JP2001216946A - 電 池 - Google Patents

電 池

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JP2001216946A
JP2001216946A JP2000027410A JP2000027410A JP2001216946A JP 2001216946 A JP2001216946 A JP 2001216946A JP 2000027410 A JP2000027410 A JP 2000027410A JP 2000027410 A JP2000027410 A JP 2000027410A JP 2001216946 A JP2001216946 A JP 2001216946A
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battery
gasket
electrolyte
volume
absorbing material
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Norishige Yamaguchi
典重 山口
Kazuhiro Hashimoto
和宏 橋本
Hideaki Tokugawa
秀昭 徳川
Hiroyuki Morita
浩之 森田
Akihiro Sugawara
彰浩 菅原
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスの排気と電解液漏液の防止とを両立す
る。 【解決手段】 有底筒状の電池缶内に、正極と、負極
と、電解質とを備え、電池缶の開口部が、ガスケットを
介して電池蓋によって封口されてなる電池であって、電
池蓋はガス抜き孔を有し、電池蓋とガスケットとの間に
電解質吸収材が配されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒型の電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】円筒形アルカリ電池は、誤使用などによ
り過充電、過放電された場合に電池缶の内部で激しいガ
ス発生が起こり、電池内圧が異常に上昇することによっ
て、電解液が漏液を起こし、周囲の機器等に影響を与え
るおそれがある。このため、円筒形アルカリ電池におい
ては、電池内部でガスが発生して電池の内圧が上昇した
場合に、内部に発生したガスを速やかに外部に排気する
ためのガス抜き機構が備えられている。
【0003】上述したガス抜き機構は、一般に、電池缶
の開口部を封止するガスケットに形成された薄膜部がガ
ス抜き安全弁として機能することにより構成されてい
る。すなわち、円筒形アルカリ電池は、ガス発生により
上昇した電池内圧の応力がガスケットに集中することに
よってガスケットで最も肉薄に形成された薄膜部が開裂
して、電池内部に発生したガスを外部に排気して電池の
内圧上昇による電池の破裂を防止している。
【0004】例えば、図4に示す円筒形アルカリ電池2
0の封口構造は、まず、ガスケット21の形状として
は、中央に断面凸型に形成された肉厚な円筒形のボブ部
22と、ボブ部22の外周側にボブ部22と同心に形成
される円盤状のダイフラム部23と、ボブ部22とダイ
ヤフラム部23の間に形成されるとともにダイヤフラム
部23の上面側に形成される薄膜部24と、ダイヤフラ
ム部23の外周側に連続して形成されかつ断面屈曲して
形成される外周部25とを備えて構成されるものであ
る。ボブ部22は、下部開口部が上部開口部よりも広く
開口するように内周面下部がテーパ状に形成されたボブ
孔26と同心環状に形成されている。
【0005】次に、封口構造としては、ガスケット21
が集電棒27を挿入された状態で座金28とともに、正
極合剤29、セパレータ30及びゲル状負極31が内蔵
された電池缶32の開口部を封止する。そして、ガスケ
ット21と座金28により封止された開口部がさらに負
