JP2001204464A - 乳酸の製造方法 - Google Patents
乳酸の製造方法Info
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- JP2001204464A JP2001204464A JP2000018826A JP2000018826A JP2001204464A JP 2001204464 A JP2001204464 A JP 2001204464A JP 2000018826 A JP2000018826 A JP 2000018826A JP 2000018826 A JP2000018826 A JP 2000018826A JP 2001204464 A JP2001204464 A JP 2001204464A
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 乳酸の製造方法の提供。
【解決手段】 糖化原料を、耐酸性微生物を用いて発酵
させ、得られる発酵液から乳酸を採取することを特徴と
する乳酸の製造方法。
させ、得られる発酵液から乳酸を採取することを特徴と
する乳酸の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳酸の製造方法に
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術】乳酸は、醸造、漬物などの食品用途、医
薬、農薬、化粧品などの化学原料用途、さらに繊維仕上
げ、塗料、溶剤、生分解性プラスチックなどの工業用途
等に使用されており、需要増加が期待されている。
薬、農薬、化粧品などの化学原料用途、さらに繊維仕上
げ、塗料、溶剤、生分解性プラスチックなどの工業用途
等に使用されており、需要増加が期待されている。
【0003】従来より、乳酸発酵には乳酸菌が使用され
ているが、乳酸菌が乳酸発酵することのできるpH範囲は
6〜7であるため、乳酸が生成されてpHが6以下になる
と、それ以上乳酸を生成することができなくなる。従っ
て、高濃度の乳酸を得るためには、発酵中に生成する乳
酸をアルカリ(例えば炭酸カルシウム、アンモニア、水
酸化ナトリウム等)で中和する必要がある。
ているが、乳酸菌が乳酸発酵することのできるpH範囲は
6〜7であるため、乳酸が生成されてpHが6以下になる
と、それ以上乳酸を生成することができなくなる。従っ
て、高濃度の乳酸を得るためには、発酵中に生成する乳
酸をアルカリ(例えば炭酸カルシウム、アンモニア、水
酸化ナトリウム等)で中和する必要がある。
【0004】しかし、アルカリで中和すると、乳酸塩を
乳酸に戻す工程が必要であり副産物を生じること等によ
り、その処理にコストがかかる。また、バイポーラ膜と
呼ばれる特殊なイオン交換膜を用いると、副産物を生じ
ることなく乳酸塩を乳酸とアルカリに戻すことができる
が、バイポーラ膜は高価なうえ効率が悪いという問題が
ある。
乳酸に戻す工程が必要であり副産物を生じること等によ
り、その処理にコストがかかる。また、バイポーラ膜と
呼ばれる特殊なイオン交換膜を用いると、副産物を生じ
ることなく乳酸塩を乳酸とアルカリに戻すことができる
が、バイポーラ膜は高価なうえ効率が悪いという問題が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低コストで
生産性の高い乳酸の製造方法を提供することを目的とす
る。
生産性の高い乳酸の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意研究を行った結果、酸性条件下でも乳
酸を生成することができる微生物を用いて乳酸発酵を行
うことにより、簡易かつ高収率で乳酸を製造し得ること
を見出し、本発明を完成するに至った。
解決するため鋭意研究を行った結果、酸性条件下でも乳
酸を生成することができる微生物を用いて乳酸発酵を行
うことにより、簡易かつ高収率で乳酸を製造し得ること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、糖化原料を、耐酸性
乳酸生成微生物を用いて発酵させ、得られる発酵液から
乳酸を採取することを特徴とする乳酸の製造方法であ
る。上記発酵は、中和剤で処理することなく行うことが
できるものである。
乳酸生成微生物を用いて発酵させ、得られる発酵液から
乳酸を採取することを特徴とする乳酸の製造方法であ
る。上記発酵は、中和剤で処理することなく行うことが
できるものである。
【0008】微生物としては、pH6以下の条件でも乳酸
発酵することができるもの、例えば酵母菌又はカビが挙
げられる。以下、本発明を詳細に説明する。
発酵することができるもの、例えば酵母菌又はカビが挙
げられる。以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、乳酸発酵により乳酸を
製造する際に、乳酸生成微生物として耐酸性微生物を使
用することを特徴とする。該微生物を用いると、中和剤
を使用せずに乳酸発酵することができる。「耐酸性微生
物」とは、酸性条件、好ましくはpHが6以下、さらに好
ましくはpH2〜5で乳酸発酵を行うことができる微生物
を意味する。本発明の方法に使用する微生物は、耐酸性
を有し、かつ乳酸生成を行うことができる限り、特に限
定されるものではなく、天然から採取されたものも含ま
れる。本発明では、乳酸生成遺伝子を組み込んだ組換え
ベクターを上記耐酸性微生物に導入して形質転換体を
