JP2001208211A - ロールネック軸受用密封装置 - Google Patents

ロールネック軸受用密封装置

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JP2001208211A
JP2001208211A JP2000021317A JP2000021317A JP2001208211A JP 2001208211 A JP2001208211 A JP 2001208211A JP 2000021317 A JP2000021317 A JP 2000021317A JP 2000021317 A JP2000021317 A JP 2000021317A JP 2001208211 A JP2001208211 A JP 2001208211A
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seal lip
race
roll neck
fixed
raceway
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Yoshio Shoda
義雄 正田
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NSK Ltd
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    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/34Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load
    • F16C19/38Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers
    • F16C19/383Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone
    • F16C19/388Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone with four rows, i.e. four row tapered roller bearings
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    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
    • F16C33/7803Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members suited for particular types of rolling bearings
    • F16C33/7813Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members suited for particular types of rolling bearings for tapered roller bearings
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B31/00Rolling stand structures; Mounting, adjusting, or interchanging rolls, roll mountings, or stand frames
    • B21B31/07Adaptation of roll neck bearings
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B31/00Rolling stand structures; Mounting, adjusting, or interchanging rolls, roll mountings, or stand frames
    • B21B31/07Adaptation of roll neck bearings
    • B21B31/078Sealing devices
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2322/00Apparatus used in shaping articles
