JP2001203020A - 電気接続部品 - Google Patents

電気接続部品

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JP2001203020A
JP2001203020A JP2000008789A JP2000008789A JP2001203020A JP 2001203020 A JP2001203020 A JP 2001203020A JP 2000008789 A JP2000008789 A JP 2000008789A JP 2000008789 A JP2000008789 A JP 2000008789A JP 2001203020 A JP2001203020 A JP 2001203020A
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Yasuhiro Shintani
康弘 真谷
Masaaki Isono
誠昭 磯野
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水分が付着しやすい環境下においても、リー
ク電流の抑制効果に優れるコネクターやJ/Bなどの電
気接続部品を得る。 【解決手段】 Niめっき層と、その上にSnめっき層
を形成した銅合金板条からなる端子又はバスバーから構
成した電気接続部品。正負極端子同士の極間距離を0.
5mm〜5mmとし、Niめっき層の厚さを0.05〜
2.0μm、Snめっき層の厚さを0.3〜5.0μm
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として自動車用
電気配線部材に用いる電気接続部品に関する。さらに、
詳しくはその表面に外側よりSn又はSn合金めっき及
びNi又はNi合金めっき層を形成した銅又は銅合金板
条より製作した、電流の耐リーク性に優れる端子又はバ
スバーからなる電気接続部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用電気配線部材であるジャ
ンクションブロック(以下J/Bと記載)に搭載される
端子及びバスバーや、そのJ/Bと接続されるコネクタ
ーを構成する端子、バスバーには、嵌合部における接触
抵抗の低減及び耐食性の向上を目的に、Sn又はSn合
金めっきした銅又は銅合金が多用されている。銅又は銅
合金としては、無酸素銅、りん脱酸銅などの純銅、黄
銅、りん青銅、Cu−Fe−P系合金、Cu−Ni−S
i系合金など多くの銅合金が用いられている。
【0003】これらの銅又は銅合金に対して、光沢電気
Sn又はSn合金めっき、電気めっき後溶融処理するリ
フローSn又はSn合金めっき、溶融Sn又はSn合金
浴に浸漬する溶融めっきが行われ、Sn又はSn合金め
っき付き銅合金が製造されている。通常、端子、バスバ
ー等の接点材料に対しては、めっき厚さ0.8〜2.0
μmのSn又はSn合金めっきが行われている。なお、
黄銅等のZnを含む銅基合金では、Snめっき層表面へ
のZnの拡散を防止して良好なはんだ濡れ性を維持する
ために、Sn又はSn合金めっきの下地めっきとして、
厚さ0.1〜2μm程度のCuめっきが施されることが
ある。
【0004】近年、地球環境保護の観点から、自動車の
燃費向上が急務となっており、自動車の軽量化、小型化
が進展している。それに対応して、自動車用電気配線部
材であるJ/Bにおいても、それに接続されるコネクタ
ーの小型化(=端子の極間距離の短縮化)、バスバーの
極間距離の短縮化が行われている。また、自動車の走行
性能、快適性及び安全性の向上のため、エンジンの燃料
噴射・回転数制御、ABS制御、車室内空調、エアバッ
クの作動など多くの分野に電子制御が導入され、自動車
が消費する電気量は急激に増加している。これに対応し
て、車載バッテリー電圧の高圧化(14V→42V)が
検討されている。
【0005】一方、J/Bなどの自動車用電気接続部品
は、エンジンルーム内に配置されることが多いため、自
動車の使用環境の影響を受け易く、車外より侵入する水
滴及び湿潤環境で発生する結露水等がコネクターやJ/
Bに入り込み、電極間に付着することがある。この付着
