JP2001213651A - 輸送管用材料、輸送管およびそのライニング材料 - Google Patents
輸送管用材料、輸送管およびそのライニング材料Info
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Abstract
術を提供することである。また、肉厚を増大させずに大
きな圧縮力に耐える輸送管を得る技術を提供することで
ある。 【解決手段】輸送管に用いられる材料であって、セメン
トと、ポゾラン質微粉末と、粒径が2mm以下の骨材
と、水と、減水剤とを含む輸送管用材料。
Description
て用いられる輸送管に関するものである。
輸送管としては、ダクタイル鋳鉄管やヒューム管と呼ば
れるものが使用されている。そして、これらの管はいず
れも、その内周面を保護するためのライニング層を有す
る。すなわち、ダクタイル鋳鉄管にあっては、内周面の
腐食や発錆、更には磨耗を抑止するため、本体部(鋳鉄
管)の内周面がライニング層によって被覆されている。
一方、ヒューム管においても、耐磨耗性や粗度係数向上
のため、内周面側にライニング層が設けられている。
常、普通セメントモルタルを用いて構成されている。し
かし、その性能、特に耐久性は十分に満足できるもので
あるとは言い難い。このため、上記ライニング層に、更
に優れた耐久性を付与できる技術の開発が待たれてい
た。
布設工事には、旧来の開削工法に替わって、推進工法と
呼ばれる手法が採用されている。この推進工法は、ジャ
ッキを用い、管を地中にて水平方向に押し込み、順次継
ぎ足していくことを特徴とするものである。しかし、管
がその軸方向に大きな圧縮力を受けるので、従来工法を
用いる場合よりも肉厚の大きな推進管(輸送管)を使用
することが必要となる。だが、肉厚を大きくすると、管
の輸送能力が低下するといった問題が生じる。
題は、耐久性に優れたライニング層が得られる技術を提
供することである。また、肉厚を増大させずに大きな圧
縮力に耐える輸送管を得る技術を提供することである。
鋭意研究を推し進めた結果、本発明者は、輸送管あるい
は、そのライニング層を構成する材料(輸送管用材料)
として、これまでのものよりも一層緻密で、強度に富む
材料を用いれば良いであろうとの結論に到達した。
めていった結果、本発明者は、セメントと、ポゾラン質
微粉末と、粒径が2mm以下の骨材と、水と、減水剤と
を含む組成物からなるコンクリートの硬化体は、これま
でのコンクリートに比べて緻密で、高強度・高耐久性で
あることから、輸送管用材料(ライニング材料)とし
て、この組成物を用いれば、耐久性に優れたライニング
層が得られることを見出した。また輸送管用材料とし
て、この組成物を用いれば、肉厚を増大させずに大きな
圧縮力に耐える高強度な輸送管が得られることを見出し
た。
れたものである。すなわち、上記の課題は、輸送管に用
いられる材料であって、この材料は、セメントと、ポゾ
ラン質微粉末と、粒径が2mm以下の骨材と、水と、減
水剤とを含むことを特徴とする輸送管用材料によって解
決される。
いて構成されてなることを特徴とする輸送管よって解決
される。
と、この本体部の内周面に設けられたライニング層とを
具備してなる輸送管であって、前記ライニング層は、上
記輸送管用材料を用いて構成されてなることを特徴とす
る輸送管によって解決される。
れるライニング層を構成する材料であって、上記輸送管
用材料からなることを特徴とする輸送管のライニング材
料によって解決される。
いかなるものであってもよい。例えば、普通ポルトラン
ドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルト
ランドセメント、低熱ポルトランドセメントなどの各種
ポルトランドセメント、あるいは高炉セメント、フライ
アッシュセメントなどの各種混合セメントが使用でき
る。但し、コンクリートのより優れた早期強度を求める
場合には、早強ポルトランドセメントを選択するのが好
ましい。一方、コンクリートのより優れた流動性を求め
る場合には、中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルト
ランドセメントを選択するのが好ましい。
