JP2001205600A - 微細構造体及びその製造方法 - Google Patents

微細構造体及びその製造方法

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JP2001205600A
JP2001205600A JP2000019245A JP2000019245A JP2001205600A JP 2001205600 A JP2001205600 A JP 2001205600A JP 2000019245 A JP2000019245 A JP 2000019245A JP 2000019245 A JP2000019245 A JP 2000019245A JP 2001205600 A JP2001205600 A JP 2001205600A
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alumina
pore
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forming
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Tatsuya Iwasaki
達哉 岩崎
Toru Den
透 田
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Canon Inc
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  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高度に大きさと構造が制御されたアルミナナ
ノチューブおよびアルミナナノチューブ束を提供する。 【解決手段】 太さ500nm以下の柱状形状を有する
アルミナからなり、該柱状形状に平行な柱状細孔53を
有するアルミナナノチューブ。該アルミナナノチューブ
51の複数個が配列して束状に集合しているアルミナナ
ノチューブ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細構造体及びそ
の製造方法に関し、特に電子デバイスや光デバイス、マ
イクロデバイスなどの機能材料や、構造材料などとし
て、広い範囲で利用可能なアルミナからなるナノ構造体
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属及び半導体の薄膜、細線、ドットな
どでは、ある特徴的な長さより小さいサイズにおいて、
電子の動きが閉じ込められることにより、特異な電気
的、光学的、化学的性質を示すことがある。このような
観点から、機能性材料として、数100nmより微細な
構造を有する材料(ナノ構造体)ヘの関心が高まつてい
る。
【0003】こうしたナノ構造体の作製方法としては、
例えば、フォトリソグラフィーをはじめ、電子線露光、
X線露光などの微細パターン形成技術をはじめとする半
導体加工技術によつて直接的にナノ構造体を作製する方
法が挙げられる。他のナノ構造体の作製方法としては、
超微粒子材料が挙げられる。このような超微粒子材料の
作製は、ガス中蒸発、ゾルゲルなどの方法で作製されて
いる。
【0004】一方、このような作製方法のほかに、自然
に形成される規則的な構造、すなわち、自己規則的に形
成される構造をベースに、新規なナノ構造体を実現しよ
うとする試みがある。これらの手法は、ベースとして用
いる微細構造によっては、従来の方法を上まわる微細で
特殊な構造を作製できる可能性があるため、多くの研究
が行われ始めている。
【0005】このような自己規則的手法として、ナノサ
イズの細孔を有するナノ構造体を容易に、制御よく作製
することができる陽極酸化が挙げられる。たとえば、ア
ルミニウム及びその合金を酸性浴中で陽極酸化すること
で作製する陽極酸化アルミナが知られている。
【0006】Al板を酸性電解質中で陽極酸化すると、
多孔質酸化皮膜(陽極酸化アルミナ)が形成される(た
とえばR.C.Furneaux,W.R.Rigby
&A.P.Davids “NATURE”,Vol.
337、Pl47(1989)等参照)。この多孔質酸
化皮膜は、柱状のアルミナセルを単位構造として、アル
ミナセルが集合、配列した特異的な幾何学的構造を有す
る。各アルミナセルの中心には、直径が数nm〜数百n
mの極めて微細な円柱状細孔(ナノホール)を有する。
細孔の間隔はアルミナセルの径であるセルサイズに対応
し、数nm〜数百nmの間隔の範囲である。この円柱状
の細孔は、高いアスペクト比を有し、断面の径の一様性
にも優れている。またこの細孔の径及び間隔は、陽極酸
化の際の電流、電圧を調整することにより、また酸化皮
膜の厚さ、細孔の深さは陽極酸化の時間を制御すること
で、ある程度の制御が可能である。
【0007】また、陽極酸化アルミナの細孔の垂直性、
直線性及び独立性を改善するために、2段階の陽極酸化
を行なう方法、すなわち、陽極酸化を行つて形成した多
孔質酸化皮膜を一旦除去した後に再び陽極酸化を行なっ
て、より良い垂直性、直線性、独立性を示す細孔を有す
る陽極酸化アルミナ(規則化ナノホール)を作製する方
法が提案されている(“Jpn.Journal of
Applied Phisics”,Vol.35,
Part2,No.lB,pp.Ll26〜Ll29,
15 January 1996)。ここで、この方法
は最初の陽極酸化により形成した陽極酸化皮膜を除去す
るときにできるアルミニウム板の表面の窪みが、2度目
の陽極酸化の細孔開始点となることを用いている。
【0008】他にも、プレスパターニングを用いて細孔
開始点を形成する方法、すなわち、複数の突起を表面に
備えた基板をアルミニウム板の表面に押しつけてできる
窪みを細孔開始点として形成した後に陽極酸化を行なつ
て、より良い形状、間隔及びパターンの制御性を示す細
孔を有する多孔質酸化皮膜を作製する方法も提案されて
いる(特開平10−121292号公報)。
【0009】この陽極酸化アルミナの特異的な幾何学構
造に着目した、さまざまな応用が試みられている。益田
による解説が詳しいが、以下、応用例を列記する。たと
えば、陽極酸化膜の耐摩耗性、耐絶縁性を利用した皮膜
としての応用や、皮膜を剥離してフィルターヘの応用が
