JP2001212898A - 応力緩和型傾斜機能材料及びその製造方法 - Google Patents

応力緩和型傾斜機能材料及びその製造方法

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JP2001212898A JP2000023643A JP2000023643A JP2001212898A JP 2001212898 A JP2001212898 A JP 2001212898A JP 2000023643 A JP2000023643 A JP 2000023643A JP 2000023643 A JP2000023643 A JP 2000023643A JP 2001212898 A JP2001212898 A JP 2001212898A
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幸弘 中山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】二つの異なる材料を母材とする焼結済みの材料
中の応力を緩和した応力緩和型傾斜機能材料を提供す
る。 【解決手段】応力緩和型傾斜機能材料は、表裏二つの面
が互いに異なる2種類の材料からなる層により構成さ
れ、両表面の層の中間に該2種類の材料の混合比の異な
った複数の層を有する。両表面の材料は緻密な組織に形
成され、両表面間の中間の少なくとも一つの層の材料は
ポーラスな組織に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、応力緩和型傾斜機
能材料及びその製造方法に関し、詳細には、材料の一方
の表面から他方の表面に近づくにしたがって材料の組成
が傾斜状態に変化すると共に材料内部の残留応力を軽減
した応力緩和型傾斜機能材料及びその材料を製造する方
法に関する。
【0002】近年通電焼結に改良が加えられ、例えば本
出願人により提案された放電プラズマ焼結、放電焼結或
いはプラズマ活性化焼結を含む、パルス電流を利用して
焼結を行うパルス通電加圧焼結により種々の材料を焼結
できるようになってきた。また、近年開発された上記通
電焼結方法によれば、本来接合が困難な異なる材質の材
料、例えばステンレス鋼と銅、セラミックと各種金属等
の材料を焼結により一体的に接合させることが可能にな
ってきた。この場合、100%純粋の材料から成る二つ
の材料層を重ねて焼結して一体化するよりも、その二つ
の材料層の間に二つの材料の混合比を変えた層を複数設
けることによって、焼結品に傾斜機能性(焼結品の一方
の表面側から他方の表面側にその焼結品の特性が徐々に
変化している状態)を与えてその特性を一段と向上させ
ることが可能である。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】上記のような材料は成分が材料の厚さ方向
に沿って徐々に変化しているため、隣接する層間で残留
する応力を、100%異なる2種類の材料の層を互いに
隣接させて焼結した場合に比べて遙かに小さくできる
が、それでも使用する材料の種類或いは層の数によって
は焼結済みの傾斜機能材料内にかなりの残留応力が存在
する可能性がある。更に、そのような材料を機械その他
の構造材料として使用して加熱されたときに熱応力が増
加する可能性がある。
【0004】本発明が解決しようとする課題は、上記の
ような問題に鑑み成されたものであって、二つの異なる
材料を母材とする焼結済みの材料中の応力を緩和した応
力緩和型傾斜機能材料及びその製造方法を提供すること
である。本発明が解決しようとする他の課題は、材料の
表面の層の組織を緻密化すると共に中間の層をポーラス
な組織とした応力緩和型傾斜機能材料及びその製造方法
を提供することである。本発明が解決しようとする別の
課題は、前記二つの異なる材料の一方がステンレス鋼で
あり、他方がセラミックスである応力緩和型傾斜機能材
料及びその製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願の一つの発明は、表
裏二つの面が互いに異なる2種類の材料からなる層によ
り構成され、両表面の層の中間に該2種類の材料を混合
