JP2001210375A - 固体電解質電池 - Google Patents
固体電解質電池Info
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- JP2001210375A JP2001210375A JP2000021852A JP2000021852A JP2001210375A JP 2001210375 A JP2001210375 A JP 2001210375A JP 2000021852 A JP2000021852 A JP 2000021852A JP 2000021852 A JP2000021852 A JP 2000021852A JP 2001210375 A JP2001210375 A JP 2001210375A
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- oxide
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Primary Cells (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 結晶質の活物質や固体電解質を分散させるマ
トリックスとしてリチウムイオンを含まない非晶質酸化
物を用いることにより、イオン伝導度が飛躍的に向上さ
せる。 【解決手段】 リチウムイオンの可逆的な吸蔵放出が可
能な酸化物を活物質とする正極と負極との間に、リチウ
ムイオン伝導性を有する結晶質酸化物からなる固体電解
質を挟持した固体電解質電池において、前記活物質およ
び固体電解質の粒子をゾル−ゲル法で合成されたシリ
カ、またはゾル−ゲル法で合成されたテトラアルコキシ
シランとポリジメチルシロキサンとの共重合体で結着し
たことを特徴とする。
トリックスとしてリチウムイオンを含まない非晶質酸化
物を用いることにより、イオン伝導度が飛躍的に向上さ
せる。 【解決手段】 リチウムイオンの可逆的な吸蔵放出が可
能な酸化物を活物質とする正極と負極との間に、リチウ
ムイオン伝導性を有する結晶質酸化物からなる固体電解
質を挟持した固体電解質電池において、前記活物質およ
び固体電解質の粒子をゾル−ゲル法で合成されたシリ
カ、またはゾル−ゲル法で合成されたテトラアルコキシ
シランとポリジメチルシロキサンとの共重合体で結着し
たことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固体電解質電池に関
し、特にリチウムイオンの可逆的な吸蔵放出が可能な酸
化物を活物質とする正極と負極との間に、リチウムイオ
ン伝導性を有する結晶質酸化物からなる固体電解質を挟
持した固体電解質電池に関する。
し、特にリチウムイオンの可逆的な吸蔵放出が可能な酸
化物を活物質とする正極と負極との間に、リチウムイオ
ン伝導性を有する結晶質酸化物からなる固体電解質を挟
持した固体電解質電池に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近年
の移動体通信の驚異的発展に伴い、移動体通信機器の電
源として、小型でエネルギー密度が高いリチウム二次電
池の需要が急増している。
の移動体通信の驚異的発展に伴い、移動体通信機器の電
源として、小型でエネルギー密度が高いリチウム二次電
池の需要が急増している。
【0003】しかしながら、リチウム二次電池も他の電
池と同様に電解液を使用しているため、漏液や液の枯渇
が懸念される。特に、リチウム二次電池では可燃性の有
機電解液を使用することから、安全性の面でも不安があ
る。そこで有機電解液の代わりに固体電解質を用いる試
みが多数なされている。
池と同様に電解液を使用しているため、漏液や液の枯渇
が懸念される。特に、リチウム二次電池では可燃性の有
機電解液を使用することから、安全性の面でも不安があ
る。そこで有機電解液の代わりに固体電解質を用いる試
みが多数なされている。
【0004】固体電解質の一つにポリエチレンオキサイ
ドに代表されるポリエーテルにLiBF4などのリチウ
ム塩を溶解させた高分子固体電解質がある。このような
高分子固体電解質においては、リチウムイオンが、ホッ
ピングサイトである酸素原子の間をホッピングすること
によってイオン伝導が可能となる。
ドに代表されるポリエーテルにLiBF4などのリチウ
ム塩を溶解させた高分子固体電解質がある。このような
高分子固体電解質においては、リチウムイオンが、ホッ
ピングサイトである酸素原子の間をホッピングすること
によってイオン伝導が可能となる。
【0005】しかしながらポリエーテルは、分子運動が
室温では活性化されていないために、80℃以上の温度
で分子運動を活性化しないとホッピングが起きにくく、
電解質として十分な特性が得られないという問題があ
る。またポリエーテルに限らず高分子固体電解質全般に
ついて言えることであるが、対イオンのイオン伝導があ
るため、リチウムイオン伝導に対する輸率(?)が低く
なるという問題がある。このため、室温におけるイオン
伝導度が10-5〜10-4S/cmと低く、実用に供せら
れるレベルのものは現れていない。
室温では活性化されていないために、80℃以上の温度
で分子運動を活性化しないとホッピングが起きにくく、
電解質として十分な特性が得られないという問題があ
る。またポリエーテルに限らず高分子固体電解質全般に
ついて言えることであるが、対イオンのイオン伝導があ
るため、リチウムイオン伝導に対する輸率(?)が低く
なるという問題がある。このため、室温におけるイオン
伝導度が10-5〜10-4S/cmと低く、実用に供せら
れるレベルのものは現れていない。
【0006】一方、無機酸化物ではリチウムイオンのホ