る。これは、ポゾラン質微粉末を配合することによっ
て、そのマイクロフィラー効果およびセメント分散効果
により、コンクリートが緻密化し、圧縮強度が向上する
からである。
につれて上記効果が増すのであるが、多くなり過ぎると
単位水量が増大することから、セメント100重量部に
対してポゾラン質微粉末は、50重量部以下が好まし
い。また、セメント100重量部に対してポゾラン質微
粉末が5重量部以上の場合、上記効果が特に著しい。
ム、シリカダスト、フライアッシュ、スラグ、火山灰、
シリカゾル、沈降シリカなどが用いられる。なお、シリ
カフュームやシリカダストは、一般に、その平均粒径が
1.0μm以下であるから、粉砕などをする必要が無
い。よって、特に好ましいポゾラン質微粉末であると言
える。
限値はいくらであっても良い。但し理論上0は有り得な
い)の骨材を用いる。これは、粒径が2mm以下の骨材
を配合することによって、コンクリートの作業性や分離
抵抗性、更には硬化後の強度やクラックに対する抵抗性
が向上するからである。なお、本発明において、骨材の
粒径とは、85%(重量)累積粒径を意味する。したが
って、粒径が2mm以下とは、粒径が2mmより大きな
骨材を排除するという意味ではない。
いて、粒径が2mm以下の骨材を採用したのは、コンク
リートの分離抵抗性や硬化後の強度向上の観点からであ
る。但し、上述したとおり、粒径が2mmより大きな骨
材が含まれていてもよいのであるが、コンクリートの分
離抵抗性や硬化後の強度向上の観点から、最大粒径は2
mm以下、特に1.5mm以下であるのが好ましい。
増えるにつれて上記効果は増すのであるが、セメント1
00重量部に対して該骨材が250重量部を超えては、
あまり意味がなくなる。また、セメント100重量部に
対して該骨材が50重量部未満であるような骨材が少な
過ぎる状況では、上記効果が乏しい。したがって、セメ
ント100重量部に対して該骨材が50〜250重量
部、特に80〜180重量部が好ましい割合である。
陸砂、海砂、砕石、珪砂、そして、これらの混合物など
が挙げられる。ちなみに、最も好ましいのは珪砂であ
る。
水剤としては、例えばリグニン系、ナフタレンスルホン
酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系などの通常の減水
剤やAE減水剤の他、特に、高性能減水剤や高性能AE
減水剤が挙げられる。この種の減水剤の添加量は、コン
クリートの流動性や分離抵抗性、硬化後の強度、更には
コストの観点から、セメント100重量部に対して固形
分換算で、0.5〜4重量部の割合(セメントに対して
外割り)が好ましい。
性や分離抵抗性、硬化後の強度や耐久性の観点から、水
/セメント比が10〜30重量%となるような分量が好
ましい。特に、水/セメント比が、15〜25重量%と
なるような分量が好ましい。
均粒径が3〜20μmの石英粉を更に含むのが好まし
い。すなわち、平均粒径が3〜20μm、特に4〜10
μmの石英粉を更に用いることによって、硬化体の充填
密度が高まる。したがって、輸送管やそのライニング層
の強度・耐久性が一段と向上する。そして、この効果を
十分に確保すると共に、コンクリートの流動性や硬化体
の強度向上の面から、石英粉の添加量は、セメント10
0重量部に対して0.1〜50重量部(特に、20重量
部以上。35重量部以下)の割合であることが好まし
い。ちなみに石英粉としては、例えば非晶質石英、オパ
ール質やクリストバライト質のシリカ含有粉末を用いる
ことができる。
化体の靭性を高める観点から、平均粒度が1mm以下
(下限値はいくらでも良い。但し、理論上0は有り得な
い)の繊維状粒子および/又は薄片状粒子を更に含むこ
とが好ましい。繊維状粒子の場合は、長さ/直径で表さ
れる針状比が3以上のものが特に好ましい。但し、本発
明で粒子の粒度とは、その最大寸法(繊維状粒子ではそ
の長さ)のことである。
トナイト、ボーキサイト、またはムライトなどが挙げら
れる。一方、薄片状粒子としては、マイカフレーク、タ
ルクフレーク、バーミキュライトフレーク、あるいはア
ルミナフレークなどが挙げられる。
に、コンクリートの流動性や硬化体の強度ならびに靱性
向上の面から、平均粒度が1mm以下の繊維状粒子およ
