JP2001203184A - 加工装置及び加工方法 - Google Patents

加工装置及び加工方法

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JP2001203184A
JP2001203184A JP2000011032A JP2000011032A JP2001203184A JP 2001203184 A JP2001203184 A JP 2001203184A JP 2000011032 A JP2000011032 A JP 2000011032A JP 2000011032 A JP2000011032 A JP 2000011032A JP 2001203184 A JP2001203184 A JP 2001203184A
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chemical solution
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processed
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English (en)
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俊幸 ▲瀧▼澤
Toshiyuki Takizawa
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬液による加工の均一性及び再現性を保証し
て、ウェハの大口径化に対して拡張性に富んだ加工装置
及び加工方法を提供する。 【解決手段】 加工装置が、加工対象物を載置するため
の台座108と、該加工対象物の被加工面に相対するよ
うに設置されている薬液調整部品105と、を備えてお
り、薬液調整部品105には、台座108に載置された
加工対象物に対して、所定の加工処理のための化学反応
を生じさせる薬液を供給する複数の薬液供給孔101
と、所定の加工処理後の薬液を回収するための複数の薬
液回収孔104とが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大口径のウェハ面
内において、均一性の高い薬液による加工を実現する加
工装置及び加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、加入者系光通信網などを有する高
度情報化社会の実現に向けて、半導体レーザを代表とす
る光能動素子や光機能モジュールの開発が急速に進めら
れている。更に今後は、家庭にまで光ファイバを敷設し
て、各家庭への光通信端末の普及が見込まれている。
【0003】低価格な光通信端末を実現するには、その
内部を構成する光能動素子も低価格化することが必要不
可欠である。そこで、その実現方法の一つとして、ウェ
ハの大口径化が挙げられる。ウェハを大口径化すると、
チップあたりのランニングコストは低減されるため、低
価格化することが可能である。
【0004】しかし、ウェハを大口径化する場合、ウェ
ハ面内の均一な加工性を実現することが重要である。
【0005】ウェハ表面の形状を加工する際には、一般
にエッチング技術が用いられる。最も一般的なエッチン
グ技術として、薬液(液体状エッチャント)を用いるウ
ェットエッチングが挙げられる。ウェットエッチングで
は、ダメージの少ないエッチングを行える反面、薬液の
温度及び混合比率や攪拌条件などを完全に管理すること
は難しく、これらが、ウェハ面内やウェハ間での加工精
度や加工形状のばらつき(加工の不均一性)を起こして
いる要因とされている。
【0006】ウェットエッチングの均一性を向上させる
方法として、ウェハ全体に薬液(液体状エッチャント)
を滴下するスピンエッチング法が挙げられる(例えば、
特開昭63−20834号公報を参照)。これは、回転
する台の上にウェハを設置し、ウェハを回転させながら
薬液をウェハ全体に滴下することで、加工の均一性の向
上を図る方法である。ウェハ表面で反応した薬液は、遠
心力によりウェハの外周に向かって飛ばされる。
【0007】しかし、この方法では、ウェハの大口径化
に伴って、ウェハ外周における反応後の薬液量が増大
し、且つウェハ中心から離れるにつれて運動速度も増大
するため、実際には、ウェハ面内において均一なエッチ
ングを行うことは難しい。
【0008】一方、ウェハ面内での加工の均一性を向上
させる方法として、ドライエッチングが挙げられる。こ
の方法は、反応性を有するガスをウェハにあててエッチ
ングを行なうものであり、ウェハ表面に垂直な方向での
加工性、及びウェハ面内での加工の均一性に優れたエッ
チング技術である。
【0009】しかし、ドライエッチングでは、電界にて
加速した反応性イオンをウェハ表面に照射してエッチン
グを行なうため、ウェハへの物理的なエッチングダメー
ジが発生する。そのため、エッチング面へのエピタキシ
ャル成長といった表面状態に対して敏感なプロセスに対
しては、不都合な問題点を持っている。
【0010】また、メッキ技術においても、ウェハ面内
での加工の均一性の制御については困難が伴う。特に、
メッキでは薬液を用いているため、薬液の攪拌条件によ
って、ウェハ面内におけるメッキ厚の均一性が大きくば
らつく。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、薬液を
用いた従来の加工方法では、ウェハ面内での加工の高い
均一性及び高い再現性の実現が困難である。そのため、
従来の薬液による加工法は、ウェハの大口径化への対応
が困難であり、大口径ウェハに対してもウェハ面内での
加工の均一性及び再現性を十分に達成するためには、更
なる工夫が必要となっている。
【0012】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、その目的は、薬液による加工の均一
性及び再現性を保証して、ウェハの大口径化に対して拡
張性に富んだ加工装置及び加工方法を提供することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の加工装置は、加
工対象物を載置するための台座と、該加工対象物の被加
工面に相対するように設置されている薬液調整部品と、
を備えており、該薬液調整部品には、該台座に載置され
た加工対象物に対して、所定の加工処理のための化学反
応を生じさせる薬液を供給する複数の薬液供給孔と、該
所定の加工処理後の該薬液を回収するための複数の薬液
回収孔と、が設けられていて、そのことによって、前記
の目的が達成される。
【0014】好ましくは、前記薬液調整部品に設けられ
ている前記複数の薬液供給孔及び前記複数の薬液回収孔
は、空間的にお互いに所定の間隔を隔てて形成されてい
る。
【0015】前記薬液調整部品は、該薬液調整部品と前
記加工対象物の前記被加工面との間の間隙が、該薬液調
整部品の自重によって所定の値に制御されるように設置
されていてもよい。
【0016】前記薬液調整部品に設けられている前記複
数の薬液供給孔の各々の口径は、前記複数の薬液回収孔
の各々の口径よりも小さくてもよい。
【0017】前記薬液調整部品は、複数の構成部品を組
み合わせて構成されていてもよい。
【0018】この場合、前記薬液調整部品を形成する前
記複数の構成部品の各々は、前記加工対象物の前記被加
工面に対して垂直な方向にのみ可動であって、該構成部
品と該加工対象物の該被加工面との間の間隙が、該構成
部品の自重によって所定の値に制御されるように設置さ
れていてもよい。
【0019】或いは、前記薬液調整部品を形成する前記
