JP2001206517A - 商品出荷システムにおける移動式ローダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 配送センターの立体自動装置のラック棚から
ピッキングコンベヤへの移載を容易に効率良く行うこと
により、ピッキング作業の軽減およびピッキング作業効
率の向上を図る。 【解決手段】商品が格納される保管ラック１１と、該保
管ラックと平行に配設されたピッキング用コンベヤ１２
の間に移載板１４を設け、この移載板１４のラック側端
部にレール１６上を転動する車輪２０を備えた支持脚１
５を設けることで、移載板１４をコンベヤ１２に沿って
移動可能とし、移載板１４の上面には鋼球等の転動体１
７を埋設し、ラック内の商品をコンベヤ１２上に流し込
み投入できるようにする。移載板１４にはコンピュータ
端末の表示装置１８を設け、画面指示に基づいてピッキ
ング作業が行えるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、納入された商品を
仕分けして発送する配送センター等における商品出荷シ
ステムに使用される移動式ローダーに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】商品のベンダ（販売者）から配送センタ
ー（物流センター）に納入された商品は、例えば図９に
示すように、入荷ドック１で在庫用と通過用に分けら
れ、在庫用の商品は、パレット単位、カートン単位、あ
るいはピースまたはボール単位で在庫エリア２に保管さ
れる。在庫エリア２では出荷情報に基づいて商品がピッ
キングされ、ピースまたはボール単位の商品は入荷側仕
分けエリア３でコンテナパッキングされ、コンテナ単位
およびカートン単位の商品が出荷仕分けエリア４で出荷
先別等に仕分けされてカゴ車等にスタッキングされ、配
送車両に積載されて出荷される。

【０００３】在庫エリア２には、例えば立体自動倉庫
（ＡＳ／ＲＳ：Automated Storage/Retrieval System)
またはフォークリフト格納式パレットラックが使用され
ており、例えば立体自動倉庫１０は、図１０に示すよう
に、保管ラック１１とスタッカークレーン（図示省略）
等を備え、ラックとラックの間にピッキング用コンベヤ
１２を設置して構成され、従来においては、ピッキング
作業者が出荷情報に基づいてラック棚に格納されたパレ
ット上の商品（カートンやボール小分け品など）Ａを取
り出し、ピッキング用コンベヤ１２上に載せて搬出して
いる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
の立体自動倉庫やパレットラックでは、ピッキング作業
者がラック棚に格納された商品を取り出してピッキング
用コンベヤ上まで運ぶため、ピッキング作業が重労働と
なり、また作業効率も低下するなどの問題があった。

【０００５】本発明は、このような問題点を解消すべく
なされたもので、その目的は、立体自動装置のラック棚
からピッキングコンベヤへの移載を容易に効率良く行う
ことができ、ピッキング作業の軽減、ピッキング作業効
率の向上および作業の精度の向上を図ることのできる移
動式ローダーを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１の移動
式ローダーは、商品（カートンなどのケース品や小分け
品など）が格納される保管ラックと、該保管ラックと平
行に配設された搬出コンベヤ（ピッキング用コンベヤ）
の間に、保管ラックの商品を搬出コンベヤへ移送可能な
移載板を搬出コンベヤに沿って移動可能に設けたことを
特徴とする。保管ラックに格納されている商品を移載板
上に流し込み投入するだけで、商品をピッキング用コン
ベヤ上に移載することができ、また移載板を所定のピッ
キング位置に容易に移動させることができ、ピッキング
作業の軽減およびピッキング作業効率と端末センサーに
よるピッキング作業精度の向上が図られる。