した水分が電極間を架橋し、その状態で電圧が印加され
ると、極間に電気回路が形成され、正極側の端子又はバ
スバーよりSnめっき層のSnがイオン化して溶出す
る。めっき層のSnがすべて溶出した後は下地めっき又
は母材の銅又は銅合金より銅がイオン化して溶出し、負
極側の端子又はバスバー上に析出する(マイグレーショ
ン)。この析出量が多くなるにつれてリーク電流が多く
なる。また、負極へのCuイオンの析出が引続いて起こ
ると、極端な場合には正極負極を構成する端子又はバス
バー間でブリッジが形成され、短絡が発生する。このよ
うにリーク電流が大きくなると、電気、電子機器への誤
動作、故障が発生し易く、短絡した場合には電子制御さ
れる機器の作動が不可能となり、自動車の安全運行に支
障をきたすことが懸念される。
【0006】端子又はバスバー間に発生する前記マイグ
レーションの現象は、バッテリー電圧が高電圧になるほ
ど、また端子又はバスバー間の間隔が狭くなるほど発生
し易くなるため、リーク電流増加又は短絡によって発生
する上述の問題がさらに起こり易くなる。このリーク電
流の問題に対しては、コネクターやJ/Bを防水構造と
することなどが検討されているが、コストアップの要因
となる。そのため、リーク電流の抑制効果に優れたコネ
クター及びJ/Bの材料面からの開発が要望されてき
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の問題
点に対応し、水分が付着しやすい環境下においても、リ
ーク電流の抑制効果に優れるコネクターやJ/Bなどの
電気接続部品を開発することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明においては、リー
ク電流の抑制効果に優れる電気接続部品として、以下の
構成とすることを見出した。すなわち、本発明に係る電
気接続部品は、銅又は銅合金板条にNi又はNi合金め
っき層を形成し、そのNi又はNi合金めっき層上にS
n又はSn合金めっき層を形成しためっき付き銅又は銅
合金板条材より製作した端子又はバスバーからなり、か
つその極間距離が0.5mm〜5mmであることを特徴
とする。この場合、Ni又はNi合金めっき層の厚さが
0.05〜2.0μm、又は/及びSn又はSn合金め
っき層の厚さが0.3〜5.0μmであることが望まし
い。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内容をより具体的
に説明する。 <銅又は銅合金>本発明に係る電気接続部品に用いる銅
又は銅合金としては、無酸素銅、りん脱酸銅などの高純
度のもの、黄銅、りん青銅、Cu−Fe−P系合金、C
u−Ni−Si系合金など多くの銅合金が用いることが
でき、特に限定されない。極間電流の耐リーク性に優れ
る銅又は銅合金素材としては、Zn又は/及びMgを合
計で0.01%以上含有するものを用いることが望まし
い。また、端子使用中の応力緩和による接触抵抗増加な
どの問題を改善するには、Fe、Fe基、Ni−Siな
どの化合物を析出させた銅合金、又はMg、Sn、Ni
等を固溶させた銅合金、あるいは前記析出及び固溶の両
方の効果を持たせた銅合金を用いることが望ましい。
【0010】<Ni又はNi合金めっき>本発明に係る
電気接続部品に用いる下地Ni又はNi合金めっき層
は、厚さ0.05〜2.0μmとすれば良い。Ni又は
Ni合金めっき層の厚さが0.05μm未満の場合、表
層のSn又はSn合金めっき層が前述の機構により溶出
した後、銅又は銅合金素地のCuの溶出を阻止すること
ができず、Cu元素が負極側に析出し、電極間で短絡を
生じる。Ni又はNi合金めっき厚さが2.0μmを越
えると、端子又はバスバー材成形の際、曲げ加工部にて
クラックが発生し、成形加工が困難となる。従って、下
地Ni又はNi合金めっき層の厚さは0.05〜2.0
μmとする。
【0011】Ni又はNi合金めっき組成としては、N
i、Ni−Sn、Ni−P、Ni−Co、Ni−Cu
等、Niを基材とした種々のNi又はNi合金が適用可
能である。Niめっきを例とすると、めっき浴としては
工業的に使用されているワット浴、スルファミン酸浴を
