JP2001214121A - コーティング剤組成物並びにコーティング方法及びコーティング物品 - Google Patents

コーティング剤組成物並びにコーティング方法及びコーティング物品

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JP2001214121A JP2000027713A JP2000027713A JP2001214121A JP 2001214121 A JP2001214121 A JP 2001214121A JP 2000027713 A JP2000027713 A JP 2000027713A JP 2000027713 A JP2000027713 A JP 2000027713A JP 2001214121 A JP2001214121 A JP 2001214121A
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Masaaki Yamatani
正明 山谷
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Takashi Komori
隆史 小森
Toshihisa Shimo
俊久 下
Yoshifumi Kato
祥文 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 重合性ビニル基及び水酸基を含有するベ
ンゾトリアゾール系化合物とシラン化合物との反応生成
物及び/又はその(部分)加水分解物を含有することを
特徴とするコーティング剤組成物。 【効果】 本発明のコーティング剤組成物により被膜を
施されたプラスチック物品、特にポリカーボネート樹脂
は、優れた透明性、耐擦傷性、耐候性、耐薬品性を付与
することが可能なため、車両、飛行機など運送機の窓、
風防、建物の窓、道路の遮音壁等屋外で使用される用途
に好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラスに代わる構造
材料として建物、車両等の窓用、計器カバー等に最近頻
繁に使用されるようになったポリカーボネート樹脂等の
プラスチック基材に優れた耐擦傷性、耐候性の保護被膜
を形成するコーティング剤、並びにこのコーティング剤
を用いたコーティング方法及びこのコーティング剤によ
るコーティング層を有するコーティング物品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
透明板ガラスの代替として、非破砕性又はガラスよりも
耐破砕性の大きい透明材料を使用することが広く行われ
るようになってきた。例えばプラスチック基材、特にポ
リカーボネート樹脂などは、透明性、耐衝撃性、耐熱性
等に優れていることから、ガラスに代わる構造部材とし
て建物や車両等の窓用、計器カバー等種々の用途に現在
用いられている。
【0003】しかし、ガラスに比べて耐擦傷性、耐候性
などの表面特性に劣ることから、ポリカーボネート樹脂
成形品の表面特性を改良することが切望されており、最
近では、車両の窓、道路用遮音壁では屋外暴露10年以
上でも耐え得るものが要望されている。
【0004】ポリカーボネート樹脂成形品の耐候性を改
良する手段としては、ポリカーボネート樹脂基材の表面
に耐候性に優れたアクリル系樹脂フィルムなどをラミネ
ートする方法や共押出等により樹脂表面に紫外線吸収剤
を含有した樹脂層を設ける方法が提案されている。
【0005】また、ポリカーボネート樹脂成形品の耐擦
傷性を改良する方法としては、ポリオルガノシロキサン
系、メラミン系などの熱硬化性樹脂をコーティングする
方法や多官能性アクリル系の光硬化性樹脂をコーティン
グする方法が提案されている。
【0006】一方、耐候性及び耐擦傷性を併せ持つ透明
体を製造する方法としては、特開昭56−92059号
公報及び特開平1−149878号公報などに多量の紫
外線吸収剤を添加したプライマー塗料層を介してコロイ
ダルシリカ含有ポリシロキサン塗料の保護被膜を設けた
紫外線吸収透明基板が知られている。
【0007】しかしながら、多量の紫外線吸収剤の添加
は、基材との密着性を悪くしたり、加熱硬化工程中に、
例えば揮発化することによって組成物中から除去されて
しまったり、屋外で長期間にわたって使用した場合、徐
々に紫外線吸収剤がブリードアウトして白化するといっ
た悪影響がある。更に、コロイダルシリカ含有ポリシロ
キサンからなる保護被膜には、耐擦傷性の面から紫外線
吸収剤を多量に添加できないという問題もあった。
【0008】このような観点から、紫外線吸収剤をシリ
ル化変性させ、固定化させるため種々の方法が試みられ
ている、特開昭57−21476号公報ではアルコキシ
シリル又はアルカノイルシリルのアルキルカルバミル付
加物が例示されている。また、米国特許第4,316,
033、4,349,602号ではベンゾトリアゾール
化合物にハロゲン化アリル化合物を塩基存在下反応させ
たもののシリル付加物を例示している。
【0009】しかし、これらの方法は、工程が複雑で経
済性においても非常に不利であった。更に、特開平9−
286912号公報では、ベンゾトリアゾールの(メ
タ)アクリル酸誘導体とアミノ基含有シラン化合物との
反応物を耐候性付与の目的で室温硬化性組成物に添加し
ている。また、特許第2885669、288567
1、2885672号公報では、重合性ビニル基含有の
ベンゾトリアゾールとSi−H基含有のシランあるいは
シリコーン化合物との付加反応による反応物からなるシ
リル化変性の紫外線吸収剤を化粧品用のサンスクリーン
剤に用いている。
【0010】これらのシリル化変性の紫外線吸収剤は、
アルコキシシリル基を有するため、熱硬化工程でその縮
合反応により被膜中に固定化され、ブリードアウトする
ことなく、その点では良好であるが、このようなシリル
化変性紫外線吸収剤を添加して優れた耐擦傷性、耐候性
の被膜を形成するためのコーティング剤については従来
提案されていない。
【0011】従って、本発明は、シリル化変性の紫外線
吸収剤を使用して上記のような欠点がなく、耐擦傷性、
耐候性に優れた保護被膜を形成するためのコーティング
剤並びにコーティング方法及びコーティング物品を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ね
た結果、重合性ビニル基及び水酸基含有ベンゾトリアゾ
ール系化合物とシラン化合物との反応生成物及び/又は
その(部分)加水分解物、より好ましくは下記一般式
(A)で示される化合物と下記一般式(B)で示される
アミノ基含有オルガノオキシシランとを反応させた反応
生成物及び/又はその(部分)加水分解物を使用するこ
とが有効であることを知見した。
【0013】
【化2】 (式中、R1,R2は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数
1〜10のアルキル基、R3は炭素数1〜18の置換又
は非置換の2価の炭化水素基、R4は水素原子又は炭素
数1〜4のアルキル基、nは0〜2までの整数、mは1
〜3までの整数である。) (R5HN−R6p−SiR7 q(OR84-p-q (B) (式中、R5は水素原子又は炭素数1〜15のアルキル
基、R6は炭素数1〜15の2価の炭化水素基又は炭素
数1〜15のアミノ基含有の2価の炭化水素基、R 7
炭素数1〜10のアルキル基又はアリール基、R8は水
素原子又は炭素数1〜10の1価の有機基、pは1又は
2、qは0又は1であり、p+qは1又は2である。)
【0014】即ち、本発明者らはポリカーボネートなど
の熱可塑性樹脂成形品の耐擦傷性、耐候性を向上させる
コーティング剤組成物の改良について種々検討した結
果、コーティング剤組成物中にシリル化変性したベンゾ
トリアゾール系化合物を添加したところ、シリル化未変
性のものを添加する場合より、シリル基による効果のた
め相溶性が向上し、多量の添加が可能となり、多量に加
えても、基材やプライマー層との密着性を悪化すること
がないことを見出した。
【0015】従って、紫外線吸収剤を高配合でき、更に
シリル基の固定化作用によりこれらがブリードアウトす
ることがなくなるため、高耐候性を実現させることが可
能となり、更にこれらコーティング剤組成物の成分比、
添加量等を詳細に検討して本発明を完成させたものであ
る。
【0016】即ち、本発明は下記コーティング剤組成
物、コーティング方法、コーティング物品を提供する。 [I]重合性ビニル基及び水酸基を含有するベンゾトリ
アゾール系化合物とシラン化合物との反応生成物及び/
又はその(部分)加水分解物を含有することを特徴とす
るコーティング剤組成物。 [II]上記反応生成物及び/又はその(部分)加水分
解物として、上記一般式(A)の化合物と、上記一般式
(B)のアミノ基含有オルガノオキシシランとを付加反
応させることにより得られる反応生成物及び/又はその
(部分)加水分解物を用いる上記コーティング剤組成
物。 [III]上記[I],[II]の反応生成物及び/又
はその(部分)加水分解物0.1〜100重量部、及び
(2)下記一般式(C) R9 rSiR7 s(OR84-r-s (C) (式中、R9は炭素数1〜10のアルキル基、アリール
基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、ア
ルケニル基、又はエポキシ基、(メタ)アクリロオキシ
基、メルカプト基、アミノ基もしくはシアノ基を有する
有機基を表し、R 7は炭素数1〜10のアルキル基又は
アリール基、R8は水素原子又は炭素数1〜10の1価
の有機基、r及びsは0,1又は2であり、r+sは
0,1又は2である。)で示されるシラン化合物及び/
又はその加水分解物100重量部を含有する上記コーテ
ィング剤組成物。 [IV](1)上記[I],[II]の反応生成物及び
/又はその(部分)加水分解物0.1〜100重量部と
(2)一般式(C)のシラン化合物及び/又はその(部
分)加水分解物100重量部とを共加水分解させた共加
水分解物を含有する上記コーティング剤組成物。 [V]更に、(3)チタン、セリウム及び亜鉛から選ば
れる少なくとも1種の原子を含有し、波長が400nm
以下の光線を吸収する無機酸化物微粒子を含有する上記
コーティング剤組成物。 [VI]更に、(4)コロイダルシリカを含有する上記
コーティング剤組成物。 [VII]上記コーティング剤組成物を被覆したことを
特徴とする耐候性、耐磨耗性に優れた保護被膜を有する
物品。 [VIII](1)上記[I],[II]の反応生成物
及び/又はその(部分)加水分解物0.1〜50重量部
と、(5)アルコキシシリル基を含有するアクリル系及
び/又はビニル系単量体とこれと共重合可能な他の単量
体との有機共重合体であり、アルコキシシリル基を含有
するアクリル系及び/又はビニル系単量体の比率が0.