複数の構成部品の各々は、前記加工対象物の前記被加工
面に対して垂直な方向にのみ可動であって、該構成部品
と該加工対象物の該被加工面との間の間隙が、該構成部
品に形成された前記薬物薬液供給孔の内壁に対する前記
薬液の管内摩擦によって、所定の値に制御されるように
設置されていてもよい。
【0020】前記薬液調整部品に設けられている前記複
数の薬液供給孔は、前記加工対象物の前記被加工面に対
してランダムな角度で形成されていてもよい。
【0021】ある実施形態では、前記薬液の供給及び回
収に対する所定の流入出サイクルを実現する制御部が更
に備えられていて、該所定の流入出サイクルは、所定量
の前記薬液が前記複数の薬液供給孔から前記加工対象物
の前記被加工面上に流入した後に、該薬液の流入を停止
し、前記所定の加工処理後の該薬液を該加工対象物の該
被加工面から前記薬液回収孔を介して回収した後に、該
薬液の回収を停止させるものである。
【0022】ある実施形態では、前記薬液回収孔から回
収された前記薬液を前記薬液供給孔から再び供給する循
環系が更に備えられている。
【0023】ある実施形態では、前記薬液調整部品及び
前記台座の少なくとも一方を水平運動させて、前記加工
対象物と該薬液調整部品との間の相対的な運動を生じさ
せる運動機構が更に備えられている。
【0024】この場合には、前記薬液調整部品の前記加
工対象物に相対している部分の面積が、該加工対象物の
前記被加工面の面積よりも小さくてもよい。
【0025】ある実施形態では、本発明の加工装置は、
前記薬液調整部品を導電性材料によって作製して第1の
極性の電極として機能させ、前記加工対象物に電気的に
接触している前記台座を、該第1の極性とは逆の第2の
極性の電極として機能させることにより、メッキ加工を
行うように構成されている。
【0026】ある実施形態では、本発明の加工装置は、
前記薬液調整部品に設けられている前記複数の薬液供給
孔の各々の内壁において、供給される前記薬液に接触す
るような位置に、第1の極性の電極を配置し、前記加工
対象物に電気的に接触している前記台座を、該第1の極
性とは逆の第2の極性の電極として機能させることによ
り、メッキ加工を行うように構成されている。
【0027】前記台座が、お互いに電気的に独立した複
数の電極部として機能するように構成され、該各々の電
極部は、前記薬液調整部品及び前記台座の少なくとも一
方の水平運動による前記加工対象物と該薬液調整部品と
の間の相対的な運動によって、該薬液調整部品がその上
方に位置している期間のみ、所定のメッキ電流を流すよ
うに構成されていてもよい。
【0028】また、本発明の加工装置は、加工対象物を
載置するための台座と、該加工対象物の被加工面に相対
するように設置された多孔質材料製の薬液調整部品と、
を備えており、該薬液調整部品には、該台座に載置され
た加工対象物に対して、所定の加工処理のための化学反
応を生じさせる薬液が供給されるとともに、該所定の加
工処理後の該薬液を回収するための複数の薬液回収孔が
設けられており、そのことによって、上記目的が達成さ
れる。
【0029】この場合、前記薬液回収孔の内周面に薬液
を通過させない壁を設けるようにしてもよい。
【0030】本発明の加工方法は、加工対象物を台座に
載置するステップと、該加工対象物の被加工面に相対す
るように薬液調整部品を設置するステップと、該台座に
載置された加工対象物に対して、所定の加工処理のため
の化学反応を生じさせる薬液を、該薬液調整部品に設け
られた複数の薬液供給孔を介して供給し、且つ、該所定
の加工処理後の該薬液を、該薬液調整部品に設けられた
複数の薬液回収孔から回収し、これによって該加工対象
物に対する該所定の加工処理を行う加工処理ステップ
と、を含み、該加工処理ステップでは、所定量の該薬液
が該複数の薬液供給孔から該加工対象物の表面上に流入
した後に該薬液の流入を停止し、該加工処理後の該薬液
を該加工対象物の該被加工面から該薬液回収孔を介して
回収した後に、該薬液の回収を停止させるものであっ
て、そのことによって、前述の目的が達成される。
【0031】本発明の他の加工方法は、加工対象物を台
座に載置するステップと、該加工対象物の被加工面に相
対するように薬液調整部品を設置するステップと、該台
座に載置された加工対象物に対して、所定の加工処理の
ための化学反応を生じさせる薬液を、該薬液調整部品に
設けられた複数の薬液供給孔を介して供給し、且つ、該
所定の加工処理後の該薬液を、該薬液調整部品に設けら
れた複数の薬液回収孔から回収し、これによって該加工
対象物に対する該所定の加工処理を行う加工処理ステッ
プと、を含み、該薬液回収孔から回収された該薬液を、
該薬液供給孔から再び供給するものであって、そのこと
によって、前述の目的が達成される。
【0032】本発明の加工装置では、薬液調整部品に形
成された微細な薬液供給孔から薬液を供給して加工対象
物(例えば半導体ウェハ)の加工を行い、更に加工後の
薬液を薬液供給孔に隣接して設けられた薬液回収孔から
素早く吸い出すことにより、加工の均一性が飛躍的に向
上される。このような構造を採ることによって、従来の
薬液を用いた加工法において、攪拌条件を完全に制御す
ることと同等の効果を得ることができる。このように、
本発明の加工装置では、ウェハ面内での加工の均一性及
び再現性が向上する。
【0033】薬液調整部品の自重によって、薬液調整部
品と加工対象物の被加工面(ウェハ表面)との間の間隙
(薬液調整部品の被加工面からの高さ)を適切な値に制
御・調整する構成とすれば、薬液供給孔から薬液回収孔
に流れる薬液の流れが薬液調整部品を持ち上げるため
に、機械的な高さ制御を必要としない。そのため、装置
の構成は簡便なものとなる。また、薬液調整部品と加工
対象物の被加工面との間の間隙(薬液調整部品の被加工
面からの高さ)が、薬液を良好なコンディションで流す
ための適した高さに自動的に制御されることも、利点で
ある。
【0034】一方、薬液の持つ粘性を利用して、薬液調
整部品と加工対象物の被加工面(ウェハ表面)との間の
間隙(薬液調整部品の被加工面からの高さ)を適切な値
に制御・調整する構成とすれば、薬液供給孔の口径が薬
液回収孔の口径よりも小さい場合に、薬液供給孔の管内
には、その中を流れる薬液の粘性に伴う管内摩擦によっ
て、ウェハに対して押付ける圧力が生じる。一方、ウェ
ハ表面(被加工面)を流れる薬液は、ウェハ表面を流れ
るために薬液調整部品を押しのける力を生じる。そのた
め、薬液調整部品と加工対象物の被加工面との間の間隙
(薬液調整部品の被加工面からの高さ)は、上記の2つ
の力が拮抗する間隙幅になるように、自動的に調整され
る。これにより、機械的な高さ制御が不要になって、装
置の構成は簡便なものとなる。また、薬液調整部品と加
工対象物の被加工面との間の間隙(薬液調整部品の被加
工面からの高さ)が、薬液を良好なコンディションで流
すための適した高さに自動的に制御されることも、利点
である。
【0035】薬液調整部品が有するべき複数の微細な薬
液供給孔及び薬液回収孔を、適切な形状を有する構成部
品の組み合わせによって形成すれば、複雑な孔の加工は
必要とされない。この場合、同様の形状を有する複数の
構成部品を組み合わせて薬液調整部品を作製するため、
所定の形状を有する薬液調整部品を非常に低コストで簡
便に、且つ高精度で実現できる。
【0036】複数の構成部品を組み合わせて薬液調整部
品を構成する場合に、各構成部品の間を固定せずに被加
工面に垂直な方向に動けるようにした上で、各構成部品
とウェハ表面(被加工面)との間の間隙の調整方法とし
て各構成部品の自重を利用することにより、先に述べた
ように、機械的な高さ制御を必要とせずに、各構成部品
に対して簡便且つ確かな間隙制御を行なうことが可能と