【０００７】請求項２の発明は、請求項１の移動式ロー
ダーにおいて、移載板の上面には、転動体（鋼球など）
が上部を突出させて埋設されていることを特徴とする。
移載板の上面は水平あるいはピッキングコンベヤに向か
って下り勾配の平滑面などでもよいが、鋼球等の転動体
を多数埋設することにより、僅かな力であるいは自重に
より商品をスムーズに移動させることができる。また、
移載板のピッキングコンベヤ側を広くすることにより、
ピッキングコンベヤの搬送方向に合わせて斜め方向に商
品を投入することができ、移載をよりスムーズに行うこ
とができる。

【０００８】請求項３の発明は、請求項１または請求項
２の移動式ローダーにおいて、移載板は、コンピュータ
端末の表示装置および赤外線センサーやレーザーセンサ
ー装置を有することを特徴とする。ピッキング作業者に
作業アイル単位のデータ、例えば商品のロケーション・
商品名・トータルピッキング数が自動的に配信され、画
面指示に基づいてピッキング作業を容易かつ確実に行う
ことができる。

【０００９】請求項４の発明は、請求項３の移動式ロー
ダーにおいて、移載板に商品の検出器（赤外線センサー
やレーザーセンサー、あるいはスキャナー）を備えてい
ることを特徴とする。センサー等でピッキング商品を感
知し、あるいはスキャナーでピッキング商品のコード等
を読み取ることで、ピッキングした商品の数量あるいは
商品の種類等をチェックし、ピッキング作業の進捗状況
を表示装置に表示することができる。

【００１０】請求項５の発明は、請求項１、請求項２ま
たは請求項３の移動式ローダーにおいて、移載板は、レ
ール上を移動する車輪付きの支持脚を有していることを
特徴とする。レールは、平行な２本のレールとしてもよ
いし、保管ラック側にのみレールを設け、搬出コンベヤ
側は搬出コンベヤのフレームに設けたガイドレールとし
てもよい。レールと車輪付きの支持脚により移載板を搬
出コンベヤに沿って容易かつ円滑に移動させることがで
きる。

【００１１】請求項６の発明は、請求項５の移動式ロー
ダーにおいて、支持脚は、上下方向に伸縮可能であるこ
とを特徴とする。アクチュエータには流体圧シリンダや
メカニカルジャッキ等を使用し、ペダル操作等により自
動的に移載板を昇降させるのが好ましい。移載板が昇降
することで、保管ラックにおける高い位置に格納されて
いる商品を容易に取り出すことができる。

【００１２】請求項７の発明は、請求項６の移動式ロー
ダーにおいて、移載板または支持脚に伸縮可能なラダー
を設けたことを特徴とする。移載板の昇降に応じてラダ
ーが伸縮し、高い位置の商品を取り出す際にラダーを利
用することで、取り出し作業を容易に行うことができ
る。

【００１３】請求項８の発明は、請求項５、請求項６ま
たは請求項７の移動式ローダーにおいて、移載板または
支持脚に、保管ラックに設けた水平ガイドレールに移動
自在に係合する転倒防止部材を設けたことを特徴とす
る。この転倒防止部材を昇降する移載板に取り付ける場
合は、上下移動自在に設け、移載板の高さが変わっても
一定高さの水平ガイドレールに係合できるようにする。
移載板の位置が高くなっても、移動式ローダーの転倒を
防止することができる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する一実施形
態に基づいて説明する。図１は本発明の配送センターに
おける立体自動倉庫の移動式ローダーの基本的な構成例
を示したものである。図２〜図５は移動式ローダーのよ
り具体的な構成例を示したものである。図６〜図８は、
配送センターにおける入荷からピッキングまでの工程の
１例を示したものである。

【００１５】図１に示すように、立体自動倉庫１０は、
多数配列された保管ラック１１とラック間を自動走行す
るスタッカークレーン（図示省略）等を備え、ラック間
にピッキング用コンベヤ１２がラック長手方向と平行に
配置されており、本発明の移動式ローダー１３を保管ラ
ック１１とピッキング用コンベヤ１２との間に設置す
る。図示例では、コンベヤ１２の片側に移動式ローダー
１３を配置しているが、コンベヤ１２の両側に配置す
る。また、コンベヤ１２の長手方向に関しては、移動式
ローダー１３を適当な間隔をおいて複数配置する。