極端子33と絶縁ワッシャとにより閉塞されている。な
お、座金28には、電池内部で発生したガスの通り道と
なるガス抜き孔28aが形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、円筒
形アルカリ電池の封口構造においては、電池内部に発生
したガスを逃がすためにガスケットが用いられ、そのガ
スケット形状に適した様々な封口構造が提案されてい
る。
【0007】しかしながら、誤使用などにより過充電、
過放電された場合に、電池缶内で激しいガス発生が起こ
り、発生したガスにより上昇した電池内圧の応力がガス
ケットに集中することによって、ガスケットで最も肉薄
に形成された薄膜部が開裂して、電池内部に発生したガ
スを外部に排気して電池の内圧上昇による破裂等は防止
するものの、ガスケット薄膜部の開裂により電解液が漏
液し、場合によっては機器や使用者に影響を与えるとい
う問題があった。
【0008】本発明は上述したような従来の実情に鑑み
て提案されたものであり、内圧上昇による電池破裂の防
止と電解液漏液の防止とを両立した電池を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の電池は、有底筒
状の電池缶内に、正極と、負極と、電解質とを備え、上
記電池缶の開口部が、ガスケットを介して電池蓋によっ
て封口されてなる電池であって、上記電池蓋はガス抜き
孔を有し、上記電池蓋と上記ガスケットとの間に電解質
吸収材が配されていることを特徴とする。
【0010】上述したような本発明に係る電池では、上
記電池蓋と上記ガスケットとの間に電解質吸収材が配さ
れているので、ガスケットの開裂により電解質がガスケ
ットを通り抜けたとしても、電解質吸収材によって吸収
され、電解質の電池外部への漏出が防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0012】図1に、本実施の形態に係る電池の一構成
例を示す。なお、図1では、本発明の中心となる電池封
口部分のみを抜き出して示す。
【0013】この円筒形電池1は、開口部を有する中空
有底円筒状の電池缶2内に、中空円筒状の正極3と、正
極3に当接されるように配置されて有底円筒状に形成さ
れたセパレータ4と、セパレータ4の内側に配置される
負極5と、イオン電導を行う電解液とが収納されてい
る。また、円筒形電池1は、上記電池缶2の開口部を封
口させる封口ユニットとを備える。
【0014】正極3は、二酸化マンガン、グラファイ
ト、水酸化カリウム水溶液等からなる正極合剤が中空円
筒状に形成されてなり、電池缶2の内壁面に沿って配置
される。 負極5は、粒状亜鉛と水酸化カリウム水溶
液、増粘剤等を含有しゲル状とされた負極合剤からな
る。この負極合剤は、有底円筒状のセパレータ4の内部
に注入されている。
【0015】セパレータ4は、その材料として例えばポ
リオレフィン不織布が用いられ、円筒状に形成された正
極3の中空部に当節するように配置される。
【0016】封口ユニットは、電池缶2の開口部に、ガ
スケット6と、負極端子7とを備え、この順序で組み込
まれる。
【0017】これら部材についてさらに説明すると、ま
ず、ガスケット6は、電池缶2の開口部を封口するため
に空気室8を覆うように嵌合される。そして、このガス
ケット6は、電池缶2の内周側に断面屈曲して形成され
る外周部6aと、中央に位置して形成される肉厚なボブ
部6bと、外周部6aとボブ部6bとの間に形成される
平盤状のダイヤフラム部6cと、ボブ部6bとダイヤフ
ラム部6cとの間に形成される薄膜部6dとから構成さ
れる。この薄膜部6dは、電池の内圧の上昇によって開
裂し、電池の内圧を解放するものである。そして、これ
らの外周部6aと、ボブ部6bと、ダイヤフラム部6c
と、薄膜部6dとは、同心環状に形成されている。
【0018】また、ガスケット6には、その中央部に貫
通孔が設けられ、この貫通孔から針状の集電ピン9が圧
