JP2001207218A - 鋳鉄部材及びその製造方法 - Google Patents

鋳鉄部材及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001207218A
JP2001207218A JP2000017426A JP2000017426A JP2001207218A JP 2001207218 A JP2001207218 A JP 2001207218A JP 2000017426 A JP2000017426 A JP 2000017426A JP 2000017426 A JP2000017426 A JP 2000017426A JP 2001207218 A JP2001207218 A JP 2001207218A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
cast iron
less
iron member
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000017426A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Uosaki
靖夫 魚崎
Nobuo Sakate
宣夫 坂手
Masahiko Shibahara
雅彦 芝原
Hiroshi Kodama
宏志 児玉
Michihiro Yamauchi
道広 山内
Yasuhiko Fukuniwa
康彦 福庭
Toshinori Horikoshi
俊則 堀越
Hisashi Kajikawa
寿 梶川
Masayuki Suzawa
昌之 須沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2000017426A priority Critical patent/JP2001207218A/ja
Publication of JP2001207218A publication Critical patent/JP2001207218A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】鋳鉄部材のフェライト相を熱処理により高強度
な相に変化させ、耐ピッチング性に優れた鋳鉄部材及び
その製造方法を提供する。 【解決手段】カムシャフトを830〜910℃で10〜
120分加熱、保持した後、油冷により冷却すること
で、鋳放し時のフェライト相をマルテンサイト相5又は
トルースタイト相に変態させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐ピッチング性に
優れた鋳鉄部材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エンジンの高出力化に伴ってエン
ジンのカムシャフトやタペット等の動弁系部品に対して
より一層の耐久性向上が求められ、特に耐ピッチング性
の向上が重要な課題となっている。ピッチングとは、部
材表面に繰り返し大きな荷重が付加されることにより発
生する疲労破壊の一種であり、表面の一部が欠落して斑
点状に微細な孔があいた状態となる。
【0003】従来から、カムシャフトにはチル鋳鉄、焼
き入れ鋼や焼結合金等が用いられており、耐ピッチング
性を向上させるために、焼きなましと焼き入れを施すも
の(特公昭61−47208号公報)や外殻を高合金鋳
鉄、内殻を強靱鋳鉄で形成された2重素材にオーステナ
イト化処理を施し、引き続き急速冷却及び200〜45
0℃の恒温変態処理を施すもの(特公昭57−1564
8号公報)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】チル鋳鉄は、低コスト
で耐摩耗性に優れている反面、耐ピッチング性が他の部
材に比べて劣っており、カムに負荷される面圧が高い場
合には、カムシャフト等にはチル鋳鉄より高価な材料が
利用されている。
【0005】チル鋳鉄の金属組織は、図1に示すよう
に、主にセメンタイト(炭化物)1とパーライト相2と
セメンタイト1の周囲を取り囲むように存在するフェラ
イト相3とからなる。フェライト相3はセメンタイト1
やパーライト相2に比べて強度が低く、ピッチング疲労
によってフェライト相3がクラック発生の起点となった
り、フェライト相3に沿ってクラックが進展するという
問題がある。
【0006】本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その
目的は、鋳鉄部材のフェライト相を熱処理により高強度
な相に変化させ、耐ピッチング性に優れた鋳鉄部材及び
