JP2001213881A - アンヒドロエクゴニン誘導体の合成法 - Google Patents

アンヒドロエクゴニン誘導体の合成法

Info

Publication number
JP2001213881A
JP2001213881A JP2000025145A JP2000025145A JP2001213881A JP 2001213881 A JP2001213881 A JP 2001213881A JP 2000025145 A JP2000025145 A JP 2000025145A JP 2000025145 A JP2000025145 A JP 2000025145A JP 2001213881 A JP2001213881 A JP 2001213881A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
derivative
exo
methyl
anhydroecgonine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000025145A
Other languages
English (en)
Inventor
Kyoko Okano
京子 岡野
Osamu Ito
修 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Medi Physics Co Ltd
Original Assignee
Nihon Medi Physics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Medi Physics Co Ltd filed Critical Nihon Medi Physics Co Ltd
Priority to JP2000025145A priority Critical patent/JP2001213881A/ja
Priority to AU10015/01A priority patent/AU1001501A/en
Priority to CA002331029A priority patent/CA2331029A1/en
Priority to EP01300712A priority patent/EP1127887A1/en
Priority to NO20010505A priority patent/NO20010505L/no
Priority to KR1020010004366A priority patent/KR20010078167A/ko
Priority to US09/773,688 priority patent/US6596868B2/en
Publication of JP2001213881A publication Critical patent/JP2001213881A/ja
Priority to US10/210,168 priority patent/US6660863B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D451/00Heterocyclic compounds containing 8-azabicyclo [3.2.1] octane, 9-azabicyclo [3.3.1] nonane, or 3-oxa-9-azatricyclo [3.3.1.0<2,4>] nonane ring systems, e.g. tropane or granatane alkaloids, scopolamine; Cyclic acetals thereof
    • C07D451/02Heterocyclic compounds containing 8-azabicyclo [3.2.1] octane, 9-azabicyclo [3.3.1] nonane, or 3-oxa-9-azatricyclo [3.3.1.0<2,4>] nonane ring systems, e.g. tropane or granatane alkaloids, scopolamine; Cyclic acetals thereof containing not further condensed 8-azabicyclo [3.2.1] octane or 3-oxa-9-azatricyclo [3.3.1.0<2,4>] nonane ring systems, e.g. tropane; Cyclic acetals thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D451/00Heterocyclic compounds containing 8-azabicyclo [3.2.1] octane, 9-azabicyclo [3.3.1] nonane, or 3-oxa-9-azatricyclo [3.3.1.0<2,4>] nonane ring systems, e.g. tropane or granatane alkaloids, scopolamine; Cyclic acetals thereof

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コカインを出発原料としないアンヒドロエク
ゴニン誘導体の合成および該化合物を合成中間体とする
フェニルトロパン誘導体の合成法の提供を目的とする. 【解決手段】 下記式(1) で示されるシクロヘプタントリエン誘導体と第一アミン
またはその塩あるいはアンモニアを塩基の存在下に反応
させ,アンヒドロエクゴニン誘導体を得るアンヒドロエ
クゴニン誘導体の合成法および該アンヒドロエクゴニン
誘導体を用いるフェニルトロパン誘導体の合成法.但し
式中,nは0または1の整数であり,Rはn=0のと
きシアノ基, n=1のときアルキル基またはアラルキ
ル基から選ばれる.