    • F16C2322/12Rolling apparatus, e.g. rolling stands, rolls

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで、しかも優れた耐久性を得られる
構造を実現する。 【解決手段】 スリンガ18と摺接する主シールリップ
27の先端縁に、ポリ四弗化エチレン樹脂製の摺動層2
9を形成する。各副シールリップ28a、28bの締め
代は、上記主シールリップ27の締め代よりも小さくす
る。この構成により、各シールリップ27、28a、2
8bの先端縁と相手面との摺接部で発生する摩擦熱を低
く抑える。これら各シールリップ27、28a、28b
を含む弾性材13aの大部分は、安価な水素化ニトリル
ゴム製にできる為、上記課題を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鉄、非鉄金属を
含む金属材料を圧延する為のロールの軸方向端部を回転
自在に支持する為の軸受装置の開口端部を密封し、この
軸受装置内に供給した潤滑剤の漏洩防止を図ると共に、
この軸受装置内に異物が入り込むのを防止するロールネ
ック軸受用密封装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】金属材料に圧延加工を施す為のロール
は、軸方向両端面中心部に設けたロールネックと呼ばれ
る円柱部を固定の支持装置に対して、軸受装置により回
転自在に支持している。図5〜6は、この様なロールネ
ック用軸受の1例を示している。ロール1の軸方向両端
面中心部に設けたロールネック2はハウジング3の内側
に、複列円すいころ軸受ユニット4により、回転自在に
支持している。この複列円すいころ軸受ユニット4は、
上記ロールネック2に外嵌固定した内輪5、5の外周面
に設けた内輪軌道6、6と、上記ハウジング3に内嵌固
定した外輪7a、7bの内周面に設けた外輪軌道8、8
との間に円すいころ9、9を、それぞれ複数個ずつ設け
て成る。
【0003】上述の様な軸受装置により回転自在に支持
されるロール1は、圧延装置の運転時に、1000〜1
800 min-1(r.p.m.)程度で回転する。従って、この
圧延装置の運転時に上記軸受装置は、内部にグリースを
封入してこの内部を潤滑すると共に、圧延される金属材
料に冷却水を注いで、圧延に伴う温度上昇を抑える必要
がある。この為、上記軸受装置には、上記潤滑剤が外部
に漏洩する事を防止すると共に、上記冷却水等の異物が
内部に入り込むのを防止する為の密封装置が必要にな
る。
【0004】この為に従来から、上記ハウジング3の内
周面で上記軸受装置を軸方向両側から挟む位置に円環状
のシールホルダ10、10を内嵌固定し、これら各シー
ルホルダ10、10の内径側に、それぞれシールリング
11、11を支持している。これら各シールリング1
1、11は、芯金12とこの芯金12により補強された
弾性材13とから成り、この芯金12を上記各シールホ
ルダ10、10に内嵌固定している。この状態で、この
芯金12の内径側に突出する弾性材13を前記内輪5、
5の端部外周面にガータスプリング14により抑え付
け、全周に亙り摺接させている。又、上記各シールホル
ダ10、10の外周面に形成した係止溝15に係止した
Oリング16を、この係止溝15の底面と上記ハウジン
グ3の内周面との間で弾性的に圧縮して、このハウジン
グ3の内周面と上記各シールホルダ10、10の外周面
との間を密封している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成する従
来のロールネック用軸受の密封装置は、各シールリング
10、10を構成する弾性材13として水素化ニトリル
ゴムを使用している為、必ずしも十分な耐久性を得られ
ない場合があった。即ち、上記弾性材13の内周縁が摺
接する内輪5は、前述した通り、1000〜1800 m
in-1で回転するが、その外径は350〜370mm程度あ
る。従って、上記弾性材13の内周縁と上記内輪5の外
周面との摺動部の滑り速度は、20m/s以上になり、
最大で35m/s程度にも達する場合がある。この様に
滑り速度が高い為、摺動部で発生する摩擦熱も多くな
り、この摺動部の温度が、水素化ニトリルゴムの許容温
度を上回る可能性がある。
【0006】上記弾性材13を、摩擦係数が低く、摺動
速度が速い場合にも発生する摩擦熱が少なくて済むポリ
四弗化エチレン樹脂(PTFE)や、優れた耐熱性を有
