JP2001209972A - 情報記録媒体 - Google Patents

情報記録媒体

Info

Publication number
JP2001209972A
JP2001209972A JP2000123680A JP2000123680A JP2001209972A JP 2001209972 A JP2001209972 A JP 2001209972A JP 2000123680 A JP2000123680 A JP 2000123680A JP 2000123680 A JP2000123680 A JP 2000123680A JP 2001209972 A JP2001209972 A JP 2001209972A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
recording
interference layer
interference
refractive index
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000123680A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3912954B2 (ja
JP2001209972A5 (ja
Inventor
Makoto Miyamoto
真 宮本
Yoshihiro Ikari
喜博 碇
Tamotsu Fuchioka
保 渕岡
Hitoshi Watanabe
均 渡辺
Norihito Tamura
礼仁 田村
Junko Ushiyama
純子 牛山
Keikichi Ando
圭吉 安藤
Yumiko Anzai
由美子 安齋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Maxell Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Maxell Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Hitachi Maxell Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2000123680A priority Critical patent/JP3912954B2/ja
Publication of JP2001209972A publication Critical patent/JP2001209972A/ja
Publication of JP2001209972A5 publication Critical patent/JP2001209972A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3912954B2 publication Critical patent/JP3912954B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度記録時に問題となるクロスイレーズ抑
制を抑制するような構造にした場合においても、反射率
低下、多数回書換時の反射率低下、剥離による欠陥が発
生しない高密度情報記録媒体を得る。 【解決手段】 溝形状を有する基板上に、記録層と、記
録層のレーザービーム入射側に、レーザービーム入射側
から順に第1干渉層、第2干渉層、第1界面層の組成の異
なる3層の薄膜を備え,第1干渉層の屈折率より第2干渉
層の屈折率を小さくし、第2干渉層の熱伝導率がよりも
第1干渉層の熱伝導率を小さくし、第2干渉層と記録層
の間に第1界面層を設け、第1干渉層と記録層との距離
を溝深さ以下とする構成にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザービームの
照射により情報の記録が行われる情報記録媒体、また、
上記情報記録媒体に係り、特に、DVD−RAM、DV
D−RW等の相変化光ディスク、あるいはMD、MO等
の光磁気ディスク、DVD−R等の追記型光ディスクな
ど、記録可能な光ディスクに関する。
【0002】なお、本発明では上記情報記録媒体を相変
化光ディスク、光磁気ディスク、あるいは単に光ディス
クと表現することがあるが、本発明はレーザービームの
照射により熱が発生し、この熱により原子配列、あるい
は磁気モーメントに変化を生じさせることにより情報の
記録が行われる情報記録媒体であれば適用可能であるの
で、特に情報記録媒体の形状によらず、光カード等の円
盤状情報記録媒体以外の情報記録媒体にも効果がある。
【0003】また、上記したレーザービームを単にレー
ザー光あるいは光と表現することがあるが、上記したよ
うに本発明は情報記録媒体上に熱を発生させることが可
能なレーザービームであり、複数の屈折率の異なる干渉
層により、多重干渉効果が得られるレーザービームであ
れば効果が得られる。また、本発明は赤色レーザー(波
長645〜660nm)により発明させたものである
が、特にレーザーの波長によるものではなく、青色レー
ザー、紫外線レーザー等の比較的短波長のレーザーを使
用した高密度光ディスクに対しても効果を発揮する。
【0004】
【従来の技術】近年、DVD−ROM、DVD−Vid
eo等の再生専用型光ディスクとの再生互換性に優れて
いるという特徴を生かし、2.6GBDVD−RAM等
の相変化光ディスクが製品化されている。しかしなが
ら、2.6GBDVD−RAMは記録容量の点で消費者
の要請に充分に応えているとは言えないため、4.7G
BDVD−RAMや4.7GBDVD−RWに対する期
待が高まっている。すなわち、これらの相変化光ディス
クはDVD―Videoと記録容量の点で同じになるた
め、VTRに代わる映像記録用光ディスクが実現するた
めである。
【0005】4.7GBDVD−RAMを実現するため
には多くの課題を解決する必要がある。この中でも、特
にクロスイレーズの抑制が主な課題である。
【0006】一般的に、情報記録媒体のトラックピッチ
をレーザービームスポットの80%程度に狭トラックピ
ッチ化した場合、隣接情報記録トラックから再生信号の
もれ込みが発生する。この隣接情報記録トラックに記録
された情報からの再生信号のもれ込みをクロストークと
呼ぶ。この問題を解決するため、以下に説明するランド
グルーブ記録方式が開発された。
【0007】書換型光ディスクではプラスチック基板上
にレーザービームのトラッキングのための、凹凸形状
(溝形状)が設けられており、凹部、あるいは凸部に情
報を記録する方法が一般的である。しかしながら、記録
密度向上(狭トラックピッチ化)を目的とし、近年、上
記凹凸形状を利用して、凹部と凸部のそれぞれに情報を
記録する方法が開発された。ここで、上記凹凸形状の凸
部と凹部をランド、グルーブと呼ぶ。一般的に、情報記
録媒体のトラックピッチをレーザービームスポットの8
0%程度に狭トラックピッチ化し、ランドとグルーブの
両方に情報を記録した場合、隣接情報記録トラック(ラ
ンドに対するグルーブ、あるいはグルーブに対するラン
ド)から再生信号のもれ込みが発生する。たとえばラン
ドに記録された情報を再生する際にグルーブに記録され
た情報からの再生信号がもれ込み、ランドに記録された
情報を正確に再生できない等の問題が発生する。
【0008】この問題点を解決するために、特開平6−
338064号公報(以下「文献1」という。)は、上
記ランドグルーブ記録方式では上記溝深さをλ/7以上
λ/5以下(λ:レーザー波長)にすることを開示す
る。この方式の特徴は、トラックピッチをレーザービー
ムスポットの6割程度に狭くした場合においても、隣接
情報記録トラックからのクロストーク(隣接情報記録ト
ラックからの信号のもれ込み)をキャンセルできること
である。
【0009】一方、反射率を向上させる方法としては、
第5回相変化記録研究会シンポジウム講演予稿集、pp9-
14、1993(以下「文献2」という。)に記載されている
ように、記録層のエネルギービーム入射側にZnS−S
iO2層、SiO2層という屈折率の異なる干渉層を設
け、多重干渉の効果により反射率を向上させる方法が知
られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】文献1では、隣接情報
記録トラック(ランド記録時の隣接グルーブ、あるいは
グルーブ記録時の隣接ランド)に記録されている記録マ
ークが消去される現象(いわゆるクロスイレーズ)を抑
制する方法については十分に考慮されていない。
【0011】たとえば、文献1では、記録層と熱拡散層
(反射層)との間の距離が18nmと小さいため、情報
記録時に熱拡散層を介して隣接情報記録トラックに熱が
拡散し、クロスイレーズが発生しやすくなるという問題
が発生することがわかった(問題1)。
【0012】この問題を解決するために、本願の先願で
ある特願平10−285008号に記載されているよう
に、記録層と熱拡散層との距離をグルーブ深さ以上に離
すことが重要である。しかしながら、記録層と熱拡散層
の距離をクロスイレーズが充分抑制される程度(レーザ
ー波長が645〜660nm程度の場合、65nm以
上)まで離した場合、光学干渉の効果により反射率が低
下するという問題が発生する(問題2)。
【0013】反射率を向上させるためには、文献2に開
示される方法を利用することが考えられる。しかしなが
ら、この方法では、記録層とZnS−SiO2が接して
いるため、数千回程度の記録を繰り返した際に、ZnS
−SiO2層中のS元素が記録層中に拡散し、反射率が
低下するという問題が発生する(問題3)。
【0014】このような反射率低下を回避するために
は、特開平10−228676号公報(以下「文献3」
という。)に記載されているように、記録層とZnS−
SiO2誘電体保護層の間にSiO2、Al23等の高融
点誘電体化合物からなる界面層を設ける方法が知られて
いる。しかしながら、上記方法では高温加湿試験等を行
った場合、記録層と界面層の間において剥離が発生する
おそれがあることが明らかになった(問題4)。
【0015】この剥離を抑えるためには、上述の特願平
10−285008号に記載されているようにAl
23、SiO2等の高融点誘電体化合物の代わりにCr
―O系材料,Ge−N系材料等の誘電体を界面層として
設ければよい。しかしながら、発明者らは、上記Cr―
O系材料,Ge−N系材料等は、剥離に対して強いが、
レーザー光を吸収してしまうため、多重干渉の効果を阻
害し、結果として反射率を低下させるという問題を引き
起こすことを明らかにした(問題2と同様)。この場
合、界面層の厚さを薄膜化すれば、上記問題をある程度
抑えることは可能であるが、界面層の厚さを5nm以下
にするとZnS−SiO2誘電体保護層からのS原子の
拡散を充分に抑制できないことがわかった(問題3が発
生)。
【0016】また、文献2と文献3とを組み合わせた場
合、記録層のレーザービーム入射側には4層の薄膜が存
在することになり、総数が多すぎるため生産上好ましく
ない。また、上記文献1、文献2、文献3ではクロスイ
レーズに関しては十分に考慮されておらず、トラックピ
ッチを狭めた場合、各層の膜厚によってはクロスイレー
ズが発生するという問題が発生した(問題1と同様)。
【0017】したがって、本発明の課題はクロスイレー
ズ抑制(問題1対策)と、反射率向上(問題2対策)、
多数回書換時の反射率低下抑制(問題3対策)、剥離に
よる欠陥抑制(問題4対策)を両立させる情報記録媒体
の構造を明らかにし、これを提供することに有る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術におけ
る問題点を解決するためには、以下の情報記録媒体を用
いれば良い。(1)レーザービームの照射により原子配
列変化、あるいは/および電子状態変化によって情報の
