JP2001206989A - 免震構造体 - Google Patents

免震構造体

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JP2001206989A
JP2001206989A JP2000020465A JP2000020465A JP2001206989A JP 2001206989 A JP2001206989 A JP 2001206989A JP 2000020465 A JP2000020465 A JP 2000020465A JP 2000020465 A JP2000020465 A JP 2000020465A JP 2001206989 A JP2001206989 A JP 2001206989A
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seismic isolation
isolation structure
weight
rubber
less
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JP2000020465A
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English (en)
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Hidetoshi Ogiwara
秀敏 荻原
Koji Kubo
孝治 久保
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量建築物に好適で、簡単な構造で高い座屈
限界を有し、免震性能に優れた免震構造体の提供。 【解決手段】 N2SAが100m2/gを超え160m
2/g未満、CTAB吸着比表面積が100m2/gを超
え150m2/g未満、DBP吸油量が90ml/10
0gを超え140ml/100g未満、24M4DBP
−DBPが5ml/100gを超え30ml/100g
未満、比着色力が115%を超え130%未満、凝集体
ストーク相当径の重量平均径と数平均径との比(Aw/
An)が1.10〜1.50、105〜900℃までの
単位面積当たりの加熱減量(VS)が0.11mg/m2
以下、かつ105〜450℃までの加熱減量と450〜
900℃までの加熱減量との比(VL/VH)が0.6以
下であるカーボンブラックとポリエステルポリオールと
ゴム成分とを含有するゴム層を有してなり、重量建築物
と地盤との間に配置される免震構造体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高層ビル、マンシ
ョン、病院等の重量建築物に免震機能を付与することが
できる免震構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、コンクリートビルなどの重量建築
物には、ゴム複合体が免震構造体として用いられてい
る。前記ゴム複合体は、例えばゴム層と硬質板層とが交
互にかつ地面に対して略水平に積層された構造を有し、
前記重量建築物の全荷重を支えると共に地震波エネルギ
ーを減衰させる機能を有する。一般に、前記ゴム複合体
に大きな鉛直荷重が加わる程、水平方向の剪断変形時に
該ゴム複合体が座屈し易くなり、該ゴム複合体の座屈限
界(座屈するまでの水平方向の変位)が大幅に低下す
る。前記ゴム複合体に座屈が生ずると、前記重量建築物
に致命的な欠陥をもたらすことになる。このため、前記
重量建築物の免震構造体としては、座屈限界が高く、地
震波エネルギー減衰能が高い(高減衰である)ことが望
まれる。そこで、従来では、軸方向の中心部分に鉛棒を
備えた免震構造体、形状係数S 1、S2の大きな、即ち扁
平形状の免震構造体、あるいは、樹脂とシリカとカーボ
ンとを含有するゴム層を有する免震構造体、などが提案
されている。しかしながら、これらの場合、構造が複雑
である等の問題がある上、座屈限界を十分に高くでき
ず、高減衰でないという問題がある。座屈限界が高く、
地震波エネルギー減衰能が高い(高減衰である)重量建
築物用の免震構造体は、未だ提供されていないのが現状
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。本発明は、高層ビル等の重量建築物に好適で
あり、簡単な構造で高い座屈限界を有し、免震性能に優
れた免震構造体を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、 <1> 窒素吸着比表面積(N2SA)が100m2/g
を超え160m2/g未満であり、CTAB吸着比表面
積(CTAB)が100m2/gを超え150m2/g未
満であり、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が90
ml/100gを超え140ml/100g未満であ
り、ΔDBP(24M4DBP−DBP)が5ml/1
00gを超え30ml/100g未満であり、比着色力
(Tint)が115%を超え130%未満であり、遠
心沈降分析による凝集体特性として凝集体ストーク相当
径の重量平均径(Aw)と数平均径(An)との比(A
w/An)が1.10〜1.50であり、105〜90
0℃までの単位面積当たりの加熱減量(VS)が0.1
1mg/m2以下であり、かつ、105〜450℃まで
の加熱減量(VL)(重量%)と450〜900℃まで
の加熱減量(VH)(重量%)との比(VL/VH)が
0.6以下であるカーボンブラックと、ポリエステルポ