する弗素ゴムにより造れば、上述の様な原因に基づくシ
ールリングの耐久性不足をなくせるが、単に弾性材をポ
リ四弗化エチレン樹脂や弗素ゴム製とした場合には、徒
にコストが嵩んでしまう。即ち、ロールネック用軸受の
密封装置は、単に内部に供給された潤滑剤の漏洩防止を
するだけでなく、外部に注がれた冷却水の進入防止を図
る必要上、高度の密封性能を要求される。この為、上記
シールリングとして好ましくは、主シールリップの他、
1乃至複数の副シールリップを有するものを使用する事
が望まれる。この様に複数のシールリップを有する弾性
材は断面積が大きいが、元々ロールネック軸受用密封装
置を構成するシールリングは直径が大きい為、上記弾性
材全体としての容積は相当に嵩む。この為、この弾性材
全体を、比較的高価な材料であるポリ四弗化エチレン樹
脂や弗素ゴムにより造った場合には、上記密封装置のコ
ストが嵩む。しかも、弾性材全体をポリ四弗化エチレン
樹脂や弗素ゴムにより造った場合でも、この弾性材を定
期的に交換しなければならない為、ロール成形装置のラ
ンニングコストが嵩む原因となる。
【0007】これに対して、実公平7−20448号公
報には、シールリップの先端部で相手面と摺接する部分
に弗素樹脂皮膜を形成した密封装置が記載されている。
この公報に記載された様な密封装置によれば、摺接部で
発生する摩擦熱を抑えられる構造を、比較的低コストで
実現できる。但し、上記公報に記載された密封装置は、
ロールネック軸受用密封装置に比べて要求されるシール
性が低い用途に使用されるもので、そのまま本発明の対
象であるロールネック軸受用密封装置に適用しても、十
分なシール性を得られない。本発明のロールネック軸受
用密封装置は、この様な事情に鑑みて発明したものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のロールネック軸
受用密封装置は、前述した従来から知られているロール
ネック軸受装置用密封装置と同様に、ロールネック用軸
受の軸方向端部開口を密封する為に使用する。このロー
ルネック用軸受は、金属圧延用ロールの端面中心部に設
けたロールネックを、ハウジングの内径側に回転自在に
支持する為に使用するもので、このロールネックに外嵌
固定する内輪と、上記ハウジングに内嵌固定する外輪
と、これら内輪の外周面の内輪軌道と外輪の内周面の外
輪軌道との間に設けられた複数の転動体とから成る。本
発明の対象となるロールネック用軸受は、上記ロールネ
ック用軸受の軸方向端部開口を密封する為、全体を円環
状に形成されて上記内輪と上記外輪とのうちの一方の軌
道輪若しくはこの一方の軌道輪に隣接する部材にその一
方の周縁部を支持固定される芯金と、この芯金の他方の
周縁部にその全周に亙って添設された弾性材とを備え
る。そして、この弾性材に設けたシールリップの先端縁
を、上記内輪と上記外輪とのうちの他方の軌道輪若しく
はこの他方の軌道輪に対し固定した部分に全周に亙って
摺接させて成る。
【0009】特に、本発明のうち、請求項1に記載した
ロールネック軸受用密封装置に於いては、上記弾性材に
設けたシールリップは、上記他方の軌道輪若しくはこの
他方の軌道輪に対し固定した部分に全周に亙って摺接す
る主シールリップと、この他方の軌道輪若しくはこの他
方の軌道輪に対し固定した部分に全周に亙って摺接若し
くは近接対向する、少なくとも1個の副シールリップと
を備える。そして、このうちの主シールリップの先端縁
で上記他方の軌道輪若しくはこの他方の軌道輪に対し固
定した部分に摺接する部分に全周に亙って、ポリ四弗化
エチレン樹脂製の摺動層を設けている。
【0010】又、請求項2に記載したロールネック軸受
層密封装置に於いては、上記主シールリップの先端縁で
上記内輪若しくはこの内輪に対し固定した部分に摺接す
る部分に全周に亙って、ポリ四弗化エチレン樹脂製の摺
動層に代えて弗素ゴム製の耐熱層を設けている。
【0011】
【作用】上述の様に構成する本発明のロールネック軸受
用密封装置によれば、特にコストを高くする事なく、弾
性材の耐久性を十分に確保できる。先ず、請求項1に記
載したロールネック軸受用密封装置の場合には、主シー
ルリップの先端縁に設けたポリ四弗化エチレン製の摺動
層の存在に基づき、摺動部の摩擦抵抗を小さくし、この
摺動部で発生する摩擦熱を低く抑える事ができる。この
為、摺動部の温度上昇を抑えて、上記弾性材の耐久性確
保を図れる。又、請求項2に記載したロールネック軸受
用密封装置の場合には、主シールリップの先端縁に設け
たフッ素ゴム製の耐熱層の存在に基づき、この摺動部で