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,薬理作用としてド
ーパミントランスポーターとの結合力を有するコカイン
の骨格であるトロパン骨格を有するアルカロイドの合成
中間体であるアンヒドロエクゴニン誘導体および該アン
ヒドロエクゴニン誘導体を合成中間体とするフェニルト
ロパン誘導体の合成法に関する.
【0002】
【従来の技術】コカインは南米アンデス山脈に生育する
コカ(Erythroxylon coca)などの葉に含まれるアルカ
ロイドである.このアルカロイドの純品は1860年Nieman
nらにより初めて単離され,苦みがあり,舌のしびれや
感覚麻痺という特殊な作用が明らかにされた.このコカ
インを初めて臨床に応用したのはFreudとKollerであ
る.1884年にFreudはコカインの生理効果について幅広
い研究を行った.一方,Kollerはコカインを局所麻酔薬
として眼科領域に取り入れた.その後短期間に各領域に
おいてコカインによる局所麻酔が採用され行われた.Ei
nhornによってコカインの代用品の合成研究も進められ
た(Goodman,薬理書第8版,廣川書店).近年になっ
て,コカインにドーパミントランスポーターとの結合能
が発見されたことから,コカイン誘導体が様々なトレー
サーリガンド特に核医学での放射性トレーサーとして有
用であることが明らかにされてきた.
【0003】コカインは, ドーパミン神経終末よりシ
ナプス間隙に放出されたドーパミンの再取り込みを行う
膜タンパク質であるドーパミントランスポーターとの結
合力を有することによりドーパミンの神経細胞へのドー
パミンの吸い上げを阻止する作用を有している.近年,
核医学の分野ではこのコカインの作用機構に着目して,
ドーパミントランスポーターを画像化し診断する試みが
行われている.そこで,数々のコカイン類似体の放射性
同位元素標識体が研究され,核医学診断における単光子
放出コンピューター支援断層撮影法(SPECT)あるいは
陽電子放出断層撮影法(PET)用の,ドーパミントラン
スポーターと結合力を有する放射性トレーサーとして有
用な神経プローブである,2β-カルボメトキシ-3β-(4-
ヨードフェニル)トロパン等の化合物がNeumeyerらによ
り見出された.その脳への取り込みおよび排出はコカイ
ンそのもより比較的遅く,線条体への取り込みはドーパ
ミン再取り込み分布を大部分反映していることが明らか
にされた(USP 5,310,912).さらにNeumeyerらは,数
々のフェニルトロパン誘導体を検討した結果, N-(3-フ
ルオロプロピル)-2β-カルボメトキシ-3β-(4-ヨードフ
ェニル)ノルトロパンが2β-カルボメトキシ-3β-(4-ヨ
ードフェニル)トロパンの有する滞留時間等の体内動態
上の問題点等がさらに改良されている化合物であること
を確認した.これらのフェニルトロパン誘導体を放射性
ヨウ素(ヨウ素-123)で標識した薬剤を用いた,線条体
ドーパミントランスポーターのイメージングによるドー
パミン神経細胞の変化の評価はパーキンソン病の早期診
断や重症度診断のための有用な情報になると報告されて
いる(Booiji et al., Eur.J.Nucl.Med., 1997,24,68-7
1).
【0004】下記のスキームAに示すように現状では,
コカインの基本骨格であるトロパン骨格は,コカインを
原料として加水分解を行いエクゴニンとし,これを脱水
して再度メチルエステル化することによりアンヒドロエ
クゴニンメチルエステルとして得ている(Kozikowski e
t al., J.Am.Chem.Soc.,1995,38,3086).このアンヒド
ロエクゴニンメチルエステルから2β-カルボメトキシ-3
β-(4-ヨードフェニル)トロパンやN-(3-フルオロプロピ
ル)-2β-カルボメトキシ-3β-(4-ヨードフェニル)ノル
トロパン等の天然の(-)-コカインと同じ絶対配置を有す
る光学活性トロパン骨格を有する誘導体を容易に合成す
ることができる.しかし,コカインは薬物依存症などの
問題により麻薬に指定されており,入手や取り扱い上種
々の困難がある.そこでこれらの困難性を伴わないコカ
イン類似化合物の合成法の開発が求められている.
【0005】コカインを原料とせずにコカイン類似化合
物(トロパン誘導体)を合成する試みは古くから行われ
ている.Robinsonらはジアルデヒド,メチルアミン及び
アセトンジカルボン酸エチルエステルを縮合させ,トロ
ピノンを合成した(Robinsonet al., J. Chem. Soc.,191
7,762-768;Findlay et al., J. Org.Chem.,1957,22,1
385-1394). Neumeyerらは,トロピノンを合成出発原料
としてN-メチル-2β-カルボメトキシ-3β-(4-ヨードフ
ェニル)ノルトロパンの合成を検討した(Neumeyer et a
l., J. Med. Chem.,1993,36,1914-1917). Tufariello
らは立体選択的なコカインの合成を試みている(Tufarie
llo et al., Tetrahedron Lett.,1978,20,1733-1736).
しかし,これらの合成方法では合成過程中にコカインあ
るいはエクゴニンのメチルエステル体を経由し合成しな
ければならない.また,N置換基を別のものに置換して
合成を行うことも考えられるが,さらに数段階のステッ
プを要すると言う問題点がある.また,Grundmannらは
ベンゼンとジアゾ酢酸誘導体から合成したシクロヘプタ
トリエンカルボン酸誘導体よりエクゴニン誘導体を経由
しないでdl-エクゴニジン及びそのエステルを合成した
(Grundmann et al.,Justus Liebigs Ann. Chem.,1957,
605,24-32,USP2,783,235)が,シクロヘプタトリエン
カルボン酸誘導体以外には記載されていない.
【0006】
【化5】
【0007】前記トロパン誘導体の合成方法のほとんど
は,ラセミ体のコカイン誘導体の合成方法であるので,
(-)-コカインと絶対配置が同じ光学活性トロパン誘導体
を得るためには光学分割の工程が必要である.例えば,
種々のトロパン誘導体の合成原料に供すべく,Grundman
nらはdl-エクゴニジンエチルエステルの光学分割を,Wa
ngらはdl-カルボメトキシトロピノンの光学分割を晶出
法により試みている.しかし,一般に晶出法による光学
分割のみでは良好な光学純度の達成された化合物(l
体,(-)-体)を得ることは難しい.また,不斉合成法に
よる選択的な光学活性アンヒドロエクゴニンメチルエス
テルの合成も,Daviesら(J. Org. Chem., 1991,56,569
6-5700,特表平7-504665)や野出ら(Tetrahedron Let
t., 1999,40,5357-5360)によって行われているが,い
ずれも合成ステップ数が多い等十分満足のゆく光学純度
の目的化合物を得られていないのが現状である.
【0008】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況に鑑み,本
発明は,コカインを出発原料として用いない,トロパン
誘導体合成の中間体として有用なアンヒドロエクゴニン
誘導体及び該アンヒドロエクゴニン誘導体を合成中間体
とするトロパン誘導体の合成法を提供することを目的と
する.
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の一つは,下記式
(1)で示されるシクロヘプタントリエン誘導体を,第
一アミンまたはその塩あるいはアンモニアと反応させる
ことよりなるアンヒドロエクゴニン誘導体の合成法であ
る.すなわち,下記式(1)
【化6】 (式中, nは0または1の整数であり,Rはn=0
のときシアノ基, n=1のときアルキル基またはアラ
ルキル基から選ばれる.)で示されるシクロヘプタント
リエン誘導体と,下記式(2)
【化7】 (式中Rは,水素,アルキル基,置換アルキル基,ア
ラルキル基または置換アラルキル基である.)で示され
る第一アミンまたはその塩あるいはアンモニアを塩基の
存在下に反応させ,下記式(3)
【化8】 (式中,RおよびRの定義は上記に同じである.)
で示されるアンヒドロエクゴニン誘導体を得る,アンヒ
ドロエクゴニン誘導体の合成法である.
【0010】本発明の他の一つは,前記シクロヘプタン
トリエン誘導体と第一アミンまたはその塩あるいはアン
モニアと反応させて得られた式(3)で示されるアンヒ
ドロエクゴニン誘導体を合成中間体とする下記式(4)
【化9】 (式中,Rはアルキル基,置換アルキル基,アラルキ
ル基,置換アラルキル基,放射性遷移金属と錯体を形成
するキレート基から選ばれるのいずれかであり,R
アルキルエステル,放射性遷移金属と錯体を形成するキ
レート基から選ばれるいずれかであり,Lは結合部分で
あってカーボン数1-4のメチレン鎖であり,n',n"は
互いに独立に1または0の整数であり,Xはハロゲン原
子またはその放射性同位体である.)で示されるフェニ
ルトロパン誘導体の合成法である.
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の合成法によって得られる
アンヒドロエクゴニン誘導体は,コカインを出発原料と
しないで合成されるが,コカインの基本的な環構造であ
るトロパン骨格を有し,かつ天然の(-)-コカインから誘
導した場合と同様な光学活性を有するコカイン類似化合
物の合成中間体として有用なものである.
【0012】
【化10】
【0013】本発明の合成法によって得られるアンヒド
ロエクゴニン誘導体は,上記反応スキームBに示した方
法により合成することができる.シクロヘプタントリエ
ン誘導体(1)は,置換基の位置によってα,β,γ,
δの4種の異性体が存在するがこれらはいずれでも用い
ることができる.前記式(1)において,置換基がn=
0,Rがシアノ基であるシクロヘプタントリエンカル
ボニトリルは好ましいシクロヘプタントリエン誘導体の
一つである. シクロヘプタントリエンカルボニトリル
は公知の方法で得られる.例えば,その異性体の一つで
ある2,4,6-シクロヘプタントリエン-1-カルボニトリル
は,トロピリデンを四塩化炭素に溶解し臭素を滴下して
臭素化し,シクロヘプタトリエニリウムブロマイドを
得,次いで,シアン化カリウム水溶液で加熱反応させる
ことにより,橙色の油状物として得られる(Doeling,W.
von E.,et al., J.Am.Chem.Soc., 79,352-356(1957)).
また前記シクロヘプタントリエン誘導体と反応させる
第一アミン,アンモニア等もそれ自体公知の方法により
合成される公知化合物である.
【0014】前記反応スキームBにおいて,第一アミン
(2)はその塩も同様に用いることができる. 第一ア
ミンの置換基Rは水素,アルキル基,置換アルキル
基,置換アラルキル基等から選ばれる.アルキル基とし
ては,具体的にはメチル基,エチル基,プロピル基,イ
ソプロピル基,ブチル基,tert-ブチル基,sec-ブチル
基,ペンチル基,2-ペンチル基,3-ペンチル基,イソペ
ンチル基,ネオペンチル基,ヘキシル基等の炭素数1-
6のアルキル基が例示される.置換アルキル基として
は,アルキル基のモノフルオロ置換体,具体的にはモノ
フルオロエチル基,モノフルオロプロピル基等,アラル
キル基としては,べンジル基,フェネチル基,フェニル
プロピル基,フェニルブチル基等の炭素数7-10のア
ラルキル基等,置換アラルキル基としては,フルオロべ
ンジル基,メチルベンジル基等が例示される.
【0015】アンヒドロエクゴニン誘導体(3)は,シ
クロヘプタントリエン誘導体(1)の置換基および第一
アミン(2)の置換基Rを適切に選ぶことによって種
々の誘導体が合成される.式(3)のRはn=0のと
きシアノ基,n=1のときはアルキル基またはアラルキ
ル基から選ばれ,具体的にはメチル基,エチル基,プロ
ピル基,イソプロピル基,ブチル基,tert-ブチル基,
sec-ブチル基,ペンチル基,2-ペンチル基,3-ペンチ
ル基,イソペンチル基,ネオペンチル基,ヘキシル基等
の炭素数1〜6のアルキル基が例示される.アラルキル
基としては,べンジル基,フェネチル基,フェニルプロ
ピル基,フェニルブチル基等の炭素数7-10のアラル
キル基が例示される.
【0016】シクロヘプタトリエン誘導体と第一アミン
またはアンモニアとの反応に際して水酸化ナトリウムま
たは水酸化カリウム等の塩基を用いるが,その塩基とし
ては第一アミンまたはアンモニア自身でもよく,第一ア
ミン塩を反応させる場合は必要に応じて水酸化ナトリウ