ッピングは比較的容易であると言われている。ホッピン
グサイトとなる酸素原子が隣接する酸素原子と1個の金
属原子(例えばSiであれば4価のイオン半径は0.4
7Å)を介して位置し、またその配列は規則的であるか
ら、結果としてホッピングサイトが高密度かつ規則的に
配置されているためと考えられる。
ッピングは比較的容易であると言われている。ホッピン
グサイトとなる酸素原子が隣接する酸素原子と1個の金
属原子(例えばSiであれば4価のイオン半径は0.4
7Å)を介して位置し、またその配列は規則的であるか
ら、結果としてホッピングサイトが高密度かつ規則的に
配置されているためと考えられる。
【0007】これを裏付けるものとして、室温でのイオ
ン伝導度が10-4〜10-3S/cmに達する無機酸化物
固体電解質がある。そのような固体電解質としては、例
えばLi1+xMxTi2-x(PO4)3[MはAlまたはG
a]であらわされるリチウムイオン伝導性結晶質酸化物
が知られている。
ン伝導度が10-4〜10-3S/cmに達する無機酸化物
固体電解質がある。そのような固体電解質としては、例
えばLi1+xMxTi2-x(PO4)3[MはAlまたはG
a]であらわされるリチウムイオン伝導性結晶質酸化物
が知られている。
【0008】なおリチウムイオンを含む非晶質酸化物は
10-6S/cm以下のイオン伝導度しか得られない。こ
れはリチウムイオンを含むことによって結合が片方切断
された酸化物イオンが発生し、これがリチウムイオンに
対して強力なトラッピングサイトとなるためである。
10-6S/cm以下のイオン伝導度しか得られない。こ
れはリチウムイオンを含むことによって結合が片方切断
された酸化物イオンが発生し、これがリチウムイオンに
対して強力なトラッピングサイトとなるためである。
【0009】これに対して、Li1+xMxTi2-x(P
O4)3[MはAlまたはGa]ではP原子が酸素に結合
しているため、酸素上の負電荷が軽減されており、酸素
がリチウムイオンに対して強すぎるトラッピングサイト
となることを防いでいる利点もある。
O4)3[MはAlまたはGa]ではP原子が酸素に結合
しているため、酸素上の負電荷が軽減されており、酸素
がリチウムイオンに対して強すぎるトラッピングサイト
となることを防いでいる利点もある。
【0010】このように、Li1+xMxTi2-x(PO4)
3[MはAlまたはGa]であらわされる結晶質酸化物
は固体電解質として優れた特性を有するが、結晶質であ
るが故に、活物質に同じく結晶質のものを用いた場合に
は粒子同士の接触が点接触になり、粒子間のイオン伝導
に対する抵抗が高くなるという問題がある。
3[MはAlまたはGa]であらわされる結晶質酸化物
は固体電解質として優れた特性を有するが、結晶質であ
るが故に、活物質に同じく結晶質のものを用いた場合に
は粒子同士の接触が点接触になり、粒子間のイオン伝導
に対する抵抗が高くなるという問題がある。
【0011】結晶質酸化物との接触性を向上させるため
に非晶質の活物質を用いるのも有効な方法と考えられ
る。非晶質の活物質としては、例えば特開平6−295
743号公報にて提案された五酸化バナジウムキセロゲ
ルが挙げられる。
に非晶質の活物質を用いるのも有効な方法と考えられ
る。非晶質の活物質としては、例えば特開平6−295
743号公報にて提案された五酸化バナジウムキセロゲ
ルが挙げられる。
【0012】しかしながら五酸化バナジウムは毒性が強
く、実用に供するには問題がある。リチウム二次電池に
用いられる活物質として実用に供せられる十分な特性を
持ったものとしては、五酸化バナジウムの他には非晶質
のものは提案されていない。したがって固体電解質電池
を考えるにあたっても、結晶質の活物質を使いこなす方
法が必要になってくる。
く、実用に供するには問題がある。リチウム二次電池に
用いられる活物質として実用に供せられる十分な特性を
持ったものとしては、五酸化バナジウムの他には非晶質
のものは提案されていない。したがって固体電解質電池
を考えるにあたっても、結晶質の活物質を使いこなす方
法が必要になってくる。
【0013】結晶質の活物質と結晶質の固体電解質との
接触性の悪さを補うために、ポリエーテル中に活物質お
よび無機固体電解質を分散させることも検討されてい
る。例えば特開平5−298915号公報では、リチウ
ム塩を溶解したポリエチレンオキサイドのような高分子
固体電解質中にLiTi2(PO4)3のような無機固体
電解質粒子を分散させることを提案している。この方法
によれば、ポリエチレンオキサイドの酸素原子が粒子の
接触点の周囲に存在するため、リチウムイオンの移動に
必要なホッピングサイトが提供されており、単に粒子同
士が点接触しているよりはイオン伝導が起こりやすいと
いう利点がある。
接触性の悪さを補うために、ポリエーテル中に活物質お
よび無機固体電解質を分散させることも検討されてい
る。例えば特開平5−298915号公報では、リチウ
ム塩を溶解したポリエチレンオキサイドのような高分子
固体電解質中にLiTi2(PO4)3のような無機固体
電解質粒子を分散させることを提案している。この方法
によれば、ポリエチレンオキサイドの酸素原子が粒子の
接触点の周囲に存在するため、リチウムイオンの移動に
必要なホッピングサイトが提供されており、単に粒子同
士が点接触しているよりはイオン伝導が起こりやすいと
いう利点がある。
【0014】しかしながら特開平5−298915号公
報中の実施例では、プロピレンカーボネートのような極
性溶媒を添加することで、ようやく室温でのイオン伝導
度が10-4S/cmに達している。前述したように、室
温においてはポリエチレンオキサイド中でのリチウムイ
オンのホッピングが起こりにくいため、溶媒を添加して
