JP2001211877A - 液状物の蒸気滅菌方法及び液状物用蒸気滅菌装置 - Google Patents

液状物の蒸気滅菌方法及び液状物用蒸気滅菌装置

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JP2001211877A
JP2001211877A JP2000024630A JP2000024630A JP2001211877A JP 2001211877 A JP2001211877 A JP 2001211877A JP 2000024630 A JP2000024630 A JP 2000024630A JP 2000024630 A JP2000024630 A JP 2000024630A JP 2001211877 A JP2001211877 A JP 2001211877A
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sterilization chamber
steam
sterilization
water
pressure
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JP2000024630A
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English (en)
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Toshiaki Shimizu
俊明 清水
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Chiyoda Manufacturing Corp
Original Assignee
Chiyoda Manufacturing Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 冷却時間を短縮し得る液状物の蒸気滅菌方法
を提供する。 【解決手段】 密閉可能に設けられた滅菌室内22に、
液状物14が入れられた容器18内の内圧が外気圧と等
しくなるように、綿栓16が口に装着された容器を載置
し、滅菌室内を密閉状態とした後、滅菌室内の水貯留部
26に貯留された貯留水を加熱し、滅菌室内を所定の圧
力及び温度まで加圧・加熱し、滅菌室内の所定の圧力及
び温度を所定時間保持して液状物に蒸気滅菌を施した
後、容器の口から液状物が噴出するような液状物の突沸
現象を防止しつつ滅菌室を冷却する際に、液状物の蒸気
滅菌が終了した後、滅菌室内の圧力を、液状物の突沸現
象の発生を防止し得る圧力に維持しつつ、水貯留部内に
貯留されている加熱水の滅菌室外への抜き出しと滅菌室
の冷却とを行い、液状物の突沸現象が発生しない温度
に、滅菌室内が冷却されたとき、滅菌室内の圧力を大気
圧まで放圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液状物の蒸気滅菌方
法及び液状物用蒸気滅菌装置に関し、更に詳細には内圧
が外気圧と実質的に等しくなるように、通気性を有する
綿栓等が口に装着された容器入れられた液状培地等の液
状物に蒸気滅菌を施す液状物の蒸気滅菌方法及び液状物
用蒸気滅菌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】微生物の培養等に用いられる寒天培地等
の培地は、加熱滅菌された後に、微生物の培養等に用い
られる。かかる寒天培地等の培地は液状であって、フラ
スコ等の容器に入れられて蒸気滅菌が施される。この蒸
気滅菌には、図3に示す蒸気滅菌装置100が汎用され
ている。図3に示す蒸気滅菌装置100の本体部102
には、蓋体112によって密閉可能に設けられた滅菌室
112が設けられ、この滅菌室112には、載置板11
0が設けられている。載置板110には、内部に寒天培
地等の液状物104が入れられて口に綿栓106が装着
された容器108,108が載置される。この綿栓10
6は、通気性を有するため、容器108の内圧は実質的
に実質的に外気圧と等しくなる。更に、滅菌室110の