1〜50重量%である有機共重合体100重量部とを含
有するプライマー用コーティング剤組成物。 [IX]更に、一分子内に窒素原子及びアルコキシシリ
ル基を含有する化合物を0.1〜50重量部含有する上
記プライマー用コーティング剤組成物。 [X]一分子内に窒素原子又はアルコキシシリル基を含
有する化合物が一分子内に窒素原子を1個以上及びアル
コキシシリル基を2個以上含有する上記プライマー用コ
ーティング剤組成物。 [XI]更に、分子内に1個以上の環状ヒンダードアミ
ン構造を有する光安定剤を0.1〜10重量部含有する
上記プライマー用コーティング剤組成物。 [XII](i)上記プライマー用コーティング剤組成
物の有機溶剤溶液をプラスチック基体上に塗布し、(i
i)溶剤を蒸発させて被膜を硬化させ、(iii)次い
で、この被膜上に上記コーティング剤組成物を塗布し、
(iv)加熱することによりこの塗布膜を硬化させるこ
とを特徴とするプラスチック基体を耐候性、耐磨耗性の
被膜で被覆する方法。 [XIII](i)上記プライマー用コーティング剤組
成物の有機溶剤溶液をプラスチック基体上に塗布し、
(ii)溶剤を蒸発させて被膜を硬化させ、(iii)
次いで、この被膜上に下記一般式(D) R10 tSi(OR84-t (D) (式中、R10は炭素数1〜10のアルキル基、アリール
基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、ア
ルケニル基、又はエポキシ基、(メタ)アクリロオキシ
基、メルカプト基、アミノ基もしくはシアノ基を有する
有機基を表し、R 8は水素原子又は炭素数1〜10の1
価の有機基、tは0,1又は2である。)で示されるオ
ルガノオキシシランの加水分解物又は共加水分解物にコ
ロイダルシリカを添加してなるコロイダルシリカ含有オ
ルガノポリシロキサン組成物を塗布し、(iv)加熱す
ることによりこの塗布膜を硬化させることを特徴とする
プラスチック基体を耐候性、耐磨耗性の被膜で被覆する
方法。 [XIV]上記方法によりプライマーコート層及びオー
バーコート層で被覆したことを特徴とする耐候性、耐磨
耗性に優れた被膜を有する物品。
【0017】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明に係るコーティング剤組成物の必須成分は、重合
性ビニル基及び水酸基を含有するベンゾトリアゾール系
化合物とシラン化合物との反応生成物及び/又はその
(部分)加水分解物であり、ベンゾトリアゾール系化合
物の重合性ビニル基にシランを付加反応せしめたもので
ある。
【0018】この場合、ベンゾトリアゾール系化合物と
しては、重合性ビニル基及び水酸基を有するものであれ
ばいずれのものでもよいが、特には下記一般式(A)で
示されるものが好ましい。また、シランとしては、ベン
ゾトリアゾール系化合物の重合性ビニル基と反応可能な
官能基を有するものであればいずれのものでもよいが、
アミノ基含有シラン、チオール基含有シランが好まし
く、特に好ましくは下記一般式(B)で示されるアミノ
基含有シランである。
【0019】従って、本発明においては、下記一般式
(A)で示されるベンゾトリアゾール系化合物と下記一
般式(B)で示されるアミノ基含有シランとを反応させ
た反応生成物及び/又はその(部分)加水分解物を使用
することが好ましい。即ち、この反応生成物は、ベンゾ
トリアゾール系紫外線吸収剤(A)の重合性ビニル基と
アミノ基含有オルガノアルコキシシラン(B)のアミノ
基とをマイケル付加反応させたものである。
【0020】
【化3】 (式中、R1,R2は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数
1〜10のアルキル基、R3は炭素数1〜18の置換又
は非置換の2価の炭化水素基、R4は水素原子又は炭素
数1〜4のアルキル基、nは0〜2までの整数、mは1
〜3までの整数である。)
【0021】 (R5HN−R6p−SiR7 q(OR84-p-q (B) (式中、R5は水素原子又は炭素数1〜15のアルキル
基、R6は炭素数1〜15の2価の炭化水素基又は炭素
数1〜15のアミノ基含有の2価の炭化水素基、R 7
炭素数1〜10のアルキル基又はアリール基、R8は水
素原子又は炭素数1〜10の1価の有機基、pは1又は
2、qは0又は1であり、p+qは1又は2である。)
【0022】ここで、式(A)において、R1,R2は水
素原子、塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子又は炭素
数1〜10、特に1〜4のアルキル基、例えばメチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチ
ル、デシル基等である。また、R3は炭素数1〜18、
好ましくは1〜4の2価の炭化水素基であり、メチレ
ン、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチ
レン、1,1−ジメチルテトラメチレン、ブチレン、オ
クチレン、デシレン基等のアルキレン基、その水素原子
の一部がハロゲン原子、水酸基等によって置換された置
換アルキレン基が好ましい。R4は水素原子、又はメチ
ル基等の炭素数1〜4のアルキル基であり、nは0,1
又は2、mは1,2又は3であるが、n+mは≦4であ
る。
【0023】本発明で使用される化合物(A)として
は、具体的に下記のものが例示される。
【0024】
【化4】
【0025】これらの中で、特に下記構造の2−(2’
−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)
−2H−ベンゾトリアゾールが好ましい。
【0026】
【化5】
【0027】一方、アミノ基含有オルガノオキシシラン
(B)は (R5HN−R6p−SiR7 q(OR84-p-q (B) で示されるものである。
【0028】ここで、R7は炭素数1〜10のアルキル
基又はアリール基であり、具体的にはメチル基、エチル
基、プロピル基、ヘキシル基、デシル基、フェニル基な
どが例示される。R8は水素原子、炭素数1〜10の有
機基であり、有機基としてはアルキル基、アルケニル
基、アルコキシアルキル基又はアシル基が挙げられ、ア
ルキル基、アシル基が好ましい。具体的には、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、フェニル基、イソプロペニル基、メト
キシエチル基、アセチル基等が例示される。pは1又は
2であり、qは0又は1である。p+qは1又は2であ
る。
【0029】即ち、本発明に用いるアミノ基含有オルガ
ノオキシシランは、基材に固着させるための作用が必要
なため、加水分解性基(OR8)が0又は1、即ち(p
+q)が3又は4の化合物を使用することは好ましくな
い。
【0030】R5は水素原子又は炭素数1〜15、特に
1〜4のアルキル基、R6は炭素数1〜15、特に1〜
6のアルキレン基等の2価の炭化水素基又は炭素数1〜
15、特に1〜6のNH、N(CH3)、N(C25
等のイミノ基、アルキルイミノ基が介在するアルキレン
基等のアミノ基含有の2価の炭化水素基である有機基で
あり、アルキル基、アルキレン基としては上記と同様の
ものを例示し得る。R5HN−R6−としては、下記で示
されるものを挙げることができる。 H2NCH2− H(CH3)NCH2− H2NCH2CH2− H(CH3)NCH2CH2− H2NCH2CH2CH2− H(CH3)NCH2CH2CH2− (CH32NCH2CH2CH2− H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2− H(CH3)NCH2CH2NHCH2CH2CH2− (CH32NCH2CH2NHCH2CH2CH2− H2NCH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2CH2− H(CH3)NCH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH
2CH2− これらの中で H2NCH2CH2CH2− H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2− が好ましい。
【0031】この式(B)のアミノ基含有オルガノオキ
シシランの具体例としては、3−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−
アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−ア
ミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルト
リエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミ
ノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラ
ン、3−(トリメトキシシリルプロピル)アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、3−(トリエトキシシリルプロ
ピル)アミノプロピルトリエトキシシラン、2−(トリ
メトキシシリルプロピル)アミノエチル−3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、2−(トリエトキシシリル
プロピル)アミノエチル−3−アミノプロピルトリエト
キシシランなどが挙げられるが、コーティング剤組成物
への溶解性、重合性ビニル基との反応性等の観点から、
より好ましくは3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピ
ルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)
−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−
アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3
−アミノプロピルメチルジエトキシシランである。
【0032】なお、本発明において、化合物(A)又は
(B)はそれぞれ1種単独で又は2種以上を併用して用
いることができる。
【0033】化合物(A)と(B)の使用量は、特に限
定されないが、化合物(B)1モルに対して化合物
(A)を好ましくは0.5〜3モル、更に好ましくは1
〜2モル使用することが好ましい。化合物(A)が0.