なる。
【0037】或いは、複数の構成部品を組み合わせて薬
液調整部品を構成する場合に、各構成部品の間を固定せ
ずに被加工面に垂直な方向に動けるようにした上で、各
構成部品に存在する薬液供給孔の管内摩擦を利用して各
構成部品とウェハ表面(被加工面)との間の間隙を調整
すれば、先述のように、機械的な高さ制御を必要とせず
に、各構成部品に対して簡便且つ確かな間隙制御を行な
うことが可能となる。
【0038】また、薬液調整部品に形成されている薬液
供給孔をランダムな角度で配置することにより、ウェハ
表面(被加工面)の上の薬液を均等に混ぜることが可能
になって、均等なウェハ表面の加工が可能となる。
【0039】薬液供給孔から供給された薬液によってウ
ェハ表面の加工を行なうにつれて薬液の加工能力が低下
していくが、薬液の供給動作と回収動作とを完全に独立
に行なう様に構成すれば、薬液供給孔から薬液を供給し
て加工処理を行った後に、この薬液(処理後であって加
工性が劣化した古い薬液)をウェハ表面から回収し、そ
の後に新しい薬液を薬液供給孔からあらためて供給する
ことによって、ウェハ上の薬液を常に新鮮な状態にする
ことができる。これにより、薬液の不完全な交換をなく
すことが可能であり、更に、加工の均一性を向上させる
ことが可能となる。
【0040】本加工装置では、薬液を薬液供給孔及び薬
液回収孔を通してウェハ上に供給するが、一度の加工処
理で薬液の反応性が大きく損なわれない場合には、薬液
を循環させるように構成することによって、薬液を経済
的且つ有効に利用することができる。
【0041】薬液調整部品及び台座の少なくとも一方を
運動させて、薬液調整部品と加工対象物(ウェハ)の被
加工面との間に相対運動を生じさせることにより、薬液
供給孔及び薬液回収孔の近傍におけるウェハの加工の不
均一性を解消することができる。この場合、運動によっ
てウェハ面内の加工の均一性は更に向上し、薬液供給孔
及び薬液回収孔の形状に対する加工均一性の依存性は解
消される。そのため、薬液調整部品に形成されている孔
(薬液供給孔及び薬液回収孔)の間隔を広げることも可
能になって、薬液調整部品の設計自由度が増す。このよ
うな方式を採ることにより、本発明における加工の均一
性が更に向上する。
【0042】また、薬液調整部品及び台座の少なくとも
一方を運動させる場合に、薬液調整部品の大きさはウェ
ハと同程度である必要はなく、運動によってウェハ表面
全体をカバーすることが可能であるならば、薬液調整部
品を小型化することも可能である。このようにして薬液
調整部品を小型化することによって、薬液装置を低コス
トで実現することが可能になる。
【0043】本加工装置をメッキ加工に応用するために
は、薬液調整部品、或いは薬液調整部品に設けられた薬
液供給孔の管内に陽極を設け、更に、加工対象物(ウェ
ハ)と電気的に接触している台座に陰極を設けることに
より、メッキ加工が可能になる。この場合には、メッキ
の膜厚均一性が、本加工装置によって得られるウェハ面
内での加工均一性ということになる。薬液の複雑な攪拌
制御を必要としないため、均一なメッキ厚が提供され
る。
【0044】上記において、薬液調整部品及び台座の少
なくとも一方を運動させる場合に、薬液調整部品が、ウ
ェハのある領域の直上に存在しない場合には十分なメッ
キ処理が行われずに、メッキに不均一性が生じる可能性
がある。これに対して、陰極を電気的にお互いに独立し
た複数の陰極部を構成するように形成して、薬液調整部
品が運動によってウェハのある領域の直上に存在すると
きにのみ、その領域に対応する陰極部を介してメッキ電
流を流すことで、メッキの不均一性を回避することがで
きる。更に、運動を追尾するような形で電流の流すウェ
ハ領域(陰極部)を切り替えることによって、メッキの
均一性を向上させることができる。
【0045】本発明の加工装置では、多孔質材料によっ
て構成された薬液調整部品を使用することによって、微
細な薬液供給孔を設ける必要がなく、薬液調整部品に対
して直接薬液を供給することができる。多孔質材料の薬
液調整部品からは、様様な方向性で薬液がしみ出るため
に、ウェハの表面加工の平坦性が増す。
【0046】この場合に、薬液回収孔の周面に薬液を通
さない壁を設けることによって、薬液の利用効率が増
す。
【0047】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の具体的な実施形
態について、添付の図面を参照しながら説明する。
【0048】図1は、本発明に従って構成される加工装
置100の基本構造を模式的に表す断面図である。
【0049】加工装置100は、加工対象物107、例
えば半導体ウェハ107(単に「ウェハ」と称する)を
載置する台座108と、台座108の上に載置されたウ
ェハ107の被加工面に相対するように、所定の間隙を
開けて置かれた薬液調整部品105とを、その構成要素
として含む。薬液調整部品105には2種類の孔が形成
されており、それぞれ、ウェハ107に対する化学反応
を生じさせて所定の加工処理を行う薬液106を供給す
る薬液供給孔103、及びウェハ107に対する加工に
用いられた後の薬液106をウェハ107の表面から効
率良く回収・排出する薬液回収孔104として機能す
る。薬液供給孔103及び薬液回収孔104には、それ
ぞれ、薬液の供給側管路101及び回収側管路102が
接続されており、これによって、薬液106の供給及び
回収が行われる。薬液供給孔103及び薬液回収孔10
4の断面形状は、何れも特定のものに限られるわけでは
ない。
【0050】薬液調整部品105に形成されている薬液
供給孔103及び薬液回収孔104は、平面的に所定の
間隔を隔てて形成されており、薬液供給孔103から流
れ出た薬液106は、ウェハ107の表面(被加工面)
にて反応を起こした後に、効率よく薬液回収孔104を
介して回収される。この機構によって、ウェハ107の
表面には、ある薬液供給孔103から、それに隣接する
薬液回収孔104に至る無数の環状の微小な薬液106
の流れが形成される。ウェハ107の全表面に渡って薬
液106の流れが発生し、薬液106の流れの淀みやム
ラが発生しなくなるので、ウェハ107の表面における
加工の不均一性は解消される。
【0051】加工均一性の向上のためには、ウェハ10
7の全表面に渡って、薬液106を所定の圧力で均一に
供給する必要があり、このためには、薬液供給孔103
及び薬液回収孔104のサイズ及び配置間隔が重要なパ
ラメータになる。好ましくは、薬液供給孔103及び薬
液回収孔104は、各々の直径を例えば約1mmとし
て、直径と同程度の間隔で配置する。
【0052】更に、本発明の加工装置100の構成で
は、薬液調整部品105を大面積化することにより、大
面積ウェハに対しても、同じように高い均一性で加工を
行うことができる。
【0053】ウェハ107及び薬液調整部品105の間
の薬液106は、その粘性によって、ウェハ107の表
面から無くなることはない。
【0054】また、本加工装置100は、ウェハ107
の表面を一様に平坦に加工するためだけではなく、薬液
106に対して不溶性のマスクを用いることによって選
択的な表面加工に用いることも可能である。更に、本発
明の加工装置100は、薬液106の化学反応を利用し
たウェハ107の表面の加工装置としてのみならず、液
体(薬液106)を用いたウェハ107の物理的な表面
洗浄装置として用いることも可能であることは、言うま
でもない。
【0055】図1では、薬液供給孔103は、加工対象
物であるウェハ107の表面(被加工面)に対して垂直
な方向を向くように描かれているが、薬液供給孔103
の角度は、加工対象物であるウェハ107の表面(被加