ある。さらには、ナノホール内に金属や半導体等を充填
する技術や、ナノホールのレプリカ技術を用いることよ
り、着色、磁気記録媒体、EL発光素子、エレクトロク
ロミック素子、光学素子、太陽電池、ガスセンサをはじ
めとするさまざまな応用が試みられている。さらには、
量子細線、MIM素子などの量子効果デバイス、ナノホ
ールを化学反応場として用いる分子センサーなど多方面
への応用が期待されている。(益田“固体物理”31,
493(1996))
【0010】
【発明が解決しようとする課題】先に述べた半導体加工
技術による直接的なナノ構造材料の作製は、歩留まりの
悪さや装置のコストが高いなどの間題があり、簡易な手
法で再現性よく作製できる手法が望まれている。
【0011】一方、超微粒子作製においては、一般に、
急冷や凝集などのプロセスを用いるため、ほぼ球状の形
状を有し、複雑な構造を有したナノ構造を作製すること
は難しい。また、構造とサイズの均一性の高い材料とす
ることが難しい。また、このような超微粒子の作製に
は、ガス中蒸発などの高温プロセスが一般的であるが、
低温プロセスでの作製が望まれる。
【0012】また、先に述べた自己規則的手法、特に陽
極酸化の手法は、ナノ構造材料を容易に、制御よく作製
することができるが、一般に材料表面に皮膜として形成
されるため、その利用には限りが有った。皮膜を解離し
て、使用することも行われているが、皮膜のサイズや構
造の制御には限りが有った。
【0013】一方、筒状の形状を有するナノサイズ材料
としては、カーボンナノチューブが知られているが、他
の材料での筒状のナノ構造材料の作製の報告例は少な
い。このような筒状のナノ構造材料は、中空部に異種材
料を充填することで、多様な機能が期待されることか
ら、多くの材料での実現が望まれる。たとえば、絶縁性
材料で構成された筒状ナノ材料に金属を充填すれば、絶
縁被覆ナノ細線を構成できる。
【0014】さらに、このようなナノ構造材料を、集合
体として補強材料や触媒材料などとして利用する際に
は、微細構造、サイズの均一性に優れることが、集合体
としての機能を高める上で重要である。
【0015】本発明の目的はこれらの課題を解決するこ
とにある。すなわち、本発明の目的は、高度に大きさと
構造が制御された筒状形状のナノ構造材料を提供するこ
とであり、特にアルミナナノチューブやアルミナナノチ
ューブ束を作製することである。さらに、本発明は、こ
のようなナノ構造材料の製造方法を提供することにあ
る。さらにはこの技術を適用して作製したアルミナナノ
チューブをベースとし、新規なナノ構造材料、ナノ構造
デバイスを開示し、ナノホールを機能材料として多様な
方向で使用を可能とすることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、本発明の
以下の構成および製法により解決できる。すなわち、本
発明の第一の発明は、太さ500nm以下の柱状形状を
有するアルミナからなり、該柱状形状に平行な柱状細孔
を有することを特徴とする微細構造体である。
【0017】該柱状細孔の両端が開いていることを特徴
とする微細構造体が好ましい。該柱状細孔の一方の端部
が開いており、他方の端部が閉じていることを特徴とす
る微細構造体が好ましい。該微細構造体の複数個が配列
して束状に集合していることを特徴とする微細構造体が
好ましい。
【0018】該微細構造体の太さが1μm以下であるこ
とを特徴とする微細構造体が好ましい。該微細構造体の
柱状細孔内に充填物を有することを特徴とする微細構造
体が好ましい。該微細構造体の柱状細孔内に金属が充填
されている微細構造体が好ましい。
【0019】また、本発明の第二の発明は、柱状形状を
有し、該柱状形状に平行な柱状細孔を有したアルミナか
らなる微細構造体の製造方法であって、アルミニウムを
主とする部位を有する被加工物に少なくとも2種類以上
の細孔開始点を形成する第一の工程と、該被加工物のア
ルミニウムを主とする部位を陽極酸化して該細孔開始点
の種類に応じて細孔が設けられた陽極酸化アルミナを形
成する第二の工程と、該細孔開始点の種類に応じて陽極
酸化アルミナの一部を消失せしめる第三の工程と、該陽
極酸化アルミナを基体から解離して微細構造体を得る第
四の工程を有することを特徴とする微細構造体の製造方
法である。
【0020】該細孔開始点は周囲に比べて凹み形状を有
し、該細孔開始点を形成する第一の工程は該凹み形状の
異なる少なくとも2種類以上の細孔開始点を形成する工
程であることを特徴とする微細構造体の製造方法が好ま
しい。
【0021】該細孔開始点を形成する第一の工程は、該
凹み形状の深さの異なる少なくとも2種類以上の細孔開
始点を形成する工程であることを特徴とする微細構造体
の製造方法が好ましい。該該細孔開始点はアルミニウム
を主とする部位に集束イオンビームを照射することによ
り作製することを特徴とする微細構造体の製造方法が好
ましい。
【0022】さらに、本発明の第三の発明は、柱状形状
を有し、該柱状形状に平行な柱状細孔を有したアルミナ
からなる微細構造体の製造方法であって、アルミニウム
を主とする部位を有する被加工物に少なくとも2種類以
上の細孔開始点配列の異なる領域を形成する第一の工程
と、該被加工物のアルミニウムを主とする部位を陽極酸
化して該細孔開始点配列の異なる領域に応じて細孔が設
けられた陽極酸化アルミナを形成する第二の工程と、該
細孔開始点配列の異なる領域に応じて陽極酸化アルミナ
の一部を消失せしめる第三の工程と、該陽極酸化アルミ
ナを基体から解離して微細構造体を得る第四の工程を有
することを特徴とする微細構造体の製造方法である。
【0023】該第一の工程は少なくとも2種類以上の細
孔開始点間隔の異なる領域を形成する工程であり、該第
三の工程は該細孔開始点間隔の異なる領域に応じて陽極
酸化アルミナの一部を消失せしめる工程であることを特
徴とする微細構造体の製造方法が好ましい。
【0024】該該細孔開始点はアルミニウムを主とする
部位に集束イオンビームを照射することにより作製する
ことを特徴とする微細構造体の製造方法が好ましい。
【0025】さらに、本発明の第四の発明は、上記の製
造方法により作成されたことを特徴とする微細構造体で
ある。
【0026】本発明により、微細構造体、特にアルミナ
ナノチューブや、アルミナナノチューブが特定の数、配
列したアルミナナノチューブ束を作製できる。さらに、
