JP2001203696A - 人工衛星搭載用データバス制御方法、そのシステム - Google Patents

人工衛星搭載用データバス制御方法、そのシステム

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JP2001203696A JP2000010771A JP2000010771A JP2001203696A JP 2001203696 A JP2001203696 A JP 2001203696A JP 2000010771 A JP2000010771 A JP 2000010771A JP 2000010771 A JP2000010771 A JP 2000010771A JP 2001203696 A JP2001203696 A JP 2001203696A
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Abstract

(57)【要約】 【解決すべき課題】 人工衛星搭載データバスシステム
に対して、従来の定期的・固定長のテレメトリ収集機能
に加え、可変長・非周期のパケット送受信機能を提供す
ることにある。 【課題を解決するための手段】 複数の通信端末とデー
タバス制御装置との間で周期的に通信を行う周期的処理
時間帯と、前記複数の通信端末と前記データバス制御装
置との間で非周期的に通信を行う非周期的処理時間帯と
を独立に設け、各非周期的処理時間帯に優先的に通信す
る通信端末を予め決定しておく。スケジュールに基づい
て、該非周期的処理時間帯に優先的に通信を行う通信端
末に対して通信要求の収集(ポーリング)を行い、通信
端末より通信要求があった場合、伝送するデータ量を複
数パケットの伝送を行う時間で平均化したものが、割り
当てた許容帯域以下である場合には伝送を許可し、非周
期的処理時間帯に一つの可変長パケットを通信端末から
伝送させる。割り当てた許容帯域以上である場合には伝
送を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工衛星搭載装置
間のデータ通信や、地上局からの人工衛星管制制御用コ
マンド及びテレメトリデータの送受信に用いられる人工
衛星搭載用データバスの制御技術に関し、特に従来から
の固定周期、固定長のデータ通信に加え、非周期、可変
長パケットデータ通信を可能にした人工衛星搭載用デー
タバス制御方法及びそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の人工衛星データバスシステムにつ
き第1図を参照して説明する。
【0003】図1において、従来の衛星データバスシス
テムでは、データバス制御装置1により各衛星搭載装置
〜3から収集されたテレメトリデータは、パルス
符号化変調(PCM)方式により時分割多重化され、地
上局に向けて送信されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このP
CMフレーム方式の人工衛星データバスシステムにおい
ては、次のような課題があった。
【0005】第1の課題は、衛星搭載装置3〜3
特定のテレメトリは一定の周期ごとにやってくる特定の
固定時間タイムスロットにより地上局へ伝送されるた
め、固定長(通常は8ビット)のテレメトリデータしか
伝送できなかったということである。
【0006】第2の課題は、データバス制御装置1はあ
る衛星搭載装置3〜3の特定のテレメトリを特定の
タイムスロットにおいて常に伝送しなければならないた
め、全ての伝送順序及びタイミングは衛星打ち上げに先
立って全て決まっていなければならず通信の柔軟性に欠
けていたということである。
【0007】コンピュータ間の会話型の通信では、比較
的短い情報をやりとりしてデータ処理を進めてゆく例が
多い。 この場合、従来のデータバス方式では一連の処
理が終わるまで、実際に情報が送られていない間、たと
えばコンピュータが考えている間も伝送路をつないだま
まの状態にしておかなければならず、データバス帯域の
有効利用の観点から不利であった。
【0008】その他データバス方式としては、地上のロ
ーカルエリアネットワーク(LAN)において多く利用
されているイーサネット方式が存在するが、この方式に