【００１６】この移動式ローダー１３は、主として、移
載板１４と、支持脚１５と、走行レール１６からなり、
移載板１４の上面に鋼球等の転動体１７を上部が突出す
るように多数埋設し、移載板１４の移動方向に直交する
一側面からコンピュータ端末の表示装置１８を立設し、
他方の側面に把手１９を設けて構成されている。

【００１７】図１の基本的な移動式ローダー１３におい
て、移載板１４には、保管ラック１１側とコンベヤ１２
側にそれぞれ２本の支持脚１５が一体的に垂設されてお
り、合計４本の支持脚１５の下部に一対の走行レール１
６上を走行する走行車輪２０を設ける（図３(a) 参照)
。

【００１８】なお、支持脚１５は保管ラック１１側の片
側にのみ設け、移載板１４のコンベヤ１２側をコンベヤ
フレーム１２ａに対して移動可能に案内支持させること
もできる。例えば、移載板１４の端部をフレーム１２ａ
に設けたガイドレール上に載置してスライドさせる方
式、あるいは移載板１４の端部にローラやボール等を備
えたスライダーを設けガイドレールに沿ってスムーズに
移動させる方式などを採用することができる。

【００１９】さらに、図１(a) に示すように、走行レー
ル１６の代わりに、一対のガイドレール１６ａ，１６ａ
と、支持脚１５に水平に取り付けられ、ガイドレールを
案内として転動するガイド車輪１６ｂを使用することも
できる。以上のように移載板１４に支持脚１５を設ける
ことにより、ピッキング作業者が移載板１４の把手１９
を持って押したり引いたりすることにより、移載板１４
をピッキング用コンベヤ１２に沿って容易に移動させる
ことができる。

【００２０】移載板１４の上面は、ピッキング用コンベ
ヤ１２の上面とほぼ同レベルとなるように水平あるいは
コンベヤ１２に向かって下り勾配とし、保管ラックから
取り出して移載板１４に載せた商品Ａが僅かな力である
いは自重で移動し、ピッキング用コンベヤ１２上へ移載
されるようにする。転動体１７は鋼球を用い鋼球の上部
が突出するように回転可能に埋設しているが、これに限
らず、ローラ等を上部が突出するように回転可能に埋設
してもよい。

【００２１】また、移載板１４は、図１(b) の二点鎖線
で示すように、ピッキング用コンベヤ１２に向かって幅
広に形成してもよい。このようにすれば、ピッキング用
コンベヤ１２の搬送方向に対応した斜め方向に商品を投
入することができ、よりスムーズに移載を行うことがで
きる。

【００２２】表示装置１８のコンピュータ端末には、ホ
ストコンピュータからの各ピッキングデータがＳＳ無線
でリアルタイムに転送され、表示装置１８に画面表示さ
れる。図１(c) は画面表示の１例であり、商品のロケー
ション・商品名・トータルピッキング数などが画面表示
される。また、図１（b)に示すように、表示装置１８に
赤外線センサーまたはレーザーセンサー２９を設け、こ
のセンサー２９により移載されるピッキング商品を感知
してピッキング商品の数量をカウントし、表示装置１８
に画面表示して確認できるようにする。さらに、移載板
１４にはスキャナーを設け、商品のコードをスキャンニ
ングして画面表示により確認できるようにしてもよい。

【００２３】ここで、センサーとスキャナーは、移載板
１４や表示装置１８に一体的に組み込み、センサー感知
によりスキャナーを起動させ、スキャニングによりピッ
キング商品のカウントとチェックを行う。あるいは、セ
ンサーは表示装置１８等に設け、スキャナーは外付けと
して固定配置し、前記と同様にカウントとチェックを行
うようにしてもよい。また、スキャナーを使用せず、セ
ンサー感知によるカウントだけ行うようにしてもよい。

