JP2001206771A - SiC治具およびその製造法 - Google Patents

SiC治具およびその製造法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】サンドブラストのような砥粒による表面粗面化
処理なしで、高純度で、クラック等の欠陥がなく、しか
もSiC被覆層の密着強度が充分あるSiC治具および
その製造法を提供する。 【解決手段】基材の表面に、主として平均粒子直径が
0.1〜10μmの無機粒子からなる粒子層と、該粒子
層上に算術平均表面粗さRaが0.5〜50μmで厚さ
が20〜200μmであるCVD法によるSiC被覆層
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスの
製造工程に用いられるSiC治具およびその製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】DRAMやMPU等の超高集積の半導体
デバイス(超LSI)の製造工程において、シリコン単
結晶ウエハ等の半導体ウエハの表面に、ゲート絶縁膜や
キャパシタとしてSi34やポリシリコンの薄膜を形成
することは、重要な工程の一つである。通常、かかるS
34等の薄膜の形成には、段差被覆率(Step C
overage)に優れている低圧CVD装置が用いら
れている。低圧CVD装置に用いられるウエハボート等
の治具としては、石英ガラス治具やSiC治具が知られ
ている。
【0003】低圧CVD装置用治具に要求される特性と
しては、耐熱サイクル特性、耐熱衝撃特性に優れている
こと、治具の表面に不可避的に形成されるCVD膜が剥
がれにくく、膜がある程度厚くなるまで繰り返し使用し
ても、膜剥がれによる微小粒径の異物(パーティクル)
汚染が起こりにくいことがあり、SiC治具はこの点で
石英ガラス治具より優れている。
【0004】さらに、半導体デバイスの高集積化の進展
につれ、SiC治具の高純度化やSiC治具内部から外
方への不純物の拡散を抑制すること等も要求されるよう
になってきた。そのために近年SiC治具表面にCVD
(化学気相成長)法によるSiCコーティングを施し、
高純度のSiC被覆層を治具表面に形成する方法が開発
されている。
【0005】しかし、従来のSiC治具の表面全体にC
VD法でSiC被膜層を形成する方法では、SiC基材
の表面が加工面で平滑であるため、厳しい温度条件で数
回使用すると、SiC基材上に形成されたSi34等の
CVD膜の剥がれによるパーティクル汚染を生じるおそ
れがあり、比較的頻繁にCVD膜の洗浄、除去作業を行
う必要があった。
【0006】そのため、CVD膜の密着強度を向上させ
る方法として、例えば、サンドブラスト等の表面処理で
治具表面を適度に粗面化する方法が特開平8−1024
43に提案されている。
【0007】しかし、ノズルから高圧空気で研摩砥粒を
吹き付けて微小な凹凸を強制的に形成するサンドブラス
トのような表面処理方法は、研磨砥粒が種々な不純物を
含有しているため、本質的にそれ自身高純度であるべき
SiC治具表面を不純物で汚染するおそれがあるほか、
砥粒の衝突による衝撃でSiC治具にクラックが入った
り、SiC基材表面を均一に粗面化できず表面粗さのバ
ラツキが大きくなり寸法精度が落ちる等の問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、サン
ドブラストのような砥粒による表面粗面化処理を行うこ
となく、SiC被覆層の密着強度が充分あり、高純度
で、しかもクラック等の欠陥がない半導体デバイス製造
用SiC治具およびその製造法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、SiC基材の
表面に、主として平均粒子直径が0.1〜10μmの無
機粒子からなる粒子層と、該粒子層上に算術平均表面粗