載置板110の下方には、水が貯留される凹部が水貯留
部116として形成され、水貯留部116には、貯留水
を加熱して蒸気を発生させるヒータ118が配設されて
いる。
【0003】かかる本体部102には、滅菌室112の
内圧及び温度を検出する圧力計p及び温度計tが設けら
れ、水貯留部116の貯留水の有無を検出する貯留水検
出計flが設けられている。また、本体部102の滅菌
室112から蒸気を抜き出す蒸気抜出配管119と水貯
留部116から水を抜き出す水抜配管122とが設けら
れており、蒸気抜出配管119には制御弁120が設け
られ、水抜配管122には制御弁124が設けられてい
る。
【0004】図3に示す蒸気滅菌装置を用いて容器10
8,108に入れられた液状物に蒸気滅菌(以下、単に
滅菌と称するとがある)を施す際には、水貯留部116
に所定量の水を貯留させた後、載置板110上に容器1
08,108を載置し、蓋体114によって滅菌室11
2を密閉とすると共に、蒸気抜出配管119の制御弁1
20を開き、ヒータ118によって水貯留部116の水
を加熱して蒸気を発生させる。発生した蒸気によって滅
菌室112内の空気を、蒸気抜出配管119から追い出
して滅菌室112内を蒸気で満たした後、制御弁120
を閉じて滅菌室112内を所定の圧力及び温度となるよ
うに加圧・加熱する。滅菌室112内が所定の圧力及び
温度に到達したとき、ヒータ118の加熱量を調整し、
滅菌室112を所定の圧力及び温度で所定時間保持する
ことにより、容器108の液状物104に滅菌を施すこ
とができる。次いで、容器108の液状物104に滅菌
を施した後、図4に示す如く、ヒータ118の加熱を停
止して自然放冷し、滅菌室112の内圧が大気圧近傍と
なったとき、蓋体114を開けて容器108,108を
取り出すことができる。尚、水抜配管122及び制御弁
124は、常時は使用されていなが、繰り返し蒸気滅菌
装置100を使用していると、水貯留部116及び貯留
水が汚れるため、水貯留部116の掃除や貯留水の入れ
替えの際に、水貯留部116の貯留水の抜き出しに使用
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図3に示す蒸気滅菌装
置では、簡易な蒸気滅菌装置で容器108に入れられた
液状培地等の液状物104に滅菌を施すことができる。
しかしながら、滅菌終了後は、滅菌室112内の圧力が
大気圧近傍となるまで自然冷却するため、全滅菌行程時
間が極めて長い。滅菌終了後に急速冷却すべく、滅菌終
了直後に、滅菌室112の蒸気を強制的に抜き出すと、
滅菌室112の圧力が急激に低下し、滅菌室112の内
圧と略同一圧力に加圧されている容器108の内圧も急
激に低下する。このため、加熱状態にある液状物104
は、圧力の急激な低下に伴って突沸し、綿栓106が装
着された容器108の口から噴出するためである。そこ
で、本発明の課題は、容器の口から液状物が噴出するよ
うな液状物の突沸現象を抑制しつつ、冷却時間を可及的
に短縮し得る液状物の蒸気滅菌方法及び液状物用加熱滅
菌装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく検討を重ねたところ、滅菌室112内の水貯
留部116には、熱容量の大きい水が加熱水として貯留
されており、滅菌終了後にヒータによる加熱を停止して
も、依然として滅菌室112内に蒸気を供給しているた
め、滅菌室112の冷却時間が長くなることを知った。
また、水貯留部116に貯留されている水量は、滅菌室
112の体積に比較して極めて少量であるため、水貯留
部116の貯留されている加熱水を滅菌室112外に抜
き出しても、滅菌室112の内圧の低下は小さいことも
知った。本発明者は、この様な知見を基に更に検討を重
ねた結果、滅菌が終了した後、水貯留部内に貯留されて
いる加熱水を滅菌室外に抜き出した後、滅菌室の内圧を
容器の口から液状物が噴出するような突沸現象を発生さ
せることのない圧力に維持しつつ、滅菌室内を冷却する
ことによって、水貯留部内に加熱水を貯留した状態で滅
菌室を冷却する場合に比較して、滅菌室の冷却速度を高