入される。集電ピン9は、その材料として、例えば黄銅
等が用いられ、上記ガスケット6の中央部に設けられた
貫通孔内に、外側から圧入されて、負極端子7に溶接さ
れている。
【0019】なお、ガスケット6の外周部6aは、図1
に示すように、ガスケット6が負極端子7とともに電池
缶2の開口部を封止する際、正極端子と一体となって形
成されている電池缶2と負極端子7との間に挟み込ま
れ、電池缶2と負極端子7とを絶縁する。
【0020】負極端子7においては、その略中心部に形
成された凸部の周面に内圧を解放するためのガス抜き孔
10が設けられている。なお、図1に示すように、負極
端子7として板厚0.3mm以上の鋼板を用い、かつ外
周部に折り返し部を有する段付き形状として補強板を無
くす構造とすることにより、電解液吸収材11を収納す
る部分の容積、すなわち負極端子7とガスケット6との
間の容積を十分確保することができるため、ガスケット
6と電池缶2底面との間の容積を大きくして電池容量の
増大を図ることが出来る。
【0021】上述したような封口ユニットを有する円筒
形電池1では、過充電等により発生するガスが空気室8
に溜まり、この空気室8の内圧が規定値を越えて上昇す
ると、上昇した内圧によってガスケット6の薄膜部6d
が開裂する。そして、このガスは薄膜部6dを通過して
ガス抜き孔10から解放される。
【0022】しかしながら、薄膜部6dの開裂により、
ガスとともに電解液も薄膜部6dから漏出し、さらにガ
ス抜き孔10を通って外部に流出してしまうという問題
があった。
【0023】そこで、本発明では、負極端子7とガスケ
ット6との間の空間に電解液吸収材11を充填し、薄膜
部6dから漏出した電解液を、この電解液吸収材11に
よって吸収させる。
【0024】この電解液吸収材11としては、吸水性ポ
リマーや吸水紙等が挙げられる。吸水性ポリマーとして
は、デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系(ポリ
アクリル酸塩系、ポリビニルアルコール系、ポリアクリ
ルアミド系、ポリオキシエチレン系)の内の少なくとも
一つ以上を含むものが好ましい。また、吸水紙として
は、レーヨン、アクリル、ビニロン、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、粉砕パルプの内の少なくとも一つ以上を
含むものが好ましい。これらの電解液吸収材11は、1
種類を単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて併
用してもよい。
【0025】なお、充填する電解液吸収材11の容積と
しては、できるだけ多い方が電解液吸収能力は増すもの
の、その分、電池内容積が犠牲となり、電池容量が低下
してしまう。そのため、負極端子7とガスケット6との
間の空間容積は、ガスケット6と電池缶2底面との間の
内容積に対し、1.5%以上、とすることが好ましい。
負極端子7とガスケット6との間の空間容積が、ガスケ
ット6と電池缶2底面との間の内容積に対し1.5%未
満であると、薄膜部6dの開裂により漏れ出る電解液を
吸収するために必要な電解液吸収材11を充填できな
い。一方、負極端子7とガスケット6との間の空間容積
が、ガスケット6と電池缶2底面との間の内容積に対し
大きくなりすぎると、電気容量を確保するために必要な
電池内容積が犠牲となる。そのため、負極端子7とガス
ケット6との間の空間容積は、ガスケット6と電池缶2
底面との間の内容積に対し2%以上、6.5%以下とす
ることがより好ましい。
【0026】また、負極端子7とガスケット6との間の
空間容積に対する電解液吸収材11の容積充填率として
は、30%以上、100%以下の範囲とすることが好ま
しい。この空間に充填する電解液吸収材11の容積が3
0%未満では薄膜部6dの開裂により漏れ出る電解液を
吸収するために必要な電解液吸収材11を充填できな
