JP2001210050A - 磁気ディスクカートリッジ - Google Patents

磁気ディスクカートリッジ

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JP2001210050A
JP2001210050A JP2000015457A JP2000015457A JP2001210050A JP 2001210050 A JP2001210050 A JP 2001210050A JP 2000015457 A JP2000015457 A JP 2000015457A JP 2000015457 A JP2000015457 A JP 2000015457A JP 2001210050 A JP2001210050 A JP 2001210050A
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Kengo Oishi
健吾 大石
Akira Mizuta
章 水田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シェル内面に対するライナーの固着形態を変
更して良好なクリーニング性と駆動抵抗の軽減との両立
を図る。 【解決手段】 上下のシェル1,2の接合による窓部10,
11を有するケースC内に円盤状の磁気ディスクメディア
4を回転可能に収容し、磁気ディスクメディア4に対向
するシェル1,2の内面にライナー5を固着するについ
て、ライナー5は一部分であるフリー部5aをシェル内面
から離れて磁気ディスクメディア4の表面に接触可能と
し、そのメディア回転方向Dに対する下流側を略半径方
向に切断して自由端に設け、フリー部5aの少なくとも1
点を点状にシェル1,2の内面に固着してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスクメデ
ィアをケース内に収容してなり、この磁気ディスクメデ
ィアを回転させて磁気記録再生に利用する磁気ディスク
カートリッジに関し、特に、磁気ディスクメディアに対
向する上下シェルの内面へのライナーの固着形態に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクカートリッジは、上下シェ
ルを接合してなるケース内に円盤状の磁気ディスクメデ
ィアを回転自在に収容したもので、その磁気ディスクメ
ディアに磁気ヘッドによって記録再生を行うについては
高い信頼性の確保が必要である。
【0003】上記信頼性の確保の点では、いわゆるドロ
ップアウトの原因となる塵埃を磁気ディスクメディア又
は磁気ヘッドに付着させないことが重要である。この塵
埃は、磁気ディスクカートリッジ内部で発生するもの及
び外部から侵入するものであるが、その発生及び侵入を
完全に防止することは困難である。
【0004】そして、磁気ディスクメディアに付着した
塵埃を拭き取るために、ケース内面に不織布等によるラ
イナーを配設し、このライナーをリフターによって磁気
ディスクメディア表面に接触させて磁気ディスクメディ
ア表面をワイピングすることが行われている。
【0005】しかし、磁気ディスクカートリッジにおい
ては、磁気ディスクメディアの記録容量の増大に対応し
て転送レートを高めるために高速回転化が図られ、その
駆動トルクの安定性の確保やモータのトルク容量アップ
を抑える点から、前記ライナーとの接触を軽減する傾向
にある。これに伴い、前記ライナーによる磁気ディスク
メディア表面の除塵効果が少なくなり、磁気ディスクメ
ディアに付着した塵埃が磁気ヘッドのヘッドギャップに
堆積することに伴うドロップアウトの発生等の問題が顕
著となり、対策が必要とされる。
【0006】上記のような点から、特開平11−45541 号
公報に記載されているように、ケース内に磁気ディスク
メディアを回転可能に収容した磁気ディスクカートリッ
ジにおいて、上記磁気ディスクメディアの上下に対向し
てケース内面に平坦に固着するライナーの一部にケース
内面に固着しないフリー部を設け、このフリー部の端部
