208/SiO2マスク層20
3との界面、および、InGaN/GaN超格子構造2
06の異種界面において、選択的に応力緩和が起こり、
反りのない異種基板上のGaN基板208が得られる。
タキシャル成長用基板とエピタキシャル成長用基板上に
成長するIII族窒化物エピタキシャル層(207,20
8)とが格子不整合であり、かつ、エピタキシャル成長
用基板とIII族窒化物エピタキシャル層(207,20
8)とが超格子構造206により分離されていることに
より、高品質かつ大面積のIII族窒化物半導体基板を提
供できる。すなわち、格子歪み系の材料での基板作製に
あたり、格子歪みに起因する高密度の転位は選択成長に
より低減し、また、エピタキシャル成長用基板との熱膨
張係数の差による応力をエピタキシャル成長用基板とII
I族窒化物エピタキシャル層との間に設けた超格子構造
の異種材料間での選択的な格子緩和により低減すること
ができる。超格子構造による格子緩和は、成長中,成長
後を問わず、超格子構造の層面に対して平行な剪断応力
に対してこれを緩和するように働く。この方向は格子歪
みにより生じる応力の働く方向であり、また、熱膨張率
の差による応力の働く方向でもある。従って、より小さ
な剪断応力に対して格子緩和挙動を示すように超格子構
造を設計することにより、より残存歪みの小さな高品質
かつ大面積の半導体結晶,すなわちIII族窒化物半導体
基板を得ることができる。
プロセスの詳細は上述の例に限定されるものではなく、
他の構成,プロセスを取ることも可能である。
CVD法により成膜したが、MBE法を用いれば、Ga
N系薄膜に限らず、すべての層,膜の構成を形成可能で
あり、HVPE法,昇華法を用いれば、超格子構造20
6以降の層,膜の構成を形成可能である。また、マスク
層203の材料も、SiO2膜に限らず、SiNX膜など
を用いることができる。
導体基板に限らず、格子不整合系の基板の作製全般に適
用可能である。
の半導体基板の作製方法において、超格子構造を作製す
るまでの成膜方法と、超格子構造作製後の成膜方法とを
異ならせることもできる。すなわち、上述の作製工程に
おいて、超格子構造までの作製工程では比較的成長条件
が遅く、各層の厚み等の制御が容易なMOCVD法やM
BE法が適していると考えられる。しかし、超格子構造
の作製後は、成膜速度が速く安価な成膜方法を採用する
ことにより、より安価に半導体基板を作製することが可
能となる。
法と超格子構造作製後の成膜方法とを異ならせる場合の
半導体基板の作製工程例を示す図である。
01を用意する(図3(a))。なお、基板301の方
位はc−面を用いているが、他の面方位でも良い。次い
で、基板301上にMOCVD法によりGaNの低温バ
ーファー層(図示せず)を積層後、Siドープのn−G
aN膜302(膜厚が1μm)を成膜する(図3
(b))。次いで、n−GaN膜302上にSiNxマ
スク層303(膜厚が1.5μm)を成膜する(図3
(c))。
し、フォトリソグラフィーにより所望のパターンにパタ
ーニングを施す(図3(d))。次いで、RIEを用い
CF4によりSiNxマスク層303をエッチングする
(図3(e))。
スク開口部310にSiドープn−GaNエピタキシャ
ル層305(1μm)を選択成長し、これによりエピタ
キシャル成長用基板が作製される。
GaN(厚さ20nm)の超格子構造306を形成する
(図3(f))。
n−GaNエピタキシャル層307を選択成長しマスク
開口面を被覆し、横方向への成長を行う(図3
(g))。
h程度の速度でSiドープn−GaNエピタキシャル層
307の高速成長を行い、単一のGaN基板308が形
成される(図3(h))。
子構造を作製するまでの成膜方法と、超格子構造作製後
の成膜方法とを相違させることで(超格子構造を作製す
るまでの工程を成長速度が遅く、膜厚の制御が容易な方
法により成膜し、超格子構造を作製以降の成膜をより成
膜速度の速い安価な成膜方法により成膜することで)、
高品質かつ大面積の半導体結晶,すなわちIII族窒化物
半導体基板をより低コストで得ることができる。
プロセスの詳細は、上述の例に限定されるものではな
く、他の構成,プロセスを取ることも可能である。例え
ば、フラックス法においては成長条件の制御による結晶
の形態制御が可能であり、板状の結晶を得ることができ
ることから、上述の例のようにマスク開口部310の単
位面積当たりの密度を下げることにより、より応力緩和