5モル未満であると、紫外線吸収に関する(A)成分の
絶対量が少なくなる。また、化合物(A)が3モルを超
えると、コーティング剤組成物に添加しようとする場
合、溶解性が低下し、更に基材への固定化効率が低下
し、耐候性が悪化するおそれがある。
【0034】本発明の化合物(A)と(B)を混合して
加熱反応を行わせると、例えば次式のように容易に付加
反応する。 −RNH2+CH2=C(R4)COOR3− →−RNH
CH2CH(R4)COOR3
【0035】この反応は、化合物(A)及び(B)を2
0〜180℃の温度範囲で、1〜20時間加熱すること
により行うことが好ましい。この反応は無溶媒で行って
も、化合物(A)、(B)の双方を溶解する溶媒中で行
ってもよいが、反応の制御のし易さ、扱い易さから極性
溶媒を用いることが好ましい。かかる溶媒としては、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド
などが例示される。
【0036】本発明においては、上記反応生成物の部分
又は完全加水分解物を用いることができる。この反応生
成物の加水分解物は、例えば酸触媒存在下、そのシラン
化合物の低級アルコール溶液に水を添加して加水分解す
ることによって製造することができる。低級アルコール
としては、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、ブタノール等が例示される。更にそのアルコールと
併用可能な溶媒としては、アセトン、アセチルアセトン
などのケトン類、酢酸エチル、酢酸イソブチルなどのエ
ステル類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテルなどのエーテル類が例示される。
【0037】本発明のコーティング剤組成物には、必須
成分である成分(1)の上記反応生成物及び/又はその
(部分)加水分解物以外に任意構成成分として成分
(2)を加えることができる。
【0038】即ち、本発明の第2の構成成分[成分
(2)]は、下記一般式(C)で示されるシラン化合物
及び/又はその(部分)加水分解物である。 R9 rSiR7 s(OR84-r-s (C)
【0039】ここで、R9は炭素数1〜10のアルキル
基、アリール基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化ア
リール基、アルケニル基、又はエポキシ基、(メタ)ア
クリロオキシ基、メルカプト基、アミノ基もしくはシア
ノ基を有する有機基を表し、具体的には、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキ
シル基、デシル基、シクロヘキシル基などのアルキル
基、フェニル基、フェネチル基などのアリール基、3−
クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル
基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオ
ロヘキシル基等のハロゲン化アルキル基、p−クロロフ
ェニル基などのハロゲン化アリール基、ビニル基、アリ
ル基、9−デセニル基、p−ビニルベンジル基などのア
ルケニル基、3−グリシドキジプロピル基、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、9,10−エ
ポキシデシル基などのエポキシ基含有有機基、γ−メタ
クリルオキシプロピル基、γ−アクリルオキシ基などの
(メタ)アクリルオキシ基含有有機基、γ−メルカプト
プロピル基、p−メルカプトメチルフェニルエチル基な
どのメルカプト基含有有機基、γ−アミノプロピル基、
(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピル基などのア
ミノ基含有有機基、β−シアノエチル基などのシアノ基
含有有機基などを例示することができる。R7及びR8
上記式(B)と同様である。r及びsは0,1又は2で
あり、r+sは0,1又は2である。即ち、本発明に用
いるシラン化合物は、接着性のあるバインダーとして作
用する。
【0040】これらの条件を満たすシラン化合物の具体
例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、メチルトリス(2−メトキシエトキシ)
シラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリプロ
ポキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、メ
チルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、
エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシ
シラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラ
ン、ビニルトリイソプロペノキシシラン、フェニルトリ
メトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニ
ルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメト
キシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、
γ−クロロプロピルトリプロポキシシラン、3,3,3
−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシ
クロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシ
シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチ
ルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン、γ−メタク
リルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリル
オキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、N−
(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、β−シアノエチルトリメトキシシラン等のト
リアルコキシ又はトリアシルオキシシラン類及びジメチ
ルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメ
チルジ(2−メトキシエトキシ)シラン、ジメチルジア
セトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチ
ルジイソプロペノキシシラン、ジメチルジブトキシシラ
ン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエ
トキシシラン、ビニルメチルジアセトキシシラン、ビニ
ルメチルジ(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルメ
チルジイソプロペノキシシラン、フェニルメチルジメト
キシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニ
ルメチルジアセトキシシラン、γ−プロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−プロピルメチルジエトキシシラン、
γ−プロピルメチルジプロポキシシラン、3,3,3−
トリフルオロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メ
タクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
アクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメ
チルジエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ
−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、β−シアノ
エチルメチルジメトキシシラン等のジアルコキシシラン
又はジアシルオキシシラン類、テトラアルコキシシラン
類の例としてはメチルシリケート、エチルシリケート、
N−プロピルシリケート、n−ブチルシリケート、se
c−ブチルシリケート及びt−ブチルシリケート等を挙
げることができる。
【0041】これらのシラン化合物の部分あるいは完全
加水分解したものを使用してもよい。また、これらのシ
ラン化合物及び/又は加水分解物は1種単独で又は2種
以上の混合物として使用することができる。
【0042】上記シラン化合物の(部分)加水分解物
は、例えば酸触媒存在下、そのシラン化合物の低級アル
コール溶液に水を添加して加水分解を行うことによって
得ることができる。低級アルコールとしてはメタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等が例
示される。更にそのアルコールと併用可能な溶媒として
はアセトン、アセチルアセトンなどのケトン類、酢酸エ
チル、酢酸イソブチルなどのエステル類、プロピレング
リコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール
モノメチルエーテル、ジイソプロピルエーテルなどのエ
ーテル類が例示される。
【0043】本発明のコーティング剤は、成分(2)の
シラン化合物及び/又は加水分解物の固形分100重量
部に対して、成分(1)の反応生成物及び/又はその加
水分解物0.1〜100重量部を使用することが好まし
くは、特に好ましくは1〜50重量部である。100重
量部よりも多いと経済的に不利であり、0.1重量部よ
りも少ないと所望の耐候性が得られない。
【0044】更に、このシラン化合物及び/又はその
(部分)加水分解物と成分(1)の反応生成物及び/又
はその(部分)加水分解物とを共加水分解させ、予め成
分(1)をシラン化合物の加水分解物中に組み込ませて
もよい。その場合も、上記と同様に、例えば酸触媒存在
下、シラン化合物及び/又はその部分加水分解物と成分
(1)の反応生成物及び/又はその部分加水分解物の低
級アルコール溶液に水を添加して共加水分解を行うこと
ができる。低級アルコールとしてはメタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、ブタノール等が例示される。
【0045】この場合の配合比は、このシラン化合物及
び/又はその部分加水分解物100重量部に対して成分
(1)の反応生成物及び/又はその部分加水分解物が
0.1〜100重量部になるようにすることが好まし
い。特に好ましくは1〜50重量部である。100重量
部よりも多いと経済的に不利であり、更に反応中にゲル
化が起こり易く、不均一になり、また0.1重量部より
も少ないと所望の耐候性が得られないようになるため、
好ましくない。
【0046】更に、本発明のコーティング剤組成物に
は、任意の構成成分(3)として、有機化合物を分解・
劣化させる波長が400nm以下の有害な光線を吸収す
る能力を有する無機酸化物微粒子(無機系紫外線吸収
剤)を併用してもよい。この無機酸化物微粒子(無機系
紫外線吸収剤)はチタン、セリウム、亜鉛の酸化物であ
り、これらは波長が400nm以下の光線を吸収する能
力があるため、本発明の無機酸化物微粒子中にはこれら
の各原子を少なくとも1種含有する必要がある。この無
機酸化物微粒子には、粒子の安定化あるいは耐候性の向
上を目的に、光吸収能を妨げない範囲で、上記以外の金
属酸化物を単純に添加する、上記以外の金属酸化物を本
無機酸化物微粒子の周囲にメカニカルに吸着させる、金
属酸化物の薄膜を本無機酸化物微粒子の表面に被覆させ
る、ゾルゲル法にて混晶化させる、あるいは無機酸化物
微粒子中にドープさせ結晶の形態にするなどの方法で加
えてもよい。その金属の具体例としては、Si(シリ
カ)、Al(アルミナ)、Sn(酸化スズ)、Zr(酸
化ジルコニウム)、Sb(酸化アンチモン)、Fe(酸
化鉄)、希土類金属(希土類酸化物)などを挙げること
ができるが、これらに限定されるものではない。これら
の中で、特にSi,Al,Sn,Zrの酸化物などが好
ましい。本無機酸化物微粒子の粒子径は1〜300mμ
の範囲であることが好ましく、更に好ましくは1〜20
0mμの範囲にあるのがよい。300mμを超過する
と、光の透過性が悪くなる場合がある。1mμ未満のも
のは、不安定すぎるため製造するのが難しく、適当でな
い。本無機酸化物微粒子は、粉体、水分散体、有機溶剤
分散体などの形で使用することができる。
【0047】この第3構成成分である無機酸化物微粒子
の配合量は、上記成分(2)のシラン化合物及び/又は
加水分解物の固形分100重量部に対し、0.1〜10
0重量部が好ましい。特に好ましくは1〜80重量部で
ある。0.1重量部未満の添加では耐候性が悪くなり、
成分(1)との併用効果が発揮されない場合が生じ、ま
た100重量部よりも多いと被膜強度が弱くなったり、
膜の透明性が悪化し、更に経済的に不利になるおそれが
ある。
【0048】また、成分(2)のシラン化合物及び/又
は部分加水分解物と成分(1)の反応生成物及び/又は
その部分加水分解物との共加水分解物の固形分100重
量部に対し、成分(3)である無機酸化物微粒子は0.