リオールと、ゴム成分と、を含有するゴム層を有してな
り、重量建築物と地盤との間に配置されることを特徴と
する免震構造体である。 <2> ゴム層と硬質板層とを、交互にかつ地盤表面と
平行に積層してなる前記<1>に記載の免震構造体であ
る。 <3> ゴム層における、カーボンブラックの配合量が
50〜100重量部であり、ポリエステルポリオールの
配合量が2〜30重量部であり、天然ゴム及びポリイソ
プレンゴムから選択される少なくとも1種の配合量が7
0〜100重量部である前記<1>又は<2>に記載の
免震構造体である。 <4> カーボンブラックにおける、窒素吸着比表面積
(N2SA)とヨウ素吸着比表面積(IA)との比(N2
SA/IA)が0.85〜0.98であり、かつ、遠心
沈降分析による凝集体特性として凝集体の半値幅(ΔD
50)と最頻値(Dst)との比(ΔD50/Dst)が
0.65〜1.00である前記<1>から<3>のいず
れかに記載の免震構造体である。 <5> ポリエステルポリオールが、脂環族多価カルボ
ン酸と脂肪族多価アルコールとの縮合物である前記<1
>から<4>のいずれかに記載の免震構造体である。 <6> 座屈限界(rc)が下記式を満たす前記<1>
から<5>のいずれかに記載の免震構造体である。 Y≦rc≦S2 但し、Yは、次式で表される。該式中、σは、面圧を表
す。
【0005】
【数3】
【0006】S2は、次式、S2=R/L、で表される。
Rは、免震構造体の直径を表す。Lは、免震構造体にお
けるゴム層のみの厚みの総計を表す。 <7> 重量建築物が、その重量が1000トン以上で
あること、及び、その面圧が50kg/cm2以上であ
ること、の少なくとも一方を満たす前記<1>から<6
>のいずれかに記載の免震構造体である。 <8> 重量建築物と地盤表面との間に配置され、ゴム
層を有してなり、座屈限界(rc)が下記式を満たすこ
とを特徴とする免震構造体である。 Y≦rc≦S2 但し、Yは、次式で表される。該式中、σは、面圧を表
す。
【0007】
【数4】
【0008】S2は、次式、S2=R/L、で表される。
Rは、免震構造体の直径を表す。Lは、免震構造体にお
けるゴム層のみの厚みの総計を表す。
【0009】前記<1>に記載の免震構造体は、窒素吸
着比表面積(N2SA)が100m2/gを超え160m
2/g未満であり、CTAB吸着比表面積(CTAB)
が100m2/gを超え150m2/g未満であり、ジブ
チルフタレート(DBP)吸油量が90ml/100g
を超え140ml/100g未満であり、ΔDBP(2
4M4DBP−DBP)が5ml/100gを超え30
ml/100g未満であり、比着色力(Tint)が1
15%を超え130%未満であり、遠心沈降分析による
凝集体特性として凝集体ストーク相当径の重量平均径
(Aw)と数平均径(An)との比(Aw/An)が
1.10〜1.50であり、105〜900℃までの単
位面積当たりの加熱減量(VS)が0.11mg/m2
下であり、かつ、105〜450℃までの加熱減量(V
L)(重量%)と450〜900℃までの加熱減量
(VH)(重量%)との比(VL/VH)が0.6以下で
あるカーボンブラックと、ポリエステルポリオールと、
ゴム成分と、を含有するゴム層を有してなる。
【0010】該免震構造体は、重量建築物と地盤との間
に配置され、該重量建築物の全重量を支えている。地震
が生じた時、該免震構造体における前記地盤と固定され
た端面側は該地盤と共に動くが、該免震構造体は前記ゴ
ム層を有しバネ機能を有するため、該免震構造体におけ
る前記重量建築物側に固定された端面側は該地盤の動き
には完全には追随せず、該ゴム層に変形が生ずる。この
変形より地震の際の地震波エネルギーが減衰(吸収)さ
れる。前記ゴム層は、前記カーボンブラックと、前記ポ
リエステルポリオールと、前記天然ゴムとの特定の三成
分を含有するので、該ゴム層を有する該免震構造体にお
いては、前記地震波エネルギーが迅速かつ効果的に減衰
(吸収)される。即ち、地震波エネルギーが入力された
際、その大きさに応じて、前記重量建築物は変位し該免
震構造体は元の状態からみて変形した状態になるが、該
免震構造体自身の弾性力乃至復元力(バネ機能)によ
り、該地震波エネルギーが減衰(吸収)されると共に該
免震構造体は元の状態に復元し、それに追随して該重量
建築物の変位がゼロの状態に戻され、該重量建築物は元
の状態に復元される。
【0011】前記<2>に記載の免震構造体は、前記<
1>に記載の免震構造体において、前記ゴム層と、硬質
板層とを、交互にかつ地盤表面と平行に積層してなるの
で、構造が簡単である上、前記地震波エネルギーの入力
によって変形した際の復元力に優れ、耐座屈性に優れ
る。
【0012】前記<3>に記載の免震構造体は、前記<
1>又は<2>に記載の免震構造体において、前記ゴム
層における、カーボンブラックの配合量が50〜100
重量部であり、ポリエステルポリオールの配合量が2〜
30重量部であり、天然ゴム及びポリイソプレンゴムか
ら選択される少なくとも1種の配合量が70〜100重
量部であるので、座屈限界が高く、前記地震波エネルギ
ーがより迅速かつ効果的に減衰(吸収)される。
【0013】前記<4>に記載の免震構造体は、前記<
1>から<3>のいずれかに記載の免震構造体において
は、前記カーボンブラックにおける、窒素吸着比表面積
(N 2SA)とヨウ素吸着比表面積(IA)との比(N2
SA/IA)が0.85〜0.98であり、かつ、遠心
沈降分析による凝集体特性として凝集体の半値幅(ΔD
50)と最頻値(Dst)との比(ΔD50/Dst)が