よれば可変長パケットを不定期に出力することができる
ため、データバス帯域の有効活用や通信の柔軟性の観点
で有利である反面、同時に複数ノードが通信を開始する
ことによるバス上衝突が起こり得るため、リアルタイム
で必ず送達されなければならないコマンド等が消失して
しまう恐れがあり、通信の信頼度の観点で種々の問題が
あった。
【0009】そこで、本発明の目的は、人工衛星搭載デ
ータバスシステムに対して、従来の定期的・固定長のテ
レメトリ収集機能に加え、可変長・非周期のパケット送
受信機能を提供することにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、より少ないデ
ータバス制御装置の処理能力で実現できる非周期、可変
長パケット伝送可能な人工衛星搭載用データバス制御技
術を提供することにある。
【0011】また、本発明の他の目的は、通信端末から
送信されるパケットの特性によらず、効率的な伝送を行
える人工衛星搭載用データバス制御技術を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決する為の手段】上記本発明の目的は、複数
の通信端末とデータバス制御装置との間のデータ通信を
制御する人工衛星搭載用データバス制御方法であって、
複数の通信端末とデータバス制御装置との間で周期的に
通信を行う周期的処理時間帯と、前記複数の通信端末と
前記データバス制御装置との間で非周期的に通信を行う
非周期的処理時間帯とを独立に設け、前記非周期処理時
間帯に可変長パケット単位でデータ伝送を行うことを特
徴とする人工衛星搭載用データバス制御方法によって達
成される。
【0013】尚、上記本発明の好ましい形態として、複
数の通信端末からの非周期的処理時間帯における通信要
求の収集(ポーリング)を時分割して行うが好ましい。
【0014】また、上記本発明の好ましい形態として、
各非周期的処理時間帯に優先的に通信する通信端末を予
め決定してスケジュール化しておき、前記スケジュール
に基づいて、通信要求の処理を行うことが好ましい。
【0015】また、上記本発明の好ましい形態として、
非周期的処理時間帯内に優先的に通信する通信端末から
通信要求がない場合、前記非周期的処理時間帯を他の通
信端末との通信に割り当てることが好ましい。
【0016】また、上記本発明の好ましい形態として、
非周期処理時間帯に行われる通信端末からの通信要求を
複数パケットの伝送を行う時間により平均化することが
好ましい。
【0017】上記本発明の目的は、複数の通信端末とデ
ータバス制御装置との間のデータ通信を制御する人工衛
星搭載用データバス制御方法であって、複数の通信端末
とデータバス制御装置との間で周期的に通信を行う周期
的処理時間帯と、前記複数の通信端末と前記データバス
制御装置との間で非周期的に通信を行う非周期的処理時
間帯とを独立に設けるステップと、前記非周期的処理時
間帯における許容帯域を各通信端末に割り当てるステッ
プと、前記非周期的処理時間帯における各通信端末に対
しての通信要求の収集(ポーリング)を時分割し、各非
周期的処理時間帯に優先的に通信する通信端末を予め決
定してスケジュール化するステップと、前記スケジュー
ルに基づいて、該非周期的処理時間帯に優先的に通信を
行う通信端末に対して通信要求の収集(ポーリング)を
行うステップと、通信要求の収集の結果、通信端末より
通信要求があった場合、伝送するデータ量を複数パケッ
トの伝送を行う時間で平均化したものが、前記割り当て
た許容帯域以下である場合には伝送を許可し、前記割り
当てた許容帯域以上である場合には伝送を抑制するステ
ップと、伝送が許可された一つの非周期的処理時間帯内
に一つの可変長パケットを通信端末から伝送するステッ
プとを有することを特徴とする人工衛星搭載用データバ
ス制御方法によって達成される。
【0018】尚、上記伝送許可の判定は、下記式、 BWalloc:割り当てた許容帯域 L(n):n番目のパケット長 Tmp:通信端末がn番目のパケット伝送要求をセット
してから(n+m)番目のパケット伝送要求をセットでき
るようになるまでの時間に基づいて判定されることが好
ましい。
【0019】また、上記本発明の好ましい形態として、
該非周期的処理時間帯内に優先的に通信を行う通信端末
から通信要求がない場合、前記非周期的処理時間帯を他