を自由端として磁気ディスクメディアの回転に伴ってケ
ース内面から離れて該メディア表面に接触させ、そのク
リーニングを行うようにした技術が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記のよう
にライナーにおけるフリー部の自由端を磁気ディスクメ
ディアに接触させるようにした場合に、フリー部が安定
した状態で磁気ディスクメディアに接触しないと所期の
クリーニング作用が得られない恐れがある。
【0008】前記先行例におけるフリー部は、磁気ディ
スクメディアの回転に伴う空気の流れに伴う負圧効果に
よって浮き上がって磁気ディスクメディアと接触すると
されているが、実際には磁気ディスクメディアの回転に
伴う負圧効果は十分に得られ難く、フリー部の自由端の
傾きによる磁気ディスクメディアとの接触によりクリー
ニング効果が得られると考えられ、その状態においてフ
リー部の自由端の位置はシェルの設置位置(縦横)、温
湿度に伴う膨潤などにより接触条件が変化し、クリーニ
ング効果にバラツキが生じる恐れがある。
【0009】一方、前記フリー部の磁気ディスクメディ
アに対する接触状態は、クリーニング機能の確保と磁気
ディスクメディアの駆動トルクの軽減との兼ね合いによ
り適正な状態に保持されると共に、保存時に磁気ディス
クメディアの変形を生起しないように設定する必要があ
る。
【0010】つまり、ライナーは吸湿性を有することか
ら、磁気ディスクカートリッジの保存時にライナーが吸
湿膨潤し、膨潤したライナーの表面が波打つように膨張
して磁気ディスクメディア表面に接触し、これを押圧す
ると共に高温条件が加わると磁気ディスクメディア自体
が変形しやすくなり、上記ライナーの押圧で磁気ディス
クメディアに変形が生起し、高記録密度の記録再生にお
いては、磁気ディスクメディアに変形が生起するとその
記録面と磁気ヘッドとのインターフェース劣化(ヘッド
タッチ不良)になり、エラーが発生して信頼性が低下す
る問題が生じることがあった。
【0011】また、ライナーをケース内面に平坦に固着
したものでは、フリー部がケース内面から離れにくく、
このフリー部が磁気ディスクメディアと接触せず、十分
なクリーニング作用が得られない恐れがある。例えば、
ライナーに静電気が発生してケース内面への付着力が大
きくなっていたり、ライナーが変形しにくい材質のもの
では、磁気ディスクメディアの高速回転時にフリー部の
自由端がケース内面から離れず、また離れてもメディア
表面に十分に接触せずその表面に付着している塵埃の除
去が不十分となって前述のドロップアウトの発生を招く
ことになる。
【0012】特に、水平状態で使用される場合に、ケー
スの上シェル内面に固着したライナーのフリー部は自重
によって垂れ下がることでケース内面から離れやすい
が、下シェル内面に固着したライナーは自重に抗して浮
き上がる必要があることから離れにくく、上記のような
問題が生起しやすい。
【0013】また、レーヨンとPET又はナイロン、P
P等を混紡した不織布において、切断部付近から、磁気
ヘッド挿入用窓部に繊維がほつれてはみ出し、磁気ヘッ
ドに付着する可能性がある。
【0014】本発明は上記点に鑑みなされたもので、シ
ェル内面に対するライナーの固着形態を変更して良好な
クリーニング性と駆動抵抗の軽減との両立を図るように
した磁気ディスクカートリッジを提供せんとするもので
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明の磁気ディスクカートリッジは、上下のシェルの接合
によるケース内に円盤状の磁気ディスクメディアを回転
可能に収容すると共に、前記ケースに磁気ヘッド挿入用
の窓部を有し、前記磁気ディスクメディアに対向する前
記シェルの内面にそれぞれライナーを固着してなる磁気
ディスクカートリッジにおいて、前記ライナーは一部分
がシェル内面から離れて磁気ディスクメディアの表面に
接触可能なフリー部に設けられ、該フリー部のメディア
回転方向に対する下流側が略半径方向に切断されて自由
端に設けられると共に、前記フリー部の少なくとも1点