0.65〜1.00であるので、また、前記<5>に記
載の免震構造体は、前記<1>から<4>のいずれかに
記載の免震構造体においては、前記ポリエステルポリオ
ールが、脂環族多価カルボン酸と脂肪族多価アルコール
との縮合物であるので、いずれも座屈限界が高く、前記
地震波エネルギーがより迅速かつ効果的に減衰(吸収)
される。
【0014】前記<6>に記載の免震構造体は、前記<
1>から<5>のいずれかに記載の免震構造体において
は、座屈限界(rc)が下記式を満たすので、耐座屈性
に優れ、前記地震波エネルギーがより迅速かつ効果的に
減衰(吸収)される。 Y≦rc≦S2 但し、Yは、次式で表される。該式中、σは、面圧を表
す。
【0015】
【数5】
【0016】S2は、次式、S2=R/L、で表される。
Rは、免震構造体の直径を表す。Lは、免震構造体にお
けるゴム層のみの厚みの総計を表す。
【0017】前記<7>に記載の免震構造体は、前記<
1>から<6>のいずれかに記載の免震構造体において
は、その重量が1000トン以上であること、及び、そ
の面圧が50kg/cm2以上であること、の少なくと
も一方を満たす重量建築物、例えば、高層ビル、マンシ
ョン、病院等の免震機能に優れる。
【0018】前記<8>に記載の免震構造体は、重量建
築物と地盤との間に配置され、ゴム層を有してなり、座
屈限界(rc)が下記式を満たすので、耐座屈性に優
れ、前記地震波エネルギーがより迅速かつ効果的に減衰
(吸収)される。 Y≦rc≦S2 但し、Yは、次式で表される。該式中、σは、面圧を表
す。
【0019】
【数6】
【0020】S2は、次式、S2=R/L、で表される。
Rは、免震構造体の直径を表す。Lは、免震構造体にお
けるゴム層のみの厚みの総計を表す。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の免震構造体は、重量建築
物と地盤との間に配置され、前記重量建築物と前記地盤
とを接続すると共に該重量建築物の総重量を支える。前
記免震構造体は、通常、その一端側が前記重量建築物に
固定され、他端側が前記地盤表面に固定される。
【0022】前記重量建築物としては、特に制限はな
く、公知の大型建築物等が挙げられ、具体的には、高層
ビル、マンション、病院、学校、駅舎等が挙げられる。
前記重量建築物の重量としては、1000トン以上が好
ましい。前記重量建築物の面圧としては、50kg/c
2以上が好ましく、100kg/cm2以上がより好ま
しい。前記地盤は、前記重量建築物が設置される地面で
あり、一般にコンクリート補強等がされている。
【0023】本発明の免震構造体は、ゴム層を少なくと
も有してなり、好ましくは更に硬質板層を有してなり、
必要に応じてその他の部材等を有してなる。
【0024】(ゴム層)前記ゴム層は、カーボンブラッ
クと、ポリエステルポリオールと、ゴム成分とを含有
し、必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有す
る。
【0025】−カーボンブラック− 前記カーボンブラックとしては、窒素吸着比表面積(N
2SA)が100m2/gを超え160m2/g未満であ
り、CTAB吸着比表面積(CTAB)が100m2
gを超え150m2/g未満であり、ジブチルフタレー
ト(DBP)吸油量が90ml/100gを超え140
ml/100g未満であり、ΔDBP(24M4DBP
−DBP)が5ml/100gを超え30ml/100
g未満であり、比着色力(Tint)が115%を超え
130%未満であり、遠心沈降分析による凝集体特性と
して凝集体ストーク相当径の重量平均径(Aw)と数平
均径(An)との比(Aw/An)が1.10〜1.5
0であり、105〜900℃までの単位面積当たりの加
熱減量(VS)が0.11mg/m2以下であり、かつ、
105〜450℃までの加熱減量(VL)(重量%)と
450〜900℃までの加熱減量(VH)(重量%)と
の比(VL/VH)が0.6以下であることが必要であ
る。
【0026】前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積
(N2SA)としては、100m2/gを超え160m2
/g未満であることが必要であり、120〜150m2
/gが好ましい。前記窒素吸着比表面積(N2SA)
が、100m2/g以下であると高減衰の免震構造体が
得られず、160m2/g以上であるとカーボンブラッ
クのゴム成分中への分散性が低下し、加工性も低下する
点で、いずれも好ましくない。なお、前記窒素吸着比表
面積(N2SA)は、JIS K6217(1997)
の第7項D法に記載の方法により測定することができ
る。
【0027】前記カーボンブラックのCTAB吸着比表
面積(CTAB)としては、100m2/gを超え15
0m2/g未満であることが必要であり、110〜14
0m2/gが好ましい。前記CTAB吸着比表面積(C
TAB)が、110m2/g以下であると高減衰の免震
構造体が得られず、150m2/g以上であるとカーボ
ンブラックのゴム成分中への分散性が低下し、加工性も
低下する点で、いずれも好ましくない。なお、前記CT
AB吸着比表面積(CTAB)は、JIS K6217
(1997)の第8項に記載の方法により測定すること
ができる。
【0028】前記カーボンブラックのジブチルフタレー
ト(DBP)吸油量が90ml/100gを超え140
ml/100g未満であることが必要であり、95〜1
35ml/100gが好ましい。前記DBP吸油量が、
90ml/100g以下であると、ゴム層の弾性率が低