その製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明の鋳鉄部材の製造方法は、
炭素3.0〜3.8重量%、ケイ素1.3〜2.3重量
%、マンガン1.0重量%以下、リン0.1重量%以
下、硫黄0.1重量%以下、クロム1.0重量%以下、
若しくはクロム1.0重量%以下でモリブデン0.1〜
0.5重量%、残部が鉄の素材をセメンタイトが20〜
50%晶出するよう鋳造する鋳造工程と、この鋳造され
た部材をオーステナイト化温度以上で加熱、保持する加
熱工程と、この加熱された部材をオーステナイト化温度
を通過するまでの冷却速度を50℃/分以上で冷却する
冷却工程とを備える。
【0008】また、好ましくは、前記加熱工程では、前
記部材を830〜910℃で10〜120分間加熱す
る。
【0009】また、好ましくは、前記部材はモリブデン
を含有しない。
【0010】本発明の鋳鉄部材は、炭素3.0〜3.8
重量%、ケイ素1.3〜2.3重量%、マンガン1.0
重量%以下、リン0.1重量%以下、硫黄0.1重量%
以下、クロム1.0重量%以下、若しくはクロム1.0
重量%以下でモリブデン0.1〜0.5重量%、残部が
鉄の素材をセメンタイトが20〜50%晶出するよう鋳
造される鋳鉄部材であって、この鋳鉄部材をオーステナ
イト化温度以上で加熱、保持した後、オーステナイト化
温度を通過するまでの冷却速度を50℃/分以上で冷却
した。
【0011】
【発明の効果】以上説明のように、請求項1及び4の発
明によれば、鋳鉄部材をオーステナイト化温度以上で加
熱、保持した後、オーステナイト化温度を通過するまで
の冷却速度を50℃/分以上で冷却することにより、鋳
鉄部材のフェライト相を熱処理により高強度な相に変化
させ、耐ピッチング性を向上できる。
【0012】請求項2の発明では、加熱工程では、鋳鉄
部材を830〜910℃で10〜120分間加熱するこ
とにより、フェライト相を確実に変態させると共に、炭
化物の分解を抑えて、耐摩耗性を十分に確保できる。ま
た、加熱炉の温度に対する部材の昇温遅れを考慮すると
共に、光熱費等の無駄を抑えることができる。
【0013】請求項3の発明では、鋳鉄部材はモリブデ
ンを含有しないことにより、鋳鉄部材を安価に構成でき
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0015】本発明に係る実施形態の鋳鉄部材は、炭素
(C)3.0〜3.8重量%、ケイ素(Si)1.3〜
2.3重量%、マンガン(Mn)1.0重量%以下、リ
ン(P)0.1重量%以下、硫黄(S)0.1重量%以
下、一種クロム(Cr)1.0重量%以下、若しくは2
種クロム(Cr)1.0重量%以下+モリブデン(M
o)0.1〜0.5重量%、残部が鉄(Fe)との合金
素材からなり、その摺動面に相当する部分にセメンタイ
トが20〜50%晶出するように鋳造したものである。
【0016】炭素(C)は3.0重量%未満では鋳造性
が悪く、3.8重量%を超えると遊離グラファイトが多
量に晶出するため上記範囲とした。ケイ素(Si)は
1.3重量%未満では鋳造性が悪化し、2.3重量%を
超えるとフェライト相を生じやすいため上記範囲とし
た。マンガン(Mn)は1.0重量%を超えると素材の
収縮が大きくなるため1.0重量%以下とした。リン
(P)及び硫黄(S)は不純物の上限として0.1重量
%以下とした。クロム(Cr)は炭化物の安定化と耐摩
耗性の向上のためで1.0重量%を超えると効果が飽和
するため1.0重量%以下とした。モリブデン(Mo)
は基地組織の強化のために選択的に添加される成分で
0.1重量%未満では効果がなく、0.5重量%を超え
ると効果が飽和するため上記範囲とした。
【0017】本実施形態の鋳鉄部材の用途は、主にエン
ジンに用いられるカムシャフトであるが、他の摺動要素
にも適用できる。
【0018】図1は鋳放し状態の鋳鉄部材の金属組織を
示す模式図である。図2は鋳放し鋳鉄部材の熱処理中の
金属組織を示す模式図である。図3は鋳放し鋳鉄部材の
熱処理後の組織を示す模式図である。
【0019】鋳放した状態(熱処理前)の鋳鉄部材は、
図1に示すように、主にセメンタイト(炭化物)1とパ
ーライト相2とフェライト相3とからなる。パーライト
相2はフェライト相3に比べて炭素(C)を多く含有し
ており、この炭素(C)を基地組織に均一に固溶させて
フェライト相3をパーライト相2に変態させるために、
図2に示すように、熱処理を施して炭化物の分解を抑え
つつ、基地組織のパーライト相2及びフェライト相3を
一旦オーステナイト化して炭素(C)を基地組織に均一