い。また、電解液吸収材11を負極端子7とガスケット
6との間の空間に100%充填しても、電解液吸収材自
身が空孔を有するため、電解液を吸収することができ
る。
【0027】なお、後述するように、電解液吸収材11
として第1の電解液吸収材11aと第2の電解液吸収材
11bとを組み合わせて用いる場合には、第1の電解液
吸収材11aの容積と第2の電解液吸収材11bの容積
との和が、上述した範囲にあればよい。
【0028】つぎに、電解液吸収材11の配置方法とし
ては、負極端子7側に吸収性の小さい第1の電解液吸収
材11aを配し、ガスケット6側に吸収性の大きい第2
の電解液吸収材11bを配することが好ましい。
【0029】上述したように、電池内部でのガス発生に
より薄膜部6dが開裂した場合、電池内部の電解液は、
発生したガスとともに漏出するおそれがある。この際、
電池に求められる性能としては、発生したガスは速やか
に外部に排気し、電解液は封止したい。
【0030】そこで、電解液の漏出源に近い方、すなわ
ちガスケット6側に吸収性の大きい第2の電解液吸収材
11bを充填することで、ガスの通路が多くなるため発
生したガスを速やかに外部に排気し易くなる。一方、ガ
ス抜き孔10の近傍、すなわち負極端子7側には、吸収
性の小さい第1の電解液吸収材11aを充填すること
で、第2の電解液吸収材11bで吸収しきれなかった電
解液を吸収し、電解液の電池外部への漏出を封止する。
このように、吸収性の異なる第1及び第2の電解液吸収
材11a,11bを組み合わせて用いることで、ガスを
十分に逃がしながらも電解液の吸収能力が増し、電解液
の封止能力が向上する。
【0031】具体的には、負極端子7側に配される第1
の電解液吸収材11aとして、40質量%水酸化カリウ
ム水溶液の吸収率が電解液吸収材11の自重比で1g/
g〜50g/gの範囲であるようなものを用い、ガスケ
ット6側に配される第2の電解液吸収材11bとして、
40質量%水酸化カリウム水溶液の吸収率が30g/g
〜500g/gの範囲であるようなものを用いることが
好ましい。第1の電解液吸収材11a及び第2の電解液
吸収材11bとして、水酸化カリウム水溶液の吸収率が
それぞれ上述したような範囲のものを用いることで、上
述したようにガスの排気と電解液の漏出封止とを両立す
ることができる。
【0032】もちろん、電解液吸収材11の配置はこれ
に限定されるものではなく、負極端子7とガスケット6
との間の空間に電解液吸収材11が配されていれば本発
明の範囲に属するものである。例えば図2に示すよう
に、1種類の電解液吸収材11のみを用いた場合にも本
発明の効果は十分に得られる。また、後掲する図3に示
すように、負極端子7とガスケット6との間に補強板1
3が配されていても構わない。補強板13を配する場
合、電解液吸収材11は、当該補強板13の下側、上
側、又は上下両方に配すればよい。
【0033】さらに、本実施の形態に係る円筒形電池1
では、負極端子7と電池缶2との間に、耐アルカリ性に
優れた光硬化樹脂12が充填されている。上述したよう
に、負極端子7とガスケット6との間に配された電解液
吸収材11が、薄膜部6dが開裂して漏出する電解液を
吸収するものの、漏出するすべての電解液を吸収しきれ
ない場合、又は、吸収してもその後の落下等の外部応力
により電解液が電池の外部に漏れ出てしまう場合があ
る。その対応手法として、負極端子7と電池缶2との間
の溝に耐アルカリ性に優れた可視光硬化樹脂12を充填
することで、電解液の漏れをほぼ完全に封止することが
できる。
【0034】この可視光硬化樹脂12としては、当該可
視光硬化樹脂12を構成する可視光重合性樹脂が、ウレ
タンアクリレート樹脂と、メタアクリレート樹脂、エポ
キシアクリレート樹脂、又はアクリレート樹脂の内の少
なくとも一つ以上とを含有するものが挙げられる。その
中でも特に、ウレタンアクリレート樹脂の配合量が50
mass%以上であるようなものを用いることが好まし