下し、バネ特性が十分でなくなり、140ml/100
g以上であると、伸び特性が低下し、また混練り時の加
工性が低下してしまい、いずれも好ましくない。なお、
前記DBP吸油量は、カーボンブラック構成単位粒子の
つながり度合い(ストラクチャー)の指標であり、一般
にこれが高いとゴム成分中への分散性が良好になる。該
DBP吸油量は、JIS K6217(1997)の第
9項A法に記載の方法で測定することができる。
【0029】前記カーボンブラックのΔDBP(24M
4DBP−DBP)としては、5ml/100gを超え
30ml/100g未満であることが必要である。前記
ΔDBP(24M4DBP−DBP)は、ゴム成分中に
混練りされた後のカーボンブラックのストラクチャーを
評価するために、24000psiで4回圧縮したサン
プルについて測定される24M4DBP吸油量(24M
4)と、前記DBP吸油量との差ΔDBP(24M4−
DBP吸油量)を意味する。前記ΔDBP(24M4D
BP−DBP)が、5ml/100g以下であると、混
練り時の初期トルクが上がらず、分散性が低下し、30
ml/100g以上であると、壊れ易いストラクチャー
のものが多く含まれるため、混練り時にストラクチャー
が破壊され、十分な強度が得られない点で、いずれも好
ましくない。前記ΔDBP(24M4DBP−DBP)
は、JIS K6217(1997)の第10項に記載
の方法により測定することができる。
【0030】前記カーボンブラックの比着色力(Tin
t)としては、115%を超え130%未満であること
が必要である。前記比着色力(Tint)が、115%
未満であると弾性率が低下し、ゴム層のゴム特性が低下
し、130%以上であると、弾性率が高くなりすぎ、所
望の弾性率を得るのが困難である点で、いずれも好まし
くない。なお、前記比着色力(Tint)は、JIS
K6217(1997)の第11項に記載の方法により
測定することができる。
【0031】前記カーボンブラックの遠心沈降分析によ
る凝集体特性として、凝集体の測定値とその頻度を示す
ヒストグラムから計算された凝集体ストーク相当径の重
量平均径(Aw)と数平均径(An)との比(Aw/A
n)が、1.10〜1.50であることが必要である。
前記比(Aw/An)が、1.10未満であると、カー
ボンブラックの製造が容易でなく、1.50を超える
と、凝集体分布が広くなり過ぎ、高減衰の免震構造体が
得られない点で、いずれも好ましくない。
【0032】前記比(Aw/An)は、例えば、高速デ
ィスク遠心法超微粒子粒度分析計(Disc Cent
rifuge Photosedimentmeter
(DCP: Brook Haven社製、BI−DC
P))を使用して、以下のようにして測定することがで
きる。即ち、少量の界面活性剤(ノニデットP−40)
中に、JIS K6218に基いて乾燥したカーボンブ
ラックを添加してよく練り、ペースト状にした後、20
容量%のエタノール水溶液と混合して、カーボンブラッ
ク濃度が200mg/lである分散液を超音波ホモジナ
イザーを用いて調製する。前記高速ディスク遠心法超微
粒子粒度分析計の回転ディスクの回転数を8000rp
mとし、スピン液(純水、24℃)10ml、バッファ
ー液(20容量%のエタノール水溶液)1mlを順次注
加した後、前記カーブンブラックの分散液0.5mlを
注射器を用いて注加して一斉に遠心沈降を開始させ、光
電沈降法により、カーボンブラックの分散液を注加して
からの経過時間と吸光度との分布曲線(凝集体分布曲
線)を作成する。そして、各時間tに対応するストーク
ス相当径を下記式により算出する。
【0033】
【数7】
【0034】前記式において、ηは、溶媒の粘度(mP
a・s)を表す。ωは、ディスク回転数(rpm)を表
す。Δρは、カーボンブラック粒子と溶媒との密度差
(g/cm3)を表す。Riはカーボンブラック分散液
の注加点の半径(cm)を表す。Rdは、吸光度測定点
までの半径(cm)を表す。tは、時間(分)を表す。
【0035】そして、得られた分布曲線の最小ストーク
ス径と最大ストークス径との間を等間隔に40等分し、
その各ヒストグラムの中心値をDiとし、その頻度をN
iとし、下記式により、前記重量平均径(Aw)と前記
数平均径(An)とを算出することができる。
【0036】
【数8】
【0037】前記カーボンブラックの105〜900℃
までの単位面積当たりの加熱減量(VS)としては、
0.11mg/m2以下であることが必要である。該加
熱減量(VS)が、0.11mg/m2を超えると、該カ
ーボンブラックの表面活性が上昇し、ゴム成分との界面
での減衰性が小さくなり、高減衰の免震構造体が得られ
ず、また、表面官能基が多くなるので混練り時の分散性
が低下し、加工性に劣る点で好ましくない。
【0038】前記カーボンブラックの105〜450℃
までの加熱減量(VL)(重量%)と450〜900℃
までの加熱減量(VH)(重量%)との比(VL/VH
としては、0.6以下であることが必要である。前記比
(VL/VH)が0.6を超えると、ゴム成分との活性の
高い表面官能基の割合が多くなり、分散性、加工性が低
下する点で好ましくない。
【0039】なお、前記加熱減量(VS)、前記加熱減
量(VL)及び前記加熱減量(VH)は、例えば、熱重量
測定装置(島津製作所社製、TGA−50)を用いて、
50ml/分の窒素雰囲気下、測定感度±20mgで、
以下のようにして測定することができる。即ち、試料カ
ーボンブラック約18mgを白金セル中に入れ、その重
量を0.1mg単位まで精秤する(Wa)。カーボンブ
ラックを入れた白金セルを熱重量測定装置にセットし、