めることができることを見出し、本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明は、密閉可能に設けられ
た滅菌室内に、液状培地等の液状物が入れられた容器内
の内圧が外気圧と実質的に等しくなるように、通気性を
有する綿栓等が口に装着された容器を載置し、前記滅菌
室内を密閉状態とした後、前記滅菌室内に形成された水
貯留部に貯留された水を加熱して発生した蒸気によっ
て、前記滅菌室内を所定の圧力及び温度まで加圧・加熱
し、次いで、前記滅菌室内の所定の圧力及び温度を所定
時間保持して前記液状物に蒸気滅菌を施した後、前記容
器の口から液状物が噴出するような液状物の突沸現象を
防止しつつ前記滅菌室を冷却する際に、該液状物の蒸気
滅菌が終了した後、前記滅菌室内の圧力を、前記液状物
の突沸現象の発生を防止し得る圧力に維持しつつ、前記
水貯留部内に貯留されている加熱水の滅菌室外への抜き
出しと滅菌室の冷却とを行い、次いで、前記液状物の突
沸現象が発生しない温度に、前記滅菌室内が冷却された
とき、前記滅菌室内の圧力を大気圧まで放圧することを
特徴とする液状物の蒸気滅菌方法にある。
【0008】また、本発明は、密閉可能に形成された滅
菌室内に設けられた水貯留部に、貯められた貯留水を加
熱して蒸気を発生するヒータを具備する滅菌室と、前記
水貯留部に貯留された水を抜き出す水抜出配管に設けら
れた水抜用制御弁とを備え、内圧が外気圧と実質的に等
しくなるように、通気性を有する綿栓等が口に装着され
た容器に入れられて前記滅菌室内に載置された液状培地
等の液状物に蒸気滅菌を施す液状物用蒸気滅菌装置であ
って、該液状物の蒸気滅菌を終了した後、前記水抜用制
御弁を開閉し、前記滅菌室に蒸気を供給する前記水貯留
部の加熱水を滅菌室外に抜き出すと共に、前記滅菌室内
の圧力を、前記容器の口から液状物が噴出するような液
状物の突沸現象を防止し得る圧力に維持して滅菌室を冷
却できるように、前記水抜用制御弁を制御する制御部が
設けられていることを特徴とする液状物用蒸気滅菌装置
でもある。
【0009】かかる本発明において、制御部によって、
滅菌室内に載置された容器の口から液状物が噴出するよ
うな液状物の突沸現象が発生しない温度に、前記滅菌室
が冷却されたとき、水抜用制御弁及び/又は前記滅菌室
から蒸気を抜き出す蒸気抜出配管に設けられた蒸気抜出
制御弁を開き、前記滅菌室内を大気圧とするように、前
記蒸気抜出用制御弁及び/又は水抜用制御弁を制御する
ことによって、滅菌室内に載置された容器を容易に取り
出すことができる。また、滅菌室の冷却中に、水抜用制
御弁を間欠的に開き、水貯留部の加熱水を間欠的に前記
滅菌室外に抜き出すように、前記水抜用制御弁を制御す
ることにより、加熱水の抜き出しによる滅菌室対の圧力
変動を可及的に小さくできる。
【0010】従来の液状物用蒸気滅菌装置では、滅菌室
内の水貯留部には、熱容量の大きい水が加熱水として貯
留されており、滅菌終了後にヒータによる加熱を停止し
ても、加熱水から依然として滅菌室内に蒸気が供給され
ているため、滅菌室の冷却時間が長くなった。この点、
本発明に係る液状物用蒸気滅菌装置では、滅菌終了後
に、水貯留部に貯留された加熱水を滅菌室外に抜き出す
ことができるため、加熱水からの滅菌室内への蒸気の供
給を可及的に少なくでき、滅菌室の冷却速度を速めるこ
とができる。しかも、水貯留部に貯留されている水量
は、滅菌室の体積に比較して極めて少量であるため、水
貯留部の貯留されている加熱水を滅菌室外に抜き出して
も、滅菌室の内圧の低下は小さく、容器の口から液状物
が噴出するような液状物の突沸現象を抑制できる。その
結果、容器の口から液状物が噴出するような液状物の突
沸現象を抑制しつつ滅菌室の冷却速度を速めることがで
きるのである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る液状物用蒸気滅菌装
置の一例を図1に示す。図1に示す蒸気滅菌装置10の
本体部12には、蓋体24によって密閉可能に設けられ
た滅菌室22が設けられ、この滅菌室22には、載置板
20が設けられている。載置板20には、内部に寒天培
地等の液状物14が入れられて口に綿栓16が挿入され
た容器18,18が載置される。この綿栓16は、通気