した材料の複数の層を有する応力緩和型傾斜機能材料に
おいて、該両表面の層の材料を緻密な組織に形成し、両
表面の層の間にある少なくとも一つの層をポーラスな組
織に形成して構成されている。上記応力緩和型傾斜機能
材料において、中間の層が2種類の材料の混合比が異な
る材料から成る複数の層からなり、その複数の層の一部
の層のポーラスの程度を互いに異ならせてもよく、中間
の一部の層が3以上の奇数の層をから成り、その奇数の
層の中央の層のポーラスの程度を高くし、その両側の層
のポーラスの程度を中央の層のポーラスの程度より低く
してもよい。更に、2種類の材料の一方がセラミックス
であり、他方がステンレス鋼であってもよく、そのセラ
ミックスがZrO2(3Y)であり、ステンレス鋼がS
US410Lであっても良い。更にまた、セラミックス
として20体積%のアルミナを含むZrO2(3Y)で
あってもよい。
【0006】本願の他の発明は、表裏二つの面が互いに
異なる2種類の材料からなる層により構成され、両表面
の層の中間に該2種類の材料の混合した材料の複数の層
を有する応力緩和型傾斜機能材料を製造する方法におい
て、焼結型の穴内に挿入された下プレスコアを、その上
面が焼結型の上面から所望の深さになるように位置決め
した後、該穴内には該下プレスコアの上に前記2種類の
材料のうち一方の材料100%から成る粉末材料を層状
に充填して一方の表面粉末材料層を形成することと、粉
末材料の1回の充填量に対応させて該焼結型に関して下
プレスコアの位置を順次下げながら、該2種類の材料の
混合比の異なる複数の種類の混合粉末材料を該焼結型内
の該一方の表面粉末材料層の上に層状に順次充填するこ
とと、該焼結型内の該混合粉末材料の層の上に前記2種
類の材料の他方の材料100%から成る粉末材料を層状
に充填して他方の表面粉末材料層を形成することと、該
混合粉末材料の少なくとも1層の粉末材料の粒径を該表
面粉末材料層の粉末材料の粒径より大きくすることと、
該粉末材料層を所定の圧力で予備加圧することと、該焼
結型の穴内に該他方の表面粉末材料層の上から上プレス
コアを挿入することと、該焼結型を上下プレスコアと共
に通電焼結機にセットして該上下プレスコアに所望の圧
力を加えると共に該上下プレスコア及び焼結型にパルス
電流を流して焼結することと、を備えて構成されてい
る。上記方法において、該表面粉末材料層の粉末材料の
粒径が大きい粉末材料の層を3以上の奇数の層とし、中
央の層の粉末材料の粒径を最も大きくし、その中央の層
の両側の粉末材料の粒径を中央の層の粉末材料の粒径と
表面層の粉末材料の粒径との間の粒径としてもよい。ま
た、粉末材料の層の予備加圧を粉末材料を1層充填する
毎に行っても、或いは2又は3層充填する毎に行っても
よい。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。まず、焼結型内へ粉末材料を複数の層状に
充填する方法について図1を参照して説明する。 (1)まず、図1[A]に示されるように貫通する穴
2、外周の直径が大きい大径部分3、その大径部3から
軸方向(図1で上方向)に隔てられている外径が小さい
小径部4及びそれらの間のテーパー部5を有する中空筒
形の焼結型1を用意し、その穴2内には焼結型1の下部
側から下プレスコア8を予め挿入しておく。この焼結型
及び下プレスコアは、グラファイトのようなパルス通電
焼結に適した材料でつくられる。なお、焼結型の穴内へ
の下プレスコアの挿入を密に行って、単に型を持って移
動しただけで下プレスコアが焼結型から落下しないよう
にする。 (2)次に焼結型を固定した状態で下プレスコア8を押
し上げロッドaにより押し上げて、図1[B]に示され
るように、焼結型1(焼結型はこのとき固定保持され
る)に関して相対的に上方向に移動させ、下プレスコア
8の上面が焼結型1の上面6から所定の深さの位置にな
ったとき下プレスコアの移動を停止する。この深さは焼
結型に充填する粉体の量又は層厚によって決定される。 (3)その後、図1[C]示されるように、摺り切り式
の粉体装填機構の中に粉末材料が充填されたホッパh
を、焼結型の上面で移動することにより焼結型及び下プ
レスコアによって画成された隙間g内に粉末材料jを装