得、乳酸生成遺伝子が機能するように操作することもで
きる。「乳酸生成遺伝子が機能する」とは、該遺伝子が
組み込まれたベクターを導入した宿主(微生物)を培養
して乳酸を生成させたときに、乳酸の蓄積により培地の
pHが酸性になっても(特に、pH6以下に下がっても)当
該発現が維持されて乳酸を生成し得るように発現するこ
とを意味する。
製造する際に、乳酸生成微生物として耐酸性微生物を使
用することを特徴とする。該微生物を用いると、中和剤
を使用せずに乳酸発酵することができる。「耐酸性微生
物」とは、酸性条件、好ましくはpHが6以下、さらに好
ましくはpH2〜5で乳酸発酵を行うことができる微生物
を意味する。本発明の方法に使用する微生物は、耐酸性
を有し、かつ乳酸生成を行うことができる限り、特に限
定されるものではなく、天然から採取されたものも含ま
れる。本発明では、乳酸生成遺伝子を組み込んだ組換え
ベクターを上記耐酸性微生物に導入して形質転換体を
得、乳酸生成遺伝子が機能するように操作することもで
きる。「乳酸生成遺伝子が機能する」とは、該遺伝子が
組み込まれたベクターを導入した宿主(微生物)を培養
して乳酸を生成させたときに、乳酸の蓄積により培地の
pHが酸性になっても(特に、pH6以下に下がっても)当
該発現が維持されて乳酸を生成し得るように発現するこ
とを意味する。
【0010】1.耐酸性乳酸生成微生物の調製 本発明において使用する乳酸生成遺伝子は特に限定され
るものではなく、例えばビヒドバクテリウム属に属する
微生物(例えばビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifid
obacterium longum))、ラクトバシルス属に属する微生
物(例えばラクトバシルス・アシドフィラス(Lactobaci
llus acidophilus))などを採取源とする。
るものではなく、例えばビヒドバクテリウム属に属する
微生物(例えばビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifid
obacterium longum))、ラクトバシルス属に属する微生
物(例えばラクトバシルス・アシドフィラス(Lactobaci
llus acidophilus))などを採取源とする。
【0011】乳酸生成遺伝子としては、例えば乳酸デヒ
ドロゲナーゼ(LDH)遺伝子が挙げられる。乳酸生成遺
伝子の採取源である上記微生物からのmRNAの抽出及びcD
NAライブラリーの作製は常法に従って行うことができ
る。
ドロゲナーゼ(LDH)遺伝子が挙げられる。乳酸生成遺
伝子の採取源である上記微生物からのmRNAの抽出及びcD
NAライブラリーの作製は常法に従って行うことができ
る。
【0012】本発明の組換えベクターは、適当なベクタ
ーに乳酸生成遺伝子を連結(挿入)することにより得るこ
とができる。乳酸生成遺伝子を挿入するためのベクター
は、宿主中で複製可能なものであれば特に限定されず、
例えば、プラスミド DNA、ファージ DNA等が挙げられ
る。
ーに乳酸生成遺伝子を連結(挿入)することにより得るこ
とができる。乳酸生成遺伝子を挿入するためのベクター
は、宿主中で複製可能なものであれば特に限定されず、
例えば、プラスミド DNA、ファージ DNA等が挙げられ
る。
【0013】プラスミドDNAとしては、大腸菌由来のプ
ラスミド(例えばpBR322, pBR325, pUC118, pUC119, pU
C18, pUC19等)、枯草菌由来のプラスミド(例えばpUB1
10, pTP5,等)、酵母由来のプラスミド(例えばYEp13, Y
Ep24, YCp50等)などが挙げられ、ファージDNAとしては
λファージ(Charon4A、Charon21A、EMBL3、EMBL4、λg
t10、λgt11、λZAP等)が挙げられる。さらに、レトロ
ウイルス又はワクシニアウイルスなどの動物ウイルス、
バキュロウイルスなどの昆虫ウイルスベクターを用いる
こともできる。
ラスミド(例えばpBR322, pBR325, pUC118, pUC119, pU
C18, pUC19等)、枯草菌由来のプラスミド(例えばpUB1
10, pTP5,等)、酵母由来のプラスミド(例えばYEp13, Y
Ep24, YCp50等)などが挙げられ、ファージDNAとしては
λファージ(Charon4A、Charon21A、EMBL3、EMBL4、λg
t10、λgt11、λZAP等)が挙げられる。さらに、レトロ
ウイルス又はワクシニアウイルスなどの動物ウイルス、
バキュロウイルスなどの昆虫ウイルスベクターを用いる
こともできる。
【0014】ベクターに乳酸生成遺伝子を挿入するに
は、まず、精製されたDNAを適当な制限酵素で切断し、
適当なベクター DNAの制限酵素部位又はマルチクローニ
ングサイトに挿入してベクターに連結する方法などが採
用される。
は、まず、精製されたDNAを適当な制限酵素で切断し、
適当なベクター DNAの制限酵素部位又はマルチクローニ
ングサイトに挿入してベクターに連結する方法などが採
用される。
【0015】本発明において使用する乳酸生成遺伝子
は、その遺伝子の機能が発揮されるようにベクターに組
み込まれることが必要である。そこで、本発明のベクタ
ーには、プロモーター、乳酸生成遺伝子、ターミネータ
ーのほか、所望によりエンハンサーなどのシスエレメン
ト、スプライシングシグナル、ポリA付加シグナル、選
