JP2001206798A - シリコンリボン製造装置 - Google Patents
シリコンリボン製造装置Info
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Abstract
ち、且つ一方の面はシリコン融液から直接成長するシリ
コンリボンの製造装置を提供することにある。 【解決手段】 シリコン融液に回転冷却体を接触させ
て、前記シリコン融液から凝固成長させ、シリコンリボ
ンを製造するシリコンリボン製造装置において、前記回
転冷却体は、その表面に凹凸形状を有してなることを特
徴とする
Description
等に用いることができるシリコンリボンの製造装置及び
その製造方法に関する。
または多結晶化させる方法としては、例えば、特公平7
−53569号公報、ケイ素の精製方法(出願人:昭和
アルミニウム株式会社)や特開昭61−275119号
公報、シリコンリボンの製造方法(出願人:川崎製鉄株
式会社)などがある。
精製方法に関するものであるが、図6に示されるよう
に、粗製珪素中に不活性ガス雰囲気下に中空回転冷却体
を浸漬し、この冷却体の外周面に珪素を晶出させること
により、純度99.9%以上の高純度珪素を得ることを
目的にしている。
通りである。予めるつぼ62内に、粗製珪素例えば、鉄
0.50%、アルミニウム0.45%を含有する粗製珪
素を入れておき、不活性ガス供給管63から、溶解炉6
1内に不活性ガス例えば、アルゴンガスを供給し、溶解
炉61内をアルゴンガス雰囲気とする。次いで、まずヒ
ータ64により粗製珪素を溶解して溶融珪素Lとし、こ
れを約1500℃に加熱保持しておく。次いで、冷却流
体供給管65を通して内部に冷却流体を供給しながら、
回転冷却体66を回転例えば、回転数400rpmで回
転させる。この操作を10分間程度行った後、冷却体6
6の回転を停止させる。冷却体66の外周面に珪素塊S
が晶出する。
は、円筒状の回転冷却の円筒面の一部を溶融シリコン中
に浸漬し、該回転冷却体を回転させながら円筒面に生成
するシリコン凝固殻を引き出すことによるシリコンリボ
ンの製造方法に関するものである。
図である。回転冷却体50の構造は、熱伝導性のよい銅
などの板で円筒ドラム51を構成し、その内部に水冷あ
るいは空冷等の冷却機構を設ける。この内部水冷金属体
(円筒ドラム)51の外側を耐火物52で覆う。外部耐
火物52には窒化珪素セラミックスを用い、円筒部の厚
みを3mmとした。この外部耐火物52の円筒部を冷却
するため銅製の内部水冷金属体51を内蔵した。そし
て、内部水冷金属体51による外部耐火物側面53の冷
却を防止するため5mmの隙間54を設けた。なお、回
転冷却体の円筒部の長さを8cm、直径を10cmとし
た。この回転冷却体の円筒部表面から2.5cmの位置
までを溶融シリコンに浸漬し、回転させながらシリコン
リボンを製造する実験を行っている。55は水冷パイプ
であり、56はその保持部である。
高温高強度材料として使用される窒化珪素や炭化珪素、
窒化硼素などのセラミックスが適している。特に窒化珪
素セラミックスが耐熱耐火物として最も適している。ま
た、窒化硼素または窒化硼素を含有するセラミックス
は、生成するシリコン中に硼素が微量含有されるとP型
太陽電池として有利となる利点がある。
のシリコンリボンの製造装置である。同図において、5
7はシリコン融液であり、58は成長したシリコンリボ
ンである。この従来例では、シリコンリボンの引き上げ
速度は10〜50cm/min、シリコン融液の過熱度
は5℃〜25℃(シリコン融点より5℃〜25℃高い状
態)、回転冷却体の冷却は冷却水を用いており、製造し
たシリコンリボンの結晶粒径は100μm以上あった。
そして、溶融シリコン過熱度をシリコンリボン引き上げ
速度によって決まる臨界値(C曲線)より高い値にする
ことにより、シリコンリボンの割れの発生を防止してい
る。
では、シリコンリボンの引き出し面は、回転冷却体51
の上面に位置している。言い換えれば、シリコン融液を
回転冷却体の上に載せて冷却し、シリコンリボンを得る
方法である。
厚さを持つシリコンリボンを形成することができなかっ
た。
け、制御された厚さを持ち、且つ一方の面はシリコン融
液から直接成長するシリコンリボンの製造装置を提供す
ることにある。