の通信端との通信に割り当てるステップを更に有するこ
とが好ましい。
【0020】上記本発明の目的は、複数の通信端末とデ
ータバス制御装置との間のデータ通信を制御する人工衛
星搭載用データバス制御システムであって、複数の通信
端末とデータバス制御装置との間で周期的に通信を行う
周期的処理時間帯と、前記複数の通信端末と前記データ
バス制御装置との間で非周期的に通信を行う非周期的処
理時間帯とを独立に設け、各非周期的通信処理時間に対
して優先的に通信を行う通信端末の番号を記したスケジ
ュールテーブルと、前記スケジュールテーブルに記載さ
れた番号の通信端末に対して通信要求の収集(ポーリン
グ)を行う手段と、前記通信端末より通信要求があった
場合、伝送しようとするデータ量を複数パケットの伝送
を行う時間により平均化したものが、前記通信端末に割
り当てた許容帯域以下である場合には伝送を許可し、前
記割り当てた許容帯域以上である場合には伝送を抑制す
る制御手段と、伝送を許可した場合、前記通信端末の非
周期的通信処理時間内に一つの可変長パケットの伝送を
許容する手段とを有することを特徴とする人工衛星搭載
用データバス制御システムによって達成される。
【0021】尚、前記制御手段は、下記式、 BWalloc:割り当てた許容帯域 L(n):n番目のパケット長 Tmp:通信端末がn番目のパケット伝送要求をセット
してから(n+m)番目のパケット伝送要求をセットでき
るようになるまでの時間に基づいて判定することが好ま
しい。
【0022】また、上記本発明の好ましい形態として、
該非周期的処理時間帯内に優先的に通信を行う通信端末
から通信要求がない場合、前記非周期的処理時間帯を他
の通信端末との通信に割り当てる手段を更に有すること
が好ましい。
【0023】上記の本発明は、周期的に繰り返される非
周期的通信処理時間に対して優先的に通信を行う通信端
末の番号を記した非周期的通信処理スケジュールテーブ
ルを有しており、かつ一つの非周期的通信処理時間内に
は一つのパケット伝送のみを許容することを特徴として
いる。即ち、伝送可能なパケットには最大長が存在し、
それは非周期的通信処理時間内に伝送しうる最大のパケ
ット長(以下、MTU:Maximum Transmission Unitと
称す)となる。
【0024】上記非周期的通信処理スケジュールテーブ
ルは、各非周期的通信処理時間に対して固定的に第一番
目に通信する通信端末の番号を割り付けており、データ
バス制御装置は非周期通信スケジュールテーブルに従っ
て、当該非周期的通信処理時間に通信すべき通信端末の
番号を容易に取得させるという作用を有する。
【0025】従って、データバス制御装置はある非周期
的通信処理時間に通信すべき通信端末を決定するために
必要とされる処理を少なくできるばかりでなく、通信端
末間の割り当て帯域量の不均一を予め非周期通信スケジ
ュールテーブルに反映しておく(割り当て帯域が大きな
通信端末には単位時間当たりの非周期的通信処理時間を
より多く割り当てる)ことにより、従来のシステムと同
様に非周期的なパケット転送トランザクションを効率よ
く汎用的に扱える。
【0026】また、本発明によるデータバス制御装置
は、割り当て帯域超過判定を、 と計算することにより、通信端末からのパケット伝送要
求を複数パケット伝送を行う時間間隔で平均化されるた
め通信端末からのパケット発生頻度特性の不均一性に対
して柔軟に対応ができる。尚、式中、BWallocは
割り当てた許容帯域であり、L(n)はn番目のパケッ
ト長であり、TmPは通信端末がn番目のパケット伝送
要求をセットしてから(n+m)番目のパケット伝送要求
をセットできるようになるまでの時間である。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して詳細に説明する。
【0028】図1は本発明の一実施の形態として、人工
衛星搭載用データバスシステムを示した図である。
【0029】図1中、1はデータバス制御装置であり、
〜2は通信端末であり、3〜3は衛星搭載装
置であり、4はデータバスである。
【0030】データバス制御装置1は、データバス4及
び通信端末2〜2を介して、地上局から受信した衛
星搭載装置3〜3の制御用コマンドの分配や衛星搭
載装置3〜3の動作状態を示すテレメトリデータの