が点状にシェル内面に固着されてなることを特徴とする
ものである。
【0016】その際、自由端近傍の略中央部の1点を点
状にシェル内面に固着するのが好適である。
【0017】本発明の他の磁気ディスクカートリッジ
は、磁気ディスクメディアに対向するシェルの内面に固
着したライナーの一部分がシェル内面から離れて磁気デ
ィスクメディアの表面に接触可能なフリー部に設けら
れ、該フリー部のメディア回転方向に対する下流側が略
半径方向に切断されて自由端に設けられると共に、前記
フリー部に対応するシェルの内面には凹部が形成され、
該凹部におけるフリー部の裏面側に起毛部材が介装され
たことを特徴とするものである。
【0018】その際、前記起毛部材は、前記ライナーと
同材料のライナーピースが凹部内に固定されるか、又
は、フリー部に隣接するライナーの端部がフリー部の裏
面側に延長されてオーバーラップされてなる。
【0019】本発明のさらに他の磁気ディスクカートリ
ッジは、磁気ディスクメディアに対向するシェルの内面
に固着したライナーの一部分がシェル内面から離れて磁
気ディスクメディアの表面に接触可能なフリー部に設け
られ、該フリー部のメディア回転方向に対する上流側の
固定端部が略半径方向に延びる直線状に固着され、該固
定端部に続くフリー部がシェル内面から離れる方向に指
向されていることを特徴とするものである。
【0020】本発明のさらに他の磁気ディスクカートリ
ッジは、磁気ディスクメディアに対向するシェルの内面
に固着したライナーが磁気ディスクメディアに面する表
面に起毛を有する不織布で構成され、該ライナーの固定
部分が粗い間隔でシェル内面に固着された後、窓部の隣
接部分におけるライナー端部が全面的又は部分的に加熱
加圧されて繊維のほつれが防止されてなることを特徴と
するものである。
【0021】
【発明の効果】上記のような本発明によれば、ライナー
の自由端を有するフリー部の少なくとも1点を点状にシ
ェル内面に固着したことにより、このフリー部の位置及
び形状を安定させて磁気ディスクメディアに対する良好
な接触状態を確保してクリーニング効果を得ると共に、
ライナー膨潤等の保存環境の影響は自由端構造で吸収し
て磁気ディスクメディアとの接触状態に影響を与えるこ
とがなく、除塵効果をさらに効率よく安定化して得られ
る。
【0022】また、他の本発明によれば、ライナーの自
由端を有するフリー部に対応するシェルの内面に凹部を
形成し、この凹部におけるフリー部の裏面側に起毛部材
を介装したことにより、この起毛部材の起毛の力でフリ
ー部をケース内面から離れるように軽く押し上げ、磁気
ディスクメディアとの接触状態を確保して良好なクリー
ニングを行うことができ、また、過剰な磁気ディスクメ
ディアとの接触を回避して磁気ディスクメディアの高速
回転を低トルクで安定して行うことができると共に、凹
部に配設したことで高温高湿状態で膨潤した際の逃げ場
となり磁気ディスクメディアへの影響を軽減できる。
【0023】さらに他の本発明によれば、ライナーのフ
リー部のメディア回転方向に対する上流側の固定端部を
略半径方向に延びる直線状に固着したことにより、フリ
ー部がシェル内面から離れて磁気ディスクメディアに接
触する方向に指向され、磁気ディスクメディアに対する
ライナーのフリー部の接触を促進しクリーニング作用を
向上しエラーの発生を低減できる。
【0024】さらに他の本発明によれば、ライナーを起
毛を有する不織布で構成し、このライナーを粗い間隔で
シェル内面に固着した後、磁気ヘッド挿入用の窓部の隣
接部分を全面的又は部分的に加熱加圧したことにより、
切断付近からの繊維のほつれを防止して窓部にはみ出す
のを防止し、磁気ヘッドへの付着等による影響を排除で
きる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態に基
づいて本発明を詳細に説明する。図1は一つの実施の形
態の磁気ディスクカートリッジの上下シェルの分解斜視
図である。
【0026】磁気ディスクカートリッジは、例えばアク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体のような