工面)に対して斜めに形成されていても何ら問題はな
い。
【0056】また、薬液供給孔103を様々な方向に
(すなわちランダムに)向けて配置すれば、ウェハ10
7の上の薬液106が均等に混ざり合って完全な乱流が
得られて、均等なウェハ表面の加工が可能となる。この
とき、同じサイズの複数の薬液供給孔103をランダム
な角度で配置する代わりに、不均一なサイズを有する複
数の薬液供給孔103を、薬液調整部品105に均等に
配置しても、同様の効果が得られる。
【0057】図6は、本加工装置の実施の形態の他の基
本構造を表した図である。
【0058】この加工装置800は、台座808に設置
された基板807の上に設けられる薬液調整部品805
が、複数の多孔質材料805a、例えば、スポンジや軽
石のような材料が横方向に並べられて構成されている。
各多孔質材料805aの上部には、薬液の供給側管路8
01がそれぞれ接続されており、各薬液供給側管路80
1より供給される薬液806は、多孔質材料805aの
内部を通って、基板807側へしみ出ていく。
【0059】隣接する多孔質材料805aの間には薬液
回収孔804がそれぞれ形成されている。また、各薬液
回収孔804には、回収側管路802が接続されてい
る。
【0060】図6の破線で示される薬液調整部品805
の多孔質材料805a内部における薬液の流れ方を図7
に示す。図7は、多孔質材料805aの拡大図である。
多孔質材料805aの上部には、供給側管路801が接
続されており、各多孔質材料間805aに設けられた薬
液回収孔804に回収側管路802が接続されている。
多孔質材料805aにおいて、薬液の通れる部分は白く
示されている。
【0061】供給側管路801から流れてきた薬液は、
直接、多孔質材料805aの内部に浸入する。多孔質材
料805a内に浸入した薬液の一部は、基板表面へしみ
出さずに薬液回収孔804より回収されるもの(806
b)もあるが、それ以外の薬液806aは、基板表面に
しみ出していく。このしみ出してきた薬液806aは、
多孔質材料805aの内部を複雑に通ってきたので、多
孔質材料805aの底面の様々な部分から様々な方向性
を持ってしみ出てくることになる。このように、様様な
方向性を有してしみ出てくる薬液806aを用いること
によって、基板の表面加工はさらに平坦性を増すことに
なる。
【0062】また、多孔質材料805aの間に形成され
た薬液回収孔804の周面に薬液を通さない壁を設ける
と、薬液806bが基板表面にしみ出すことなく薬液回
収孔804内に回収されることを防止することができ、
全ての薬液を基板表面に効率よく供給することができ
る。この方法を用いることによって、薬液の利用効率が
著しく向上する。
【0063】図1において、ウェハ107の表面に対す
る加工処理(化学反応)を行った後に薬液106の新鮮
さ(反応性)が余り低下しない場合には、薬液106を
循環させて再利用することが経済的である。これによ
り、薬液106を、無駄なく経済的に用いることが可能
となる。この場合、薬液回収孔104から回収側管路1
02を通って回収された薬液106が再び供給側管路1
01へ戻されて供給孔103からウェハ107の表面に
供給されるという薬液106の流れの循環経路を構成す
るように、適切な配管系(循環系)を構成すればよい。
更に、回収側管路102と供給側管路101との間にポ
ンプや薬液槽などを接続すれば、薬液106の循環運動
の効率化や循環量の調節が可能になる。
【0064】本加工装置100において、図1に示す薬
液調整部品105とウェハ107の表面(被加工面)と
の間の間隙の調整は、本加工装置100による加工の均
一性を決定する上で、重要な要素である。なぜならば、
薬液調整部品105とウェハ107との間を流れる薬液
106の流速は、この間の間隙の幅に反比例するため
に、この間隙幅の変化は薬液106の流速の変動をもた
らして、加工均一性を損なうことになるからである。
【0065】薬液調整部品105とウェハ107の表面
(被加工面)との間の間隙幅は、何らかの制御装置を用
いて所定の好ましい値に維持されるように機械的或いは
電気的に制御することも可能であるが、より簡便且つ確
実に制御する一つの方法として、薬液調整部品105の
自重によって調整する方法が挙げられる。
【0066】このような薬液調整部品105の自重によ
る間隙調整を更に説明すると、図1において、薬液調整
部品105とウェハ107の表面(被加工面)との間の
間隙に薬液106の流れが存在しない場合には、薬液調
整部品105は、その自重によってウェハ107と接し
ており、間隙は実際には存在しない。次に、薬液106
を薬液供給孔103より供給して流れを作った場合、薬
液106はウェハ107の表面上を流れなければならな
いので、薬液106は薬液調整部品105を持ち上げ
て、薬液106が出てきた薬液供給孔103に隣接する
薬液回収孔104より回収される。ここで、薬液調整部
品105を持ち上げる高さ、すなわち薬液調整部品10
5とウェハ107の表面(被加工面)との間の間隙の幅
は、薬液106の流量や粘性、及び薬液調整部品105
の自重をパラメータとする、実験的に求められる関数と
して表される。従って、この関数を、実際に使用する薬
液106や薬液調整部品105に対して実験的に求め
て、更にそれに従って薬液106の流量などを厳密に制
御することによって、薬液調整部品105とウェハ10
7の表面(被加工面)との間の間隙の幅を、自動的に制
御することができる。これによって、薬液調整部品10
5とウェハ107の表面(被加工面)との間の間隙を、
簡便且つ厳密に制御することができる。
【0067】但し、上記のように薬液調整部品105の
自重を利用して間隙調整を行なうためには、加工装置1
00の構成として、薬液調整部品105はウェハ106
の上に設置されなければならない。
【0068】薬液調整部品105とウェハ106の表面
(被加工面)との間の間隙幅を調整する方法として、薬
液106の持つ粘性を利用することもできる。図2は、
薬液供給孔103の中を流れる薬液の粘性による管内摩
擦を利用して薬液調整部品105とウェハ106の表面
(被加工面)との間の間隙幅を調整する、本発明に従っ
た加工装置200の構成を模式的に示す断面図である。
【0069】図2に示される加工装置200の構成で
は、図1に示される装置構成と同様に、加工対象物10
7であるウェハを載置するための台座(不図示)と、こ
の台座に載置されたウェハ107の被加工面に相対する
ように置かれた薬液調整部品205とを、その構成要素
として含む。薬液調整部品205には2種類の孔が形成
されており、それぞれ、加工処理のための薬液106を
供給する薬液供給孔203、及びウェハ107に対する
加工に用いられた後の薬液106をウェハ107の表面
から効率良く回収するための薬液回収孔204として機
能する。薬液供給孔203及び薬液回収孔204には、
それぞれ、薬液の供給側管路及び回収側管路(不図示)
が接続されており、これによって、薬液106の供給及
び回収が行われる。薬液調整部品105とウェハ107
との間は、薬液106で満たされている。
【0070】図2の加工装置200の構成が図1に示さ
れる装置構成と異なる点は、薬液供給孔203の口径
が、薬液回収孔202よりも小さいことである。また、
図2に参照番号206として示される面は、薬液106
と薬液供給孔203との界面において、薬液106の持
つ粘性による摩擦を生じている面である。
【0071】一般に、粘性流体による管内摩擦は、孔の
サイズ(直径)の4乗に比例して大きくなる。従って、
図2の構成において、サイズ(直径)の小さい薬液供給
孔203を流れる薬液106は、界面206において、