収集制御を行う。
【0031】データバス4上の通信は、全てデータバス
制御装置1からのある定まった形式の指令により開始さ
れる。
【0032】通信端末2〜2は、データバス4経由
でデータバス制御装置1から送信されるデータ送信指令
に従い、衛星搭載装置3〜3からのテレメトリデー
タをデータバス制御装置1に向けて送信する。また、デ
ータ受信指令に従って衛星搭載装置3〜3の制御用
コマンドをデータバス制御装置1から受信し、衛星搭載
装置3〜3に伝送する。
【0033】ここでデータバス制御装置1の構成につい
て更に詳細に説明する。
【0034】図2はデータバス制御装置1の構成を示す
構成図である。
【0035】データバス制御装置1は、バス制御部20
1、読み書き可能メモリ(RAM)部202、バスイン
タフェース部203、フォーマットROM部204、タ
イマ部205及びホストコンピュータ206から構成さ
れる。
【0036】バス制御部201はプログラムされた多数
の状態機械を含み、タイマ部205からの処理タイミン
グ信号207に基づいて、一連のデータ転送動作を実行
する。 更に、バス制御部201は、データ送信/受信
の目的に使用する指令のほかに、通信端末2〜2
対して処理タイミングの区切りを示す同期指令や、非周
期パケット通信要求収集(ポーリング)指令、及び非周
期パケット通信終了指令を出力する機能も有する。
【0037】RAM部202は、データバスを介して送
受信される通信データ208を一時格納し、ホストコン
ピュータ206との間のバッファの役目をする。
【0038】バスインタフェース部203は、バス制御
部201から出力されるデータ送信/受信等の通信指令
209の電気的レベルを調整し、データバス4経由で通
信端末2〜2との間で送受信する。
【0039】フォーマットROM部204は、データバ
ス上で周期的に実行されるデータ送受信等の通信スケジ
ュール210を記憶するために用いられ、バス制御部2
01により読み出され使用される。
【0040】タイマ部205はデータバス通信の処理タ
イミング信号207を生成する。
【0041】ホストコンピュータ部206はデータバス
を介して衛星の運用制御を実行するコンピュータであ
り、地上局に対するテレメトリの編集・送信処理や、地
上局からのコマンドの受信・実行処理を行う。また、ホ
ストコンピュータ206は内部に非周期通信スケジュー
ルテーブル211を具備している。この非周期的通信処
理スケジュールテーブル211は、図3に示しされるよ
うに各非周期的通信処理時間において優先的に通信すべ
き通信端末の番号が記載されたテーブルである。バス制
御部201は、非周期通信スケジュールテーブル211
より、当該非周期的通信処理時間に通信すべき通信端末
の番号を容易に取得することが出来る。
【0042】続いて、通信端末2〜2について更に
詳細に説明する。
【0043】図4は通信端末2〜2の構成を示す構
成図である。
【0044】通信端末2〜2は、通信処理部30
1、読み書き可能メモリ(RAM)部302、バスイン
タフェース部303、及び衛星搭載装置インタフェース
部304とから構成されている。
【0045】通信処理部301は、データバス4経由で
送信されるデータバス制御装置1からの各種指令306
を解読し、データ送受信指令であればRAM部302と
の間でデータを送受信し、同期指令であれば衛星搭載装
置インタフェース部304に同期信号305を、通信終
了指令であれば衛星搭載装置インタフェース部304に
通信終了信号308を出力するものである。 また、通
信要求収集指令であれば、衛星搭載装置3〜3から
の通信要求信号309をデータバス制御装置1に伝達す
る。
【0046】RAM部302は、データバス処理部1か
らのデータ送信指令にともなう通信データ307を一時
的に蓄え、衛星搭載装置3〜3との間でのバッファ
として用いられる。 典型的なものとしては、非周期通
信時間帯に通信される可変長パケットを格納する。
【0047】バスインタフェース部303は、データバ
ス4上のデータ送信/受信に用いられる電気的レベルと
通信端末2内で用いられる電気的レベルの相互変換を行
う。
【0048】衛星搭載装置インタフェース部304は、
RAM部302との間で通信データ307を、通信制御
部301との間で同期信号305、通信要求信号30