択マーカー、リボソーム結合配列(SD配列)などを連結
することができる。なお、選択マーカーとしては、例え
ばジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子、アンピシリン耐性遺伝
子、ネオマイシン耐性遺伝子等が挙げられる。
は、その遺伝子の機能が発揮されるようにベクターに組
み込まれることが必要である。そこで、本発明のベクタ
ーには、プロモーター、乳酸生成遺伝子、ターミネータ
ーのほか、所望によりエンハンサーなどのシスエレメン
ト、スプライシングシグナル、ポリA付加シグナル、選
択マーカー、リボソーム結合配列(SD配列)などを連結
することができる。なお、選択マーカーとしては、例え
ばジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子、アンピシリン耐性遺伝
子、ネオマイシン耐性遺伝子等が挙げられる。
【0016】例えば、本発明において使用する組換えベ
クターは、乳酸生成遺伝子の上流にGAP(グリセルアル
デヒド3-リン酸デヒドロゲナーゼ)遺伝子のプロモータ
ー(GAP-P)を、下流にGAP遺伝子のターミネーター(GA
P-T)及びアンピシリン耐性遺伝子(Ampr)を連結して遺
伝子発現カセットを作製し、このカセットを、予めURA3
遺伝子及び2μm oriを連結しておいたプラスミドに連結
することにより構築することができる(図1;pYLD
1)。
クターは、乳酸生成遺伝子の上流にGAP(グリセルアル
デヒド3-リン酸デヒドロゲナーゼ)遺伝子のプロモータ
ー(GAP-P)を、下流にGAP遺伝子のターミネーター(GA
P-T)及びアンピシリン耐性遺伝子(Ampr)を連結して遺
伝子発現カセットを作製し、このカセットを、予めURA3
遺伝子及び2μm oriを連結しておいたプラスミドに連結
することにより構築することができる(図1;pYLD
1)。
【0017】図1において、各制限酵素名の次に記載さ
れている数字は、アンピシリン抵抗性マーカー遺伝子の
HindIII切断位置を0としたときの切断位置を示す。な
お、上記組換えベクターpYLD1は大腸菌に導入され(名
称:「E. coli pYLD1」)、工業技術院生命工学工業技
術研究所(茨城県つくば市東1丁目1番3号)に、FERM
P-17621として寄託されている(寄託日:平成11年10月
26日)。
れている数字は、アンピシリン抵抗性マーカー遺伝子の
HindIII切断位置を0としたときの切断位置を示す。な
お、上記組換えベクターpYLD1は大腸菌に導入され(名
称:「E. coli pYLD1」)、工業技術院生命工学工業技
術研究所(茨城県つくば市東1丁目1番3号)に、FERM
P-17621として寄託されている(寄託日:平成11年10月
26日)。
【0018】本発明において使用される耐酸性乳酸生成
微生物(耐酸性乳酸発酵微生物ともいう)は、上記組換
えベクターを、目的遺伝子が発現し得るように宿主中に
導入することにより得ることができる。宿主として使用
される乳酸発酵微生物は、耐酸性を有する限り特に限定
されるものではない。例えば、サッカロミセス属等の酵
母、あるいはリゾプス属に属するカビなどの微生物が挙
げられる(下記参照)。
微生物(耐酸性乳酸発酵微生物ともいう)は、上記組換
えベクターを、目的遺伝子が発現し得るように宿主中に
導入することにより得ることができる。宿主として使用
される乳酸発酵微生物は、耐酸性を有する限り特に限定
されるものではない。例えば、サッカロミセス属等の酵
母、あるいはリゾプス属に属するカビなどの微生物が挙
げられる(下記参照)。
【0019】 酵母菌 サッカロミセス属:サッカロミセス・セレビシエ(Sacch
aromyces cerevisiae)、サッカロミセス・クルーベリ(S
accharomyces kluyveri)、サッカロミセス・パラドキサ
ス(Saccharomyces paradoxus)、サッカロミセス・パス
トリアヌス(Saccharomyces pastorianus) クルーベルマイセス属:クルーベルマイセス・ラクティ
ス(Kluyveromyces lactis)、クルーベルマイセス・マル
キシアヌス(Kluyveromyces marxianus)、 ピキア属:ピキア・パストリス(Pichia pastoris)
aromyces cerevisiae)、サッカロミセス・クルーベリ(S
accharomyces kluyveri)、サッカロミセス・パラドキサ
ス(Saccharomyces paradoxus)、サッカロミセス・パス
トリアヌス(Saccharomyces pastorianus) クルーベルマイセス属:クルーベルマイセス・ラクティ
ス(Kluyveromyces lactis)、クルーベルマイセス・マル
キシアヌス(Kluyveromyces marxianus)、 ピキア属:ピキア・パストリス(Pichia pastoris)
【0020】 カビ リゾプス属:リゾプス・デレマー(Rhyzopus delemer) アスペルギルス属:アスペルギルス・ニガー(Aspergill
us niger)、アスペル ギルス・オリザ(Aspergillus oryzae)
us niger)、アスペル ギルス・オリザ(Aspergillus oryzae)
【0021】本発明の耐酸性乳酸生成微生物を得るため
の形質転換は、上記手法により得られた耐酸性微生物
に、乳酸生成遺伝子を含む本発明の組換えベクターを導