はじめ、種々のNiめっき浴が使用可能である。さら
に、めっき表面光沢度向上の観点から、めっき液中に添
加する光沢剤を含有しためっき浴でも可能である。ただ
し、光沢剤を添加した場合、Niめっき皮膜中に光沢剤
が取り込まれてNiめっき皮膜が硬化する。これによ
り、Niめっき皮膜の加工性が低下し、めっき皮膜にク
ラックが発生しやすくなり、耐食性低下の原因となり易
い。従って、曲げ加工性の観点から、無光沢Niめっき
浴が望ましい。
【0012】<Sn又はSn合金めっき>Ni又はNi
合金めっき層の上に施すSn又はSn合金めっき層は、
厚さ0.3〜5.0μmとすれば良い。コネクターやJ
/Bなどの電気接続部品を組立てる際、端子とPCB
(printed circuit board)、端子と電線、バスバーと
電線、バスバーと端子、バスバーとバスバーなどの間の
接続方法としてはんだ付けを行うことがある。そのと
き、Sn又はSn合金めっき層の厚さが0.3μm未満
になると、ハンダ濡れ性が低下し、接続強度及び信頼性
が低下する。一方、Sn又はSn合金めっき層を5.0
μmを越えて厚くしても、耐食性、接触抵抗の改善効果
は飽和し、かつ生産性が低下するため、Snめっき層の
厚さは5μm以下とする。従って、Snめっき厚さは、
0.3〜5μmとする。めっき組成としては、Sn、S
n−10〜90Pb(はんだ)、Sn−BiなどSnを
含む種々のSn又はSn合金が適用可能である。Snめ
っきを例とすると、めっき方法としては、光沢電気めっ
き、リフローめっき、溶融めっきのいずれの方法を用い
てもよい。
【0013】Cu又はCu合金板条に施されたNi又は
Ni合金めっきとSn又はSn合金めっきが、上記めっ
き厚条件を満たすとき、リーク電流の抑制効果が高く、
後述する実施例のリーク電流測定試験において、リーク
電流が1Aに達するまでの時間を50分以上とすること
が可能となる(従来例の場合、50分に達しない)。な
お、銅又は銅合金板条にNi又はNi合金下地めっき−
Sn又はSn合金めっき後、端子又はバスバーに加工し
ても、端子又はバスバーに加工後にNi又はNi合金下
地めっき−Sn又はSn合金めっきを施してもよい。
【0014】<電気接続部品の構成>本発明の電気接続
部品は、自動車の電装部品として用いる各種制御機器、
モーター、センサー、電気配線部材であるJ/Bなどと
電線の接続に用いるコネクター、電気の中継を行うバス
バーを配置した基盤を多層積層したJ/Bなどを含む。
以下にコネクター及びJ/Bを例として説明する。
【0015】[コネクター]コネクターには雄コネクタ
ー及び雌コネクターがあり、それぞれ複数の雄端子及び
雌端子より構成され、雄端子に雌端子を挿入することに
より、雄コネクターと雌コネクターの間に電気的接続が
形成される。このような状態でコネクターの結合部に水
分が侵入して正極端子と負極端子に架橋すると、通電に
より架橋部に回路が形成され、Sn又はSn合金めっき
層よりSnイオンの溶出が始まり、リーク電流が発生す
る。Snイオンが溶出した後は、Ni又はNi合金めっ
き層が露出するため、Niの溶出が開始する。ただし、
Niは電気化学的にSnに比べてイオン化し難いため、
溶出速度が遅くなる。Ni又はNi合金めっき層は、こ
のような機構によってリーク電流の上昇や正及び負極端
子間の短絡を防止している。前記Sn及びNiイオンの
溶出は、正及び負極間の電圧が大きいほど、雰囲気温度
が高いほど、また正及び負極間の間隔が小さいほどその
速度が大きくなる。
【0016】ここで、極間距離の限定理由を説明するた
めに、雌コネクターの模式図を図1に示す。図1は8極
の雌端子1を収納する雌コネクターの模式図であり、そ
れぞれの端子1は、所定の厚さのNi又はNi合金めっ
き−Sn又はSn合金めっきを行った銅合金板よりプレ
ス加工して作製される。図1において、端子は、長手方
向の三辺を曲げ加工によって断面形状が略正方形の中空
箱型形状に成形されている。このばね性のある中空内部
に紙面後方に向かって雄端子が挿入される。雄端子の挿
入される側の逆側において、それぞれの雌端子にはんだ
付け、かしめ等の方法によって電線ケーブルが接続され
ている。また、各端子間は樹脂製の隔壁(図示せず)に