本発明は、陽極酸化を始めとするの低温プロセスによ
り、サイズ、形状の均一性が高いナノ構造材料として、
アルミナナノチューブを大量に作製できる。
【0027】さらには、本発明の微細構造体、特にアル
ミナナノチューブに金属、半導体、誘電体等の機能材料
を埋め込むことにより、新たな機能を付与したナノ構造
材料とすることができる。たとえば、アルミナナノチュ
ーブに、金属を埋め込むことにより、絶縁被覆ナノ細線
を実現できる。
【0028】さらに本発明の微細構造体、特にアルミナ
ナノチューブ及び機能性材料を充填したアルミナナノチ
ューブは吸着材、化学反応容器、光散乱体、補強材、研
磨材、潤滑材、耐絶縁材、化粧品、薬品、塗料、磁性材
料、電子材料、光学材料等の種々幅広い分野での応用を
可能とする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の微細構造体の好ましい実施態様として、特にア
ルミナナノチューブについて説明する。
【0030】<アルミナナノチューブの構成>図1に本
発明のアルミナナノチューブの構成の一例を記す。図1
において、51はアルミナナノチューブ、52はアルミ
ナ、53は細孔(ナノホール)、54は開いた端、55
は閉じた端、56は充填物である。
【0031】本発明の微細構造体(アルミナナノチュー
ブ)51は、柱状形状を有したアルミと酸素を主成分と
した組成を有するアルミナ52からなり、その内部に、
外形状に平行な柱状の細孔53を有することを特徴とす
る。すなわち、アルミナで覆われた空孔を有する筒状形
状を有する。柱状形状の外径2Rは数nm〜500n
m、内径すなわち細孔の径2rは数nm〜500nm、
長さLは10nm〜100μmの範囲である。本発明の
アルミナナノチューブのアルミナは、アルミと酸素を主
成分とするが、Mn、Cr、Siなどの各種の不純物元
素を含有してもよい。
【0032】本発明のアルミナナノチューブは、図1
(b)のように、外形状、内形状ともにほぼ真円柱のも
のや、図l(a),(c)のよう外形状が六角柱状や四
角柱状のもの、他にもだ円柱など任意の柱状形状が可能
である。なお、柱状形状とは上記サイズを満足するもの
であれば、任意のアスペクト比(外径/長さ)を有する
形状を含むものである。
【0033】また、図l(a),(b),(c)のよう
に、両端が開いているアルミナナノチューブや、図l
(d),(e)のように一方の端部が開いており、他方
の端部が閉じているアルミナナノチューブがある。
【0034】さらに、図l(f),(g)のように、ア
ルミナナノチューブ内に、金属、半導体等の機能材料を
埋め込むことも可能である。たとえば、アルミナナノチ
ューブに金属を充填することで、絶縁被覆ナノ細線とす
ることができる。
【0035】図2に本発明の微細構造体(アルミナナノ
チューブ束)の構成の一例を記す。本発明のアルミナナ
ノチューブ束は、図2に示すように、アルミナナノチュ
ーブ51(アルミナセル5)が集合、配列した構造を有
する。中心には柱状細孔(ナノホール)を有したアルミ
ナナノチューブが束となることで、それぞれの細孔53
は互いにほぼ平行かつ等間隔に配置することができる。
細孔の間隔はアルミナナノチューブのサイズ2Rに対応
し、数nm〜数百nmの間隔であり、細孔53の直径2
rは数nm〜数百nmである。また、アルミナナノチュ
ーブ束の高さであり、細孔53の深さ(長さ)は、たと
えば10nm〜l00μmの間である。図において、ア
ルミナセルは六角柱、細孔は円柱に描かれているが、作
製条件によっては、これに限られるものでなく、楕円
柱、角柱など任意の柱状形状をとることができる。
【0036】本発明のアルミナナノチューブ束におけ
る、アルミナナノチューブの配列は、たとえば図10の
ように、を2次元格子状の配列とすることが挙げられ
る。図10(a)は正方格子配列、図10(b)は六方
格子配列であるが、他にも任意の格子配列が挙げられ
る。
【0037】さらに、本発明のアルミナナノチューブ束
においては、アルミナナノチューブが、特定数、特定配
列したアルミナナノチューブ束を構成できる。たとえ
ば、図2(a)はアルミナナノチューブ2つが束になつ
た2量体、図2(b)、図2(c)は3量体であり、束
として配列の仕方が異なる例である。図2(d)は18
量体であり、その他各種多量体を構成できる。さらに、
このようなアルミナナノチューブ内に、金属、半導体等
の機能材料を埋め込むことも可能である。
【0038】<アルミナナノチューブの製造方法>本発
明のアルミナナノチューブの製造方法は、基体上にアル
ミナセルを単位として領域形成された陽極酸化アルミナ
を形成した後、陽極酸化アルミナを基体から解離するこ
とで作製できる。基体上に、図7(b’)のように領域
形成された陽極酸化アルミナが孤立した単一のアルミナ
セルであれば、単一アルミナセル、すなわちアルミナナ
ノチューブを得ることができる。
【0039】他にも、基体上に、図8(c’)、図9
(d’)のように、領域形成された陽極酸化アルミナが
5つおよび3つのアルミナセルで領域形成されたもので
あれば、それぞれお5量体および3量体のアルミナナノ
チューブを得ることができる。
【0040】このように、図6(a’)のように、陽極
酸化アルミナをアルミナセルを単位として任意のパター
ンで領域形成することで、特定数のアルミナセルが特定
配列した陽極酸化アルミナ、すなわちアルミナナノチュ
ーブ束を作製できる。
【0041】領域形成された陽極酸化アルミナは、アル
ミニウムを主とする部位を有する被加工物に、少なくと
も2種類以上の細孔開始点を形成する第一の工程と、ア
ルミニウムを主とする部位を陽極酸化し、陽極酸化アル
ミナを形成する第二の工程と、先の細孔開始点の種類に
応じて陽極酸化アルミナの一部を消失せしめる第三の工
程を施すことで作製できる。
【0042】他にも、第一の工程は少な<とも2種類以
上の細孔開始点配列の異なる領域を形成する工程とし、
第三の工程として、細孔開始点配列の種類に応じて陽極
酸化アルミナを消失せしめることで、形成することもで
きる。
【0043】以下、図3を用いて、本発明のアルミナナ
ノチューブの製造方法について説明する。図3は、本発
明のアルミナナノチューブの製造方法を示す断面図であ
る。以下の工程(a)〜(e)は、図3の(a)〜
(e)に対応する。