い。ウレタンアクリレート樹脂の配合量を50mass
%以上とすることで、可視光硬化樹脂の耐アルカリ性を
さらに向上することができる。
【0035】上述したような本実施の形態に係る円筒形
電池1は、負極端子7とガスケット6との間の空間に電
解液吸収材11が充填されているので、ガスケット6の
薄膜部6dの開裂により、この薄膜部6dから電解液が
漏出しても、漏出した電解液は、この電解液吸収材11
によって吸収される。これにより、この円筒形電池1
は、電池外部への電解液の漏出が防止され、信頼性の高
いものとなる。
【0036】なお、上述した実施の形態においては、ア
ルカリ電池を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、円筒形空気電池や充電可能なア
ルカリ二次電池等の円筒形電池等、様々な種類の電池に
ついても適用することができる。また、本発明は円筒形
の電池ばかりでなく、角筒形の電池についても適用可能
である。
【0037】
【実施例】本発明の効果を確認すべく、円筒型アルカリ
電池を作製し、その電池漏液に対する信頼性を評価し
た。
【0038】・サンプル電池の作製 まず、二酸化マンガンと、グラファイトと、39%水酸
化カリウム水溶液とを所定の割合で均一に混合して正極
合剤を調製した。次に、この正極合剤の3.6グラムを
外径13.2mm、内径9.1mm、高さ15.0mm
のリング状に仮成形した。
【0039】次に、円筒形の正極缶の内部に、仮成形さ
れた正極合剤を3個挿入し、上部から1トン/cm2
圧力で加圧した。
【0040】次に、正極合剤の中空部に有底円筒状のセ
パレータを挿入し、セパレータの内部に39%水酸化カ
リウム水溶液と、負極合剤とを装填し、正極缶の開口部
を上述したような封口ユニットで密封して円筒形アルカ
リ電池を作製した。
【0041】なお、サンプル1〜サンプル22では、図
3に示すように、負極端子7として、外周部に折り返し
部を具備せず、平坦なものを用いた。また、負極端子7
とガスケット6との間に電解液吸収材11を配する際に
は、図3中の補強板13の下側、上側、又は上下両方に
配した。
【0042】サンプル1〜サンプル7では、ガスケット
と電池缶底面との間の内容積に対する、電池蓋とガスケ
ットとの間の容積比を、後掲する表1に示すようにそれ
ぞれ変えて電池を作製した。なお、電解液吸収材には粉
砕パルプを用いた。また、電池蓋とガスケットとの間の
容積に対する電解質吸収材の容積はいずれも50%とし
た。
【0043】サンプル8〜サンプル12では、電池蓋と
ガスケットとの間の容積に対する電解質吸収材の容積
を、後掲する表2に示すようにそれぞれ変えて電池を作
製した。なお、電解液吸収材には粉砕パルプを用いた。
また、ガスケットと電池缶底面との間の内容積に対す
る、電池蓋とガスケットとの間の容積比はいずれも4.
5%とした。
【0044】サンプル13〜サンプル18では、電解液
吸収材の材料を、後掲する表3に示すようにそれぞれ変
えて電池を作製した。なお、ガスケットと電池缶底面と
の間の内容積に対する、電池蓋とガスケットとの間の容
積比はいずれも4.5%とした。また、電池蓋とガスケ
ットとの間の容積に対する電解質吸収材の容積は、サン
プル16の電池では70%とし、サンプル13〜サンプ
ル15及びサンプル17,18の電池では50%とし
た。
【0045】サンプル19では、電解液吸収材として粉
砕パルプを用いて電池を作製した。なお、ガスケットと
電池缶底面との間の内容積に対する、電池蓋とガスケッ
トとの間の容積比は2%とした。また、電池蓋とガスケ
ットとの間の容積に対する電解質吸収材の容積は、30
%とした。
【0046】サンプル20では、2種類の電解液吸収材
を用いた。すなわち、負極端子側に第1の電解液吸収材
として、40質量%水酸化カリウム水溶液の吸収率が1
0g/gであるアクリル吸水紙を配し、一方、ガスケッ
ト側に第2の電解液吸収材として、40質量%水酸化カ
リウム水溶液の吸収率が50g/gである粉砕パルプを