の容易な異種基板上のGaN系基板308が得られる。
法については、結晶成長速度の速い他の成長方法を用い
ることも可能である。
CVD法により成膜したが、MBE法により形成するこ
とも可能である。
エピタキシャル成長用基板とエピタキシャル成長用基板
上に成長するIII族窒化物エピタキシャル層とが分離さ
れている。ここで、分離とは、異種界面による応力の緩
和等の力学的な意味での分離を表している。すなわち、
エピタキシャル成長用基板とIII族窒化物エピタキシャ
ル層との間の応力は緩和されており、反りや応力に起因
する転位の導入は解消されている。しかし、III族窒化
物エピタキシャル層は、基板から取り外されていないた
め、III族窒化物エピタキシャル層とエピタキシャル成
長用基板とは一体のものとして取り扱いが可能であり、
この場合には、エピタキシャル成長用基板による全体の
強度確保が可能となる。
とエピタキシャル成長用基板とが一体である場合には、
結晶成長工程やデバイス作製工程において、半導体基板
の取り扱いが容易となり、かつ、反りの無い大面積の低
コストの半導体基板を提供することができる。すなわ
ち、III族窒化物エピタキシャル層を成長後、格子緩和
し歪みが低減された状態のIII族窒化物エピタキシャル
層とエピタキシャル成長用基板とを一体のままとするこ
とで、反りのない大面積の基板を得るとともに、デバイ
ス形成プロセス中、エピタキシャル成長用基板をIII族
窒化物エピタキシャル層の支持基板とすることができ、
取り扱いが容易となる。また、支持基板があることで、
III族窒化物エピタキシャル層の厚みを薄くすることも
可能となり、より低コストな半導体基板を得ることがで
きる。
タキシャル層をエピタキシャル成長用基板から取り外し
て、半導体基板とすることもできる。この場合には、半
導体基板は、エピタキシャル成長用基板上に厚膜のIII
族窒化物エピタキシャル層を選択成長させ、かつ、エピ
タキシャル成長用基板とIII族窒化物エピタキシャル層
とを分離した構成となる。なお、この場合、分離とは、
前述した異種界面での応力緩和のための分離の意味に加
え、エピタキシャル成長用基板から取り外した後、厚膜
のIII族窒化物エピタキシャル層自体の剛性により、III
族窒化物エピタキシャル層単体を半導体基板として用い
ることを意味している。
層をエピタキシャル成長用基板から取り外して半導体基
板とすることにより、エピタキシャル成長用基板とIII
族窒化物エピタキシャル層とが物理的に分離され、応力
が緩和されて、大面積のIII族窒化物半導体基板が得ら
れる。また、エピタキシャル成長用基板とIII族窒化物
エピタキシャル層全体で格子緩和が進展することから、
エピタキシャル成長用基板からIII族窒化物エピタキシ
ャル層を容易に取り外すことが可能となる。これによ
り、高品質かつ大面積のGaN系半導体基板を提供する
ことができる。
て、III族窒化物エピタキシャル層は少なくともGaを
含むIII族窒化物で構成でき、また、超格子構造はG
a,In,Alの窒化物若しくはその混晶により構成で
きる。
なくともGaを含むIII族窒化物で構成され、また、超
格子構造がGa,In,Alの窒化物若しくはその混晶
により構成され場合の半導体基板の作製工程例を示す図
である。
01を用意する(図4(a))。なお、基板401の方
位はc−面を用いているが、他の面方位でも良い。
りGaNの低温バーファー層(図示せず)を積層後、S
iドープのn−GaN膜402(膜厚が1μm)を成膜
する(図4(b))。次いで、n−GaN膜402上に
SiO2マスク層403(層厚が1.5μm)を成膜す
る(図4(c))。
し、フォトリソグラフィーにより所望のパターンにパタ
ーニングを施す(図4(d))。次いで、バッファード
フッ酸によりSiO2マスク層403をエッチングする
(図4(e))。
スク開口部410にSiドープn−GaNエピタキシャ
ル層405(層厚が1μm)を選択成長し、これにより
エピタキシャル成長用基板が作製される。
GaN(厚さ20nm)の超格子構造406を形成する
(図4(f))。
n−GaNエピタキシャル層407を選択成長しマスク
開口面を被覆し、横方向への成長を行なう(図4
(g))。
板全体のGaNエピタキシャル層407が合体し、合体
したGaNエピタキシャル層407によって単一のGa
N基板408が形成される(図4(h))。
熱応力により、GaN層408/SiO2マスク層40