より隔てられており、機械的な変形、異物の接触による
短絡を防止する構造となっている。この場合、例えば種
々の制御装置よりの電気信号が雌又は雄コネクターに供
給され、これを、J/Bに設置されている、あるいはや
はり電線が接続されている雄又は雌コネクターと接続す
るなどの方法で使用する。なお、雄雌コネクターの接続
状態において、正負極端子間の極間距離は、雌端子同士
の間で最小となる。
【0017】前述のような構成において、極間距離が
0.5mm未満になると、Sn又はSn合金めっきの下
にNi又はNi合金めっきが施されていても、Ni又は
Ni合金めっきの溶出速度が大きくなり、Ni又はNi
合金めっき層溶出後のCuの溶出が始まるまでの時間が
短くなり、目的とする良好な耐リーク性を確保できなく
なる。なお、溶出したCuが析出した端子は表面損傷
(黒化)を起こし、これにより電流リークの発生を検知
できる。一般的に、黒化後、時間の経過に伴いリーク電
流値が増加する。一方、極間距離が5mmを越えると、
下地のNi又はNi合金めっき層がなくてもリーク電流
の増加が起き難くなり、Ni又はNi合金めっき層の効
果が顕著でなくなる。従って、コネクター内の正負極端
子の極間距離を、0.5mm〜5mmの範囲内とする。
【0018】[J/B]J/Bは、銅又は銅合金板条材
より製作したバスバーを絶縁性の樹脂を介して複数層積
層し、三次元的に電気回路を形成したものであり、図2
にJ/Bを構成する一層を模式的に示す。図2におい
て、矩形状の絶縁樹脂2上にバスバー3が配設されてい
る。各々のバスバー2は、所定の厚さのNi又はNi合
金めっき−Sn又はSn合金めっきを行った銅合金板条
材より作製される。バスバーは平面内のみでなく、上下
方向に伸びたタブをも有する三次元構造となっており、
上下方向に伸びたタブは、同一層内又は他の層のタブと
コネクターなどにより接続されている。タブを形成する
ためには、銅合金板条よりバスバーを打抜く際、予めタ
ブに相当する部分を連続して打抜き加工しておき、その
後その部分に曲げ加工を行う、あるいはタブの形状を有
するL字型の銅合金部材をはんだ付け、ろう付けなどを
行うなどの方法で形成する。基盤樹脂上へのバスバーの
設置はバスバーの形状に凹凸を設けた樹脂にバスバーを
機械的にはめ込む、接着などの方法によればよい。この
ようなJ/Bにおいても、水分が侵入すると、バスバー
間を水の回路が形成され、リーク電流を発生することが
ある。本発明の電気接続部品において、バスバー間の最
短極間距離を0.5mm〜5mmとしているが、その理
由はコネクターの説明で述べたのと同一である。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と比較して説
明する。 〈試験片の作製〉板厚0.3mm、幅100mm、長さ
120mmのC2100(Cu−10mass%Zn)
及びC2600(Cu−30mass%Zn)圧延材を
脱脂、酸洗処理後、Niめっきを行い、さらにその表面
にSnめっきを行って供試材を作製した。なお、Niめ
っき条件を表1に、Snめっき条件を表2に示す。Sn
及びNiめっき厚さの測定には、蛍光X線膜厚測定機
(セイコーエプソン:SFT−156A)を用いた。め
っき後の板材より、圧延方向に短冊状の試験片を切断
し、各切断面をフライス盤により幅3mm×長さ80m
mに仕上げ、その後脱脂して供試材とした。供試材にお
いて板厚相当面(側面)はめっきのついていない状態で
ある。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】〈リーク電流測定〉図3に示すように、一
対の供試材4を径10mmの穴が形成された樹脂板5を
挟んで対面させ、さらに外側を樹脂板6で固定した。な
お、供試材4の極間距離(樹脂板5の厚さ)は1mm、
有効面積は3mm×10mmである。また、純水に亜硫
酸ナトリウムを50mg/l加え、試験水溶液とした。
リーク電流測定方法は、直流電圧14Vを印加した状態
で、溶液中に5分間浸漬し、その後、大気中に5分間放
置するサイクルを繰り返し、リーク電流が1Aを超える
までの時間を測定した。以上のリーク電流測定条件を表