合成樹脂から形成された上シェル1と下シェル2の接合
で扁平なケースC(ハードケース)が構成され、このケ
ースC内に、中央部がセンターコア部材3に取り付けら
れて保持された円盤状の磁気ディスクメディア4(記録
媒体)が回転自在に収容されている。この磁気ディスク
メディア4の上下にそれぞれライナー5,5が設置され
る。
【0027】前記磁気ディスクメディア4は、フレキシ
ブルなポリエステルシート等からなる円盤状のベースの
両面に磁性体層が形成されたものであり、外周部と内周
部とを除く円環状に記録領域4aが設定され、この記録
領域4aの内外縁部が非記録領域4bとなっている。こ
の磁気ディスクメディア4の回転方向Dへの回転数は、
3.5インチサイズの場合、3000〜5000rpm 、
例えば3600rpm である。
【0028】前記上シェル1及び下シェル2はほぼ矩形
状の扁平形状であり、外周には側壁を形成する外周リブ
1a,2aが設けられ、隅角部には略斜めに内側リブ1
b,2bが設けられ、長方形の磁気ヘッド挿入用の窓部
10,11が設けられ、下シェル2の中心部分にはセン
ターコア部材3が臨む大きさに円形状のスピンドル孔2
cが開口されている。上シェル1の内面の中心部には、
前記センターコア部材3より内側位置に環状突起12が
突設され、この環状突起12はセンターコア部材3の内
周側に嵌入して磁気ディスクメディア4の半径方向への
移動を規制する。また、図示していないが、前記ケース
Cの窓部10,11を開閉するために、図中左右方向に
滑動自在とされたシャッター部材が組み付けられる。
【0029】前記上シェル1及び下シェル2の内面に
は、不織布シート等が略八角形状(丸形状でもよい)に
切断形成されたライナー5が超音波溶着、接着等により
固着されるものであり、前記内側リブ1b,2bはこの
ライナー5の形状に沿ってその外側に形成されている。
上下のライナー5,5は同一形状(対称形状)で、窓部
10,11に重なる部分については切除されており、中
心部についても前記環状突起12又はスピンドル孔2c
の外径より大きい円孔が開口されている。なお、磁気デ
ィスクメディア4に面するライナー5の表面に起毛が施
されたものを使用してもよい。
【0030】前記ライナー5は、窓部10,11とほぼ
反対側の部分で左右に分割され、この分割部からメディ
ア回転方向Dの上流側となるライナー5の分割部分の下
流端領域が、上下シェル1,2の内面に基本的に固着さ
れない略台形(略扇形)のフリー部5aに設けられ、こ
のフリー部5aはシェル1,2の内面から離れて磁気デ
ィスクメディア4の表面に接触可能であり、そのメディ
ア回転方向Dに対する下流側の略半径方向に分割切断さ
れた端部が自由端となる。上記フリー部5a以外の固定
部分5b(クロスハッチング領域)の全面が、例えば溶
着ホーン(図示せず)を使用した超音波溶着によって上
下シェル1,2の内面に固定される。溶着ホーンの先端
面はライナー5の固定部分5bと同形状であり、この先
端面の全面に凹凸形状による溶着パターン(溶着線)が
形成されている。
【0031】溶着パターン例としては、ライナー5の外
側形状及び除去された内側形状に沿う縁部を密なピッチ
の短い放射線状又は斜線状の溶着線で固着し、磁気ディ
スクメディア4の記録領域4aに対応する内部が破線に
よる2方向のストライプ状の平行斜め線が交差する溶着
突起により格子形状に固着される。なお、この溶着パタ
ーンは、連続線又は破線による平行縦線又は横線又は斜
め線のストライプ状に、若しくは、縦線及び横線が交差
する格子形状に、放射短線による放射形状等に形成して
もよく、その他、適宜設計変更される。
【0032】そして、前記フリー部5aの下流側の自由
端近傍の略中央部の1点の固着点Pが、点状に上下シェ
ル1,2の内面に固着されている。なお、上記固着点P
は前記フリー部5aの範囲内における少なくとも1点が
設定されるものであり、フリー部5aの位置及び形状が
図示の形態に保持されるように、フリー部5aの浮き上
がりによる磁気ディスクメディア4への接触が確保でき