記録が行われる情報記録媒体において、少なくとも、溝
深さdgの溝形状を有する基板と、溝形状を反映した形
状の記録層を備え、記録層のレーザービーム入射側から
順に、第1干渉層、第2干渉層、第1界面層の組成の異な
る3層の薄膜を備える情報記録媒体であって、第1干渉
層の熱伝導率が第2干渉層の熱伝導率よりも低く、第2
干渉層の屈折率が第1干渉層、記録層のいずれの屈折率
よりも小さく、第2干渉層と記録層の間に、記録層と接
して第1界面層を備え、第1干渉層と記録層の間の距離
がdg以下である事を特徴とした情報記録媒体。
【0019】実施例において詳細に説明するように、第
1干渉層の屈折率が第2干渉層の屈折率よりも大きい場
合、反射率が向上する。
【0020】ここで、第1干渉層は、少なくとも第1干
渉層のレーザービーム入射側に接して存在する物質の屈
折率よりも大きな屈折率を有することが好ましい。通
常、第1干渉層のレーザービーム光入射側に存在する物
質はポリカーボネート等のプラスチック基板、あるい
は、紫外線硬化樹脂等の有機物である。また、これらの
屈折率は1.4から1.6程度である。上記有機物と第
1干渉層の間において、効果的に光を反射させるために
は第1干渉層の屈折率は2.0以上であることが望まし
い。具体的には2.0以上の高屈折率を実現できるとい
う点、製膜レートが高くノイズを発生させないという
点、熱伝導率が極めて小さいという点においてZnSと
SiO2の混合物が良い。
【0021】また、第2干渉層の屈折率は2.0以下、
望ましくは1.8以下であることが要求される。したが
って具体的には、第2干渉層には、屈折率が極めて小さ
いという点において、たとえば、SiO2、Al23
MgOのような低屈折率酸化物を含有されていることが
望ましい。
【0022】発明者らは、このような低屈折率酸化物か
らなる第2干渉層は記録層との間において剥離しやすい
ことを明らかにした。このような剥離を抑制するために
は記録層と第2干渉層の間に第1界面層を設ければ良
い。第1界面層は記録膜に接して存在するため、少なく
とも融点が記録層の融点よりも高いことが要求される。
また、第1界面層は記録層と第2干渉層の間における接
着性が良好な物質が良い。
【0023】さらに、発明者らは実施例にも記載されて
いるように、遷移金属の酸化物、窒化物、あるいはG
e、Si等の半導体元素窒化物等の、不定比化合物とな
りやすい物質が接着性が良好であるが、不定比化合物で
あるがために、自由電子が存在し、これに起因した光吸
収が発生し反射率を低下させてしまうことを明らかにし
た。
【0024】しかしながら、第1干渉層、第2干渉層、
第1界面層を組み合わせることにより、以上に示したよ
うな各層のデメリットが補完され、クロスイレーズ抑制
と、反射率向上、多数回書換時の反射率低下抑制、剥離
による欠陥抑制を両立させる情報記録媒体を得ることが
できる。
【0025】さらに、発明者らは実施例に詳細に説明す
るように、第2干渉層に使用されるSiO2,Al
23、MgO等の低屈折率化合物の熱伝導率が、第1干
渉層に使用されるZnS−SiO2等の化合物と比較し
て大きいため、隣接トラックに熱が拡散することによる
クロスイレーズが発生しやすくなってしまうことを明ら
かにした。また、これを避けるためには、第1干渉層と
記録層の間の距離を溝深さdgよりも小さくすれば良い
ことを明らかにした。
【0026】また、各層の組成には最適値が存在する。
すなわち、以下に記載されているような情報記録媒体で
ある。
【0027】(2)レーザービームの照射により原子配
列変化、あるいは/および電子状態変化によって情報の
記録が行われる情報記録媒体において、少なくとも、溝
深さdgの溝形状を有する基板と、溝形状を反映した形
状の記録層を備え、記録層のレーザービーム入射側から
順に、第1干渉層、第2干渉層、第1界面層の組成の異
なる3層の薄膜を備える情報記録媒体であって、ZnS
の組成比が50%以上95%以下であるZnSとSiO
2の混合物からなる第1干渉層と、 O、N、S、Cの組
成比の和をXとした場合、Oの組成比がXの50%以上
であり、Al、Si、Mgの組成比の和が1―Xの70
%以上である第2干渉層中と、第2干渉層と記録層の間
に、記録層と接して、遷移金属元素の酸化物、窒化物、
あるいは、Si,Geの窒化物、あるいは、これらを含
有する混合物からなる第1界面層を備え、第1干渉層と
記録層の間の距離がdg以下である事を特徴とした情報
記録媒体。
【0028】また、上記構成は特に光学干渉の効果によ
り反射率が低下するような場合に効果を発揮する。すな
わち、クロスイレーズ等の熱的な問題を解決するために
反射率を犠牲にせざるを得ないような構成において有効
となる。具体的には、記録層のレーザービーム入射側と
は反対側に熱拡散層を設け、熱拡散層と記録層の距離を
溝深さdg以上にしたような場合である。
【0029】実施例においても詳細に説明しているよう
に、記録層のレーザービーム入射側とは反対側に熱拡散
層を設けることは、記録時に発生した熱をすばやく逃
し、記録層のダメージを抑えるために有効であるが、熱
拡散層内に拡散した熱が、隣接トラックに達しクロスイ
レーズを発生させてしまうという弊害がある。この問題
を避けるためには、以下に示す場合のように記録層と熱
拡散層の間に熱拡散層よりも小さな熱伝導率の層(第3
干渉層)を設け、記録層と熱拡散層の距離を溝深さdg
以上にすれば良い。しかしながら、このような構造にし
た場合、反射率が急激に低下する。
【0030】このような場合においても(1)(2)に
示したような構造とすることにより反射率低下を抑える
ことができる。したがって、以下に示すような反射率が
高い実用的な低クロスイレーズ媒体が実現する。
【0031】(3)(1)(2)に記載の情報記録媒体
であって、記録層のレーザービーム入射側とは反対側
に、少なくとも一層の熱拡散層を備え、記録層と熱拡散
層の間に少なくとも一層の第3干渉層を備え、記録層と
熱拡散層の間の距離が上記dg以上であることを特徴と
した情報記録媒体。
【0032】さらに、第3干渉層の組成には(4)に示
したように、最適な組成が存在することがわかった。
【0033】(4)(3)に記載の情報記録媒体であっ
て、第3干渉層がZnSの組成比が50%以上95%以
下であるZnSとSiO2の混合物からなることを特徴
とした情報記録媒体。
【0034】このような、組成を使用した場合、第3干
渉層に含有されるS原子が、多数回書換時に記録層中に
拡散し、反射率を低下させるという問題が発生する。こ
のような場合、(5)に示すように、記録層と第3干渉
層の間に第2界面層を設ければよい。既に述べたよう
に、第2界面層で使用される界面層材料は第1界面層と
同様に遷移金属元素の酸化物、窒化物、あるいはGe、
Si等の半導体元素の窒化物が良い。しかしながら、上
述したように、これらの化合物は光を吸収しやすいた
め、多重干渉の効果を阻害し、反射率を低下させやす
い。このような場合においても(1)(2)に示したよ
うな構造とすることにより反射率低下を抑えることがで
きる。また、言うまでもなく(5)に示すように、第2
界面層に含有されるS元素が第3干渉層に含有されるS
元素よりも少ないことが重要である。
【0035】(5)(4)に記載の情報記録媒体であっ
て、上記第3干渉層と記録層の間に記録層と接して第2
界面層が存在し、第2界面層のS元素の組成比が第3干
渉層よりも小さいことを特徴とした情報記録媒体。
【0036】また、(6)に示したようにランドグルー
ブ記録を行う場合、特にクロスイレーズが問題となる
が、このような場合においても、(3)に示したような
構成の情報記録媒体を用いることにより、クロスイレー
ズが極めて小さな情報記録媒体を実現させることができ
る。
【0037】(6)(3)に記載の情報記録媒体であっ
て、溝内(グルーブ)と溝間(ランド)の両方に情報記
録を行うことを特徴とした情報記録媒体。
【0038】なお、上記した第1界面層、第2界面層、
記録層等は通常、数nm程度と極めて薄い。このような
場合、必ずしも層状をしておらず、島状に(まだらに)
膜が存在するという現象が発生する(薄膜の島状形
成)。このような場合においても、上記島状の薄膜間の
距離がレーザービームの波長の10分の1程度であれば、
光学的には無視でき、島状薄膜の平均膜厚を有する層が
存在すると考えても、本発明の効果は失われない。ま
た、たとえば、第2界面層等の界面層が島状に存在して
いたとしても、記録層への各干渉層元素の拡散防止効果
は、十分ではないが発現する。また、第1界面層の主な
目的は、第2干渉層と記録層の間において発生する剥離
の防止である。したがって、第1界面層に関しては、第
2干渉層に使用される材料が記録層中に拡散しにくい場
合、島状に存在していたとしても一向に差し支えない。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明を以下の実施例によって詳
細に説明する。
【0040】図1に本発明の情報記録媒体の基本構造を
示す。第1の情報記録部材は溝形状の情報記録トラック
が設けられた基板1−1上に第1干渉層1−2、第2干
渉層1−3、第1界面層1−4、記録層1−5、第2界
面層1−6、第3干渉層1−7、熱緩衝層1−8、熱拡
散層1−9が順次積層された構造である。また、同様の
構造の情報記録部材を接着剤1−10を介して貼り合せ
ている。
【0041】基板1−1としてはポリカーボネート等の
プラスチック製透明基板を用いる。
【0042】通常、このような透明基板の屈折率は1.
5〜1.6程度である。第1干渉層1−2の満足すべき
光学特性は上記基板1−1よりも屈折率が大きく、屈折
率が2.0以上であることが望ましい。これにより、基
板1−1と第1干渉層1−2の間において光の反射が起
こり、この反射を利用した光学干渉効果により、未記録
部(結晶)と記録部(アモルファス)の反射率変化を大
きくすることができる。
【0043】また、第2干渉層1−3の屈折率は第1干
渉層1−2の屈折率よりも小さく,さらに記録層1−5
の屈折率よりも小さくする。第1界面層1−4は、記録
層1−5と第2干渉層1−3との間剥離の抑制する。第
1界面層1−4の屈折率は、できる限り第2干渉層1−
3と同程度の値にすることが望ましいが、第1干渉層1
−2程度に大きくなってしまう場合は、上記剥離抑制効
果に影響を及ぼさない範囲において、できうる限り薄い
方が良い。第3干渉層1−7は熱拡散層1−9と記録層
1−5の距離を適度に離し、クロスイレーズを制御する
ために適度な膜厚が必要である。少なくとも膜厚は35
nm以上、望ましくは溝深さ以上の厚さがあれば望まし
い。また、熱伝導率が適度に低いことが要求される。第
2界面層1−6は主に記録層1−5と第3干渉層1−7
の間において発生する剥離の抑制、第3干渉層元素の記
録層への拡散を抑制する役割を担っている。熱緩衝層1
−8は記録層1−5が結晶とアモルファスのそれぞれの
場合の吸収率を制御する役割と同時に、記録層1−5か
ら熱拡散層1−9への熱の流れを制御する役割を担って
いる。光学定数(n、k)は1.4<n<4.5、−
3.5<k<−0.5の範囲が良く、特に2<n<4、
−3.0<k<−0.5の材料が望ましい。熱拡散層1
−9は記録層1−5において発生した熱を速やかに拡散
させ、記録時の記録層1−5の熱的なダメージを抑える
役割を担っている。このため適度に熱伝導率が高いこと
が要求される。このため、膜厚が少なくとも30nm以
上は必要である。
【0044】以下に本発明の基本的な考え方を示す。こ
こでは、簡単のため、光学的に特に重要な第1干渉層、
第2干渉層、記録層、第3干渉層、熱拡散層のみを用い
て説明する。図2は第2干渉層がある場合と、ない場合
の各層の屈折率を模式的に示した図である。縦軸は屈折
率、横軸は基板内のある点からの光入射方向の距離を示
している。ここで構造1とは基版上に第1干渉層、記録