填する。粉末材料jの装填が完了した時点では隙間g内
に装填された粉末材料の上面と焼結型1の上面6とは面
一になっている。 (4)次に、図1[D]に示されるように、下プレスコ
ア8を下プレスロッドaで下から支えながら装填された
粉体を上プレスロッドbにより下方に所望の圧力でプレ
スする。もちろん、この圧力は装填される粉末材料粉体
の材質、粒径などにより異なるが、後で行われる焼結作
業により最適の燒結品ができ上がるように決定される。 (5)混合比及び粒径の少なくとも一つが異なる複数種
類の粉末材料を複数の層にして焼結型1内に充填する場
合には、前記(4)において焼結型内に装填された粉末
材料のプレスが完了した後に、図1[E]に示されるよ
うに、装填された粉末材料及び上、下プレスロッドを次
の装填の層厚に対応した量だけ焼結型に関して相対的に
下方に移動させて、前に装填された粉末材料の上表面を
上面6から所望の深さの位置にし(次の装填量によって
決定される)、異なる種類の粉末材料が充填されたホッ
パを使用して上記(3)及び(4)の操作を行う。以下
同様の操作を繰り返して行って複数の層を充填する(図
1[F])。 (6)焼結型1への最後の粉末材料の層の装填が完了し
て粉末材料のプレスを行うのと同時に或いはその後に下
プレスロッドa、下プレスコア8、装填された粉末材料
及び上プレスロッドbをその焼結型に関して相対的に下
方に移動して粉体を焼結型内の所望の位置に(例えば、
粉末材料の全ての層が焼結型のテーパー部に位置するよ
うに)位置決めし、その後図1[G]に示されるよう
に、焼結型の穴2内には上部側からぐらふぁいとのよう
な通電性の有する材料でつくられた上プレスコア9が挿
入される。これにより焼結型内への粉体の充填が完了す
る。なお、プレスは各層の装填毎に行っても、2層又は
3層装填した毎に行ってもよい。更に、プレスすること
によってプレス後の層厚は装填した直後の層厚より薄く
なるので、充填は層厚の減少分を考慮して行う。なお、
粉末材料の焼結型への自動充填については、本出願人に
よる特願平11−93335号に詳細に示されている。
また、直径30mm以下の小面積については粉体の充填
方法は自動充填でなく手作業でもよい。
【0008】次に、図2を参照してパルス通電焼結につ
いて簡単に説明する。上記のようにして粉末材料が複数
層にして充填された焼結型1は、図2に示されるよう
に、パルス通電焼結機10の下部電極11と上部電極1
2との間に配置され、下部電極により焼結型1と下プレ
スコア8の下側が支えられかつ上部電極12により上プ
レスコア9が押さえられる。この状態上部電極を下部電
極に向かって所定の圧力で押圧することによって焼結型
内の粉末材料に所定の圧力を加えると共に両電極間に所
定の値のパルス電流を所定の間流し、焼結を行う。この
パルス通電焼結は真空雰囲気或いは不活性ガス雰囲気を
形成できるチャンバ(図示せず)内で行われる。このよ
うにして粉末材料の焼結が完了して焼結体がつくられ
る。焼結が完了すると焼結体は焼結型から抜き出され
る。
【0009】実施例1 本実施例においては、まず、セラミックスとして工業的
に利用可能性が高い部分安定化ジルコニアZrO2(3
Y)を選んだ。このZrO2(3Y)は、ジルコニアZ
rO2にY23を3mol%含む酸化物系であり、外部
応力に対して強い性質を有し、工業的に利用可能性が高
い。次に金属材料としては前記ステンレスとしてZrO
2(3Y)との熱膨張率差、同時焼結の可否、焼結体の
強度等を考慮してCr系でフェライト系のステンレス鋼
のSUS410Lを選んだ。そして、SUS410L1
00%の粉末(平均粒子径9μm)材料と、サブミクロ
ン粒径のZrO2(3Y)100%の粉末材料とを用意
しかつSUS410L100%の粉末(平均粒子径60
μm)材料も別途用意した。次に、平均粒子径60μm
のSUS410L及びサブミクロン粒径のZrO2(3
Y)を用いて両者が50%づつの混合(50%−50
%)粉末材料をつくると共に平均粒径9μmのSUS4
10L及び同じ粒径のZrO2(3Y)の粉末材料の混
合比を変えた(50%−50%は除く)複数種類の混合
粉末材料をつくった。この実施例では、体積分率でSU
S410L90%でZrO2(3Y)10%からSUS