9、及び通信終了信号308に関するインタフェースを
とり、これらの情報を衛星搭載装置3〜3との間で
入出力する。
【0049】次に本実施の形態における人工衛星搭載用
データバスシステムの動作を説明する。
【0050】図5は本実施の形態におけるデータバス制
御装置1における具体的な処理フローであり、図6はデ
ータバス制御装置が通信端末#1からパケットを収集す
るタイムチャートである。以下、図5、図6を用いて本
実施例における非周期パケット収集処理のフローを説明
する。 尚、本実施の形態の説明では、非周期的通信処
理スケジュールテーブルとして、図3に示される非周期
通信スケジュールを用いるものとする。そして、非周期
的通信処理スケジュールテーブルによれば、処理フレー
ム10個を一つの単位として構成されており、通信端末
#1に5Hz、#2に2Hz、#4〜6に1Hzの周期
で非周期通信処理時間を割り当てるものとする。この場
合、仮にMTUを1024octetsと仮定すると、各々BWallo
cとして最大5120Bytes/sec、2048Bytes/sec、1024Bytes
/secまで設定が可能となる。
【0051】また、本実施の形態では、通信端末2
からの非周期的通信処理時間帯における非周期パケ
ット伝送要求の平均化を連続した2パケットで行うもの
とする。データバス制御装置1は、非周期的通信処理時
間において、非周期通信スケジュールテーブルに基づき
要求を収集する通信端末を取得し、当該通信端末から非
周期パケット伝送要求が存在するかポーリングを行い、
要求がある場合は、下記式(1)に従い、割り当て帯域
超過の有無を判定する。
【0052】 尚、式(1)中、BWallocは割り当てた許容帯域
であり、L(n)はn番目のパケット長であり、T2P
は通信端末がn番目のパケット伝送要求をセットしてか
ら2番目のパケット伝送要求をセットできるようになる
までの時間である。
【0053】上述の条件を適用し、図5の処理フローを
説明する。
【0054】まず初期化処理を行う(Step 10
0)。この初期化処理は、割り当て帯域超過計算の初期
値(T2P、T2Pb)として、データバス制御装置1はMTU/B
Wallocから計算される値を使用する。尚、T2Pは、通
信端末がn番目のパケット伝送要求をセットしてからn+
2番目のパケット伝送要求をセットできるようになるま
での時間であり、T2Pbはn+1番目のパケット伝送要
求をセットしてからn+2番目のパケット伝送要求をセ
ットできるようになるまでの時間である。
【0055】続いて、非周期通信スケジュールテーブル
に従って、優先的に通信を行う通信端末にポーリングを
行う(Step 101)。
【0056】伝送要求がある場合(Step 10
2)、伝送を要求するバケット長を取得する(Step
103)。そして、式(1)に基づき割り当て帯域超
過の有無を判定する(Step 104)。一方、伝送
要求がない場合(Step 102)、T2Pの値を更
新する(Step 107)。
【0057】判定の結果、超過していなければ同通信端
末からパケットを収集する(Step 105)。そし
て、T2P及びT2Pbをリセットし(Step 106)
し、T2Pの値を更新する(Step 107)。一
方、判定の結果、超過している場合には当該非周期的通
信時間でのパケット収集は抑制され、T2Pの値を更新
する(Step 107)。
【0058】続いて、通信端末#1を例にとり、図6の
タイムチャートを用いてより具体的な動作を説明する。
尚、通信端末#1は0.6秒周期で768octetsのパケットを
周期的に出力し、任意の周期で短い応答パケットを出力
する特性を有しているものとする。また、BWallocとし
て最大5120Bytes/secを割り当てることができるが、余
裕を取ってBWallocとして(768+32)/0.6=1333Bytes/sec
とする。
【0059】図6は0.1秒ごとのタイムチャートであ
り、1からHまでの記号は通信端末#1に対するポーリ
ングのタイミングを、L0〜L6は伝送したいパケット
長を、T2Pは通信端末#1がn番目のパケット伝送要
求をセットしてからn+2番目のパケット伝送要求をセ
ットできるようになるまでの時間を、それぞれ示してい
る。