室温から105℃まで10℃/分で昇温し、この温度で
60分間保持してその値を読み取る(Wb)。保持後、
測定装置の温度を15℃/分の速度で昇温し、920℃
まで昇温する。105℃から450℃までの昇温で減量
した重量(WL)、及び、450℃から900℃までの
昇温で減量した重量(WH)を測定する。そして、次式
により、前記加熱減量(VS)、前記加熱減量(VL)及
び前記加熱減量(VH)を算出する。
【0040】
【数9】
【0041】また、本発明においては、前記カーボンブ
ラックが以下の特性を有しているのが好ましい。前記カ
ーボンブラックにおける、窒素吸着比表面積(N2
A)とヨウ素吸着比表面積(IA)との比(N2SA/
IA)が、0.85〜0.98であるのが好ましい。前
記比(N2SA/IA)が、0.85未満であると補強
効果が十分でなく、ゴム層の強度が十分でないことがあ
り、0.98を超えると補強効果が強くなり過ぎ、高減
衰の免震構造体が得られないことがある。
【0042】前記カーボンブラックの遠心沈降分析によ
る凝集体特性として、凝集体の半値幅(ΔD50)と最頻
値(Dst)との比(ΔD50/Dst)が、0.65〜
1.00であるのが好ましい。前記比(ΔD50/Ds
t)が、0.65未満であると弾性率が高くなりすぎる
ことがあり、1.00を超えるとロスが低くなり、剪断
弾性係数G(剪断歪み100%時)も低くなることがあ
る。前記最頻値(Dst)としては、50〜70である
のが好ましい。
【0043】前記カーボンブラックは、適宜製造したも
のを使用することができ、1種単独で使用してもよい
し、2種以上を併用してもよい。
【0044】前記カーボンブラックの前記ゴム層におけ
る配合量としては、50〜100重量部が好ましく、5
0〜70重量部がより好ましい。前記配合量が、50重
量部未満であるとロスが低下し、弾性率も低下し、座屈
性能も低下することがあり、100重量部を超えると弾
性率が高くなりすぎることがある。
【0045】−ポリエステルポリオール− 前記ポリエステルポリオールは、非晶性のポリエステル
であり、該ポリエステルポリオールとしては、特に制限
はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、脂
環族多価カルボン酸と脂肪族多価アルコールとの縮合物
であるのが好ましい。
【0046】前記ポリエステルポリオールの水酸基価と
しては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択するこ
とができるが、30〜80mgKOH/g程度が好まし
く、40〜60mgKOH/gがより好ましい。前記ポ
リエステルポリオールにおける水酸基の数としては、特
に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる
が、3個/分子以上が好ましく、5個/分子以上がより
好ましい。
【0047】前記ポリエステルポリオールの軟化点とし
ては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択すること
ができるが、70〜150℃程度が好ましい。前記ポリ
エステルポリオールの溶融粘度(200℃)としては、
特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ
るが、3000〜5000cps程度が好ましい。
【0048】前記ポリエステルポリオールの重量平均分
子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択
することができるが、500〜70000程度が好まし
く、30000〜60000がより好ましい。
【0049】前記ポリエステルポリオールは、市販品、
例えば、日本ゼオン(株)製「ゼオファイン(登録商
標)」を好適に使用することができる。
【0050】前記ポリエステルポリオールの前記ゴム層
における配合量としては、2〜30重量部が好ましく、
2〜20重量部がより好ましい。前記配合量が、2重量
部未満であるとロスが低下することがあり、30重量部
を超えると弾性率が高くなりすぎることがある。
【0051】−ゴム成分− 前記ゴム成分としては、天然ゴム及びポリイソプレンか
ら選択される少なくとも1種が挙げられる。本発明にお
いては、前記ゴム成分の外、ジエン系ゴム等のその他の
ゴムを30重量部以下含んでいてもよい。前記ゴム成分
の前記ゴム層における配合量としては、70〜100重
量部が好ましい。前記配合量が、70重量部未満である
と座屈性能が低下することがある。
【0052】−その他の成分− 前記ゴム層は、前記各成分の外に、目的に応じて適宜選
択したその他の成分を本発明の効果を害しない範囲内に
おいて含有していてもよい。前記その他の成分として
は、例えば、各種ゴム添加剤などが挙げられる。
【0053】前記ゴム層の厚みとしては、特に制限はな
く、目的に応じて適宜選択することができるが、2〜1
5mm程度が好ましい。
【0054】(硬質板層)前記硬質板層の材料として
は、剪断変形した時に座屈現象が生じにくい剛性を付与
することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適
宜選択することができ、金属、セラミックス、プラスチ
ックス、FRP、ポリウレタン、木材、紙、これらの組
合せなどが挙げられる。
【0055】前記硬質板層の厚みとしては、特に制限は
なく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.