410L10%でZrO2(3Y)90%まで10%刻
みで混合比を変えた、上記50%−50%を除く8種類
の混合材料をつくった。これらの粉末材料を、前述の装
填方法により、図3に示す形状寸法を有する焼結型1の
穴2内に、SUS410L100%の粉末材料を最下層
にしてその上にSUS410Lの混合比の大きい混合粉
末材料から上記混合比の異なる9種類の混合粉末材料
を、更に最上部にZrO 2(3Y)の粉末材料を順に層
状に充填した。したがって、層の数は全体で11層にな
る。各層の厚さは平均粒径9μmのSUS410L10
0%及びZrO2(3Y)100%の粉末材料の層を層
厚3mmとしその他の混合粉末材料の層は層厚1mmと
し、平均粒子径60μmのSUS410L及びサブミク
ロン粒径のZrO2(3Y)がそれぞれ50%づつの混
合粉末材料の層厚は3mmの不連続厚さを有する積層構
成とした。
【0010】上記のようにして粉末材料の充填が完了し
た焼結型1を前述のようにパルス通電焼結機にセットし
て焼結を行った。加圧力は(190kgf/cm2
で、粉末材料の収縮がなくなるのを待って通電を開始し
た。パルス通電焼結温度は950℃で25分で昇温し
た。保持時間はゼロでセラミックス側温度は1270℃
であった。その後600℃まで30分間焼結体を冷却し
た後、焼結体をチャンバから取り出した。この焼結によ
りつくられた焼結体の断面の一部を図4に示す。図4か
らも明らかなように、平均粒径9μmのSUS410L
100%及びZrO 2(3Y)100%の粉末材料によ
り形成された表面層L1及びL11はそれぞれ単一材料
の緻密な組織になり、また平均粒径9μmの混合粉末材
料により形成された層L2ないしL5及びL7ないしL
10もそれぞれ緻密な組織になった。しかし平均粒径6
0μmの50%−50%粉末材料で構成された中間の層
L6は多数の気孔のあるポーラス状組織に形成された。
この傾斜機能焼結体では層L6が応力を吸収するため全
体として応力緩和型傾斜機能材料になっている。このよ
うに粉末材料の粒径を大きくした層の焼結後の組織がポ
ーラスになるのは、パルス通電焼結によると焼結時間を
短く行え、かつ緻密化速度が粗粒と細粒との粒度差及び
中間混合層の不連続厚さに起因して異なり、50%−5
0%層の緻密化が上下表面層に対して遅れるためであ
る。また、パルス通電による粒子表面でのミクロな火花
放電現象により生じる放電プラズマ、放電衝撃圧力など
による表面浄化活性化効果、ジュール熱による熱拡散効
果及び電場による電解拡散効果など粒子同士の間で粒子
形状を保ったまま互いに表面部分のみで溶着するような
形で接合し合うためである。なお、放電プラズマ焼結、
放電焼結及びプラズマ活性化焼結等のパルス通電焼結法
の原理及びそれらの基本構造は公知であり、本発明の方
法はこれら公知の構造の焼結機で実施できるので、それ
らに付いての詳細な説明は省略する。
【0011】実施例2 この実施例では前記実施例1と同じ平均粒径9μmのS
US410L及びサブミクロンのZrO2(3Y)の粉
末材料と、平均粒径60μm及び100μmのSUS4
10L及びZrO2(3Y)の粉末材料をそれぞれ用意
し、平均粒径100μmのSUS410L及びZrO2
(3Y)からそれぞれ体積分率が50%の混合粉末材料
をつくり、更に、平均粒径60μmのSUS410L及
びZrO 2(3Y)からそれぞれの体積分率が60%−
40%の混合粉末材料及び40%−60%の混合粉末材
料をつくった。そしてこれらの粉末材料を前記実施例1
と同じ焼結型に11層にして層状に充填した。この場
合、中間に前記実施例1と同様に50%−50%の混合
粉末材料を配置し、その一方の側(SUS410L10
0%の側)に上記SUS410L60%でZrO2(3
Y)40%の上記混合粉末材料を、他方の側(ZrO2
(3Y)の側)に上記SUS410L40%でZrO2
(3Y)60%の上記混合粉末材料を隣接して配置し
た。そしてこれら三つの混合粉末材料の層の層厚をそれ
ぞれ2mmとした。
【0012】上記のようにして粉末材料の充填が完了し
た焼結型1を前述のようにSPS焼結機にセットして前
記実施例1と同じ焼結条件で焼結を行った。この焼結に
よりつくられた焼結体の断面の一部を図5に示す。図5