【0060】まず、割り当て帯域超過計算の初期値(T2
P、T2Pb)として、データバス制御装置1はMTU/BWalloc
から計算される値を使用するため、一つ目のパケットは
要求をポーリングした処理フレームで必ず収集される
(図6ののタイミング)。通信端末#1は次の周期的
パケット出力周期(図6ののタイミング)で次のパケ
ットL1=768octetsの送信を要求する。そして、デー
タ制御装置では通信端末からの帯域超過計算を式(1)
に基づき計算する。すると、(L0+L1)/T2P=1536/1.368=1
123≦Bwalloc=1333となり帯域以内であるので伝送を許
可する。
【0061】続いて図6ののタイミングでL2=768o
ctetsの送信要求があると、上述と同様に帯域超過計算
を式(1)に基づき計算する。すると、(L1+L2)/T2P=15
36/1.2=1280≦Bwalloc=1333となり帯域以内であるので
伝送を許可する。
【0062】続いて図6ののタイミングでL3=32oc
tetsの送信要求があると、上述と同様に帯域超過計算を
式(1)に基づき計算する。すると、(L2+L3)/T2P=800/
1.0=800≦Bwalloc=1333となり帯域以内であるので伝送
を許可する。
【0063】続いて図6のAのタイミングでL4=768oc
tetsの送信要求があると、上述と同様に帯域超過計算を
式(1)に基づき計算する。すると、(L3+L4)/T2P=800/
1.0=800≦Bwalloc=1333となり帯域以内であるので伝送
を許可する。
【0064】続いて図6のDのタイミングでL5=768o
ctetsの送信要求があると、上述と同様に帯域超過計算
を式(1)に基づき計算する。すると、(L4+L5)/T2P=15
36/0.8=1920>Bwalloc=1333となり許容帯域を超過して
いるので、許容帯域内になるまで伝送の要求を抑制す
る。そして、図6のFのタイミングで、(L4+L5)/T2P=15
36/1.2=1280≦Bwalloc=1333となって許容帯域内になる
ので、伝送を許可する。従って、その次のL5の発生タイ
ミングまでの間に2回の伝送空きポーリングタイミング
(図5のBとCのタイミング)を他の通信端末に提供す
ることができる。
【0065】このように本実施の形態では、一つの処理
フレームにおいて1つのパケットの処理を行うのみであ
るため、100ミリ秒に1回処理を行うのみで良く、処理負
荷が著しく低減される。これにより、より低性能の計算
機を適用するのみで良く、システム実現コストの低減効
果がある。
【0066】さらに本実施の形態では、通信端末からの
要求帯域を式に基づき計算しているため、通信端末から
送信されるパケット発生頻度の不均一性に対して柔軟に
対応することができる。その様子が図6のL3=32octets
の伝送要求以降のタイムチャートに現れている。
【0067】図6の〜のタイミングでは、周期的な
768octetsのパケット送信要求に続き非周期に32octets
(L3)の応答パケットが要求されている。L3は短いパケ
ットであるためすぐ帯域内となり、即座に(図6のの
タイミングで)伝送される。そのすぐ次の処理フレーム
は周期的に発生する768octetsパケットの発生タイミン
グであるため、通信端末#1はその伝送(L4)を要求す
る。式3による帯域計算の結果、これは即座に(図6の
Aのタイミング)で伝送される。従って、その次のL5の
発生タイミングまでの間に2回の伝送空きポーリングタ
イミング(図6のBとCのタイミング)を他の通信端末
に提供することができる。
【0068】尚、本実施例では図6の処理をホストコン
ピュータによるソフトウェア処理と仮定したが、これは
ハードウェアにより構成してもよい。
【0069】また、本実施の形態では、帯域計算の平均
化区間を連続2パケットで行っているが、帯域計算の平
均化区間を連続2パケットではなく連続3パケット、連
続4パケット、…とすることも容易に考えられる。例と
して、連続3パケットで平均化する場合の計算式を式
(2)に示す。
【0070】 尚、式(2)中、BWallocは割り当てた許容帯域
であり、L(n):n番目のパケット長であり、T3P
は通信端末がn番目のパケット伝送要求をセットしてか
ら(n+3)番目のパケット伝送要求をセットできるよう