る範囲内で固定される。上記固着点Pの固着は、前記固
定部分5bの固着時に同時に行い、溶着ホーンの先端面
に形成した突起でライナー5を押圧しつつ溶着するもの
である。
【0033】なお、前記フリー部5aは、後述の図4に
示すように、前記窓部10,11の近傍部分におけるメ
ディア回転方向Dの上流側部分に配設してもよく、この
フリー部5aは基本的に上シェル1及び下シェル2の内
面に非固定で、少なくとも1点の固着点Pが上下シェル
1,2の内面に固定される。また、フリー部5aの形状
は矩形状であってもよい。また、前記固定部分5bは、
感熱接着剤等を使用した接着によって上下シェル1,2
の内面に固着してもよく、その場合にも、固着点Pを同
様に接着するものである。
【0034】そして、組み付け後の磁気ディスクカート
リッジの使用状態においては、前記ライナー5はフリー
部5aが磁気ディスクメディア4の高速回転に伴ってシ
ェル1,2の内面から離れ、磁気ディスクメディア4の
表面に低圧力で軽く接触し低トルク状態でクリーニング
を行う。また、フリー部5aの一部が、特に自由端の略
中央部が固着点Pにより固定されていることで、自由端
の位置及び形状が安定し、磁気ディスクメディア4に対
する接触態様が安定し良好なクリーニング効果が得られ
ると共に、高温高湿の保存環境でライナー膨潤が生起し
た際には、フリー部5aは基本的には自由端構造であっ
て膨潤変形が自由端部分の変位で緩和され、膨潤変形に
よってライナー5が磁気ディスクメディア4に押圧接触
することによる磁気ディスクメディア4の変形を招いて
磁気ヘッドとの位置関係が変動することによる磁気記録
再生性能の劣化を招くことが防止できる。
【0035】前記固着点Pは、フリー部5aのどこに配
置してもよいが、自由端の近傍でかつ中心位置が好まし
い。
【0036】図2は他の実施の形態を示し、下シェル2
のフリー部5a近傍の断面構造を示しているが、上シェ
ル1についても同様である。
【0037】下シェル2の内面に固着したライナー5の
一部分は、図1と同様に下シェル2の内面には固着され
ずに磁気ディスクメディア4の表面に接触可能なフリー
部5aに設けられ、このフリー部5aのメディア回転方
向Dに対する下流側は略半径方向に切断されて自由端に
設けられている。
【0038】上記フリー部5aに対応する下シェル2の
内面には、例えば0.1〜0.2mmの深さに凹部13が
形成され、この凹部13に前記ライナー5とは別体の起
毛部材7(ライナーピース)が固着されている。つま
り、下シェル2(上シェル1)の内面には、その凹部1
3に起毛部材7が固着され、その後、シェル1,2の内
面にライナー5の固定部分5bが固着され、フリー部5
aの裏面側に起毛部材7が介装されてなる。
【0039】前記起毛部材7は表面に起毛が施された前
記ライナー5と同様の不織布で構成され、この起毛部材
7の起毛の力でフリー部5aの裏面をシェル内面から離
れるように軽く押し上げ、回転する磁気ディスクメディ
ア4に対する接触状態を確保しクリーニングを行う。ま
た、凹部13の形成で起毛部材7によるフリー部5aの
押し上げ量を小さくし、磁気ディスクメディア4との過
剰な接触を回避して低トルク化を図る。
【0040】図3は他の態様を示すものであり、フリー
部5aに対応する下シェル2の内面には凹部13が同様
に形成され、この凹部13にフリー部5aとは反対側の
固定部分5bのライナー端部が延長されたオーバーラッ
プ部5c(起毛部材)が凹部13内に挿入され、前記フ
リー部5aの裏面側にオーバーラップ状態で介装されて
なる。つまり、下シェル2(上シェル1)の内面には、
左右のライナー5のフリー部5aとオーバーラップ部5
cとを凹部13の部分でオーバーラップさせた状態で固
定されてなる。
【0041】この形態においても、オーバーラップ部5
cの起毛がフリー部5aを軽く押し上げて、回転する磁
気ディスクメディア4に対するフリー部5a表面の接触
状態を確保しクリーニングを行い、凹部13により磁気
ディスクメディア4との過剰な接触を回避して低トルク
化を図る。さらに、高温高湿状態で膨潤した際のフリー