層、第3干渉層、反射層を順次積層した構造である。こ
のような構造の場合、主に、4つの反射面を利用した多
重干渉効果を利用し光学設計を行っている。すなわち、
基板−第1干渉層間の反射面A、第1干渉層―記録層間
の反射面B、記録層−第3干渉層間の反射面C、第3干
渉層−熱拡散層間の反射面Dである。このような場合、
光学設計に利用できる光路はA−B間、A−C間、 A
−D間、 B−C間、 B−D間、C−D間の6種類であ
る。これに対して、第1干渉層よりも屈折率が小さな第
2干渉層を第1干渉層と記録層の間に挿入した場合(構
造2)、新たに多重干渉に利用できる反射面Eが追加さ
れる。このような場合、光学設計に利用できる光路はA
―B間、A−C間、A―D間、A−E間、B−C間、B
−D間、B−E間、C−D間、C−E間、D−E間の1
0種類であり光学設計の自由度が飛躍的に向上する。ま
た、反射面Eの反射を有効に活用することにより、反射
率を向上させること容易となる。
【0045】第2干渉層の屈折率が第1干渉層よりも小
さい方が好ましい理由は2点ある。
【0046】まず、基板の屈折率は基板に要求される諸
特性を満足させるため選択できる材料が限られており、
その屈折率は1.5−1.6程度である。したがって、
反射面Aにおける反射係数を大きくするためには第1干
渉層の屈折率をできるだけ小さくするか、又は大きくす
る必要がある。第1干渉層に使用できる通常の無機誘電
体材料の屈折率が最低でも1.4程度であることを考慮
すると第1干渉層の屈折率を小さくする事は現実的では
ない。したがって、第1干渉層の屈折率は基板の屈折率
よりもできるだけ大きくする必要がある。しかしなが
ら、屈折率が2.5以上となるような材料は通常光を吸
収しやすいため、現実的には第1干渉層の屈折率は2−
2.2程度に抑えられている。同様に反射面Eにおける
反射係数を大きくするためには、第2干渉層の屈折率を
第1干渉層の屈折率よりも大きくするか、小さくするか
のどちらかである。第2干渉層の屈折率を第1干渉層の
屈折率よりも大きくした場合、2つの問題が発生する。
一つは、たとえば屈折率が3以上となるような透明材料
を得る事が極めて困難なこと、もう一つは記録層(屈折
率が4程度)と、第2干渉層との間の屈折率差を小さく
してしまうことである。
【0047】この結果、反射面Bにおける反射係数を小
さくしてしまうことになる。したがって、第2干渉層の
屈折率は第1干渉層の屈折率よりも小さい方がよい。ま
た、第1界面層は主に記録層と第2干渉層の間において
発生する剥離の抑制のために必要である。第1界面層の
屈折率はできうる限り第2干渉層と同程度の値にするこ
とが望ましいが、第1干渉層程度に大きくなってしまう
場合は、上記剥離抑制効果に影響を及ぼさない範囲にお
いて、できうる限り薄い方が良い。
【0048】次に光学計算結果を示す。計算に用いた光
学定数(n、k)を以下に示す。 第1干渉層:(2.16、0.00) 第2干渉層:(1.4〜2.2、0.00) 第1界面層:(2.6,−0.09) 記録層(結晶):(4.57、−5.46) 記録層(アモルファス):(4.51、−2.22) 第2界面層:(2.6、−0.09) 第3干渉層:(2.16、0.00) 熱緩衝層:(4.09、−2.88) 熱拡散層:(1.84、−5.74) また、各層の膜厚を以下に示す。 第1干渉層:0〜150nm 第2干渉層:0〜80nm 第1界面層:1nm 記録層:6.3nm 第2界面層:10nm 第3干渉層:45nm 熱緩衝層:35nm 熱拡散層:60nm 図3は第2干渉層膜厚と屈折率を変数とし、結晶の反射
率Rcとアモルファスの反射率Raの比(Rc−Ra)
/Rcが90%以上になるように第1干渉層の膜厚を最
適化した場合の計算結果である。第2干渉層の屈折率が
第1干渉層の屈折率よりも大きい場合(n=2.2)第
2干渉層の膜厚が0以上において(つまり第2干渉層が
存在すると)結晶の反射率を低下させるが、第2干渉層
の屈折率が第2干渉層の屈折率よりも小さい2.0以下
の場合、反射率を向上させる効果を発揮する。目標とな
る反射率は4.7GBDVD−RAM規格書に記載され
ているように15%以上である。本計算ではレーザービ
ームが基板表面において反射される効果等を考慮してい
ないため、本計算の計算結果は実質的には4%程度大き
く計算されている。したがって、本計算における反射率
の目標値は19%以上である。この条件を満足する第2
干渉層の屈折率は1.4〜1.8である。また、第2干
渉層の屈折率が1.4〜1.8のいずれの値であったと
しても第2干渉層の膜厚が20nm以上78nmであれ
ば、上記条件を満足することができる。したがって、第
2干渉層の屈折率は少なくとも第1干渉層の屈折率より
も小さく、望ましくは1.8以下がよく、膜厚は20n
m以上78nm以下がよい。上記膜厚および屈折率の範
囲は反射率の目標値が19%の場合であるが、実用的に
は、光ディスク面内の均一性、量産時の歩留り等を考慮
すると、さらに3%程度反射率を高めておく必要があ
る。したがって、実用的には反射率22%以上が目標と
なる。この場合、第2干渉層の屈折率が1.4〜1.6
であり膜厚が20nm以上70nm以下の場合に目標を
満足する。
【0049】次に、第1干渉層の膜厚を結晶の反射率R
cが20%以上になるように最適化した場合の、再生信
号の第2干渉層膜厚および屈折率依存性の計算結果を図
4に示す。第2干渉層の屈折率が第1干渉層の屈折率よ
りも大きい場合(n=2.2)第2干渉層の膜厚が0.
0以上において(つまり第2干渉層が存在すると)、再
生信号振幅を低下させるが、第2干渉層の屈折率が第2
干渉層の屈折率よりも小さい2.0以下の場合、再生信
号振幅を向上させる効果を発揮する。特に、第2干渉層
の膜厚が20nm以上の場合、屈折率が2.0において
も1dB以上の再生信号振幅向上効果が発揮される。ま
た、最適な第2干渉層の厚さは45nm±25nm程度
である。したがって、第2干渉層の屈折率は少なくとも
第1干渉層の屈折率よりも小さく、膜厚は20nm以上
がよい。特に第2干渉層の屈折率が1.8以下であり膜
厚が20nm以上78nm以下の場合、再生信号振幅を
2dB以上向上させることができる。
【0050】また、図5は図3の計算を行った際の第2
干渉層の膜厚および屈折率と最適な第1干渉層膜厚の関
係を示した図である。第1干渉層と第2干渉層の膜厚の
和は130±20nmが適しており、特に130±10
nmの場合に最適値が集中しており、この関係を保持す
る事が重要である事がわかる。
【0051】以上の計算は再生レーザーの波長が660
nmについて計算を行っているが、たとえば他の波長の
再生レーザを使用する場合は、レーザー波長をλとした
場合、第2干渉層膜厚をλ/40〜λ/10程度、さら
に望ましくはλ/30〜λ/10にすれば良い。また、
第1干渉層と第2干渉層の膜厚の和はλ/5±λ/3
0、さらに望ましくはλ/5±λ/60程度にすればよ
い。
【0052】次に、第1干渉層の熱伝導率を第2干渉層
の熱伝導率よりも低くし、第1干渉層と記録層の間の距
離を溝深さdg以下とすることにより、クロスイレーズ
を抑制することができる理由を説明する。クロスイレー
ズを抑制するためには隣接トラック方向への熱の流れを
少なくすることが極めて重要である。図6に第2干渉層
の熱伝導率が第1干渉層の熱伝導率よりも大きく、第1
干渉層と記録層の間の距離が溝深さdgよりも大きい場
合のグルーブ記録時の熱の流れを示した。このような場
合、グルーブ記録時の発熱部6−11の隣接トラック方
向には主に熱伝導率が高い第2干渉層6−2が存在す
る。したがって、隣接トラック方向に熱が拡散しやす
く、結果としてクロスイレーズ引き起こすことになる。
これに対して図7に示すように、第1干渉層7−1の熱
伝導率が第2干渉層7−2の熱伝導率よりも低く、第1
干渉層7−1と記録層7−4の間の距離が溝深さdg以
下の場合、グルーブ記録時の発熱部7−11の隣接トラ
ック方向には、主に熱伝導率が低い第1干渉層7−1が
存在する。したがって、熱の流れ7−8は小さくなり、
クロスイレーズが抑制される。このように、グルーブ記
録時の発熱部7−11の隣接トラック方向への熱の流れ
7−8は、第1干渉層7−1と記録層7−4の間の距離
に、極めて大きく依存する。
【0053】以上の説明ではグルーブ記録時のグルーブ
からランド方向への熱の流れについて説明したが、ラン
ドからグルーブ方向への熱の流れの制御には第3干渉層
の膜厚が重要となる。この現象についても図6、7を用
いて説明する。熱拡散層6−7の熱伝導率が第3干渉層
6−6の熱伝導率よりも高く、熱拡散層6−7と記録層
6−4の距離が溝深さdg以下の場合(図6)、ランド
記録時の発熱部6−12の隣接トラック方向に主に熱拡
散層6−7が存在しているため、隣接トラック方向に熱
が流れやすくなる。これに対して、図7の場合のよう
に、熱拡散層7−7の熱伝導率が第3干渉層7−6の熱
伝導率よりも高く、熱拡散層7−7と記録層7−4の距
離が溝深さdg以上の場合、ランド記録時の発熱部7−
12の隣接トラック方向には熱伝導率が低い第3干渉層
7−6が存在しているため、隣接トラック方向に熱が流
れにくくなり、結果としてクロスイレーズを抑制でき
る。
【0054】以上の光学的、熱的考察を踏まえ、第1干
渉層と第2干渉層の熱伝導率、屈折率の大小、第2干渉
層と第1界面層の膜厚の和(第1干渉層と記録層の間の
距離に相当)、第1界面層の有無を組み合わせた場合
の、反射率、クロスイレーズ、剥離欠陥を図15にまと
めた。
【0055】反射率、クロスイレーズ、剥離欠陥のいず
れも良好となる構造は構造Aと構造Kのみである。構造
Aと構造Kの違いは第1干渉層の熱伝導率κ1と第2干
渉層の熱伝導率κ2の大小関係と、溝深さdgに対する
第2干渉層と第1界面層の膜厚の和d2+ds(第1干
渉層と記録層の距離に相当)の大小関係である。構造A
と構造Kを比較した場合、以下の理由により構造Kの方
が現実的である。本発明において第2干渉層に使用され
るような低屈折率材料は耐熱性、生産性等を考慮すると
SiO2、Al23、MgO等の比較的熱伝導率が高い
材料となるため、構造Aの様に第2干渉層の熱伝導率を
第1干渉層の熱伝導率以下にすることは、現実的には困
難だからである。
【0056】先に示した光学計算結果からは第2干渉層
膜厚はλ/4程度まで厚くしても効果があった。また、
通常、ランドグルーブ記録の場合溝深さはλ/6程度で
ある。したがって、第2干渉層の膜厚の上限は、溝深さ
dgによって制限されることになる。
【0057】以下に本発明の一実施例を示す。
【0058】トラックピッチ0.615μm、溝深さ6
5nmであり、ランドとグルーブの両方に情報を記録す
るためのアドレス情報が各セクタの先頭部に設けられた
厚さ0.6mmのランドグルーブ記録用ポリカーボネー
ト製の基板上に、各薄膜(第1干渉層:(ZnS)80 (S
iO2)20(100nm)、第2干渉層:Al23(35
nm)、第1界面層:Cr23(2nm)、記録層3:
Ge28Sb18Te54(7nm)、第2界面層:Cr23
(5nm)、第3干渉層:(ZnS)80 (SiO2)20(4
0nm)、熱緩衝層:Cr75(Cr2325(60n
m)、熱拡散層:Al98Ti2(100nm)を順次ス
パッタリングプロセスにより製膜した。
【0059】また、同様の構造を有する情報記録部材を
接着剤を介して貼り合せた。以上の構成の情報記録媒体
を光ディスクAと呼ぶ。なお、上記ポリカーボネート基
板の屈折率は1.58であった。この光ディスクの半径
方向にはユーザ記録用のゾーンが35個あり、ゾーン内
一周内には25〜59個のセクタが存在している。ま
た、トラックピッチは0.615μmである。
【0060】上記光ディスクAに対して図8に示した情
報記録再生装置により、情報の記録再生を行なった。以
