JP2001209929A - 磁気ディスク媒体保護膜の成膜方法および装置 - Google Patents

磁気ディスク媒体保護膜の成膜方法および装置

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JP2001209929A JP2000017186A JP2000017186A JP2001209929A JP 2001209929 A JP2001209929 A JP 2001209929A JP 2000017186 A JP2000017186 A JP 2000017186A JP 2000017186 A JP2000017186 A JP 2000017186A JP 2001209929 A JP2001209929 A JP 2001209929A
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magnetic disk
film
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oxygen
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Kazuaki Kurihara
和明 栗原
Tsukasa Itani
司 井谷
Shoichi Suda
章一 須田
Tetsukazu Nakamura
哲一 中村
Masayuki Takeda
正行 武田
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ディスク媒体の保護膜として、高硬度
で、従って薄膜化が十分可能な硬質炭素膜を高い生産性
をもって安価に成膜することのできる方法および装置を
提供する。 【解決手段】 磁気ディスク媒体保護膜としての硬質炭
素膜を成膜するための方法および装置であって、炭素含
有物質のガスおよび酸素含有物質のガスをまたは炭素と
酸素とを含有する物質のガスをプラズマ化してイオン化
し、生成したイオンをマスフィルタに導き、フィルタリ
ングして炭素イオンを選択し、この炭素イオンを磁気デ
ィスク媒体に照射する工程もしくはそのための手段を含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ、ワ
ープロ等の電子機器に用いられる磁気ディスク媒体の保
護膜を成膜するための方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ、ワープロ等の電子機器に
内蔵されもしくは接続されるハードディスク装置の高記
録密度化による記録ビットの微細化に伴い、磁気ディス
ク媒体の保護膜には薄膜化および高硬度化が要求されて
いる。かかる保護膜としては、従来、スパッタ法やCV
D法によるDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)
膜すなわち硬質炭素膜が利用されているが、今後の一層
の薄膜化への要求に対しては従来の膜は硬度が不十分で
あり、十分に対応することができないと考えられてい
る。
【0003】これに対して、極めて硬度の高いDLC膜
が得られる成膜方法として、FCA(Filtered Cathode
Arc)装置を用いて成膜を行う方法がある。図1はFC
A装置の模式断面図であり、図中1はグラファイトター
ゲット(カソード)、2はトリガー、3は冷却水、4は
イオン化コイル、5はイオン化室、6はマスフィルタ
室、7は成膜室、8は基板、9は基板電源、10はトリ
ガー電源、11はターゲット電源、12はマスフィルタ
用電磁石である。
【0004】この方法は、炭素(グラファイト)をター
ゲットとしてアーク放電により炭素イオンを発生させ、
磁気偏向型の質量分析器(マスフィルタ)により炭素イ
オンだけを選択して、基板に照射させる方法である。こ
の方法によれば、炭素イオンのみにより成膜されるため
水素を含まず、従って硬度低下の原因であるC−H結合
がなく、また高い加速電圧で炭素イオンが照射されるた
めsp3結合に富んだ高硬度のDLC膜が得られる。
【0005】しかしながら、上記FCA装置による方法
には、 ・炭素による装置の汚れが激しく、頻繁にクリーニング
が必要である ・アーク放電によって粒子が形成されやすく、この粒子
は偏向型質量分析器を通しても除去されず、基板に付着
することが多い ・アーク放電は制御が難しく、成膜速度や膜厚分布の均
一化が困難であるといった問題があり、磁気ディスク媒
体のような低価格製品の量産をかかる方法によって達成
することは困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の如き従来技術の問題点を解決し、磁気ディスク媒体の
保護膜として、高硬度で、従って薄膜化が十分可能な硬
質炭素膜を高い生産性をもって安価に成膜することので