1〜100重量部配合することが好ましい。特に好まし
くは2〜20重量部である。0.1重量部未満の添加で
は耐候性が悪くなり、成分(1)との併用効果が発揮さ
れない場合が生じ、また100重量部よりも多いと被膜
強度が弱くなったり、膜の透明性が悪化するおそれがあ
る。
【0049】更に、本発明のコーティング剤組成物に
は、第4任意構成成分としてコロイダルシリカを配合す
ることが好ましい。コロイダルシリカは成分(2)10
0重量部に対して1〜200重量部、特に10〜150
重量部配合することが好ましい。その配合方法はシラン
化合物及び/又は加水分解物20〜90重量部と粒径1
〜100nmのシリカ微粒子からなるコロイダルシリカ
の固形分10〜80重量部の合計100重量部をアルコ
ール、水、又は水混和性溶媒を用いて不揮発分が15〜
20重量%になるようにし、常温で3〜5日間、もしく
は40〜60℃で10〜15時間熟成させる方法などが
例示される。この際、コロイダルシリカは水又はメタノ
ール、エタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコ
ール等のアルコールにシリカ微粒子を分散させたものを
用いることができる。
【0050】また、上記加水分解の際にコロイダルシリ
カを酸触媒と共に添加してもよい。このコロイダルシリ
カを含有させた保護コーティング剤には、最適の耐磨耗
性が得られるように、緩衝液及び硬化触媒を添加するこ
とが好ましい。硬化触媒としては、ジメチルアミン、酢
酸エタノールアミン、蟻酸ジメチルアニリン、安息香
酸、テトラエチルアンモニウム塩、酢酸ナトリウム、プ
ロピオン酸ナトリウム、蟻酸ナトリウム、酢酸ベンゾイ
ルトリメチルアンモニウム塩等が挙げられる。この硬化
触媒の添加量はコロイダルシリカを含有させた保護コー
ティング剤の固形分100重量部に対して0.4〜0.
02重量部の使用が好ましい。
【0051】本発明のコーティング剤組成物は、系内の
pHをシラノール基が安定に存在し易いpH2〜7、特
に好ましくはpH3〜6に制御することが、安定性を確
保する観点から好ましい。pHを調整するための緩衝剤
となる酸・塩基性化合物の組み合わせ、例えば、酢酸−
酢酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム−クエン酸な
どを添加してもよい。
【0052】本発明のコーティング剤には、更に必要に
応じ、従来のコーティング剤に用いられる公知の添加
剤、例えばレベリング剤などを配合しても差し支えな
い。
【0053】本発明のコーティング剤は、各種物品、特
にプラスチック物品の表面を保護するため、これら物品
基材上にそのコーティング剤による保護被膜を形成する
目的で使用することができる。この場合、プラスチック
物品基材としては、特にポリカーボネート樹脂、ポリス
チレン樹脂、変性アクリル樹脂、ウレタン樹脂、チオウ
レタン樹脂、ハロゲン化ビスフェノールAとエチレング
リコールの重縮合物、アクリルウレタン樹脂、ハロゲン
化アリール基含有アクリル樹脂、含硫黄樹脂等が用いら
れる。これらの中で、透明なプラスチック物品基材が好
適で、特にポリカーボネート樹脂が好適に用いられる。
【0054】本発明では、更に、プラスチック基材との
密着性を高めるため、上記コーティング被膜と基材との
間にプライマー層を設けることがより好ましい。このプ
ライマー層を設けるためのプライマーとしては上記成分
(1)を必須成分としたプライマー用コーティング剤組
成物が特に好ましい。
【0055】即ち、本発明に係るプライマー用コーティ
ング剤組成物には、上記成分(1)であるシリル化変性
ベンゾトリアゾール系化合物が必須成分として含有され
る。
【0056】この成分(1)以外の他の構成成分につい
て説明すると、プライマー用コーティング剤組成物の主
要構成成分になる有機共重合体樹脂はアルコキシシリル
基を含有するアクリル系及び/又はビニル系単量体とこ
れら単量体との共重合可能な他の単量体との有機共重合
体が好ましい。
【0057】このものはアルコキシシリル基の導入によ
りその上面に被覆する保護コーティング被覆層との反応
性が付与され、接着性が向上し、またアルコキシシリル
基同士が架橋することにより、耐熱性が向上し、耐久性
を付与できる。更には、上記反応生成物であるシリル化
変性されたベンゾトリアゾール系化合物との相溶性も良
好なものとなる。
【0058】この場合、このアルコキシシリル基を含有
する単量体の含有量は0.1重量%未満では耐熱性、耐
久性が改良されず、上記反応生成物であるシリル化変性
されたベンゾトリアゾール系化合物との相溶性も悪くな
り、また50重量%より多いとすると硬くなりすぎて接
着性が低下するので、後述する他の単量体との総量中
0.1〜50重量%の範囲で含有するのが好ましい。
【0059】このアルコキシシリル基を含有するアクリ
ル系単量体としては、3−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエト
キシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメト
キシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエト
キシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、
3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3
−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−
メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、3−メタク
リロキシメチルトリエトキシシラン、3−メタクリロキ
シメチルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシ
メチルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシメチ
ルトリメトキシシラン、3−アクリロキシメチルトリエ
トキシシラン、3−アクリロキシメチルメチルジメトキ
シシラン、3−アクリロキシメチルメチルジエトキシシ
ランなどが例示されるが、これらの中で取り扱い性、架
橋密度、反応性などから3−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチル
ジメトキシシランが好ましい。
【0060】また、このアルコキシシリル基を含有する
ビニル系単量体としては、ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキ
シエトキシ)シラン、ビニルメチルジメトキシシラン、
ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルビス(2
−メトキシエトキシ)シラン、3−ビニロキシプロピル
トリメトキシシラン、3−ビニロキシプロピルトリエト
キシシラン、3−ビニロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン、3−ビニロキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、スチリルトリメトキシシラン、スチリルトリエトキ
シシラン、スチリルメチルジメトキシシラン、スチリル
メチルジエトキシシランなどが例示されるが、これらの
中で取り扱い性、反応性などからビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、3−ビニロキシプロ
ピルトリメトキシシランが好ましい。
【0061】次に、これらのアルコキシシランと共重合
可能な他の単量体としては、メチルメタクリレート、ブ
チルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト等のアルキルメタクリレート類、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアル
キルアクリレート類、グリシジルメタクリレート、アク
リルアミド、アクリルニトリル、酢酸ビニル、エチルビ
ニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニル
エーテル等のビニルエーテル類、スチレン、エチレング
リコールジメタクリレート、また、紫外線吸収剤である
ベンゾトリアゾール類にメタクリル基を含有する上記一
般式(A)で示されるもの、例えば2−(2’−ヒドロ
キシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−
ベンゾトリアゾールなどが例示される。なお、アルコキ
シシリル基と反応し得る、例えば、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレートなどは下塗り剤組成物が増粘、ゲル化
などの経時変化を起こすので好ましくない。
【0062】本発明のプライマー用コーティング剤組成
物の主要構成成分である有機共重合体は、上記したアル
コキシシリル基を含有する単量体とこれと共重合し得る
他の単量体との共重合体であり、この共重合体はこれら
単量体を含有する溶液にジクミルパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイド等のパーオキサイド類又はアゾビ
スイソブチロニトリル等のアゾ化合物から選択されるラ
ジカル重合用開始剤を加え、加熱下に反応させることに
より容易に得られる。この有機共重合体の重量平均分子
量は1,000〜200,000とすることが好まし
い。
【0063】この有機共重合体のプライマー用コーティ
ング剤組成物における構成比は、10重量%未満では熱
可塑性となり、耐熱性が低下し、また80重量%より多
いと接着性が不良となるおそれがあるので、好適には1
0〜80重量%の範囲が好ましい。
【0064】また、この有機共重合体と上記成分(1)
の反応生成物であるシリル化変性のベンゾトリアゾール
系化合物との配合比は有機共重合体100重量部に対し
て、上記成分(1)の反応生成物であるシリル化変性の
トリアゾール系化合物0.1〜50重量部になるように
使用するのが好ましい。特に好ましくは2〜50重量部
である。50重量部より多いと経済的に不利である。ま
た、0.1重量部よりも少ないと所望の耐候性が得られ
ない場合が生じる。
【0065】また、このプライマー用コーティング剤組
成物の粘度が低すぎて塗工しづらく、塗膜が薄くなって
しまうような場合、接着性を低下させずに、可撓性を付
与する成分としてアクリル系重合体を添加してもよい。
アクリル系共重合体としては、ポリ(メチルメタクリレ
ート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(ブチル
アクリレート)などのポリ(アルキルメタクリレー
ト)、ポリ(アルキルアクリレート)あるいはこれらの
共重合体が例示される。これらのものは、接着性を低下
させることなくプライマー用コーティング剤組成物に可
撓性を付与させるものである。これを添加する場合、プ
ライマー用コーティング剤組成物に対して30重量%を
超えて添加すると、この組成物の熱硬化性が悪化する場
合があるので、この添加は30重量%以下が望ましい。
【0066】更に、このプライマー用コーティング剤組
成物に耐水性の良好な接着性を付与したり、上記シリル
化変性のベンゾトリアゾール系化合物や有機共重合体中
のアルコキシシリル基と架橋し、必要に応じて添加され
る光安定剤などを膜中に固定化させる目的で、一分子内
に窒素原子及びアルコキシシリル基を含有する化合物を
添加してもよい。更に詳しくは、このものは一分子内に
窒素原子を1個以上及びアルコキシシリル基を2個以上
含有するものがより好ましい。
【0067】この成分としては、アミノ基含有アルコキ