5〜5mm程度が好ましい。前記硬質板層は、例えば公
知の接着剤等を用いて、前記ゴム層に接着される。
【0056】前記ゴム層及び前記硬質板層の形状、大き
さ等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択
することができるが、通常その板面が、円状、四角状等
であることが多いが、本発明においては、これらの中心
部が打ち抜かれた形状のものも好適に使用することがで
きる。この中心部が打ち抜かれた形状のゴム層及び硬質
板層を積層してなる免震構造体は、免震機能を適宜調節
可能に設計することができる点で有利である。
【0057】(その他の部材)前記その他の部材として
は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することが
できるが、例えば、前記ゴム層及び前記硬質板を積層し
てなる構造体の周側面を覆う表面被覆層、などが好適に
挙げられる。
【0058】前記表面被覆層は、免震構造体の耐候性、
耐久性等を向上させる目的で設けられ、該表面被覆層の
材料としては、例えば、ブチルゴム、アクリルゴム、シ
リコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、エチレン・プ
ロピレンゴム、クロロスルホン化ゴム、ポリウレタン、
ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、エチレン酢酸ビニ
ルゴム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用
してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、これ
らは、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ス
チレンブタジエンゴム、ニトリルゴム等とブレンドして
使用してもよい。
【0059】(形状、構造、大さき等)前記免震構造体
の形状、大きさ等については、特に制限はなく、目的に
応じて適宜選択することができる。前記免震構造体の構
造としては、前記ゴム層と前記硬質板層とを、交互にか
つ地盤表面に水平に積層してなる構造(以下「交互積層
構造」ということがある)が好ましい。該構造を有する
免震構造体は、バネ機能を有する点で有利である。換言
すると、該構造を有する免震構造体の場合、前記地盤表
面と略水平方向の剪断変形が滑かな線形的な応力〜ひず
み曲線を示す点で有利である。
【0060】(物性) −座屈限界− 前記免震構造体の座屈限界(rc)としては、下記式を
満たすことが好ましい。 Y≦rc≦S2 但し、Yは、次式で表される。該式中、σは、面圧を表
す。
【0061】
【数10】
【0062】S2は、形状係数であり、次式、S2=R/
L、で表される。Rは、免震構造体の直径を表す。L
は、免震構造体における前記ゴム層のみの厚みの総計を
表す。
【0063】前記座屈限界(rc)が、Y未満である
と、実際の使用において問題が生ずることがあり、S2
を超えるということは既に座屈が生じていることを意味
する。
【0064】−等価減衰係数(HEQ)− 前記免震構造体の等価減衰係数(HEQ)としては、
0.18〜0.50であるのが好ましく、0.18〜
0.23であるのがより好ましい。前記等価減衰係数
(HEQ)が、0.18未満であると、該免震構造体の
エネルギー減衰(吸収)能が十分でなく、0.50を超
えると、該免震構造体の製造が困難になることがある。
なお、前記等価減衰係数(HEQ)は、公知の方法に従
って測定することができる。
【0065】(構造例)本発明の免震構造体の一例につ
いて、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の
免震構造体の一例を示す概略説明図である。免震構造体
10は、ゴム層16と硬質板層14とを、交互に積層し
た積層体12の周囲を外皮ゴム18で覆ってなる構造を
有し、バネ機能を有する。免震構造体10の両端は、そ
れぞれ板材に固定されてフランジ24を形成している。
フランジ24の、一方は重量建築物(図示せず)に固定
され、他方は地盤(図示せず)に固定される。なお、硬
質板層14は金属で形成されており、ゴム層16は、前
記カーボンブラックと前記ポリエステルポリオールと前
記ゴム成分とを含有する組成物で形成されている。
【0066】免震構造体10は、円柱形状であり、軸方
向の中心部には中空部が形成されている。該中空部は、
免震構造体10の中心軸をその中心軸としている。そし
て、該中空部は、免震構造体10の両端からほぼ等距離
に位置する硬質板層20によって分割されている。即
ち、免震構造体10における積層体12においては、そ
の軸方向中心部が硬質板層20を除いてくりぬかれてい
る。
【0067】図2は、本発明の免震構造体の他の例を示
す概略説明図である。免震構造体22は、地盤12と、
重量建築物の底部に固定された支持基板13との間に設
けられる。
【0068】免震構造体22は、ゴム層38と硬質板層
36とを、交互にかつ地盤12の表面に水平に積層して
なる積層体の周囲を外皮ゴム40で覆ってなる構造を有
し、バネ機能を有する。免震構造体22の両端は、それ
ぞれ板材に固定され、フランジ44及び42を形成して
いる。フランジ44は、ボルト44aにより支持基板1
4に固定され、フランジ42は、ボルト42aにより地
盤12に固定されている。なお、硬質板層36は、金属
で形成されており、ゴム層38は、前記カーボンブラッ
クと前記ポリエステルポリオールと前記ゴム成分とを含
有する組成物で形成されている。
【0069】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明するが、本発
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0070】(実施例1)図1に示す構造の免震構造体
を用いて以下の評価を行った。免震構造体10におけ
る、ゴム層16は、窒素吸着比表面積(N2SA)が1
27.6m2/gであり、CTAB吸着比表面積(CT
AB)が114.7m2/gであり、ジブチルフタレー
ト(DBP)吸油量が107.4ml/100gであ
り、ΔDBP(24M4DBP−DBP)が16.2m
l/100gであり、比着色力(Tint)が123.