ボン製造装置は、シリコン融液に回転冷却体を接触させ
て、前記シリコン融液から凝固成長させ、シリコンリボ
ンを製造するシリコンリボン製造装置において、前記回
転冷却体が、その表面に凹凸形状を有してなることによ
って、上記の目的を達成する。
シリコン融液に回転冷却体を接触させて、前記シリコン
融液から凝固成長させ、シリコンリボンを製造するシリ
コンリボン製造装置において、前記回転冷却体が、その
表面に溝形状を有してなることによって、上記の目的を
達成する。
凹部の形状が、U字型又はV字型であることによって、
上記の目的を達成する。
前記凹部の形状の深さが0.07mm程度であることに
よって、上記の目的を達成する。
前記凹部の形状のピッチが0.07mm程度であること
によって、上記の目的を達成する。
形態に関する図である。
ボンの製造装置の略断面図を図1に示す。図1を説明す
ると、高密度グラファイト(例えば、東洋炭素1G−1
1など)製の坩堝1、撹拌プロペラ装置2、回転冷却体
3、シリコン融液に浸漬した囲い壁4及びセラミックス
製の楔5、ガイドローラー6により構成される。7はシ
リコン融液であり、8は引き出されたシリコンリボンで
ある。撹拌プロペラ装置2の先端に取り付けられたプロ
ペラ9及び回転冷却体3の表面層10は窒化ケイ素膜で
コーティングされており、シリコン融液に対する濡れ性
を悪くする処理を施してある。そして、このシリコンリ
ボンの製造装置はArガス雰囲気にシールされたチャン
バー内に設置されている。シリコンの加熱融解部は上記
坩堝1及び坩堝1の側壁及び裏面に設けた高周波加熱コ
イルより構成されている。また、撹拌プロペラ装置2
は、シリコン融液を噴流の圧力によって回転冷却体の外
周面に加圧供給する機構を構成する一例である。
は回転冷却体3の略断面図である。回転冷却体3は、熱
伝導の良い高密度グラファイト(東洋炭素1G−11)
製のドラム11の上に、シリコン融液に対する濡れ性の
悪い処理を施した表面層10、を設け、両端にフランジ
(ステンレス製)13がある。中心には冷却ノズル14
及び15があり、窒素などの冷却ガスが流される。表面
層10はシリコン融液に対する濡れ性の悪い材料で処理
されている。例えば、PVA(ポリビニールアルコー
ル)に微粉末の窒化珪素を溶かし、ボールミルにより、
スラリー状とする。これをドラム11の上に塗布し、9
00℃、2時間程度焼成して、表面層10を形成する。
この厚さは数十μm程度であり、基体の高密度グラファ
イト表面にこの窒化珪素膜は強固に付着している。塗布
し、焼成する1回の窒化珪素膜の形成により、1回のシ
リコンリボンの製造の使用に耐えるものである。
によるシリコンリボンの製造方法について説明する。容
積約25リットルの坩堝1に、高純度多結晶シリコン原
料(純度イレブンナイン99.999999999%)
を約40kgを入れ、坩堝1の側壁及び裏面に設けた高
周波加熱コイルの出力によりシリコン多結晶を融解す
る。パイロメータ又は熱電対により、相対温度を検出し
て、シリコン融液の温度を融点(約1420℃)よりも
100℃程度高く保つ。この状態で撹拌プロペラ装置2
のプロペラ9を回転数100rpm程度で回転させ、シ
リコン融液7を回転冷却体3の下部に設けた囲い壁4内
に送り込む。シリコン融液は回転冷却体3の濡れ性の悪
い表面層10に加圧供給され、囲い壁4の上部をオーバ
ーフローして坩堝1に戻り、循環供給される。この時の
回転冷却体3のシリコン融液への浸漬の深さはおよそ2
0m程度と推定される。また、1回のシリコン多結晶の
充填により得られるシリコンリボンの長さは、40〜8
0m程度である。
への加圧供給の方法としては、この他にピストンによる
加圧もしくは囲い壁4と坩堝1の高低差を利用すること
もできる。
に当たる圧力としては10gf/cm2の大きさである
が、基板の成長面(10×10cm)全体に対しては、
ほぼlkgの大きさになることで、引き出し中のシリコ
ンリボン8の回転冷却体3への保持強度としては十分な
応力である。この装置の回転冷却体3の大きさは、直径
20cm、長さ12cmの円筒状を用い、囲い壁4でシ
リコン融液7が当たる部分が上記の回転冷却体3の表面
層10に限定されるようにした。この回転冷却体3の冷
却方法としては、図2に示されるように、工業用高純度
窒素ガスを流量170リットル/分程度流すことによ