部5a及びオーバーラップ部5cが凹部13に逃げ、磁
気ディスクメディア4への影響を軽減できる。
【0042】図4及び図5は他の実施の形態を示し、上
シェル1についてのみ示しているが下シェル2について
も同様である。
【0043】この実施の形態におけるライナー5は分割
されておらず、上シェル1に開口された前記窓部10の
近傍部分における、メディア回転方向Dの上流側に対応
する略扇形の部分がフリー部5aに設けられ、このフリ
ー部5aは上シェル1の内面に非固定で下流端が自由端
となり、シェル1内面から離れて磁気ディスクメディア
4の表面に接触可能である。フリー部5aを除く他の固
定部分5b(クロスハッチング領域)の全面が、超音波
溶着、接着等によってシェル2の内面に固着される。
【0044】上記フリー部5aに対応するシェル1の内
面にはリブ14が形成され、フリー部5aをシェル1の
内面から離して若干押し上げるように設けられている。
なお、上記リブ14に代えて所定角度で屈曲した板状の
リフターを取り付けて、フリー部5aをシェル1の内面
から離して若干押し上げるようにしてもよい。
【0045】そして、上記フリー部5aのメディア回転
方向Dに対する上流側の固定端部Sが略半径方向に延び
る直線状に固着され、図5に示すように、シェル1の内
面から離れる方向に指向された状態で固定されている。
このライナー5の固着は、例えば、図5に示すような溶
着ホーン20によって行われる。溶着ホーン20の先端
面には、前記ライナー5の固定部分5bを溶着する凹凸
形状による溶着パターンが形成され、突起部20aの先
端がライナー5を上シェル1(又は下シェル2)に対し
て加圧した状態で超音波振動し、溶着するものである。
また、前記フリー部5aに対応する溶着ホーン20の先
端面は凹部20bに形成され、前記固定端部Sに対応す
る直線状の突起部20cの側面は90度の角度(鋭角)
に形成されている。
【0046】上記溶着ホーン20によって上シェル1に
固着されたライナー5のフリー部5aは、固定端部Sか
ら角度θで立ち上がるようになり、リブ14の形成と共
にシェル1の内面から離れやすく自由端が浮き上がるよ
うに指向されている。そして、磁気ディスクメディア4
の回転に伴ってその表面に低圧力で軽く接触しクリーニ
ング効果を一層大きくしている。
【0047】図6はフリー部5aをライナー5の中間位
置に配設した他の実施形態を示し、図7にはその断面構
造を示している。上シェル1についてのみ示しているが
下シェル2についても同様である。
【0048】この実施形態におけるライナー5は外形が
円形状であり、窓部10から離れた位置に設けられるフ
リー部5aは上シェル1の内面に対して非固定で、その
メディア回転方向Dの上流側部分及び下流側部分におけ
る固定部分5b(クロスハッチング領域)が、上シェル
1の内面に全面的又は部分的に所定のパターンで固着さ
れる。そして、フリー部5aのメディア回転方向Dの上
流側部分の固定端部Sが、前記図5と同様に側面が90
度の角度(鋭角)に形成された直線状の突起部20cを
有する溶着ホーン20により、略半径方向に延びる直線
状に固着され、シェル1の内面から離れる方向に指向さ
れた状態で固定されている。
【0049】上記のように上シェル1に固着されたライ
ナー5のフリー部5aは、図7のように固定端部から角
度θで立ち上がるようになり、シェル1の内面から離れ
やすくフリー部5aの中央部分が盛り上がるように指向
され、磁気ディスクメディア4の回転に伴ってその表面
に低圧力で軽く接触しクリーニング効果を一層大きくし
ている。なお、この中間部のフリー部5aに対応するシ
ェル1の内面に前例と同様のリブ又はリフターを配設す
るようにしてもよい。
【0050】次に、図8の(A)及び(B)はそれぞれ他の
実施の形態におけるライナー5の固定構造における窓部
10部分の断面図である。上シェル1についてのみ示し
ているが下シェル2についても同様である。
【0051】この実施の形態におけるライナー5は、磁
気ディスクメディアに面する表面に起毛を有する不織布
で構成され、上シェル1の内面に対して前記図1又は図