薬液回収孔202を流れる薬液106よりも大きな管内
摩擦を生じる。そのため、薬液106が流れることによ
り、薬液調整部品205には、界面206を通じてウェ
ハ107に押し付ける力が生じる。この押し付ける圧力
は、薬液供給孔203の断面形状、薬液106の粘性係
数、及び界面206の粗さによって決定される。一方、
薬液供給孔203から出てきた薬液106は、隣接する
薬液回収孔202より回収されなければならない。その
ため、薬液106は、ウェハ107の表面を流れる際
に、薬液調整部品205に対してウェハ107から押し
戻す方向に力を与える。この結果、薬液調整部品205
には、管内摩擦によるウェハ107に向かって押し付け
る力と、流れによるウェハ107から押し戻す力が加え
られているが、本加工装置200によりウェハ107の
加工を行なっている際には、薬液調整部品205とウェ
ハ107の表面(被加工面)との間隙は、双方の力が拮
抗する間隙幅に自動的に定まることになる。すなわち、
この加工装置200では、薬液調整部品205とウェハ
107の表面(被加工面)との間隙は、薬液調整機構2
05の形状及び薬液106の流体的性質によって自動的
に定まり、高精度の機械的制御を全く必要とせずに、所
定の値への間隙幅の制御を簡単に実現することが可能で
ある。また、上記の制御を簡単に実現できることから、
装置のコストも大幅に抑えることが可能である。更に、
薬液106の管内摩擦によって間隙調整を行なっている
ので、ウェハ107の下に薬液調整機構205を設置し
ても、間隙制御機能に何の問題も生じないことは言うま
でもない。
【0072】また、図2では、薬液供給孔203の断面
形状を高さ方向に対して一定として描いているが、これ
に限られるわけではなく、ウェハ107に接する近傍に
おける薬液供給孔203の断面積が、その上部よりも小
さくなっている形状であっても、上記で説明したような
効果が得られる。また、界面206の加工精度を他の部
分よりも意図的に粗くして、管内摩擦が有効に得られる
ようにすることも、効果的である。
【0073】次に、以上で説明した加工装置100或い
は200の様な構成を有する本発明の加工装置に含まれ
る、薬液調整部品105或いは205の作製方法につい
て、以下に説明する。
【0074】本発明の加工装置で必要とされる薬液調整
部品は、ウェハに相対する側の表面を、高精度に平坦加
工しなければならず、また、薬液供給孔及び薬液回収孔
として機能する複数の細かい孔を形成しなければならな
い。単一のバルク状の材料に対する機械的な加工によっ
てこのような形状を形成することも可能であるが、現実
には、そのような作成プロセスでは加工の精度や再現
性、或いは加工コストなどの観点で、生産性に問題があ
る。
【0075】これに対して、薬液調整部品を、複数の細
かい構成部品を組み合わせて構成すれば、上記の問題点
を克服して、適切な構成の薬液調整部品を精度良く且つ
簡便に低コストで構成することができる。
【0076】このような複数の構成部品の組み合わせに
よる薬液調整部品の作成方法の例を、図3(a)〜
(d)を参照して説明する。
【0077】図3(a)及び(b)の方法では、ある表
面に沿って所定の形状の複数の溝302が形成されてい
る板状の構成部品301(図3(a)参照)を重ね合わ
せて、図3(b)に示すような薬液調整部品315を形
成する。この作製方法の場合、薬液調整部品315とし
て組み立てた後は、溝302の部分が、薬液供給孔及び
薬液回収孔になる。この方法では、平板に溝302を形
成して構成部品301とした後に、それらを重ね合わせ
て薬液調整部品315を組み上げるので、薬液調整部品
315を非常に簡単に且つ高精度で実現することができ
る。なお、薬液供給孔及び薬液回収孔を構成することに
なる溝302の形状は、図示されているように断面が三
角形状のものに限られるわけではなく、四角形などの他
の多角形や円弧状など他の形状であっても良い。
【0078】一方、図3(c)及び(d)では、薬液供
給孔になる孔305があらかじめその中心付近に作製さ
れた構成部品304(図3(c)参照)を平面方向に複
数個並置することにより、図3(d)に描かれているよ
うな薬液調整部品316を形成する。図3(d)では、
薬液調整部品316は、上から見た図として描かれてい
る。このとき、各構成部品304を、その外周部に所定
の形状の溝312を有するように形成しておけば、構成
部品304を並置した際に、溝312の部分を薬液回収
孔307(図3(d)の斜線部分)として機能させるこ
とができる。この作製方法では、薬液回収孔307を、
並置された各構成部品304の間に設けられる間隙部分
(各構成部品304の外周部に設けられた溝312)を
利用して設けているので、作製すべき孔の数を削減する
ことができる。この場合に形成される薬液供給孔及び薬
液回収孔の形状も、特定のものに限られるわけではな。
【0079】なお、上記の図3(c)及び(d)に関す
る説明では、各構成部品304にあらかじめ形成してい
る孔305を薬液供給孔とし、並置された各構成部品3
04の間に設けられる間隙部分(各構成部品304の外
周部に設けられた溝312)を利用して設けられる孔3
07を薬液回収孔としているが、その逆であってもよい
ことは、言うまでもない。また、図3(c)及び(d)
では、薬液調整部品316を構成するための各構成部品
304の並置パターンが6回対称の配置パターンとなる
ようにしている(すなわち、各構成部品304が実質的
に六角形に近似される断面形状を有している)が、4回
対称或いは3回対称の配置パターンとなる(すなわち、
各構成部品304が実質的に四角形或いは三角形に近似
される断面形状を有する)ようにして構成することも,
可能である。
【0080】更に、上記の図3(a)及び(b)、或い
は図3(c)及び(d)のプロセスにおいて、構成部品
301或いは304を薬液調整部品315或いは316
として組み立てた後に、組み立てられた薬液調整部品3
15或いは316のウェハと接する面を研磨することに
より、その表面(薬液調整部品315或いは316のウ
ェハと接する面)において高い平坦性を実現することが
可能となる。
【0081】このように、薬液調整部品を、それよりも
小さな複数の構成部品の集合体として形成することで、
所望の形状・構成を有する薬液調整部品を、低コストで
且つ簡便に実現することができる。
【0082】上記のように複数の構成部品の集合体とし
て組み立てられた薬液調整部品について、ウェハの表面
(被加工面)との間隙を調整する場合にも、先に述べた
ように薬液調整部品の自重を用いた調整が可能である。
【0083】更に、自重を用いた間隙調整機構を、薬液
調整部品に全体的に適用する代わりに、薬液調整部品を
構成する各々の構成部品に対して個別に適用することも
可能である。このとき、各構成部品の自重による押し付
け力と、薬液の流れによって各構成部品をウェハ表面か
ら引き離そうとする力との拮抗によって、各構成要素と
ウェハの表面(被加工面)との間隙は自動的に形成さ
れ、各構成部品における間隙幅は、ウェハに対して独立
的且つ自動的に定まる。そのため、ウェハに反りなどの
変形があったり曲率を有していたりしてウェハ表面が平
坦ではないとしても、個々の構成部品におけるウェハ表
面(被加工面)に対する間隙幅は、それに対応して自動
的に調整される。
【0084】但し、薬液調整部品を構成する各々の構成
部品に対して自重による間隙調整機構を適用するために
は、薬液調整部品を構成している各構成部品が、ウェハ
の表面(被加工面)に対して垂直方向にのみ可動するよ
うにしておく必要がある。
【0085】或いは、複数の構成部品の集合体として組
み立てられた薬液調整部品について、ウェハの表面(被