シシラン、アミノ基含有ジ(アルコキシシラン)、アミ
ド基含有アルコキシシラン、アミノ基含有アルコキシシ
ランとエポキシ基含有アルコキシシラン及びシリル化剤
との反応生成物をアミド化したもの、アミノ基含有アル
コキシシランと多官能(メタ)アクリル化合物との反応
生成物、アミノ基含有アルコキシシランと(メタ)アク
リル化合物との反応生成物、アミノ基含有アルコキシシ
ランと(メタ)アクリル基含有アルコキシシランとの反
応生成物、ポリアミン化合物と(メタ)アクリル基含有
アルコキシシランとの反応生成物、アミノ基含有アルコ
キシシランと多官能イソシアネート化合物との反応生成
物をアミド化したもの、アミノ基含有アルコキシシラン
とイソシアネート基含有アルコキシシランとの反応生成
物をアミド化したもの、チオール基含有アルコキシシラ
ンとイソシアネート基含有アルコキシシランとの反応生
成物などが好適に使用されるが、より好ましくはアミノ
基含有アルコキシシランとエポキシ基含有アルコキシシ
ラン及びシリル化剤との反応生成物をアミド化したもの
が望ましい。
【0068】これらの成分として使用されるものの具体
例を下記に例示すると、アミノ基含有アルコキシシラン
としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3
−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチ
ルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノ
エチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N
−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミ
ノプロピルメチルジエトキシシラン、3−(トリメトキ
シシリルプロピル)アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、3−(トリエトキシシリルプロピル)アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、2−(トリメトキシシリルプロ
ピル)アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、2−(トリエトキシシリルプロピル)アミノエ
チル−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどが例
示される。
【0069】アミド基含有アルコキシシランとしては、
ウレイドプロピルトリメトキシシラン、ウレイドプロピ
ルトリエトキシシラン、ウレイドプロピルメチルジメト
キシシラン、ウレイドプロピルメチルジエトキシシラン
などが例示される。
【0070】アミノ基含有アルコキシシランとエポキシ
基含有アルコキシシラン及びシリル化剤との反応生成物
をアミド化したものは、下記の方法により製造されるも
のである。この場合、アミノ基含有アルコキシシランと
しては上記に示されたものが挙げられるが、接着性、操
作性の点からN−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)
−3−アミノプロピルメチルジメトキシシランなどが好
ましい。また、ここで使用されるエポキシ基含有アルコ
キシシランとしては、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン及
びβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチ
ルジエトキシシランなどが例示される。これらの中で反
応性、操作性の点からγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルメチルジメトキシシランとすることが好ましい。
【0071】なお、ここで使用されるシリル化剤として
は、ヘキサメチルジシラザン、N,N’−ビス(トリメ
チルシリル)ホルムアミド、N,N’−ビス(トリメチ
ルシリル)ウレアなどが例示されるが、このものはアミ
ノ基含有アルコキシシランとエポキシ基含有アルコキシ
シランとの反応により、生成するOH基を保護してOH
基とアルコキシシリル基との反応を防止し、この反応生
成物の経時変化を防止するためのものである。
【0072】このアミノ基含有アルコキシシランとエポ
キシ基含有アルコキシシラン及びシリル化剤との反応
は、アミノ基含有アルコキシシランとシリル化剤との混
合物にエポキシ基含有アルコキシシランを滴下し、加熱
反応させればよく、あるいはアミノ基含有アルコキシシ
ランとエポキシ基含有アルコキシシランとを反応させ、
この反応生成物にシリル化剤を添加して反応させるよう
にしてもよい。
【0073】なお、この反応におけるアミノ基含有アル
コキシシランとエポキシ基含有アルコキシシランの配合
比は、エポキシ基/アミノ基(=N−H)のモル比が
0.3%未満では1分子中の架橋に関与するアルコキシ
基の数が少なすぎて硬化性が弱くなるし、分子全体の広
がりがなくなり、面接着性が弱くなって接着性が劣るよ
うになり、これが1.2を超えると後述するアミド化に
おいてアミド化し得る=N−H基が殆どなくなって耐水
接着性が悪くなるので、0.3〜1.2の範囲とするの
が好ましい。
【0074】更に、この成分は、この反応生成物をアミ
ド化したものとされるが、このアミド化は酢酸クロリ
ド、酢酸ブロミド、プロピオン酸クロリド、無水酢酸、
酢酸イソプロペニル、ベンゾイルクロリドなどで例示さ
れるカルボン酸の酸ハロゲン化物、酸無水物、酸イソプ
ロペニルエステル化合物と反応させればよい。
【0075】なお、本発明のプライマー用コーティング
組成物中におけるこの成分の添加量は、上記に示した有
機共重合体100重量部に対し、0.5〜20重量部含
有することが好ましい。20重量部より多く添加する
と、プライマー層における架橋密度が高くなりすぎて、
得られる被膜の硬度が高くなって逆に接着性が不良とな
る場合がある。
【0076】更に、上記プライマー用コーティング剤組
成物に、分子内に1個以上の環状ヒンダードアミン構造
を有する光安定剤を添加することにより、耐候性を向上
させることができる。
【0077】使用される光安定剤としては、プライマー
用コーティング剤組成物に用いた溶剤によく溶解し、か
つ上記有機共重合体との相溶性がよく、また低揮発性の
ものが好ましい。添加量は上記有機共重合体100重量
部に対して2.6〜10重量部がよく、10重量部を超
えて添加すると塗膜の密着性が低下する場合がある。
【0078】光安定剤の具体例としては、3−ドデシル
−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ニル)ピロリジン−2,5−ジオン、N−メチル−3−
ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジニル)ピロリジン−2,5−ジオン、N−アセ
チル−3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジニル)ピロリジン−2,5−ジオ
ン、セバシン酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)、セバシン酸ビス(1,2,2,6,
6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、テトラキス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テト
ラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペ
リジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレー
ト、1,2,3,4−ブタンテトラガルボン酸と2,
2,6,6−テトラメチル−ピペリジノールとトリデカ
ノールとの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,
7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピ
ロ[4,5]デカン−2,4−ジオン、1,2,3,4
−ブタンテトラカルボン酸と1,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジノールとβ,β,β,β’−テトラ
メチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ[5,5]ウンデカン)ジエタノールとの縮合物、
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,
β,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10
−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)ジエタノ
ールとの縮合物、更に、光安定剤を固定化させる目的
で、特公昭61−56187号公報にあるようなシリル
化変性の光安定剤、例えば2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジノ−4−プロピルトリメトキシシラン、2,
2,6,6−テトラメチルピペリジノ−4−プロピルメ
チルジメトキシシラン、2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジノ−4−プロピルトリエトキシシラン、2,
2,6,6−テトラメチルピペリジノ−4−プロピルメ
チルジエトキシシラン、更にこれらの(部分)加水分解
物等が挙げられ、これらの光安定剤は2種以上併用して
もよい。
【0079】上記プライマー用コーティング剤組成物に
は、弊害を及ぼさない範囲でシリル化変性されていない
通常の紫外線吸収剤を加えてもよい。この場合、上記の
有機共重合体と相溶性良好な有機系紫外線吸収剤が好ま
しい。特に、主骨格がヒドロキシベンゾフェノン系、ベ
ンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、トリアジ
ン系である化合物誘導体が好ましい。更に側鎖にこれら
紫外線吸収剤を含有するビニルポリマーなどの重合体で
もよい。具体的には、2,4’−ジヒドロキシベンゾフ
ェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5
−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシロキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ベンジロキ
シベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’
−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ
−4,4’−ジエトキシベンゾフェノン、2,2’−ジ
ヒドロキシ−4,4’−ジプロポキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジブトキシベンゾ
フェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ−
4’−プロポキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロ
キシ−4−メトキシ−4’−ブトキシベンゾフェノン、
2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2−(2
−ヒドロキシ−5−t−メチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−