【0044】(a)被加工物準備 まず、被加工物7を準備する。本発明の被加工物はアル
ミニウムを主とする部位を有する。
【0045】本発明の被加工物の第一の形態の例として
は、アルミ板やアルミ線などの、Alを主成分とするバ
ルクが挙げられる。他にも、図3(a)に示すように、
基体13上にAlを主成分とする膜12を形成したもの
も挙げられる。このとき基体としては、石英ガラスをは
じめとする絶縁体基板やシリコンやガリウム砒素をはじ
めとする半導体基板などの基板や、これらの基板の上に
1層以上の膜を形成したものが挙げられる。例えば基体
として基板上にTiやNb、Cuなどの導電性膜を形成
したものを用いれば、最終的なアルミナナノチューブの
長さの均一性を上げることも可能になる。また、Alを
主成分をする膜の成膜方法は、抵抗加熱蒸着、EB蒸
着、スパッタ、CVD、メッキをはじめとする任意の成
膜方法が適用可能である。
【0046】(b)細孔開始点の形成工程 この工程により、被加工物のAlを主成分とする部位の
所望の位置に細孔開始点2を形成する。細孔開始点2
は、周囲に比べて、形状、組成、結晶性などの物理もし
<は化学的性質が異なる。
【0047】細孔開始点の形成方法としては、集束イオ
ンビーム(FIB)を照射する手法、AFM(原子間力
顕微鏡)を始めとするSPM(走査プローブ顕微鏡)を
用いて行う手法、特開平10−121292号公報で開
示されたプレスパターニングを用いて凹みを作成する手
法、レジストパターン作成後エッチングにより凹みを作
る手法などを用いることが挙げられる。
【0048】本工程において、細孔開始点の配列、形状
もしくは組成などを制御して形成する。この細孔開始点
の制御により、アルミナセル及び細孔の配列、間隔、位
置等の制御、さらには領域形成の制御が可能となる。具
体的には、2種類以上の細孔開始点、もしくは細孔開始
点配列の異なる領域を形成する。これらの細孔開始点の
種類や配列に対応して、アルミナセル5を単位構造とし
て、陽極酸化アルミナを領域形成することが可能とな
る。
【0049】たとえば、図6(a)に示すように、2種
類の細孔開始点を形成することで、図6(a’)のよう
なアルミナセルの領域形成が可能である。他にも図7〜
図9(b),(c),(d)のような開始点の配置によ
り、それぞれ図7(b’)と,図8(c’),図9
(d’)のように陽極酸化アルミナを領域形成すること
が可能である。他にも、細孔開始点の種類、配列を制御
することで、アルミナセルを単位として任意の領域形成
が可能である。
【0050】また、この細孔開始点の位置、配列を制御
することで、アルミナセル5及び細孔3の配列を制御す
ることができる。たとえば、図10のように、アルミナ
セルを2次元格子状の配列形成することが挙げられる。
図10(a)は正方格子配列、図10(b)は六方格子
配列であるが、他にも、任意の格子配列が挙げられる。
この場合には、細孔開始点を同様に2次元格子状に形成
する。このように規則的な開始点配置とそれに適応した
陽極酸化条件を適用することにより、規則的なアルミナ
セルの2次元配列を実現できる。
【0051】アルミナセル配列により、アルミナナノチ
ューブの形状をある程度制御することができる。たとえ
ば、六方格子配列では、外形状、内形状ともに角の丸い
6角柱となる場合や、ほぼ真円柱となる場合がある。他
にも、正方格子配列においては4角柱に近い形状をとる
場合がある。
【0052】特に、陽極酸化時の自己組織化によりアル
ミナセル及び細孔の配列は六方格子状に配列する傾向が
あるので、あらかじめ細孔開始点を六方格子状に形成す
ることが好ましい。この際、陽極酸化の電圧と細孔の間
隔には相関を有するため、細孔開始点もこの間隔を考慮
して設定してお<ことが好ましい。
【0053】上述の、2種類以上の異なる細孔開始点を
作製するためには、集束イオンビームを用いる手法にお
いては、集束イオンビームの照射量、ビーム径、イオン
照射エネルギーなどの集束イオンビームの照射条件を制
御することで、細孔開始点の凹み形状や組成を制御する
ことができる。プレスパターニングを用いる手法におい
ては、あらかじめプレスパターニングの形状を所望のも
のとすることで、細孔開始点の凹み形状の深さ、面積を
制御することができる。SPMを用いる手法において
は、短針をアルミに押し付ける力を制御することや短針
の形状を変えることなどにより、細孔開始点の凹み形
状、たとえば深さを制御することができる。他にも、短
針に電圧を印可することでアルミ表面を局所的に酸化さ
せる手法を適用することもでき、この場合には電圧、時
間などで細孔開始点の形状、組成を制御できる。
【0054】これらの中でも、集束イオンビーム照射を
用いる手法は、レジスト塗布、電子ビーム露光、レジス
ト除去といつたような手間のかかる工程は不必要であ
り、短時間で細孔開始点を形成することが可能であるこ
とや、被加工物に圧力をかける必要がないので、機械的
強度が強くない被加工物に対しても適用可能であるなど
の観点から特に好ましい。
【0055】以下に集束イオンビームを用いた細孔開始
点の形成についてさらに説明する。集束イオンビームの
イオン種としては、液体金属イオン源である、Ga、S
iGe、Cs、Nb、Cuなどや、電界電離ガスイオン
源であるO、N、H、He、Arなどが挙げられるが、
陽極酸化による細孔形成に不都合がなければ、集束イオ
ンビームのイオン種は特に制限されるものではない。集
束イオンビームのビーム径は5〜1000nm程度の範
囲のものが挙げられる。
【0056】集束イオンビームを用いた細孔開始点形成
には、図4(a)のように加工物にドット状に集束イオ
ンビームを照射する方法が挙げられる。この方法では、
あるドット照射位置31に集束イオンビームを滞在させ
た後に、次のドット照射位置31に移動して集束イオン
ビームを滞在させることを繰り返し行なう。他にも、図
4(b)のように被加工物に集束イオンビームを方向の
異なる平行なライン照射位置32に照射する方法が挙げ
られる。この方法においては、ラインの交点33におい
てはその周囲に比べて集束イオンビームが多く照射され
るので、ラインの交点33に細孔開始点を形成できる。
【0057】ここで集束イオンビーム照射の多い位置が
細孔開始点になる理由であるが、イオン注入及びまたは
イオンエッチングによって周囲と異なる状態が被加工部
表面に形成され、それが陽極酸化の際の特異点となり陽