可塑化させる必要がある。しかし、極性溶媒を添加した
ことで、もはや固体電解質とは言えなくなっている。
報中の実施例では、プロピレンカーボネートのような極
性溶媒を添加することで、ようやく室温でのイオン伝導
度が10-4S/cmに達している。前述したように、室
温においてはポリエチレンオキサイド中でのリチウムイ
オンのホッピングが起こりにくいため、溶媒を添加して
可塑化させる必要がある。しかし、極性溶媒を添加した
ことで、もはや固体電解質とは言えなくなっている。
【0015】このような従来技術の問題点に鑑みると、
結晶質の活物質や固体電解質を分散させるマトリックス
としては、ホッピングサイトが高密度かつ規則的に配置
した無機酸化物を用いることが望ましいと考えられる。
結晶質の活物質や固体電解質を分散させるマトリックス
としては、ホッピングサイトが高密度かつ規則的に配置
した無機酸化物を用いることが望ましいと考えられる。
【0016】そのようなマトリックスとしては非晶質酸
化物が挙げられる。ただしリチウムイオンを含む非晶質
酸化物は、前述した通り、リチウムイオンを含むことに
よって結合が片方切断された酸化物イオンが発生し、こ
れがリチウムイオンに対して強力なトラッピングサイト
となるため、マトリックスに用いるにも好ましくない。
化物が挙げられる。ただしリチウムイオンを含む非晶質
酸化物は、前述した通り、リチウムイオンを含むことに
よって結合が片方切断された酸化物イオンが発生し、こ
れがリチウムイオンに対して強力なトラッピングサイト
となるため、マトリックスに用いるにも好ましくない。
【0017】そこで、結晶質の活物質や固体電解質を分
散させるマトリックスとしてリチウムイオンを含まない
非晶質酸化物を用いることにより、イオン伝導度を飛躍
的に向上させることができると考え、鋭意研究の結果、
本発明に至った。
散させるマトリックスとしてリチウムイオンを含まない
非晶質酸化物を用いることにより、イオン伝導度を飛躍
的に向上させることができると考え、鋭意研究の結果、
本発明に至った。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る固体電解質電池によれば、リチウムイ
オンの可逆的な吸蔵放出が可能な酸化物を活物質とする
正極と負極との間に、リチウムイオン伝導性を有する結
晶質酸化物からなる固体電解質を挟持した固体電解質電
池において、前記活物質および固体電解質の粒子をゾル
−ゲル法で合成されたシリカ、またはゾル−ゲル法で合
成されたテトラアルコキシシランとポリジメチルシロキ
サンとの共重合体で結着したことを特徴とする。
に、本発明に係る固体電解質電池によれば、リチウムイ
オンの可逆的な吸蔵放出が可能な酸化物を活物質とする
正極と負極との間に、リチウムイオン伝導性を有する結
晶質酸化物からなる固体電解質を挟持した固体電解質電
池において、前記活物質および固体電解質の粒子をゾル
−ゲル法で合成されたシリカ、またはゾル−ゲル法で合
成されたテトラアルコキシシランとポリジメチルシロキ
サンとの共重合体で結着したことを特徴とする。
【0019】上記固体電解質電池では、前記活物質およ
び固体電解質の粒子があらかじめテトラアルコキシシラ
ンで表面処理されたものであることことが望ましい。
び固体電解質の粒子があらかじめテトラアルコキシシラ
ンで表面処理されたものであることことが望ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
る。図1は本発明の固体電解質電池の構成例を示す断面
図であり、1はアルミ箔、2は導電性ペースト、3は負
極側集電層、4は負極、5は固体電解質、6は正極、7
は正極側集電層、8はアルミナ基板、9は絶縁部であ
る。
る。図1は本発明の固体電解質電池の構成例を示す断面
図であり、1はアルミ箔、2は導電性ペースト、3は負
極側集電層、4は負極、5は固体電解質、6は正極、7
は正極側集電層、8はアルミナ基板、9は絶縁部であ
る。
【0021】正極6および負極4に用いる活物質として
は、スピネル型リチウムマンガン複合酸化物、スピネル
型リチウムマグネシウムマンガン複合酸化物、スピネル
型リチウムニッケルマンガン複合酸化物、スピネル型リ
チウムチタン複合酸化物、スピネル型リチウムニオブチ
タン複合酸化物、およびスピネル型リチウム鉄チタン複
合酸化物のうちの少なくとも1種類が用いられる。これ
らはリチウムイオンのチャネルが3次元構造をとるた
め、異方性が無く、したがって結晶のどの面が固体電解
質と接していようとリチウムイオンの脱挿入に影響がな
いことから、固体電解質電池に用いられる活物質として
ふさわしい。またこれら活物質は充放電に伴う体積変化
が小さく、したがって充放電に伴う結晶崩壊が起こりに
くいため、固体電解質電池に用いられる活物質としてふ
さわしい。
は、スピネル型リチウムマンガン複合酸化物、スピネル
型リチウムマグネシウムマンガン複合酸化物、スピネル
型リチウムニッケルマンガン複合酸化物、スピネル型リ
チウムチタン複合酸化物、スピネル型リチウムニオブチ
タン複合酸化物、およびスピネル型リチウム鉄チタン複
合酸化物のうちの少なくとも1種類が用いられる。これ
らはリチウムイオンのチャネルが3次元構造をとるた
め、異方性が無く、したがって結晶のどの面が固体電解
質と接していようとリチウムイオンの脱挿入に影響がな
いことから、固体電解質電池に用いられる活物質として
ふさわしい。またこれら活物質は充放電に伴う体積変化
が小さく、したがって充放電に伴う結晶崩壊が起こりに
くいため、固体電解質電池に用いられる活物質としてふ
さわしい。
【0022】固体電解質5に用いられるリチウムイオン
伝導性結晶質酸化物としては、Li 1+xMxTi2-x(P
O4)3[MはAlまたはGa]、Li1+x+yMxTi2-x