になるまでの時間である。
【0071】この例によれば、3種類の発生頻度の異な
るパケットソースを有する通信端末にも対応させること
ができるため、より柔軟な構成となる。この構成変更
は、拡張性に富むため、入手可能なデータバス制御装置
の処理能力に見合った適切な構成を取ることができる。
【0072】本発明の他の実施の形態として、基本的構
成は上記の通りであるが、リクエストポーリングのタイ
ミングで優先的通信端末からの要求がなかった場合につ
いてさらに工夫している。その処理フローを図7に示
す。本図において、有線通信端末からのパケット伝送要
求がない場合は、同一処理フレームにおいて非優先通信
端末からも伝送要求を取得するようになっている(St
ep 200)。
【0073】このように、他の実施の形態では、データ
バスの無通信時間を極力埋めるように動作するため、さ
らに効率の良い通信を行うことができるのみならず、処
理フレーム毎に優先端末/非優先端末の区別を行うこと
により、各通信端末毎に確実に契約帯域を守る構成を取
ることができる。
【0074】
【発明の効果】本発明は、以下のような効果を奏する。
【0075】第1の効果は、データバス制御装置の処理
負荷を軽減できることにある。その理由は、伝送単位を
パケット単位としたためである。
【0076】第2の効果は、通信端末のパケット発生頻
度特性のばらつきに対して効率よく柔軟に対応できるこ
とにある。その理由は、通信端末毎の通信帯域の計算を
連続する複数パケットに渡り平均化するためである。
【0077】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施の形態として、人工衛星
搭載用データバスシステムを示した図である。
【図2】図2はデータバス制御装置1の構成を示す構成
図である。
【図3】非周期的通信処理スケジュールテーブルの例を
示した図である。
【図4】図4は通信端末2〜2の構成を示す構成図
である。
【図5】図5は本実施の形態におけるデータバス制御装
置1における具体的な処理フローである。
【図6】図6はデータバス制御装置が通信端末#1から
パケットを収集するタイムチャートである。
【図7】図7は他の実施の形態におけるフローチャート
である。
【符号の説明】
1 データバス制御装置 2〜2 通信端末 3〜3 衛星搭載装置 4 データバス

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の通信端末とデータバス制御装置と
    の間のデータ通信を制御する人工衛星搭載用データバス
    制御方法であって、 複数の通信端末とデータバス制御装置との間で周期的に
    通信を行う周期的処理時間帯と、前記複数の通信端末と
    前記データバス制御装置との間で非周期的に通信を行う
    非周期的処理時間帯とを独立に設け、前記非周期処理時
    間帯に可変長パケット単位でデータ伝送を行うことを特
    徴とする人工衛星搭載用データバス制御方法。
  2. 【請求項2】 複数の通信端末からの非周期的処理時間
    帯における通信要求の収集(ポーリング)を時分割して
    行うことを特徴とする請求項1に記載の人工衛星搭載用
    データバス制御方法。
  3. 【請求項3】 各非周期的処理時間帯に優先的に通信す
    る通信端末を予め決定してスケジュール化しておき、前
    記スケジュールに基づいて、通信要求の処理を行うこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の人工衛星搭
    載用データバス制御方法。
  4. 【請求項4】 非周期的処理時間帯内に優先的に通信す
    る通信端末から通信要求がない場合、前記非周期的処理
    時間帯を他の通信端末との通信に割り当てることを特徴
    とする請求項3に記載の人工衛星搭載用データバス制御
    方法。
  5. 【請求項5】 非周期処理時間帯に行われる通信端末か
    らの通信要求を複数パケットの伝送を行う時間により平
    均化することを特徴とする請求項1から請求項4のいず
    れかに記載の人工衛星搭載用データバス制御方法。
  6. 【請求項6】 複数の通信端末とデータバス制御装置と