下に本情報記録再生装置の動作を説明する。なお、記録
再生を行なう際のモーター制御方法としては、記録再生
を行なうゾーン毎にディスクの回転数を変化させるZC
LV(Zone Constant Linear Velocity)方式を採用し
ている。ディスク線速度は約8.2m/sである。
【0061】記録装置外部からの情報は8ビットを1単
位として、8−16変調器8−8に伝送される。光ディ
スク8−1上に情報を記録する際には、情報8ビットを
16ビットに変換する変調方式、いわゆる8−16変調
方式を用い記録が行われた。
【0062】この変調方式では媒体上に、8ビットの情
報に対応させた3T〜14Tのマーク長の情報の記録を
行なっている。図中の8−16変調器8−8はこの変調
を行なっている。なお、ここでTとは情報記録時のクロ
ックの周期を表しており、ここでは17.1nsとし
た。
【0063】8−16変調器8−8により変換された3
T〜14Tのデジタル信号は記録波形発生回路8−6に
転送され、、高パワーパルスの幅を約T/2とし、高パ
ワーレベルのレーザー照射間に幅が約T/2の低パワー
レベルのレーザー照射を行い、上記一連の高パワーパル
ス間に中間パワーレベルのレーザー照射が行われるマル
チパルス記録波形が生成される。この際、記録マークを
形成するための、高パワーレベルを10.0mW、記録
マークの消去が可能な中間パワーレベルを4.0mWと
した。また、上記記録波形発生回路8−6内において、
3T〜14Tの信号を時系列的に交互に「0」と「1」
に対応させ、「0」の場合には中間パワーレベルのレー
ザーパワーを照射し、「1」の場合には高パワーレベル
のパルスを含む一連の高パワーパルス列を照射するよう
にしている。この際、光ディスク1上の中間パワーレベ
ルのレーザービームが照射された部位は結晶となり(ス
ペース部)、高パワーレベルのパルスを含む一連の高パ
ワーパルス列のレーザービームが照射された部位は非晶
質(マーク部)に変化する。また、上記記録波形発生回
路8−6内は、マーク部を形成するための高パワーレベ
ルを含む一連の高パワーパルス列を形成する際に、マー
ク部の前後のスペース部の長さに応じて、マルチパルス
波形の先頭パルス幅と最後尾のパルス幅を変化させる方
式(適応型記録波形制御)に対応したマルチパルス波形
テーブルを有しており、これによりマーク間に発生する
マーク間熱干渉の影響を極力排除できるマルチパルス記
録波形を発生している。
【0064】記録波形発生回路8−6により生成された
記録波形は、レーザ駆動回路8−7に転送され、レーザ
ー駆動回路8−7はこの記録波形をもとに、光ヘッド8
−3内の半導体レーザを発光させる。
【0065】本記録装置に搭載された光ヘッド8−3に
は、情報記録用のレーザービームとして光波長655n
mの半導体レーザが使用されている。また、このレーザ
ー光をレンズNA0.6の対物レンズにより上記光ディ
スク8−1の記録層上に絞り込み、上記記録波形に対応
したレーザーのレーザービームを照射することにより、
情報の記録を行なった。
【0066】一般的に、レーザー波長λのレーザー光を
レンズ開口数NAのレンズにより集光した場合、レーザ
ービームのスポット径はおよそ0.9×λ/NAとな
る。したがって、上記条件の場合、レーザービームのス
ポット径は約0.98ミクロンである。この時、レーザ
ービームの偏光を円偏光とした。
【0067】また、本記録装置はグルーブとランド(グ
ルーブ間の領域)の両方に情報を記録する方式(いわゆ
るランドグルーブ記録方式)に対応している。本記録装
置ではL/Gサーボ回路8−9により、ランドとグルー
ブに対するトラッキングを任意に選択することができ
る。
【0068】記録された情報の再生も上記光ヘッド8−
3を用いて行なった。レーザービームを記録されたマー
ク上に照射し、マークとマーク以外の部分からの反射光
を検出することにより、再生信号を得る。この再生信号
の振幅をプリアンプ回路8−4により増大させ、8−1
6復調器8−10に転送する。8−16復調器8−10
では16ビット毎に8ビットの情報に変換する。以上の
動作により、記録されたマークの再生が完了する。
【0069】以上の条件で上記光ディスク8−1に記録
を行った場合、最短マークである3Tマークのマーク長
はおよそ0.42μm、最長マークである14Tマークの
マーク長は約1.96μmとなる。
【0070】以上の装置を用い、結晶の反射率、ランド
グルーブにおける変調度(結晶の反射率とアモルファス
の反射率の差を結晶の反射率で規格化した値)を測定し
た結果、それぞれ22%、55%(ランド)、56%
(グルーブ)であり、良好な再生信号が得られることが
わかった。また、10万回書換後の値もそれぞれ20.
2%、54%(ランド)、54%(グルーブ)であり、
十分に実用に耐えうる値であった。また、90℃湿度8
0%の条件下において、保存寿命の加速試験を行った結
果、200時間後においても剥離欠陥が生じていないこ
とがわかった。
【0071】また、ディスクAの第1干渉層、第2干渉
層、第1界面層、第1界面層の組成、膜厚を変更した場
合の、第1干渉層、第2干渉層の屈折率、熱伝導率と反
射率、クロスイレーズの有無、剥離欠陥の有無の関係を
図16にまとめた。
【0072】ディスクBは第2干渉層の熱伝導率が第1
干渉層の熱伝導率よりも大きく、第2干渉層と第1界面
層の膜厚の和が溝深さ(65nm)より大きい場合、デ
ィスクCは第1界面層がない場合、ディスクDは第1干
渉層の熱伝導率が第2干渉層の熱伝導率よりも大きく、
第2干渉層と第1干渉層の膜厚の和が溝深さ(65n
m)より小さい場合、ディスクEは、第2干渉層の屈折
率が第1干渉層の屈折率よりも大きい場合である。これ
らのディスクでは、反射率低下、クロスイレーズ、剥離
欠陥のいずれかの問題が発生したため実用的ではなかっ
た。
【0073】さらに、ディスクAと基板の溝深さ以外は
同じ構造のディスクを試作し、クロスイレーズの有無を
測定し以下に示した。 溝深さ(nm) クロスイレーズの有無 25 あり 30 あり 37 なし 65 なし 76 なし この結果からも明らかなように、第2干渉層と第1界面
層の膜厚の和(第1干渉層と記録膜の間の距離に相当:
37nm)が溝深さよりも小さい場合、クロスイレーズ
が発生するが、第2干渉層と第1界面層の膜厚の和が溝
深さ以上の場合、クロスイレーズを発生させない。
【0074】以上の結果より明らかなように、以下の条
件のうち、一つでも条件を満足しない構造の光ディスク
では、反射率低下、クロスイレーズ、剥離欠陥のいずれ
かの問題が発生した。
【0075】(1)第1干渉層の熱伝導率が第2干渉層
の熱伝導率よりも小さく、第1干渉層と記録層の間の距
離が溝深さ以下。 (2)第2干渉層の屈折率が第1干渉層の屈折率より大
きい。 (3)第2干渉層と記録層の間に第1界面層を有する。
【0076】また、ディスクAのCr23の代りに、第
1界面層として種々の材料を使用した場合の剥離欠陥の
有無を調べ、結果を以下に示した。 第1界面層 剥離欠陥の有無 Ge34 なし Si34 なし SiO2 あり Al23 あり MgO あり TiO2 なし V23 なし Mn34 なし Fe23 なし Mo23 なし W23 なし Co23 なし AlN あり 以上のようにSi,Geの窒化物、Ti、V、Mn、F
e、Mo、W、Co等の遷移金属の酸化物を第1界面層
に使用した場合、剥離による欠陥が発生しない事がわか
った。
【0077】次に、各層の最適組成、および最適膜厚に
ついて説明する。
【0078】通常、第1干渉層の光入射側に存在する物
質はポリカーボネート等のプラスチック基板、あるい
は、紫外線硬化樹脂等の有機物である。また、これらの
屈折率は1.4から1.6程度である。上記有機物と第
1干渉層の間で反射を効果的に起こすためには第1干渉
層の屈折率は2.0以上であることが望ましい。
【0079】第1干渉層は光学的には屈折率が光入射側
に存在する物質(本実施例では基板に相当する)以上で
あり、光の吸収が発生しない範囲において屈折率が大き
いほうが良い。具体的には屈折率nが2.0〜3.0の
間であり、光を吸収しない材料であり、特に金属の酸化
物、炭化物、窒化物、硫化物、セレン化物を含有するこ
とが望ましい。また、熱伝導率が少なくとも2W/mk
以下である事が望ましい。特にZnS−SiO2系の化
合物は熱伝導率が低く第1干渉層として最適である。
【0080】図9にZnSとSiO2の組成比を変化さ
せた場合の、ZnSの組成比と屈折率の関係を示した。
また、以下にZnSの組成比と熱伝導率の関係を示し
た。 ZnSの組成比 熱伝導率 0 2W/mk 50 0.6W/mk 70 0.5W/mk 80 0.5W/mk 95 1W/mk 100 4W/mk また、図16にも示したが第2干渉層として使用される
Al23、SiO2、MgOの熱伝導率はそれぞれ11
W/mk、2W/mk、4W/mkであった。
【0081】したがって、これらの材料を第2干渉層と
して使用する場合、ZnSの組成比が50%以上95%
以下の場合、第2干渉層の熱伝導率よりも、第1干渉層
の熱伝導率が低下し、屈折率も2.0以上と充分大きく
なるため本発明の効果が発現する。
【0082】また、既に述べたように第1干渉層と第2
干渉層の膜厚の和は130±20nmがよい。また、第
2干渉層の最適膜厚は20〜70nmである。これらの
ことから、第1干渉層膜厚は40〜130nmが適して
いる事がわかる。
【0083】第2干渉層の屈折率は少なくとも第1干渉
層の屈折率以下であり、2.0以下、望ましくは1.8
以下であることが要求される。
【0084】特に、第2干渉層に使用される材料として
はAl23、SiO2、MgO等の低屈折率材料が適し
ている。あるいはこれらの混合材料でも良い。発明者ら
が測定したAl23、SiO2、MgOの屈折率はそれ
ぞれ1.65、1.46、1.73であった。また、混
合物の屈折率は混合比に比例して変化し、いずれも1.
8以下であった。通常、Al、Si、Mgのいずれかの
元素の酸化物が含有されている場合、これらの酸化物の
含有量に比例して屈折率が低下する。したがって、第2
干渉層に含有されるAl、Si、Mgの酸化物の含有量
の和が、第1干渉層に含有される上記酸化物の含有量の
和よりも、大きいことが要求される。
【0085】第2干渉層に要求される特性は屈折率が第1
干渉層以下であり、熱的、化学的に安定であることであ
る。このような材料はAl、Si、Mgのいずれかの酸
化物が含まれており、特に第2干渉層中のO、N、C、
Sの組成比の和をXとした場合、Oの組成比がXの50
%以上であり、Al、Si、Mgの組成比の和が1―X
の70%以上であることが重要である。Oの組成比がX
の50%以下である場合、 あるいはAl,Si、Mg
の組成比が1−Xの50以下の場合、屈折率が大きくな
る傾向があり、本発明の効果が発現しにくくなるからで
ある。
【0086】一例として図10、図11に第2干渉層の
組成と屈折率の関係を示した。
【0087】図10はSiO2とSi34の混合比を変
化させた場合、およびAl23とAlNの混合比を変化
させた場合の、OとNの組成比の和Xに対するOの組成
比と屈折率の関係を示した図である。SiO2とSi3
4を混合させた場合、屈折率は混合比に比例して変化す
る。屈折率が1.8以下となるXに対するOの組成比は
49%以上であった。また、屈折率が2.0以下となる
Xに対するOの組成比は20%以上であった。したがっ
て、Xに対するOの組成比が50%以上の場合、十分に
本発明の効果が発現する。 また、Al23とAlNを
混合させた場合も、屈折率は混合比に比例して変化す
る。屈折率が1.8以下となるXに対するOの組成比は
74%以上であった。また、屈折率が2.0以下となる
Xに対するOの組成比46%以上であった。したがっ
て、 Al23−AlN系、SiO2−Si34系とも、