きる方法および装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、磁気ディスク媒体保護膜としての硬質炭
素膜を成膜するための方法であって、炭素含有物質のガ
スおよび酸素含有物質のガスをまたは炭素と酸素とを含
有する物質のガスをプラズマ化してイオン化し、生成し
たイオンをマスフィルタに導き、フィルタリングして炭
素イオンを選択し、この炭素イオンを磁気ディスク媒体
に照射することを含む方法を提供する。
【0008】本発明は、また、磁気ディスク媒体保護膜
としての硬質炭素膜を成膜するための装置であって、炭
素含有物質のガスおよび酸素含有物質ガスのまたは炭素
と酸素とを含有するガスの供給系、前記ガスをプラズマ
化するためのプラズマ発生源、このプラズマ中のイオン
を引き出すための電極、引き出したイオンをフィルタリ
ングし、炭素イオンを透過させるためのマスフィルタ、
磁気ディスク媒体を連続的に搬入し、保持し、搬出し、
前記炭素イオンを磁気ディスク媒体に照射させるための
媒体搬送系およびそれらを含む系全体を真空雰囲気とす
るための真空排気系を含む装置を提供する。
【0009】本発明は、さらに、上記に記載の硬質炭素
膜の成膜装置が磁気ディスク媒体の磁性膜成膜装置と接
続され、前記磁性膜と前記硬質炭素膜とが連続して成膜
される、磁気ディスク媒体の製造装置を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の特徴は、(1)粒子が発
生しやすい固体ターゲットに対するアーク放電を利用す
るのではなく、気相プラズマによりイオンを発生させる
こと、および(2)プラズマ中へ酸素を導入し、酸素ラ
ジカルのエッチング効果を利用して成膜と同時に装置の
クリーニングを行うことにあり、これによって磁気ディ
スク媒体上に高硬度の硬質炭素膜を保護膜として連続的
に生産性良く成膜することができ、高性能の磁気記録媒
体を安価に提供することが可能となる。
【0011】本発明の方法に用いる炭素含有物質として
は、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン等のメ
タン列炭化水素やエチレン、プロピレン、ブテン等のエ
チレン列炭化水素などの炭化水素を用いることができ
る。酸素含有物質としては、例えば、酸素ガス、水蒸
気、二酸化炭素、過酸化水素、二酸化窒素などを用いる
ことができる。
【0012】また、炭素と酸素とを含有する物質として
は、例えば、二酸化炭素、メタノール、エタノール等の
アルコール類やよびアセトン等のケトン類を用いること
ができる。本発明においては、上記ガスのプラズマ化
は、レーザーブレークダウン、高周波放電、マイクロ波
放電、直流放電等の方法またはそれらの組み合わせによ
って行うことができる。また、マスフィルタとしては、
例えば、四重極型フィルタを含む磁気偏向型のフィルタ
を用いることができる。
【0013】前述したFCA装置によるアーク放電は、
陽極点が1万℃以上の高温となり、耐熱性の高い炭素で
も容易に昇華させることができるものの、粒子も発生し
やすい。この粒子を磁気偏向器(マスフィルタ)を通し
て除去しようとしても、偏向器で反射して、基板に到達
してしまう粒子も多い。本発明では、気相プラズマによ
りイオンを発生させることにより、粒子の発生を本質的
に無くしている。イオンを発生させる方法として、レー
ザーブレークダウン、マイクロ波放電、高周波(RF)
放電、DC放電などがある。ガス放電の場合には、FC
A装置の場合と異なり、質量分析器(マスフィルタ)を
素通りしてしまう中性ラジカルが発生してしまう。中性
種の発生を極力抑えるためには、特にイオン密度の高い
放電を発生させる必要があり、レーザーブレークダウン
などの無電極アーク放電による熱プラズマを発生させる
方法が有利である。また、プラズマの局所化、プラズマ
室の低圧力化、開口面積の微小化等の工夫により、基板
に到達する中性種の数を十分に抑えることができる。F
CA装置で発生する粒子の場合0.1μmの大きさの粒
子1個でも欠陥となるが、中性種は膜質の低下につなが
るものの、FCA装置で発生する粒子に比べるとその影
響ははるかに小さい。
【0014】炭素含有物質のガスである放電ガスとして
は、炭素含有量が多いガスであるのがよく、エチレン
(C2 2 )などが特に適している。また、放電を容易
にするために、アルゴン(Ar)などのガスを導入して
もよい。本発明の特徴の1つは、放電ガスのプラズマ中
に酸素を導入することである。DLC膜の成膜のために
は通常炭化水素ガスを用いるが、プラズマ室、磁気偏向
室などに炭素質膜が付着し、頻繁にクリーニングするが
必要になる。しかし、酸素を導入すると、活性な酸素や
OHなどのラジカル乃至イオンが発生し、壁面の炭素質
膜をエッチング除去するため、クリーニングの頻度が大