【００２４】次に、図２〜図５の移動式ローダー１３に
おいては、４本の支持脚を基本構造とし、各支持脚１５
を伸縮可能として移載板１４の高さを調整できるようす
ることで、保管ラックの上部の棚や高い位置にある商品
を取り出せるようにしている。また、伸縮可能なラダー
２１を設け、移載板１４が高くなった場合でも取り出し
作業を行えるようにしている。さらに、保管ラック１１
には、水平ガイドレール２２を取り付け、移載板１４に
は水平ガイドレール２２に移動自在に係合する転倒防止
部材２３を設け、移動式ローダー１３の走行中および停
止作業中の転倒を防止する。なお、移載板１４には、水
平収納・直立可能な把手２４を設けている。

【００２５】支持脚１５は、図２，図３に示すように、
所定長さの筒部１５ａと、この筒部１５ａ内に下部に上
下スライド自在に挿入されるスライド部材１５ｂとから
構成し、スライド部材１５ｂの上端を移載板１４の下面
に接続固定し、アクチュエータ（図示省略）でスライド
部材１５ｂを上下移動させる。なお、各筒部１５ａの下
端部同士は水平連結部材１５ｃで連結して剛性の向上を
図っている。走行車輪２０はこの水平連結部材１５ｃに
設けることができる。

【００２６】アクチュエータは油圧シリンダ，エアシリ
ンダあるいはモータ・スクリューロッド方式などを用い
ることができ、例えば、支持脚１５自体をシリンダチュ
ーブとピストンロッドから構成することができる。支持
脚１５の水平連結部材１５ｃにはペダル２５を設け、こ
のペダル２５の操作でアクチュエータを作動させ、移載
板１４を自動昇降させ任意の高さ位置に停止できるよう
にしている。

【００２７】ラダー２１も、図２に示すように、移載板
１４と一緒に伸縮できるように、基部２１ａとスライド
部２１ｂから構成されている。この伸縮式ラダー２１
は、汎用されているような基部２１ａのガイドレールに
案内されてスライド部２１ｂがスライドするものを使用
することができる。

【００２８】スライド部２１ｂの上端部は、図４に示す
ように、移載板１４の下面に水平ピンを介して回転自在
に取り付けてもよいし、支持脚１５のスライド部材１５
ｂの中間位置に取り付けた水平連結部材１５ｄにフック
により回転自在に取り付けてもよい。移載板１４の昇降
に伴ってラダー２１が伸縮すると、このラダー２１を斜
めにし、その下端部のゴム製等の接地脚部分２１ｃを接
地させることで、固定する。

【００２９】高い位置の商品を取り出す場合には、この
ラダー２１を登り、ラダー２１のステップに載って作業
を行うが、足元の安定を図りたい場合には、図４（ｃ）
に示すような踏み台２６を使用することもできる。この
踏み台２６は、伸縮式のリンク２７を使用してラダー２
１の縦材にピンを介して取り付けることで、折り畳み可
能とすることができる。

【００３０】転倒防止部材２３は、図５に示すように、
本体２３ａと、この本体先端に回転自在に設けられたロ
ーラ２３ｂからフック状に形成され、本体２３ａの基端
を移載板１４の側面における保管ラック側に水平ピン２
３ｃを介して鉛直面内を回転できるように取り付け、保
管ラック側に固定された水平ガイドレール２２に対して
ローラ２３ｂを上から引っ掛けことで、移動式ローダー
１３の転倒を防止すると共に、ローラ２３ｃが水平ガイ
ドレール２２を案内として転動することで移動式ローダ
ー１３が移動しても案内支持できるようにしている。