ムまたは水酸化カリウムを用いるのが好ましい.反応は
水,メタノール,エタノール,ジオキサン等の溶媒中,
反応温度80-150℃好ましくは80-150℃で行われる.この
ようにして得られたアンヒドロエクゴニン誘導体(3)
は,脳におけるドーパミントランスポーターのSPECTあ
るいはPET用の放射性トレーサーとして有用な,2β-カ
ルボメトキシ-3β-(4-ヨードフェニル)トロパン(メチル
[1R-(2-exo,3-exo)]-3-(4-ヨードフェニル)-8-メチル-
8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキシラート)
やN-(3-フルオロプロピル)-2β-カルボメトキシ-3β-(4
-ヨードフェニル)ノルトロパン(メチル [1R-(2-exo,3-e
xo)]-8-(3-フルオロプロピル)-3-(4-ヨードフェニル)-8
-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキシラート)等
のコカインを経由しない改良された合成法の中間体とし
て用いることができる.
【0017】反応スキームCは,コカインを経由せずに
アンヒドロエクゴニン誘導体(式(3))およびフェニ
ルトロパン誘導体(式(6))を合成する反応スキーム
の一例である.すなわち,メチル (1RS)-8-メチル-8-ア
ザビシクロ[3.2.1]オクト-2-エン-2-カルボキシラート
(7:(1RS)-AECG ;以下括弧内に記載した化合物名の
略称を適宜用いる)を合成した後,公知の方法にしたが
って,N-8の位置にフルオロプロピル基を導入し,メチ
ル [1RS-(2-exo,3-exo)]-8-(3-フルオロプロピル)-3-(4
-ヨードフェニル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-
カルボキシラート(12:(1RS)-β-CIT-FP )を合成す
るスキームである.具体的には,2,4,6-シクロヘプタン
トリエン-1-カルボニトリル(4:CHT-CN)をメタノー
ル溶液中でカセイソーダの存在下にメチルアミンと反応
させて,(1RS)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクト
-2-エン-2-カルボニトリル(6:(1RS)-AECG-CN )を得
る.この化合物のシアノ基の加水分解およびメチルエス
テル化を行い, メチル (1RS)-8-メチル-8-アザビシク
ロ[3.2.1]オクト-2-エン-2-カルボキシラート(7:(1R
S)-AECG )を得た後,公知の方法にしたがってフェニル
マグネシウムブロミド(PhMgBr)を反応させ,メチル
[1RS-(2-exo,3-exo)]-3-フェニル-8-メチル-8-アザビシ
クロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキシラート(8:(1RS)-
β-CPT )を得,N-8位をノルトロパン化した後フルオ
ロプロパン基で置換して(1RS)-β-CIT-FP(12)を得
ることができる.光学活性な(1R)-β-CIT-FPは合成途中
において,(1RS)-nor-β-CIT(11)または(1RS)-β-C
IT-FPを光学分割して光学活性体にして反応を継続して
得られる.
【0018】
【化11】
【0019】本発明のアンヒドロエクゴニン誘導体を中
間体とする合成法によれば,反応スキームCに示したフ
ェニルトロパン誘導体の合成経路をさらに短縮すること
が可能となる.すなわち,反応の第一段階であるシクロ
ヘプタントリエン誘導体と第一アミンとの反応におい
て,フェニルトロパン誘導体のN-8の位置に導入したい
置換基を有する第一アミンを適切に選択することによっ
て,その後の置換基導入等の工程を省略し全体の合成経
路を短縮することができる.具体例で説明すると,反応
スキームCにおいて(1RS)-β-CIT-FPを得るのに6段階
の反応工程を要した合成工程を,反応スキームDに示し
た如く,まずCHT-CNとフルオロプロピルアミンとを反応
させることによって,N-8位にフルオロプロピル基が導
入された,メチル [1RS-(2-exo,3-exo)]-8-(3-フルオロ
プロピル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクト-2-エン-カル
ボニトリル(13:(1RS)-AECG-CN-FP )を合成し,メ
チル[1RS-(2-exo,3-exo)]-8-(3-フルオロプロピル)-8-
アザビシクロ[3.2.1]オクト-2-エン-カルボキシラート
(14:(1RS)-AECG-FP ),メチル [1RS-(2-exo,3-ex
o)]-8-(3-フルオロプロピル)-3-フェニル-8-アザビシク
ロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキシラート(15:(1RS)-
β-CPT-FP )を経由することによって,その後のノルト
ロパン化およびフルオロプロピル基置換等の工程が不要
となり,最終の目的化合物である(1RS)-β-CIT-FPの全
合成工程を4段階に短縮することができる.
【0020】
【化12】
【0021】反応スキームDにおいては,CHT-CNとフル
オロプロピルアミンとの反応で得られた(1RS)-AECG-CN-
FPのシアノ基のメチルエステル化を,グリニア試薬との
反応の前に行ったのに対し,下記反応スキームEはグリ
ニア試薬との反応の後に行うことができることを示した
ものである.すなわち,(1RS)-AECG-CN-FPをグリニア試
薬と反応させてメチル [1RS-(2-exo,3-exo)]-8-(3-フル
オロプロピル)-3-フェニル-8-アザビシクロ[3.2.1]オク
タン-2-カルボニトリル(17:(1RS)-β-CPT-CN-FP )
とした後,(1RS)-β-CPT-FPを経由して(1RS)-β-CIT-FP
を得てもよい.光学分割は反応スキームの適切な段階で
行い,目的に応じて有用な(1R)-β-CIT-FP等の光学活性
体を得ることができる.
【0022】
【化13】
【0023】以上の態様で得られた光学活性な(1R)-β-
CIT-FPは,4-ヨードフェニル基のヨウ素を,放射性同位
元素(ヨウ素-123,ヨウ素-131)で標識して放射性イメ
ージング剤として用いられる.この標識は公知の方法,
例えば,ヨウ素をトリアルキルすず基で置換したヨウ素
標識前駆体を用い,この化合物およびヨウ素-123あるい
はヨウ素-131ヨウ化ナトリウムを酸化剤の存在下に反応
させることにより行うことができる.具体例として,反
応スキームCにβ-CIT-FPをヨウ素標識体であるトリメ
チルすず体(12−a)とした後,放射性ヨウ素標識体
(12−b)とする例を示した.このような担体無添加
の放射性ヨウ素標識体を得るヨードデスタニレーション
による標識方法は,レセプター結合物質の放射性ヨウ素
標識化合物の合成に広く用いられており,本発明によっ
て得られるフェニルトロパン誘導体の放射性ヨウ素標識
に用いられる.
【0024】放射性同位元素の標識は,上記の如くフェ
ニルトロパン化合物の3位のフェニル基に付加したハロ
ゲン(ヨウ素,臭素あるいはフッ素)が放射性同位元素
で置換された化合物でもよいが,トロパン環の2位ある
いはN-8の置換基の位置に放射性同位元素を標識するこ
ともできる.また,トロパン環の2位あるいはN-8の置換
基の位置にキレート基を導入し,テクネチウム-99m,レ
ニウム-186,レニウム-188等の SPECTイメージング等に
有用な放射性遷移金属核種と錯体を形成させ,放射性遷
移金属で標識されたフェニルトロパン誘導体を得ること
ができる.放射性遷移金属のキレート基としては,ジア
ミノジチオール,モノアミノモノアミドジチオール,ジ
アミドジチオール,トリアミドチオール等が挙げられ
る.例えば,ジアミノジチオールとしてはN,N'-ビス(2-
メルカプトエチル)エチレンジアミンや2,2,9,9-テトラ
メチル-4,7-ジアザ-1,10-デカンチオール,モノアミド
モノアミノジチオールとしてはN-2-メルカプトエチル-2
-メルカプトエチルアミノアセタミドやN-(2-メルカプト
エチル)アミノエチル-2-メルカプトアセタミド,ジアミ
ドジチオールとしては1,2-エチレンビス(2-メルカプト
アセタミド),トリアミドチオールとしてはメルカプト
アセチルグリシルグリシルグリシン等のキレート基が具
体的に例示される.
【0025】下記反応スキームFは,ジアミノジチオー
ル型のキレート基を導入した,キレート形成性のフェニ
ルトロパン誘導体([1RS-(2-exo,3-exo)]-2-[[2-[[[3-
(4-クロロフェニル)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]
オクト-2-イルー]メチル][(2-スルフニル)エチル]アミ
ノ]エチル]アミノ-S-エタンチオールトリフルオロ酢酸
塩(23))を合成する経路を示した一例である.すな
わち,CHT-CNを出発物質として,(1RS)-AECG-CNおよび
(1RS)-AECGを経由してメチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オ
クタン-2-カルボキシラート(20:(1RS)-β-CCIT))
を合成した後,2位の置換基をジアミノジチオール型の
キレート基としたキレート形成性のフェニルトロパン誘
導体([1RS-(2-exo,3-exo)]-2-[[2-[[[3-(4-クロロフェ
ニル)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクト-2-イル
ー]メチル](2-スルフニル)エチル]アミノ]エチル]アミノ
-S-エタンチオールトリフルオロ酢酸塩(23))を合
成することができる.
【0026】
【化14】
【0027】反応スキームGは,(1RS)-AECG-CNのシア
ノ基のエステル化を行わずにトロパン骨格の2位の位置
にキレート基を導入することにより,キレート形成性フ
ェニルトロパン誘導体の合成工程全体を短縮することが
できることを示したものである.このように本発明によ
るアンヒドロエクゴニン誘導体を中間体とすることによ
り,最終的に得られるキレート形成性のフェニルトロパ
ン誘導体の合成短縮を図ることができる.
【0028】
【化15】
【0029】
【実施例】以下,本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが,本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない.得られた物質の測定方法等は下記のとおりであ
る. (1)NMRスペクトルの測定:JEOL GSX270(日本電子製)
で測定した. (2)HPLC:HPLCシステムPU986.UV970(日本分光製)
およびクロマトコーダ21(システムインスツルメンツ)
を用い,カラムはSUMPAXODSカラム,タイプA211,溶媒
はメタノール/水/トリエチルアミンの混合溶媒を用い
た. (3)旋光度の測定:旋光計はSEPA-200(堀場製作所
製),溶媒;クロロホルムを用いた. また,各実施例に合成スキームに記載した化合物番号お
よび化合物名の略称を対照して記載した.適宜化合物名
の略称を使用する.尚,実施例1−7が反応スキーム
C,実施例10-13が反応スキームD,実施例14-1
5が反応スキームE,実施例16−22が反応スキーム
F,実施例23−24が反応スキームGに基づく実施例
である.
【0030】(実施例1)(1RS)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクト-2-エン-
2-カルボニトリルの合成(6:(1RS)-AECG-CN ) 2,4,6-シクロヘプタトリエン-1-カルボニトリル(4:CH
T-CN )0.5g(4.27mmol)をメタノール2mlに溶解した.
水酸化ナトリウム171mg(4.27mmol)をメタノール5mlに
溶解し加え,さらに40%メチルアミンメタノール溶液3ml
(約38mmol) を加え,密封容器中125℃で10時間加熱撹
拌した.室温放置後メタノールを蒸散し1Nの硫酸溶液を
加え,pHを2とした後クロロホルム(実験番号1)また
はエーテル(実験番号2-5)で抽出した(有機層1と
水層1に分離).この水層1を4Nの水酸化ナトリウム溶
液で中和しクロロホルム(実験番号1)またはエーテル
(実験番号2-5)で抽出した(有機層2と水層2に分
離).この有機層2を乾燥後溶媒蒸散し0.458gの褐色油