さRaが0.5〜50μmで厚さが20〜200μmで
あるCVD法によるSiC被覆層を有するSiC治具を
提供する。
【0010】また、SiC基材の表面に、主として平均
粒子直径0.1〜10μmの無機粒子からなる粒子層を
形成後、加熱処理し、さらにCVD法により算術平均表
面粗さRaが0.5〜50μmで厚さが20〜200μ
mであるSiC被覆層を形成するSiC治具の製造法を
提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、SiC(炭化ケ
イ素)基材としては、SiCの成形体を高温で熱処理し
た再結晶質のSiCに溶融シリコンを含浸したもの、S
iCと炭素からなる成形体に溶融シリコンを含浸させた
のち高温で熱処理した反応焼結SiC、CVD法による
SiC、気孔率が5〜40%の多孔質SiC焼結体、ま
たは上記いずれかの基材にCVDによるSiCコートが
施されているものなどを適宜使用できる。
【0012】本発明において、前記SiC基材上には、
主として平均粒子直径が0.1〜10μmの無機粒子か
らなる粒子層(以下、無機粒子層という)が形成されて
いる。無機粒子層中の平均粒子直径0.1〜10μmの
無機粒子の含有量は99%以上が好ましい。実質的に1
00%である場合はさらに好ましい。
【0013】無機粒子としては、耐熱性、耐酸性に優
れ、かつ重金属不純物量の少ないものであればよい。具
体的には、高純度のSiC、シリコン、カーボン、Si
2などの粒子を用いるのが好ましい。なかでも、Si
C粒子は耐熱性、耐酸性の点から最適である。
【0014】また、無機粒子は、金属不純物が含まれて
いると、CVD処理する際に該金属不純物が異常粒成長
の原因となりやすいため、高純度のものが好ましく、無
機粒子中の金属不純物量が50ppm以下であると、半
導体ウエハの汚染防止の点でさらに好ましい。
【0015】なお、金属不純物としては、Fe、Cu、
Mg、Al、V、Ni、Mn、Na、K、Ca、Cr等
がある。これらの金属不純物は、ウエハに取り込まれ、
半導体デバイスに対し、絶縁抵抗の低下やSiO2膜の
耐電圧低下、さらにはpn接合リーク不良等を引き起こ
す原因となる。
【0016】本発明において、無機粒子の平均粒子直径
は0.1〜10μmである。無機粒子の平均粒子直径が
0.1μm未満であると、CVD法によるSiC被覆層
と無機粒子層の密着強度が不充分であり、また、無機粒
子の平均粒子直径が10μmを超えると、無機粒子層が
基材表面から剥離しやすくなる。無機粒子の平均粒子直
径が0.5〜5μmであるとさらに好ましい。無機粒子
の最大粒子直径が100μm以下であるとさらに好まし
い。
【0017】本発明において、基材表面上の無機粒子層
は、基材表面全体に形成されていることが好ましいが、
部分的に形成されていてもよい。なお、無機粒子層の厚
さとしては0.1〜10μmが好ましい。
【0018】本発明において、CVD法によるSiC被
覆層(以下、単にSiC被覆層という)は、厚さが20
〜200μmであり、かつ該SiC被覆層表面の算術平
均表面粗さRaが0.5〜50μmである。
【0019】SiC被覆層の厚さが20μm未満である
とSiC治具内部からの不純物の拡散を阻止するための
バリア層としての機能が充分に果たせない。また、Si
C被覆層の厚さが200μmを超えると被覆層形成時間
が著しく長くなる。
【0020】本発明において、SiC被覆層表面の算術
平均表面粗さRaは0.5〜50μmである。算術平均
表面粗さRaは、JIS−B0601に準拠した電子式
表面粗さ計により測定した値である。
【0021】SiC被覆層表面の算術平均表面粗さRa
が0.5〜50μmの範囲をはずれると、低圧CVD装
置でSi34膜等を形成する際、SiC治具表面に形成
されるSi34膜が、物理的、機械的にSiC治具表面
に強く密着せず、剥がれやすくなる。このため、CVD
処理を繰り返し、SiC治具の表面にSi34膜等がか