【００３１】また、水平ガイドレール２２は高さが一定
で、移載板１４は上下移動するため、この転動防止部材
２３は移載板１４に上下移動可能に取り付ける必要があ
る。そのため、図５（ｂ）に示すように、移載板１４に
ガイド部材２８を取り付け、このガイド部材２８に本体
２３ａの基端部を上下移動可能に案内支持させる。これ
により、移載板１４が昇降しても、転倒防止部材２３を
水平ガイドレール２２に常に係合させることができる。
なお、転倒防止部材２３は支持脚１５の筒部１５ａに設
けることもでき、この場合は前記ガイド部材２８は不要
となる。

【００３２】把手２４は、図３に示すように、基部２４
ａと握り部２４ｂからなり、基部２４ａの基端を移載板
１４の側面におけるコンベヤ側に水平ピン２４ｃを介し
て鉛直面内を回転できるように取り付けられている。従
って、９０°回転させることで、把手２４は移載板１４
の側面に収納され、商品が移載板１４上を移動する際に
邪魔にならず、また９０°回転させて直立させることに
より、把手２４を持って移動式ローダー１３をコンベヤ
に沿って移動させることができる。なお、把手２４を収
納状態と直立状態に位置決めするストッパを設けるよう
にする（図示省略）。

【００３３】以上のような構成の立体自動倉庫への格納
作業および立体自動倉庫でのピッキング作業の手順の１
例をケース品を処理する場合について以下に説明する。 (1) 入荷ドックにおいてパレット入荷品を入荷ラインに
投入する。図６(a) に示すように、ドライバーが入荷ド
ックに設置されたコンピュータ端末３０によりベンダー
名・メーカー名をパネルタッチで入力する。このデータ
はＰＯＲ（Point of Receiving) サーバに送信され、そ
の記憶装置に記憶されている事前出荷データ（ＡＳＮ
（Advance Shipping Notice)データ) と照合される。

【００３４】(2) 図６(b) に示すように、入荷ライン上
のパレットＰの識別コード３１とカートンＡのＩＴＦ
（Interleaved Two of Five)コード３２をＳＳ無線のス
キャナー３３でスキャンニングし、そのデータがＰＯＲ
サーバに送信され、ＡＳＮデータとマッチングされる。
同時に格納ロケーションが自動的に生成される。必要に
応じて、図６(b) に示す入荷ラベル３４の貼付を行う。
この入荷ラベルでは、２次元コードを使用した鮮度管理
も可能である。

【００３５】(3) 図７(a) に示すように、各入荷ライン
上のパレットＰが搬送コンベヤ３５で自動搬送される。
次いで、図７(b) に示すように、パレットＰはトランサ
ー３６に自動的に積載され、立体自動倉庫１０の格納ア
イルまで搬送される。なお、フォークリフトの場合に
は、フォーク端末の指示に従って横持ちされる。

【００３６】(4) 図７(b) に示すように、立体自動倉庫
１０ではパレットＰがトランサー３６からスタッカーク
レーン（図示省略）に移載されて自動搬送され、フリー
アドレス管理によって出荷動向データに基づく効率的な
アドレスに自動格納される。格納はピッキングストレー
ジとリザーブストレージに自動区分される。なお、フォ
ークリフト方式の場合は、端末に指示されたコミュニケ
ーションに格納される。また、格納時にスキャナーでロ
ケーション確認を行う。

【００３７】(5) ピッキング作業においては、各ピッキ
ングデータがＳＳ無線でピッキング作業者にリアルタイ
ムで転送され、表示装置１８に表示された情報に基づい
てピッキング作業を行う。ピッキング作業者には、図１
(c) に示すような作業アイル単位のデータがピッキング
の進捗に合わせて作業者に自動的に配信されるため、単
純に、画面に指示された商品を指示された数量分だけピ
ッキングし、移動式ローダー１３に投入するだけでよ
い。また、データはロケーション順に表示されるため、
移動式ローダー１３を順次移動しながら作業を行うこと
ができる。また、ピッキングした商品の数量が表示装置
１８に表示されるため、容易に確認することができる。