入し得る方法であれば特に限定されるものではない。例
えば、酢酸リチウム法、カルシウムイオンを用いる方法
(Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 69, 2110, 1972)、エ
レクトロポレーション法等の通常行われる遺伝子工学的
手法により形質転換を行う。
の形質転換は、上記手法により得られた耐酸性微生物
に、乳酸生成遺伝子を含む本発明の組換えベクターを導
入し得る方法であれば特に限定されるものではない。例
えば、酢酸リチウム法、カルシウムイオンを用いる方法
(Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 69, 2110, 1972)、エ
レクトロポレーション法等の通常行われる遺伝子工学的
手法により形質転換を行う。
【0022】2.乳酸発酵 本発明の耐酸性乳酸生成微生物は、培養して乳酸を生成
させると、乳酸の蓄積により培地のpHが酸性になっても
(特に、pH6以下に下がっても)乳酸生成遺伝子の発現
が維持されて乳酸を生成し得るように機能する。従っ
て、耐酸性乳酸生成微生物を用いると、中和剤を使用せ
ずに乳酸発酵することができる。
させると、乳酸の蓄積により培地のpHが酸性になっても
(特に、pH6以下に下がっても)乳酸生成遺伝子の発現
が維持されて乳酸を生成し得るように機能する。従っ
て、耐酸性乳酸生成微生物を用いると、中和剤を使用せ
ずに乳酸発酵することができる。
【0023】本発明において乳酸発酵に使用される糖化
原料としては、さつまいも、ジャガイモ、トウモロコシ
等が挙げられる。これらの原料を洗浄及び破砕した後、
液化・糖化槽に入れ、90〜120℃、好ましくは120℃の蒸
気で5〜30分、好ましくは15分処理する。
原料としては、さつまいも、ジャガイモ、トウモロコシ
等が挙げられる。これらの原料を洗浄及び破砕した後、
液化・糖化槽に入れ、90〜120℃、好ましくは120℃の蒸
気で5〜30分、好ましくは15分処理する。
【0024】原料に対し0.5〜2.5倍の水を加えた後、市
販の酵素(例えばターマミル(ノバ社)及びスミチーム
(新日本化学社))を原料重量に対して0.5〜1%添加
する。温度50〜95℃、好ましくは60℃で15〜20時間保持
すれば原料の液化、糖化が完了する。
販の酵素(例えばターマミル(ノバ社)及びスミチーム
(新日本化学社))を原料重量に対して0.5〜1%添加
する。温度50〜95℃、好ましくは60℃で15〜20時間保持
すれば原料の液化、糖化が完了する。
【0025】上記のようにして得られた液を遠心分離に
かけ、固形分(リグニン等)を分離し、原液とする。な
お、デンプン原料としてブドウ糖を用いる場合はこれま
での工程を省略し、原液として直接使用することができ
る。
かけ、固形分(リグニン等)を分離し、原液とする。な
お、デンプン原料としてブドウ糖を用いる場合はこれま
での工程を省略し、原液として直接使用することができ
る。
【0026】培養のための培地は、通常は糖類、ペプト
ン、酵母エキスを含む。好ましくは、0.1〜10%グルコ
ース、0.1〜10%ペプトン、0.1〜10%酵母エキスを含
み、さらに好ましくは約2%のグルコース、約2%のペプ
トン、約1%の酵母エキスが使用される。
ン、酵母エキスを含む。好ましくは、0.1〜10%グルコ
ース、0.1〜10%ペプトン、0.1〜10%酵母エキスを含
み、さらに好ましくは約2%のグルコース、約2%のペプ
トン、約1%の酵母エキスが使用される。
【0027】また、培地として予め濾過除菌したものを
用いることができ、特に乳酸菌用培地としてMRS培地又
はGYP培地等を用いることができる。更に、コーンスタ
ーチ製造の副産物であるコーンスティープリカーを使用
することも可能である。発酵条件は以下の通りである。
用いることができ、特に乳酸菌用培地としてMRS培地又
はGYP培地等を用いることができる。更に、コーンスタ
ーチ製造の副産物であるコーンスティープリカーを使用
することも可能である。発酵条件は以下の通りである。
【0028】温度:25〜33℃、好ましくは30℃ 菌体密度:10〜30%、好ましくは25%(湿重量ベース) 基質濃度:5〜20%、好ましくは10%(バッチ発酵の初
期濃度) 発酵時間:10〜30時間、好ましくは20〜24時間
期濃度) 発酵時間:10〜30時間、好ましくは20〜24時間
【0029】本発明においては、耐酸性乳酸生成微生物
は、1種類単独でもよく、複数種を混合して用いること
もできる。複数種を混合する場合は、互いに同一の属に
属する微生物であっても異なる属に属する微生物であっ
てもよい。また、混合比率は任意に設定することがで
き、特に限定されるものではないが、それぞれ均等(例
えば3種類の微生物を用いるときは1:1:1)となるように
することが好ましい。
は、1種類単独でもよく、複数種を混合して用いること
もできる。複数種を混合する場合は、互いに同一の属に
属する微生物であっても異なる属に属する微生物であっ
てもよい。また、混合比率は任意に設定することがで
き、特に限定されるものではないが、それぞれ均等(例
えば3種類の微生物を用いるときは1:1:1)となるように
することが好ましい。
【0030】上記条件で発酵させることにより、1〜10
%の乳酸が得られる。乳酸の収率は、例えば、Fキット
(ベーリンガー社)などの市販のキットを用いて測定す
ることができる。本発明においては、上記発酵の際に炭
