JP2001203044A - カード用コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】装置の小型化・薄型化を図ることが可能なカー
ド用コネクタを得る。 【解決手段】コネクタ１０は、複数のピン１４と、支持
体１６とによって構成されている。ピン１４は、ＰＣカ
ード１２と接続されるカード接続部１８ａと、回路基板
４０に装着される基板装着部１８ｂとを有している。ま
た、ピン１４は、カード接続部側屈曲部２２ａおよび基
板装着部側屈曲部２２ｂを有しており、カード接続部１
８ａの位置は、これらカード接続部側屈曲部２２ａおよ
び基板装着部側屈曲部２２ｂの間の部分よりも低くなっ
ている。この場合、支持体１６は、スロット部３０ａの
下側外壁面３４の位置が、基板装着部１８ｂを支持する
基板装着部支持部３０ｄの下面３６の位置よりも高さｈ
ｃだけ低くなるように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、カード用コネク
タに関し、一層詳細には、該カード用コネクタを組み込
む装置の小型化・薄型化を図ることが可能なカード用コ
ネクタに関する。

【０００２】

【従来の技術】図４は、従来のＰＣカード用のコネクタ
１を示している。この図４に示すように、コネクタ１
は、カード２を回路基板３と電気的に接続するための複
数のピン４と、該ピン４を支持する樹脂製の支持体５と
を備えている。

【０００３】ピン４は、カード２のソケット２ａに挿入
されて該カード２と接続される先端部４ａと、回路基板
３に半田付け等によって装着される後端部４ｂとを有し
ており、さらに、これら先端部４ａと後端部４ｂとの間
に設けられた屈曲部４ｃにおいて直角に折り曲げられて
いる。すなわち、ピン４は、略Ｌ字状に形成されてい
る。

【０００４】支持体５は、カード２挿入用のスロット７
を形成するスロット部５ａと、スロット７の底部（閉塞
端部）に配され、ピン４の先端部４ａ側を支持する先端
部支持部５ｂと、ピン４の屈曲部４ｃ近傍の部分を囲む
屈曲部保護部５ｃと、ピン４の後端部４ｂ側を支持する
後端部支持部５ｄとを備えている。さらに、支持体５
は、その側面形状が略矩形状となるように形成されてい
る。

【０００５】この場合、ピン４の先端部４ａは、スロッ
ト７の内壁面と平行するように該スロット７内に突出し
ている。一方、ピン４の後端部４ｂは、前記先端部４ａ
と直交するように、後端部支持部５ｄから図４中、下方
向に突出している。すなわち、後端部支持部５ｄの下面
は、コネクタ１が回路基板３に取り付けられる際に該回
路基板３と対向し、または、接する装着面９である。

【０００６】装着面９とスロット部５ａの下面は、ほぼ
同一平面上となるように形成されている。この場合、回
路基板３の厚さｈａを例えば１ｍｍとすると、回路基板
３の下面からコネクタ１の上面までの高さ寸法ｈｂは、
約６．２ｍｍである。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のコネ
クタ１においては、装着面９とスロット部５ａの下面
が、ほぼ同一平面上となるように形成されている。この
ため、コネクタ１が回路基板３に取り付けられたとき
に、支持体５のほぼ全体が回路基板３の表面位置より上
側に位置することとなる。従って、コネクタ１を組み込
む装置の小型化・薄型化を図ることが困難となる問題が
生じる。

【０００８】この発明は、前記の不都合を解決するため
になされたものであり、装置の小型化・薄型化を図るこ
とが可能なカード用コネクタを提供することを目的とす
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】この発明に係るカード用
コネクタは、着脱自在なカードと回路基板を電気的に接
続させるための複数のピンと、前記ピンを支持する支持
体とを備えており、前記支持体は、前記カードが挿入さ
れるスロット部を有し、前記ピンは、前記スロット部側
に位置し、前記カードと接続されるカード接続部と、前
記回路基板に装着される基板装着部と、前記カード接続
部と前記基板装着部との間に位置し、前記基板装着部が
前記回路基板に装着された状態において、前記カード接
続部が前記回路基板面とほぼ平行し、かつ、前記カード
接続部側が前記回路基板面の延長面側に偏るように形成
された屈曲部とを有し、前記スロット部は前記屈曲部の
屈曲に対応して、前記基板装着部が前記回路基板に装着
された状態において、前記回路基板面の延長面側に偏る
ように形成されている（請求項１記載の発明）。

【００１０】この場合、前記屈曲部は、前記ピンにおけ
る前記カード接続部の近傍部分を略階段状に折り曲げて
形成されたカード接続部側屈曲部を有している（請求項
２記載の発明）。