【００３８】なお、ピッキング作業が終了すると、ピッ
キング作業者は移載板１４等に設置されたコンピュータ
端末の確認キーを１回タッチ入力するだけでよい。ま
た、ピッキングの前に商品を確認したいときは、カート
ンのＩＴＦコードや商品のＪＡＮ(Japan Article Numbe
r)コードをスキャナーでスキャニングして確認すること
ができる。また、ロケーションコードをスキャニングす
ると、保管商品名が表示される。

【００３９】図８に示すように、ピッキング作業は最大
約1.6 〜1.0 ｍの距離を移動させるだけであり、しかも
移動式ローダー１３上に商品を流し込み投入するだけの
単純な作業となるため、実際の商品投入ハンドリング距
離は1.0 ｍ以内で済み、ピッキング作業の軽減および作
業効率の向上を図ることができる。

【００４０】また、図２〜図５に示す昇降式の移動式ロ
ーダー１３の場合、低い位置にある商品の取り出しに際
しては、図１の移動式ローダーと同様に作業を行うこと
ができ、高い位置にある商品の取り出しに際しては、移
載板１４をその商品の高さ位置まで上昇させて移載板１
４上に取り出し、次いで移載板１４をピッキング用コン
ベヤ１２の搬送面位置まで下降させてコンベヤ１２上へ
移載する。このような昇降式の移動式ローダー１３を使
用することにより、高い位置にある商品を容易に取り出
すことができる。また、転倒防止部材２３を設けること
で、移載板１４の位置が高くなっても移動式ローダーの
転倒を防止することができる。

【００４１】以上はケース品のピッキング作業について
説明したが、ボール品やピース品等の処理の場合も同様
である。なお、ボール品やピース品はピッキング用コン
ベヤ上のコンテナ内に総量を一括投入する。小分け品の
入ったコンテナは１次アソーティングラインに搬送され
て１次配分され、次いで２次アソーティングラインで小
分け配分され、出荷される。

【００４２】

【発明の効果】本発明は、以上のような構成からなるの
で、次のような効果を奏することができる。 (1) 保管ラックと搬出コンベヤの間に、保管ラックの商
品を搬出コンベヤへ移送可能な移載板を搬出コンベヤに
沿って移動可能に設けたため、保管ラックに格納されて
いる商品を移載板上に流し込み投入するだけで、商品を
搬送コンベヤ上に移載することができ、また移載板を所
定のピッキング位置に容易に移動させることができ、ピ
ッキング作業の軽減およびピッキング作業効率の向上を
図ることができる。

【００４３】(2) 移載板の上面に、転動体を上部を突出
させて埋設することにより、僅かな力であるいは自重に
より商品をスムーズに移動させることができる。 (3) 移載板にコンピュータ端末の表示装置を設けること
により、ピッキング作業者に作業アイル単位のデータを
自動的に配信され、その画面指示に基づいてピッキング
作業を容易かつ確実に行うことができる。

【００４４】(4) 移載板にレール上を移動する車輪付き
の支持脚を設けることにより、移動式ローダーを簡単で
安価な装置で構成することができる。 (5) 支持脚およびラダーが昇降する移動式ローダーを使
用することにより、高い位置にある商品を容易に取り出
すことができる。

【００４５】(6) 転倒防止部材を設けることで、移載板
の位置が高くなっても移動式ローダーの転倒を防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の立体自動倉庫の移動式ローダーの基本
的な構成例を示したものであり、(a) は全体斜視図、
(b) は部分斜視図、(c) は表示装置の画面を示す図であ
る。