なり厚く形成されると、パーティクル汚染が発生しやす
くなる。さらに、SiC治具に付着したSi34膜等を
除去するための洗浄作業の回数を増やす必要があり、生
産性の低下および製造コストの上昇となる。SiC被覆
層表面の算術平均表面粗さRaとしては2.0〜5.0
μmが好ましい。また、SiC被覆表面のRmaxは、5
〜500μm程度であることが好ましい。
【0022】本発明のSiC治具において、SiC被覆
層中の不純物濃度(前記した金属不純物の合計濃度)
は、サンドブラスト処理がないことから、SiC被覆層
を形成するCVD法にもよるが0.001〜1.0pp
m、さらには0.01〜0.5ppmと低い。したがっ
て、本発明のSiC治具はウエハを載置する治具として
適する。
【0023】つぎに、本発明のSiC治具の製造法は、
以下のような工程を有する。すなわち、第一工程はSi
C基材上に無機粒子層を形成する工程であり、次の第二
工程は無機粒子層の加熱処理工程であり、最後の第三工
程は加熱処理した無機粒子層上にSiC被覆層を形成す
る工程である。
【0024】まず、第一工程においては、無機粒子層を
主として構成する無機粒子の平均粒子直径は0.1〜1
0μmである。無機粒子としては、前記したものが好ま
しく使用される。無機粒子層の形成方法としては、無機
粒子を分散させたスラリーをSiC基材表面に塗布する
か、またはSiC基材を該スラリー中に浸漬し、これを
乾燥させる方法が好ましく採用される。
【0025】なお、スラリーの分散媒としては、水やエ
タノール、イソプロパノール等の溶媒が適宜使用され
る。またスラリー中には無機粒子の他に、バインダー成
分、分散剤等が添加されていてもよい。スラリー中の無
機粒子が、溶媒に粉末を均一に分散していることが好ま
しい。分散性のよくないスラリーを用いた場合には、基
材表面に粉末が均一に付着しにくいためである。スラリ
ー濃度は分散媒に対して粉末を40〜85質量%とする
ことが好ましい。スラリーを用いる方法の乾燥温度とし
ては、100℃未満であると、乾燥時間が長くなるため
100〜300℃であると好ましい。また、乾燥時間
は、0.5〜10時間であると効率的な乾燥ができるた
め好ましい。
【0026】無機粒子層を形成する他の方法としては、
静電気を利用して基材に吸着させる方法や、無機粒子を
ピンセット等の治具を介して直接基材上にのせる方法な
ども採用できる。
【0027】第二工程は、SiC基材表面に形成した無
機粒子層をSiC基材により強固に付着させることを目
的とする。加熱温度としては1000〜1800℃が好
ましい。加熱温度が1000℃未満であると無機粒子層
のSiC基材への付着力が充分ではなく、また、加熱温
度が1800℃を超えると無機粒子層を形成する無機粒
子の種類によっては揮発、分解等するため好ましくな
い。
【0028】加熱処理時間は、加熱処理温度によって異
なるが0.5〜10時間が好ましい。0.5時間未満で
は充分に乾燥できず、10時間を超えると製造コストを
上昇させるため好ましくない。
【0029】第三工程は、第二工程を終了したSiC基
材をCVD炉に設置し、CVD法によりSiC被覆層を
形成する工程である。第三工程のCVD法としては、従
来知られている方法が適宜採用される。
【0030】例えば、133Pa以下に減圧脱気後、5
〜50℃/分の昇温速度で600〜1000℃まで加熱
し、次いで非酸化性ガスを導入した後、さらに5〜50
℃/分の昇温速度で1100〜1500℃の成膜温度に
加熱し、圧力を700Pa〜1MPaの成膜圧力に調整
する。次いで、原料化合物をキャリアガスとともに導入
し、原料化合物を熱分解または化学反応させ、SiC被
覆層を形成する。
【0031】原料化合物としては、例えば、CH3Si
Cl3、CH3SiHCl2などの分子内にSi原子とC
原子を含む有機ケイ素化合物が挙げられる。また、原料
化合物として、SiCl4のようなケイ素化合物とCH4