Xに対するOの組成比が50%以上の場合、十分に本発
明の効果が発現する。
【0088】また、図11はAl23、SiO2、Mg
OにCr23を添加した場合の1−Xに対するAl,S
i,Mgの組成比と屈折率の関係を調べた結果である。
Al23−Cr23系ではCrとAlの組成比の和に対
するAlの組成比は73%以上の場合、 SiO2−Cr
23系ではCrとSiの組成比の和に対するSiの組成
比は62%以上の場合、 MgO−Cr23系ではCr
とMgの組成比の和に対するMgの組成比は88%以上
の場合に屈折率が1.8以下となった。 また、Al2
3−Cr23系ではCrとAlの組成比の和に対するA
lの組成比は54%以上の場合、 SiO2−Cr23
ではCrとSiの組成比の和に対するSiの組成比は4
6%以上の場合、 MgO−Cr23系ではCrとMg
の組成比の和に対するMgの組成比は65%以上の場合
に屈折率が2.0以下となった。
【0089】したがって、1−Xに対するAl,Si,
Mgの組成比が70%以上の場合、本発明の効果が十分
に発現する。また、すでに示したように、Al,Si,
Mgの酸化物はいずれも低屈折率であり、これらの混合
物も低屈折率である。したがって、これらの混合物に他
の金属酸化物等を添加した場合においても、1−Xに対
するAl,Si,Mgの組成比の和が70%以上の場
合、本発明の効果が発現する。また、添加金属としてC
23を添加した場合の結果を示したが、他の金属酸化
物、金属窒化物、半導体酸化物、半導体窒化物等もCr
23と同等の屈折率であるため、上記条件を満足するよ
う組成比を調整する事により、本発明の効果が発現す
る。
【0090】第2干渉層は通常吸収が起きにくい化学量
論組成の化合物の単体、あるいは混合物が良いがこのよ
うな化合物は記録層と隣接させて積層した場合、記録層
と第2干渉層との間において膜はがれによる欠陥が生じ
やすい。このような場合、第2干渉層に以下に説明する
ような不定比化合物となりやすい遷移金属元素の酸化
物、窒化物あるいはこれらの元素の混合物を添加すれば
良い。また、以上の対策を行ったとしても剥離抑制効果
が十分ではない場合、第2干渉層と記録層との間に密着
性を向上させるための第1界面層を設ければ良い。通
常、 Al、Si、Mgの酸化物の含有量に応じて記録
層と第2干渉層との間において剥離が発生しやすくな
る。したがって、第1界面層に含有されるAl、Si、
Mgの酸化物の含有量の和は、第2干渉層に含有される
Al、Si、Mgの酸化物の含有量の和よりも小さいこ
とが要求される。また、第1界面層の材料としては、不
定比化合物となりやすい遷移金属元素の酸化物、窒化物
あるいはこれらの元素の混合物が特に優れている。さら
に、Si、Ge等の半導体の酸化物、窒化物も不定比化
合物となりやすいため優れている。
【0091】具体的にはTi、V、Cr、Mn、Fe、
Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、H
f、Ta、W、La、Ce等の酸化物、窒化物あるいは
これらの混合物が適している。特にCr−O系材料、C
23,CoOなどのCo−O系材料などの酸化物、T
a―N系材料,Al―N系材料,Si−N系材料、Al
-Si−N系材料(例えばAlSiN2)、Ge−N系材
料などの窒化物、 SiC、GeC等の炭化物、また、
これらの混合材料でもよい。
【0092】また、上記材料は通常光を吸収するため、
光学的には良い効果は得られない。
【0093】しかしながら、膜はがれの抑制、保存寿命
の向上、多数回書換え劣化の抑制効果が大きいため第1
界面層は存在した方がより実用的である。したがって、
第1界面層の膜厚としては上記効果が失われない範囲に
おいて薄いほうが良い。発明者らの検討結果によると第
1界面層の膜厚は0.5nm以上であれば十分であっ
た。また、5nm以上にした場合、反射率低下、信号振
幅低下等の弊害が発生しやすくなり、20nm以上の場
合、反射率低下、信号振幅低下も大きくなり実用的とは
言えないレベルとなった。したがって、第1界面層の膜
厚としては0.5nm以上20n以下、望ましくは0.
5nm以上5nm以下が適している。
【0094】また、本発明に使用される記録層として
は、特に相変化記録材料が適しており、上記実施例にお
いて用いたGe28Sb18Te54の代わりの記録層の材料
としては、 Geが23〜33原子%、Sbが10〜2
5原子%、Teが50〜60原子%の範囲にある組成が
特に書き換え可能回数の低下が生じにくいことがわかっ
た。また、AgSbTe2を1〜7%添加させた場合、
多数回書換時に発生する記録膜流動を抑制する効果があ
る。
【0095】さらに、上記以外のGe2Sb2Te5、G
eSb2Te4、GeSb4Te7、In3SbTe2、In
35Sb32Te33、In31Sb26Te43、GeTe、Ag
-In-Sb-Te、 Co-Ge-Sb-Te、V-Ge-S
b-Te、 Ni-Ge-Sb-Te、Pt-Ge-Sb-T
e、Si-Ge-Sb-Te、Au-Ge-Sb-Te、Cu
-Ge-Sb-Te、Mo-Ge-Sb-Te、Mn-Ge-S
b-Te、Fe-Ge-Sb-Te、Ti-Ge-Sb-T
e、Bi-Ge-Sb-Te、W−Ge−Sb−Teおよ
びこれらに近い組成のうちの少なくとも一つで置き換え
ても、Geの一部をInに置き換えても、これに近い特
性が得られる。
【0096】上記の各記録層組成に窒素を5原子%以下
含有させた記録層を使用した場合、再生信号出力が減少
するが、多数回書き換え時の記録層流動が抑制されると
いう長所がある。
【0097】記録層膜厚は少なくともランドとグルーブ
の段差(溝深さ)以下の場合、クロスイレーズ低減効果
が大きい。また、4〜20nmが変調度が大きく、流動
が起こりにくく良好である。4〜10nmであれば、さ
らに良い。記録層の膜厚が4nmより薄い場合、反射
率、信号振幅等が著しく低下するが、オーバーライトジ
ッター抑制効果、多数回書換え時の記録膜流動抑制効果
は大きかった。また、記録層の膜厚が10nmより厚い
場合、反射率、信号振幅等は良好であったが、オーバー
ライトジッター上昇、多数回書換え時の記録膜流動等の
弊害が顕著に現れた。
【0098】図12はディスクAの記録層膜厚を変化さ
せた場合の記録総膜厚と反射率の関係を示している。こ
の際、変調度が一定となりできるだけ反射率が高くなる
よう、各層の膜厚を最適化してある。記録層膜厚が4n
m以上の場合、反射率が18%以上であり良好である
が、記録層膜厚が4%より薄い場合、反射率が急激に低
下し目標の15%以下となったため実用的ではなくなっ
た。
【0099】また、図13はディスクAの記録層膜厚を
変化させた場合の記録層膜厚とオーバーライトによるジ
ッター上昇量の関係を示している。記録層膜厚が10n
m以下の場合、オーバーライトによるジッター上昇量は
約1%以下であり、許容範囲であったが、記録層膜厚が
10nmより厚い場合、オーバーライトによるジッター
が急激に上昇するため実用的ではなかった。
【0100】本発明における記録層は原子配列変化によ
って記録が行われるが、原子配列変化とは相変化などの
膜の外形変化をほとんど伴わない原子配列変化を指す。
【0101】なお、本実施例では光ディスクとしてG
e、Sb、Te、In、Ag等を主成分とする相変化記
録層に対して記録を行っているが、本発明の基本はレー
ザービームにより熱が発生し、この熱により記録マーク
の記録を行う光ディスクの光学特性(反射率、変調度)
とともに、熱特性(温度分布、冷却速度分布)を制御す
ることにあるので、特に相変化光ディスクに限定される
ものではなく、Tb、Fe、Co、Dy、Gd等を主成
分とする光磁気記録層に対する記録においても効果を発
揮する。また、書換可能型情報記録媒体に限定されるも
のではない。また、基板や記録層の形状を変化させて記
録を行う有機色素記録の場合、高パワーのレーザービー
ムを照射した場合のみ、変化が起こり、この変化が非可
逆的であるが、上述したように、本発明の基本はレーザ
ービームにより熱が発生し、この熱により記録マークの
記録を行う光ディスクの光学特性(反射率、変調度)と
ともに、熱特性(温度分布、冷却速度分布)を制御する
ことにあるので、特に書換型光ディスクに限定されるも
のではなく、追記型光ディスクに適応することもでき
る。
【0102】第2界面層の材料としては、第1界面層と
同様に不定比化合物となりやすい遷移金属元素の酸化
物、窒化物あるいはこれらの元素の混合物がよい。ま
た、Si、Ge等の半導体の酸化物、窒化物も不定比化
合物となりやすいため優れている。
【0103】具体的にはTi、V、Cr、Mn、Fe、
Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、H
f、Ta、W、La、Ce等の酸化物、窒化物あるいは
これらの混合物が適している。特にCr−O系材料、C
23,CoOなどのCo−O系材料などの酸化物、T
aN,AlN,Si34などのSi−N系材料、Al-
Si−N系材料(例えばAlSiN2)、Ge−N系材
料などの窒化物、 SiC、GeC等の炭化物、また、
これらの混合材料でもよい。
【0104】また、上記材料は通常光を吸収するため、
光学的には良い効果は得られない。
【0105】しかしながら、膜はがれの抑制、保存寿命
の向上、多数回書換え劣化の抑制効果が大きい。第1界
面層と第2界面層の違いは記録層との隣接面とは反対側
に存在する材料の違いである。第1界面層の場合、記録
層との隣接面の反対側の面に第2干渉層が存在するのに
対して、第2界面層の場合、記録層との隣接面の反対側
の面には第3干渉層が存在する。第2干渉層は上記した
ように、Al,Si,Mg等の酸化物を主成分としてい
るため、熱的化学的に極めて安定である。これに対して
第3干渉層は上記したようにZnS等の硫化物が主成分
となるため、熱的にも化学的にも不安定である。このよ
うな場合、第2界面層が薄すぎる場合、多数回書換え時
に第3干渉層中のS原子が記録層中に拡散し、反射率低
下、結晶化速度低下等の劣化を引き起こす。したがっ
て、第2界面層の膜厚としては上記効果が失われない範
囲において薄いほうが良い。発明者らの検討結果による
と第2界面層の膜厚は5nm以上であれば十分であっ
た。また、10nm以上にした場合、反射率低下、信号
振幅低下等の弊害は発生しやすくなり、20nm以上の
場合、反射率低下、信号振幅低下も大きくなり実用的と
は言えないレベルとなった。したがって、第2界面層の
膜厚としては5nm以上20nm以下、望ましくは5n
m以上10nm以下が適している。
【0106】第3干渉層は光学的には光の吸収しない材
料であること、熱的には熱伝導率ができうる限り小さい
ほうが良い。具体的には屈折率nが1.5〜3.0の間
であり、光を吸収しない材料であり、特に金属の酸化
物、炭化物、窒化物、硫化物、セレン化物を含有するこ
とが望ましい。特に、第3干渉層が(ZnS)80(Si
220(モル比率)あるいはZnSとSiO2の混合比
を換えたもの(ZnSが50〜95モル%)は特に熱伝
導率が著しく低下するため、第3干渉層として最適であ
る。
【0107】また、第3干渉層の膜厚は35〜200n
m程度が良い。望ましくはランドグルーブ間の段差(基
板上の溝深さ、レーザー波長の1/7〜1/5程度)以
上である方がよい。また、第3干渉層と熱緩衝層の膜厚
の和がランドグルーブ間の段差以上でも良い。第3干渉
層の膜厚が35nm以下の場合、あるいは、第3干渉層
と熱緩衝層の膜厚の和がランドグルーブ間の段差以下の
場合、記録層に記録した際に発生する熱が熱拡散層を伝
熱し、隣接トラックに記録されている記録マークが消去
されやすくなる。すなわち、クロスイレーズが発生しや
すくなるという問題がおきる。また第3干渉層の膜厚が
200nm以上の場合、情報記録時の記録層における冷
却速度が極めて小さくなるため、アモルファス化しにく