び/又は薄片状粒子の添加量は、セメント100重量部
に対して、0.1〜35重量部(特に、10重量部以
上。25重量部以下)の割合が好ましい。
硬化体の曲げ強度を高める観点から、金属繊維および/
又は有機質繊維、特に径が0.005〜1mmで、長さ
が2〜30mmの金属繊維および/又は有機質繊維を更
に含むのが好ましい。ここで、上記のような特徴の繊維
としたのは、径が0.005mm未満の繊維では、繊維
自体の強度に大きな期待が掛けられず、逆に、径が1m
mを超えた繊維では、同一配合量を考慮すると本数が少
なくなり、硬化体の曲げ強度の向上に大きな寄与を望め
ないからである。また、長さが30mmを超えると、混
練の際、ファイバーボールが生じやすく、一方、長さが
2mm未満の場合には、マトリックスとの付着力が低下
し、曲げ強度の向上に大きな期待を持てないからであ
る。
ルファス繊維が挙げられる。なかでも、強度面やコスト
面などから、特に好ましいのは鋼繊維である。一方、有
機質繊維としては、ポリエチレン繊維やポリプロピレン
繊維などのオレフィン系繊維、ポリエチレンテレフタレ
ート繊維などのポリエステル系繊維、ナイロン系繊維、
アラミド繊維、ビニロン繊維、炭素繊維などが挙げられ
る。
リート体積の4%以下(配合されていればよい)が好ま
しい。特に好ましい配合量は3.5%以下である。有機
質繊維の配合量は、凝結後のコンクリート体積の10%
以下(配合されていればよい)が好ましい。特に好まし
い配合量は7%以下である。なお、これは、前記の範囲
内において、コンクリートの流動性と硬化体の曲げ強度
を勘案して適宜決められる。
ては、いかなる手法をも採用できる。また、混練に用い
る装置も特に限定されず、オムニミキサ、パン型ミキ
サ、二軸練りミキサ、傾胴ミキサなどの各種ミキサを用
いることができる。
として、この輸送管用材料を用いる場合、輸送管は、混
練した材料を所定の形状に成形し、養生・硬化させるこ
とにより得られる。この際の成形方法には、いかなる手
法が採用されてもよく、また養生方法についても、常温
養生や蒸気養生など、いかなる手法が採用されてもよ
い。
法や遠心力投射法(JIS A 5314参照)などを
用いることで管(筒状の本体部)の内周面に形成できる
(実際には、養生・硬化させられて上記ライニング層と
なる)。
は、液体や粉体、場合によっては気体などを輸送(搬
送)するのに用いられるもの、すなわち下水道管、上水
道管、かんがい排水管、サイフォン管などである。更に
具体的には、こうした用途で使用される、内周面にライ
ニング層が設けられた鋳鉄管(特にダクタイル鋳鉄
管)、同じく内周面にライニング層が設けられた通常の
鉄筋コンクリート管やヒューム管(遠心力締固め成形し
た鉄筋コンクリート管)、推進工法にて地中布設される
推進管(最終的には例えば水道管、特に下水道管とな
る)などが挙げられる。更に言えば、本明細書で言う輸
送管の本体部としては、鋳鉄管(特にダクタイル鋳鉄
管)や通常の鉄筋コンクリート管、ロール転圧鉄筋コン
クリート管、ソケット付スパンパイプ、無筋コンクリー
ト管、透水コンクリート管、プレストレストコンクリー
ト管、更にはヒューム管などが挙げられる。
送管(輸送管自体の形成、あるいはその内周面に設けら
れるライニング層の形成)に用いられる材料であって、
セメントと、ポゾラン質微粉末と、粒径が2mm以下の
骨材と、水と、減水剤とを含む。
かなるセメントであってもよい。例えば、普通ポルトラ
ンドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポル
トランドセメント、低熱ポルトランドセメントなどの各
種ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシ
ュセメントなどの各種混合セメントが使用できる。
粉末とは、例えばシリカフューム、シリカダスト、フラ
イアッシュ、スラグ、火山灰、シリカゾル、または沈降
シリカなどである。特に、シリカフュームおよび/又は
シリカダストである。このポゾラン質微粉末の配合量
は、セメント100重量部に対して5〜50重量部であ
る。
下、特に、最大粒径が2mm以下、更には1.5mm以