状物(1RS)-AECG-CN を得た(収率70%).1 H-NMR(CDCl3)ppm:1.5-1.7(m,2H), 1.8(dd,1H), 1.9-2.
2(m,2H), 2.38(s,3H,NCH 3), 2.5-2.6(bd,1H), 3.3(t,1
H), 3.4(d,1H), 6.56(dt,1H,=CH-). 同様にして,塩基,メチルアミン量,反応温度および反
応時間等を変化させて反応させた.結果をまとめて表1
に示す.
【0031】
【表1】
【0032】(実施例2)(1RS)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクト-2-エン-
2-カルボキシラート(7:(1RS)-AECG;dl-アンヒドロ
エクゴニンメチルエステル)の合成 実施例1で合成した (1RS)-AECG-CN 0.727g(4.91mmo
l)を95%メタノール溶液2.3mlに溶解し,濃硫酸1.2mlを
加え110℃で6時間加熱撹拌した.反応後メタノール蒸散
し飽和炭酸水素ナトリウム溶液で中和し酢酸エチルで抽
出した.有機層を乾燥後溶媒留去し褐色油状物(1RS)-AE
CG 0.41gを得た(収率46%).1 H-NMR(CDCl3)ppm:1.4-1.6(m,1H),1.7-1.9(m,2H),2.0-
2.3(m,2H), 2.35(s,3H,NCH3), 2.56-2.69(d,1H), 3.2-
3.3(m,1H), 3.7-3.8(m,1H), 3.74(s,3H,COOCH3),6.82(d
t,1H,=CH-).
【0033】(実施例3)メチル [1RS-(2-exo,3-exo)]-3-フェニル-8-メチル-8-
アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキシラート
(8:(1RS)-β-CPT)の合成 アルゴンガス置換した反応装置内の二つ口フラスコに,
無水エーテル50mlを加え,−40℃に冷却した.3Mのフェ
ニルマグネシウムブロミドエーテル溶液1.8mlを加え−4
0℃で30分間撹拌した.実施例2で合成した(1RS)-AECG
0.492g(2.72mmol)を無水エーテル50mlに溶解し滴下し
加えた.−40℃で4時間撹拌した.1Mの塩酸エーテル溶
液20mlを加え5分間撹拌した.さらに撹拌しながら氷水
を加え室温に戻した後,エーテル抽出した(有機層1と
水層1に分離).水層1を濃アンモニア水でpHを8にし
エーテル及びクロロホルムで抽出した(有機層2と水層
2に分離).有機層を乾燥後溶媒留去し,あわせて0.78
gの淡黄色油状物を得た.シリカゲルカラム精製(フラ
ッシュクロマトグラフ法,溶出液:ヘキサン/酢酸エチ
ル=20/1〜1/1)し淡黄色油状物(1RS)-β-CPT 0.296gを
得た(収率42%).この反応において,上記(1RS)-β-CP
Tの立体異性体であるメチル [1RS-(2-endo,3-exo)]-3-
フェニル-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-
カルボキシラート(9:(1RS)-α-CPT )が副生する.
この副生成物を回収しプロトンNMR測定によって化合物
の確認を行った.各プロトンNMRの帰属は文献値を参考
にした( Zhengら, Nucl. Med. Biol.,23,981-986(199
6)).(1RS)-β-CPTおよび(1RS)-β-CPTの収率はそれぞ
れ32%および16%であった.本化合物のプロトンNMRの帰
属は以下の通りであった. (1RS)-β-CPTの1H-NMR 測定結果:1 H-NMR(CDCl3)ppm:1.5-2.2(m,5H),2.25(s,3H,NCH3),2.6
2(t,1H),2.92(m,2H),3.38(m,1H), 3.48(s,3H,COOCH3),
3.57(m,1H),7.1-7.3(m,5H,Ar-H). (1RS)-α-CPTの1H-NMR 測定結果:1 H-NMR(CDCl3)ppm:1.5-2.2(m,6H),2.42(s,3H,NCH3),3.1
-3.16(m,2H),3.25(m,1H),3.41(m,1H), 3.50(s,3H,COOCH
3),7.1-7.3(m,5H,Ar-H).
【0034】(実施例4)メチル [1RS-(2-exo,3-exo)]-3-フェニル-8-アザビシク
ロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキシラート(10:(1RS)-
nor-β-CPT )の合成 実施例3で合成した(1RS)-β-CPT 0.293g(1.13mmol)
にトリクロロぎ酸2,2,2-トリクロロエチル(Troc-Cl)
1.2mlを加え溶解した.120℃に加熱し1時間撹拌した.
薄層クロマトグラフィーで分析し原料の消失がみられた
ので過剰のTroc-Clを減圧下留去し0.55gの褐色油状物を
得た.この化合物0.55gを95%酢酸溶液10mlに溶解し,亜
鉛粉末1.2gを加え,室温下18時間撹拌した.反応溶液を
吸引ろ過し,残さを95%酢酸溶液で洗浄し,このろ液を
エーテルで抽出した.水層を2Nの水酸化ナトリウム溶液
で中和しクロロホルム抽出した.有機層を飽和食塩水で
洗浄し乾燥,溶媒留去後黄色油状物(1RS)-nor-β-CPT
0.192gを得た(収率69%).
【0035】(実施例5)メチル [1RS-(2-exo,3-exo)]-3-(4-ヨードフェニル)-8-
アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキシラート(1
1:(1RS)-nor-β-CIT )の合成 実施例4で合成した(1RS)-nor-β-CPT 0.32g(1.31mmo
l)及びヨウ素0.33g(1.31mmol)を酢酸4mlに溶解し
た.濃硫酸0.8ml及び濃硝酸0.8mlを滴下し加え,封管容
器中55℃で2時間加熱撹拌した.反応後氷水を加え室温
に戻した後,濃アンモニア水を加えpHを8とした.この
溶液をクロロホルム抽出し,有機層を10%二亜硫酸ナト
リウム溶液またはチオ硫酸ナトリウムで洗浄した.有機
層を乾燥後溶媒留去し,0.286gの粗精製物を得た.シリ
カゲルカラム精製後(溶出液:クロロホルム/メタノー
ル20/1)淡黄色から白色固体の(1RS)-nor-β-CIT 0.225
gを得た(収率46%).1 H-NMR(CDCl3)ppm:1.6-2.3(m,5H), 2.39(dt,1H), 2.73
(d,1H), 3.18(m,1H),3.40(s,3H, COOCH3), 3.7-3.8(m,2
H), 6.95, 7.60(d,d,4H, Ar-H).
【0036】(実施例6)メチル [1RS-(2-exo,3-exo)]-8-(3-フルオロプロピル)-
3-(4-ヨードフェニル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン
-2-カルボキシラート(12:(1RS)-β-CIT-FP )の合成 実施例5で得た(1RS)-nor-β-CIT 0.13g(0.35mmol)を
トルエン9 mlに溶解した. 1-ブロモ-3-フルオロプロパ
ン0.2ml及びトリエチルアミン0.2mlを加え6.5時間加熱
還流した.反応後エーテル抽出し,0.174gの褐色油状物
を得た.シリカゲルカラム精製(溶出液:クロロホル
ム)し淡黄色油状から固体の(1RS)-β-CIT-FP 0.125gを
得た(収率83%).1 H-NMR(CDCl3)ppm:1.5-2.2(m,7H), 2.37(dt,2H), 2.53
(dt,1H), 2.84-3.02(m,2H), 3.38(m,1H), 3.50(s,3H,CO
OCH3), 3.68(m,1H), 4.43, 4.61(t,t,2H,F-CH2-),7.01,
7.58(d,d,4H,Ar-H).13 C-NMR(CDCl3)ppm:26.0, 29.9, 30.2, 33.8, 49.2, 5
0.9, 52.6, 61.3, 63.1,81.0, 83.3, 90.9, 129.4, 13
6.8, 143.0, 171.7.
【0037】(実施例7)メチル [1RS-(2-exo,3-exo)]-8-(3-フルオロプロピル)-
3-(4-トリメチルスタニルフェニル)-8-アザビシクロ[3.
2.1]オクタン-2-カルボキシラート(12-a)の合成 実施例6で得た(1RS)-β-CIT-FP 83mg(0.193mmol),
ヘキサメチル二すず0.15g(0.46mmol)及びテトラキス
(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) 3mg(2.6μmo
l)をトルエン2mlに溶解し6時間加熱還流した.反応終
了後ろ過し溶媒蒸散し,シリカゲルカラム精製(溶出
液: 酢酸エチル)し66mgの無色油状物メチル [1RS-(2-
exo,3-exo)]-8-(3-フルオロプロピル)-3-(4-トリメチル
スタニルフェニル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-
カルボキシラート(12-a)を得た(73%収率).1 H-NMR(CDCl3)ppm:0.24(s,9H,SnMe3),1.6-2.2(m,7H),
2.37(dt,2H), 2.58(dt,1H), 2.7-3.1(m,2H), 3.38(m,1
H), 3.48(s,3H,COOCH3), 3.68(m,1H), 4.44, 4.61(t,t,
2H,F-CH2-), 7.20, 7.42(d,d,4H,Ar-H). 反応スキームCに示したように,本実施例で得た化合物
12−aは放射性ヨウ素標識体12−bの前駆体として
用いられる.光学活性体を用いても同様にしてヨウ素標
識前駆体を合成して,放射性ヨウ素標識を行うことがで
きる.
【0038】(実施例8)光学異性体の分離 実施例2,3,5,6で得られた(1RS)-AECG,(1RS)-β
-CPT,(1RS)-nor-β-CIT,(1RS)-β-CIT-FPを光学異性
体分離用カラムを用い光学分離分析を行った[カラム:C
HIRALCEL OD4.6mmI.D.x250mm(ダイセル化学工業製),
溶離液:ヘキサン:2-プロパノール=95:5,流速1ml/mi
n,UV254nm検出].それぞれの保持時間を表2に示す.
【0039】
【表2】
【0040】現状では,最終化合物としてβ-CIT-FPの
左旋性の光学異性体が有用化合物として望まれている
が,(1RS)-β-CIT-FPの光学異性体どうしの分離度よ
り,その合成の前段階における化合物である, (1RS)-AE
CG, (1RS)-β-CPT,(1RS)-nor-β-CITの分離度のほうが
大きいので,それらの合成収率等を勘案して適切な合成
段階において光学分割を行うのが好ましく,本件の場
合,(1RS)-nor-β-CITの光学分割を行い光学活性な(1R)
-nor-β-CITを得た後,光学活性体である(1R)-β-CIT-F
Pの合成を行う方が好ましい.
【0041】(実施例9)光学純度および旋光度の測定 実施例5で合成した (1RS)-nor-β-CITの粗精製物を,実
施例8と同様にして光学分割を行い,分取した保持時間
10.7分の分画をA,13.5分の分画をBとし,各分画の純
度,光学純度,旋光度,比旋光度を測定した.その結果
を表3に示す.分画Aは右旋性,分画Bは左旋性を示
し,分画Bがコカインと絶対配置が同じである(1R)-nor
-β-CIT である.
【0042】
【表3】
【0043】(実施例10)[1RS-(2-exo,3-exo)]-8-(3-フルオロプロピル)-8-アザ
ビシクロ[3.2.1]オクト-2-カルボニトリル(13:(1R
S)-AECG-CN-FP )の合成 CHT-CN 0.5g(4.27mmol)をメタノール2mlに溶解する.
水酸化ナトリウム0.171g(4.28mmol)をメタノール5ml
に溶解し加え,さらに3-フルオロプロピルアミン(約38
mmol) を加え,密封容器中125℃で3時間加熱撹拌す
る.室温放置後メタノールを蒸散し1Nの硫酸溶液を加
え,pHを2とした後クロロホルム抽出を行い,水層を4N
の水酸化ナトリウム溶液で中和しエーテル抽出する.こ
の有機層を乾燥後溶媒蒸散し(1RS)-AECG-CN-FPを得る.
【0044】(実施例11)メチル [1RS-(2-exo,3-exo)]-8-(3-フルオロプロピル)-
8-アザビシクロ[3.2.1]オクト-2-エン-2-カルボキシラ
ート(14:(1RS)-AECG-FP )の合成 実施例10で合成した(1RS)-AECG-CN-FP (4.91mmol)