7%であり、遠心沈降分析による凝集体特性として凝集
体ストーク相当径の重量平均径(Aw)と数平均径(A
n)との比(Aw/An)が1.42であり、105〜
900℃までの単位面積当たりの加熱減量(VS)が
0.087mg/m2であり、かつ、105〜450℃
までの加熱減量(VL)が0.33(重量%)であり、
450〜900℃までの加熱減量(VH)が0.77
(重量%)であり、両者の比(VL/VH)が0.42で
あるカーボンブラック70重量部と、ポリエステルポリ
オール(日本ゼオン(株)製、ゼオファイン(登録商
標)100M)5重量部と、ゴム成分として天然ゴム7
0重量部及びブタジエンゴム30重量部と、石油樹脂
(トーネックス(株)製、ECR260)26重量部
と、イオウ1.84重量部と、加硫促進剤(CZ)1.
26重量部とを含有している。ゴム層16の厚みは1.
6mmであり、免震構造体10は、ゴム層16を35層
(総ゴム厚み56mm)有している。
【0071】免震構造体10における硬質板層14は、
外径が225mmで、厚みが1.0mmであり、免振構
造体10は、硬質板層14を34層有している。
【0072】−評価− <M50>JIS K6251に従って測定した。
【0073】<強度(TB)及び伸度(EB)>JIS
K6251に従って測定した。
【0074】<G及びHEQ>G及びHEQは、以下の
ようにして測定した。硬質板層14と同じ材質の鉄板
(25mm×60mm×厚み2.3mm)2枚を用意
し、ゴム層16と同じ材質(加硫条件:145℃、40
分)のゴム板(25mm×25mm×厚み2.4mm)
1枚を用意した。該鉄板1枚の一端側に該ゴム板を接着
した後、該ゴム板の表面に残りの鉄板1枚の他端側を接
着し、断面クランク状の構造物を作製した。この構造物
を、バネ剛性、損失エネルギー測定装置(鷺宮製作所
製、型式:EFH−20−8−10)を用い、前記2枚
の鉄板を互いに逆方向に引っ張り、周波数0.2Hzで
剪断率100%となるように3回剪断力を付与した後、
剪断率200%となるように3回剪断力を付与し、更に
剪断力100%となるように3回剪断力を付与した。そ
して、最初の剪断力100%となるように剪断力を加え
た時の測定値(3回目)と、剪断力200%となるよう
に剪断力を加えた時の測定値(3回目)を平均し、G及
びHEQを算出した。
【0075】<前記剪断強度(TB)及び前記剪断伸度
(EB)>前記G及びHEQの測定に使用したサンプル
を用い、室温、10mm/分で剪断破壊テストを行い、
TB及びEBを測定した。
【0076】<座屈限界歪み>免震構造体10を、地盤
と重量建築物(重量50トン)との間に固定した状態で
配置し、三角波で0.01Hzの剪断変形速度で剪断変
形を与えた時の水平力の上昇がゼロとなる座屈限界歪み
を求めた。
【0077】面圧が100kgf/cm2である時の免
震構造体の座屈限界を測定し、結果を表1に示した。な
お、図3は、剪断歪みと剪断応力との関係を示すグラフ
である。面圧が200kgf/cm2である時の免震構
造体の座屈限界を測定し、結果を表1に示した。なお、
図4は、剪断歪みと剪断応力との関係を示すグラフであ
る。
【0078】(実施例2及び比較例1〜2)実施例1に
おいて、ゴム層16における組成を表1に示す通りに変
更した外は、実施例1と同様にした。実施例2の免震構
造体についても、実施例1と同様の評価を行い、結果を
表1に示した。なお、実施例2及び比較例1〜2で使用
したカーボンブラックは実施例1におけるものと同様で
ある。
【0079】
【表1】
【0080】なお、表1において、「BR」は、ブタジ
エンゴムを表す。「新カーボン」は、請求項1に規定す
る条件を満たすカーボンブラックを意味する。「M5
0」は、50%伸張時の弾性率を意味する。「TB」
は、破壊強度を意味する。「EB」は、破壊伸度を意味
する。「剪断TB」は、剪断破壊強度を意味する。「剪
断EB」は、剪断破壊伸度を意味する。「G」は、剪断
弾性係数(剪断率100%時)(「等価バネ剛性」と称
することもある)を意味する。「HEQ」は、等価減衰
係数を意味する。「変形量(cm)」は、面圧200k
gf/cm2の場合の免震構造体の変形量を意味する。
【0081】
【発明の効果】本発明によると、前記従来における諸問
題を解決し、高層ビル等の重量建築物に好適であり、簡
単な構造で高い座屈限界を有し、免震性能に優れた免震
構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の免震構造体の一例を示す断面
概略説明図である。