発生する摩擦熱に拘らず、上記弾性材の耐久性確保を図
れる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1〜2は、本発明の実施の形態
の第1例を示している。尚、ロールネック2の外周面と
ハウジング3の内周面との間に複列円すいころ軸受4を
設け、このハウジング3の内径側に上記ロールネック2
を回転自在に支持する部分(図5〜6参照)の構造に就
いては、従来構造と同様であるから、重複する図示並び
に説明を省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部
分を中心に説明する。
【0013】内輪5の端部に設けた円筒部17の外周面
にはスリンガ18を締り嵌めで外嵌固定し、外輪7bに
隣接してハウジング3(図5)に内嵌固定するシールホ
ルダ10の内周面にはシールリング11aを構成する芯
金12aを、締り嵌めで内嵌固定している。上記スリン
ガ18は、SPCCの如き炭素鋼板等の金属板を曲げ形
成する事により、断面L字形で全体を円環状に形成した
もので、円筒部19と、この円筒部19の軸方向一端縁
(図1〜2の右端縁)から直径方向外方に折れ曲がった
円輪部20とから成る。この様なスリンガ18は、この
円輪部20を軸方向外側に位置させた状態で、上記円筒
部19を上記円筒部17に締り嵌めで外嵌し、上記内輪
5の端部に固定している。
【0014】又、上記シールホルダ10は、S45Cの
如き炭素鋼等の金属材に削り加工を施す事により、全体
を円環状に形成している。この様なシールホルダ10の
内側面(上記外輪7bに対向する面で、図1の左側面)
の外径側端部には凸段部21を、内径側端部には凹段部
22を、それぞれ全周に亙って形成している。このうち
の凸段部21は、上記外輪7bの外端面(図1の右端
面)外径側端部に形成した受段部23とがたつきなく係
合して、上記シールホルダ10と上記外輪7bとの中心
軸同士を互いに一致させる。これに対して、上記凹段部
22には、上記芯金12aの外周縁部に形成した立ち上
がり部24を進入させる。又、上記シールホルダ10の
外周面に全周に亙って形成した係止溝15には、ニトリ
ルゴム製のOリング16を装着して、上記シールホルダ
10の外周面と前記ハウジング3の内周面との間を密封
自在としている。
【0015】前記シールリング11aは、上記芯金12
aの内周縁部に弾性材13aを、全周に亙り添設して成
る。このうちの芯金12aは、SPCCの如き炭素鋼板
等の金属板を曲げ形成し、断面クランク形で全体を円環
状として成る。この様な芯金12aの中間部外径寄り部
分には円筒部25を形成し、この円筒部25の内端縁
(図1の左端縁)を径方向外方に折り曲げる事により、
上記立ち上がり部24を形成している。上記円筒部25
を上記シールホルダ10に締り嵌めで内嵌した状態で上
記立ち上がり部24は、上記凹段部22に入り込む。従
って、上記シールホルダ10の内側面と上記外輪7bの
外端面とを突き合わせる事ができ、しかもこの状態で、
上記芯金12aは、径方向及び軸方向に関する位置決め
を確実に図れる。
【0016】一方、上記円筒部25の外端縁(図1の右
端縁)を内方に折り曲げ、更に径方向中間部から内方
(図1の左方)に折り曲げて傾斜させて成る保持板部2
6の内周縁部に、上記弾性材13aを全周に亙って添設
している。この弾性材13aは、水素化ニトリルゴム製
で、中間部に位置する1個の主シールリップ27と、こ
の主シールリップ27を挟む状態で設けられた2本の副
シールリップ28a、28bとを備える。これら各シー
ルリップ27、28a、28bは、密封装置を組み立て
た状態で、図2に鎖線で示した自由状態から同図に実線
で示した状態にまで弾性変形して、前記スリンガ18を
構成する円筒部19の外周面及び円輪部20の内側面
に、全周に亙って弾性的に押し付けられる。特に、上記
主シールリップ27の先端縁で上記円筒部19の外周面
と摺接する部分には、ポリ四弗化エチレン樹脂製の摺動
層29を、接着等により、全周に亙って設けている。
【0017】上述の様に、上記各シールリップ27、2
8a、28bの先端縁を上記スリンガ18の一部に押し
付ける事に伴う、主シールリップ27の弾性変形量であ
る締め代δ1 と、副シールリップ28a、28bの弾性
変形量である締め代δ2 、δ3 と、上記摺動層29の厚
さtとの関係は、次の様に規制する。即ち、この厚さt
を、上記主シールリップ27の締め代δ1 よりも大きく