【００１１】また、前記屈曲部は、前記ピンにおける前
記基板装着部の近傍部分を略Ｌ字状に折り曲げて形成さ
れた基板装着部側屈曲部を有し、前記ピンにおける前記
カード接続部側屈曲部と前記基板装着部側屈曲部との間
の部分は、前記基板装着部が前記回路基板に装着された
状態において、前記回路基板面とほぼ平行している（請
求項３記載の発明）。

【００１２】そして、前記支持体は、前記スロット部の
底部に位置し、かつ、前記ピンにおける前記カード接続
部の近傍部分を支持するカード接続部支持部と、前記ピ
ンにおける前記基板装着部の近傍部分を支持する基板装
着部支持部とを備え、前記基板装着部支持部は、前記基
板装着部が前記回路基板に装着された状態において、前
記回路基板面と接し、または、対向する装着面を有して
いる（請求項４記載の発明）。

【００１３】このように構成することによって、カード
用コネクタが組み込まれる装置の小型化や薄型化を図る
ことができる。

【００１４】なお、前記カードはＰＣＭＣＩＡカードで
あってもよい（請求項５記載の発明）。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態に
ついて図面を参照して説明する。

【００１６】図１および図２は、この発明の一実施の形
態が適用されたカード用コネクタ（単に、コネクタとも
記す。）１０の構成を示している。なお、この実施の形
態に係るコネクタ１０は、ＰＣＭＣＩＡ（Personal Com
puter Memory Card International Association）規格
のタイプＩＩに準拠したＰＣＭＣＩＡカード（ＰＣカー
ド）１２に対応している。

【００１７】コネクタ１０は、着脱自在なＰＣカード１
２を後述する回路基板４０と電気的に接続させるための
複数のピン１４と、該ピン１４を支持する、例えば、樹
脂製の支持体１６とによって構成されている。

【００１８】ピン１４は、図２中、上側に配された複数
本（３４本）の互いに平行なピン１４ａと、図２中、下
側に配された複数本（３４本）の互いに平行なピン１４
ｂとを有しており、さらに、これらピン１４ａ、１４ｂ
は、図１に示すように、ＰＣカード１２の挿入方向に交
互にずれるように配されたピン１４ａａ、１４ａｂおよ
びピン１４ｂａ、１４ｂｂをそれぞれ有している。

【００１９】各ピン１４は、ＰＣカード１２の後述する
ソケット４２に挿入されて該ＰＣカード１２と接続され
る一方の端部側の部分であるカード接続部１８ａと、後
述する回路基板４０に装着される他方の端部側の部分で
ある基板装着部１８ｂと、これらカード接続部１８ａと
基板装着部１８ｂとの間に位置する中間部１８ｃとをそ
れぞれ有している。

【００２０】中間部１８ｃは、該中間部１８ｃにおける
カード接続部１８ａ側の部分に形成されたカード接続部
側屈曲部２２ａと、中間部１８ｃにおける基板装着部１
８ｂ側の部分に形成された基板装着部側屈曲部２２ｂと
を備えている。

【００２１】カード接続部側屈曲部２２ａは、カード接
続部１８ａ側が下がるように、ピン１４を略階段状に折
り曲げて形成されている。一方、基板装着部側屈曲部２
２ｂは、基板装着部１８ｂ側が下を向くように、ピン１
４を略Ｌ字状に折り曲げて形成されている。なお、これ
らカード接続部側屈曲部２２ａおよび基板装着部側屈曲
部２２ｂにおける各屈曲角度は、ほぼ直角である。

【００２２】この場合、カード接続部１８ａの高さ位置
（図２中、縦方向の位置）は、中間部１８ｃにおけるカ
ード接続部側屈曲部２２ａと基板装着部側屈曲部２２ｂ
との間の部分よりも低くなるように偏っている。また、
カード接続部側屈曲部２２ａと基板装着部側屈曲部２２
ｂとの間の部分は、カード接続部１８ａとほぼ平行して
おり、さらに、カード接続部１８ａと基板装着部１８ｂ
とは、側面視的にほぼ直交している。

【００２３】図２に示すように、支持体１６は、スロッ
ト部３０ａを備えており、このスロット部３０ａには、
ＰＣカード１２が挿入されるスロット３２が形成されて
いる。なお、スロット部３０ａの上側外壁面３３および
下側外壁面３４は、それぞれ、スロット３２の上側内壁
面および下側内壁面とほぼ平行となるように形成されて
いる。