を95%メタノール2.3mlに溶解し,濃硫酸1.2mlを加え110
℃で6時間加熱撹拌する.メタノール蒸散後飽和炭酸水
素ナトリウム溶液で中和し酢酸エチルで抽出する.有機
層を乾燥後溶媒留去し(1RS)-AECG-FPを得る.
【0045】(実施例12)メチル [1RS-(2-exo,3-exo)]-8-(3-フルオロプロピル)-
3-フェニル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボ
キシラート(15:(1RS)-β-CPT-FP )の合成 アルゴンガス置換した反応装置内の二つ口フラスコに,
無水エーテル50mlを加え,−40℃に冷却する. 3Mのフ
ェニルマグネシウムブロミドエーテル溶液1.8mlを加え
−40℃で30分間撹拌する.実施例11で合成した(1RS)-
AECG-FP(2.72 mmol)を無水エーテル50mlに溶解し滴下し
加える.−40℃で4時間撹拌する.1Mの塩酸エーテル溶
液20mlを加え5分間撹拌する.さらに氷水を加え室温に
戻した後,エーテル抽出する。水層を濃アンモニア水で
pHを8にしエーテル及びクロロホルム抽出しこの有機層
を乾燥後溶媒留去する。この粗精製物をシリカゲルカラ
ム精製(フラッシュクロマトグラフ法,溶離液:ヘキサ
ン/酢酸エチル=20/1から1/1)し(1RS)-β-CPT-FPを得
る.
【0046】(実施例13)メチル [1RS-(2-exo,3-exo)]-8-(3-フルオロプロピル)-
3-(4-ヨードフェニル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン
-2-カルボキシラート(12:(1RS)-β-CIT-FP)の合成 実施例12で合成した(1RS)-β-CPT-FP(1.31mmol)及
びヨウ素0.33g(1.31mmol)を酢酸4mlに溶解する.濃硫
酸0.8ml及び濃硝酸0.8mlを滴下し加え,封管容器中55℃
で2時間加熱撹拌する.反応後氷水を加え室温に冷却
し,濃アンモニア水を加えpHを8とする.この溶液をクロ
ロホルム抽出し,有機層を10%二亜硫酸ナトリウム溶液
またはチオ硫酸ナトリウムで洗浄する.有機層を乾燥後
溶媒留去し,0.286gの粗精製物を得る.シリカゲルカラ
ム(溶出液:クロロホルム/メタノール20/1)で精製し
て(1RS)-β-CIT-FPを得る.次いで,得られた(1RS)-β-
CIT-FPを,実施例8と同様の条件で光学分割を行い光学
活性な(1R)-β-CIT-FPを得る.
【0047】(実施例14)メチル [1RS-(2-exo,3-exo)]-8-(3-フルオロプロピル)-
3-フェニル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボ
ニトリル(17:(1RS)-β-CPT-CN-FP )の合成 アルゴンガス置換した反応装置内の二つ口フラスコに,
無水エーテル50mlを加え,−40℃に冷却し,3Mのフェニ
ルマグネシウムブロミドエーテル溶液1.8mlを加え−40
℃で30分間撹拌する.次いで,実施例10で合成した(1
RS)-AECG-CN-FP(2.72mmol)を無水エーテル50mlに溶解
した溶液を,−40℃に保ちながら滴下して加え,4時間
撹拌する.4時間後,1Mの塩酸エーテル溶液20mlを加え
5分間撹拌した後,氷水を加え室温に戻し,エーテル抽
出する(有機層1と水層1に分離).水層を濃アンモニ
ア水でpHを8にしエーテル及びクロロホルム抽出し(有
機層2と水層2に分離),この有機層2を乾燥後溶媒留
去する。この粗精製物をシリカゲルカラム精製(フラッ
シュクロマトグラフ法,溶離液:ヘキサン/酢酸エチル
=20/1から1/1)して,(1RS)-β-CPT-CN-FP を得る.
【0048】(実施例15)メチル [1RS-(2-exo,3-exo)]-8-(3-フルオロプロピル)-
3-(4-ヨードフェニル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン
-2-カルボキシラート(12:(1RS)-β-CIT-FP)の合成 実施例14で得た(1RS)-β-CPT-CN-FP(5mmol)を95%メ
タノール2.3mlに溶解し,濃硫酸1.2mlを加え110℃で6時
間加熱撹拌する.メタノール蒸散後飽和炭酸水素ナトリ
ウム溶液で中和し酢酸エチルで抽出する.有機層を乾燥
後溶媒留去しメチル [1RS-(2-exo,3-exo)]-8-(3-フルオ
ロプロピル)-3-フェニル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ
ン-2-カルボキシラート (15:(1RS)-β-CPT-FP )が
得られる.この(1RS)-β-CPT-FP(1.31mmol)及びヨウ
素0.33g(1.31mmol)を酢酸4mlに溶解し,濃硫酸0.8ml
及び濃硝酸0.8mlを滴下して加え,封管容器中55℃で2時
間加熱撹拌する.反応後氷水を加え室温に戻した後,濃
アンモニア水を加えpHを8とする.この溶液をクロロホ
ルム抽出し,有機層10%二亜硫酸ナトリウム溶液または
チオ硫酸ナトリウムで洗浄する.有機層を乾燥後溶媒留
去し,0.286gの粗精製物を得る.シリカゲルカラム(溶
出液:クロロホルム/メタノール=20/1)で精製後(1RS)
-β-CIT-FP)を得る.実施例8と同様の条件で光学分割
を行い,光学活性な(1R)-β-CIT-FPを得る.
【0049】(実施例16)メチル [1RS-(2-exo,3-exo)]-3-(4-クロロフェニル)-8-
メチル-8-アザビシクロ[ 3.2.1]オクタン-2-カルボキシ
ラート(20:(1RS)-β-CClT )の合成 アルゴンガス置換した反応装置内の二つ口フラスコに,
無水エーテル20mlを加え,−40℃に冷却した.1Mの4-ク
ロロフェニルマグネシウムブロミドエーテル溶液3.1ml
を加え−40℃で30分間撹拌した.実施例2で合成した(1
RS)-AECG 0.475g(2.62mmol)を無水エーテル20mlに溶
解し滴下し加えた.−40℃で4時間撹拌した.1Mの塩酸
エーテル溶液15mlを加え,さらに撹拌しながら氷水を加
え室温に戻した後,エーテル抽出した.次いで,エーテ
ル抽出した水層を濃アンモニア水でpHを8にしクロロホ
ルム抽出し,このクロロホルム層を乾燥後溶媒留去し0.
653gの淡褐色油状物を得た.この淡褐色油状物をシリカ
ゲルカラム精製(フラッシュクロマトグラフ法,溶出
液:エーテル/トリエチルアミン=20/1)して淡褐色油
状物(1RS)-β-CClT 0.241gを得た(収率33%).この反
応において(1RS)-β-CClTの他に立体異性体であるメチ
ル [1RS-(2-endo, 3-exo)]-3-(4-クロロフェニル)-8-メ
チル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキシラ
ート((1RS)-α-CClT)が副生した.この副生成物を回収
しプロトンNMR測定によって化合物の確認を行った.各
プロトンNMRの帰属は文献値を参考にした(Meltzerら,
J. Med. Chem., 36,855-862(1993)).各化合物のプロ
トンNMRの帰属は以下の通りであった. (1RS)-β-CClTの1H-NMR 測定結果:1H-NMR(CDCl3)ppm:
1.6-1.9(m,3H), 2.0-2.3(m,2H), 2.22(s,3H,NCH3),2.56
(dt,1H),2.8-3.0(m,2H), 3.36(m,1H), 3.50(s,3H,COOCH
3), 3.56(m,1H), 7.18-7.28(m,4H,Ar-H). (1RS)-α-CClTの1H-NMR 測定結果:1H-NMR(CDCl3)ppm:
1.6-2.3(m,6H), 2.42(s,3H,NCH3), 3.0-3.2(m,2H), 3.2
6(m,1H), 3.42(m,1H), 3.54(s,3H,COOCH3), 7.18-7.28
(m,4H, Ar-H).
【0050】(実施例17)[1RS-(2-exo,3-exo)]-3-(4-クロロフェニル)-8-メチル-
8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボニルクロリド
(21)の合成 実施例16で得られた(1RS)-β-CClT 1mmolを水15ml及
び1,4-ジオキサン20mlに溶解し,1N塩酸溶液1mlを加え
数日加熱還流する.反応後濃縮し炭酸ナトリウム溶液で
中性とした後クロロホルム抽出し,このクロロホルム層
を乾燥後溶媒留去し,シリカゲルカラム精製(溶出液:
クロロホルム/メタノール=5/1〜3/1)し,[1RS-(2-ex
o, 3-exo)]-3-(4-クロロフェニル)-8-メチル-8-アザビ
シクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸を得る.得られた
[1RS-(2-exo, 3-exo)]-3-(4-クロロフェニル)-8-メチル
-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボン酸 1mmol
をジクロロメタン10mlに溶解する.塩化オキサリル2Mジ
クロロメタン溶液1mlを室温で窒素雰囲気下に加える.
この溶液を1.5時間撹拌した後30℃で濃縮し,粘着性の
油状物を得る.さらに減圧下乾燥し[1RS-(2-exo, 3-ex
o)]-3-(4-クロロフェニル)-8-メチル-8-アザビシクロ
[3.2.1]オクタン-2-カルボニルクロリド(21)を得
る.
【0051】(実施例18)[1RS-(2-exo,3-exo)]-3-(4-クロロフェニル)-N-[2-[S-
(4-メトキシベンジル)チオ]エチル]-8-メチル-8-アザビ
シクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキサミドの合成 実施例17で得られた[1RS-(2-exo,3-exo)]-3-(4-クロ
ロフェニル)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン
-2-カルボニルクロリド(21)をジクロロメタン10ml
に溶解し−10℃に冷却する.4-メトキシベンジルチオエ
チルアミン197mg(1mmol)のジクロロメタン10ml溶液,
次いでトリエチルアミン0.28ml(2mmol)を窒素雰囲気
下に加え,室温で6時間撹拌する.水20mlを加え抽出す
る.ジクロロメタンで3回抽出しこれらの有機層を硫酸
ナトリウムで乾燥した後溶媒留去する.得られた油状物
をシリカゲルカラム精製(溶出液:酢酸エチル/メタノ
ール/アンモニア水=8.5/1/0.5)し,油状の[1RS-(2-e
xo,3-exo)]-3-(4-クロロフェニル)-N-[2-[S-(4-メトキ
シベンジル)チオ]エチル]-8-メチル-8-アザビシクロ[3.
2.1]オクタン-2-カルボキサミドを得る.
【0052】(実施例19)[1RS-(2-exo,3-exo)]-3-(4-クロロフェニル)-2-[[N-[2-
[S-(4-メトキシベンジル)チオ]エチル]アミノ]メチル]-
8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタンの合成 実施例18で得られた[1RS-(2-exo,3-exo)]-3-(4-クロ
ロフェニル)-N-[2-[S-(4-メトキシベンジル)チオ]エチ
ル] -8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カル
ボキサミド1mmolのテトラヒドロフラン10ml溶液へボラ
ン1Mテトラヒドロフラン溶液5mlを窒素雰囲気下に加
え,12時間加熱還流する.反応後溶液を冷却し1N塩酸溶
液をガス発生が止まるまで加え,この溶液を減圧下濃縮
する.この粘着性の油状物に1N塩酸溶液10mlをさらに加
え,90℃で30分撹拌する.この溶液を0℃に冷却し濃ア
ンモニア水で塩基性としジクロロメタンで抽出する.有
機層を乾燥後溶媒留去し,得られた粗精製物をシリカゲ
ルカラム精製(溶出液:酢酸エチル/メタノール/アン
モニア水=8.5/1/0.5)し,[1RS-(2-exo,3-exo)]-3-(4-
クロロフェニル)-2-[[N-[2-[S-(4-メトキシベンジル)チ
オ]エチル]アミノ]メチル]-8-メチル-8-アザビシクロ
[3.2.1]オクタンを得る.
【0053】(実施例20)[1RS-(2-exo,3-exo)]-2-[[[3-(4-クロロフェニル)-8-メ