に固溶させ、その後に図3に示すように、オーステナイ
ト4を急冷してパーライト相2を晶出させる。
【0020】また、上記鋳放し状態の鋳鉄部材は以下の
熱処理条件1〜3のいずれかにより熱処理が施される。 [熱処理条件1]鋳鉄部材をオーステナイト化温度(A1
変態点)以上で加熱、保持した後、A1変態点を通過す
るまでの冷却速度を50℃/分以上で冷却する。この熱
処理により、基地組織に存在する炭素(C)を全体に均
一に固溶させ、フェライト相をパーライト相やマルテン
サイト相に変態させて強度を向上させる。
【0021】オーステナイト化温度以上の領域からA1
変態点を通過するまでの平均冷却速度が50℃/分以下
であると、フェライトが再析出してしまうため、冷却速
度は50℃/分以上とした。 [熱処理条件2]鋳鉄部材を830〜910℃で10〜1
20分加熱、保持した後、A1変態点を通過するまでの
冷却速度を50℃/分以上で冷却する。この熱処理によ
り、基地組織に存在する炭素(C)を全体に均一に固溶
させ、フェライト相をパーライト相やマルテンサイト相
に変態させて強度を向上させる。
【0022】830℃未満では、2相域(α相+γ相)
からの冷却となり、熱処理後もフェライトが残るため8
30℃以上とした。また、加熱温度が高すぎると炭化物
の分解が速くなり、耐摩耗性を十分に確保できなくなる
ために温度上限を910℃以下とした。
【0023】加熱時間は、加熱炉の温度に対する部材の
昇温遅れを考慮して最短時間を10分に設定し、120
分以上は効果がなく、光熱費等の無駄になるので最長時
間を120分とした。 [熱処理条件3]上記条件1又は2において、冷却時の
冷媒として空気や窒素ガスを用いる。これにより、鋳鉄
部材の曲がり、割れ等の不具合が発生しにくくなる。 [実施例]以下では、鋳鉄部材の好ましい実施例とし
て、図4に示す化学成分の合金素材を鋳造し、カムシャ
フトを製造し、カム部(摺動面)は冷し金を当てチル組
織とした。チル組織は、セメンタイト、パーライト、フ
ェライト及びグラファイトから構成されている。
【0024】尚、モリブデン(Mo)は添加しなくても
よいが、添加した場合に比べて炭化物量は少なくなり、
コスト低減効果は向上する。また、クロム(Cr)もコ
スト低減効果に影響する。
【0025】このカムシャフトに、図5に示す実施例1
〜3のいずれかの熱処理を施すことにより、チル組織中
に存在していたフェライトが分解して、高強度な相に変
態する。
【0026】図6は鋳放し状態の鋳鉄部材の金属組織を
示す図である。図7は鋳放し鋳鉄部材の焼入れによる熱
処理後の組織を示す図である。図8は鋳放し鋳鉄部材の
オーステンパーによる熱処理後の組織を示す図である。
図9は鋳放し鋳鉄部材の焼準による熱処理後の組織を示
す図である。 [実施例1]焼入れ条件は下記のように幅があるが、図
7の組織は890℃で60分加熱後に油冷したものであ
る。
【0027】実施例1は焼入れによる熱処理であり、一
般的な大気炉を用いて、カムシャフトを830〜910
℃で10〜120分加熱、保持した後、油冷により冷却
する。この熱処理により、図6に示す鋳放し時のフェラ
イト相3を、図7に示すマルテンサイト相5又はトルー
スタイト相に変態させて強度を向上できる。 [実施例2]オーステンパー条件は下記のように幅があ
るが、図8の組織は890℃で60分加熱後に380℃
で60分浴冷したものである。
【0028】実施例2はオーステンパーによる熱処理で
あり、一般的な大気炉を用いて、カムシャフトを830
〜910℃で10〜120分加熱、保持した後、360
〜390℃の浴(硝酸塩等)で急冷し、この温度状態で
30〜120分保持して恒温変態させる。この熱処理に
より、図6に示すフェライト相3を、図8に示すベーナ
イト相6と残留γ相に変態させて強度を向上できる。 [実施例3]焼準条件は下記のように幅があるが、図9
の組織は910℃で60分加熱後に空冷したものであ
る。
【0029】実施例3は焼準による熱処理であり、一般
的な大気炉を用いて、カムシャフトを830〜910℃
で10〜120分加熱、保持した後、空冷(圧縮空気)
により冷却する。この熱処理により、図6に示すフェラ
イト相3を、図9に示すパーライト相2に変態させて強
度を向上できる。 [加熱温度、加熱時間と冷却温度の影響]上記実施例1
〜3の中で、焼準による熱処理(実施例3)が最も冷却
速度が遅いので、カムシャフトの曲がり、割れ等の不具
合が発生しにくくなる。
【0030】図10は、オーステナイト化温度と炭化物
量との関係を示す図である。図11は、オーステナイト
化の加熱時間と炭化物量との関係を示す図である。図1
2乃至図14は、オーステナイト化温度を変化させたと