SiyP3-yO12[MはAlまたはGa]、Li1+(4-n)x
MxTi2-x(PO4)3[Mは1価または2価の陽イオ
ン、Mが1価のときn=1、Mが2価のときn=2、x
は0.1〜0.5]のうちの少なくとも1種類が用いら
れる。
伝導性結晶質酸化物としては、Li 1+xMxTi2-x(P
O4)3[MはAlまたはGa]、Li1+x+yMxTi2-x
SiyP3-yO12[MはAlまたはGa]、Li1+(4-n)x
MxTi2-x(PO4)3[Mは1価または2価の陽イオ
ン、Mが1価のときn=1、Mが2価のときn=2、x
は0.1〜0.5]のうちの少なくとも1種類が用いら
れる。
【0023】正極6を作製するには、活物質と導電剤と
ゾル−ゲル法で合成したシリカ重合体を含む粘度1ポイ
ズ以上のアルコール溶液とを混合してスラリーを調整
し、このスラリーをアルミナ基板8上にスパッタリング
法または蒸着法にて形成した金の膜などからなる正極側
集電層7上に塗布し、150℃で乾燥した後、500〜
800℃で熱処理する方法が用いられる。
ゾル−ゲル法で合成したシリカ重合体を含む粘度1ポイ
ズ以上のアルコール溶液とを混合してスラリーを調整
し、このスラリーをアルミナ基板8上にスパッタリング
法または蒸着法にて形成した金の膜などからなる正極側
集電層7上に塗布し、150℃で乾燥した後、500〜
800℃で熱処理する方法が用いられる。
【0024】アルミナ基板8は電槽の一部として、ま
た、固体電解質電池の形状保持のために配置される。基
板8の材質としてはアルミナに限定されるものではな
く、例えばジルコニアなども用いることができるが、価
格の低いことや電子部品の実装に広く用いられているこ
とを考慮すると、アルミナが好ましい。
た、固体電解質電池の形状保持のために配置される。基
板8の材質としてはアルミナに限定されるものではな
く、例えばジルコニアなども用いることができるが、価
格の低いことや電子部品の実装に広く用いられているこ
とを考慮すると、アルミナが好ましい。
【0025】ここでシリカ重合体を含むアルコール溶液
の粘度を1ポイズ以上とするのは、塗布した後のスラリ
ーが乾燥するまでの保形性を考慮したためである。粘度
が低いと膜厚を薄くするのに適しているが、乾燥するま
でにスラリーが流れやすいため、取り扱いにくいという
問題が発生する。
の粘度を1ポイズ以上とするのは、塗布した後のスラリ
ーが乾燥するまでの保形性を考慮したためである。粘度
が低いと膜厚を薄くするのに適しているが、乾燥するま
でにスラリーが流れやすいため、取り扱いにくいという
問題が発生する。
【0026】シリカ重合体の原料モノマーとしては、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライ
ソプロポキシシランなどのテトラアルコキシシランが用
いられる。
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライ
ソプロポキシシランなどのテトラアルコキシシランが用
いられる。
【0027】また、シリカ重合体を溶解するアルコール
には、メタノール、エタノール、イソプロパノールなど
が用いられる。
には、メタノール、エタノール、イソプロパノールなど
が用いられる。
【0028】シリカ重合体の原料モノマーに有機物を混
合して共重合させると有機修飾シリケートを合成するこ
とができる。有機修飾シリケートは150℃程度の低温
で合成できる他、混合する成分として可撓性のあるもの
を選択することで固体電解質電池にフレキシブル性を持
たせることができるという利点がある。
合して共重合させると有機修飾シリケートを合成するこ
とができる。有機修飾シリケートは150℃程度の低温
で合成できる他、混合する成分として可撓性のあるもの
を選択することで固体電解質電池にフレキシブル性を持
たせることができるという利点がある。
【0029】例えばテトラエトキシシランとポリジメチ
ルシロキサンを共重合させることで、破断するまで6〜
15%も伸長し、1×107Pa程度のヤング率を示す
フレキシブルな材料を合成することも可能である。
ルシロキサンを共重合させることで、破断するまで6〜
15%も伸長し、1×107Pa程度のヤング率を示す
フレキシブルな材料を合成することも可能である。
【0030】ただし、リチウムイオンに対してホッピン
グサイトを高密度かつ規則的に配置させるのはあくまで
シリカであるので、有機物の混合比は低く抑えることが
好ましい。
グサイトを高密度かつ規則的に配置させるのはあくまで
シリカであるので、有機物の混合比は低く抑えることが
好ましい。
【0031】固体電解質5を作製するには、リチウムイ
オン伝導性結晶質酸化物とゾル−ゲル法で合成したシリ
カ重合体を含む粘度1ポイズ以上のアルコール溶液とを
混合してスラリーを調整し、このスラリーを熱処理した
正極6上に塗布し、150℃で乾燥した後、500〜8
00℃で熱処理する方法が用いられる。
オン伝導性結晶質酸化物とゾル−ゲル法で合成したシリ
カ重合体を含む粘度1ポイズ以上のアルコール溶液とを
混合してスラリーを調整し、このスラリーを熱処理した
正極6上に塗布し、150℃で乾燥した後、500〜8
00℃で熱処理する方法が用いられる。
【0032】負極4を作製するには、活物質と導電剤と
ゾル−ゲル法で合成したシリカ重合体を含む粘度1ポイ
ズ以上のアルコール溶液とを混合してスラリーを調整
し、このスラリーを熱処理した固体電解質5上に塗布
し、150℃で乾燥した後、500〜800℃で熱処理
する方法が用いられる。
ゾル−ゲル法で合成したシリカ重合体を含む粘度1ポイ
ズ以上のアルコール溶液とを混合してスラリーを調整
し、このスラリーを熱処理した固体電解質5上に塗布