からも明らかなように、平均粒径9μmのSUS410
L100%及びZrO2(3Y)100%の粉末材料に
より形成された表面層L1及びL11はそれぞれ単一材
料の緻密な組織になり、また平均粒径9μmの混合粉末
材料により形成された層L2ないしL4及びL8ないし
L10もそれぞれ緻密な組織になった。しかし平均粒径
100μmの50%−50%粉末材料で構成された中間
の層L6は比較的大きな多数の気孔を有するポーラスな
組織に形成された。また平均粒径60μmの60%−4
0%及び40%−60%粉末材料で構成された層L5及
びL7は層L6の気孔より小さな多数の気孔を有するポ
ーラスな組織に形成された。この焼結体では層L6並び
に層L4及びL7が応力を吸収するため、全体として応
力緩和型傾斜機能材料になっている。なお、上記実施例
では中央の層L6とその両側の層L5及びL7の層厚を
同じにしたが、中央の層の厚さをその両側の層の厚さよ
りも厚く或いは薄くして不連続にしても、更には中央の
層と表面層との間の粒径の異なる層を2層以上にしても
よい。
【0013】上記実施例ではセラミックス材料としてZ
rO2(3Y)をかつステンレス鋼としてSUS410
Lを使用した例について説明したが、他の種類のセラミ
ックス材料と他の種類のステンレス鋼とを同様にして焼
結して、更には異なる金属同士、例えばアルミニュウム
と銅、ステンレス鋼と銅などを同様にして焼結して応力
緩和型傾斜機能材料をつくることができる。
【0014】
【効果】本発明によれば両表面側の層は緻密な組織にな
っているが中間の層がポーラスになっているので、傾斜
機能材料中の残留応力、熱応力等の応力を緩和できる。
また、本発明の方法によればこのような応力緩和型傾斜
機能材料を再現性よく製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に使用する、焼結型内への粉末材
料の充填方法を説明する図である。
【図2】図2はSPS焼結法を説明する概略図である。
【図3】本発明の一実施例で使用した焼結型の形状及び
寸法を示す図である。
【図4】本発明の実施例1によりつくられた応力緩和型
傾斜機能材料の一部の拡大断面図である。
【図5】本発明の実施例2によりつくられた応力緩和型
傾斜機能材料の一部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 焼結型 2 穴 3 大径部 4 大径部 10 パルス通電焼結機 11 下部電極 12 上部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 幸弘 東京都港区西新橋三丁目20番4号 住友石 炭鉱業株式会社内 (72)発明者 園田 雅之 東京都港区西新橋三丁目20番4号 住友石 炭鉱業株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA19C AA19D AA19E AA23 AA27C AA27D AA27E AB04C AB04D AB04E AD00C AD00D AD00E AL05C AL05D AL05E AT00A AT00B BA03 BA04 BA05 BA07 BA10A BA10B BA25 BA26 DC11C DC11D DC11E DE01C DE01D DE01E EJ48 EJ482

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表裏二つの面が互いに異なる2種類の材
    料からなる層により構成され、両表面の層の中間に該2
    種類の材料を混合した材料の複数の層を有する応力緩和
    型傾斜機能材料において、該両表面の層の材料を緻密な
    組織に形成し、両表面の層の間にある少なくとも一つの
    層をポーラスな組織にしたことを特徴とする応力緩和型
    傾斜機能材料。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の応力緩和型傾斜機能材
    料において、該中間の層が該2種類の材料の混合比が異
    なる材料から成る複数の層からなり、その複数の層の一
    部の層のポーラスの程度を互いに異ならせた応力緩和型