きの金属組織中の炭化物を示す図である。
【0031】図10及び図11からわかるように、炭化
物の分解は加熱温度の影響が大きく、910℃付近で鋳
放し時の炭化物量の約1/2に減少し、加熱温度を83
0又は910℃と一定温度に保持した時の保持時間には
大きく影響を受けないといえる。
【0032】また、図12乃至図14からわかるよう
に、加熱温度が高くなるに従って炭化物が減少してい
る。
【0033】図15は、冷却速度とフェライト量との関
係を示す図である。
【0034】カムシャフトをオーステナイト化温度以上
に加熱しても、冷却速度が遅い場合には、オーステナイ
トがフェライトに変態して所望の基地組織が得られな
い。
【0035】そこで、カムシャフトを890℃で60分
加熱、保持した後、異なる冷却速度で冷却して得られた
金属組織中のフェライト量を図15に示す。冷却速度
は、冷却時に吹きつけた圧縮空気の圧力を調整して変化
させている。
【0036】図15からわかるように、カムシャフトを
A1変態点以上で加熱、保持した後、A1変態点を通過
するまでの冷却速度を50℃/分以上で冷却した場合に
は、フェライトが大幅に減少するのに対して、圧縮空気
の圧力を絞り、冷却速度が25℃/分で冷却した場合に
は、フェライトが再析出してしまう。従って、冷却速度
は50℃/分以上が望ましいといえる。 [カムシャフトの試験結果]上述のように製造されたカ
ムシャフトに図16に示す条件で試験を行った結果を図
に示す。
【0037】図17からわかるように、従来品(熱処理
無し)はモータリング試験、実機評価ともにピッチング
を発生したが、本実施例品(実施例3の熱処理)はいず
れの試験でもピッチングが発生せず、耐ピッチング性が
大幅に向上したことが確認できる。
【0038】尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲
で上記実施形態を修正又は変形したものに適用可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋳放し状態の鋳鉄部材の金属組織を示す模式図
である。
【図2】鋳放し鋳鉄部材の熱処理中の金属組織を示す模
式図である。
【図3】鋳放し鋳鉄部材の熱処理後の組織を示す模式図
である。
【図4】実施例の鋳鉄部材の化学成分を示す図である。
【図5】実施例1〜3の熱処理を説明する図である。
【図6】鋳放し状態の鋳鉄部材の金属組織を示す図であ
る。
【図7】鋳放し鋳鉄部材の焼入れによる熱処理後の組織
を示す図である。
【図8】鋳放し鋳鉄部材のオーステンパーによる熱処理
後の組織を示す図である。
【図9】鋳放し鋳鉄部材の焼準による熱処理後の組織を
示す図である。
【図10】オーステナイト化温度と炭化物量との関係を
示す図である。
【図11】オーステナイト化の加熱時間と炭化物量との
関係を示す図である。
【図12】オーステナイト化温度を変化させたときの金
属組織中の炭化物を示す図である。
【図13】オーステナイト化温度を変化させたときの金
属組織中の炭化物を示す図である。
【図14】オーステナイト化温度を変化させたときの金
属組織中の炭化物を示す図である。
【図15】冷却速度とフェライト量との関係を示す図で
ある。
【図16】実施例品及び従来品の耐ピッチング性の試験
条件を示す図である。
【図17】図16の試験結果に基づく実施例品及び従来
品の試験結果を示す図である。
【符号の説明】
1 セメンタイト(炭化物) 2 パーライト相 3 フェライト相 4 オーステナイト 5 マルテンサイト 6 ベーナイト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芝原 雅彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 児玉 宏志 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 山内 道広 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 福庭 康彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 堀越 俊則 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 梶川 寿 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 須沢 昌之 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素3.0〜3.8重量%、ケイ素1.