し、150℃で乾燥した後、500〜800℃で熱処理
する方法が用いられる。
【0033】熱処理した負極4上にスパッタリング法ま
たは蒸着法で金などの膜を形成して負極側集電層3とす
る。
たは蒸着法で金などの膜を形成して負極側集電層3とす
る。
【0034】正極側集電層7および負極側集電層3は、
それぞれ正極6または負極4からの集電のために配置さ
れる。
それぞれ正極6または負極4からの集電のために配置さ
れる。
【0035】アルミ箔1は負極側外部端子兼電槽の一部
として配置される。ここで、材質としてはアルミニウム
に限定する必要はなく、例えば銅箔なども用いることが
できるが、価格の低いことを考慮するとアルミ箔が好ま
しい。アルミ箔1と負極側集電層3とを電気的に接触さ
せるために導電性ペースト2が用いられる。導電性ペー
スト2は導電性炭素材料などを高分子粘着材に分散させ
たものが用いられる。
として配置される。ここで、材質としてはアルミニウム
に限定する必要はなく、例えば銅箔なども用いることが
できるが、価格の低いことを考慮するとアルミ箔が好ま
しい。アルミ箔1と負極側集電層3とを電気的に接触さ
せるために導電性ペースト2が用いられる。導電性ペー
スト2は導電性炭素材料などを高分子粘着材に分散させ
たものが用いられる。
【0036】絶縁部9は正極6と負極4との短絡を防ぐ
ために配置され、例えばポリエチレン、ポリプロピレン
などの高分子が用いられる。
ために配置され、例えばポリエチレン、ポリプロピレン
などの高分子が用いられる。
【0037】なお、活物質粒子や固体電解質粒子をあら
かじめテトラアルコキシシランで表面処理しておくと、
特性が改善される。表面処理は粒子表面の結合水や吸着
水を用いてテトラアルコキシシランを結合させるために
行なう。表面処理の方法としては、活物質粒子または固
体電解質粒子とテトラアルコキシシランとを混合し、室
温で攪拌するだけで可能である。なお反応を促進するた
めに、触媒としてごく微量の水や酸を加えてもかまわな
い。
かじめテトラアルコキシシランで表面処理しておくと、
特性が改善される。表面処理は粒子表面の結合水や吸着
水を用いてテトラアルコキシシランを結合させるために
行なう。表面処理の方法としては、活物質粒子または固
体電解質粒子とテトラアルコキシシランとを混合し、室
温で攪拌するだけで可能である。なお反応を促進するた
めに、触媒としてごく微量の水や酸を加えてもかまわな
い。
【0038】テトラアルコキシシランはシリカ重合体に
比べて分子量が小さく、また粘土も低く、粒子との反応
が容易であるため、表面処理を行なうことによってリチ
ウムイオンのホッピングサイトとなる酸化物イオンを粒
子表面のごく近傍に高密度に存在させることができるよ
うになる。また、粒子表面に結合したテトラアルコキシ
シランはシリカ重合体との親和性も高い。したがって未
処理の粒子に比べて界面抵抗が低減できる。
比べて分子量が小さく、また粘土も低く、粒子との反応
が容易であるため、表面処理を行なうことによってリチ
ウムイオンのホッピングサイトとなる酸化物イオンを粒
子表面のごく近傍に高密度に存在させることができるよ
うになる。また、粒子表面に結合したテトラアルコキシ
シランはシリカ重合体との親和性も高い。したがって未
処理の粒子に比べて界面抵抗が低減できる。
【0039】
【実施例】[実施例1]Li1.1Mn1.9O4を100w
t%、テトラエトキシシランを50wt%秤量し、室温
にて2時間攪拌した後、150℃で2時間乾燥すること
によって表面処理を行なった。
t%、テトラエトキシシランを50wt%秤量し、室温
にて2時間攪拌した後、150℃で2時間乾燥すること
によって表面処理を行なった。
【0040】表面処理を行なったLi1.1Mn1.9O4を
80wt%秤量し、金パウダーを10wt%秤量し、粘
度1ポイズに調整したテトラエトキシシラン重合体の重
量が10wt%になるようにエタノール溶液を秤量し、
これらを混合してスラリーを調整した。
80wt%秤量し、金パウダーを10wt%秤量し、粘
度1ポイズに調整したテトラエトキシシラン重合体の重
量が10wt%になるようにエタノール溶液を秤量し、
これらを混合してスラリーを調整した。
【0041】このスラリーをアルミナ基板上にスパッタ
リング法にて形成した金の膜からなる正極側集電層上に
塗布し、150℃で24時間乾燥した後、650℃で1
0時間熱処理して正極を形成した。
リング法にて形成した金の膜からなる正極側集電層上に
塗布し、150℃で24時間乾燥した後、650℃で1
0時間熱処理して正極を形成した。
【0042】次にLi1.3Al0.3Ti1.7(PO4)3を
100wt%、テトラエトキシシランを50wt%秤量
し、室温にて2時間攪拌した後、150℃で2時間乾燥
することによって表面処理を行なった。
100wt%、テトラエトキシシランを50wt%秤量
し、室温にて2時間攪拌した後、150℃で2時間乾燥
することによって表面処理を行なった。
【0043】表面処理を行なったLi1.3Al0.3Ti
1.7(PO4)3を90wt%秤量し、粘度1ポイズに調
整したテトラエトキシシラン重合体の重量が10wt%
になるようにエタノール溶液を秤量し、これらを混合し
てスラリーを調整した。
1.7(PO4)3を90wt%秤量し、粘度1ポイズに調
整したテトラエトキシシラン重合体の重量が10wt%
になるようにエタノール溶液を秤量し、これらを混合し
てスラリーを調整した。
【0044】このスラリーを正極上に塗布し、150℃
で24時間乾燥した後、650℃で10時間熱処理して
固体電解質を形成した。
で24時間乾燥した後、650℃で10時間熱処理して
固体電解質を形成した。
【0045】次にLi1.33Mn1.67O4を100wt