配した。また、第1の電解液吸収材と第2の電解液吸収
材との充填の比率は1:2とした。なお、ガスケットと
電池缶底面との間の内容積に対する、電池蓋とガスケッ
トとの間の容積比は2%とした。また、電池蓋とガスケ
ットとの間の容積に対する電解質吸収材の容積は、30
%とした。
【0047】サンプル21〜サンプル22では、サンプ
ル19と同様にして電池を作製するとともに、加えて電
池蓋と電池缶との接触部分に可視光硬化樹脂を充填し
た。
【0048】サンプル21では、可視光硬化樹脂とし
て、ウレタンアクリレート樹脂が40mass%と、メ
タアクリレート樹脂が30mass%と、アクリレート
樹脂が30mass%とが配合されてなる樹脂を用い
た。
【0049】また、サンプル22では、可視光硬化樹脂
として、ウレタンアクリレート樹脂が50mass%
と、メタアクリレート樹脂が25mass%と、アクリ
レート樹脂が25mass%とが配合されてなる樹脂を
用いた。
【0050】サンプル23〜サンプル26では、図1に
示すように、負極端子として外周部に折り返し部を具備
するものを用い、さらに、電池蓋とガスケットとの間の
容積に対する電解質吸収材の容積を、後掲する表5に示
すようにそれぞれ変えて電池を作製した。なお、電解液
吸収材には粉砕パルプを用いた。また、ガスケットと電
池缶底面との間の内容積に対する、電池蓋とガスケット
との間の容積比はいずれも2%とした。
【0051】・サンプル電池の特性評価 そして、以上のようにして作製された電池について、充
電によりガスケット薄膜部を開裂させた後の漏液発生の
有無についての試験を行った。
【0052】充電試験は、各電池4本を直接短絡させ、
その内の1本を正極負極逆接続し、逆接続した1本の電
池が残り3本で充電されるようにし、ガス発生によりガ
スケット薄膜部を開裂させ、開裂2日後、漏液の発生を
目視にて行った。目視により、漏液が僅かでも確認され
れば×とした。そして、上述したような試験を1種類の
試験品について40個ずつそれぞれ行い、各試験品の漏
液発生の有無を調べた。
【0053】また、各サンプル電池の10個に対して、
それぞれ10Ωで連続放電し、終止電圧0.9Vまでの
持続時間を測定し、その平均値を求めて放電時間とし
た。
【0054】まず、サンプル1〜サンプル7の電池につ
いて、ガスケットと電池缶底面との間の内容積に対す
る、電池蓋とガスケットとの間の容積比と、充電試験に
おける漏液発生個数及び放電時間とを併せて表1に示
す。
【0055】
【表1】
【0056】表1から、ガスケットと電池缶底面との間
の内容積に対する、電池蓋とガスケットとの間の容積比
が1.5%よりも小さいサンプル1の電池では、充電試
験において40個中10個の電池で漏液が確認された。
一方、ガスケットと電池缶底面との間の内容積に対す
る、電池蓋とガスケットとの間の容積比が1.5%以上
であるサンプル2〜サンプル7の電池では、ごく一部の
電池に漏液が確認されたものもあったが、漏液の発生は
ほぼ抑えられていた。
【0057】ガスケットと電池缶底面との間の内容積に
対する、電池蓋とガスケットとの間の容積比が大きいほ
ど、漏液の発生をより確実に防止することができる。し
かし、ガスケットと電池缶底面との間の内容積に対す
る、電池蓋とガスケットとの間の容積比を7.5%とし
たサンプル7をみれば明らかなように、一方で電気容量
を確保するために必要な電池内容積が犠牲となってしま
っている。
【0058】従って、負極端子とガスケットとの間の空
間容積は、ガスケットと電池缶底面との間の内容積に対
し1.5%以上、より好ましくは2%以上、6.5%以
下とすることが適当であることがわかる。
【0059】つぎに、サンプル8〜サンプル12の電池
について、電池蓋とガスケットとの間の容積に対する電
解質吸収材の容積比と、充電試験における漏液発生個数
とを併せて表2に示す。
【0060】
【表2】
【0061】表2から、電池蓋とガスケットとの間の容