くなる(記録マークが形成されにくくなる)という弊害
が現れると同時に、生産時に光ディスク面内の第3干渉
層の膜厚分布により、ディスク面内の反射率分布が大き
くなりすぎる等の問題が発生する。
【0108】図14は光ディスクAの第3干渉層膜厚を
変化させた際の、クロスイレーズによるジッター上昇量
と第3干渉層膜厚の関係を示している。この際、変調度
が一定となるよう第1干渉層の膜厚を最適化してある。
また、あらかじめグルーブにマークを記録しておき隣接
トラック(ランド)に1000回書き換えを行った際の
グルーブに記録されたマークを再生した際のジッター上
昇を測定した。(上記実験のランドとグルーブを逆にし
た方がクロスイレーズの影響は小さい。)第3干渉層の
膜厚が35nm以上の場合(第3干渉層、第2界面層、
熱緩衝層の膜厚の和が溝深さ65nm以上の場合)クロ
スイレーズは全く発生しなかったが、第3干渉層の膜厚
が35nmより薄い場合(第3干渉層、第2界面層、熱
緩衝層の膜厚の和が溝深さ65nmより薄い場合)、急
激にクロスイレーズが発生するため実用的ではなかっ
た。
【0109】熱緩衝層は複素屈折率n、kが1.4<n
<4.5、−3.5<k<−0.5の範囲が良く、特に
2<n<4、−3.0<k<−0.5の材料が望まし
い。熱緩衝層では光を吸収するため、熱的に安定な材料
が好ましく、望ましくは融点が1000℃以上であるこ
とが要求される。
【0110】また、第3干渉層に硫化物を添加した場
合、特に大きなクロスイレーズ低減効果があったが、熱
緩衝層の場合、 ZnS等の硫化物の含有量が少なくと
も第3干渉層に添加される上記硫化物の含有量よりも少
ないことが望ましい。融点低下、熱伝導率低下、吸収率
低下等の悪影響が現れる場合があるからである。
【0111】上記熱緩衝層の組成として、金属と金属酸
化物、金属硫化物、金属窒化物、金属炭化物との混合物
であることが望ましく、CrとCr23の混合物が特に
良好なオーバーライト特性向上効果を示した。具体的に
は上記金属としてはAl、Cu、Ag、Au、Pt、P
d、 Co、Ti、Cr、Ni、Mg、Si、V、C
a、Fe、Zn、Zr、Nb、Mo、Rh、Sn、S
b、Te、Ta、W、Ir、Pb混合物が望ましく、金
属酸化物、金属硫化物、金属窒化物、金属炭化物として
はSiO2,SiO,TiO2,Al23,Y23,Ce
O,La23,In23,GeO,GeO2,PbO,
SnO,SnO2,Bi23,TeO2,MO2,、W
2,WO3,Sc23,Ta25,ZrO2が好まし
い。この他にSi−O−N系材料,Si−Al−O−N
系材料、Cr23,などのCr−O系材料、Co23
CoOなどのCo−O系材料などの酸化物、TaN,A
lN,Si34などのSi−N系材料、Al-Si−N
系材料(例えばAlSiN2)、Ge−N系材料などの
窒化物、ZnS,Sb23,CdS,In23,Ga2
3,GeS,SnS2,PbS,Bi23,などの硫化
物、 SnSe3, Sb23,CdSe,ZnSe, I
2Se3,Ga2Se3,GeSe,GeSe2,SnS
e,PbSe, Bi2Se3などのセレン化物、Ce
3,MgF2,CaF2などの弗化物、または、上記の
材料に近い組成のものを用いた熱緩衝層を用いてもよ
い。
【0112】また、熱緩衝層の膜厚としては10nm以
上100nm以下が望ましく、20nm以上50nm以
下の場合、特に良好なオーバーライト特性向上効果が現
れる。また、第3干渉層、第2界面層、熱緩衝層の膜厚
の和が溝深さ以上である場合、クロスイレーズ低減効果
が顕著に現れる。
【0113】先に説明したように熱緩衝層は光を吸収す
る性質を有している。このため、記録層が光を吸収して
発熱するように熱緩衝層も光を吸収して発熱する。ま
た、熱緩衝層における吸収率は記録層が非晶質状態の場
合に、記録層が結晶状態の場合よりも大きくすることが
重要である。このように、光学設計することにより、記
録層が非晶質状態における記録層での吸収率Aaを、記
録層が結晶状態における記録層での吸収率Acよりも小
さくする効果が発現する。この効果によりオーバーライ
ト特性を大幅に向上することができる。以上の特性を得
るためには熱緩衝層での吸収率を30〜40%程度に高
める必要がある。また、熱緩衝層における発熱量は、記
録層の状態が結晶状態であるか、非晶質状態であるかに
より異なる。この結果、記録層から熱拡散層への熱の流
れが、記録層の状態により変化することになり、この現
象によりオーバーライトによるジッター上昇を抑制する
ことができる。
【0114】以上の効果は、熱緩衝層における温度が上
昇することにより、記録層から熱拡散層への熱の流れを
遮断する効果により発現する。この効果を有効に生かす
ためには、第3干渉層と熱緩衝層の膜厚の和がランドグ
ルーブ間の段差(基板上の溝深さ、レーザー波長の1/
7〜1/5程度)以上である方がよい。第3干渉層と熱
緩衝層の膜厚の和がランドグルーブ間の段差以下の場
合、記録層に記録した際に発生する熱が熱拡散層を伝熱
し、隣接トラックに記録されている記録マークが消去さ
れやすくなる。
【0115】また、熱拡散層としては高反射率、高熱伝
導率の金属あるいは合金が良く、Al、Cu、Ag、A
u、Pt、Pdの総含有量が90%以上であることが望
ましい。また、Cr,Mo,W等の高融点で硬度が大き
い材料、および、これらの材料の合金も多数回書換え時
の記録層材料の流動による劣化を防止することができ好
ましい。特にAlを95%以上含有する熱拡散層とした
場合、廉価であり、高CNR、高記録感度、多数回書換
耐性に優れ、しかもクロスイレーズ低減効果が極めて大
きい情報記録媒体を得ることができた。特に、上記熱拡
散層の組成がAlを95%以上含有する場合、廉価でし
かも耐食性に優れた情報記録媒体を実現することができ
る。Alに対する添加元素としてはCo、Ti、Cr、
Ni、Mg、Si、V、Ca、Fe、Zn、Zr、N
b、Mo、Rh、Sn、Sb、Te、Ta、W、Ir、
Pb、BおよびCが耐食性の点において優れているが、
添加元素がCo、Cr、Ti、Ni、Fe、Cuの場
合、特に耐食性向上に大きな効果がある。また、上記熱
拡散層の膜厚は、30nm以上、300nm以下である
ことが良い。熱拡散層の膜厚が30nmより小さい場
合、記録層において発生した熱が拡散しにくくなるた
め、特に10万回程度書換えた際に、記録層が劣化しや
すくなり、また、クロスイレーズが発生しやすくなる場
合がある。また、光を透過してしまうため反射層として
使用することが困難になり再生信号振幅が低下する場合
がある。また、熱緩衝層に含まれる金属元素と熱拡散層
に含まれる金属元素が同じ場合、生産上は大きな利点が
ある。すなわち、同一ターゲットを用いて熱緩衝層と熱
拡散層の2層の層を製膜することができるからである。
つまり、熱緩衝層製膜時にはAr−O2混合ガス、Ar
−N2混合ガス等の混合ガスによりスパッタリングし
て、スパッタリング中に金属元素と酸素、あるいは窒素
を反応させることにより適当な屈折率の熱緩衝層を作成
し、熱拡散層の製膜時にはArガスによりスパッタリン
グし熱伝導率が高い金属の熱拡散層を作成するのであ
る。
【0116】熱拡散層の膜厚は300nm以上の場合、
生産性が悪く、熱拡散層の内部応力により、基板のそり
等が発生し、情報の記録再生を正確に行うことができな
くなる場合がある。また、熱拡散層の膜厚は、70nm
以上150nm以下であれば、耐食性、生産性の点で優
れており、さらに望ましい。
【0117】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、以下の条件
を満足する場合、本発明の効果が顕著に現れる。
【0118】(1)第1干渉層の熱伝導率が第2干渉層
の熱伝導率よりも小さく、第1干渉層と記録層の間の距
離が溝深さ以下。 (2)第2干渉層の屈折率が第1干渉層の屈折率より大
きい。 (3)第2干渉層と記録層の間に第1界面層を有する。 また、第1干渉層、第2干渉層、第1界面層を組み合わ
せることにより各層のデメリットが補完されクロスイレ
ーズ抑制と、反射率向上、多数回書換時の反射率低下抑
制、剥離による欠陥抑制を両立させる情報記録媒体を得
ることができ、高密度記録時に問題となるクロスイレー
ズ抑制を抑制するような構造にした場合においても、反
射率低下、多数回書換時の反射率低下、剥離による欠陥
が発生しないため、極めて容易に高密度情報記録媒体を
作成する事が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録媒体の構造図である。
【図2】本発明の原理を説明するための概念図である。
【図3】本発明の一計算例を示す図である。
【図4】本発明の一計算例を示す図である。
【図5】本発明の一計算例を示す図である。
【図6】本発明の原理を説明するための概念図である。
【図7】本発明の原理を説明するための概念図である。
【図8】本発明の一実施例に使用した情報記録装置のブ
ロック図である。
【図9】本発明に使用される第1干渉層の組成と屈折率
の関係を示す図である。
【図10】本発明に使用される第2干渉層の組成と屈折
率の関係を示す図である。
【図11】本発明に使用される第2干渉層の組成と屈折
率の関係を示す図である。
【図12】本発明に使用される記録層の膜厚と反射率の
関係を示す図である。
【図13】本発明に使用される記録層の膜厚とオーバー
ライトによるジッター上昇量の関係を示す図である。
【図14】本発明に使用される第3干渉層の膜厚とクロ
スイレーズによるジッター上昇量の関係を示す図であ
る。
【図15】各構造の特性を考察するための図である。
【図16】各試作構造の特性をまとめた図である。
【符号の説明】
1−1、1−1‘:基板 1−2、1−2‘:下部保護層 1−3、1−3‘:記録層 1−4、1−4‘:第3干渉層 1−5、1−5‘:熱拡散層 1−6、1−6‘:接着剤 1−7、1−7‘:接着剤 1−8、1−8‘:接着剤 1−9、1−9‘:接着剤 1−10:接着剤 6−0、7−0:基板 6−1、7−1:第1干渉層 6−2、7−2:第2干渉層 6−3、7−3:第1界面層 6−4、7−4:記録層 6−5、7−5:第2界面層 6−6、7−6:第3干渉層 6−7、7−7:熱拡散層 6−8、7−8:熱の流れ 6−9、7−9:対物レンズ 6−10、7−10:レーザービーム 6−11、7−11:グルーブ記録時の発熱部 6−12、7−12:ランド記録時の発熱部 8−1:光ディスク 8−2:モーター 8−3:光ヘッド 8−4:プリアンプ回路 8−6:記録波形発生回路 8−7:レーザ駆動回路 8−8:8−16変調器 8−9:L/Gサーボ回路 8−10:8−16復調器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 碇 喜博 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 渕岡 保 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 渡辺 均 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 田村 礼仁 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 牛山 純子 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 安藤 圭吉 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 安齋 由美子 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 5D029 LB01 LB02 LB07 LB11 LC06 LC17 LC21 MA09 MA45 MA46