性を有するため、容器18の内圧は実質的に実質的に外
気圧と等しくなる。更に、滅菌室22の載置板20の下
方には、水が貯留される凹部が水貯留部26として形成
され、水貯留部26には、貯留水を加熱して蒸気を発生
させるヒータ28が配設されている。このヒータ28
は、電気加熱ヒータであっても、蒸気加熱ヒータであっ
てもよい。かかる本体部12には、滅菌室22の内圧及
び温度を検出する圧力センサP及び温度センサTが設け
られ、水貯留部26の貯留水の有無を検出する貯留水検
出センサFLが設けられている。貯留水検出センサFLは、
電極間の抵抗値によって水の有無を検出する貯留水検出
センサが用いられている。
【0012】また、本体部12の滅菌室22から蒸気を
抜き出す蒸気抜出配管30と水貯留部26から水を抜き
出す水抜配管34とが設けられており、蒸気抜出配管3
0には蒸気排出用制御弁32が設けられ、水抜配管34
には水抜用制御弁36が設けられている。かかる制御弁
32,36は、制御部38によって制御されており、制
御部38には、本体部12に設けられた圧力センサP、
温度センサT及び貯留水検出センサFLからの信号が入力
される。尚、蒸気抜出配管30及び水抜配管34の先端
部は、水が貯められた排出槽40に延出されている。
【0013】かかる図1に示す蒸気滅菌装置を用いて容
器18,18に入れられた液状物14,14に蒸気滅菌
(以下、単に滅菌と称することがある)を施す際には、
水貯留部26に所定量の水を貯留させた後、載置板20
上に容器18,18を載置し、蓋体24によって滅菌室
22を密閉とする。次いで、制御部38からの信号によ
って、蒸気抜出配管30の蒸気抜出用制御弁32を開
き、ヒータ28によって水貯留部26の水を加熱して蒸
気を発生させる。発生した蒸気によって滅菌室22内の
空気を、蒸気抜出配管30から追い出して滅菌室22内
を蒸気で満たした後、蒸気抜出用制御弁32を閉じて滅
菌室22内を所定の圧力及び温度となるように加圧・加
熱する。更に、滅菌室22内が所定の圧力及び温度に到
達したとき、ヒータ28の加熱量を調整し、滅菌室22
を所定の圧力及び温度で所定時間保持することにより、
容器18の液状物14に滅菌を施す。
【0014】滅菌室22を所定圧に加圧・加熱した状態
を所定時間保持し、容器18内の液状物18の滅菌行程
を終了したとき、滅菌行程を管理するタイマー(図示せ
ず)等からの信号によって、制御部38からはヒータ2
8の加熱停止の信号を出力すると共に、水抜用制御弁3
6を開く信号を出力する。この信号によって水抜用制御
弁36は開き、水貯留部26の加熱水を抜き出すことが
できる。但し、水抜用制御弁36が開いた状態が継続す
ると、水貯留部26の加熱水を抜き出した後、滅菌室2
2内の蒸気も排出されるため、貯留水検出センサFLから
の加熱水の抜き出し完了の信号によって、水抜用制御弁
36を閉じて滅菌室22内を大気圧以上の圧力に維持す
る。この水抜用制御弁36は、滅菌室22の内圧が所定
値に低下したとき、圧力センサPからの信号によって閉
じさせてもよい。また、水抜用制御弁36が開いて加熱
水を抜き出している時間をタイマーによって制御しても
よい。かかる水貯留部26の加熱水を抜き出す行程は、
図2に示すの行程であり、加熱水の抜き出しによっ
て、滅菌室22の内温を急激に低下できる。一方、滅菌
室22の内圧が低下する程度[P1(滅菌圧力)→P2
は、滅菌圧力(P1)に比較して十分に小さくでき、容
器18の口から液状物14が噴出するような突沸の発生
を防止できる。
【0015】この様に、水貯留部26の加熱水を抜き出
した後、水抜用制御弁32及び蒸気抜出用制御弁32を
閉じ、滅菌室22の圧力を容器18の口から液状物14
が噴出するような突沸の発生を防止し得る圧力に維持し
つつ、滅菌室22を冷却する。この冷却中における滅菌
室22の温度及び圧力は、図2のに示すように、滅菌
室22の内圧は、滅菌室22の温度低下に伴って滅菌室
22内の蒸気の凝縮によって次第に低下するが、その圧
力低下はゆっくりであるため、液状物14の急激な突沸
は発生しない。しかし、かかる冷却中には、滅菌室22
内には、水貯留部26に貯められた加熱水からの蒸気の