積に対する電解質吸収材の容積が30%未満のサンプル
8の電池では、40個中4個の電池に漏液が確認され
た。一方、電池蓋とガスケットとの間の容積に対する電
解質吸収材の容積が30%以上であるサンプル9〜サン
プル12の電池では、漏液の発生はほぼ抑えられてい
た。
【0062】従って、負極端子とガスケットとの間の空
間容積に対する電解液吸収材の充填率としては、30%
以上、100%以下の範囲とすることが好ましいことが
わかった。また、電解液吸収材を負極端子とガスケット
との間の空間に100%充填しても、電解液吸収材自身
が空孔を有するため、電解液を吸収できることが確認さ
れた。
【0063】つぎに、サンプル13〜サンプル18の電
池について、電解液吸収材の材料と、充電試験における
漏液発生個数とを併せて表3に示す。
【0064】
【表3】
【0065】表3から明らかなように、吸水性を有する
ものであるならば、電解液吸収材の材料に関わらず、電
解液を吸収して漏液の発生を抑えることができることが
わかった。
【0066】つぎに、サンプル19〜サンプル22の電
池について、充電試験における漏液発生個数とを併せて
表4に示す。
【0067】
【表4】
【0068】1種類の電解液吸収材のみを用いたサンプ
ル19の電池では、40個中3個の電池について漏液が
確認された。一方、吸水性の異なる2種類の電解液吸収
材を組み合わせて用いたサンプル20の電池では、漏液
の発生が確認されたものが40個中わずか1個であり、
吸収性の異なる複数の電解液吸収材を組み合わせて用い
ることで、電解液の吸収能力が増し、電解液の封止能力
が向上することがわかった。
【0069】さらに、負極端子と電池缶との間の溝に光
硬化樹脂を充填したサンプル21及びサンプル22の電
池では、耐アルカリ性が向上し、電解液の漏れをほぼ完
全に封止することができることがわかった。また、サン
プル21とサンプル22とを比較することで、ウレタン
アクリレート樹脂の配合量が50mass%以上である
可視光硬化樹脂を用いたサンプル22の電池の方が、耐
アルカリ性に優れていることがわかった。
【0070】つぎに、サンプル23〜サンプル26の電
池について、電池蓋とガスケットとの間の容積に対する
電解質吸収材の容積と、充電試験における漏液発生個数
とを併せて表5に示す。
【0071】
【表5】
【0072】表5から、電池蓋とガスケットとの間の容
積に対する電解質吸収材の容積が30%未満のサンプル
23の電池では、40個中4個の電池に漏液で確認され
た。一方、電池蓋とガスケットとの間の容積に対する電
解質吸収材の容積が30%以上であるサンプル24〜サ
ンプル26の電池では、漏液の発生はほぼ抑えられてい
た。従って、負極端子とガスケットとの間の空間容積に
対する電解液吸収材の充填率としては、30%以上、1
00%以下の範囲とすることが好ましいことがわかっ
た。
【0073】そして、負極端子として外周部に折り返し
部を有するものを用いたサンプル23〜サンプル26の
電池は、負極端子として外周部に折り返し部を有さない
ものを用い補強板を配したたサンプル8〜サンプル12
の電池と比較して、電解液を吸収して漏液の発生を抑え
る効果については同等の結果が得られていることがわか
る。
【0074】しかし、負極端子の外周部に折り返し部を
有する段付き形状として補強板を無くす構造とすること
により、電解液吸収材を収納する部分の容積、すなわち
負極端子とガスケットとの間の容積を十分確保すること
ができるため、ガスケットと電池缶底面との間の容積を
大きくして電池容量の増大を図ることが出来る。
【0075】従って、負極端子の外周部に折り返し部を
形成し、補強板を無くすことにより、電解液の漏液を十
分に防ぎながら、高い電池容量を有する優れた電池を実
現することが出来ることがわかった。
【0076】
【発明の効果】本発明に係る電池は、電池蓋とガスケッ
トとの間の空間に電解質吸収材が充填されているので、