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザービームの照射により原子配列変
    化、あるいは/および電子状態変化によって情報の記録
    が行われる情報記録媒体であって、 溝深さdgの溝形状を有する基板と、上記溝形状を反映
    した形状の記録層との間に、上記基板に近い方から順
    に、第1干渉層、第2干渉層、及び第1界面層の組成の異
    なる3層の薄膜と、上記第2干渉層と上記記録層との間
    に設けられ、上記記録層と接する第1界面層とを有し、 上記第1干渉層の熱伝導率は上記第2干渉層の熱伝導率
    よりも低く、上記第2干渉層の屈折率は上記第1干渉層
    の屈折率及び上記記録層の屈折率よりも小さく、 上記
    第1干渉層と上記記録層との間の距離が上記dg以下で
    あることを特徴とする情報記録媒体。
JP2000123680A 2000-04-19 2000-04-19 情報記録媒体 Expired - Fee Related JP3912954B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000123680A JP3912954B2 (ja) 2000-04-19 2000-04-19 情報記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000123680A JP3912954B2 (ja) 2000-04-19 2000-04-19 情報記録媒体

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000021757A Division JP3689612B2 (ja) 2000-01-26 2000-01-26 情報記録媒体

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2001209972A true JP2001209972A (ja) 2001-08-03
JP2001209972A5 JP2001209972A5 (ja) 2005-12-22
JP3912954B2 JP3912954B2 (ja) 2007-05-09