し、この主シールリップ27の締め代δ1 を、上記各副
シールリップ28a、28bの締め代δ2 、δ3 よりも
大きくする(t>δ1 >δ2 、δ3 )。例えば、上記厚
さtを1.2mmとし、上記主シールリップ27の締め代
δ1 を1.0mmとし、上記各副シールリップ28a、2
8b締め代δ2 、δ3 をそれぞれ0.5mm、0.8mmと
する。
【0018】上記各寸法t、δ1 、δ2 、δ3 を上述の
様に規制する事により、次の様な作用・効果を得られ
る。先ず、上記主シールリップ27の締め代δ1 を、上
記各副シールリップ28a、28bの締め代δ2 、δ3
よりも大きくする事により、十分なシール性を確保しつ
つ、ロールネック2の回転に伴って発生する摩擦熱を低
く抑える事ができる。即ち、最も高度のシール性を要求
される主シールリップ27の締め代δ1 を十分に大きく
しているので、この主シールリップ27の先端縁と前記
スリンガ18の円筒部19の外周面との摺接部の当接圧
を十分に確保して、この摺接部のシール性を十分に確保
できる。この様に主シールリップ27に関する摺接部の
当接圧を確保した場合でも、この主シールリップ27の
先端縁には前記摺動層29を設けている為、この主シー
ルリップ27に関する摺接部で発生する摩擦熱が過大に
なる事はない。これに対して、上記各副シールリップ2
8a、28bの締め代δ2 、δ3 は小さいので、これら
各副シールリップ28a、28bの先端縁に特に摺動層
を設けなくても、これら各副シールリップ28a、28
bに関する摺接部で発生する摩擦熱が過大になる事はな
い。更に、上記摺動層29の厚さtを上記主シールリッ
プ28の締め代δ1 よりも大きくしている為、長期間に
亙る使用によって上記摺動層29が摩耗しても、最後ま
で、この摺動層29が上記スリンガ18の円筒部19の
外周面と摺接し続ける。
【0019】尚、上述の説明は、主シールリップ27の
内周縁部にポリ四弗化エチレン製の摺動層29を設けた
場合に就いて行なった。これに対して、上記主シールリ
ップ27の内周縁部に、弗素ゴム製の耐熱層を形成すれ
ば、この主シールリップ27の関する摺接部で発生する
摩擦熱は或る程度多くなるが、上記耐熱層の存在に基づ
き、上記主シールリップ27の耐久性を十分に確保でき
る。又、本例の場合には、前述した実公平7−2044
8号公報に記載されている構造とは異なり、ポリ四弗化
エチレン樹脂や弗素ゴムの摺動層或は耐熱層を、芯金と
弾性材との間に挟み込んで固定するのではなく、弾性材
に直接取り付ける構造としている。従って、比較的高価
な材料であるポリ四弗化エチレン樹脂や弗素ゴムの使用
量が大幅に少なくなり、材料費を十分に節約できる。
【0020】次に、図3は、本発明の実施の形態の第2
例を示している。本例の場合には、外輪7cの軸方向寸
法を長くする代わりにシールホルダ10(図1)を省略
して、この外輪7cの端部にシールリング11bを内嵌
固定し、外周面に形成した係止溝15にOリング16を
係止している。このシールリング11bを構成する弾性
材13bは、芯金12bの内周縁から径方向内方に突出
して主シールリップ27aと副シールリップ28cを構
成している他、上記芯金12bの外周縁部に設けた円筒
部25aの外周面も覆っている。上記シールリング11
bを上記外輪7cの端部に内嵌した状態では、この外輪
7cの内周面と上記円筒部25aの外周面との間で上記
弾性材13bの一部を弾性的に圧縮し、これら両周面同
士の間を密封する。
【0021】又、上記主シールリップ27aの内周縁部
にはポリ四弗化エチレン樹脂製の摺動層29を形成する
と共に、この主シールリップ27aの外周面にガータス
プリング30を装着して、上記摺動層29を、内輪5の
端部に設けた円筒部17の外周面に押し付けている。こ
れに対して、上記副シールリップ28cは、上記内輪5
の中間部外周面に全周に亙り突設した鍔部31の側面に
近接対向させて、当該部分にラビリンスシールを構成し
ている。即ち、本例の場合には、上記副シールリップ2
8cに関する締め代が負であり、上記主シールリップ2
7aに関する締め代の値よりも小さくしている。その他
の構成及び作用は、摺動層29に代えて耐熱層を設けて
も良い事を含め、前述した第1例の場合と同様である。
【0022】次に、図4は、請求項4に対応する、本発
明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合に
は、シールリング11cを、内輪5の端部に設けた円筒
部17に外嵌固定している。又、外輪7cの端部に、摺