3との界面、および、AlGaN/GaN超格子構造4
06の異種界面において、選択的に応力緩和が起こり、
反りのない異種基板上のGaN基板408が得られる。
層は少なくともGaを含む窒化物よりなり、超格子構造
はGa,In,Alの窒化物若しくはその混晶により構
成されていれば良く、この場合、GaN系材料の高品質
かつ大面積の基板が得られる。すなわち、超格子構造の
組成を含む層構成を変えることで、Alを含む基板につ
いても、高品質かつ大面積の基板が得られる。
プロセスの詳細は、上述の例に限定されるものではな
く、他の構成,プロセスを取ることも可能である。
CVD法により成膜したが、MBE法を用いればGaN
系薄膜に限らず、すべての層,膜の構成を形成可能であ
り、また、HVPE法,昇華法を用いれば、超格子構造
以降の層,膜の構成を形成可能である。また、マスク層
の材料もSiO2膜に限らず、SiNX膜などを用いるこ
とができる。
ある。AlGaN/GaN超格子の構成については、よ
りAl組成を大きくして歪みを大きくすることで、より
小さな剪断応力によって格子緩和を進展させることがで
きる。
た本発明の半導体基板上に発光素子を形成することがで
きる。なお、この場合、本発明は、発光素子の構造およ
び製造方法に限定されるものではない。
は、結晶欠陥密度が低くかつ反りのない大面積の半導体
基板により、発光素子の長寿命化が可能となるとともに
コストダウンが可能となる。また、III族窒化物エピタ
キシャル層をエピタキシャル成長用基板から取り外した
ものを半導体基板として用いる場合、この半導体基板
は、導電性を有してので、裏面に電極を形成することが
可能となり、フェースダウン実装が可能となることか
ら、放熱性に優れ、長寿命の半導体レーザーを低コスト
で提供することができる。
求項7記載の発明によれば、III族窒化物エピタキシャ
ル層が選択的に成長する領域とIII族窒化物エピタキシ
ャル層が選択的に成長しない領域とが混在して形成され
ているエピタキシャル成長用基板上に、III族窒化物エ
ピタキシャル層を形成して、半導体基板を作製する半導
体基板の作製方法であって、エピタキシャル成長用基板
のIII族窒化物エピタキシャル層が選択的に成長する領
域に成長したIII族窒化物エピタキシャル層とエピタキ
シャル成長用基板とが分離されており、エピタキシャル
成長用基板とIII族窒化物エピタキシャル層との間に分
離のための構造を設けることで、異種材料基板上にIII
族窒化物エピタキシャル層を形成するに当たり従来問題
となっていた異種材料基板との間の熱膨張係数の差によ
る応力を緩和することができ、応力による歪み等を低減
することができて、高品質かつ大面積のIII族窒化物半
導体基板を提供できる。すなわち、残存歪みの低減によ
り、反りやクラックのない大面積結晶化のIII族窒化物
半導体基板が得られるとともに、転位の進展,増殖等の
挙動が緩和された高品質のIII族窒化物半導体基板が得
られる。
項1記載の半導体基板の作製方法において、エピタキシ
ャル成長用基板と前記エピタキシャル成長用基板上に成
長するIII族窒化物エピタキシャル層とが格子不整合で
あり、かつ、エピタキシャル成長用基板のIII族窒化物
エピタキシャル層が選択的に成長する領域上で、エピタ
キシャル成長用基板基板と前記III族窒化物エピタキシ
ャル層とが超格子構造により分離されるように作製する
ので、高品質かつ大面積のIII族窒化物半導体基板を提
供できる。すなわち、格子歪み系の材料での基板作製に
あたり、格子歪みに起因する高密度の転位は選択成長に
より低減し、また、エピタキシャル成長用基板との熱膨
張係数の差による応力をエピタキシャル成長用基板とII
I族窒化物エピタキシャル層の間に設けた超格子構造の
異種材料間での選択的な格子緩和により低減することが
できる。超格子構造による格子緩和は、成長中,成長後
を問わず、超格子構造の層面に対して平行な剪断応力に
対してこれを緩和するように働く。この方向は格子歪み
により生じる応力の働く方向であり、また、熱膨張率の
差による応力の働く方向でもある。従って、より小さな
剪断応力に対して格子緩和挙動を示すように超格子構造
を設計することにより、より残存歪みの小さな高品質か
つ大面積の半導体結晶,すなわちIII族窒化物半導体基
板を得ることができる。
子構造を作製するまでの成膜方法と超格子構造作製後の
成膜方法とが異なることで(超格子構造を作製するまで