極酸化が進行すると推定される。また、先に述べたよう
に、細孔開始点の形状や組成は、イオン照射量、イオン
照射エネルギー、ビーム径などを制御することで制御可
能である。
【0058】(c)細孔形成工程 図3(c)に示すように、上記被加工物を陽極酸化処理
を行うことで、アルミを主成分とする部位を陽極酸化ア
ルミナ9へ変換する。
【0059】本工程に用いる陽極酸化装置の概略を図5
に示す。図5中、7は被加工物、41は恒温槽、42は
Pt板のカソード、43は電解液、44は反応容器、4
5は陽極酸化電圧を印加する電源、46は陽極酸化電流
を測定する電流計である。図では省略してあるが、この
ほか電圧、電流を自動制御、測定するコンピュータなど
が組み込まれている。
【0060】被加工物7およびカソード42は、恒温水
槽により温度を一定に保たれた電解液中配置され、電源
より試料、カソード間に電圧を印加することで陽極酸化
が行われる。
【0061】陽極酸化に用いる電解液は、たとえば、シ
ュウ酸、りん酸、硫酸、クロム酸溶液などが挙げられる
が、陽極酸化による細孔形成に不都合がなければ特に限
定されるものではない。また各電解液に応じた陽極酸化
電圧、温度などの諸条件は適宜設定することができる。
【0062】先に述べたように、陽極酸化の電圧と細孔
の間隔は相関を有するため、細孔開始点の配列に応じ
て、適当な陽極酸化条件を用いることで、工程(b)で
形成した細孔開始点2を反映した位置に、細孔3を形成
することができる。
【0063】引き続き、陽極酸化アルミナの細孔径制御
は、陽極酸化後に酸溶液(たとえばリン酸溶液)に浸す
ポアワイド処理の条件で行うことができる。酸濃度、処
理時間、温度などにより所望の径の細孔を有する陽極酸
化アルミナとすることができる。
【0064】また、この工程において、陽極酸化アルミ
ナの細孔底部を制御することで、最終的なアルミナナノ
チューブ57の端部が開いた構造や閉じた構造に作製す
ることができる。たとえば、アルミを途中まで陽極酸化
した場合には、図11(a)に示すように、細孔底部と
下地アルミとの間に絶縁性のバリア層を有する。このバ
リア層を残しておき、この陽極酸化アルミナを基体から
解離することで、片方の端部が閉じたアルミナナノチュ
ーブ57を作製できる。
【0065】一方、バリア層を溶解しておけば、両端が
開いたアルミナナノチューブが作製できる。バリア層の
溶解には、陽極酸化時の電流回復処理でバリア層を薄く
しておく手法や、陽極酸化後の酸処理で除去する手法が
挙げられる。またアルミの下地として、Cu、Pt、n
−Siなどを用いた被加工物を陽極酸化した場合には、
図11(b)に示すように細孔底部が貫通するため、こ
の陽極酸化アルミナを基体から解離することで、両端が
開いたアルミナナノチューブを実現できる。
【0066】(d)領域形成工程 さらに、工程(c)で作製した試料を適当な溶液、たと
えばリン酸などの酸溶液中に浸す処理により、図3
(d)のように、先の細孔開始点の配列及び種類に対応
してアルミナセルを選択的にエッチングすることができ
る。たとえば、細孔開始点の凹形状が深い部位のアルミ
ナセルは消失し、浅い部位ではアルミナセルが残存、領
域形成される。
【0067】このように、工程(b)で行つた細孔開始
点の形状や組成の制御によって、陽極酸化アルミナの有
無をセルサイズのレベルで領域形成することができる。
たとえば、図6(a)に示すように、2種類の細孔開始
点を形成することで、図6(a’)のようなアルミナセ
ルの領域形成が可能である。他にも図7〜図9(b),
(c),(d)のような開始点の配置により、それぞれ
図7(b’)と,図8(c’),図9(d’)のような
アルミナセルの領域形成が可能である。
【0068】細孔開始点の形状や組成に応じて、エッチ
ングレートが異なる理由については定かでないが、細孔
形成過程における各細孔底部の位置や反応速度が関与
し、アルミナセルの形状や組成に寄与していると思われ
る。
【0069】工程(e):解離工程 図3(e)のように、基体から陽極酸化アルミナを解離
することで、アルミナナノチューブ57とする。
【0070】たとえば、図7(b’)のように領域形成
された陽極酸化アルミナを基体から解離することで、ア
ルミナナノチューブ51が、図8(c’),図9
(d’)のように領域形成された陽極酸化アルミナを基
体から解離することで、それぞれ5量体および3量体ア
ルミナナノチューブ束がえられる基体から陽極酸化アル
ミナを解離する方法としては、まず逆電剥離の方法が挙
げられる。この手法は、陽極酸化装置と同様な装置を用
い、酸溶液中で陽極酸化時とは逆方向の電圧を印加する
ことで行うことができる。
【0071】他にも、下地材料をエッチングすること
で、解離することがあげられる。たとえば、下地にアル
ミを有する場合には、塩化水銀や、臭素とメタノールの
混合溶液中で、アルミを除去することが挙げられる。
【0072】また、適当な下地材料上に陽極酸化アルミ
ナを形成した構成においては、酸などの溶液に浸すこと
のみで解離することができる場合がある。また、陽極酸
化アルミナの細孔内に異種材料を充填後に、解離すれば
異種材料が充填されたアルミナナノチューブが作製でき
る。
【0073】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を説明する。以
下、図3を用いて、本発明のアルミナナノチューブの製
造方法について説明する。図3は、本発明のアルミナナ
ノチューブの製造方法を示す断面図である。以下の工程
(a)〜(e)は、図3の(a)〜(e)に対応する。
【0074】実施例1 本実施例においては、片端が閉じたアルミナナノチュー
ブを作成した例である。
【0075】(a)被加工物準備 被加工物として純度99.99%、厚さ2mmのAl板
を過塩素酸とエタノールの混合溶液中での電界研磨を行
なつたものを準備した。
【0076】(b)細孔開始点の形成工程 図3の(b)に示すように、被加工物のアルミ表面に集
束イオンビームをドット状に照射し、細孔開始点を形成
した。細孔開始点は、図7(b)に示すように間隔10
0nmの六方格子配列とし、FIB照射条件の異なる2
種類の細孔開始点の形成を行なつた。図7(b)は試料
の一部を示しており、試料全面にわたり同様な細孔開始
点の形成をおこなった。ここで集束イオンビーム加工の