り、表面層10が連続成長状態で、約1300℃程度の
表面温度となるように制御した。
次のようにして行われる。冷却体3の表面層10に予め
カーボンネットを巻き付けておき、装置外部までネット
を引き出しておく。冷却を開始し、カーボンネット上に
固体シリコンの付着が始まった時点で、回転冷却体を回
転しはじめ、この回転に同期して、カーボンネットを外
へ引き出す。カーボンネット上に成長した固体シリコン
を種として、シリコンリボンが連続的に引き出される。
m)を25rpm程度で回転させ、連続的に幅10cm
程度、厚さ0.5mm〜1.0mm程度のシリコンリボ
ン8を連続成長させることができた。シリコンリボンの
引き出し速度は3〜l5m/分、回転冷却体3の回転速
度は8〜25rpm程度である。そして、シリコンリボ
ンの製造装置が不活性なArガス雰囲気下にあるため、
引き出されたシリコンリボンの表面は金属光沢をしてい
る。
コンリボンの表面は、金属光沢のあるほぼ平坦な面が得
られるので、そのままの表面の表面状態を用いて拡散法
は勿論のこと、エピタキシャル法、ショットキー法など
の接合形成や所望の製膜形成が可能である。
面が平坦の場合、表面の粗さ(凹凸度)はグラファイト
面と同じほぼ平滑な面が得られ、後に述べる太陽電池セ
ルのプロセスに必要な真空チャッキングが可能となり、
太陽電池の高効率化のための裏面BSF形成用アルミニ
ウム電極ペースト材料の印刷・合金化などの工程も可能
である。
体3の表面層10とは化学反応がなく、表面層10には
全く固着しないか、若干のシリコン細片が残ることか
ら、セラミックス製の楔5を取り付けることにより、シ
リコンリボンの小片を完全に除去できる。引き出された
シリコンリボンの取り出しはガイドローラ6を介して、
装置壁のガスシールされたスリット部分から取り出すこ
とができる。また、シリコンリボンの厚さは、回転冷却
体3に流す冷却ガスの流量、及び回転冷却体の回転数に
より制御される。
転数が約5rpmと遅い(約3m/分程度)場合、双晶
を媒体とする結晶成長が主体となり、シリコンリボンの
結晶方位は<112>方向が優勢となるが、更に引き出
し速度を早くするとランダム方位となる。
度(25rpm程度)で作成したシリコンリボンの結晶
粒径は0.1mm〜2.0mm程度とかなり大きく、太
陽電池用の半導体基板として十分な品質を有している。
0cmと小さいため、引き出し直後のシリコンリボンは
回転冷却体に近い曲率でカールする。しかし、回転冷却
体の直径を50cm以上と大きく取ることにより、この
カール現象は緩和される。
の表面層10の表面形状は平坦なものであったが、深さ
0.07mm、ピッチ0.07mm程度のU字型または
V字型の加工を施すことができる。冷却体3の表面形状
としては、太陽電池となった時の受光面側の反射低減の
ため、あらかじめ冷却体3表面に微細な凹凸形状、構形
状などの加工を行うことにより、片面が逆凹凸形状表
面、逆溝形状表面を有するシリコン基板の作製が可能に
なり、太陽電池など光を基板内部により多く取り込む必
要のあるデバイスにおいては特に有効になる。この表面
層の凹凸化処理によるシリコンリボンの特有の効果は、
表面層の凹凸化処理により、入射光の閉じ込め効果が大
きくなり、多くの入射光を基板内部に取り込むこと結
果、光変換効率を高めることができることである。
体の表面温度が約1300℃付近で成長したもの)の電
気的特性を表1に示す。本発明の一実施の形態よりなる
例(下段)では、シリコンリボンの寸法が100mm×
100mm×0.25mm、成長速度が15,000c
m2/min、基板のタイプはP型、比抵抗0.8Ω・
cm、ライフタイムが10μsecである。一方キャス
ト法(シリコン融液を徐冷により、そのまま多結晶化し
たもの)の場合は、切り出したウェハの寸法が100m
m×100mm×0.3mm、成長速度が350cm2
/min、基板のタイプはP型、比抵抗1Ω・cm、ラ
イフタイムが25μsecである。本発明のシリコンリ
ボンは、従来のキャスト基板の特性に極めて近い優れた
電気的特性を持つことを示している。シリコンリボンの
P型へのドーピング方法は、B(ボロン)を含む高濃度
Siペレットの添加によって行う。
効果についての結果を表2に示す。図1に示した本発明
によるシリコンリボンの製造装置を用い、原料として金