下の骨材を含む。このような骨材の添加量は、セメント
100重量部に対して50〜250重量部、特に80〜
180重量部である。骨材としては、川砂、陸砂、海
砂、砕石、珪砂、およびこれらの混合物などが挙げられ
る。なかでも好ましいのは、特に珪砂である。
は、例えばリグニン系、ナフタレンスルホン酸系、メラ
ミン系、ポリカルボン酸系などの通常の減水剤やAE減
水剤の他、特に高性能減水剤や高性能AE減水剤が挙げ
られる。この種の減水剤の添加量は、セメント100重
量部に対して固形分換算で0.5〜4重量部の割合であ
る。
ント比が10〜30重量%、特に15〜25重量%とな
るようなものである。
均粒径が3〜20μm、特に4〜10μmの石英粉を更
に含む。この石英粉の添加量は、セメント100重量部
に対して0.1〜50重量部(特に、20重量部以上。
35重量部以下)の割合である。石英粉としては、例え
ば非晶質石英、オパール質やクリストバライト質のシリ
カ含有粉末が用いられる。
り、平均粒度が1mm以下の繊維状粒子および/又は薄
片状粒子を更に含む。繊維状粒子の場合は、特に、針状
比が3以上のものである。繊維状粒子は、ウォラストナ
イト、ボーキサイト、またはムライトなどである。一
方、薄片状粒子は、マイカフレーク、タルクフレーク、
バーミキュライトフレーク、またはアルミナフレークな
どである。平均粒度が1mm以下の繊維状粒子および/
又は薄片状粒子の添加量は、セメント100重量部に対
して0.1〜35重量部(特に、10重量部以上。25
重量部以下)の割合である。
り、金属繊維および/又は有機質繊維、特に径が0.0
05〜1mmで、長さが2〜30mmの金属繊維および
/又は有機質繊維を更に含む。金属繊維としては鋼繊維
やアモルファス繊維が挙げられる。なかでも好ましいの
は鋼繊維である。一方、有機質繊維としては、ポリエチ
レン繊維やポリプロピレン繊維などのオレフィン系繊
維、ポリエチレンテレフタレート繊維などのポリエステ
ル系繊維、ナイロン系繊維、アラミド繊維、ビニロン繊
維、炭素繊維などが挙げられる。上記金属繊維の配合量
は、凝結後のコンクリート体積の4%以下、特に3.5
%以下である。他方、有機質繊維の配合量は、凝結後の
コンクリート体積の10%以下、特に7%以下である。
手法をも採用できる。また、混練に用いる装置として
は、例えばオムニミキサ、パン型ミキサ、二軸練りミキ
サ、傾胴ミキサなどの各種ミキサを用いることができ
る。
に上記輸送管用材料を用いる場合、輸送管やそのライニ
ング層は、混練した材料を成形し、養生・硬化させるこ
とによって得られる。なお、成形方法としては、いかな
る手法が採用されてもよく、また、養生方法について
も、常温養生や蒸気養生など、いかなる手法をも採用で
きる。
布設されて水道管などとして用いられるものであって、
同輸送管は、上記輸送管用材料を用いて構成されてい
る。
管は、筒状の本体部と、この本体部の内周面に設けられ
たライニング層とを具備し、このライニング層が、上記
輸送管用材料を用いて構成されてなることを特徴とす
る。
イニング材料は、輸送管の内周面に設けられるライニン
グ層を構成する材料であって、上記輸送管用材料からな
ることを特徴とする。以下、本発明の第1実施形態を、
図1を用いて更に詳しく説明する。なお、図1は本実施
形態に係る輸送管の断面図である。図1にAで示す輸送
管は、推進工法を用いて地中布設されるもの、すなわち
推進管と呼ばれる輸送管である(以下、本推進管と言
う)。
り、特に、セメントと、ポゾラン質微粉末と、粒径が2
mm以下の骨材と、水と、減水剤と、更に平均粒径が3
〜20μmの石英粉と、平均粒度が1mm以下の繊維状
粒子(これを薄片状粒子に替えても、あるいは繊維状粒
子および薄片状粒子の両方を使用してもよい)と、そし
て更に金属繊維および有機質繊維(金属繊維および有機
質繊維のいずれか一方だけでも可)とを含むコンクリー
ト(詳細は後述)から構成されている。
次、あるいはそれ以降に位置するものであるから、先端
面(左端面)はフラットである。しかし、先頭に位置す
るものは、ジャッキに押されて土中を侵徹していく役割
を果たすため、先端側にはエッジ(刃)が形成される
(実際には、このエッジに硬質な金属製のカバーが装着