%、テトラエトキシシランを50wt%秤量し、室温に
て2時間攪拌した後、150℃で2時間乾燥することに
よって表面処理を行なった。
%、テトラエトキシシランを50wt%秤量し、室温に
て2時間攪拌した後、150℃で2時間乾燥することに
よって表面処理を行なった。
【0046】表面処理を行なったLi1.33Mn1.67O4
を80wt%秤量し、金パウダーを10wt%秤量し、
粘度1ポイズに調整したテトラエトキシシラン重合体の
重量が10wt%になるようにエタノール溶液を秤量
し、これらを混合してスラリーを調整した。
を80wt%秤量し、金パウダーを10wt%秤量し、
粘度1ポイズに調整したテトラエトキシシラン重合体の
重量が10wt%になるようにエタノール溶液を秤量
し、これらを混合してスラリーを調整した。
【0047】このスラリーを固体電解質上に塗布し、1
50℃で24時間乾燥した後、650℃で10時間熱処
理して負極を形成した。
50℃で24時間乾燥した後、650℃で10時間熱処
理して負極を形成した。
【0048】厚さは正極が100μm、固体電解質が1
0μm、負極が100μmの、計210μmであった。
0μm、負極が100μmの、計210μmであった。
【0049】負極上に金をスパッタリングして負極側集
電層を形成した後、外周部に溶融ポリエチレンを塗布し
て冷却固化し、絶縁部を形成した。
電層を形成した後、外周部に溶融ポリエチレンを塗布し
て冷却固化し、絶縁部を形成した。
【0050】さらに負極側集電層上に導電性炭素を分散
させた導電性ペーストを塗布し、この上からアルミ箔を
貼り付けて、外部端子兼電槽とした。
させた導電性ペーストを塗布し、この上からアルミ箔を
貼り付けて、外部端子兼電槽とした。
【0051】[実施例2]Li1.1Mn1.9O4を100
wt%、テトラエトキシシランを50wt%秤量し、室
温にて2時間攪拌した後、150℃で2時間乾燥するこ
とによって表面処理を行なった。
wt%、テトラエトキシシランを50wt%秤量し、室
温にて2時間攪拌した後、150℃で2時間乾燥するこ
とによって表面処理を行なった。
【0052】表面処理を行なったLi1.1Mn1.9O4を
80wt%秤量し、アセチレンブラックを10wt%秤
量し、粘度1ポイズに調整したテトラエトキシシラン/
ポリジメチルシロキサン(平均分子量1000)=95
/5wt%共重合体の重量が10wt%になるようにエ
タノール溶液を秤量し、これらを混合してスラリーを調
整した。
80wt%秤量し、アセチレンブラックを10wt%秤
量し、粘度1ポイズに調整したテトラエトキシシラン/
ポリジメチルシロキサン(平均分子量1000)=95
/5wt%共重合体の重量が10wt%になるようにエ
タノール溶液を秤量し、これらを混合してスラリーを調
整した。
【0053】このスラリーをアルミナ基板上にスパッタ
リング法にて形成した金の膜からなる正極側集電層上に
塗布し、150℃で5時間熱処理することによって硬化
させ、正極を形成した。
リング法にて形成した金の膜からなる正極側集電層上に
塗布し、150℃で5時間熱処理することによって硬化
させ、正極を形成した。
【0054】次にLi1.3Al0.3Ti1.7(PO4)3を
100wt%、テトラエトキシシランを50wt%秤量
し、室温にて2時間攪拌した後、150℃で2時間乾燥
することによって表面処理を行なった。
100wt%、テトラエトキシシランを50wt%秤量
し、室温にて2時間攪拌した後、150℃で2時間乾燥
することによって表面処理を行なった。
【0055】表面処理を行なったLi1.3Al0.3Ti
1.7(PO4)3を90wt%秤量し、粘度1ポイズに調
整したテトラエトキシシラン/ポリジメチルシロキサン
(平均分子量1000)=95/5wt%共重合体の重
量が10wt%になるようにエタノール溶液を秤量し、
これらを混合してスラリーを調整した。
1.7(PO4)3を90wt%秤量し、粘度1ポイズに調
整したテトラエトキシシラン/ポリジメチルシロキサン
(平均分子量1000)=95/5wt%共重合体の重
量が10wt%になるようにエタノール溶液を秤量し、
これらを混合してスラリーを調整した。
【0056】このスラリーを正極上に塗布し、150℃
で5時間熱処理することによって硬化させ、固体電解質
を形成した。
で5時間熱処理することによって硬化させ、固体電解質
を形成した。
【0057】次にLi1.33Mn1.67O4を100wt
%、テトラエトキシシランを50wt%秤量し、室温に
て2時間攪拌した後、150℃で2時間乾燥することに
よって表面処理を行なった。
%、テトラエトキシシランを50wt%秤量し、室温に
て2時間攪拌した後、150℃で2時間乾燥することに
よって表面処理を行なった。
【0058】表面処理を行なったLi1.33Mn1.67O4
を80wt%秤量し、アセチレンブラックを10wt%
秤量し、粘度1ポイズに調整したテトラエトキシシラン
/ポリジメチルシロキサン(平均分子量1000)=9
5/5wt%共重合体の重量が10wt%になるように
エタノール溶液を秤量し、これらを混合してスラリーを
調整した。
を80wt%秤量し、アセチレンブラックを10wt%
秤量し、粘度1ポイズに調整したテトラエトキシシラン
/ポリジメチルシロキサン(平均分子量1000)=9
5/5wt%共重合体の重量が10wt%になるように
エタノール溶液を秤量し、これらを混合してスラリーを
調整した。
【0059】このスラリーを固体電解質上に塗布し、1
50℃で5時間熱処理することによって硬化させ、負極
を形成した。
50℃で5時間熱処理することによって硬化させ、負極
を形成した。
【0060】厚さは正極が100μm、固体電解質が1