の工程を成長速度が遅く、膜厚の制御が容易な方法によ
り成膜し、超格子構造を作製以降の成膜をより成膜速度
の速い安価な成膜方法により成膜することで)、高品質
かつ大面積の半導体結晶,すなわちIII族窒化物半導体
基板をより低コストで得ることができる。
族窒化物エピタキシャル層とエピタキシャル成長用基板
とが一体であるので、結晶成長工程やデバイス作製工程
において、半導体基板の取り扱いが容易となり、かつ、
反りの無い大面積の低コストの半導体基板を提供するこ
とができる。すなわち、III族窒化物エピタキシャル層
を成長後、格子緩和し歪みが低減された状態のIII族窒
化物エピタキシャル層とエピタキシャル成長用基板とを
一体のままとすることで、反りのない大面積の基板を得
るとともに、デバイス形成プロセス中、エピタキシャル
成長用基板をIII族窒化物エピタキシャル層の支持基板
とすることができ、取り扱いが容易となる。また、支持
基板があることで、III族窒化物エピタキシャル層の厚
みを薄くすることも可能となり、より低コストな半導体
基板を得ることができる。
族窒化物エピタキシャル層をエピタキシャル成長用基板
から取り外して半導体基板とすることにより、エピタキ
シャル成長用基板とIII族窒化物エピタキシャル層とが
物理的に分離され、応力が緩和されて、大面積のIII族
窒化物半導体基板が得られる。また、エピタキシャル成
長用基板とIII族窒化物エピタキシャル層全体で格子緩
和が進展することから、エピタキシャル成長用基板から
III族窒化物エピタキシャル層を容易に取り外すことが
可能となる。これにより、高品質かつ大面積のIII族窒
化物半導体基板を提供することができる。
族窒化物エピタキシャル層は少なくともGaを含む窒化
物よりなり、超格子構造はGa,In,Alの窒化物若
しくはその混晶により構成されているので、GaN系材
料の高品質かつ大面積の基板が得られる。また、超格子
構造の組成を含む層構成を変えることで、Alを含む基
板についても、高品質かつ大面積の基板が得られる。
項7記載の半導体基板上に形成された発光素子であるの
で、放熱性に優れ、長寿命の発光素子(例えば半導体レ
ーザー)を低コストで提供することができる。すなわ
ち、用いられる半導体基板は、選択成長による転位密度
が低減とされ、また、エピタキシャル成長用基板とIII
族窒化物エピタキシャル層との熱膨張率の差等に起因す
る応力をエピタキシャル成長用基板とIII族窒化物エピ
タキシャル層とを分離することで、残留応力が緩和さ
れ、応力により発生する結晶欠陥が低減するとともに半
導体基板の大面積化が可能となるものである。この半導
体基板上に作製された発光素子では、結晶欠陥密度が低
くかつ反りのない大面積の半導体基板により、発光素子
の長寿命化が可能となるとともにコストダウンが可能と
なる。また、III族窒化物エピタキシャル層をエピタキ
シャル成長用基板から取り外したものを半導体基板とし
て用いる場合、この半導体基板は、裏面に電極を形成す
ることが可能となり、フェースダウン実装が可能となる
ことから、放熱性に優れ、長寿命の半導体発光素子を低
コストで提供することができる。
である。
長用基板上に成長するIII族窒化物エピタキシャル層と
の分離に、超格子構造を用いる場合の半導体基板の作製
工程例を示す図である。
構造作製後の成膜方法とを異ならせる場合の半導体基板
の作製工程例を示す図である。
長用基板上に成長するIII族窒化物エピタキシャル層と
の分離に、超格子構造を用いる場合の半導体基板の作製
工程例を示す図である。
図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 III族窒化物エピタキシャル層が選択的
に成長する領域とIII族窒化物エピタキシャル層が選択
的に成長しない領域とが混在して形成されているエピタ
キシャル成長用基板上に、III族窒化物エピタキシャル
層を形成して、半導体基板を作製する半導体基板の作製
方法であって、エピタキシャル成長用基板のIII族窒化
物エピタキシャル層が選択的に成長する領域に成長した
III族窒化物エピタキシャル層とエピタキシャル成長用
基板とが分離されるように作製することを特徴とする半
導体基板の作製方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の半導体基板の作製方法に
おいて、エピタキシャル成長用基板と前記エピタキシャ