酸カルシウム、水酸化ナトリウム、アンモニアなどの中
和剤を添加する必要はない。
%の乳酸が得られる。乳酸の収率は、例えば、Fキット
(ベーリンガー社)などの市販のキットを用いて測定す
ることができる。本発明においては、上記発酵の際に炭
酸カルシウム、水酸化ナトリウム、アンモニアなどの中
和剤を添加する必要はない。
【0031】この発酵液を遠心分離装置又はフィルター
にかけて菌体と液分とを分離し、乳酸の液分の採取(精
製・濃縮)を行う。液分の精製・濃縮は、一般に海水や
食品の脱塩に広く採用されているイオン交換膜を利用し
た電気透析装置(例えばアシライザー(旭化成社))に
より行うことができる。
にかけて菌体と液分とを分離し、乳酸の液分の採取(精
製・濃縮)を行う。液分の精製・濃縮は、一般に海水や
食品の脱塩に広く採用されているイオン交換膜を利用し
た電気透析装置(例えばアシライザー(旭化成社))に
より行うことができる。
【0032】本発明に使用されるイオン交換膜は特に限
定されず、従来より公知のイオン交換膜が使用できる。
例えば、陽イオン交換膜としてはスルホン酸基、カルボ
ン酸基、さらにこれらのイオン交換基が複数混在した陽
イオン交換膜が挙げられる。また、陰イオン交換膜とし
ては4級アンモニウム基、1級アミノ基、2級アミノ
基、3級アミノ基、さらにこれらのイオン交換基が複数
混在した陰イオン交換膜が挙げられる。これらの陽イオ
ン及び陰イオン交換膜は、重合型、縮合型、均一型及び
不均一型のいずれでもよく、さらに、補強心材の有無
や、炭化水素系のものであるか否か、フッ素系のもので
あるか否かを問わず、材料・製造方法に由来するイオン
交換膜の種類、形式などに関係なく任意に選択すること
ができる。本発明において、電気透析装置は電極間に陰
イオン交換膜と陽イオン交換膜とを交互に配列して濃縮
室と脱塩室とを形成することによって構成されるものが
好ましい。
定されず、従来より公知のイオン交換膜が使用できる。
例えば、陽イオン交換膜としてはスルホン酸基、カルボ
ン酸基、さらにこれらのイオン交換基が複数混在した陽
イオン交換膜が挙げられる。また、陰イオン交換膜とし
ては4級アンモニウム基、1級アミノ基、2級アミノ
基、3級アミノ基、さらにこれらのイオン交換基が複数
混在した陰イオン交換膜が挙げられる。これらの陽イオ
ン及び陰イオン交換膜は、重合型、縮合型、均一型及び
不均一型のいずれでもよく、さらに、補強心材の有無
や、炭化水素系のものであるか否か、フッ素系のもので
あるか否かを問わず、材料・製造方法に由来するイオン
交換膜の種類、形式などに関係なく任意に選択すること
ができる。本発明において、電気透析装置は電極間に陰
イオン交換膜と陽イオン交換膜とを交互に配列して濃縮
室と脱塩室とを形成することによって構成されるものが
好ましい。
【0033】なお、電気透析時の各種液の温度は、通
常、20〜45℃、好ましくは35〜40℃の範囲である。電気
透析を行うと、イオン性物質と非イオン性物質を分離す
ると同時に乳酸を濃縮することが可能である。この工程
により、発酵液中のアルコール、残糖、タンパク質等を
分離し、乳酸濃度を濃縮することができる。例えば、電
気透析処理により5〜10%の乳酸を25〜30%に濃縮でき
る。
常、20〜45℃、好ましくは35〜40℃の範囲である。電気
透析を行うと、イオン性物質と非イオン性物質を分離す
ると同時に乳酸を濃縮することが可能である。この工程
により、発酵液中のアルコール、残糖、タンパク質等を
分離し、乳酸濃度を濃縮することができる。例えば、電
気透析処理により5〜10%の乳酸を25〜30%に濃縮でき
る。
【0034】電気透析で除去できなかったアミノ酸、無
機イオン(K,Ca,Mg等)、有機酸(クエン酸、リンゴ酸
等)は、クロマト分離装置、イオン交換装置により除去
することができる。クロマト分離装置としては、例えば
固定層式、移動層式、類似的移動層式等が挙げられる。
機イオン(K,Ca,Mg等)、有機酸(クエン酸、リンゴ酸
等)は、クロマト分離装置、イオン交換装置により除去
することができる。クロマト分離装置としては、例えば
固定層式、移動層式、類似的移動層式等が挙げられる。
【0035】最後に、溶液中の水分を蒸発装置で蒸発さ
せ、50〜90%濃度の乳酸製品を製造することができる。
なお、発酵液の精製・濃縮は、上記の方法に限定される
ものではなく、蒸留法によっても行うことができる。
せ、50〜90%濃度の乳酸製品を製造することができる。
なお、発酵液の精製・濃縮は、上記の方法に限定される
ものではなく、蒸留法によっても行うことができる。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。但し、本発明はこれら実施例にその技術的範
囲が限定されるものではない。
説明する。但し、本発明はこれら実施例にその技術的範
囲が限定されるものではない。
【0037】〔実施例1〕組換えベクターの構築及び形
質転換 1. 組換えベクターの構築 (1) 乳酸生成遺伝子のクローニング B. longum 由来LDHのN末端アミノ酸配列から32mer(5'-A
CIGCICCIG CICCIATIACIGCIAGTTTI GT-3'(配列番号1))の
オリゴヌクレオチドを作製した。B. longum aM101-2株
の染色体DNAの4.2kb HindIII断片から上記オリゴヌクレ
オチドを用いてコロニーハイブリダイゼーションを行い
LDH遺伝子の部分断片を得、pUC19にクローン化した。全