加工面)との間隙を、薬液の管内摩擦を利用して調整す
ることも可能である。但し、この場合にも、薬液調整部
品を構成する各々の構成部品に対して薬液の管内摩擦に
よる間隙調整機構を適用するためには、薬液調整部品を
構成している各構成部品が、ウェハの表面(被加工面)
に対して垂直方向にのみ可動するようにしておく必要が
ある。
【0086】図3(c)及び(d)を参照して説明する
と、薬液調整部品316を構成している各構成部品30
4が、ウェハの表面(被加工面)に対して垂直方向にの
み可動するものとする。このとき、単位面積あたりの薬
液回収孔307は、薬液供給孔302に対して倍の数だ
け存在する。そのために、薬液をウェハへ吐き出す圧力
はウェハから薬液を吸い込む圧力よりも高く、この圧力
の差は、構成部品304をウェハへ押さえつける圧力と
なる。また、薬液はウェハ表面を流れなければならず、
これが、構成部品304をウェハから引き離す方向に力
を与える。このような薬液の管内摩擦による押し付け力
と、薬液の流れによって各構成部品をウェハ表面から引
き離そうとする力との拮抗によって、各構成要素とウェ
ハの表面(被加工面)との間隙は自動的に形成され、各
構成部品におけるウェハの表面(被加工面)に対する間
隙幅は独立的且つ自動的に定まる。そのため、ウェハに
反りなどの変形があったり曲率を有していたりしてウェ
ハ表面が平坦ではないとしても、個々の構成部品におけ
るウェハ表面(被加工面)に対する間隙幅は、それに対
応して自動的に調整される。
【0087】次に、薬液の供給にあたって、薬液の供給
及び回収の手順を分割する方法を、図4(a)〜(d)
を参照して説明する。なお、図4(a)〜(d)に示す
加工装置の構成は図1を参照して説明したものと同様で
あり、対応する構成要素には同じ参照番号を付している
ので、それらの説明は省略する。
【0088】まず、初期状態では、図4(a)のよう
に、薬液調整部品105がウェハ107に接している。
次に、図4(b)に矢印106aで示されるように、供
給側管路101及び薬液供給孔103を通して、薬液調
整部品105とウェハ107との間に薬液106が供給
される。これに伴って、薬液調整部品105とウェハ1
07との間に間隙が形成される。所定の間隙幅に至る
と、供給側管路101からの薬液106の供給を停止さ
せる。この状態で、ウェハ107の表面(被加工面)
は、薬液106の化学反応によって加工される。この加
工の進展に伴って、図4(c)に示されるように、化学
反応が進むにつれて薬液の反応性は失われていって、古
くなった薬液106’となる。そして、古くなった薬液
106’は、図4(d)に矢印106Bで示されるよう
に、薬液回収孔104及び回収側管路102を通してウ
ェハ107の表面から回収される。これによって、薬液
調整部品105とウェハ107の表面(被加工面)との
間の間隙が無くなって、薬液調整部品105がウェハ1
07に接し、初期状態に戻る。以上を、1回の薬液加工
サイクルとする。このような薬液加工サイクルは、適切
な制御部(不図示)を用いた制御によって実現すること
ができる。
【0089】上記によれば、薬液106は1回の薬液加
工サイクル毎に完全に交換されるので、新たな加工サイ
クルでは新鮮な薬液106が供給される。そのため、薬
液調整部品105とウェハ107との間隙での古い(反
応性が失われた)薬液106’の淀みなどが解消され
て、均一性の高い加工が可能となる。
【0090】次に、薬液調整部品105とウェハ107
を載置している台座108との間に相対的な平行運動を
行わせることによって、加工精度及び加工の均一性を向
上させることができる構成を、以下に説明する。
【0091】図1において、薬液調整部品105に設け
られている薬液供給孔103及び薬液回収孔104の間
隔は、ウェハ107の上の薬液106の流れにムラを発
生させずに、加工性にムラが生じさせないように設定す
ることが好ましい。これに対して、ウェハ107の上で
の薬液106の微小な流れにおけるムラの発生(及びそ
れに起因する加工性の不均一性の発生)を抑制する目的
で、適切な運動機構を用いて薬液調整部品105及び台
座108の少なくとも一方を運動させて、両者の間に相
対運動を生じさせる方法がある。このときの運動は、薬
液調整部品105におけるウェハ107に対向している
表面上の全ての点において運動速度が均一となるよう
に、平行運動とすることが好ましい。
【0092】上記のような相対運動が行われている場合
には、ウェハ107の上のある点は、相対運動によって
薬液調整部品105の様々な部分に相対することにな
る。従って、ウェハ表面は、全体的にみれば、薬液調整
部品105の上の各箇所における加工速度を平均化した
加工速度によって加工されることになり、上記のような
相対運動の導入によって、ウェハ107の加工精度は更
に向上する。また、この相対運動を行う場合には、薬液
調整部品105の作製精度が低くても、それに起因する
加工の不均一性を解消することが可能となる。
【0093】このように、薬液調整部品105及び台座
108の少なくとも一方を運動させることによって、ウ
ェハの加工均一性及び加工精度を更に向上させることが
できるとともに、薬液調整部品の作製精度による加工ム
ラも解消することが可能となる。
【0094】更に、上記のように薬液調整部品及び台座
の少なくとも一方を運動させるとき、運動によって薬液
調整部品がウェハの全表面をカバーできる場合には、薬
液調整部品として、そのウェハに相対している部分の面
積がウェハの被加工面の面積と同じかそれ以上である必
要はなく、より小さい面積のものを使用することができ
る。これによって、薬液調整部品を小型化することがで
きるため、低コストにて薬液調整部品を作製することが
可能となる。
【0095】更に、運動によってウェハ全体をカバーで
きるのであれば、大きなサイズのウェハに対しても簡便
に対応することができる。
【0096】以上のような特徴を有する本発明の加工装
置は、薬液によるウェハ表面のエッチング処理などの他
に、メッキ処理に応用することがある。
【0097】図1に示される加工装置100の構成でメ
ッキ処理を行なう際には、台座108に陰極(不図示)
を設置し、陽極を、供給側管路101の内部或いは導電
性物質によって作製された薬液調整部品105に、薬液
106に接触するように設置すればよい。また、図1に
示される加工装置100を電解エッチング装置として用
いる場合には、台座108を全体的に陽極として機能さ
せ、供給側管路101の内部或いは導電性物質によって
作製された薬液調整部品105を陰極として用いればよ
い。
【0098】供給側管路101の内部に陽極を設置した
場合、正の電荷は、薬液106とともにウェハ107の
表面(被加工面)まで運ばれていく。このとき、薬液1
06は薬液調整部品105に作製されている薬液供給孔
103から等量ずつ供給されているため、電荷は、ウェ
ハ107の表面(被加工面)へ均一に供給される。その
ため、上記の方法によるメッキ厚のウェハ面内均一性と
しては、電気を必要としない場合に実現されるものと同
程度の均一性が実現される。これによって、本加工装置
100をメッキ加工装置として用いても、高い均一性を
実現することが可能である。
【0099】また、導電性物質によって作製された薬液
調整部品105を陽極として設置する場合にも、同様の
ことが言える。この場合、正電荷の流れ易さは、薬液調
整部品105とウェハ107の表面(被加工面)との間
の間隙幅に大きく依存する。しかし、本加工装置100
では間隙幅を一定となるように作動させるため、ウェハ
107の表面への正電荷の供給量は、ウェハ面内で不均
一になることはない。等量ずつ供給されているため、電