チル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクト-2-イル]メチル][2-
[S-(4-メトキシベンジル)チオ]エチル]アミノ]-N-[2-[S
-(4-メトキシベンジル)チオ]エチル]アセタミドの合成 4-メトキシベンジルチオエチルアミン2.46g(12.5mmo
l)をジクロロメタン15mlに溶解し−78℃に冷却する.
この溶液に塩化クロロアセチル1ml(12.5mmol)のジク
ロロメタン15ml溶液,次いでトリエチルアミン1.7ml(1
2.5mmol)を滴下し加えた.反応溶液を室温に戻した後
さらに1時間撹拌する.水20mlを加え抽出し有機層を1N
塩酸溶液,飽和食塩水次いで水で洗浄する.有機層を乾
燥後溶媒留去し油状物を得る.これを酢酸エチル−ヘキ
サン混液に溶解し冷却し析出した固体をろ取する.この
0.548g(2mmol)と実施例19で得られた [1RS-(exo-ex
o)]-3-(4-クロロフェニル)-2-[[N-[2-[S-(4-メトキシベ
ンジル)チオ]エチル]アミノ]メチル]-8-メチル-8-アザ
ビシクロ[3.2.1]オクタンをアセトニトリル10mlに溶解
し,次いでトリエチルアミン0.28ml(2mmol)を加え,1
2時間加熱還流する.反応後溶媒を濃縮し,ジクロロメ
タン抽出する.有機層を乾燥後溶媒留去し得られた粗精
製物をシリカゲルカラム精製(溶出液:クロロホルム/
メタノール=9/1〜8/2)し,油状物の[1RS-(2-exo,3-ex
o)]-2-[[[3-(4-クロロフェニル)-8-メチル-8-アザビシ
クロ[3.2.1]オクト-2-イル]メチル][2-[S-(4-メトキシ
ベンジル)チオ]エチル]アミノ]-N-[2-[S-(4-メトキシベ
ンジル)チオ]エチル]アセタミドを得る.
【0054】(実施例21)[1RS-(2-exo,3-exo)]-2-[[2-[[[3-(4-クロロフェニル)-
8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクト-2-イル]メチ
ル][[S-(4-メトキシベンジル)チオ]エチル]アミノ]エチ
ル]アミノ]-S-(4-メトキシベンジル)エタンチオール
(22)の合成 実施例20で得られた[1RS-(2-exo,3-exo)]-2-[[[3-(4-
クロロフェニル)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オク
ト-2-イル]メチル][2-[S-(4-メトキシベンジル)チオ]エ
チル]アミノ]-N-[2-[S-(4-メトキシベンジル)チオ]エチ
ル]アセタミド1mmolのテトラヒドロフラン10ml溶液へボ
ラン−1Mテトラヒドロフラン溶液1.5mlを窒素雰囲気下
に加える.12時間加熱還流後反応後溶液を冷却し,1N塩
酸溶液をガス発生が止まるまで加え,この溶液を減圧下
濃縮する.1N塩酸溶液10mlをさらに加え,90℃で30分撹
拌する.この溶液を0℃に冷却し濃アンモニア水で塩基
性としジクロロメタンで抽出する.有機層を乾燥後溶媒
留去し,得られた粗精製物をシリカゲルカラム精製(溶
出液:酢酸エチル/メタノール/アンモニア水=8.5/1/
0.5)し目的物[1RS-(2-exo,3-exo)]-2-[[2-[[[3-(4-ク
ロロフェニル)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクト
-2-イル]メチル][[S-(4-メトキシベンジル)チオ]エチ
ル]アミノ]エチル]アミノ]-S-(4-メトキシベンジル)エ
タンチオール(22)を得る.
【0055】(実施例22)[1RS-(2-exo,3-exo)]-2-[[2-[[[3-(4-クロロフェニル)-
8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクト-2-イル]メチ
ル](2-スルファニルエチル)アミノ]エチル]アミノ]エタ
ンチオールトリフルオロ酢酸塩(23)の合成 実施例21で得られた[1RS-(2-exo,3-exo)]-2-[[2-[[[3
-(4-クロロフェニル)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]
オクト-2-イル]メチル][[S-(4-メトキシベンジル)チオ]
エチル]アミノ]エチル]アミノ]-S-(4-メトキシベンジ
ル)エタンチオール(22)1mmolへトリフルオロ酢酸
(TFA)7.5ml及びアニソール0.25mlを0℃で加え溶解
し,酢酸水銀(Hg(OAc)2)0.636g(2mmol)を加える.
反応溶液を室温で30分撹拌し,反応後溶媒を減圧下蒸散
する.この油状物へ無水エーテル10mlを加え溶解させ懸
濁液を超音波で溶解する.この溶液から生じた固体を吸
引ろ過する.これを減圧乾燥し,エタノール10mlに溶解
する.硫化水素ガスをこの溶液に20分間通し,セライト
でろ過する.ろ液を濃縮して[1RS-(2-exo,3-exo)]-2-
[[2-[[[3-(4-クロロフェニル)-8-メチル-8-アザビシク
ロ[3.2.1]オクト-2-イル]メチル](2-スルファニルエチ
ル)アミノ]エチル]アミノ]エタンチオールトリフルオロ
酢酸塩(23)が得られる.光学活性な[1R-(2-exo,3-e
xo)]-2-[[2-[[[3-(4-クロロフェニル)-8-メチル-8-アザ
ビシクロ[3.2.1]オクト-2-イル]メチル](2-スルファニ
ルエチル)アミノ]エチル]アミノ]エタンチオールトリフ
ルオロ酢酸塩は,実施例8と同様の条件で合成収率等を
勘案して適切な合成段階において光学分割を行って得ら
れる.
【0056】(実施例23)[1RS-(2-exo,3-exo)]-3-(4-クロロフェニル)-8-メチル-
8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボニトリル(2
5:(1RS)-β-CCIT-CN)の合成 アルゴンガス置換した反応装置内の二つ口フラスコに,
無水エーテル20mlを加え,−40℃に冷却した.1Mの4-ク
ロロフェニルマグネシウムブロミドエーテル溶液3ml を
加え−40℃で30分間撹拌する.実施例1で合成した(1R
S)-AECG-CN 2.18mmolを無水エーテル20mlに溶解し滴下
し加える.−40℃で4時間撹拌する.1Mの塩酸エーテル
溶液6mlを加え,さらに撹拌しながら氷水を加え室温に
戻した後,エーテル抽出する.水層を濃アンモニア水で
pHを8にしエーテル抽出する(アンモニア水を加え再度
エーテル抽出する).塩基性溶液で抽出した有機層を乾
燥後溶媒留去する.シリカゲルカラム精製(フラッシュ
クロマトグラフ法,溶出液:クロロホルム/トリエチル
アミン=50/1)し,(1RS)-β-CCIT-CN を得る.
【0057】(実施例24)[1RS-(2-exo,3-exo)]-2-[[2-[[[3-(4-クロロフェニル)-
8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクト-2-イル]メチ
ル](2-スルファニルエチル)アミノ]エチル]アミノ]エタ
ンチオールトリフルオロ酢酸塩(23)の合成(反応ス
キームG) アルゴン置換したフラスコ内にテトラヒドロフラン脱水
溶媒を加え,水素化リチウムアルミニウム(LAH)114mg
を加える.この溶液に実施例23で得られた(1RS)-β-C
ClT-CN 1mmolのテトラヒドロフラン3mlを滴下する.こ
の反応溶液を還流し反応後溶液を室温に戻し,氷冷下水
を滴下し加える.次いで,水酸化ナトリウムを加える.
遊離したアミンを3回エーテルで抽出し,この有機層を
炭酸ナトリウムで乾燥後溶媒留去し,[1RS-(2-exo,3-ex
o)]-2-アミノメチル-3-(4-クロロフェニル)-8-メチル-8
-アザビシクロ[3.2.1]オクタン(26)を得る.得られ
た[1RS-(2-exo,3-exo)]-2-アミノメチル-3-(4-クロロフ
ェニル)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン1mmo
lをジクロロメタンに溶解する.この溶液に4-メトキシ
ベンジルメルカプト酢酸1.1mmol及びトリエチルアミン
1.1mmolを0℃で加え,その後室温で一昼夜撹拌する.
反応後溶媒蒸散し,酢酸エチルで抽出し有機層を乾燥後
溶媒留去し,[1RS-(2-exo,3-exo)]-3-(4-クロロフェニ
ル)-N-[2-[[S-(4-メトキシベンジル)チオ]カルバモイ
ル]メチル]-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン
を得る.次いで,実施例19と同様にして還元し[1RS-
(2-exo,3-exo)]-3-(4-クロロフェニル)-2-[[N-[2-[S-(4
-メトキシベンジル)チオ]エチル]アミノ]メチル]-8-メ
チル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタンを得る.この[1RS
-(2-exo,3-exo)]-3-(4-クロロフェニル)-2-[[N-[2-[S-
(4-メトキシベンジル)チオ]エチル]アミノ]メチル]-8-
メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタンから実施例20
および21と同様にして[1RS-(2-exo,3-exo)]-2-[[2-
[[[3-(4-クロロフェニル)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.
2.1]オクト-2-イル]メチル][[S-(4-メトキシベンジル)
チオ]エチル]アミノ]エチル]アミノ]-S-(4-メトキシベ
ンジル)エタンチオール(22)を得る.次いで実施例
22と同様にして,[1RS-(2-exo,3-exo)]-2-[[2-[[[3-
(4-クロロフェニル)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]
オクト-2-イル]メチル](2-スルファニルエチル)アミノ]
エチル]アミノ]エタンチオールトリフルオロ酢酸塩(2
3)を得る.光学活性な[1R-(2-exo,3-exo)]-2-[[2-
[[[3-(4-クロロフェニル)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.
2.1]オクト-2-イル]メチル](2-スルファニルエチル)ア
ミノ]エチル]アミノ]エタンチオールトリフルオロ酢酸
塩は,実施例8と同様な条件で合成収率等を勘案して適
切な段階で光学分割を行って得られる.
【0058】
【発明の効果】本発明により,コカインを出発原料とし
て用いない,トロパン誘導体合成の中間体として有用な
アンヒドロエクゴニン誘導体及び該アンヒドロエクゴニ
ン誘導体を合成中間体とするトロパン誘導体の合成法の
提供が可能となった.その結果,従来のフェニルトロパ
ン誘導体の合成方法と比較して,コカインおよびエクゴ
ニン等を経由せずに従来方法より短縮された合成ステッ
プ数でフェニルトロパン誘導体を合成し,HPLCによる光
学分割を併せて行うことにより生理活性なフェニルトロ
パン誘導体が効率的に得ることできる.例えば,シクロ
ヘプタントリエン誘導体を出発原料として,N-8の位置
に用途に応じた好ましい置換基が導入されたアンヒドロ
エクゴニン誘導体を中間体とし,合成途中の適切な段階
で光学分割を行うことによって光学活性なメチル [1R-
(2-exo,3-exo)]-3-(4-ヨードフェニル)-8-メチル-8-ア
ザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキシラート,メチ
ル [1R-(2-exo,3-exo)]-8-(3-フルオロプロピル)-3-(4-
ヨードフェニル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カ
ルボキシラート, [1R-(2-exo,3-exo)]-2-[[2-[[[3-(4-
クロロフェニル)-8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オク
ト-2-イル]メチル][(2-スルファニルエチル)アミノ]エ
チル]アミノ]エタンチオール塩等のフェニルトロパン誘
導体が短縮された合成経路で得ることができるようにな
った.これらの化合物はコカイン誘導体と同様のトロパ
ン骨格を有し,脳のドーパミントランスポーターの核医
学診断におけるSPECTあるいはPET用の放射性トレーサー
として有用に用いられる.