長断片を取得するため、pUBL1の0.3kbのHindIII-SacI断
片にハイブリダイズする0.9kbのSalI-SacI断片をpUC118
にクローン化した。これらクローンをHindIIIで処理し
た後連結を行い、Gene Cleanキット(Bio 101)により
全長LDH遺伝子(Gene, 85(1989) 161-168)を取得し
た。
質転換 1. 組換えベクターの構築 (1) 乳酸生成遺伝子のクローニング B. longum 由来LDHのN末端アミノ酸配列から32mer(5'-A
CIGCICCIG CICCIATIACIGCIAGTTTI GT-3'(配列番号1))の
オリゴヌクレオチドを作製した。B. longum aM101-2株
の染色体DNAの4.2kb HindIII断片から上記オリゴヌクレ
オチドを用いてコロニーハイブリダイゼーションを行い
LDH遺伝子の部分断片を得、pUC19にクローン化した。全
長断片を取得するため、pUBL1の0.3kbのHindIII-SacI断
片にハイブリダイズする0.9kbのSalI-SacI断片をpUC118
にクローン化した。これらクローンをHindIIIで処理し
た後連結を行い、Gene Cleanキット(Bio 101)により
全長LDH遺伝子(Gene, 85(1989) 161-168)を取得し
た。
【0038】(2) 各遺伝子のプラスミドへの連結 得られたLDH遺伝子とpKK223-3由来のtacプロモーターを
pUC118に連結した。このプラスミドからEcoRI、XhoIサ
イトでLDH遺伝子を切り出した後、GAPプロモーター、GA
Pターミネーターを含んでいる酵母発現用ベクターpCHI
のEcoRI、SalIサイトに連結した。連結にはTakaraの「l
igation kit ver. 2」を用い16℃で16時間反応させた。
反応後コンピーテントセルである大腸菌DH5αに形質転
換を行い、LB/アンピシリンプレートに撒き、37℃で一
晩培養を行い、形質転換株を得た。得られたクローンか
らアルカリSDS法によりプラスミドの精製、抽出を行
い、酵母発現用LDHベクターであるpYLD1を取得した(図
1)。
pUC118に連結した。このプラスミドからEcoRI、XhoIサ
イトでLDH遺伝子を切り出した後、GAPプロモーター、GA
Pターミネーターを含んでいる酵母発現用ベクターpCHI
のEcoRI、SalIサイトに連結した。連結にはTakaraの「l
igation kit ver. 2」を用い16℃で16時間反応させた。
反応後コンピーテントセルである大腸菌DH5αに形質転
換を行い、LB/アンピシリンプレートに撒き、37℃で一
晩培養を行い、形質転換株を得た。得られたクローンか
らアルカリSDS法によりプラスミドの精製、抽出を行
い、酵母発現用LDHベクターであるpYLD1を取得した(図
1)。
【0039】なお、本発明の組換えベクターpYLD1は大
腸菌に導入され(名称:「E. coli pYLD1」)、工業技
術院生命工学工業技術研究所(茨城県つくば市東1丁目
1番3号)に、FERM P-17621として寄託されている(寄
託日:平成11年10月26日)。
腸菌に導入され(名称:「E. coli pYLD1」)、工業技
術院生命工学工業技術研究所(茨城県つくば市東1丁目
1番3号)に、FERM P-17621として寄託されている(寄
託日:平成11年10月26日)。
【0040】2.組換えベクターの宿主への導入 宿主である酵母Saccharomyces cerevisiae YPH500株をY
PD培地にて30℃で対数増殖期(O.D. 1.0以下)まで培養
を行い、集菌(3000rpm, 2分)及びTEバッファー(10mM
Tris, 1mM EDTA, pH7.5)による洗浄を行った後、0.5Mの
酢酸リチウム液に懸濁した。上記菌体100μlに1μg のp
YDL1と1μgのキャリアーDNA(サケ精子DNA)を添加し
た。これに800μlのTLP(40% PEG、0.1M酢酸リチウム、1
0mM Tris、1mM EDTA)を加え、室温に40分静置した後、4
2℃で10分間熱ショックを与えた。その後菌体を遠心分
離し(1200rpm, 10秒)、TEバッファーで洗浄を行い、2
00μlのTEに懸濁した後選択培地で30℃で2日間培養を行
い、形質転換株(YPLD1)を取得した。
PD培地にて30℃で対数増殖期(O.D. 1.0以下)まで培養
を行い、集菌(3000rpm, 2分)及びTEバッファー(10mM
Tris, 1mM EDTA, pH7.5)による洗浄を行った後、0.5Mの
酢酸リチウム液に懸濁した。上記菌体100μlに1μg のp
YDL1と1μgのキャリアーDNA(サケ精子DNA)を添加し
た。これに800μlのTLP(40% PEG、0.1M酢酸リチウム、1
0mM Tris、1mM EDTA)を加え、室温に40分静置した後、4
2℃で10分間熱ショックを与えた。その後菌体を遠心分
離し(1200rpm, 10秒)、TEバッファーで洗浄を行い、2
00μlのTEに懸濁した後選択培地で30℃で2日間培養を行
い、形質転換株(YPLD1)を取得した。
【0041】〔実施例2〕 乳酸発酵 乳酸発酵の原料であるさつまいも(100g)を洗浄及び
破砕した後、液化・糖化槽に入れ、120℃の蒸気で15分
処理した。原料100gに対し0.2Lの水を加えた後、市販
の酵素(ターマミル(ノバ社)及びスミチーム(新日本