3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレ
ート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフ
ェニルアクリレート、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキ
シルオキシフェニル)−4,6−ジフェニルトリアジ
ン、4−(2−アクリロキシエトキシ)−2−ヒドロキ
シベンゾフェノンの重合体、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾ
トリアゾールの重合体等が例示される。これらの中で、
プライマー用コーティング剤組成物との相溶性、揮散性
の点から2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾ
フェノンが好適に使用される。また、これらの有機系紫
外線吸収剤は2種以上併用してもよい。
【0080】上記プライマー用コーティング剤組成物は
溶剤により希釈されて使用される。この溶剤としては、
ジアセトンアルコール、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、
プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレング
リコールモノエチルエーテル、イソブチルアルコール、
イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、n−
プロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、キシレン、トルエン等が挙げられる。
このプライマー用コーティング剤組成物は、通常、上記
溶剤で希釈され、上記有機共重合体の5〜10重量%の
溶液として使用される。
【0081】このプライマー用コーティング剤組成物溶
液を予め清浄化したプラスチックフィルム等の基材の表
面に塗布し、上記希釈溶剤を室温あるいは加熱下で蒸発
させて厚さ1〜10μm、好ましくは2〜5μmの塗膜
を形成させるようにすればよい。なお、この有機溶剤希
釈液は粘度が5cS未満では塗膜を厚くすることができ
ず、30cSを超えると取り扱いや塗布方法が難しくな
るので、5〜30cSの範囲のものとするのが好まし
い。更に、塗膜の平滑化をはかるため、フッ素系あるい
はシリコーン系の界面活性剤を効果量添加してもよい。
また、この塗膜の硬化を促進させるために架橋硬化触媒
を触媒量添加してもよい。
【0082】このようにして得られる本発明のプライマ
ー用コーティング剤組成物による硬化被膜(プライマー
層)を設けたプラスチックフィルム、基板などのプラス
チック成形品は、初期接着性、耐熱性、耐温水性、耐候
性に優れたものとされるが、このプライマー被膜の上に
更に本発明のコーティング剤組成物や公知のコロイダル
シリカ含有オルガノポリシロキサン組成物、例えば、下
記一般式(D) R10 tSi(OR84-t (D) (式中、R10は上記式(C)のR9と同様の炭素数1〜
10のアルキル基、アリール基、ハロゲン化アルキル
基、ハロゲン化アリール基、アルケニル基、又はエポキ
シ基、(メタ)アクリロオキシ基、メルカプト基、アミ
ノ基もしくはシアノ基を有する有機基を表し、R8は上
記式(B)のR8と同様の水素原子又は炭素数1〜10
の1価の有機基、tは0,1又は2である。)で示され
るオルガノオキシシランの加水分解物又は共加水分解物
に1〜100mμのシリカ微粒子を水又はメタノール、
エタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコールな
どのアルコールを分散させたコロイダルシリカを5〜7
0重量%添加したものなどを塗布し、加熱することによ
り、特に好ましくは50〜140℃に加熱することによ
り硬化させてオーバーコート層を形成させると、このプ
ラスチック成形品はその表面に本発明のプライマー用コ
ーティング組成物が塗布されていることから、このプラ
イマー塗膜と本発明のコーティング剤被膜あるいはオル
ガノポリシロキサンとの相乗作用により、接着性、耐磨
耗性も良好で、更に紫外線吸収剤が強固にプライマー用
コーティング塗膜中にも固定化されているため、耐候
性、耐候安定性が優れるという有利性が与えられる。
【0083】本発明のプライマー用コーティング剤も各
種物品、特にプラスチック物品の表面を保護するため、
これら物品基材上にそのコーティング剤による保護被膜
を形成する目的で使用することができる。この場合、プ
ラスチック物品基材としては、特にポリカーボネート樹
脂、ポリスチレン樹脂、変性アクリル樹脂、ウレタン樹
脂、チオウレタン樹脂、ハロゲン化ビスフェノールAと
エチレングリコールの重縮合物、アクリルウレタン樹
脂、ハロゲン化アリール基含有アクリル樹脂、含硫黄樹
脂等に好適に使用される。これらの中で、透明なプラス
チック物品基材に好適で、特にポリカーボネート樹脂に
好適に用いられる。
【0084】
【実施例】以下、合成例及び実施例と比較例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。なお、下記の例において%は重
量%、部は重量部を示す。 <シリル化変性紫外線吸収剤の合成> [合成例1]撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えた
0.5リットルフラスコに、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾ
トリアゾール161.5g(0.50モル)、γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン89.5g(0.50モ
ル)及びジメチルホルムアミド251gを仕込み、撹拌
しながら80℃に昇温し、溶解させた。この時その溶液
は黄色透明状態であった。次いで120℃まで加熱し、
5時間反応させることにより、褐色透明の溶液を得た。
ガスクロマトグラフィー分析により、原料であるγ−ア
ミノプロピルトリメトキシシランの消失を確認した。固
形分濃度は50.1%であった。このものの固形分濃度
が0.05g/lになるようにジクロロメタンで希釈し
た溶液を使用して吸光度分析を行ったところ、吸光度:
λmax341.4nm、Abs1.75であり、同濃
度で測定した原料である2−(2’−ヒドロキシ−5’
−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリ
アゾールの吸光度:λmax342.7nm、Abs
1.85とほぼ同じであって、吸光波形もほぼ同じであ
った。
【0085】[合成例2]撹拌機、コンデンサー及び温
度計を備えた0.5リットルフラスコに、2−(2’−
ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−
2H−ベンゾトリアゾール161.5g(0.50モ
ル)、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル
トリメトキシシラン111.0g(0.50モル)及び
ジメチルホルムアミド272.5gを仕込み、撹拌しな
がら80℃に昇温し、溶解させた。この時その溶液は黄
色透明状態であった。次いで120℃まで加熱し、4時
間反応させることにより、褐色透明の溶液を得た。ガス
クロマトグラフィー分析により、原料であるN−(2−
アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ンの消失を確認した。固形分濃度は49.9%であっ
た。このものの固形分濃度が0.05g/lになるよう
にジクロロメタンで希釈した溶液を使用して吸光度分析
を行ったところ、吸光度:λmax339.8nm、A
bs1.66であり、同濃度で測定した原料である2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェ
ニル)−2H−ベンゾトリアゾールの吸光度:λmax
342.7nm、Abs1.85とほぼ同じであって、
吸光波形もほぼ同じであった。
【0086】[合成例3]撹拌機、コンデンサー及び温
度計を備えた1.0リットルフラスコに、2−(2’−
ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−
2H−ベンゾトリアゾール323.0g(1.0モ
ル)、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン89.5
g(0.50モル)及びジメチルホルムアミド412.
5gを仕込み、撹拌しながら80℃に昇温し、溶解させ
た。この時その溶液は黄色透明状態であった。次いで1
20℃まで加熱し、10時間反応させることにより、褐
色透明の溶液を得た。ガスクロマトグラフィー分析によ
り、原料であるγ−アミノプロピルトリメトキシシラン
の消失を確認した。また、標準ポリスチレンを基準とす
るGPC分析により、原料である2−(2’−ヒドロキ
シ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベ
ンゾトリアゾールの消失も確認した。固形分濃度は5
0.1%であった。このものの固形分濃度が0.05g
/lになるようにジクロロメタンで希釈した溶液を使用
して吸光度分析を行ったところ、吸光度:λmax34
1.4nm、Abs2.22であり、同濃度で測定した
原料である2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロ
キシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールの吸
光度:λmax342.7nm、Abs1.85とほぼ
同じであって、吸光波形もほぼ同じであった。
【0087】[合成例4]撹拌機、コンデンサー及び温
度計を備えた1.0リットルフラスコに、2−(2’−
ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−
2H−ベンゾトリアゾール323.0g(1.0モ
ル)、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル
トリメトキシシラン111.0g(0.50モル)及び
ジメチルホルムアミド434.0gを仕込み、撹拌しな
がら80℃に昇温し、溶解させた。この時その溶液は黄
色透明状態であった。次いで120℃まで加熱し、10
時間反応させることにより、褐色透明の溶液を得た。ガ
スクロマトグラフィー分析により、原料であるN−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシ
ランの消失を確認した。また、標準ポリスチレンを基準
とするGPC分析により、原料である2−(2’−ヒド
ロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H
−ベンゾトリアゾールの消失も確認した。固形分濃度は
50.3%であった。このものの固形分濃度が0.05
g/lになるようにジクロロメタンで希釈した溶液を使
用して吸光度分析を行ったところ、吸光度:λmax3
41.5nm、Abs2.22であり、同濃度で測定し
た原料である2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリ
ロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールの
吸光度:λmax342.7nm、Abs1.85とほ
ぼ同じであって、吸光波形もほぼ同じであった。
【0088】<アルコキシシリル基含有の有機共重合体
の合成> [合成例5]撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えた