動部材18aを内嵌固定している。この摺動部材18a
は、SPCCの如き炭素鋼板等の金属板を折り曲げ形成
する事により、断面略コ字形で全体を円環状に形成して
成るもので、上記外輪7cの端部に内嵌固定する外径側
円筒部32と、この外径側円筒部32の端縁部から内径
側に折れ曲がった円輪部33と、この円輪部33の内周
縁から軸方向に折れ曲がった内径側円筒部34とを備え
る。尚、この内径側円筒部34の先端部(図4の右端
部)は、先端縁に向かう程径が小さくなる方向に傾斜し
た傾斜部35として、上記シールリング11cの組み付
け時に、次述する主シールリップ27bの先端縁がめく
れない様にしている。
【0023】これに対して、上記シールリング11c
は、円環状の芯金12cの外周縁部に弾性材13cを、
全周に亙り添設して成る。この芯金12cは、金属板を
断面略L字形に折り曲げると共に全体を円環状に形成し
たもので、幅広の内径側円筒部36と幅が狭い外径側円
筒部37の外端縁同士を、円輪状の連結部38により互
いに連結して成る。上記弾性材13cは、このうちの外
径側円筒部37の内端縁に、全周に亙り添設している。
この弾性材13cは、それぞれ1個ずつの主シールリッ
プ27bと副シールリップ28dとを備える。この様な
シールリング11cは、上記芯金12cの内径側円筒部
36を内輪5の端部に設けた円筒部17に、締り嵌めで
外嵌固定している。そして、この内輪5が静止している
状態で上記主シールリップ27bの先端縁を上記摺動部
材18aを構成する内径側円筒部34の外周面に、上記
副シールリップ28dの先端縁を同じく円輪部33の外
側面に、それぞれ全周に亙って当接させている。尚、本
例の場合も、上記主シールリップ27bの先端縁で上記
内径側円筒部34の外周面と摺接する部分に、ポリ四弗
化エチレン製の摺動層29(或は弗素ゴム製の耐熱層)
を設けている。
【0024】上述の様に構成する本例の場合、金属圧延
用ロールが停止しており、このロールのロールネックに
外嵌固定した上記内輪5が静止している状態では、上述
の様に、上記主シールリップ27bの先端縁は上記内径
側円筒部34の外周面に、上記副シールリップ28dの
先端縁は上記円輪部33の外側面に、それぞれ全周に亙
り当接している。これに対して、上記金属圧延用ロール
が運転されて上記内輪5が回転すると、その回転速度に
応じた遠心力が、上記主シールリップ27b及び上記副
シールリップ28dに作用する。この為、これら主シー
ルリップ27b及び副シールリップ28dの先端縁と上
記内径側円筒部34の外周面及び円輪部33の外側面と
の摺接部の当接圧が低下する。そして、上記内輪5の回
転速度が、1800 min-1と言った高速になると、上記
各摺接部の当接圧が極く低くなるか、或は喪失する。
【0025】この結果、これら各摺接部での発熱を抑え
る事ができる。尚、図示の例では、上記主シールリップ
27b及び副シールリップ28dの先端部で摺接面と反
対側部分に突部39a、39bを、全周に亙り連続して
(或は間欠的に)形成し、上記各シールリップ27b、
28dを径方向外方に変位させようとする遠心力の大き
さを調節している。尚、上記内輪5の回転時には、前記
シールリング11c及び摺動部材18aよりも内側(図
4の左側)の空間40内に存在する潤滑剤は、遠心力に
基づいてこの空間40の外径寄りに偏在する事になるの
で、上記各摺接部の当接圧が低下若しくは喪失しても、
上記潤滑剤の漏洩は十分に防止できる。又、外部に注が
れる冷却水等は、上記シールリング11cの外側面に付
着後、遠心力に基づいて直ちに外径側に振り飛ばされる
ので、上記空間40内に入り込む事はない。
【0026】
【発明の効果】本発明のロールネック軸受用密封装置
は、以上に述べた通り、特にコストを高くする事なく、
弾性材の耐久性を十分に確保できる為、金属の圧延装置
の安定した運転状態の実現と、ランニングコストの低減
とを図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す部分断面
図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】本発明の実施の形態の第2例を示す部分断面
図。
【図4】同第3例を示す部分断面図。
【図5】金属圧延用ロールのロールネックを回転自在に
支持する支持装置の断面図。
【図6】この支持装置を構成する軸受と密封装置とを取
り出して示す半部断面図。
【符号の説明】