幅に少なくなる。また、炭素イオン以外のラジカル乃至
イオンは、磁気偏向器を通過しないため、酸素イオンな
どが基板上のDLC膜に与える悪影響はほとんどない。
【0015】クリーニングのためのガスは、前述した如
き酸素含有物質のガスであってよいが、酸素ガス
(O2 )が特に効果的である。
【0016】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明をさらに説明す
る。 実施例1、比較例1〜2 図2および3を参照しながら、本発明に従うDLC成膜
の一実施例とその比較例を説明する。ここで、図2はこ
の例で用いたレーザーブレークダウンイオン源と四重極
型マスフィルタによるDLC成膜装置を示す模式断面図
であり、図3はこのDLC成膜装置を組み込んだ磁気デ
ィスク媒体製造装置を示す模式平面図である。
【0017】このDLC成膜装置は、パルス出力CO2
レーザー装置13からのレーザーをレンズ14により集
光し、高電界を発生させる。このレーザーの焦点部にノ
ズル16より放電ガス15を供給し、高電界によりガス
の絶縁破壊を起こさせ、プラズマ化する。この大出力レ
ーザーの焦点部では極めて高いエネルギー密度となって
おり、効率良くガスのイオン化ができる。イオン化室1
8の開口部にイオン引き出し用グリッド電極23が設け
られている。イオン化室の大きさに比べてグリッド電極
の面積は小さく、イオン化室とマスフィルタ室との間に
大きな圧力差を設けることができる。この実施例ではマ
スフィルタとして四重極型フィルタ19を設けている。
マスフィルタ出口にはXY偏向電極20が設けられ、成
膜面での膜厚分布の均一化を図っている。なお、図2に
おいて、17は吸光体、21は成膜室、22は基板、2
4は排気口を示す。
【0018】レーザーとしてピーク出力10MWのTEA
型CO2 レーザー(波長1043.2nm、9P−24発
振線)、焦点距離70mmのZnSeレンズを用い、放電
ガスとして70%C2 2 −30%O2 を用い、流量を
10SCCMとし、グリッド電圧を100Vとした。この
時、イオン化室の圧力は約0.1Pa、成膜室の圧力は1
-4Paであった。基板として4inch−Siウエハを用
い、マスフィルタのm/eを6(C2+)としてDLCの
成膜を行った。
【0019】この方法で基板上に成膜した厚さ0.1μ
mのDLC膜の特性を測定したところ、硬度として約4
0GPa のマイクロビッカーズ硬度を有し、密度は3.1
g/cm 3 であった。図3に上記図2に示すDLC成膜装置
を組み込んだ磁気ディスク媒体製造装置を示す。図3に
おいて、27はディスク基板であり、28はロード/ア
ンロード室、29は方向転回室、30は加熱室、31は
磁性膜成膜室、33は冷却室、34はDLC成膜装置で
ある。
【0020】図3に示す装置を200時間連続で稼働
し、3.5inch磁気ディスク(実施例1の磁気ディス
ク)を製造した。上記DLC成膜条件下に成膜されたこ
のディスクのDLC保護膜の厚さは3nmであった。ま
た、比較のために、上記実施例1の磁気ディスクの製造
の場合と同一の磁性膜成膜条件下に、従来法であるスパ
ッタ法により成膜した暑さ3nmのDLC膜を有する磁気
ディスク(比較例1の磁気ディスク)およびFCA装置
を用いて成膜した暑さ3nmのDLC膜を有する磁気ディ
スク(比較例2の磁気ディスク)を製造した。
【0021】上記実施例1の磁気ディスクの製造を連続
して行ったときの連続製造プロセスの稼働直後に得られ
た磁気ディスク(磁気ディスクA)および200時間経
過後に得られた磁気ディスク(磁気ディスクB)並びに
比較例1および2の磁気ディスクの表面を光学顕微鏡で
観察するとともに、ヘッド浮上試験、連続スタート/ス
トップ試験(CSS試験)を行った。その結果、比較例
2の磁気ディスクでは無数の微細な粒子が観察され、ま
た浮上試験ではヘッドクラッシュを起こしてしまった。
比較例1の磁気ディスクおよび実施例1の磁気ディスク
AおよびBでは粒子は観察されず、ヘッド浮上試験にも
パスした。また、CSS試験では、実施例1の磁気ディ
スクAおよびBはいずれも10万回のCSSをパスした
が、比較例1の磁気ディスクは1万回でヘッドクラッシ
ュを起こした。
【0022】実施例2 図4を参照しながら、本発明に従うDLC成膜の他の実
施例を説明する。ここで、図4はこの例で用いたRFイ
オン源と磁気偏向マスフィルタによるDLC成膜装置を
示す模式断面図である。このDLC成膜装置は、RFコ
イル36、37により放電ガス35をプラズマ化し、イ
オン化するものである。RFコイル36、37は2段と
なっており、放電ガスを効率良くイオン化するように構
成されている。マスフィルタ41は偏向磁場型のもので
ある。なお、図4において、38はイオン化室コイル、
39はイオン化室、40はイオン引き出し用電極、42
はマスフィルタ用電磁石、43はXY偏向電極、44は