される)。
た本推進管Aは、リング状のカラーなどを用いて相互に
連結されるものである。よって、その両端部には、この
カラーを位置させるためのリング状の凹部1を形成し、
かつ、両端部を同一形状としている。だが、連結される
推進管の一方の端部を、他方の端部に収納(嵌合)させ
る場合、いわゆるソケット継手方式を採用する場合に
は、言うまでもなく、一端側が他端側よりも大径となる
よう構成されることになる。
施形態に係る輸送管用材料を用いたコンクリートから構
成されている。すなわち本推進管Aは、本実施形態に係
る輸送管用材料を用いたコンクリートの硬化体である。
このように構成された本推進管Aにあっては、従来材料
から構成されたものに比べ非常に高強度であり、特に圧
縮強度が格段に高い。このため、ジャッキによって軸方
向に大きな力が加えられるにもかかわらず、従来のもの
ほど肉厚を増大させる必要がない。つまり本推進管A
は、高い強度を有しており、必要最小限度の肉厚で大き
な圧縮力に耐える。ゆえに、管の輸送能力の低下といっ
た問題は起きない。
メントと、ポゾラン質微粉末と、粒径が2mm以下の骨
材と、水と、減水剤とを含む輸送管用材料)の具体例に
ついて説明する。本実施形態に係る輸送管用材料の成分
(原料)は、次のとおりである。 セメント :低熱ポルトランドセメント〔太平洋セメント(株)製〕 ポゾラン質微粉末 :平均粒径が0.7μmのシリカフューム 骨材 :珪砂4号と珪砂5号との2:1(重量比)混合品 金属繊維 :鋼繊維(直径0.2mm、長さ15mm) 有機質繊維 :ビニロン繊維(直径0.6mm、長さ15mm) 減水剤 :ポリカルボン酸系高性能AE減水剤 水 :水道水 石英粉 :平均粒径が7μmの石英粉 繊維状粒子 :ウォラストナイト(平均長さ0.3mm、針状比4) 主要成分の配合割合は下記のとおりである。 セメント :100重量部 ポゾラン質微粉末 :32.5重量部 骨材 :120重量部 高性能AE減水剤 :セメントに対して1.0重量%(固形分) 水/セメント比 :22重量% 材料の混練には、二軸練りミキサに上記材料を一括投入
して混練する方法を採用した。
0℃で48時間、蒸気養生することにより行った。
進管)の圧縮強度は210MPaであり、曲げ強度は2
5MPaであった。また、「JIS R 5201(セ
メントの物理試験方法)11.フロー試験」に準じた試
験方法によるフロー値は、270mmであった。
変更し、混練方法や養生条件は先と同じにして本推進管
を製造した。 セメント :100重量部 ポゾラン質微粉末 :32.5重量部 骨材 :120重量部 高性能AE減水剤 :セメントに対して1.0重量%(固形分) 水/セメント比 :22重量% 金属繊維 :コンクリート中の体積の2% このようにして得た硬化体(本推進管)の圧縮強度は2
10MPaであり、曲げ強度は47MPaであった。ま
た、「JIS R 5201(セメントの物理試験方
法)11.フロー試験」に準じた試験方法によるフロー
値は、250mmであった。
し、混練方法や養生条件は先と同じにして本推進管を製
造した。 セメント :100重量部 ポゾラン質微粉末 :32.5重量部 骨材 :120重量部 石英粉 :30重量部 繊維状粒子 :24重量部 高性能AE減水剤 :セメントに対して1.0重量%(固形分) 水/セメント比 :22重量% 金属繊維 :コンクリート中の体積の2% このようにして得た硬化体(本推進管)の圧縮強度は2
30MPaであり、曲げ強度は47MPaであった。ま
た、「JIS R 5201(セメントの物理試験方
法)11.フロー試験」に準じた試験方法によるフロー
値は、250mmであった。
し、混練方法や養生条件は先と同じにして本推進管を製
造した。 セメント :100重量部 ポゾラン質微粉末 :32.5重量部 骨材 :120重量部 石英粉 :30重量部 繊維状粒子 :24重量部 高性能AE減水剤 :セメントに対して1.0重量%(固形分) 水/セメント比 :22重量% 金属繊維 :コンクリート中の体積の2% その他 :粗骨材(砕石1505)を7:3(体積比)の割合で添 加(コンクリート中の粗骨材量800kg/m3 ) このようにして得た硬化体(本推進管)の圧縮強度は1