    の間のデータ通信を制御する人工衛星搭載用データバス
    制御方法であって、 複数の通信端末とデータバス制御装置との間で周期的に
    通信を行う周期的処理時間帯と、前記複数の通信端末と
    前記データバス制御装置との間で非周期的に通信を行う
    非周期的処理時間帯とを独立に設けるステップと、 前記非周期的処理時間帯における許容帯域を各通信端末
    に割り当てるステップと、 前記非周期的処理時間帯における各通信端末に対しての
    通信要求の収集(ポーリング)を時分割し、各非周期的
    処理時間帯に優先的に通信する通信端末を予め決定して
    スケジュール化するステップと、 前記スケジュールに基づいて、該非周期的処理時間帯に
    優先的に通信を行う通信端末に対して通信要求の収集
    (ポーリング)を行うステップと、 通信要求の収集の結果、通信端末より通信要求があった
    場合、伝送するデータ量を複数パケットの伝送を行う時
    間で平均化したものが、前記割り当てた許容帯域以下で
    ある場合には伝送を許可し、前記割り当てた許容帯域以
    上である場合には伝送を抑制するステップと、 伝送が許可された一つの非周期的処理時間帯内に一つの
    可変長パケットを通信端末から伝送するステップとを有
    することを特徴とする人工衛星搭載用データバス制御方
    法。
  7. 【請求項7】 伝送許可の判定は、下記式、 BWalloc:割り当てた許容帯域 L(n):n番目のパケット長 Tmp:通信端末がn番目のパケット伝送要求をセット
    してから(n+m)番目のパケット伝送要求をセットでき
    るようになるまでの時間に基づいて判定されることを特
    徴とする請求項6に記載の人工衛星搭載用データバス制
    御方法。
  8. 【請求項8】 該非周期的処理時間帯内に優先的に通信
    を行う通信端末から通信要求がない場合、前記非周期的
    処理時間帯を他の通信端末との通信に割り当てるステッ
    プを更に有することを特徴とする請求項6又は請求項7
    に記載の人工衛星搭載用データバス制御方法。
  9. 【請求項9】 複数の通信端末とデータバス制御装置と
    の間のデータ通信を制御する人工衛星搭載用データバス
    制御システムであって、 複数の通信端末とデータバス制御装置との間で周期的に
    通信を行う周期的処理時間帯と、前記複数の通信端末と
    前記データバス制御装置との間で非周期的に通信を行う
    非周期的処理時間帯とを独立に設け、 各非周期的通信処理時間に対して優先的に通信を行う通
    信端末の番号を記したスケジュールテーブルと、 前記スケジュールテーブルに記載された番号の通信端末
    に対して通信要求の収集(ポーリング)を行う手段と、 前記通信端末より通信要求があった場合、伝送しようと
    するデータ量を複数パケットの伝送を行う時間により平
    均化したものが、前記通信端末に割り当てた許容帯域以
    下である場合には伝送を許可し、前記割り当てた許容帯
    域以上である場合には伝送を抑制する制御手段と、 伝送を許可した場合、前記通信端末の非周期的通信処理
    時間内に一つの可変長パケットの伝送を許容する手段と
    を有することを特徴とする人工衛星搭載用データバス制
    御システム。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、下記式、 BWalloc:割り当てた許容帯域 L(n):n番目のパケット長 Tmp:通信端末がn番目のパケット伝送要求をセット
    してから(n+m)番目のパケット伝送要求をセットでき
    るようになるまでの時間に基づいて判定することを特徴
    とする請求項9に記載の人工衛星搭載用データバス制御
    システム。
  11. 【請求項11】 該非周期的処理時間帯内に優先的に通
    信を行う通信端末から通信要求がない場合、前記非周期
    的処理時間帯を他の通信端末との通信に割り当てる手段
    を更に有することを特徴とする請求項9又は請求項10
    に記載の人工衛星搭載用データバス制御システム。
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