基板、45は成膜室である。
【0023】13.56MHz 、10kWのRF出力におい
て、放電ガスとして70%C2 2−30%O2 を用
い、流量を30SCCMとし、グリッド電圧を200Vとし
て、Siウエハ上に厚さは0.5μmのDLC膜を成膜
した。得られたDLC膜の特性を測定したところ、硬度
として約35GPa のマイクロビッカーズ硬度を有し、密
度は3.0g/cm3 であった。
【0024】また、上記の条件下に500時間の連続運
転の前後で4inch−Siウエハに厚さ10nmのDLC膜
を成膜したサンプルの表面を光学顕微鏡で観察したが、
両者とも粒子やゴミなどの存在は観察されなかった。 実施例3 図5を参照しながら、本発明に従うDLC成膜の他の実
施例を説明する。ここで、図5はこの例で用いたマイク
ロ波イオン源と同軸磁気偏向マスフィルタによるDLC
成膜装置を示す模式断面図である。
【0025】このDLC成膜装置は、マイクロ波出力を
グラファイト製プローブ51に集中させて、その周囲に
高密度プラズマを発生させ、放電ガス47をイオン化す
るように構成されている。マスフィルタ54はカーブし
たチャンバに偏向コイル55を巻いた同軸型のものであ
る。なお、図5において、48はマイクロ波源、49、
50は導波管、52はイオン化室、53はイオン引き出
し用電極、56ははXY偏向電極、57は基板、58は
成膜室である。
【0026】2.54GHz 、10kWのマイクロ波を直径
3mmのグラファイト製プローブに集中させ、放電ガスと
して60%C2 4 −40%CO2 を用い、流量を10
SCCMとし、グリッド電圧200Vとして、Siウエハ上
に厚さ0.5μmのDLC膜を成膜した。得られたDL
C膜の特性を測定したところ、硬度として約35GPaの
マイクロビッカーズ硬度を有し、密度は2.9g/cm3
であった。
【0027】また、上記の条件下に500時間の連続運
転の前後で4inch−Siウエハに厚さ10nmのDLC膜
を成膜したサンプルの表面を光学顕微鏡で観察したが、
両者とも、粒子やゴミなどの存在は観察されなかった。 付記:本発明は以下の特徴を有する。 1.磁気ディスク媒体保護膜としての硬質炭素膜を成膜
するための方法であって、炭素含有物質のガスおよび酸
素含有物質のガスをまたは炭素と酸素とを含有する物質
のガスをプラズマ化してイオン化し、生成したイオンを
マスフィルタに導き、フィルタリングして炭素イオンを
選択し、この炭素イオンを磁気ディスク媒体に照射する
ことを含む方法。
【0028】2.炭素含有物質が炭化水素である、上記
1記載の方法。 3.酸素含有物質が酸素ガス、水蒸気、二酸化炭素、過
酸化水素および二酸化窒素から選ばれる、上記1または
2記載の方法。 4.炭素と酸素とを含有する物質が二酸化炭素、アルコ
ール類およびケトン類から選ばれる、上記1記載の方
法。
【0029】5.プラズマ化の方法がレーザーブレーク
ダウン、高周波放電、マイクロ波放電、直流放電または
それらの組み合わせである、上記1〜4のいずれかに記
載の方法。 6.マスフィルタが四重極型フィルタを含む磁気偏向型
のフィルタである、上記1〜5のいずれかに記載の方
法。
【0030】7.マスフィルタを通過後の炭素イオンを
さらに偏向して基板に照射することにより、基板内膜厚
分布を制御する、上記1〜6のいずれかに記載の方法。 8.硬質炭素膜の成膜の間にマスフィルタの設定m/e
値を変化させる、上記1〜7のいずれかに記載の方法。 9.磁気ディスク媒体保護膜としての硬質炭素膜を成膜
するための装置であって、炭素含有物質のガスおよび酸
素含有物質ガスのまたは炭素と酸素とを含有するガスの
供給系、前記ガスをプラズマ化するためのプラズマ発生
源、このプラズマ中のイオンを引き出すための電極、引
き出したイオンをフィルタリングし、炭素イオンを透過
させるためのマスフィルタ、磁気ディスク媒体を連続的
に搬入し、保持し、搬出し、前記炭素イオンを磁気ディ
スク媒体に照射させるための媒体搬送系およびそれらを
含む系全体を真空雰囲気とするための真空排気系を含む
装置。
【0031】10.プラズマ発生源がレーザーブレーク
ダウン装置、高周波放電装置、マイクロ波放電装置、直
流放電装置またはそれらの組み合わせである、上記9記
載の装置。 11.マスフィルタが四重極型フィルタを含む磁気偏向
型のフィルタである、上記9または10記載の装置。
【0032】12.マスフィルタを通過後の炭素イオン
をさらに偏向して基板に照射する機構を含む、上記9〜
11のいずれかに記載の装置。 13.上記9に記載の硬質炭素膜の成膜装置が磁気ディ
スク媒体の磁性膜成膜装置と接続され、前記磁性膜と前
記硬質炭素膜とが連続して成膜される、磁気ディスク媒
体の製造装置。
【0033】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、磁気ディスク媒体上に粒子付着のない高硬度の硬質