化学社))を1.0g(原料と水の総重量に対して1%)
添加した。温度60℃で15〜20時間保持し、原料の液化及
び糖化を行った。
破砕した後、液化・糖化槽に入れ、120℃の蒸気で15分
処理した。原料100gに対し0.2Lの水を加えた後、市販
の酵素(ターマミル(ノバ社)及びスミチーム(新日本
化学社))を1.0g(原料と水の総重量に対して1%)
添加した。温度60℃で15〜20時間保持し、原料の液化及
び糖化を行った。
【0042】上記のようにして得られた原液を遠心分離
(10,000rpm)にかけ、固形分(リグニン等)を分離し
た。続いて原液に尿素及び硫安を原液重量比で各0.5%
添加して発酵原液とし、実施例1で得られた乳酸生成菌Y
PLD1を用いて以下の発酵に使用した。
(10,000rpm)にかけ、固形分(リグニン等)を分離し
た。続いて原液に尿素及び硫安を原液重量比で各0.5%
添加して発酵原液とし、実施例1で得られた乳酸生成菌Y
PLD1を用いて以下の発酵に使用した。
【0043】培地は、上記さつまいも糖化液を用いた。
発酵は、温度30℃、菌体密度25%(湿重量ベース)、基
質濃度10%(バッチ発酵の初期濃度)、発酵時間20〜24
時間で行った。その結果、2〜5%の乳酸が得られた。
発酵は、温度30℃、菌体密度25%(湿重量ベース)、基
質濃度10%(バッチ発酵の初期濃度)、発酵時間20〜24
時間で行った。その結果、2〜5%の乳酸が得られた。
【0044】この発酵液を遠心分離装置又はフィルター
にかけて菌体と液分とを分離し、乳酸の液分の採取(精
製・濃縮)を行った。液分の精製・濃縮は、マイクロア
シライザー(旭化成社)を用いた。電気透析の処理条件
は、印加電圧15V(セルあたり1.5V×10セル)、液温40
℃である。電気透析後、除去できなかったアミノ酸、無
機イオン(K,Ca,Mg等)、有機酸(クエン酸、リンゴ酸
等)を、クロマト分離装置(擬似移動層クロマト装置ト
レソーネ(オルガノ社))にかけて除去した。蒸発缶に
より水分を蒸発させ、90%の乳酸水溶液を得た。
にかけて菌体と液分とを分離し、乳酸の液分の採取(精
製・濃縮)を行った。液分の精製・濃縮は、マイクロア
シライザー(旭化成社)を用いた。電気透析の処理条件
は、印加電圧15V(セルあたり1.5V×10セル)、液温40
℃である。電気透析後、除去できなかったアミノ酸、無
機イオン(K,Ca,Mg等)、有機酸(クエン酸、リンゴ酸
等)を、クロマト分離装置(擬似移動層クロマト装置ト
レソーネ(オルガノ社))にかけて除去した。蒸発缶に
より水分を蒸発させ、90%の乳酸水溶液を得た。
【0045】
【発明の効果】本発明により、乳酸の製造方法が提供さ
れる。本発明では、アンモニア等のアルカリ(中和剤)
を添加・回収する工程がないため操作が簡便であり、生
産性が上昇し、さらに、高価なバイポーラ膜を使用する
必要がないためコスト低減を図ることができる。
れる。本発明では、アンモニア等のアルカリ(中和剤)
を添加・回収する工程がないため操作が簡便であり、生
産性が上昇し、さらに、高価なバイポーラ膜を使用する
必要がないためコスト低減を図ることができる。
【0046】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Toyota Motor Corporation <120> Method of producing lactic acid <130> P99-0464 <140> <141> <160> 1 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Synthetic DNA <220> <221> modified base <222> 3 <223> i <220> <221> modified base <222> 6 <223> i <220> <221> modified base <222> 9 <223> i <220> <221> modified base <222> 12 <223> i <220> <221> modified base <222> 15 <223> i <220> <221> modified base <222> 18 <223> i <220> <221> modified base <222> 21 <223> i <220> <221> modified base <222> 24 <223> i <220> <221> modified base <222> 30 <223> i <400> acngcnccng cnccnatnac ngcnagtttn gt 32
【0047】
【配列表フリーテキスト】配列番号1:合成DNA
【図1】プラスミドpYLD1の構築図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【書類名】 受託番号変更届
【提出日】 平成13年1月19日
【旧寄託機関の名称】 経済産業省産業技術総合研究所
生命工学工業技術研究所
生命工学工業技術研究所
【旧受託番号】 FERM P−17621
【新寄託機関の名称】 経済産業省産業技術総合研究所
生命工学工業技術研究所
生命工学工業技術研究所
【新受託番号】 FERM BP−7423