イオン種はGa,加速電圧は30kV、イオンビーム径
は30nm、イオン電流は3pAとした。このとき、細
孔開始点の種類は、集束イオンビームの照射時間で制御
した。第一の細孔開始点、第二の細孔開始点の形成に
は、それぞれFIB照射時間を15msec、150m
secとした。
【0077】(c)細孔形成工程 図5の陽極酸化装置を用い、被加工物に陽極酸化処理を
施し、陽極酸化アルミナを形成した。酸電解液は0.3
mol/lシュウ酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液
を3℃に保持し、陽極酸化電圧は40Vとし、10mi
n間の陽極酸化を行つた。
【0078】(d)領域形成工程 次に、細孔開始点の種類に対応し、陽極酸化アルミナを
部分的に溶出させることで、図3(c)及び図7
(b’)に示すように、領域形成した。すなわち、5w
t%リン酸溶液中に70min間浸すことにより、第二
の開始点を形成領域のアルミナセルをエッチングした。
図7(b’)においては、5つの孤立した単一アルミナ
セルが記されているが、試料一面に多くの孤立したアル
ミナセルが形成されている。また、この処理は、ポアワ
イド処理を兼ねており、第一の開始点に対応した腸極酸
化アルミナの領域の細孔径が大きくなる。
【0079】(e)解離工程 塩化水銀を用いてアルミを溶解し、陽極酸化アルミナ
(単一アルミナセル)を基体から解離することで、アル
ミナナノチューブを得た。
【0080】評価(構造観察) FE−SEM観察を行つたところ、図1(e)のよう
に、本実施例のアルミナナノチューブは外形状、内形状
ともにはほぼ真円柱の筒状の形状を有した。また、一方
の端が開き、他方の端が閉じたアルミナナノチューブで
あった。アルミナナノチューブ外径は2Rは100n
m、内径すなわち細孔の径2rは75nm、長さlμm
であり、どのアルミナナノチューブも、ほぼ同一の大き
さ、形状を有し、構造の均一性は、非常に優れていた。
【0081】陽極酸化前の状態で、細孔開始点をAFM
で観察したところ、アルミ膜表面に、凹形状の細孔開始
点が配列形成されていた。集束イオンビームの照射時間
により、第一の細孔開始点に比べて、第二の細孔開始点
は、凹形状の深さが深かった。
【0082】これにより、細孔開始点を集束イオンビー
ム量を制御して、すなわち細孔開始点の形状を制御する
ことにより陽極酸化アルミナをアルミナセルを単位とし
て領域形成することができ、これを用いてアルミナナノ
チューブを作製できた事が分かる。
【0083】実施例2 本実施例は、プレスパターニングの手法を用いて3量体
のアルミナナノチューブ束を作製した例であるまず、以
下のようにして、2種類の突起が交互に周期的に六方格
子上に配列したプレスパターン用基板を作成した。
【0084】電子ビーム露光装置を用い、シリコン基板
上に六方格子状に0.2μmの周期で約20nm径と約
40nm径の開口を有するレジストパターンを形成し
た。約20nm径の開口と約40nmの開口とは、図9
(d)の第一及び第二の細孔開始点の配列と同様に配列
している。この上に、蒸着装置を用いてクロムを蒸着
し、レジスト上のクロムをレジストと共に除去すること
により、約20nm径と約40nm径、高さ40nmの
2種類のクロムの突起を形成した。さらに、このクロム
をマスクとして、CF4 ガスを用いた反応性ドライエッ
チング法によりシリコン基板をにエッチングし、さらに
酸素プラズマでクロムを除去して、径がそれぞれ約25
nmと約40nmで、高さ60nmの2種類の突起が
0.2μm周期で、規則的に配列したプレスパターン用
基板を作製した。
【0085】(a)被加工物準備 被加工物として純度99.99%、厚さ2mmのAl板
を過塩素酸とエタノールの混合溶液中で電界研磨を行な
つたものを準備した。
【0086】(b)細孔開始点形成工程 上述の突起を形成したプレスパターン用基板を、工程
(a)を経たアルミニウム板上に置き、油圧プレス機を
用いて3×108Pa(3トン/cm2 )の圧力を加え
ることにより、アルミニウム板表面に細孔開始点を形成
した。細孔開始点のパターンは、プレスパターン基板の
形状を反映し、図9(d)に示すように200nmの六
方格子状に2種類の細孔開始点が配列形成したものとな
った。
【0087】(c)細孔の形成工程 実施例1と同様に陽極酸化をおこなつた。但し陽極酸化
電圧は80Vとした。
【0088】(d)領域形成工程 5wt%リン酸溶液中に140min間、陽極酸化アル
ミナを部分的に溶出させて領域形成した。本工程によ
り、陽極酸化アルミナは図9(d’)のように領域形成
された。
【0089】(e)解離工程 臭素とメタノールの混合溶液を用いてアルミを溶解し、
陽極酸化アルミナを基体から解離することで、アルミナ
ナノチューブ束を得た。
【0090】評価(構造観察) FE−SEM観察を行つたところ、図2(b)のよう
に、本実施例のアルミナナノチューブ束は3量体であつ
た。外形状、内形状はともには角の丸い六角柱の筒状の
形状を有していた。また、一方の端が開き、他方の端が
閉じたアルミナナノチューブ束であつた。アルミナナノ
チューブ外径2Rは200nm、内径すなわち細孔の径
2rは150nm、長さ5μmであり、どのアルミナナ
ノチューブ束も、ほぼ同一の大きさ、形状を有し、構造
の均一性は、非常に優れていた。
【0091】陽極酸化前の状態で、細孔開始点をAFM
で観察したところ、アルミ膜表面に、凹形状の細孔開始
点が配列形成されていた。第一の細孔開始点に比べて、
第二の細孔開始点は、凹形状の大きさが大きかった。こ
れにより、細孔開始点の形状を制御することにより、陽
極酸化アルミナをアルミナセルを単位として領域形成す
ることで、アルミナナノチューブ束を作製することがで
きたことがわかる。
【0092】実施例3 本実施例は、正方配列したアルミナナノチューブ束を作
製した例である。
【0093】(a)被加工物準備 被加工物として純度99.99%、厚さ2mmのAl板
を過塩素酸とエタノールの混合溶液中での電界研磨を行
なったものを準備した。
【0094】(b)細孔開始点の形成工程 束イオンビームをスキャンし、75nm間隔で平行なラ
イン状の照射パターンを形成した。さらに、この横ライ
ンパターン形成に続いて、90度異なる方向に、100
nm間隔でライン状に照射することで、縦ラインパター