3にまとめた。なお、試験材においては、板厚相当面
(側面)にはめっきが被覆されていないが、この面の面
積が小さく、めっき面同士が対面しているため電流は主
にめっき面間を流れ、めっき厚さによるリーク電流の比
較が可能である。
【0023】
【表3】
【0024】〈曲げ加工性〉端子及びバスバーは、曲げ
加工を行ってから使用するため、曲げ加工性が重要(曲
げ加工を行っても曲げ部においてめっき層が割れ、剥離
を起こさない)となる。即ち、曲げ加工部において、め
っき層が割れ、母材の銅又は銅合金にまで至る割れが形
成されると、水分の存在下においてリーク電流を抑制す
るためのめっきの効果が失われるからである。曲げ加工
性試験は、JISH3130に規定されたW曲げ冶具を
用いて曲げ加工し、断面を研磨し、断面観察を行うこと
により行った。曲げ加工部クラック評価は、素材に亀裂
(クラック)が発生しないレベルを「○」とし、クラッ
クの発生するレベルを「×」とした。
【0025】〈はんだ濡れ試験〉はんだ濡れ試験は、ソ
ルダーチェッカ(SAT−2000:(株)レスカ製)
を用いて行った。表4にその測定条件を示す。
【0026】
【表4】
【0027】表5に、種々のSnめっき及びNiめっき
厚さにおける試験結果を示す。ここに示すように、本発
明の規定を満たす供試材No.1〜5では、リーク電流
値が1Aを超えるまでの時間が従来材のNo.15、1
6より長く、リーク電流抑制効果が優れている。また、
Niめっき厚さが小さいNo.8、16はリーク電流抑
制に改善がみられず、Niめっき厚さが大きいNo.
6、14は曲げ加工性が劣り、Snめっき厚さが小さい
No.7、15ははんだ濡れ性が劣る。
【0028】
【表5】
【0029】次に、極間距離を変えてリーク電流測定試
験(30分間)を行い、試験後の供試材の表面損傷状況
を調べ、その結果を表6に示す。供試材の素材はC26
00である。表面損傷状況の評価は、供試材の表面が黒
化していないものを○、黒化したものを×とした。表6
に示すように、下地Niめっき−Snめっきを行ったN
o.1〜10を従来材のNo.11〜14と比較する
と、極間距離0.5〜5mmの範囲で損傷状況が改善さ
れている。
【0030】
【表6】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、水分が付着しやすい環
境下においても、コネクターやJ/Bなどの電気接続部
品のリーク電流を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 メス側コネクターを挿入方向から見た図であ
る。
【図2】 J/Bを構成するバスバー材と絶縁樹脂の模
式図を示す
【図3】 リーク電流の測定方法を模式的に説明する平
面図(外側の樹脂板6を除いた状態)及び側面図であ
る。
【符号の説明】
1 端子 2 絶縁樹脂 3 バスバー 4 供試材 5、6 樹脂板
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB16B AB17A AB21C AB31A AB31B AB31C BA03 BA07 BA10A BA10C EH71B EH71C GB32 GB41 5G307 CA05 CB03 CC01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅又は銅合金板条にNi又はNi合金め
    っき層を形成し、そのNi又はNi合金めっき層上にS
    n又はSn合金めっき層を形成しためっき付き銅又は銅
    合金板条材より製作した端子又はバスバーからなり、か
    つその極間距離が0.5mm〜5mmであることを特徴
    とする電気接続部品。
  2. 【請求項2】 Ni又はNi合金めっき層の厚さが0.
    05〜2.0μmであることを特徴とする請求項1に記
    載した電気接続部品。
  3. 【請求項3】 Sn又はSn合金めっき層の厚さが
    0.3〜5.0μmであることを特徴とする請求項1又
    は2に記載した電気接続部品。
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