0.5リットルフラスコにγ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン20g、メチルメタクリレート60
g、エチルアクリレート5g、酢酸ビニル5g、グリシ
ジルメタクリレート10g、エチレングリコールジメタ
クリレート0.2g及び重合開始剤としてアゾビスイソ
ブチロニトリル0.5g並びに溶剤としてジアセトンア
ルコール20g、エチレングリコールモノメチルエーテ
ルを80g仕込み、窒素気流下にて80〜90℃で5時
間撹拌した。得られたアルコキシシリル基を含有する有
機共重合体溶液の粘度は43,600cst、またその
共重合体中のアルコキシル基含有量は20%であった。
【0089】[合成例6]合成例5のγ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン20gを10gに、メチ
ルメタクリレート60gを70gに代えた以外は合成例
5と同様に合成してアルコキシシリル基を含有する有機
共重合体溶液を作製した。得られたアルコキシシリル基
を含有する有機共重合体溶液の粘度は40,600cs
t、またその共重合体中のアルコキシル基含有量は10
%であった。
【0090】[合成例7]合成例5のγ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン20gをビニルトリメト
キシシラン20gに代えた以外は合成例5と同様に合成
してアルコキシシリル基を含有する有機共重合体溶液を
作製した。得られたアルコキシシリル基を含有する有機
共重合体溶液の粘度は39,700cst、またその共
重合体中のアルコキシル基含有量は20%であった。
【0091】<分子内に窒素原子とアルコキシシリル基
を含有する化合物の合成> [合成例8]撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えた
2.0リットルフラスコにN−2−(アミノエチル)−
3−アミノプロピルトリメトキシシラン222gとシリ
ル化剤としてのヘキサメチルジシラザン242gを仕込
んで窒素気流下に120℃に加熱し、ここにγ−グリシ
ドキシプロピルメチルジエトキシシラン496gを滴下
して反応させ、120℃で5時間加熱撹拌したのち、低
沸点分を減圧下100℃で除去したところ、粘度1,3
87cS、屈折率1.4618、比重1.048の粘稠
な化合物862gが得られた。次いで、この反応生成物
862gとトルエン862gを撹拌機、コンデンサー及
び温度計を備えた2.0リットルフラスコに仕込み、窒
素気流下に室温でここに無水酢酸141gを滴下して反
応させ、110℃で2時間加熱撹拌させたのち、50℃
でメタノール141gを滴下し、50℃で1時間加熱撹
拌し、次いで減圧下に100℃で低沸分を除去し、高粘
稠な化合物を得た。
【0092】この化合物の赤外吸収スペクトル測定を行
ったところ、3,000cm-1以上の領域にOH基ある
いはNH基に起因する吸収は認められず、1,650c
-1にアミド基に起因する強い吸収が認められた。
【0093】<コロイダルシリカ含有オルガノポリシロ
キサン組成物の合成> [合成例9]撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えた
1.0リットルフラスコにメチルトリエトキシシラン1
64g、イソブタノール46gを仕込み、氷冷下に撹拌
しながら5℃以下に維持し、ここに5℃以下としたコロ
イダルシリカ(SiO220%含有品)138gを添加
して氷冷下で2時間、更に20〜25℃で8時間撹拌し
たのち、ジアセトンアルコールを45g、イソブタノー
ルを50g添加した。次いで10%プロピオン酸ナトリ
ウム水溶液を1.5g加え、更に酢酸にてpHを6〜7
に調整した。そして、不揮発分(JIS K6833)
が17%となるようにイソブタノールで調整し、常温で
5日間熟成して得られたコロイダルシリカ含有オルガノ
ポリシロキサン組成物の粘度は約5cst、不揮発分の
数平均分子量は約1,000であった。
【0094】[合成例10]合成例9においてプロピオ
ン酸ナトリウム水溶液の代わりに、10%テトラメチル
アンモニウムベンゾエート水溶液を3.0gとした以外
は同様に処理してコロイダルシリカ含有オルガノポリシ
ロキサン組成物を得た。
【0095】[合成例11]合成例10において更に
2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン
を1.8g(コロイダルシリカ含有オルガノポリシロキ
サン組成物固形分100重量部に対して2重量部)添加
した以外は同様に処理してコロイダルシリカ含有オルガ
ノポリシロキサン組成物を得た。
【0096】<シリル化変性光安定剤の合成> [合成例12]撹拌機、コンデンサー及び温度計を備え
た0.3リットルフラスコに2,2,6,6−テトラメ
チル−4−アリル−ピペリジン100g(0.5モ
ル)、塩化白金酸のブタノール溶液(H2PtCl6・6
2Oの2重量%溶液)0.13gを仕込み、室温でト
リメトキシシラン80.6g(0.66モル)を1時間
かけて滴下し、更に90℃で5時間反応させた。反応終
了後、減圧下で蒸留を行い、7mmHgで151〜15
4℃の溜分126gを得た。ガスクロマトグラフィー測
定により97%純度で2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジノ−4−プロピルトリメトキシシランを得た。こ
のものの構造は赤外吸収スペクトル測定、1H−NMR
測定により確認した。
【0097】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に
説明する。なお、実施例及び比較例に用いた紫外線吸収
剤、ヒンダードアミン系光安定剤、有機共重合体等の略
号は以下の通りである。
【0098】<紫外線吸収剤> UVA−1:合成例1の反応生成物 UVA−2:合成例2の反応生成物 UVA−3:合成例3の反応生成物 UVA−4:合成例4の反応生成物 UVA−5:2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベ
ンゾフェノン UVA−6:2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン UVA−7:2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒド
ロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール UVA−8:2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキ
シフェニル)−4,6−ジフェニルトリアジン UVA−9:2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリ
ロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール
(30重量%)とメチルメタクリレート(70重量%)
の共重合体 UVA−10:2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタク
リロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール
(30重量%)とスチレン(70重量%)の共重合体 <無機酸化物微粒子> UV−1:酸化チタンゾル(平均粒径20mμのTiO
2の20%メタノール分散液) UV−2:表面処理された酸化チタンゾル(TiO2
85%含有、表面をSiO2被覆した平均粒径20mμ
のTiO2の20%メタノール分散液) UV−3:複合酸化物微粒子ゾル(平均粒径20mμ、
平均組成がTiO2/ZrO2/SiO2=70/8/2
2の混合型の複合酸化チタンの20%メタノール分散
液) UV−4:酸化セリウムゾル(平均粒径20mμのCe
2の20%メタノール分散液) UV−5:表面処理された酸化亜鉛ゾル(平均粒径20
mμで15%のシリカで表面処理されたものの20%メ
タノール分散液) UV−6:シリカゾル(平均粒径20mμのSiO2
20%メタノール分散液) <ヒンダードアミン系光安定剤> HALS−1:N−アセチル−3−ドデシル−1−
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)
ピロリジン−2,5−ジオン HALS−2:1,2,3,4−ブタンテトラカルボン
酸と2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノールと
トリデカノールとの縮合物 HALS−3:合成例12で合成した2,2,6,6−
テトラメチルピペリジノ−4−プロピルトリメトキシシ
ラン <アルコキシシリル基含有の有機共重合体> Pol−1:合成例5の反応生成物 Pol−2;合成例6の反応生成物 Pol−3:合成例7の反応生成物 <分子内に窒素原子とアルコキシシリル基を含有する化
合物> NSi−1:ウレイドプロピルトリエトキシラン NSi−2:合成例8の反応生成物 <コロイダルシリカ含有オルガノポリシロキサン組成物
> HC−1:合成例9のコロイダルシリカ含有オルガノポ
リシロキサン組成物 HC−2:合成例10のコロイダルシリカ含有オルガノ
ポリシロキサン組成物 HC−3:合成例11のコロイダルシリカ含有オルガノ
ポリシロキサン組成物
【0099】また、実施例中の各種物性の測定及び評価
は以下の方法で行った。(1)耐候性試験:JIS K
5400に準拠し、カーボンアーク式サンシャイ ンウェザーメーターにて促進試験を行って、5,000
時間後の黄変度と密着性をJIS K7103に準拠し
て調べ、促進試験前と比較して、黄変度7以下で密着性
良好なものを合格とした。 (2)耐擦傷性試験:ASTM1044に準拠し、テー
バー磨耗試験機にて磨耗輪CS−10Fを装着し、荷重
500g下で1,000回転後の曇価を測定した。テー
バー磨耗性(%)は(試験後の曇価)−(試験前の曇
価)で示した。 (3)硬化被膜の密着性:JIS K5400に準拠
し、サンプルをカミソリの刃で1mm間隔の縦横11本
ずつ切れ目を入れて100個の碁盤目を作り、市販のセ
ロハン粘着テープをよく密着させた後、90度手前方向
に急激に剥がした時、被膜が剥離せずに残存したます目
数(X)をX/100で表示した。
【0100】[実施例、比較例] (1)プライマー用コーティング剤の調製 合成例5〜7で作製した有機共重合体(Pol−1〜
3)、平均分子量15万のポリメチルメタクリレート、
分子内に窒素原子とアルコキシシリル基を含有する化合
物(NSi−1,2)、シリル化変性紫外線吸収剤であ
る合成例1〜4(UVA−1〜4)、紫外線吸収剤(U
VA−5〜10)、光安定剤(HALS−1〜3)など
を混合し、有機共重合体の固形分が10%になるように
ジアセトンアルコールとエチレングリコールモノメチル
エーテルの比率を20/80とした混合溶液にて調整し
て、プライマー用コーティング剤組成物a〜zを表1〜
3に示したように調製した。
【0101】(2)コーティング剤組成物の調製 合成例9〜11で作製したコロイダルシリカ含有オルガ
ノポリシロキサン組成物(HC−1〜3)、シリル化変
性紫外線吸収剤である合成例1〜4(UVA−1〜
4)、紫外線吸収剤(UVA−5〜10)、無機酸化物
微粒子(UV−1〜6)を混合し、コーティング剤組成
物を調製した。このコーティング剤組成物A〜Zを表4
〜6に示す。
【0102】なお、シリル化変性紫外線吸収剤をコロイ
ダルシリカ含有オルガノポリシロキサンに最初から組み
込む場合は、下記の調製法で作製し、それぞれUVA−
11〜14とした。この場合HC−1〜3は使用しな
い。
【0103】調製法 撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えた1.0リット
ルフラスコにメチルトリエトキシシラン164g、UV