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 (式中, nは0または1の整数であり,Rはn=0
    のときシアノ基, n=1のときアルキル基またはアラ
    ルキル基から選ばれる.)で示されるシクロヘプタント
    リエン誘導体と,下記式(2) 【化2】 (式中Rは,水素,アルキル基,置換アルキル基,ア
    ラルキル基または置換アラルキル基である.)で示され
    る第一アミンまたはその塩あるいはアンモニアを塩基の
    存在下に反応させ,下記式(3) 【化3】 (式中,RおよびRの定義は上記に同じである.)
    で示されるアンヒドロエクゴニン誘導体を得る,アンヒ
    ドロエクゴニン誘導体の合成法.
  2. 【請求項2】 請求項1記載の式(1)が,シクロヘプ
    タントリエンカルボニトリル(式(1)において,n=
    0,R=シアノ基)であり,式(3)がアンヒドロエ
    グゴニンカルボニトリル誘導体(式(3)において,n
    =0,R=シアノ基)である請求項1記載のアンヒド
    ロエクゴニン誘導体の合成法.
  3. 【請求項3】 請求項1記載の式(1)が,シクロヘプ
    タントリエンケトン誘導体(式(1)において,n=
    1,R=アルキル基またはアラルキル基)であり,式
    (3)がアンヒドロエグゴニンケトン誘導体(式(3)
    において,n=1,R=アルキル基またはアラルキル
    基)である請求項1記載のアンヒドロエクゴニン誘導体
    の合成法.
  4. 【請求項4】 第一アミンが,フルオロアルキルアミン
    またはフルオロアラルキルアミンから選ばれる請求項1
    から3のいずれかに記載のアンヒドロエクゴニン誘導体
    の合成法.
  5. 【請求項5】 フルオロアルキルアミンがフルオロエチ
    ルアミンまたはフルオロプロピルアミンであり,フルオ
    ロアラルキルアミンがフルオロベンジルアミンよりなる
    群から選ばれるいずれかである請求項4記載のアンヒド
    ロエクゴニン誘導体の合成法.
  6. 【請求項6】 塩基が第一アミンまたはアンモニアから
    選ばれる請求項1から5のいずれかに記載のアンヒドロ
    エクゴニン誘導体の合成法.
  7. 【請求項7】 塩基が水酸化ナトリウムまたは水酸化カ
    リウムから選ばれる請求項1から5のいずれかに記載の
    アンヒドロエクゴニン誘導体の合成法.
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかに記載の合成
    法で得られた式(3)で示されるアンヒドロエクゴニン
    誘導体を合成中間体とする,下記式(4) 【化4】 (式中,Rはアルキル基,置換アルキル基,アラルキ
    ル基,置換アラルキル基,放射性遷移金属と錯体を形成
    するキレート基から選ばれるいずれかであり,R はア
    ルキルエステル,放射性遷移金属と錯体を形成するキレ
    ート基から選ばれるいずれかであり,Lは結合部分であ
    ってカーボン数1−4のメチレン鎖であり,n',n"は互
    いに独立に1または0の整数であり,Xは水素,アルキ
    ル基,アルコキシ基,ハロゲン原子またはその放射性同
    位体である.)で示されるフェニルトロパン誘導体の合
    成法.
  9. 【請求項9】 放射性遷移金属と錯体を形成するキレー
    ト基が,ジアミノジチオール,モノアミドモノアミノジ
    チオール,ジアミドジチオールまたはトリアミドチオー
    ルよりなる群から選ばれるいずれかである請求項8記載
    のフェニルトロパン誘導体の合成法.
  10. 【請求項10】 ジアミノジチオールがN,N'-ビス(2-メ
    ルカプトエチル)エチレンジアミンまたは2,2,9,9-テト
    ラメチル-4,7-ジアザ-1,10-デカンチオールであり,モ
    ノアミドモノアミノジチオールがN-2-メルカプトエチル
    -2-メルカプトエチルアミノアセタミドまたはN-(2-メル
    カプトエチル)アミノエチル-2-メルカプトアセタミド,
    ジアミドジチオールが1,2-エチレンビス(2-メルカプト
    アセタミド),トリアミドチオールがメルカプトアセチ
    ルグリシルグリシルグリシンよりなる群から選ばれるい
    ずれかである請求項9記載のフェニルトロパン誘導体の
    合成法.
JP2000025145A 2000-02-02 2000-02-02 アンヒドロエクゴニン誘導体の合成法 Pending JP2001213881A (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000025145A JP2001213881A (ja) 2000-02-02 2000-02-02 アンヒドロエクゴニン誘導体の合成法
AU10015/01A AU1001501A (en) 2000-02-02 2001-01-04 Process for synthesizing anhydroecgonine derivative
CA002331029A CA2331029A1 (en) 2000-02-02 2001-01-10 Process for synthesizing anhydroecgonine derivative
EP01300712A EP1127887A1 (en) 2000-02-02 2001-01-26 Process for synthesizing anhydroecgonine derivative
NO20010505A NO20010505L (no) 2000-02-02 2001-01-30 Fremgangsmåte for å syntetisere vannfrie ecgoninderivater
KR1020010004366A KR20010078167A (ko) 2000-02-02 2001-01-30 무수엑고닌 유도체의 합성 방법
US09/773,688 US6596868B2 (en) 2000-02-02 2001-02-02 Process for synthesizing anhydroecgonine derivative
US10/210,168 US6660863B2 (en) 2000-02-02 2002-08-02 Process for synthesizing anhydroecgonine derivative