供給を実質的になくすことができ、滅菌室22の冷却速
度を、図4に示す従来の蒸気滅菌方法におけるの冷却
行程における冷却速度に比較して、速めることができ
る。尚、図2に示すの冷却行程の冷却は、自然冷却で
あってもよく、本体部12の外側にファン等によって冷
却風を強制的に流して冷却してもよい。
【0016】滅菌室22の圧力を容器18の口から液状
物14が噴出するような突沸の発生を防止し得る圧力に
維持しつつ、滅菌室22の温度が、図2に示す様に、滅
菌室22の圧力を大気圧としても、容器18の口から液
状物14が噴出するような突沸が発生しない温度T2
で冷却したとき、滅菌室22が大気圧よりも高い圧力P
3を、蒸気排出用制御弁32及び/又は水抜用制御弁3
6を開いて放圧し、滅菌室22内を大気圧とすることが
できる。次いで、蓋体24を開き容器16を滅菌室22
から取り出すことができる。この滅菌室22の圧力を放
圧する行程は、図2のに示す行程である。
【0017】ここで、容器18としての容量が1リット
ルのフラスコに、液状物14としての蒸留水を入れて図
1に示す蒸気滅菌装置を用いて滅菌を行った。このフラ
スコの口には、綿栓16が装着されている。滅菌温度T
1は115℃であり、滅菌室22の内圧P1は17.15
×104Paであった。滅菌行程が終了した直後に、ヒ
ータ28での加熱を停止し、タイマーによって水抜用制
御弁36を10秒間開いて水貯留部26の加熱水を滅菌
室22外に抜き出した。加熱水の抜き出しが終了したと
きの滅菌室22の内圧P2は、15.65×104Paで
あった。次いで、本体部12を自然冷却し、滅菌室22
の温度T2が110℃まで冷却されたとき、滅菌室22
の圧力P3は14.504×104Paであった。この滅
菌室22の内圧を、水抜用制御弁36を開いて放圧して
大気圧(9.8×104Pa)としても、液状物14と
しての蒸留水は、フラスコから噴出するような突沸は発
生しなかった。かかる加熱水の排出〜滅菌室22を大気
圧とする間の合計時間は、41分であった。これに対
し、図3に示す従来の蒸気滅菌装置を用い、同様なフラ
スコに入れた蒸留水の滅菌を行った。この際、滅菌行程
を終了した後、自然放冷によって滅菌室112を冷却し
たところ、滅菌室112内の圧力が大気圧と等しくなる
までの冷却時間が62分も必要であった。
【0018】以上の説明では、水抜用制御弁36を滅菌
行程が終了した直後に開いて水貯留部26の加熱水を抜
き出したが、この加熱水の抜き出しによる滅菌室22の
内圧低下が大きく、容器18の口から液状物14が噴出
する突沸するおそれがある場合には、冷却中に水抜用制
御弁36を間欠的に開き、加熱水を間欠的に抜き出すこ
とによって滅菌室22の内圧低下を抑制することが好ま
しい。かかる水抜用制御弁36を間欠的に開く時期は、
滅菌を施す液状物14の性質によって異なるが、滅菌行
程が終了した直後に水抜用制御弁36を開き、その後、
容器18の口から液状物14が噴出する突沸することに
ない温度に滅菌室22が冷却されたとき、水抜用制御弁
36を再度開くようにしてもよい。この様に、水貯留部
2626の加熱水の一部でも滅菌室22外に抜き出すこ
とによって、滅菌室22内の加熱水量の保有量を少なく
できるため、滅菌室22の冷却時間を短縮できる。ま
た、水抜用制御弁36を開く回数も、滅菌を施す液状物
14の性質に応じて適宜回数とすることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、内圧が外気圧と実質的
に等しくなるように、通気性を有する綿栓等が口に装着
された容器に入れられた液状物の蒸気滅菌を、従来より
も短時間で行うことができる。このため、同一サイズの
液状物用蒸気滅菌装置によっても、液状の培地等の蒸気
滅菌を従来よりも大量に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液状物用蒸気滅菌装置の概要を説
明するための概略図である。
【図2】図1に示す液状物用蒸気滅菌装置を用いた蒸気
滅菌の冷却行程における、滅菌室の温度及び圧力の経時
変化を示すグラフである。
【図3】従来の液状物用蒸気滅菌装置の概要を説明する
ための概略図である。