6に示すように、前記窓部10の両側部分のライナー5
は固定部分5bとされて粗い間隔の溶着パターンでシェ
ル1の内面に固着されている。このライナー5の固着の
後、前記窓部10の隣接部分5dが、図8(A)では全面
的に、又は図8(B)では部分的に、加熱ヘッド21によ
って加熱加圧されて繊維のほつれが防止されている。
【0052】図8(A)の加熱ヘッド21は、窓部10の
両側部分に相当する位置に平坦な先端面21aを有し、
窓部10近傍の隣接部分5dにおけるライナー5の切断
端部が所定の幅で全面的に加熱加圧される。また、図8
(B)の加熱ヘッド21は、窓部10の両側部分に相当す
る位置に開口縁と略平行な線状の凸部21bが形成され
た先端面を有し、窓部10近傍の隣接部分5dにおける
ライナー5の切断端部が開口縁と略平行な線状に部分的
に加熱加圧される。
【0053】本実施の形態においては、ライナー5はレ
ーヨンとPET(ポリエチレンテレフタレート)又はナ
イロン又はPP(ポリプロピレン)等を混紡した起毛不
織布を使用し、その固定部分5bが粗い溶着パターンに
よってシェル1,2内面に固着されて表面がソフトなも
のであり、この不織布からライナー形状に打ち抜き加工
した切断端部から繊維がほつれて窓部10にはみ出さな
いように、上記不織布に混紡した熱可塑性繊維(PE
T、ナイロン、PP等)が軟化する温度(例えば、12
0〜150℃)で所定時間(例えば、0.5〜0.1
秒)の加熱条件で加熱ヘッド21によって加熱加圧し、
レーヨンも同時に固定してほつれの発生を防止してな
る。また、加熱加圧部分のライナー表面の起毛が押さえ
つけられて、起毛の切断及びほつれが抑制される。
【0054】なお、加熱加圧を行う範囲は、ライナー5
の表面(起毛)と磁気ディスクメディア4との接触に伴
う駆動トルクが所定範囲となるように、これに応じて調
整することが可能である。
【0055】なお、各実施の形態における前記ライナー
5のフリー部5aは、磁気ディスクメディア4の回転に
おける面振れ等が発生しないように安定性を確保する点
で、上下面で同一位置に同一形状で設けるのが望まし
い。また、前記フリー部5aは回転状態にある磁気ディ
スクメディア4の表面に軽く接触する程度に設け、接触
面積の確保による除塵作用と、過大な接触を避けて駆動
抵抗を軽減することの両立を図るようにしている。
【0056】前記各実施の形態における組み付け後の磁
気ディスクカートリッジの使用状態においては、ドライ
ブ装置に挿入して磁気ディスクメディア4が回転駆動さ
れると、前記ライナー5はフリー部5aがシェル1,2
の内面から離れ、磁気ディスクメディア4の高速回転に
伴ってその表面に低圧力で軽く接触するだけで良好なク
リーニングが行える。つまり、磁気ディスクメディア4
の表面に付着している塵埃は軽度の付着性を有している
が、フリー部5aが接触して塵埃をライナー5に捕集す
るか、捕集できなくても塵埃にその静的付着力を越える
移動エネルギーを与えることで、塵埃は磁気ディスクメ
ディア4の高速回転に伴う塵埃が有する遠心力で外周方
向に移動すると共に、磁気ディスクメディア4の回転に
よりその表面には外側に向けて流れるエア流が発生して
おり、このエア流によっても外周方向に移動し、記録領
域4aより外側に排除できる。
【0057】そして、上記クリーニング作用のための前
記フリー部5aと磁気ディスクメディア4表面との接触
は、磁気ディスクメディア4の全体に対して部分的接触
であると共に積極的な押圧力が作用せず軽微であって、
その接触による磁気ディスクメディア4の回転トルクの
駆動損失が小さく、磁気ディスクメディア4の高速回転
を小さな駆動モータによって安定して確実に行うことが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態による磁気ディスク
カートリッジの上下シェルと磁気ディスクメディアの分
解斜視図
【図2】他の実施の形態における磁気ディスクカートリ
ッジの要部断面図
【図3】図2の異なる態様を示す磁気ディスクカートリ
ッジの要部断面図