1 ロール 2 ロールネック 3 ハウジング 4 複列円すいころ軸受ユニット 5 内輪 6 内輪軌道 7a、7b、7c 外輪 8 外輪軌道 9 円すいころ 10 シールホルダ 11、11a、11b、11c シールリング 12、12a、12b、12c 芯金 13、13a、13b、13c 弾性材 14 ガータスプリング 15 係止溝 16 Oリング 17 円筒部 18 スリンガ 18a 摺動部材 19 円筒部 20 円輪部 21 凸段部 22 凹段部 23 受段部 24 立ち上がり部 25、25a 円筒部 26 保持板部 27、27a、27b 主シールリップ 28a、28b、28c、28d 副シールリップ 29 摺動層 30 ガータスプリング 31 鍔部 32 外径側円筒部 33 円輪部 34 内径側円筒部 35 傾斜部 36 内径側円筒部 37 外径側円筒部 38 連結部 39a、39b 突部 40 空間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属圧延用ロールの端面中心部に設けた
    ロールネックに外嵌固定する内輪と、ハウジングに内嵌
    固定する外輪と、これら内輪の外周面の内輪軌道と外輪
    の内周面の外輪軌道との間に設けられた複数の転動体と
    から成り、上記ハウジングの内径側に上記ロールネック
    を回転自在に支持するロールネック用軸受の軸方向端部
    開口を密封する為、全体を円環状に形成されて上記内輪
    と上記外輪とのうちの一方の軌道輪若しくはこの一方の
    軌道輪に隣接する部材にその一方の周縁部を支持固定さ
    れる芯金と、この芯金の他方の周縁部にその全周に亙っ
    て添設された弾性材とを備え、この弾性材に設けたシー
    ルリップの先端縁を、上記内輪と上記外輪とのうちの他
    方の軌道輪若しくはこの他方の軌道輪に対し固定した部
    分に全周に亙って摺接させて成るロールネック軸受用密
    封装置に於いて、上記弾性材に設けたシールリップは、
    上記他方の軌道輪若しくはこの他方の軌道輪に対し固定
    した部分に全周に亙って摺接する主シールリップと、こ
    の他方の軌道輪若しくはこの他方の軌道輪に対し固定し
    た部分に全周に亙って摺接若しくは近接対向する、少な
    くとも1個の副シールリップとを備え、このうちの主シ
    ールリップの先端縁で上記他方の軌道輪若しくはこの他
    方の軌道輪に対し固定した部分に摺接する部分に全周に
    亙って、ポリ四弗化エチレン樹脂製の摺動層を設けてい
    る事を特徴とするロールネック軸受用密封装置。
  2. 【請求項2】 主シールリップの先端縁で内輪若しくは
    この内輪に対し固定した部分に摺接する部分に全周に亙
    って、ポリ四弗化エチレン樹脂製の摺動層に代えて弗素
    ゴム製の耐熱層を設けた、請求項1に記載したロールネ
    ック軸受用密封装置。
  3. 【請求項3】 金属圧延用ロールが停止している状態
    で、主シールリップとこの主シールリップの先端縁が摺
    接する面との締め代が、副シールリップとこの副シール
    リップの先端縁が摺接若しくは近接対向する面との締め
    代に比べて大きい、請求項1〜2の何れかに記載したロ
    ールネック軸受用密封装置。
  4. 【請求項4】 一方の軌道輪が内輪であり、他方の軌道
    輪に固定した部分が、外輪の端部に内嵌固定した摺動部
    材であり、この摺動部材は、この外輪の端部に内嵌固定
    する外径側円筒部と、この外径側円筒部の端縁部から内
    径側に折れ曲がった円輪部と、この円輪部の内周縁から
    軸方向に折れ曲がった内径側円筒部とを備え、金属圧延
    用ロールが停止している状態で、上記内輪の端部に外嵌
    固定した芯金の外周縁部に添設した弾性材の主シールリ
    ップの先端縁は、上記内径側円筒部の外周面に全周に亙
    って摺接しており、副シールリップの先端縁は、上記円
    輪部の側面に全周に亙って摺接している、請求項1〜3
    の何れかに記載したロールネック軸受用密封装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006161917A (ja) * 2004-12-06 2006-06-22 Koyo Sealing Techno Co Ltd 密封装置
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