0μm、負極が100μmの、計210μmであった。
0μm、負極が100μmの、計210μmであった。
【0061】負極上に金をスパッタリングして負極側集
電層を形成した後、外周部に溶融ポリエチレンを塗布し
て冷却固化し、絶縁部を形成した。
電層を形成した後、外周部に溶融ポリエチレンを塗布し
て冷却固化し、絶縁部を形成した。
【0062】さらに負極側集電層上に導電性炭素を分散
させた導電性ペーストを塗布し、この上からアルミ箔を
貼り付けて、外部端子兼電槽とした。
させた導電性ペーストを塗布し、この上からアルミ箔を
貼り付けて、外部端子兼電槽とした。
【0063】[比較例1]Li1.1Mn1.9O4を80w
t%秤量し、アセチレンブラックを10wt%秤量し、
ポリエチレンオキサイドの重量が10wt%になるよう
にアセトニトリル溶液を秤量し、これらを混合してスラ
リーを調整した。
t%秤量し、アセチレンブラックを10wt%秤量し、
ポリエチレンオキサイドの重量が10wt%になるよう
にアセトニトリル溶液を秤量し、これらを混合してスラ
リーを調整した。
【0064】このスラリーをアルミナ基板上にスパッタ
リング法にて形成した金の膜からなる正極側集電層上に
塗布し、80℃で5時間熱処理することによって硬化さ
せ、正極を形成した。
リング法にて形成した金の膜からなる正極側集電層上に
塗布し、80℃で5時間熱処理することによって硬化さ
せ、正極を形成した。
【0065】次にLi1.3Al0.3Ti1.7(PO4)3を
90wt%秤量し、ポリエチレンオキサイドの重量が1
0wt%になるようにアセトニトリル溶液を秤量し、こ
れらを混合してスラリーを調整した。
90wt%秤量し、ポリエチレンオキサイドの重量が1
0wt%になるようにアセトニトリル溶液を秤量し、こ
れらを混合してスラリーを調整した。
【0066】このスラリーを正極上に塗布し、80℃で
5時間熱処理することによって硬化させ、固体電解質を
形成した。
5時間熱処理することによって硬化させ、固体電解質を
形成した。
【0067】次にLi1.33Mn1.67O4を80wt%秤
量し、アセチレンブラックを10wt%秤量し、ポリエ
チレンオキサイドの重量が10wt%になるようにアセ
トニトリル溶液を秤量し、これらを混合してスラリーを
調整した。
量し、アセチレンブラックを10wt%秤量し、ポリエ
チレンオキサイドの重量が10wt%になるようにアセ
トニトリル溶液を秤量し、これらを混合してスラリーを
調整した。
【0068】このスラリーを固体電解質上に塗布し、8
0℃で5時間熱処理することによって硬化させ、負極を
形成した。
0℃で5時間熱処理することによって硬化させ、負極を
形成した。
【0069】厚さは正極が100μm、固体電解質が1
0μm、負極が100μmの、計210μmであった。
0μm、負極が100μmの、計210μmであった。
【0070】負極上に金をスパッタリングして負極側集
電層を形成した後、外周部に溶融ポリエチレンを塗布し
て冷却固化し、絶縁部を形成した。
電層を形成した後、外周部に溶融ポリエチレンを塗布し
て冷却固化し、絶縁部を形成した。
【0071】さらに負極側集電層上に導電性炭素を分散
させた導電性ペーストを塗布し、この上からアルミ箔を
貼り付けて、外部端子兼電槽とした。
させた導電性ペーストを塗布し、この上からアルミ箔を
貼り付けて、外部端子兼電槽とした。
【0072】[電気化学的評価]以上の固体電解質電池
を用いて、100μA/cm2の電流密度で充放電容量
の測定を行った。その結果を表1に示す。なお、容量は
正極基準で算出した。
を用いて、100μA/cm2の電流密度で充放電容量
の測定を行った。その結果を表1に示す。なお、容量は
正極基準で算出した。
【0073】
【表1】
【0074】表1からわかるように、活物質および固体
電解質の粒子をゾル−ゲル法で合成されたシリカ、また
はゾル−ゲル法で合成されたテトラアルコキシシランと
ポリジメチルシロキサンとの共重合体で結着した実施例
では、ポリエーテルで結着した比較例に比べて充放電容
量が高い。
電解質の粒子をゾル−ゲル法で合成されたシリカ、また
はゾル−ゲル法で合成されたテトラアルコキシシランと
ポリジメチルシロキサンとの共重合体で結着した実施例
では、ポリエーテルで結着した比較例に比べて充放電容
量が高い。
【0075】これは、粒子の接触点近傍にリチウムイオ
ンのホッピングサイトとなる酸素が高密度かつ規則的に
配置しているため、ポリエーテルで結着した場合に比べ
て界面抵抗が低減されことによるものと推測される。
ンのホッピングサイトとなる酸素が高密度かつ規則的に
配置しているため、ポリエーテルで結着した場合に比べ
て界面抵抗が低減されことによるものと推測される。
【0076】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る固体電解質
電池によれば、リチウムイオンの可逆的な吸蔵放出が可
能な酸化物を活物質とする正極と負極との間に、リチウ
ムイオン伝導性を有する結晶質酸化物からなる固体電解
質を挟持した固体電解質電池において、前記活物質およ
び固体電解質の粒子をゾル−ゲル法で合成されたシリ
カ、またはゾル−ゲル法で合成されたテトラアルコキシ
シランとポリジメチルシロキサンとの共重合体で結着し
たことにより、粒子の接触点近傍にリチウムイオンのホ
ッピングサイトとなる酸素が高密度かつ規則的に配置し
ているため、ポリエーテルで結着した場合に比べて界面
抵抗が低減され、活物質の利用効率が高い固体電解質電
池を得ることができる。
電池によれば、リチウムイオンの可逆的な吸蔵放出が可
能な酸化物を活物質とする正極と負極との間に、リチウ
ムイオン伝導性を有する結晶質酸化物からなる固体電解
質を挟持した固体電解質電池において、前記活物質およ