荷は、ウェハ107の表面(被加工面)へ均一に供給さ
れる。そのため、上記の方法によるメッキ厚のウェハ面
内均一性としては、電気を必要としない場合に実現され
るものと同程度の均一性が実現される。これによって、
本加工装置100をメッキ加工装置として用いても、高
い均一性を実現することが可能である。
【0100】上記のように本発明による加工装置をメッ
キ加工に適用する場合にも、先に述べたように、薬液調
整部品及び台座の少なくとも一方を運動させて、加工均
一性(メッキ厚のウェハ面内均一性)を向上させること
が可能である。
【0101】上記のような相対運動が行われている場合
には、ウェハ107の上のある点は、運動によって薬液
調整部品105の様々な部分に相対することになる。従
って、ウェハ表面に流れるメッキ電流は全体的に平均化
されることになり、上記のような相対運動の導入によっ
て、ウェハ107の面内でのメッキ加工の精度(メッキ
厚の均一性)は更に向上する。また、この相対運動を行
う場合には、薬液調整部品105の作製精度が低くて
も、それに起因するメッキ厚の不均一性を解消すること
が可能となる。
【0102】このように、薬液調整部品105及び台座
108の少なくとも一方を運動させることによって、ウ
ェハの面内におけるメッキ厚の均一性及び加工精度を更
に向上させることができるとともに、薬液調整部品の作
製精度による加工ムラも解消することが可能となる。
【0103】更に、上記のように薬液調整部品及び台座
の少なくとも一方を運動させるとき、運動によって薬液
調整部品がウェハの全表面をカバーできる場合には、薬
液調整部品として、そのウェハに相対している部分の面
積がウェハの被加工面の面積と同じかそれ以上である必
要はなく、より小さい面積のものを使用することができ
る。これによって、薬液調整部品を小型化することがで
きるため、低コストにて薬液調整部品を作製することが
可能となる。
【0104】更に、運動によってウェハ全体をカバーで
きるのであれば、大きなサイズのウェハに対しても簡便
に対応することができる。
【0105】更に、上記のような薬液調整部品105及
び台座108の少なくとも一方の運動による相対運動を
伴うメッキ処理において、ウェハ面内でのメッキ厚の均
一性を更に向上させるためには、以下に述べるような方
法でメッキ電流を供給することが考えられる。
【0106】図5(a)〜(c)は、薬液調整部品及び
台座の少なくとも一方の水平運動を伴うメッキ加工にお
ける電流供給方法を説明するための模式的な断面図であ
る。
【0107】図5(a)〜(c)に示す加工装置の構成
は、図1を参照して説明したものと基本的に同様であ
り、対応する構成要素には同じ参照番号を付しているの
で、それらの説明は省略する。相違点は、図5(a)〜
(c)に示す加工装置では、ウェハ107の下に、図1
における台座108を、電極108A、108B、及び
108Cが並置されているように構成している点であ
る。各電極108A、108B、及び108Cは、それ
ぞれ電気的に独立して電流の流れを制御できるように構
成されている。
【0108】この構成におけるメッキ処理について説明
すると、まず図5(a)のように、薬液調整部品105
が図中で左端に描かれている電極108Aの上に位置し
ているときには、薬液調整部品105の直下にある電極
108Aを介して電流が流れて、ウェハ107のうちで
この電極108Aの近傍の部分に対して優先的にメッキ
処理が行われる。次に、薬液調整部品105が移動して
図5(b)の位置に至ると、電極108Aを通る電流供
給は止められて、代わりに電極108Bを介して電流が
供給され、ウェハ107のうちでこの電極108Bの近
傍の部分に対して優先的にメッキ処理が行われる。更
に、薬液調整部品105が図5(c)の位置に至った場
合は、電極108Bを通る電流供給は停止し、代わりに
電極108Cを介して電流が供給されて、ウェハ107
のうちでこの電極108Cの近傍の部分に対して優先的
にメッキ処理が行われる。
【0109】このように、薬液調整部品105の運動に
追従して、陰極からの電流供給を切り替えることによっ
て、メッキ電流を効率的に利用することができ、また、
ウェハ面内での加工均一性(メッキ厚の均一性)を更に
向上することが可能となる。
【0110】
【発明の効果】以上のように、本発明の加工装置によれ
ば、薬液による加工において問題となっていたウェハ面
内での加工の不均一及び再現性を大幅に改善することが
可能である。また、この加工装置は、大面積のウェハへ
の対応が容易であり、更に、メッキ処理などの電気化学
的な加工についても適用可能な、高い拡張性を有してい
る。
【0111】すなわち、本発明の加工装置によれば、加
工対象物(例えば半導体ウェハ)の被加工面に相対する
ように設置された、薬液供給孔と薬液回収孔とが隣接し
て形成されている薬液調整部品を用いることにより、加
工のために加工対象物の表面(被加工面)に供給される
エッチング液やメッキ液などの薬液の攪拌を、再現性良
く行なうことが可能である。また、薬液調整部品を、複
数の構成部品を組み合わせて構成することにより、薬液
調整部品を簡単に作製することができる。更に、台座或
いは薬液調整部品の少なくとも一方を運動させて薬液調
整部品と加工対象物との間に相対運動を生じさせる運動
機構を付与することにより、加工性のウェハ面内均一性
が向上され、更に、大面積ウェハへの拡張も容易にな
る。
【0112】また、多孔質材料によって構成された薬液
調整部品を使用することによって、微細な薬液供給孔を
設ける必要がなく、薬液調整部品に対して直接薬液を供
給することができる。多孔質材料の薬液調整部品から
は、様様な方向性で薬液がしみ出るために、ウェハの表
面加工の平坦性が増す。さらに、薬液回収孔の周面に薬
液を通さない壁を設けることによって、薬液の利用効率
が向上する増す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成される加工装置の基本構造
を模式的に表す断面図である。
【図2】薬液供給孔の中を流れる薬液の粘性による管内
摩擦を利用して薬液調整部品と加工対象物の表面(被加
工面)との間の間隙幅を調整するように構成された、本
発明に従った加工装置の構成を模式的に示す断面図であ
る。
【図3】(a)は、複数個が組合せられることによって
薬液調整部品を構成することになる構成部品のある形状
例を模式的に示す図であり、(b)は、(a)の構成部
品を組み合わせて構成される薬液調整部品の構成を模式
的に示す図であり、(c)は、複数個が組合せられるこ
とによって薬液調整部品を構成することになる構成部品
の他の形状例を模式的に示す図であり、(d)は、
(c)の構成部品を組み合わせて構成される薬液調整部
品の構成を模式的に示す図である。
【図4】(a)〜(d)は、薬液の供給及び回収の手順
を分割して実施する加工方法を模式的に説明する図であ
る。
【図5】(a)〜(c)は、本発明をメッキ処理に適用
する際に、薬液調整部品及び台座の少なくとも一方の水
平運動を伴ってメッキ加工処理を行う場合における電流
供給方法を説明するための模式的な断面図である。
【図6】本発明に従って構成される加工装置の実施の形
態の他の例の基本構造を模式的に表す断面図である。
【図7】その加工装置の薬液調整部品を拡大して示す断
面図である。
【符号の説明】
100 加工装置 101 薬液供給側管路 102 薬液回収側管路 103 薬液供給孔 104 薬液回収孔 105 薬液調整部品 106 薬液 107 加工対象物(ウェハ) 108 台座 800 加工装置 801 薬液供給側管路 802 薬液回収側管路 804 薬液回収孔 805 薬液調整部品 805a 多孔質材料 806 薬液