などの炭素化合物とを併用してもよい。キャリアガスと
しては、水素やアルゴンなどの非酸化性ガスが例示され
る。
【0032】
【実施例】[例1(実施例)]直径200mm、厚さ
0.7mmの薄円盤状の再結晶SiC多孔質体(SiC
純度99.99%以上)にシリコンを20質量%含浸し
たものを基材とした。なお、この基材に含まれるFe、
Alなどの金属不純物の含有量は55ppmであった。
この基材の両面を研削加工し、加工後のSiC基材の算
術平均表面粗さR aを測定したところ0.1μmであっ
た。
【0033】無機粒子として平均粒子直径2μmの高純
度α−SiC粒子(SiC純度99%以上、Fe、A
l、Ni、Caなどの金属不純物の含有量100ppm
以下。)を準備した。この粒子を、純水、アクリル樹脂
バインダー、分散剤(東亞合成化学工業社製、A−61
14)とともによく撹拌し、スラリー(粒子の含有割合
55質量%)を作製した。
【0034】次に、このスラリー中にSiC基材を浸漬
した。SiC基材をスラリーから取りだし、過剰に付着
しているスラリーを除去し、次に200℃で5時間乾燥
した後、昇温速度5℃/分で1000℃まで加熱し、1
000℃で2時間保持して、基材表面にSiC粒子層を
形成した。SiC粒子層は、SiC基材のほぼ全面に均
一に約2μmの厚さを有しており、しかもSiC基材に
強固に付着していた。
【0035】次に、前記SiC粒子層が形成されたSi
C基材を減圧CVD炉にセットした。基材に含まれるガ
スを脱気するため減圧した後、昇温速度7.5℃/分で
1250℃まで加熱した。SiC被覆層を形成するため
の原料としてCH3SiCl3をH2キャリアガスととも
に炉内へ導入した。圧力は6700Pa、原料濃度は1
0%で反応を行った。成膜時間は3時間とした。得られ
たSiC被覆層の厚さは60μmであった。
【0036】[例2(実施例)]基材として例1で使用
したシリコン含浸SiC体のかわりにCVD法で作製し
た同形状のSiC基材(SiC純度99.999%以
上)を準備した。なお、この基材に含まれるFe、Al
などの金属不純物の含有量は10ppm以下であった。
さらに例1と同様の方法でSiC粒子層、次にSiC被
覆層(厚さ60μm)を形成した。
【0037】[例3(実施例)]基材として例1で使用
したシリコン含浸SiC体のかわりに常圧焼結法で作製
した同形状のSiC基材(SiC純度97%以上)を準
備した。なお、この基材に含まれるFe、Alなどの金
属不純物の含有量は550ppmであった。さらに例1
と同様の方法でSiC粒子層、次にSiC被覆層(厚さ
60μm)を形成した。
【0038】[例4(比較例)]例1と同じ基材を使用
し、SiC粒子層を形成しないで基材上に直接、例1と
同様のSiC被覆層(厚さ60μm)を形成した。次
に、このSiC被覆層表面をブラスト処理した。なお、
ブラスト処理は、砥粒にSiC(250メッシュ)を用
い、0.5MPaの圧力で20秒間行った。
【0039】[例5(比較例)]SiC被覆層の厚さが
5μmとなるようにした他は、例3と同様にした。
【0040】[例6(比較例)]例1において平均粒子
直径2μmの高純度α−SiC粒子のかわりに平均粒子
直径50μmの高純度α−SiC粒子を使用した以外
は、例1と同様にした。
【0041】[例7(比較例)]SiC被覆層表層をブ
ラスト処理しない他は、例4と同様にした。
【0042】[測定方法]例1〜例7で得た各試料につ
いて以下の評価を行った。結果を表1に示す。「表面ク
ラックの観察」走査型電子顕微鏡を用いて、400倍の
倍率で試料表面を観察し、表面クラックの有無を判定し
た。「算術平均表面粗さRa」JIS−B0601に従
って各4点ずつ測定を行い、その平均値とした。また、
測定した算術平均表面粗さRaから標準偏差σを算出し
た。標準偏差が大きく算術平均表面粗さのバラツキがあ
るほど寸法精度が悪いと考えられる。「平均不純物濃度
分析」SiC被覆層表面の不純物濃度をGD−MS(グ