35MPaであった。また、スランプ値は1.5cmで
あった。
いて詳しく説明する。なお、図2は本実施形態に係る輸
送管の断面図である。
る水道管、特に下水道管である(以下、本水道管と言
う)。
り、すなわち略円筒状の本体部11と、この本体部11
の内周面に設けられたライニング層12とを具備してな
る。
イル鋳鉄)から構成されたものである。なお、その一端
側(図2における右端側)は、隣接するものとの接合の
ため大径化されている。
1の内周面の腐食や発錆を抑えるために、同内周面の全
域に対応して設けられたものであり、本実施形態では、
このライニング層12を、上記第1実施形態にて説明し
た輸送管用材料から構成している。つまり、このライニ
ング層12は、本実施形態に係るライニング材料を用い
て構成されている。
メントと、ポゾラン質微粉末と、粒径が2mm以下の骨
材と、水と、減水剤と、更に平均粒径が3〜20μmの
石英粉と、平均粒度が1mm以下の繊維状粒子(これを
薄片状粒子に替えても、あるいは繊維状粒子および薄片
状粒子の両方を使用してもよい)と、そして更に金属繊
維および有機質繊維(金属繊維および有機質繊維のいず
れか一方だけでも可)とを含むコンクリートから構成さ
れている。
(ダクタイル鋳鉄)から構成したものを例に挙げて説明
したが、この本体部11は、鋳鉄に替えて、鉄筋コンク
リート、特に遠心力締固め成形した鉄筋コンクリートか
ら構成されていてもよい(この場合、本体部11は特に
ヒューム管と呼ばれる)。
2は、上述したように本実施形態に係る輸送管用材料を
用いたコンクリートから構成されている。すなわち本水
道管Bを構成するライニング層12は、本実施形態に係
る輸送管用材料を用いたコンクリートの硬化体である。
このように構成された本水道管Bにあっては、そのライ
ニング層12は、例えばモルタルなどの従来材料から構
成されたものに比べて緻密で、非常に高強度である。よ
って、従来のものよりも格段に優れた耐久性、特に耐酸
性が得られる。
推進管や水道管(そのライニング層)に適用した例を挙
げた。しかし、言うまでもなく本発明の用途は、これに
限定されるものではなく、あらゆる形態の管(輸送管)
に対して採用できる。
管のライニング層が得られる。また、肉厚を増大させず
に、大きな圧縮力に耐える輸送管を得ることができる。
Claims (9)
- 【請求項1】 輸送管に用いられる材料であって、 この材料は、 セメントと、 ポゾラン質微粉末と、 粒径が2mm以下の骨材と、 水と、 減水剤とを含むことを特徴とする輸送管用材料。
- 【請求項2】 平均粒径が3〜20μmの石英粉を更に
含むことを特徴とする請求項1に記載の輸送管用材料。 - 【請求項3】 平均粒度が1mm以下の繊維状粒子およ
び/又は薄片状粒子を更に含むことを特徴とする請求項
1又は請求項2に記載の輸送管用材料。 - 【請求項4】 金属繊維および/又は有機質繊維を更に
含むことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに
記載の輸送管用材料。 - 【請求項5】 金属繊維が鋼繊維であることを特徴とす
る請求項4に記載の輸送管用材料。 - 【請求項6】 有機質繊維が、オレフィン系繊維、ポリ
エステル系繊維、ナイロン系繊維、アラミド繊維、ビニ
ロン繊維、炭素繊維の群の中から選ばれた少なくとも一
つであることを特徴とする請求項4に記載の輸送管用材
料。 - 【請求項7】 上記請求項1〜請求項6のいずれかに記
載の輸送管用材料を用いて構成されてなることを特徴と
する輸送管。 - 【請求項8】 筒状の本体部と、 この本体部の内周面に設けられたライニング層とを具備
してなる輸送管であって、 前記ライニング層は、上記請求項1〜請求項6のいずれ
かに記載の輸送管用材料を用いて構成されてなることを
特徴とする輸送管。 - 【請求項9】 輸送管の内周面に設けられるライニング
層を構成する材料であって、 上記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の輸送管用材
料からなることを特徴とする輸送管のライニング材料。
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