    3〜2.3重量%、マンガン1.0重量%以下、リン
    0.1重量%以下、硫黄0.1重量%以下、クロム1.
    0重量%以下、若しくはクロム1.0重量%以下でモリ
    ブデン0.1〜0.5重量%、残部が鉄の素材をセメン
    タイトが20〜50%晶出するよう鋳造する鋳造工程
    と、 この鋳造された部材をオーステナイト化温度以上で加
    熱、保持する加熱工程と、 この加熱された部材をオーステナイト化温度を通過する
    までの冷却速度を50℃/分以上で冷却する冷却工程と
    を備えることを特徴とする鋳鉄部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記加熱工程では、前記部材を830〜
    910℃で10〜120分間加熱することを特徴とする
    請求項1に記載の鋳鉄部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記部材はモリブデンを含有しないこと
    を特徴とする請求項1又は2に記載の鋳鉄部材の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 炭素3.0〜3.8重量%、ケイ素1.
    3〜2.3重量%、マンガン1.0重量%以下、リン
    0.1重量%以下、硫黄0.1重量%以下、クロム1.
    0重量%以下、若しくはクロム1.0重量%以下でモリ
    ブデン0.1〜0.5重量%、残部が鉄の素材をセメン
    タイトが20〜50%晶出するよう鋳造される鋳鉄部材
    であって、 この鋳鉄部材をオーステナイト化温度以上で加熱、保持
    した後、オーステナイト化温度を通過するまでの冷却速
    度を50℃/分以上で冷却したことを特徴とする鋳鉄部
    材。
JP2000017426A 2000-01-26 2000-01-26 鋳鉄部材及びその製造方法 Pending JP2001207218A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000017426A JP2001207218A (ja) 2000-01-26 2000-01-26 鋳鉄部材及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000017426A JP2001207218A (ja) 2000-01-26 2000-01-26 鋳鉄部材及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001207218A true JP2001207218A (ja) 2001-07-31

Family

ID=18544425

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000017426A Pending JP2001207218A (ja) 2000-01-26 2000-01-26 鋳鉄部材及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001207218A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004083474A1 (en) * 2003-03-19 2004-09-30 Volvo Lastvagnar Ab Grey cast iron for engine cylinder block and cylinder head
WO2012022450A1 (de) * 2010-08-16 2012-02-23 Man Diesel & Turbo Filial Af Man Diesel & Turbo Se, Tyskland Grauguss-teil oder bauteil mit grundgefüge aus troostite für maschinen sowie verfahren zur herstellung eines solchen
CN102433494A (zh) * 2011-12-02 2012-05-02 江西铜业集团(东乡)铸造有限公司 一种高强度低应力铸铁材料及制备工艺
JP2015504481A (ja) * 2011-11-14 2015-02-12 エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド 合金鋳鉄及びそれを用いたベーンの製造方法
CN104911510A (zh) * 2015-05-11 2015-09-16 安徽先锋门业科技有限公司 一种耐腐蚀伸缩门
CN104911493A (zh) * 2015-05-11 2015-09-16 安徽先锋门业科技有限公司 一种高耐磨伸缩门
JP2015232151A (ja) * 2014-06-09 2015-12-24 日野自動車株式会社 鋳鉄部材の製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6383245A (ja) * 1986-09-26 1988-04-13 Toyota Motor Corp 黒鉛鋳鉄部材およびその製造方法
JPH01108313A (ja) * 1987-10-21 1989-04-25 Mazda Motor Corp 鋳鉄鋳物の製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6383245A (ja) * 1986-09-26 1988-04-13 Toyota Motor Corp 黒鉛鋳鉄部材およびその製造方法