【図4】図3に示す液状物用蒸気滅菌装置を用いた蒸気
滅菌の冷却行程における、滅菌室の温度及び圧力の経時
変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10 液状物用蒸気滅菌装置 12 本体部 14 液状物 16 綿栓 18 容器 20 載置板 22 滅菌室 24 蓋体 26 水貯留部 28 ヒータ 30 蒸気抜出配管 32 蒸気排出用制御弁 34 水抜配管 36 水抜用制御弁 38 制御部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉可能に設けられた滅菌室内に、液状
    培地等の液状物が入れられた容器内の内圧が外気圧と実
    質的に等しくなるように、通気性を有する綿栓等が口に
    装着された容器を載置し、前記滅菌室内を密閉状態とし
    た後、 前記滅菌室内に形成された水貯留部に貯留された水を加
    熱して発生した蒸気によって、前記滅菌室内を所定の圧
    力及び温度まで加圧・加熱し、 次いで、前記滅菌室内の所定の圧力及び温度を所定時間
    保持して前記液状物に蒸気滅菌を施した後、前記容器の
    口から液状物が噴出するような液状物の突沸現象を防止
    しつつ前記滅菌室を冷却する際に、 該液状物の蒸気滅菌が終了した後、前記滅菌室内の圧力
    を、前記液状物の突沸現象の発生を防止し得る圧力に維
    持しつつ、前記水貯留部内に貯留されている加熱水の滅
    菌室外への抜き出しと滅菌室の冷却とを行い、 次いで、前記液状物の突沸現象が発生しない温度に、前
    記滅菌室内が冷却されたとき、前記滅菌室内の圧力を大
    気圧まで放圧することを特徴とする液状物の蒸気滅菌方
    法。
  2. 【請求項2】 水貯留部内に貯留されている加熱水の滅
    菌室外への抜き出しを、前記滅菌室の冷却中に間欠的に
    行う請求項1記載の液状物の蒸気滅菌方法。
  3. 【請求項3】 密閉可能に形成された滅菌室内に設けら
    れた水貯留部に、貯められた貯留水を加熱して蒸気を発
    生するヒータを具備する滅菌室と、前記水貯留部に貯留
    された水を抜き出す水抜出配管に設けられた水抜用制御
    弁とを備え、内圧が外気圧と実質的に等しくなるよう
    に、通気性を有する綿栓等が口に装着された容器に入れ
    られて前記滅菌室内に載置された液状培地等の液状物に
    蒸気滅菌を施す液状物用蒸気滅菌装置であって、 該液状物の蒸気滅菌を終了した後、前記水抜用制御弁を
    開閉し、前記滅菌室に蒸気を供給する前記水貯留部の加
    熱水を滅菌室外に抜き出すと共に、前記滅菌室内の圧力
    を、前記容器の口から液状物が噴出するような液状物の
    突沸現象を防止し得る圧力に維持して滅菌室を冷却でき
    るように、前記水抜用制御弁を制御する制御部が設けら
    れていることを特徴とする液状物用蒸気滅菌装置。
  4. 【請求項4】 制御部が、滅菌室内に載置された容器の
    口から液状物が噴出するような液状物の突沸現象が発生
    しない温度に、前記滅菌室が冷却されたとき、水抜用制
    御弁及び/又は前記滅菌室から蒸気を抜き出す蒸気抜出
    配管に設けられた蒸気抜出制御弁を開き、前記滅菌室内
    を大気圧とするように、前記蒸気抜出用制御弁及び/又
    は水抜用制御弁を制御する制御部である請求項3記載の
    液状物用蒸気滅菌装置。
  5. 【請求項5】 制御部が、滅菌室の冷却中に、水抜用制
    御弁を間欠的に開き、水貯留部の加熱水を間欠的に前記
    滅菌室外に抜き出すように、前記水抜用制御弁を制御す
    る制御部である請求項3又は請求項4記載の液状物用蒸
    気滅菌装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111321074A (zh) * 2020-03-10 2020-06-23 郑钰树 一种pcr反应容器内具有导风结构的实时反应热循环装置

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