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工対象物を載置するための台座と、 該加工対象物の被加工面に相対するように設置されてい
    る薬液調整部品と、を備えており、該薬液調整部品に
    は、 該台座に載置された加工対象物に対して、所定の加工処
    理のための化学反応を生じさせる薬液を供給する複数の
    薬液供給孔と、 該所定の加工処理後の該薬液を回収するための複数の薬
    液回収孔と、が設けられている、加工装置。
  2. 【請求項2】 前記薬液調整部品に設けられている前記
    複数の薬液供給孔及び前記複数の薬液回収孔は、空間的
    にお互いに所定の間隔を隔てて形成されている、請求項
    1に記載の加工装置。
  3. 【請求項3】 前記薬液調整部品は、該薬液調整部品と
    前記加工対象物の前記被加工面との間の間隙が、該薬液
    調整部品の自重によって所定の値に制御されるように設
    置されている、請求項1或いは2に記載の加工装置。
  4. 【請求項4】 前記薬液調整部品に設けられている前記
    複数の薬液供給孔の各々の口径は、前記複数の薬液回収
    孔の各々の口径よりも小さい、請求項1或いは2に記載
    の加工装置。
  5. 【請求項5】 前記薬液調整部品は、複数の構成部品を
    組み合わせて構成されている、請求項1或いは2に記載
    の加工装置。
  6. 【請求項6】 前記薬液調整部品を形成する前記複数の
    構成部品の各々は、前記加工対象物の前記被加工面に対
    して垂直な方向にのみ可動であって、該構成部品と該加
    工対象物の該被加工面との間の間隙が、該構成部品の自
    重によって所定の値に制御されるように設置されてい
    る、請求項5に記載の加工装置。
  7. 【請求項7】 前記薬液調整部品を形成する前記複数の
    構成部品の各々は、前記加工対象物の前記被加工面に対
    して垂直な方向にのみ可動であって、該構成部品と該加
    工対象物の該被加工面との間の間隙が、該構成部品に形
    成された前記薬物薬液供給孔の内壁に対する前記薬液の
    管内摩擦によって、所定の値に制御されるように設置さ
    れている、請求項5に記載の加工装置。
  8. 【請求項8】 前記薬液調整部品に設けられている前記
    複数の薬液供給孔は、前記加工対象物の前記被加工面に
    対してランダムな角度で形成されている、請求項1から
    7の何れか一つに記載の加工装置。
  9. 【請求項9】 前記薬液の供給及び回収に対する所定の
    流入出サイクルを実現する制御部を更に備えており、 該所定の流入出サイクルは、所定量の前記薬液が前記複
    数の薬液供給孔から前記加工対象物の前記被加工面上に
    流入した後に、該薬液の流入を停止し、前記所定の加工
    処理後の該薬液を該加工対象物の該被加工面から前記薬
    液回収孔を介して回収した後に、該薬液の回収を停止さ
    せるものである、請求項1から8の何れか一つに記載の
    加工装置。
  10. 【請求項10】 前記薬液回収孔から回収された前記薬
    液を前記薬液供給孔から再び供給する循環系を更に備え
    ている、請求項1から9の何れか一つに記載の加工装
    置。
  11. 【請求項11】 前記薬液調整部品及び前記台座の少な
    くとも一方を水平運動させて、前記加工対象物と該薬液
    調整部品との間の相対的な運動を生じさせる運動機構を
    更に備えている、請求項1から10の何れか一つに記載
    の加工装置。
  12. 【請求項12】 前記薬液調整部品の前記加工対象物に
    相対している部分の面積が、該加工対象物の前記被加工
    面の面積よりも小さい、請求項11に記載の加工装置。
  13. 【請求項13】 前記薬液調整部品を導電性材料によっ
    て作製して第1の極性の電極として機能させ、前記加工
    対象物に電気的に接触している前記台座を、該第1の極
    性とは逆の第2の極性の電極として機能させることによ
    り、メッキ加工を行うように構成されている、請求項1
    から12の何れか一つに記載の加工装置。
  14. 【請求項14】 前記薬液調整部品に設けられている前
    記複数の薬液供給孔の各々の内壁において、供給される
    前記薬液に接触するような位置に、第1の極性の電極を
    配置し、前記加工対象物に電気的に接触している前記台
    座を、該第1の極性とは逆の第2の極性の電極として機
    能させることにより、メッキ加工を行うように構成され
    ている、請求項1から12の何れか一つに記載の加工装
    置。
  15. 【請求項15】 前記台座が、お互いに電気的に独立し
    た複数の電極部として機能するように構成されており、 該各々の電極部は、前記薬液調整部品及び前記台座の少
    なくとも一方の水平運動による前記加工対象物と該薬液
    調整部品との間の相対的な運動によって、該薬液調整部
    品がその上方に位置している期間のみ、所定のメッキ電
    流を流すように構成されている、請求項13或いは14
    に記載の加工装置。
  16. 【請求項16】 加工対象物を載置するための台座と、 該加工対象物の被加工面に相対するように設置された多
    孔質材料製の薬液調整部品と、を備えており、該薬液調
    整部品には、 該台座に載置された加工対象物に対して、所定の加工処
    理のための化学反応を生じさせる薬液が供給されるとと
    もに、該所定の加工処理後の該薬液を回収するための複
    数の薬液回収孔が設けられている、加工装置。
  17. 【請求項17】 前記薬液回収孔の周面に薬液を通過さ
    せない壁が設けられている、請求項16に記載の加工装
    置。
  18. 【請求項18】 加工対象物を台座に載置するステップ
    と、 該加工対象物の被加工面に相対するように薬液調整部品
    を設置するステップと、 該台座に載置された加工対象物に対して、所定の加工処
    理のための化学反応を生じさせる薬液を、該薬液調整部
    品に設けられた複数の薬液供給孔を介して供給し、且
    つ、該所定の加工処理後の該薬液を、該薬液調整部品に
    設けられた複数の薬液回収孔から回収し、これによって
    該加工対象物に対する該所定の加工処理を行う加工処理
    ステップと、を含み、 該加工処理ステップでは、所定量の該薬液が該複数の薬
    液供給孔から該加工対象物の表面上に流入した後に該薬
    液の流入を停止し、該加工処理後の該薬液を該加工対象
    物の該被加工面から該薬液回収孔を介して回収した後
    に、該薬液の回収を停止させる、加工方法。
  19. 【請求項19】 加工対象物を台座に載置するステップ
    と、 該加工対象物の被加工面に相対するように薬液調整部品
    を設置するステップと、 該台座に載置された加工対象物に対して、所定の加工処
    理のための化学反応を生じさせる薬液を、該薬液調整部
    品に設けられた複数の薬液供給孔を介して供給し、且
    つ、該所定の加工処理後の該薬液を、該薬液調整部品に
    設けられた複数の薬液回収孔から回収し、これによって
    該加工対象物に対する該所定の加工処理を行う加工処理
    ステップと、を含み、 該薬液回収孔から回収された該薬液を、該薬液供給孔か
    ら再び供給する、加工方法。
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