Family

ID=18633926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000123680A Expired - Fee Related JP3912954B2 (ja) 2000-04-19 2000-04-19 情報記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3912954B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003036632A1 (fr) * 2001-10-19 2003-05-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Support d'enregistrement d'informations optique et procede de fabrication de celui-ci

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003036632A1 (fr) * 2001-10-19 2003-05-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Support d'enregistrement d'informations optique et procede de fabrication de celui-ci
US6933031B2 (en) 2001-10-19 2005-08-23 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical information recording medium and its manufacturing method

Also Published As

Publication number Publication date
JP3912954B2 (ja) 2007-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3689612B2 (ja) 情報記録媒体
KR100418011B1 (ko) 정보 기록 매체 및 정보 기록 장치
JP4680465B2 (ja) 光学情報記録媒体とその記録再生方法、およびこれを用いた光学情報の記録再生システム
US20070037093A1 (en) Information-recording medium
JP2004039146A (ja) 光記録媒体
JP2005119263A (ja) 情報記録媒体
US6764736B2 (en) Optical information recording medium and recording method using the same
JP2005025910A (ja) 光学的情報記録媒体及びその製造方法
JP4091262B2 (ja) 情報記録媒体および情報記録媒体の製造方法
JP3509807B2 (ja) 情報記録媒体、媒体製造方法、情報記録方法及び再生方法
JP2002074742A (ja) 情報記録媒体
JP3912954B2 (ja) 情報記録媒体
JP2005302263A (ja) 光ディスク及びその記録再生装置並びにアドレス情報管理方法
JP3786665B2 (ja) 情報記録媒体
JP2006066071A (ja) 情報記録媒体
JP3655298B2 (ja) 情報記録媒体
JP2001236690A (ja) 光学的情報記録用媒体
JP3654897B2 (ja) 情報記録媒体
KR20050026477A (ko) 다층 광 데이터 저장매체와 이 매체의 용도
JP4282706B2 (ja) 情報記録媒体
JP3877756B2 (ja) 情報記録媒体
JP2005205762A (ja) 情報記録媒体
JP2007164896A (ja) 光学情報記録媒体
JP2007141455A (ja) 情報記録媒体
JP2007157202A (ja) 光記録媒体、及びその初期化方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051107

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051107

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060512

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060517

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060602

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070123

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees