JP2001206992A - ノンハロゲン難燃性樹脂組成物 - Google Patents

ノンハロゲン難燃性樹脂組成物

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JP2001206992A
JP2001206992A JP2000017626A JP2000017626A JP2001206992A JP 2001206992 A JP2001206992 A JP 2001206992A JP 2000017626 A JP2000017626 A JP 2000017626A JP 2000017626 A JP2000017626 A JP 2000017626A JP 2001206992 A JP2001206992 A JP 2001206992A
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JP
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resin composition
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flame
halogen
specific gravity
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JP2000017626A
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Toshiaki Mabuchi
利明 馬淵
Atsushi Suzuki
淳 鈴木
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PVC樹脂組成物と同等の難燃性と耐外傷性
を有し、焼却時に有害ガスを発生せず、PVC樹脂組成
物との比重分別が可能である樹脂組成物を得る。 【解決手段】 ポリオレフィン系ポリマー100部に金
属水酸化物20〜80部、アスペクト比10〜100の
ウィスカー0.5〜30部、シリコーン系難燃剤5〜1
5部を配合し、その比重1.14以下、酸素指数24〜
34、摩耗量25%以下としたノンハロゲン難燃性樹脂
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ポリ塩化ビニル
(PVC)組成物と同等の難燃性を有し、比重がPVC
組成物よりも小さくて比重分別が可能であり、ハロゲン
を含まず、焼却処分可能なノンハロゲン難燃性樹脂組成
物に関し、特に高い耐外傷性を付与したものである。
【0002】
【従来の技術】PVC組成物は、電気絶縁性が良く、自
消性であることから、電線被覆材,チューブ,テープ,
包装材,建材等に広く使用されている。ところで、PV
C組成物はハロゲンである塩素を含んでいるため、燃焼
時に塩化水素などの腐食性のガスやダイオキシン等の有
害ガスが発生する。このため、各種のPVC製品が廃棄
物となった場合に、これを焼却処分にできない問題があ
った。そこで現状では埋立処分がなされているがPVC
組成物には鉛系の安定剤が使用されていることから、こ
れが土壌等に溶出する問題もあり、産業廃棄物として処
理が困難になってきている。
【0003】これに対して、PVCに代る樹脂組成物と
して、ハロゲンを含まないポリエチレン,ポリプロピレ
ンなどを用いれば、燃焼時に有害なガスが発生しないの
で焼却処分が可能であるが、これらのハロゲンを含まな
い樹脂組成物は、PVCに比べて難燃性が劣るという欠
点がある。そこで、ポリエチレン,ポリプロピレンなど
からなる樹脂組成物に難燃性を付与するために、水酸化
アルミニウム,水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物
を配合することが行われている。
【0004】しかしながら、PVCと同等程度の難燃性
を得るには、金属水酸化物を多量に例えば、ベースポリ
マー100部(重量部、以下同様)に対して120部程
度配合せねばならず、これでは樹脂組成物の比重がPV
Cと同程度となってしまい、水を用いたプラスチックの
比重分別によって、PVC製品との分別回収ができない
問題がある。さらに、ポリエチレン,ポリプロピレンな
どの樹脂は、樹脂自体が柔らかく、耐外傷性がPVC製
品に比べて劣ると言う問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明におけ
る課題は、PVC樹脂組成物と同等の難燃性と耐外傷性
を有し、焼却時に有害ガスを発生せず、PVC樹脂組成
物との比重分別が可能である樹脂組成物を得ることにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、ポリオレ
フィン系ポリマー100部に金属水酸化物20〜80
部、アスペクト比10〜100のウィスカー0.5〜3
0部を配合し、その組成物の比重1.14以下、酸素指
数24〜34、摩耗量25%以下のノンハロゲン難燃性
樹脂組成物によって解決される。また、これにシリコー
ン系難燃剤をさらに5〜15部を配合することもでき、
これによれば金属水酸化物の配合量を減量でき、機械的
特性が向上し、比重も小さくできる。さらに、カップリ
ング処理したウィスカーを用いると樹脂分との親和性が
向上し、耐外傷性,機械的強度がさらに良好となる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物のベースポリマ
ーとなるポリオレフィン系ポリマーとしては、ポリエチ
レン,ポリプロピレン,エチレン−プロピレン共重合
体,エチレン−酢酸ビニル共重合体,エチレン−エチル
アクリレート共重合体,エチレン−ブテン1共重合体な
どの1種もしくは2種以上のブレンドポリマーが用いら
れる。
【0008】ノンハロゲン系難燃剤としての金属水酸化
物は、水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,水酸
化カルシウムやこれら金属水酸化物を高級脂肪酸,シラ
ンカップリング剤,モリブデン酸塩などで表面処理した
表面処理金属水酸化物が用いられる。この金属水酸化物
の配合量は、ポリオレフィン系ポリマー100部当り2
0〜80部、好ましくは25〜50部とされ、20部未
満では難燃性が不足し、80部を越えると機械的特性が
低下する。
【0009】また、難燃助剤としてシリコーン系難燃剤
を配合してもよい。このシリコーン系難燃剤としては、
シリコーンパウダー,ガム状シリコーンなどのポリマー
状シリコーン化合物が用いられ、その配合量はポリオレ
フィン系ポリマー100部に対して5〜15部、好まし
くは7〜12部とされ、5部未満はその配合効果が得ら
れず、15部を越えても難燃効果の向上が得られない。
このシリコーン系難燃剤は、良好な難燃性を付与し、金
属水酸化物の配合量を低減でき、このため、機械的特性
の低下を防止できる。
【0010】また、シリコーン系難燃剤以外の難燃助剤
を配合してもよい。この難燃助剤としては、モリブデン
酸アンモニウムなどのモリブデン化合物,赤リン,カー
ボンブラック,マレイミド化合物などが用いられ、その
配合量はベースポリマー100部に対して5〜15部と
される。
【0011】また、耐外傷性,機械的特性等を向上させ
るウィスカーとしては、マグネシウムオキシサルフェー
ト,炭酸カルシウム,ウォラストナイト,ホウ酸アルミ
ニウム,チタン酸カリウムなどからなる形状がヒゲ状の
ものが用いられ、その長さと径との比であるアスペクト
比が10〜100、好ましくは30〜100の範囲のも
のが用いられる。アスペクト比が10未満では、耐外傷
性等の向上が不足し、100を越えると、混練中にウィ
スカーが折れてしまう。
【0012】また、このウィスカーには、アミノシラ
ン,エポキシシラン,メタクリロキシシラン,ビニルシ
ランなどのシランカップリング剤やステアリン酸などの
高級脂肪酸などによるカップリング処理を施したものを
用いることができ、このカップリング処理ウィスカーを
用いれば、ベースポリマーのポリオレフィン系ポリマー
との親和性が高まり、ウィスカーによる補強効果が大き
く向上する。このウィスカーの配合量は、ベースポリマ
ー100部に対して0.5〜30部とされ、0.5部未
満では配合効果が得られず、30部を越えると高価格と
なる。
【0013】そして、このような配合組成の樹脂組成物
にあっては、その比重が1.14以下、酸素指数が24
〜34、摩耗量が25%以下であることが必要である。
比重が1.14を越えると、PVC組成物の比重に近く
なり、比重分別によってPVC組成物と分別できなくな
る。酸素指数が24未満では難燃性が不足し、34を越
えるようにするには多量の金属水酸化物を配合せねばな
らず、組成物の伸び等が低下する。
【0014】さらに、摩耗量が25%を越えると耐外傷
性が不足する。本発明での摩耗量は、JASO D61
1−86(自動車薄肉低圧電線)の1.11耐摩耗試験
の11.2ブレード往復法に準拠して行ったものを言
う。試験条件は、荷重800g、往復回数1500回、
ブレードの半径(R)0.4mmで実施し、耐摩耗試験
前後のサンプルの厚さの比を求めて摩耗量(%)を算出
する。
【0015】このノンハロゲン難燃性樹脂組成物には、
この他に紫外線吸収剤,老化防止剤,銅害防止剤,着色
剤,無機充填剤などの各種配合剤を適量配合することが
できるが、これら配合剤には、ハロゲン,重金属が含ま
れていないものを選択すべきである。また、このノンハ
ロゲン難燃性樹脂組成物にあっては、架橋系としてもよ
い。このためには、ジクミルパーオキサイドなどの有機
過酸化物からなる架橋剤をベースポリマー100部当り
0.5〜2部添加する方法やシランカップリング剤と有
機過酸化物を添加,混練し、シラングラフト化ポリオレ
フィン系ポリマーとしたのち、成形後水分に接触させて
架橋させるシラン架橋や電子線,ガンマ−線を照射する
方法がある。
【0016】このようなノンハロゲン難燃性樹脂組成物
は、押出被覆法によって電線,ケーブルの絶縁体,シー
ス,介在などとされる他,押出成形法,射出成形法など
によってシート,フィルム,パイプ,ダクト,建材など
の種々製品とすることができる。
【0017】本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物に
あっては、難燃性がPVC製品と同等程度であり、比重
がPVC製品が比べて小さいので、水による比重分別が
可能である。また、ハロゲンを含有していないので、焼
却しても有害ガスを発生することがない。さらに、ウィ
スカーの配合により耐外傷性が向上し、同時に機械的強
度も向上する。さらに、鉛,カドミウム,クロムなどの
重金属が含まれないので、焼却処分としてもこれらの重
金属で土壌等が汚染されることもない。
【0018】以下、具体例を示す。表1に示す配合組成
の樹脂組成物を用意し、押出機で混練,成形して厚み2
mmのシート状の試片を作成した。この試片について、
比重,引張強度,伸び,酸素指数,摩耗量を測定した。
結果を表1に示す。表1において、EVA樹脂には、酢
酸ビニル含量28重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合
体を、ウィスカーAには、チタン酸カリウムからなるア
スペクト比30のものを、ウィスカーBには、チタン酸
カリウムからなるアスペクト比5のものを、老化防止剤
には、ペンタエリスリチル−テトラキス[3(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオ
ネート]を用いた。摩耗量の測定は、上述の通りであ
る。
【0019】
【表1】
【0020】表1の結果から、試験番号1〜7の例で
は、比重が1.14以下で、酸素指数が28以上と高難
燃性であり、摩耗量が25%以下と耐外傷性も良好であ
ることがわかる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のノンハロ
ゲン難燃性樹脂組成物にあっては、PVC組成物と同等
の難燃性と耐外傷性を有し、焼却の際に有害ガスを発生
することがなく、焼却残査に鉛,カドミウムなどの重金
属が含まれることもない。さらに、比重分別によりPV
C製品との分別ができ、回収,リサイクルが可能であ
る。また、機械的強度,寸法安定性も良好なものとな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3:22 C08K 3:22 7:04 7:04 9:04) 9:04) Fターム(参考) 4J002 BB031 BB051 BB061 BB071 BB121 BB151 CP032 DE076 DE086 DE146 DE187 DE237 DG047 DJ007 DK007 FA067 FB076 FB096 FB097 FB236 FB237 FD017 FD130 FD132 FD136 GL00 GQ01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系ポリマー100重量部
    に対して金属水酸化物20〜80重量部、アスペクト比
    10〜100のウィスカー0.5〜30重量部を配合し
    てなる組成物であって、その組成物の比重が1.14以
    下、酸素指数24〜34、摩耗量25%以下であるノン
    ハロゲン難燃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 シリコーン系難燃剤をさらに5〜15重
    量部配合した請求項1記載のノンハロゲン難燃性樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 ウィスカーがカップリング処理されてい
    る請求項1記載のノンハロゲン難燃性樹脂組成物。
JP2000017626A 2000-01-26 2000-01-26 ノンハロゲン難燃性樹脂組成物 Withdrawn JP2001206992A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013023645A (ja) * 2011-07-25 2013-02-04 Yazaki Corp 被覆電線

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