    傾斜機能材料。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の応力緩和型傾斜機能材
    料において、該中間の一部の層が3以上の奇数の層から
    成り、該奇数の層の中央の層のポーラスの程度を高く
    し、その両側の層のポーラスの程度を中央の層のポーラ
    スの程度より低くした応力緩和型傾斜機能材料。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の応
    力緩和型傾斜機能材料において、該2種類の材料の一方
    がセラミックスであり、他方がステンレス鋼である応力
    緩和型傾斜機能材料。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の応力緩和型傾斜機能材
    料において、該セラミックスがZrO2(3Y)であ
    り、該ステンレス鋼がSUS410Lである応力緩和型
    傾斜機能材料。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の応力緩和型傾斜機能材
    料において、該セラミックスが20体積%のアルミナを
    含むZrO2(3Y)で構成され、該ステンレス鋼がS
    US410Lである応力緩和型傾斜機能材料。
  7. 【請求項7】 表裏二つの面が互いに異なる2種類の材
    料からなる層により構成され、両表面の層の中間に該2
    種類の材料の混合した材料の複数の層を有する応力緩和
    型傾斜機能材料を製造する方法において、 焼結型の穴内に挿入された下プレスコアを、その上面が
    焼結型の上面から所望の深さになるように位置決めした
    後、該穴内には該下プレスコアの上に前記2種類の材料
    のうち一方の材料100%から成る粉末材料を層状に充
    填して一方の表面粉末材料層を形成することと、 粉末材料の1回の充填量に対応させて該焼結型に関して
    下プレスコアの位置を順次下げながら、該2種類の材料
    の混合比の異なる複数の種類の混合粉末材料を該焼結型
    内の該一方の表面粉末材料層の上に層状に順次充填する
    ことと、 該焼結型内の該混合粉末材料の層の上に前記2種類の材
    料の他方の材料100%から成る粉末材料を層状に充填
    して他方の表面粉末材料層を形成することと、該混合粉
    末材料の少なくとも1層の粉末材料の粒径を該表面粉末
    材料層の粉末材料の粒径より大きくすることと、 該粉末材料層を所定の圧力で予備加圧することと、 該焼結型の穴内に該他方の表面粉末材料層の上から上プ
    レスコアを挿入することと、 該焼結型を上下プレスコアと共に通電焼結機にセットし
    て該上下プレスコアに所望の圧力を加えると共に該上下
    プレスコア及び焼結型にパルス電流を流して焼結するこ
    とと、を含む応力緩和型傾斜機能材料の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の応力緩和型傾斜機能材
    料の製造方法において、該表面粉末材料層の粉末材料の
    粒径が大きい粉末材料の層を3以上の奇数の層とし、中
    央の層の粉末材料の粒径を最も大きくし、その中央の層
    の両側の粉末材料の粒径を中央の層の粉末材料の粒径と
    表面層の粉末材料の粒径との間の粒径とした応力緩和型
    傾斜機能材料の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8に記載の応力緩和型傾斜
    機能材料の製造方法において、該粉末材料の層の予備加
    圧を粉末材料を1層充填する毎に行う応力緩和型傾斜機
    能材料の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項7又は8に記載の応力緩和型傾
    斜機能材料の製造方法において、該粉末材料の層の予備
    加圧を粉末材料を2又は3層充填する毎に行う応力緩和
    型傾斜機能材料の製造方法。
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