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000025145A JP2001213881A (ja) 2000-02-02 2000-02-02 アンヒドロエクゴニン誘導体の合成法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001213881A true JP2001213881A (ja) 2001-08-07

Family

ID=18551043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000025145A Pending JP2001213881A (ja) 2000-02-02 2000-02-02 アンヒドロエクゴニン誘導体の合成法

Country Status (7)

Country Link
US (2) US6596868B2 (ja)
EP (1) EP1127887A1 (ja)
JP (1) JP2001213881A (ja)
KR (1) KR20010078167A (ja)
AU (1) AU1001501A (ja)
CA (1) CA2331029A1 (ja)
NO (1) NO20010505L (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016533390A (ja) * 2013-09-25 2016-10-27 マリンクロッド エルエルシー 放射ヨウ素標識された3−フルオロプロピル−NOR−β−CITの調製

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012009263A1 (en) 2010-07-12 2012-01-19 Temple University-Of The Commonwealth System Of Higher Education Cocaine analogs and methods of preparation and uses thereof

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2783235A (en) * 1955-07-26 1957-02-26 Olin Mathieson Process for tropane derivatives

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016533390A (ja) * 2013-09-25 2016-10-27 マリンクロッド エルエルシー 放射ヨウ素標識された3−フルオロプロピル−NOR−β−CITの調製
JP2017218460A (ja) * 2013-09-25 2017-12-14 マリンクロッド エルエルシー 放射ヨウ素標識された3−フルオロプロピル−NOR−β−CITの調製

Also Published As

Publication number Publication date
CA2331029A1 (en) 2001-08-02
NO20010505D0 (no) 2001-01-30
KR20010078167A (ko) 2001-08-20
NO20010505L (no) 2001-08-03
US6596868B2 (en) 2003-07-22
US6660863B2 (en) 2003-12-09
US20030109708A1 (en) 2003-06-12
AU1001501A (en) 2001-08-16
US20010020096A1 (en) 2001-09-06
EP1127887A1 (en) 2001-08-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6011917B2 (ja) 新規なセファロスポリン化合物
Jen et al. Stereospecific synthesis of C-6 (7) methoxypenicillin and cephalosporin derivatives
CN114846008A (zh) 具有果糖激酶(khk)抑制作用的嘧啶类化合物
Williams et al. Divergent, generalized synthesis of unsymmetrically substituted 2, 5-piperazinediones
US5154913A (en) Radioiodinated benzamines method of their use as radioimaging agents
JP2001213881A (ja) アンヒドロエクゴニン誘導体の合成法
AU5716299A (en) Dopamine transporter imaging agents
EP0988263B1 (en) Process for the production of radioiodinated neuroreceptor agents
TWI814092B (zh) 稠合的三并環衍生物及其在藥學上的應用
JP2000510141A (ja) トロパン誘導体及びその特にドーパミントランスポーターのインビボ検出のための使用
JP3207017B2 (ja) ベンジルコハク酸誘導体の製造方法およびその製造中間体
US6583292B2 (en) Method for the esterification of alcohols and compounds useful therefor as potential anticancer agents
JP2818919B2 (ja) テトラヒドロチオフェン誘導体
Sayago et al. A straightforward route to enantiopure α-substituted derivatives of (2S, 3aS, 7aS)-octahydroindole-2-carboxylic acid
KR100299047B1 (ko) N₂s₂리간드가 결합된 테트라벤아진 유도체 및 그의 제조방법
JP3181671B2 (ja) 新規光学分割剤n−シンナモイルプロリン誘導体及びそのアルカリ塩
Charrier et al. Synthesis of (2 S, 3 R)-[3′, 3′, 3′-2 H 3]-valine and (2 S, 3 S)-4-fluorovaline
CN117088868A (zh) Fp-cit前体的制备方法及利用fp-cit前体制备[18f]fp-cit的方法
JP4070431B2 (ja) モノアミン再取込み部位のマッピング用ヨウ素付加神経プローブ
KR100287365B1 (ko) N₂s₂리간드가 결합된 라클로프라이드 유도체 및 이의 제조방법
JPH01100147A (ja) 光学活性マロン酸エステル誘導体
JPH0233036B2 (ja)
Hiscock The Synthesis of Deuterated Asparagine and Related Studies
JPS58103360A (ja) 新規光学活性アミン誘導体
JPH0256348B2 (ja)