ガスケットの開裂により電解質が当該ガスケット開裂部
から漏出しても、漏出した電解質をこの電解質吸収材に
よって吸収することができる。従って、本発明に係る電
池は、電池外部への電解質の漏出が防止され、信頼性の
高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る円筒形電池の一構成例を示す図で
あり、主要部を拡大して示す断面図である。
【図2】本発明に係る円筒形電池の他の一構成例を示す
図であり、主要部を拡大して示す断面図である。
【図3】実施例で作製した円筒形電池の一構成例を示す
図であり、主要部を拡大して示す断面図である。
【図4】従来の円筒形電池の一構成例を示す図であり、
主要部を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1 円筒形電池、 2 正極缶、 3 正極、 4 セ
パレータ、 5 負極、6 ガスケット、 7 負極端
子、 8 空気室、 9 集電棒、 10 ガス抜き
孔、 11 電解液吸収材、 12 可視光硬化性樹脂
フロントページの続き (72)発明者 徳川 秀昭 福島県郡山市日和田町高倉字下杉下1番地 の1 株式会社ソニー・エナジー・テック 内 (72)発明者 森田 浩之 福島県郡山市日和田町高倉字下杉下1番地 の1 株式会社ソニー・エナジー・テック 内 (72)発明者 菅原 彰浩 福島県郡山市日和田町高倉字下杉下1番地 の1 株式会社ソニー・エナジー・テック 内 Fターム(参考) 5H011 AA17 FF03 GG02 5H012 AA01 BB02 BB11 FF01 5H028 AA01 FF10 HH01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底筒状の電池缶内に、正極と、負極
    と、電解質とを備え、上記電池缶の開口部が、ガスケッ
    トを介して電池蓋によって封口されてなる電池であっ
    て、 上記電池蓋はガス抜き孔を有し、 上記電池蓋とガスケットとの間に電解質吸収材が配され
    ていることを特徴とする電池。
  2. 【請求項2】 上記電池缶は、有底円筒状をしているこ
    とを特徴とする請求項1記載の電池。
  3. 【請求項3】 上記電解質としてアルカリ電解液を用い
    たアルカリ電池であることを特徴とする請求項1記載の
    電池。
  4. 【請求項4】 上記電池蓋と上記ガスケットとの間の容
    積が、上記ガスケットと上記電池缶底面との間の内容積
    に対し、1.5%以上であることを特徴とする請求項1
    記載の電池。
  5. 【請求項5】 上記電池蓋と上記ガスケットとの間の容
    積に対し、当該電池蓋と当該ガスケットとの間に充填さ
    れる上記電解質吸収材の容積が30%以上、100%以
    下の範囲であることを特徴とする請求項1記載の電池。
  6. 【請求項6】 上記電解質吸収材として、上記電池蓋側
    に第1の電解質吸収材が配されており、上記ガスケット
    側に上記第1の電解質吸収材よりも吸収性の高い第2の
    電解質吸収材が配されていること。を特徴とする請求項
    1記載の電池。
  7. 【請求項7】 上記第1の電解質吸収材は、40質量%
    水酸化カリウム水溶液の吸収率が自重比で1g/g〜5
    0g/gの範囲であり、 上記第2の電解質吸収材は、40質量%水酸化カリウム
    水溶液の吸収率が自重比で30g/g〜500g/gの
    範囲であることを特徴とする請求項6記載の電池。
  8. 【請求項8】 上記電池蓋と上記電池缶との接触部分に
    可視光硬化樹脂が充填されていることを特徴とする請求
    項1記載の電池。
  9. 【請求項9】 上記電池蓋の外周部に、折り返し部を有
    することを特徴とする請求項1記載の電池。
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