A−1 19.7g、イソブタノール46gを仕込み、
氷冷下に撹拌しながら5℃以下に維持し、ここに5℃以
下とした水に分散されたコロイダルシリカ(SiO2
0%含有品)138gを添加して氷冷下で2時間、更に
20〜25℃で8時間撹拌した後、ジアセトンアルコー
ルを45g、イソブタノールを50g添加した。次いで
10%プロピオン酸ナトリウム水溶液を1.5g加え、
更に酢酸にてpHを6〜7に調整した。そして、不揮発
分(JIS K6833)が19%となるようにイソブ
タノールで調整し、常温で5日間熟成して得られたシラ
ン加水分解物の粘度は約5cst、不揮発分の数平均分
子量は約1,000であった(UVA−11)。 ・UVA−1をUVA−2に変更し、調製したもの(U
VA−12) ・UVA−1をUVA−3に変更し、調製したもの(U
VA−13) ・UVA−1をUVA−4に変更し、調製したもの(U
VA−14)
【0104】(3)表面被覆成形物の作製 プライマー用コーティング剤を塗布する場合は、表面を
清浄化した0.5mmポリカーボネート樹脂板に硬化塗
膜として2〜5μmになるようにフローコーティング法
にて塗布し、約120℃にて約30分硬化させた後、そ
の上に(2)で得られたコロイダルシリカ含有オルガノ
ポリシロキサン組成物を塗布し、硬化塗膜として2〜5
μmになるようにフローコーティング法にて塗布し、約
120℃にて約1時間硬化させた。あるいはプライマー
を塗布しない場合は、表面を清浄化した0.5mmポリ
カーボネート樹脂板に硬化塗膜として2〜5μmになる
ようにフローコーティング法にて塗布し、約120℃に
て約1時間硬化させた。このようにして得られた塗膜の
物性評価結果を表7に示した。
【0105】
【表1】
【0106】
【表2】
【0107】
【表3】
【0108】
【表4】
【0109】
【表5】
【0110】
【表6】
【0111】
【表7】
【0112】
【発明の効果】本発明のコーティング剤組成物により被
膜を施されたプラスチック物品、特にポリカーボネート
樹脂は、優れた透明性、耐擦傷性、耐候性、耐薬品性を
付与することが可能なため、車両、飛行機など運送機の
窓、風防、建物の窓、道路の遮音壁等屋外で使用される
用途に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33/04 C08L 33/04 101/00 101/00 (72)発明者 山谷 正明 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 樋口 浩一 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 小森 隆史 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 下 俊久 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 加藤 祥文 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 4D075 CA02 CA32 DB48 DC13 EA19 EB42 EC02 EC03 4F006 AA36 AB34 AB39 AB74 BA02 CA05 DA04 4J002 BG071 CP052 CP091 CP092 CP102 CP171 DE096 DE136 FD206 4J038 CE051 CE052 CF021 CF022 CG141 CG142 CG161 CG162 CG171 CG172 CH031 CH032 CH041 CH042 CL001 CL002 DL021 DL022 DL031 DL032 DL051 DL052 DL071 DL072 DL081 DL082 DL111 DL112 GA05 GA08 HA216 HA446 JB30 KA08 KA12 MA07 MA10 NA01 NA03 NA04 NA11 PB05 PB07 PC08

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性ビニル基及び水酸基を含有するベ
    ンゾトリアゾール系化合物とシラン化合物との反応生成
    物及び/又はその(部分)加水分解物を含有することを
    特徴とするコーティング剤組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の反応生成物及び/又はそ
    の(部分)加水分解物として、下記一般式(A) 【化1】 (式中、R1,R2は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数
    1〜10のアルキル基、R3は炭素数1〜18の置換又
    は非置換の2価の炭化水素基、R4は水素原子又は炭素
    数1〜4のアルキル基、nは0〜2までの整数、mは1
    〜3までの整数である。)で示される化合物と、下記一
    般式(B) (R5HN−R6p−SiR7 q(OR84-p-q (B) (式中、R5は水素原子又は炭素数1〜15のアルキル
    基、R6は炭素数1〜15の2価の炭化水素基又は炭素
    数1〜15のアミノ基含有の2価の炭化水素基、R 7
    炭素数1〜10のアルキル基又はアリール基、R8は水
    素原子又は炭素数1〜10の1価の有機基、pは1又は
    2、qは0又は1であり、p+qは1又は2である。)
    で示されるアミノ基含有オルガノオキシシランとを付加
    反応させることにより得られる反応生成物及び/又はそ
    の(部分)加水分解物を用いることを特徴とする請求項
    1記載のコーティング剤組成物。
  3. 【請求項3】 (1)重合性ビニル基及び水酸基を含有
    するベンゾトリアゾール系化合物とシラン化合物との反
    応生成物及び/又はその(部分)加水分解物0.1〜1
    00重量部、及び(2)下記一般式(C) R9 rSiR7 s(OR84-r-s (C) (式中、R9は炭素数1〜10のアルキル基、アリール
    基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、ア
    ルケニル基、又はエポキシ基、(メタ)アクリロオキシ
    基、メルカプト基、アミノ基もしくはシアノ基を有する
    有機基を表し、R 7は炭素数1〜10のアルキル基又は
    アリール基、R8は水素原子又は炭素数1〜10の1価
    の有機基、r及びsは0,1又は2であり、r+sは
    0,1又は2である。)で示されるシラン化合物及び/
    又はその加水分解物100重量部を含有することを特徴
    とする請求項1又は2記載のコーティング剤組成物。
  4. 【請求項4】 (1)重合性ビニル基及び水酸基を含有
    するベンゾトリアゾール系化合物とシラン化合物との反
    応生成物及び/又はその(部分)加水分解物0.1〜1
    00重量部と(2)一般式(C)のシラン化合物及び/
    又はその(部分)加水分解物100重量部とを共加水分
    解させた共加水分解物を含有することを特徴とする請求
    項1又は2記載のコーティング剤組成物。
  5. 【請求項5】 更に、(3)チタン、セリウム及び亜鉛
    から選ばれる少なくとも1種の原子を含有し、波長が4
    00nm以下の光線を吸収する無機酸化物微粒子を含有
    することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記
    載のコーティング剤組成物。
  6. 【請求項6】 更に、(4)コロイダルシリカを含有す
    ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載
    のコーティング剤組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項記載のコ
    ーティング剤組成物を被覆したことを特徴とする耐候
    性、耐磨耗性に優れた保護被膜を有する物品。
  8. 【請求項8】 (1)請求項1又は2記載の反応生成物
    及び/又はその(部分)加水分解物0.1〜50重量部
    と、(5)アルコキシシリル基を含有するアクリル系及
    び/又はビニル系単量体とこれと共重合可能な他の単量
    体との有機共重合体であり、アルコキシシリル基を含有
    するアクリル系及び/又はビニル系単量体の比率が0.
    1〜50重量%である有機共重合体100重量部とを含
    有することを特徴とするプライマー用コーティング剤組
    成物。
  9. 【請求項9】 更に、一分子内に窒素原子及びアルコキ
    シシリル基を含有する化合物を0.1〜50重量部含有
    することを特徴とする請求項8記載のプライマー用コー
    ティング剤組成物。
  10. 【請求項10】 一分子内に窒素原子又はアルコキシシ
    リル基を含有する化合物が一分子内に窒素原子を1個以
    上及びアルコキシシリル基を2個以上含有することを特
    徴とする請求項9記載のプライマー用コーティング剤組
    成物。
  11. 【請求項11】 更に、分子内に1個以上の環状ヒンダ
    ードアミン構造を有する光安定剤を0.1〜10重量部
    含有することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか
    1項記載のプライマー用コーティング剤組成物。
  12. 【請求項12】 (i)請求項8乃至11のいずれか1
    項記載のプライマー用コーティング剤組成物の有機溶剤
    溶液をプラスチック基体上に塗布し、(ii)溶剤を蒸
    発させて被膜を硬化させ、(iii)次いで、この被膜
    上に請求項1乃至6のいずれか1項記載のコーティング
    剤組成物を塗布し、(iv)加熱することによりこの塗
    布膜を硬化させることを特徴とするプラスチック基体を
    耐候性、耐磨耗性の被膜で被覆する方法。
  13. 【請求項13】 (i)請求項8乃至11のいずれか1
    項記載のプライマー用コーティング剤組成物の有機溶剤
    溶液をプラスチック基体上に塗布し、(ii)溶剤を蒸
    発させて被膜を硬化させ、(iii)次いで、この被膜
    上に下記一般式(D) R10 tSi(OR84-t (D) (式中、R10は炭素数1〜10のアルキル基、アリール
    基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、ア
    ルケニル基、又はエポキシ基、(メタ)アクリロオキシ
    基、メルカプト基、アミノ基もしくはシアノ基を有する
    有機基を表し、R 8は水素原子又は炭素数1〜10の1
    価の有機基、tは0,1又は2である。)で示されるオ
    ルガノオキシシランの加水分解物又は共加水分解物にコ
    ロイダルシリカを添加してなるコロイダルシリカ含有オ
    ルガノポリシロキサン組成物を塗布し、(iv)加熱す
    ることによりこの塗布膜を硬化させることを特徴とする
    プラスチック基体を耐候性、耐磨耗性の被膜で被覆する
    方法。
  14. 【請求項14】 プラスチック基体がポリカーボネート
    樹脂である請求項12又は13記載のプラスチック基体
    を耐候性、耐磨耗性被膜で被覆する方法。
  15. 【請求項15】 ポリカーボネート樹脂が透明である請
    求項14記載のプラスチック基体を耐候性、耐磨耗性被
    膜で被覆する方法。
  16. 【請求項16】 請求項12又は13記載の方法により
    プライマーコート層及びオーバーコート層で被覆したこ
    とを特徴とする耐候性、耐磨耗性に優れた被膜を有する
    物品。
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