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:865) C12N 15/00 ZNA (72)発明者 齋藤 聡志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 山口 育男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 早乙女 理 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 4B024 AA03 BA80 CA03 DA11 DA12 EA04 FA02 FA07 GA11 4B064 AD02 BA01 CA05 CA06 CA19 CC07 CC24 CD01 CD12 CD22 DA01 DA10 4B065 AA21Y AA30Y AA62X AA63X AA69X AA72X AA77X AA79X AA80X AB01 AC05 AC14 BA02 BB02 BB12 BB26 BC02 CA10 CA41 CA44
Claims (5)
- 【請求項1】 糖化原料を、耐酸性乳酸生成微生物を用
いて発酵させ、得られる発酵液から乳酸を採取すること
を特徴とする乳酸の製造方法。 - 【請求項2】 発酵が、中和剤で処理することなく行わ
れるものである請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 耐酸性乳酸生成微生物が、pH6以下の条
件でも乳酸発酵することができるものである請求項1又
は2記載の製造方法。 - 【請求項4】 耐酸性乳酸生成微生物が、乳酸生成遺伝
子を組み込んだ組換えベクターにより形質転換されたも
のである請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方
法。 - 【請求項5】 微生物が酵母菌又はカビである請求項1
〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000018826A JP2001204464A (ja) | 2000-01-27 | 2000-01-27 | 乳酸の製造方法 |
PCT/JP2001/000552 WO2001055363A1 (fr) | 2000-01-27 | 2001-01-26 | Production d'acide lactique |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000018826A JP2001204464A (ja) | 2000-01-27 | 2000-01-27 | 乳酸の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001204464A true JP2001204464A (ja) | 2001-07-31 |
Family
ID=18545617
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000018826A Pending JP2001204464A (ja) | 2000-01-27 | 2000-01-27 | 乳酸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001204464A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2008035727A (ja) * | 2006-08-02 | 2008-02-21 | Toyota Motor Corp | 出芽酵母の乳酸耐性又は生産性を向上させる多重遺伝子破壊の組み合わせ |
JP2009517045A (ja) * | 2005-11-23 | 2009-04-30 | ネイチャーワークス・エル・エル・シー | L−又はd−ラクタート:フェリチトクロームc酸化還元酵素遺伝子が機能しない乳酸産生酵母 |
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EP2147976A2 (en) | 2005-10-14 | 2010-01-27 | Toray Industries, Inc. | Yeast and method of producing L-lactic acid |
WO2011021629A1 (ja) | 2009-08-21 | 2011-02-24 | 旭硝子株式会社 | 形質転換体およびその製造方法、ならびに乳酸の製造方法 |
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KR102088764B1 (ko) * | 2018-10-01 | 2020-03-16 | 경북대학교 산학협력단 | 커피 찌꺼기를 이용한 젖산 생산 방법 |
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US11898173B2 (en) | 2020-06-24 | 2024-02-13 | Sk Innovation Co., Ltd. | Recombinant acid-resistant yeast having improved lactic-acid-producing ability |
-
2000
- 2000-01-27 JP JP2000018826A patent/JP2001204464A/ja active Pending
Cited By (17)
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