ンを形成した。正方格子に配列した2つの縦横ラインの
交点を細孔開始点として用いる。
【0095】ここで集束イオンビームのイオン種はG
a,加速電圧は25kV、イオンビーム径30nm、イ
オン電流4pAとした。また縦ラインパターン形成時、
横ラインパターン形成時ともに、10行ごとに同一ライ
ンの重ねスキャン回数を制御した。すなわち、10行ご
とに、1回スキャンの行と、10回重ねスキャンの行を
繰り返し形成した。
【0096】(c)細孔形成工程 実施例1と同様に陽極酸化をおこなつた。ただし、酸電
解液は0.3mol/l硫酸水溶液を用い、恒温水槽に
より溶液を3℃に保持し、陽極酸化電圧は25Vとし
た。
【0097】(d)領域形成工程 5wt%リン酸溶液中に40min間、陽極酸化アルミ
ナを部分的に溶出させ、領域形成した。
【0098】(e)解離工程 塩化水銀を用いてアルミを溶解し、陽極酸化アルミナを
基体から解離することで、アルミナナノチューブ束を得
た。
【0099】評価(構造観察) FE−SEM観察を行つたところ、本実施例のアルミナ
ナノチューブ束は10×l0に正方配列した100量体
であつた。外形状、内形状はともには図l(c)のよう
に角の丸い角柱の筒状の形状のアルミナナノチューブが
集合し、アルミナナノチューブ束を構成していた。ま
た、一方の端が開き、他方の端が閉じたアルミナナノチ
ューブ束であつた。それぞれのアルミナナノチューブの
外径2Rは75nmであり、細孔の径2rは50nmで
あり、それらが100本集合したアルミナナノチューブ
束の太さは約750nmであった。長さ5μmであり、
どのアルミナナノチューブ束もほぼ同一の大きさ、形状
を有し、構造の均一性は非常に優れていた。
【0100】実施例4 本実施例においては両端が開いたアルミナナノチューブ
を作成した例である。
【0101】(a)被加工物準備 図3(a)に示すように、Si基板に導電性膜として厚
さ100nmのCu膜をスパッタ法で成膜した基体13
上に、さらに500nmのAl膜12をスパッタ法で成
膜したものを被加工物7として準備した。
【0102】(b)細孔開始点の形成工程 図3(b)に示すように、被加工物のアルミ表面に集束
イオンビームをドット状に照射し、細孔開始点を形成し
た。細孔開始点は、図7(b)に示すように間隔100
nmの六方格子配列とし、FIB照射条件の異なる2種
類の細孔開始点の形成を行なった。ここで集束イオンビ
ーム加工のイオン種はGa,加速電圧は30kV、イオ
ンビーム径は30nm、イオン電流は4pAとした。こ
のとき、細孔開始点の種類は、集束イオンビームの照射
時間で制御した。第一の細孔開始点、第二の細孔開始点
の形成には、それぞれFIB照射時間を10msec、
100msecとした。
【0103】(c)細孔の形成工程 図5の陽極酸化装置を用い、被加工物に陽極酸化処理を
施し、陽極酸化アルミナを形成した。酸電解液は0.3
mol/lシュウ酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液
を3℃に保持し、陽極酸化電圧は40Vとした。陽極酸
化電流をモニターし、全アルミ膜が陽極酸化された事を
示す、陽極酸化電流の減少を確認後、電圧印加を終了し
た。
【0104】(d),(e)領域形成工程及び解離工程 5wt%リン酸溶液中に40min間浸すことで、陽極
酸化アルミナは領域形成されると共に基板から解離し
た。
【0105】評価(構造観察) FE−SEM観察を行つたところ、図1(b)のよう
に、本実施例のアルミナナノチューブは外形状、内形状
ともにはほぼ真円柱の筒状の形状を有した。また、両端
が開いたアルミナナノチューブであつた。アルミナナノ
チューブ外径2Rは100nm、内径すなわち細孔の径
2rは75nm、長さ500nmであり、どのアルミナ
ナノチューブもほぼ同一の大きさ、形状を有し、構造の
均一性は非常に優れていた。
【0106】実施例5 本実施例は、細孔開始点間隔の異なる領域により、陽極
酸化アルミナの領域形成を行い、アルミナナノチューブ
束を作製した例である。
【0107】(a)被加工物準備 実施例1に準じた (b)細孔開始点の形成工程 図4(b)に示すように、被加工物のアルミ表面にドッ
ト状に集束イオンビームを照射し、細孔開始点を形成し
た。細孔開始点の配列は六方格子配列とし、被加工物に
集束イオンビームをドット状に照射することにより細孔
開始点の形成を行なつた。また、集束イオンビームの照
射パターンの異なる2領域を形成した。第一の領域は開
始点間隔を100nm、第二の領域は開始点間隔を80
nmとした。ここで集束イオンビーム加工のイオン種は
Ga、加速電圧は30kV、イオンビーム径は30n
m、イオン電流は3pA、滞在時問を100msecと
した。
【0108】(c)細孔の形成工程 図5の陽極酸化装置を用い被加工物に陽極酸化処理を施
し、陽極酸化アルミナを形成した。酸電解液は0.3m
ol/lシュウ酸水溶液を用い、恒温水槽により溶液を
3℃に保持し、陽極酸化電圧は40Vとした。陽極酸化
電流をモニタし、陽極酸化電流の減少により、アルミが
全膜厚にわたりアルミナに置換されたこと確認した。
【0109】(d)領域形成工程 次に、陽極酸化アルミナを部分的に溶出させることで領
域形成した。5wt%リン酸溶液中に70min間浸す
ことにより、第二の領域のアルミナセルをエッチングし
た。この処理は、ポアワイド処理を兼ねており、第一の
開始点に対応した陽極酸化アルミナの領域の細孔径が大
きくなった。
【0110】(e)解離工程 臭素とメタノールの混合溶液を用いてアルミを溶解し、
陽極酸化アルミナを基体から解離することで、アルミナ
ナノチューブ束を得た。
【0111】評価(構造観察) FE−SEM観察を行つたところ、一方の端が開き、他
方の端が閉じたアルミナナノチューブ束であつた。アル
ミナナノチューブ外径2Rは100nm、内径すなわち
細孔の径2rは60nm、長さlμmであり、どのアル
ミナナノチューブ束もほぼ同一の大きさ、形状を有し、
構造の均一性は非常に優れていた。
【0112】実施例6 本実施例は、細孔内に金属を充填したアルミナナノチュ
ーブを作製した例である。まず、工程(a)〜(d)は
実施例1に準じて行い、領域形成された陽極酸化アルミ
ナを準備した。
【0113】引き続き、Ni電着を行うことにより、細
孔内に充填剤としてNiを充填した。Ni充填は、0.