ロー放電質量分析)法により測定した。いずれの試料か
らも不純物としてFe、Cu、Al、Ni、Naの各元
素が検出された。
【0043】[Si34膜の形成と膜厚測定]各試料を
シリコンウエハとともに減圧CVD装置にセットし、S
34製膜原料としてSiH2Cl2とNH3をH2をキャ
リアガスとしてSiH2Cl2/NH3/H2=10/10
/80(モル比)にて供給し、750℃において200
0PaでSi34薄膜の形成試験を行った。Si34
膜を一定の厚さ形成するごとに、シリコンウエハをCV
D装置から取り出し、シリコンウエハ表面にレーザービ
ームを照射し、シリコンウエハ上のパーティクルの数を
カウントした。パーティクルの個数が50個になった時
点で成膜を停止し、そのときのSi34薄膜の膜厚を測
定した。なお、パーティクルとしては、直径0.2μm
以上の粒子をカウントした。
【0044】
【表1】
【0045】表1から明らかなように、例1、例2およ
び例3においては、算術平均表面粗さRaの標準偏差、
表面クラックの有無、表面不純物合計、パーティクルの
発生状態(Si34膜厚に反比例)のいずれの点におい
ても満足できた。
【0046】これに対し、SiC粒子層を介在させずか
つ表面をサンドブラスト処理した例4では、算術平均表
面粗さRaの標準偏差が大きくなるとともに表面クラッ
クも発生し、表面不純物量も2オーダー程度増えてお
り、CVD法によるSiC被覆層の層厚が薄い例5で
も、表面不純物量が2オーダー程度増えている。
【0047】また、平均粒子直径の大きいSiC粒子か
らなるSiC粒子層を形成した例6では、表面クラック
の発生、算術平均表面粗さRaの増加は避けられず、5
0個のパーティクルが発生するSi34膜厚も5μmと
なった。さらに、SiC粒子層を形成していない例7で
は、必要な表面粗さを得られず、CVD被覆層の密着力
不足に起因すると思われるパーティクルがかなりの量発
生していた。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、表面にCVDによるS
iC被覆層を有するSiC治具において、サンドブラス
トのような砥粒による表面粗面化処理なしで、無機粒子
層を介在させていることから、高純度で、クラック等の
欠陥がなく、SiC被覆層とSiC基材との密着強度が
高く、しかも電子デバイス製造用CVD装置内で使用し
てもパーティクル汚染の少ないSiC治具およびその製
造法を提供できる。
【0049】さらに、SiC治具表面に、均質性の高
い、所定の表面粗さと層厚からなるSiC被覆層を有す
るため、治具内部から治具表面への金属不純物の拡散も
極めて少なく、耐熱衝撃性、耐熱性、耐熱サイクル性に
も極めて優れている。したがって、本発明によるSiC
治具は、半導体デバイス製造用の低圧CVD装置の熱処
理部材として好適である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】SiC基材の表面に、主として平均粒子直
    径が0.1〜10μmの無機粒子からなる粒子層と、該
    粒子層上に算術平均表面粗さRaが0.5〜50μmで
    厚さが20〜200μmであるCVD法によるSiC被
    覆層を有するSiC治具。
  2. 【請求項2】前記無機粒子がSiC粒子である請求項1
    記載のSiC治具。
  3. 【請求項3】SiC基材の表面に、主として平均粒子直
    径0.1〜10μmの無機粒子からなる粒子層を形成
    後、加熱処理し、さらにCVD法により算術平均表面粗
    さRaが0.5〜50μmで厚さが20〜200μmで
    あるSiC被覆層を形成するSiC治具の製造法。
  4. 【請求項4】前記無機粒子がSiC粒子である請求項3
    記載のSiC治具の製造法。
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