び固体電解質の粒子をゾル−ゲル法で合成されたシリ
カ、またはゾル−ゲル法で合成されたテトラアルコキシ
シランとポリジメチルシロキサンとの共重合体で結着し
たことにより、粒子の接触点近傍にリチウムイオンのホ
ッピングサイトとなる酸素が高密度かつ規則的に配置し
ているため、ポリエーテルで結着した場合に比べて界面
抵抗が低減され、活物質の利用効率が高い固体電解質電
池を得ることができる。
【図1】本発明における固体電解質電池の構成例を示す
断面図である。
断面図である。
1:アルミ箔、2:導電性ペースト、3:負極側集電
層、4:負極、 5:固体電解質、6:正極、7:正極
側集電層、8:アルミナ基板、 9:絶縁部
層、4:負極、 5:固体電解質、6:正極、7:正極
側集電層、8:アルミナ基板、 9:絶縁部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三島 洋光 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内 (72)発明者 馬込 伸二 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内 (72)発明者 大崎 誠 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内 (72)発明者 樋口 永 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 5H024 AA02 BB14 CC04 CC07 EE09 FF23 5H029 AJ01 AJ06 AK03 AL03 AM12 BJ04 CJ02 CJ05 CJ22 EJ14
Claims (2)
- 【請求項1】 リチウムイオンの可逆的な吸蔵放出が可
能な酸化物を活物質とする正極と負極との間に、リチウ
ムイオン伝導性を有する結晶質酸化物からなる固体電解
質を挟持した固体電解質電池において、前記活物質およ
び固体電解質の粒子をゾル−ゲル法で合成されたシリ
カ、またはゾル−ゲル法で合成されたテトラアルコキシ
シランとポリジメチルシロキサンとの共重合体で結着し
たことを特徴とする固体電解質電池。 - 【請求項2】 前記活物質および固体電解質の粒子があ
らかじめテトラアルコキシシランで表面処理されたもの
であることを特徴とする請求項1に記載の固体電解質電
池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000021852A JP2001210375A (ja) | 2000-01-26 | 2000-01-26 | 固体電解質電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000021852A JP2001210375A (ja) | 2000-01-26 | 2000-01-26 | 固体電解質電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001210375A true JP2001210375A (ja) | 2001-08-03 |
Family
ID=18548211
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000021852A Pending JP2001210375A (ja) | 2000-01-26 | 2000-01-26 | 固体電解質電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001210375A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2009301726A (ja) * | 2008-06-10 | 2009-12-24 | Kazu Tomoyose | リチウムイオン電池の製法及びリチウム電池の製法 |
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US9577285B2 (en) | 2010-10-15 | 2017-02-21 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Solid electrolyte, method for preparing same, and rechargeable lithium battery comprising solid electrolyte and solid electrolyte particles |
-
2000
- 2000-01-26 JP JP2000021852A patent/JP2001210375A/ja active Pending
Cited By (13)
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US9325001B2 (en) | 2011-02-02 | 2016-04-26 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Composite active material, method for producing composite active material, and battery |
JP2012195198A (ja) * | 2011-03-17 | 2012-10-11 | Seiko Epson Corp | 活物質層の製造方法と活物質層、全固体電池の製造方法と全固体電池 |
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