【図4】さらに他の実施の形態における磁気ディスクカ
ートリッジの上シェルの内面図
【図5】溶着ホーンと共に示す図4のX−X断面図
【図6】さらに他の実施の形態における磁気ディスクカ
ートリッジの上シェルの内面図
【図7】図6のY−Y断面図
【図8】加熱ヘッドと共に示すさらに他の実施の形態に
おける磁気ディスクカートリッジの上シェルの要部断面
【符号の説明】
1 上シェル 2 下シェル C ケース 3 センターコア部材 4 磁気ディスクメディア 4a 記録領域 4b 非記録領域 D メディア回転方向 5 ライナー 5a フリー部 5b 固定部分 5c オーバーラップ部 P 固着点 S 固定端部 7 起毛部材(ライナーピース) 10,11 窓部 13 凹部 20 溶着ホーン 20c 突起部 21 加熱ヘッド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下のシェルの接合によるケース内に円
    盤状の磁気ディスクメディアを回転可能に収容すると共
    に、前記ケースに磁気ヘッド挿入用の窓部を有し、前記
    磁気ディスクメディアに対向する前記シェルの内面にそ
    れぞれライナーを固着してなる磁気ディスクカートリッ
    ジにおいて、 前記ライナーは一部分がシェル内面から離れて磁気ディ
    スクメディアの表面に接触可能なフリー部に設けられ、
    該フリー部のメディア回転方向に対する下流側が略半径
    方向に切断されて自由端に設けられると共に、前記フリ
    ー部の少なくとも1点が点状にシェル内面に固着されて
    なることを特徴とする磁気ディスクカートリッジ。
  2. 【請求項2】 上下のシェルの接合によるケース内に円
    盤状の磁気ディスクメディアを回転可能に収容すると共
    に、前記ケースに磁気ヘッド挿入用の窓部を有し、前記
    磁気ディスクメディアに対向する前記シェルの内面にそ
    れぞれライナーを固着してなる磁気ディスクカートリッ
    ジにおいて、 前記ライナーは一部分がシェル内面から離れて磁気ディ
    スクメディアの表面に接触可能なフリー部に設けられ、
    該フリー部のメディア回転方向に対する下流側が略半径
    方向に切断されて自由端に設けられると共に、前記フリ
    ー部に対応するシェルの内面には凹部が形成され、該凹
    部におけるフリー部の裏面側に起毛部材が介装されたこ
    とを特徴とする磁気ディスクカートリッジ。
  3. 【請求項3】 上下のシェルの接合によるケース内に円
    盤状の磁気ディスクメディアを回転可能に収容すると共
    に、前記ケースに磁気ヘッド挿入用の窓部を有し、前記
    磁気ディスクメディアに対向する前記シェルの内面にそ
    れぞれライナーを固着してなる磁気ディスクカートリッ
    ジにおいて、 前記ライナーは一部分がシェル内面から離れて磁気ディ
    スクメディアの表面に接触可能なフリー部に設けられ、
    該フリー部のメディア回転方向に対する上流側の固定端
    部が略半径方向に延びる直線状に固着され、該固定部分
    に続くフリー部がシェル内面から離れる方向に指向され
    ていることを特徴とする磁気ディスクカートリッジ。
  4. 【請求項4】 上下のシェルの接合によるケース内に円
    盤状の磁気ディスクメディアを回転可能に収容すると共
    に、前記ケースに磁気ヘッド挿入用の窓部を有し、前記
    磁気ディスクメディアに対向する前記シェルの内面にそ
    れぞれライナーを固着してなる磁気ディスクカートリッ
    ジにおいて、 前記ライナーは磁気ディスクメディアに面する表面に起
    毛を有する不織布で構成され、該ライナーの固定部分が
    粗い間隔でシェル内面に固着された後、前記窓部の隣接
    部分におけるライナー端部が全面的又は部分的に加熱加
    圧されて繊維のほつれが防止されてなることを特徴とす
    る磁気ディスクカートリッジ。
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