【００２４】また、支持体１６は、スロット３２の底部
（閉塞端部）を構成するとともに、各ピン１４のカード
接続部１８ａの近傍部分を支持するカード接続部支持部
３０ｂを備えている。

【００２５】さらに、支持体１６は、各ピン１４の中間
部１８ｃを囲む中間部保護部３０ｃと、各ピン１４の基
板装着部１８ｂの近傍部分を支持する基板装着部支持部
３０ｄとを備えている。

【００２６】基板装着部支持部３０ｄは略板状に形成さ
れており、その下面３６が、スロット部３０ａの下側外
壁面３４と互いに平行するように配置されている。ま
た、基板装着部支持部３０ｄは、スロット部３０ａの下
側外壁面３４の高さ位置（図２中、縦方向の位置）が、
該基板装着部支持部３０ｄの下面３６の位置よりも高さ
ｈｃ（約１．０ｍｍ）だけ下側となる（低くなる）よう
に配置されている。

【００２７】図３は、コネクタ１０が回路基板４０に取
り付けられ、さらに、コネクタ１０にＰＣカード１２が
装着されている状態を示している。

【００２８】この図３に示すように、カード接続部支持
部３０ｂによって支持された各ピン１４のカード接続部
１８ａは、スロット３２の内壁面と平行するように該ス
ロット３２内に突出している。そして、このカード接続
部１８ａは、スロット３２内に装着されたＰＣカード１
２のソケット４２に挿入されて、該ＰＣカード１２と接
続されている。

【００２９】基板装着部支持部３０ｄによって支持され
た各ピン１４の基板装着部１８ｂは、該基板装着部支持
部３０ｄから図３中、下方向に突出している。なお、各
ピン１４の基板装着部１８ｂは、カード接続部１８ａ側
からピン１４ａａ、１４ａｂ、１４ｂａ、１４ｂｂの順
に、図３中、横方向に並ぶように配列されている。

【００３０】そして、基板装着部１８ｂは、回路基板４
０に設けられた図示しない孔にそれぞれ挿入され、半田
付け等によって該回路基板４０に装着されている。すな
わち、基板装着部１８ｂの端部は、回路基板４０に対す
る装着方向を向いている。また、基板装着部支持部３０
ｄの下面３６が、回路基板４０と接し、または、対向す
る装着面となる。

【００３１】基板装着部１８ｂが回路基板４０に装着さ
れた状態において、コネクタ１０のスロット部３０ａ
は、回路基板４０の端部の外方に突出している。そし
て、カード接続部１８ａは、カード接続部側屈曲部２２
ａの屈曲に対応して、回路基板４０の上面の延長面側に
偏っている。すなわち、カード接続部１８ａは、回路基
板４０の上面の延長面に近づくように、または、延長面
を貫いてさらにこの延長面から離れるように偏ってい
る。

【００３２】カード接続部１８ａの偏りに対応して、ス
ロット部３０ａは、回路基板４０の上面の延長面側に偏
っている。具体的には、スロット部３０ａは、回路基板
４０の上面の延長面よりも下側に落とし込まれた状態で
配置されている。

【００３３】また、ピン１４のカード接続部１８ａ、お
よびカード接続部側屈曲部２２ａと基板装着部側屈曲部
２２ｂとの間の部分は、回路基板４０の上面とほぼ平行
している。

【００３４】ここで、回路基板４０の厚さｈａを例えば
１ｍｍとすると、回路基板４０を含めたコネクタ１０の
厚さ、すなわち、回路基板４０の下面からコネクタ１０
の上面までの高さ寸法ｈｄは、約６．２ｍｍである。

【００３５】このように、この発明の一実施の形態が適
用されたカード用コネクタ１０においては、カード接続
部１８ａと基板装着部１８ｂとの間に設けられたカード
接続部側屈曲部２２ａによって、カード接続部１８ａの
位置が低くなるように形成されている。このため、回路
基板４０への装着面としての基板装着部支持部３０ｄの
下面３６の位置よりも、スロット部３０ａの下側外壁面
３４が、例えば、回路基板４０の厚さｈａと同じ高さｈ
ｃ（約１．０ｍｍ）だけ低くなるように支持体１６を形
成することができる。

【００３６】この場合、コネクタ１０を回路基板４０に
装着した状態において、コネクタ１０の下側外壁面３４
の位置を回路基板４０の下面の位置まで落とし込ませる
ことができる。このため、回路基板４０の上面位置の上
側に十分なスペースがない場合にも、コネクタ１０を回
路基板４０に装着して、該コネクタ１０を組み込む装置
の内部にスロット３２を配置させることができる。すな
わち、コネクタ１０を組み込む装置の設計の自由度を増
加させることができるとともに、装置の薄型化や小型化
を実現することができる。