炭素膜を保護膜として連続的に生産性良く成膜すること
ができ、高性能の磁気記録媒体を安価に提供することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のFCA装置を示す模式断面図。
【図2】実施例で用いた硬質炭素膜成膜装置を示す模式
断面図。
【図3】図2の硬質炭素膜成膜装置を組み込んだ磁気デ
ィスク媒体製造装置示す模式断面図。
【図4】他の実施例で用いた硬質炭素膜成膜装置を示す
模式断面図。
【図5】他の実施例で用いた硬質炭素膜成膜装置を示す
模式断面図。
【符号の説明】
1…グラファイトターゲット 2…トリガー 5、18、39、52…イオン化室 6…マスフィルタ室 7、21、45、58…成膜室 8、22、44、57…基板 12、42…マスフィルタ用電磁石 13…レーザー装置 14…レンズ 15、35、47…放電ガス 19…四重極型マスフィルタ 27…ディスク基板 28…ロード/アンロード室 29…方向転回室 30…加熱室 31…磁性膜成膜室 33…冷却室 34…DLC成膜装置 36、37…RFコイル 41、54…マスフィルタ 48…マイクロ波源 51…グラファイト製プローブ 55…偏向コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須田 章一 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 中村 哲一 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 武田 正行 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 4K030 AA09 AA14 BA28 FA01 FA07 LA01 LA20 5D112 AA07 BC05 FA01 FB08 FB21

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ディスク媒体保護膜としての硬質炭
    素膜を成膜するための方法であって、炭素含有物質のガ
    スおよび酸素含有物質のガスをまたは炭素と酸素とを含
    有する物質のガスをプラズマ化してイオン化し、生成し
    たイオンをマスフィルタに導き、フィルタリングして炭
    素イオンを選択し、この炭素イオンを磁気ディスク媒体
    に照射することを含む方法。
  2. 【請求項2】 炭素含有物質が炭化水素である、請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】 酸素含有物質が酸素ガス、水蒸気、二酸
    化炭素、過酸化水素および二酸化窒素から選ばれる、請
    求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 炭素と酸素とを含有する物質が二酸化炭
    素、アルコール類およびケトン類から選ばれる、請求項
    1記載の方法。
  5. 【請求項5】 マスフィルタを通過後の炭素イオンをさ
    らに偏向して基板に照射することにより、基板内膜厚分
    布を制御する、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 硬質炭素膜の成膜の間にマスフィルタの
    設定m/e値を変化させる、請求項1〜5のいずれかに
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 磁気ディスク媒体保護膜としての硬質炭
    素膜を成膜するための装置であって、炭素含有物質のガ
    スおよび酸素含有物質ガスのまたは炭素と酸素とを含有
    するガスの供給系、前記ガスをプラズマ化するためのプ
    ラズマ発生源、このプラズマ中のイオンを引き出すため
    の電極、引き出したイオンをフィルタリングし、炭素イ
    オンを透過させるためのマスフィルタ、磁気ディスク媒
    体を連続的に搬入し、保持し、搬出し、前記炭素イオン
    を磁気ディスク媒体に照射させるための媒体搬送系およ
    びそれらを含む系全体を真空雰囲気とするための真空排
    気系を含む装置。
  8. 【請求項8】 マスフィルタを通過後の炭素イオンをさ
    らに偏向して基板に照射する機構を含む、請求項7記載
    の装置。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の硬質炭素膜の成膜装置
    が磁気ディスク媒体の磁性膜成膜装置と接続され、前記
    磁性膜と前記硬質炭素膜とが連続して成膜される、磁気
    ディスク媒体の製造装置。
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