JPH01108313A (ja) * 1987-10-21 1989-04-25 Mazda Motor Corp 鋳鉄鋳物の製造方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004083474A1 (en) * 2003-03-19 2004-09-30 Volvo Lastvagnar Ab Grey cast iron for engine cylinder block and cylinder head
US7419554B2 (en) 2003-03-19 2008-09-02 Volvo Lastvagnar Ab Engine cylinder block and cylinder head fabricated from a grey cast iron alloy
WO2012022450A1 (de) * 2010-08-16 2012-02-23 Man Diesel & Turbo Filial Af Man Diesel & Turbo Se, Tyskland Grauguss-teil oder bauteil mit grundgefüge aus troostite für maschinen sowie verfahren zur herstellung eines solchen
CN103069030A (zh) * 2010-08-16 2013-04-24 曼柴油机涡轮机欧洲股份公司曼柴油机涡轮机德国分公司 用于机器的具有由屈氏体组成的基本组织结构的灰铸铁部件或构件及其制造方法
JP2015504481A (ja) * 2011-11-14 2015-02-12 エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド 合金鋳鉄及びそれを用いたベーンの製造方法
CN102433494A (zh) * 2011-12-02 2012-05-02 江西铜业集团(东乡)铸造有限公司 一种高强度低应力铸铁材料及制备工艺
JP2015232151A (ja) * 2014-06-09 2015-12-24 日野自動車株式会社 鋳鉄部材の製造方法
CN104911510A (zh) * 2015-05-11 2015-09-16 安徽先锋门业科技有限公司 一种耐腐蚀伸缩门
CN104911493A (zh) * 2015-05-11 2015-09-16 安徽先锋门业科技有限公司 一种高耐磨伸缩门

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5611828B2 (ja) ベアリング用鋼から形成された回転要素又は回転リング
JPH05148535A (ja) 熱処理歪が少なく曲げ疲労強度の優れた表面硬化部品の製造方法
US20100276955A1 (en) Treatment of railway wheels
JP2016519715A (ja) 向上された窒化特性を有するベイナイト系マイクロアロイ鋼
SE1851553A1 (en) Method for producing an ausferritic steel austempered during continuous cooling followed by annealing
JPH0579742B2 (ja)
US4202710A (en) Carburization of ferrous alloys
WO2008156295A2 (en) High strength and toughness spring having excellent fatigue life, steel wire rod and steel wire for the same and producing method of said steel wire and spring
KR100328087B1 (ko) 절삭가공성이우수한고응력스프링용강및이강을이용한스프링의제조방법
JP2001207218A (ja) 鋳鉄部材及びその製造方法
CN107794348A (zh) 一种提高Cr12MoV钢综合性能的热处理工艺
US4230506A (en) Cam shaft manufacturing process
JPH11309630A (ja) 鋼材製部品の製造方法
CN108866442B (zh) 超高碳钢的热处理方法及制品
CN113337694B (zh) 一种超高碳型轴承钢的球化退火热处理方法
EP3155134A1 (en) Method of heat treatment of bearing steel
KR20110033534A (ko) 연질화 처리 생략이 가능한 중탄소 연질 선재 및 그 제조방법
KR20160047104A (ko) 건설기계 트랙링크용 보론 합금강의 열처리 방법
KR100650153B1 (ko) 오스템퍼링 경화 방법
CN113897480A (zh) 超级马氏体耐热钢晶粒细化的热处理工艺
JPS5938325A (ja) 耐ピッチング性に優れる鋳鉄部品の製造方法
KR102074428B1 (ko) 내연기관용 주철제 캠샤프트의 열처리 방법
JPS61147815A (ja) 高硬化深度を有する圧延ロ−ルの製造方法
JP2973006B2 (ja) 摺動部材およびその製造方法
JP2001214220A (ja) カムシャフトの高周波加熱装置及び該装置を用いた熱処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061130

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20061130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091211

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100402