属級シリコンを用いた場合の不純物元素の分析をICP
発光法により行ったところ、原料の不純物(単位:pp
m)、Caが400、Bが21、Pが64、Feが23
0、Alが450、Mnが146、Mgが18、であっ
たものが、精製効果(偏析現象)により、本発明では、
Caが24、Bが16、Pが31、Feが70、Alが
220、Mnが3、Mgが<1、と高純度化することが
できた。
作成した。シリコンリボンをYAGレーザ装置を用いて
10cm角に切断した。工程手順の一例は、基板のエッ
チング→テクスチャエッチ→P拡散→酸化膜除去→反射
防止膜の形成→バックエッチ→裏面電極の形成→焼成→
表面電極印刷→焼成→などの一般的に手法である。
積約100cm2程度で割れの生じる条件のシリコンリ
ボンでは数cm2程度である)の特性はAM1におい
て、表3に示すように、開放電圧Voc=590mV、
短絡電流Jsc=29mA/cm2、F.F=0.7
2、変換効率η=12.3%、と優れた特性を示し、従
来のCZ法基板、同キャスト基板に準ずる特性であるこ
とを示している。
リボンで作製した太陽電池の光電変換効率の関連性につ
いて行った実験結果を図3に示す。この図は、横軸に冷
却体3の表面温度を、縦軸に太陽電池の変換効率を取っ
たものであり、図中、○印はシリコンリボンの割れの発
生しなかった条件を示し、▲印はシリコンリボンの割れ
の発生した条件を示す。▲印の試料では、セル作製時に
基板に割れがあり、小面積での特性を示したが、特性の
評価には影響がない。そして、シリコン融液が急冷され
る状態での結晶成長ほど、基板の内部応力が高くなり、
その基板の半導体特性も同時に低くなった。この図3の
結果から、回転冷却体3の表面層10の温度が、900
℃以上の範囲において、良好なシリコンリボンの太陽電
池が得られることが分かる。(尚、この時のシリコンリ
ボンの引き出し速度は、15m/分程度、回転数25r
pm程度である。)
いった、制御された厚さを持つシリコンリボンを製造す
ることが可能となるため、このシリコンリボンを用い
て、太陽電池など光を多く取り込む必要があるデバイス
を製造することにより、光変換効率の高いデバイスを作
成することが可能となる。
の製造装置の略断面図である。
の製造装置における回転冷却体3の略断面図である。
を用いて作成した太陽電池の光電変換効と冷却体3の表
面温度との関係を示す図であり、図中、○印はシリコン
リボンの割れの発生しなかった条件を示し、▲印はシリ
コンリボンの割れの発生した条件を示す図である。。
製造装置の略断面図である。
製方法に用いられた装置の略断面図である。
い表面層 11 転冷却体3の中の熱伝導の良い高密度グラファイ
ト製のドラム 13 両端のフランジ 14 冷却ノズル 15 冷却ノズル
Claims (5)
- 【請求項1】 シリコン融液に回転冷却体を接触させ
て、前記シリコン融液から凝固成長させ、シリコンリボ
ンを製造するシリコンリボン製造装置において、 前記回転冷却体は、その表面に凹凸形状を有してなるこ
とを特徴とするシリコンリボン製造装置。 - 【請求項2】 シリコン融液に回転冷却体を接触させ
て、前記シリコン融液から凝固成長させ、シリコンリボ
ンを製造するシリコンリボン製造装置において、 前記回転冷却体は、その表面に溝形状を有してなること
を特徴とするシリコンリボン製造装置。 - 【請求項3】 凹部の形状は、U字型又はV字型である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のシリコンリボ
ン製造装置。 - 【請求項4】 前記凹部の形状は、その深さが0.07
mm程度であることを特徴とする請求項3に記載のシリ
コンリボン製造装置。 - 【請求項5】 前記凹部の形状は、そのピッチが0.0
7mm程度であることを特徴とする請求項3、又は4に
記載のシリコンリボン製造装置。
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JP2000346283A JP3553487B2 (ja) | 2000-11-14 | 2000-11-14 | シリコンリボン製造装置 |
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