【図2】図2は、本発明の免震構造体の他の例を示す断
面概略説明図である。
【図3】図3は、鉛直荷重が100kgf/cm2の場
合における免震構造体の剪断応力−剪断歪みの関係を示
すグラフである。
【図4】図4は、鉛直荷重が200kgf/cm2の場
合における免震構造体の剪断応力−剪断歪みの関係を示
すグラフである。
【符号の説明】
10 免震構造体 12 地盤 13 支持基板 14 硬質板層 16 ゴム層 18 ゴム外皮 20 硬質板層 22 免震構造体 24 フランジ 36 硬質板層 38 ゴム層 40 ゴム外皮 42 フランジ 42a ボルト 44 フランジ 44a ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16F 1/40 F16F 1/40 Z 15/04 15/04 A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒素吸着比表面積(N2SA)が100
    2/gを超え160m2/g未満であり、CTAB吸着
    比表面積(CTAB)が100m2/gを超え150m2
    /g未満であり、ジブチルフタレート(DBP)吸油量
    が90ml/100gを超え140ml/100g未満
    であり、ΔDBP(24M4DBP−DBP)が5ml
    /100gを超え30ml/100g未満であり、比着
    色力(Tint)が115%を超え130%未満であ
    り、遠心沈降分析による凝集体特性として凝集体ストー
    ク相当径の重量平均径(Aw)と数平均径(An)との
    比(Aw/An)が1.10〜1.50であり、105
    〜900℃までの単位面積当たりの加熱減量(VS)が
    0.11mg/m2以下であり、かつ、105〜450
    ℃までの加熱減量(VL)(重量%)と450〜900
    ℃までの加熱減量(VH)(重量%)との比(VL
    H)が0.6以下であるカーボンブラックと、ポリエ
    ステルポリオールと、ゴム成分と、を含有するゴム層を
    有してなり、重量建築物と地盤との間に配置されること
    を特徴とする免震構造体。
  2. 【請求項2】 ゴム層と硬質板層とを、交互にかつ地盤
    表面と平行に積層してなる請求項1に記載の免震構造
    体。
  3. 【請求項3】 ゴム層における、カーボンブラックの配
    合量が50〜100重量部であり、ポリエステルポリオ
    ールの配合量が2〜30重量部であり、天然ゴム及びポ
    リイソプレンゴムから選択される少なくとも1種の配合
    量が70〜100重量部である請求項1又は2に記載の
    免震構造体。
  4. 【請求項4】 カーボンブラックにおける、窒素吸着比
    表面積(N2SA)とヨウ素吸着比表面積(IA)との
    比(N2SA/IA)が0.85〜0.98であり、か
    つ、遠心沈降分析による凝集体特性として凝集体の半値
    幅(ΔD50)と最頻値(Dst)との比(ΔD50/Ds
    t)が0.65〜1.00である請求項1から3のいず
    れかに記載の免震構造体。
  5. 【請求項5】 ポリエステルポリオールが、脂環族多価
    カルボン酸と脂肪族多価アルコールとの縮合物である請
    求項1から4のいずれかに記載の免震構造体。
  6. 【請求項6】 座屈限界(rc)が下記式を満たす請求
    項1から5のいずれかに記載の免震構造体。 Y≦rc≦S2 但し、Yは、次式で表される。該式中、σは、面圧を表
    す。 【数1】 2は、次式、S2=R/L、で表される。Rは、免震構
    造体の直径を表す。Lは、免震構造体におけるゴム層の
    みの厚みの総計を表す。
  7. 【請求項7】 重量建築物が、その重量が1000トン
    以上であること、及び、その面圧が50kg/cm2
    上であること、の少なくとも一方を満たす請求項1から
    6のいずれかに記載の免震構造体。
  8. 【請求項8】 重量建築物と地盤との間に配置され、ゴ
    ム層を有してなり、座屈限界(rc)が下記式を満たす
    ことを特徴とする免震構造体。 Y≦rc≦S2 但し、Yは、次式で表される。該式中、σは、面圧を表
    す。 【数2】 2は、次式、S2=R/L、で表される。Rは、免震構
    造体の直径を表す。Lは、免震構造体におけるゴム層の
    みの厚みの総計を表す。
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