【００３７】また、回路基板４０の厚みを含むスロット
部３０ａの厚み寸法は、図４のコネクタ１に比べて小さ
くなる。従って、この実施の形態に係るコネクタ１０に
おいては、該コネクタ１０を組み込む装置における、特
に、スロット３２が配置される部分の一層の薄型化や小
型化を実現することができる。

【００３８】

【発明の効果】この発明によれば、回路基板への装着時
に、該回路基板を含む高さ寸法が小さくなるようにカー
ド用コネクタを形成することができる。従って、このカ
ード用コネクタを組み込む装置の小型化・薄型化を図る
ことが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施の形態が適用されたカード用
コネクタの構成を示す平面図である。

【図２】図１のコネクタのＩＩ−ＩＩ線に沿った縦断面
図である。

【図３】コネクタが回路基板に取り付けられ、さらに、
コネクタにＰＣカードが装着されている状態を示す縦断
面図である。

【図４】従来のコネクタの構成を示す縦断面図である。

【符号の説明】 １０…カード用コネクタ １２…ＰＣカード １４…ピン １６…支持体 １８ａ…カード接続部 １８ｂ…基板装着部 ２２ａ…カード接続部側屈曲部 ２２ｂ…基板装着部
側屈曲部 ３０ａ…スロット部 ３０ｂ…カード接続
部支持部 ３０ｃ…中間部保護部 ３０ｄ…基板装着部
支持部 ３２…スロット ３４…下側外壁面 ３６…下面 ４０…回路基板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松崎 伸一 神奈川県大和市深見東１丁目５番４号 日 本モレックス株式会社内 (72)発明者 山口 富三郎 神奈川県大和市深見東１丁目５番４号 日 本モレックス株式会社内 Ｆターム(参考） 5E023 AA04 AA08 AA16 AA18 AA21 BB19 BB22 CC23 EE02 GG02 HH03

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】着脱自在なカードと回路基板を電気的に接
   続させるための複数のピンと、 前記ピンを支持する支持体と、 を備えるカード用コネクタにおいて、 前記支持体は、前記カードが挿入されるスロット部を有
   し、 前記ピンは、 前記スロット部側に位置し、前記カードと接続されるカ
   ード接続部と、 前記回路基板に装着される基板装着部と、 前記カード接続部と前記基板装着部との間に位置し、前
   記基板装着部が前記回路基板に装着された状態におい
   て、前記カード接続部が前記回路基板面とほぼ平行し、
   かつ、前記カード接続部側が前記回路基板面の延長面側
   に偏るように形成された屈曲部とを有し、 前記スロット部は前記屈曲部の屈曲に対応して、前記基
   板装着部が前記回路基板に装着された状態において、前
   記回路基板面の延長面側に偏るように形成されているこ
   とを特徴とするカード用コネクタ。
2. 【請求項２】請求項１記載のカード用コネクタにおい
   て、 前記屈曲部は、前記ピンにおける前記カード接続部の近
   傍部分を略階段状に折り曲げて形成されたカード接続部
   側屈曲部を有することを特徴とするカード用コネクタ。
3. 【請求項３】請求項２記載のカード用コネクタにおい
   て、 前記屈曲部は、前記ピンにおける前記基板装着部の近傍
   部分を略Ｌ字状に折り曲げて形成された基板装着部側屈
   曲部を有し、 前記ピンにおける前記カード接続部側屈曲部と前記基板
   装着部側屈曲部との間の部分は、前記基板装着部が前記
   回路基板に装着された状態において、前記回路基板面と
   ほぼ平行していることを特徴とするカード用コネクタ。
4. 【請求項４】請求項１〜３のいずれか１項に記載のカー
   ド用コネクタにおいて、 前記支持体は、 前記スロット部の底部に位置し、かつ、前記ピンにおけ
   る前記カード接続部の近傍部分を支持するカード接続部
   支持部と、 前記ピンにおける前記基板装着部の近傍部分を支持する
   基板装着部支持部とを備え、 前記基板装着部支持部は、前記基板装着部が前記回路基
   板に装着された状態において、前記回路基板面と接し、
   または、対向する装着面を有することを特徴とするカー
   ド用コネクタ。
5. 【請求項５】請求項１〜４のいずれか１項に記載のカー
   ド用コネクタにおいて、 前記カードはＰＣＭＣＩＡカードであることを特徴とす
   るカード用コネクタ。