ル成長用基板上に成長するIII族窒化物エピタキシャル
層とが格子不整合であり、かつ、エピタキシャル成長用
基板のIII族窒化物エピタキシャル層が選択的に成長す
る領域上で、エピタキシャル成長用基板基板と前記III
族窒化物エピタキシャル層とが超格子構造により分離さ
れるように作製することを特徴とする半導体基板の作製
方法。 - 【請求項3】 請求項2記載の半導体基板の作製方法に
おいて、超格子構造を作製するまでの成膜方法と、超格
子構造作製後の成膜方法とが異なることを特徴とする半
導体基板の作製方法。 - 【請求項4】 請求項1,請求項2または請求項3記載
の半導体基板の作製方法において、III族窒化物エピタ
キシャル層とエピタキシャル成長用基板とを一体とした
ものを半導体基板とすることを特徴とする半導体基板の
作製方法。 - 【請求項5】 請求項1,請求項2または請求項3記載
の半導体基板の作製方法において、III族窒化物エピタ
キシャル層をエピタキシャル成長用基板から取り外した
ものを半導体基板とすることを特徴とする半導体基板の
作製方法。 - 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に
記載の半導体基板の作製方法において、III族窒化物エ
ピタキシャル層は、少なくともGaを含む窒化物よりな
り、超格子構造はGa,In,Alの窒化物若しくはそ
の混晶により構成されていることを特徴とする半導体基
板の作製方法。 - 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に
記載の半導体基板の作製方法によって作製された半導体
基板。 - 【請求項8】 請求項7記載の半導体基板上に形成され
た発光素子。
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|---|---|---|---|
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|---|---|
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|---|---|---|---|
| JP2000032749A Expired - Lifetime JP4141076B2 (ja) | 2000-02-04 | 2000-02-04 | Iii族窒化物半導体基板の製造方法 |
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Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6964705B2 (en) | 2002-07-19 | 2005-11-15 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Method for producing semiconductor crystal |
| US8158200B2 (en) * | 2009-08-18 | 2012-04-17 | University Of North Texas | Methods of forming graphene/(multilayer) boron nitride for electronic device applications |
| CN104733365A (zh) * | 2013-12-19 | 2015-06-24 | 首尔伟傲世有限公司 | 半导体生长用模板、基板分离方法及发光元件制造方法 |
-
2000
- 2000-02-04 JP JP2000032749A patent/JP4141076B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
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| US8338825B2 (en) | 2009-08-18 | 2012-12-25 | University Of North Texas | Graphene/(multilayer) boron nitride heteroepitaxy for electronic device applications |
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