14mol/lNiS04 、0.5mol/lH3 BO
3 からなる電解液中で、Niの対向電極と共に浸して電
着することでナノホール内にNiを析出させた。
【0114】(e)解離工程 さらに、臭素とメタノールの混合溶液を用いてアルミを
溶解し、陽極酸化アルミナを基体から解離することで、
Ni充填アルミナナノチューブを得た。
【0115】評価(構造観察) FE−SEM観察を行つたところ、図l(g)のように
Niが充填され片端の閉じたアルミナナノチューブがえ
られた。すなわち、Niをコアとする絶縁被覆ナノ細線
がえられた。どのアルミナナノチューブもほぼ同一の大
きさ、形状を有し、構造の均一性は非常に優れた。
【0116】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明には以下のよ
うな効果がある。 (1)本発明により、単一アルミナセルの陽極酸化アル
ミナ、すなわちアルミナナノチューブやアルミナナノチ
ューブが特定の数、配列したアルミナナノチューブ束を
作製できる。 (2)本発明の手法により、サイズ、形状の均一性が高
いアルミナナノチューブを低温プロセスで大量に作製で
きる。 (3)アルミナナノチューブに金属を埋め込むことによ
り、絶縁被覆ナノ細線を実現できる。
【0117】さらに本発明のアルミナナノチューブ及び
機能性材料を充填したアルミナナノチューブは吸着材、
化学反応容器、光散乱体、補強材、研磨材、潤滑材、耐
絶縁材、化粧品、薬品、塗料、磁性材料、電子材料、光
学材料等の種々の幅広い分野での応用を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアルミナナノチューブを示す概略図で
ある。
【図2】本発明のアルミナナノチューブ束を示す概略図
である。
【図3】本発明のアルミナナノチューブの製造方法を示
す工程図である。
【図4】本発明の集束イオンビーム照射による細孔開始
点の形成の一例を示す概略図であり、(a)はドット状
による形成、(b)はライン交差による形成を示す。
【図5】陽極酸化装置を示す概略図である。
【図6】本発明の細孔開始点配列と陽極酸化アルミナの
領域形成を示す概略図であり、(a)は細孔開始点配
列、(a’)は領域形成された陽極酸化アルミナを示
す。
【図7】本発明の細孔開始点配列と陽極酸化アルミナの
領域形成を示す概略図であり、(b)は細孔開始点配
列、(b’)は領域形成された陽極酸化アルミナを示
す。
【図8】本発明の細孔開始点配列と陽極酸化アルミナの
領域形成を示す概略図であり、(c)は細孔開始点配
列、(c’)は領域形成された陽極酸化アルミナを示
す。
【図9】本発明の細孔開始点配列と陽極酸化アルミナの
領域形成を示す概略図であり、(d)は細孔開始点配
列、(d’)は領域形成された陽極酸化アルミナを示
す。
【図10】陽極酸化アルミナのアルミナセル及び細孔の
2次元配列を示す概略図であり、(a)は正方配列、
(b)は六方配列を示す。
【図11】陽極酸化アルミナの細孔底部を示す概略図で
あり、(a)はバリアー層からなる細孔底部、(b)は
貫通した細孔底部を示す。
【符号の説明】
1 アルミ 2 細孔開始点 3 細孔 4 バリア層 5 アルミナセル 6 充填物 7 被加工物 8 基体 9 陽極酸化アルミナ 10 集束イオンビーム 12 Al膜 13 基体 14 開始点間隔 15 下地材料 31 ドット照射位置 32 ライン照射位置 33 単位ベクトル 34 第一の細孔開始点 35 第二の細孔開始点 36 単位ベクトル 41 恒温槽 42 カソード 43 電解液 44 反応容器 45 電源 46 電流計 51 アルミナナノチューブ 52 アルミナ 53 細孔 54 開いた端 55 閉じた端 56 充填物 57 アルミナナノチューブ束
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G076 AA02 AB16 AC10 BA50 BE20 BG02 BG04 CA01 CA06 CA25 CA28 DA07 DA11 DA16 DA18 DA30 FA01

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太さ500nm以下の柱状形状を有する
    アルミナからなり、該柱状形状に平行な柱状細孔を有す
    ることを特徴とする微細構造体。
  2. 【請求項2】 該柱状細孔の両端が開いていることを特
    徴とする請求項1に記載の微細構造体。
  3. 【請求項3】 該柱状細孔の一方の端部が開いており、
    他方の端部が閉じていることを特徴とする請求項1に記
    載の微細構造体。
  4. 【請求項4】 該微細構造体の複数個が配列して束状に
    集合していることを特徴とする微細構造体。
  5. 【請求項5】 該微細構造体の太さが1μm以下である
    ことを特徴とする請求項4に記載の微細構造体。
  6. 【請求項6】 該微細構造体の柱状細孔内に充填物を有
    することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかの項に
    記載の微細構造体。
  7. 【請求項7】 該微細構造体の柱状細孔内に金属が充填
    されている請求項1乃至6のいずれかの項に記載の微細
    構造体。
  8. 【請求項8】 柱状形状を有し、該柱状形状に平行な柱
    状細孔を有したアルミナからなる微細構造体の製造方法
    であって、アルミニウムを主とする部位を有する被加工
    物に少なくとも2種類以上の細孔開始点を形成する第一
    の工程と、該被加工物のアルミニウムを主とする部位を
    陽極酸化して該細孔開始点の種類に応じて細孔が設けら
    れた陽極酸化アルミナを形成する第二の工程と、該細孔
    開始点の種類に応じて陽極酸化アルミナの一部を消失せ
    しめる第三の工程と、該陽極酸化アルミナを基体から解
    離して微細構造体を得る第四の工程を有することを特徴
    とする微細構造体の製造方法。
  9. 【請求項9】 該細孔開始点は周囲に比べて凹み形状を
    有し、該細孔開始点を形成する第一の工程は該凹み形状
    の異なる少なくとも2種類以上の細孔開始点を形成する
    工程であることを特徴とする請求項8に記載の微細構造
    体の製造方法。
  10. 【請求項10】 該細孔開始点を形成する第一の工程
    は、該凹み形状の深さの異なる少なくとも2種類以上の
    細孔開始点を形成する工程であることを特徴とする請求
    項8に記載の微細構造体の製造方法。
  11. 【請求項11】 該該細孔開始点はアルミニウムを主と
    する部位に集束イオンビームを照射することにより作製
    することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかの項
    に記載の微細構造体の製造方法。
  12. 【請求項12】 柱状形状を有し、該柱状形状に平行な
    柱状細孔を有したアルミナからなる微細構造体の製造方
    法であって、アルミニウムを主とする部位を有する被加
    工物に少なくとも2種類以上の細孔開始点配列の異なる
    領域を形成する第一の工程と、該被加工物のアルミニウ
    ムを主とする部位を陽極酸化して該細孔開始点配列の異
    なる領域に応じて細孔が設けられた陽極酸化アルミナを
    形成する第二の工程と、該細孔開始点配列の異なる領域
    に応じて陽極酸化アルミナの一部を消失せしめる第三の
    工程と、該陽極酸化アルミナを基体から解離して微細構
    造体を得る第四の工程を有することを特徴とする微細構
    造体の製造方法。
  13. 【請求項13】 該第一の工程は少なくとも2種類以上
    の細孔開始点間隔の異なる領域を形成する工程であり、
    該第三の工程は該細孔開始点間隔の異なる領域に応じて
    陽極酸化アルミナの一部を消失せしめる工程であること
    を特徴とする請求項12に記載の微細構造体の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 該該細孔開始点はアルミニウムを主と
    する部位に集束イオンビームを照射することにより作製
    することを特徴とする請求項12または13に記載の微
    細構造体の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項8乃至14のいずれかに記載の
    製造方法により作成されたことを特徴とする微細構造
    体。
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