【図２】本発明の移動式ローダーの具体的な構成例を示
した斜視図である。

【図３】図２の移動式ローダーの各部分を示す斜視図で
ある。

【図４】図２の移動式ローダーのラダー部分を示す斜視
図および側面図である。

【図５】図２の移動式ローダーの転倒防止装置の部分を
示す斜視図である。

【図６】本発明が適用される配送センターにおける入荷
工程を示したものであり、(a)はドライバーの入力作業
を示す斜視図、(b) は入荷ラインにおける作業を示す斜
視図および入荷ラベルを示す図である。

【図７】本発明が適用される配送センターにおける入荷
ラインから立体自動倉庫までの工程を示したものであ
り、(a) は入荷ラインと搬出ラインを示す斜視図、(b)
はトランサーと立体自動倉庫を示す斜視図である。

【図８】本発明の移動式ローダーによる作業状況を示す
側面図である。

【図９】本発明が適用される配送センターの機能別のブ
ロック図である。

【図１０】従来の立体自動倉庫におけるピッキング作業
を示す斜視図である。

【符号の説明】

１……入荷ドック ２……在庫エリア ３……入荷側仕分けエリア ４……出荷仕分けエリア １０……立体自動倉庫 １１……保管ラック １２……ピッキング用コンベヤ １２ａ…コンベヤフレーム １３……移動式ローダー １４……移載板 １５……支持脚 １５ａ…筒部 １５ｂ…スライド部材 １５ｃ…水平連結部材 １５ｄ…水平連結部材 １６……走行レール １６ａ…ガイドレール １６ｂ…ガイド車輪 １７……転動体 １８……コンピュータ端末の表示装置 １９……把手 ２０……走行車輪 ２１……ラダー ２１ａ…基部 ２１ｂ…スライド部 ２１ｃ…接地脚部分 ２２……水平ガイドレール ２３……転倒防止部材 ２３ａ…本体 ２３ｂ…ローラ ２３ｃ…水平ピン ２４……把手 ２４ａ…基部 ２４ｂ…握り部 ２４ｃ…水平ピン ２５……ペダル ２６……踏み台 ２７……リンク ２８……ガイド部材 ２９……赤外線センサーまたはレーザーセンサー ３０……入荷ドックのコンピュータ端末 ３１……パレットの識別コード ３２……カートンのＩＴＦコード ３３……スキャナー ３４……入荷ラベル ３５……搬送コンベヤ ３６……トランサー

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品が格納される保管ラックと、該保管
   ラックと平行に配設された搬出コンベヤの間に、保管ラ
   ックの商品を搬出コンベヤへ移送可能な移載板を搬出コ
   ンベヤに沿って移動可能に設けたことを特徴とする商品
   出荷システムにおける移動式ローダー。
2. 【請求項２】 移載板の上面には、転動体が上部を突出
   させて埋設されていることを特徴とする請求項１に記載
   の商品出荷システムにおける移動式ローダー。
3. 【請求項３】 移載板は、コンピュータ端末の表示装置
   を有することを特徴とする請求項１または請求項２に記
   載の商品出荷システムにおける移動式ローダー。
4. 【請求項４】 移載板に商品の検出器を備えていること
   を特徴とする請求項３に記載の商品出荷システムにおけ
   る移動式ローダー。
5. 【請求項５】 移載板は、レール上を移動する車輪付き
   の支持脚を有していることを特徴とする請求項１、請求
   項２または請求項３に記載の商品出荷システムにおける
   移動式ローダー。
6. 【請求項６】 支持脚は、上下方向に伸縮可能であるこ
   とを特徴とする請求項５に記載の商品出荷システムにお
   ける移動式ローダー。
7. 【請求項７】 移載板または支持脚に、伸縮可能なラダ
   ーを設けたことを特徴とする請求項６に記載の商品出荷
   システムにおける移動式ローダー。
8. 【請求項８】 移載板または支持脚に、保管ラックに設
   けた水平ガイドレールに移動自在に係合する転倒防止部
   材を設けたことを特徴とする請求項５、請求項６または
   請求項７に記載の商品出荷システムにおける移動式ロー
   ダー。