JP2001202950A - 水素吸蔵合金電極およびニッケル水素蓄電池 - Google Patents

水素吸蔵合金電極およびニッケル水素蓄電池

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JP2001202950A
JP2001202950A JP2000011202A JP2000011202A JP2001202950A JP 2001202950 A JP2001202950 A JP 2001202950A JP 2000011202 A JP2000011202 A JP 2000011202A JP 2000011202 A JP2000011202 A JP 2000011202A JP 2001202950 A JP2001202950 A JP 2001202950A
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nickel
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Hideki Tsubata
英樹 津幡
Shuichi Wada
秀一 和田
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  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性を向上させることにより、均一な捲回
体が作製可能で、かつ挿入不良や短絡を生じない水素吸
蔵合金電極を提供する。さらに、高容量で漏液の発生の
ないニッケル水素蓄電池を提供する。 【解決手段】 水素吸蔵合金を活物質とするニッケル水
素蓄電池用電極のペーストに、ポリN−ビニルアセトア
ミドとポリテトラフルオロエチレンを含有させて水素吸
蔵合金電極を構成し、さらにこの電極を用いてアルカリ
蓄電池を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水素吸蔵合金を活物
質とする水素吸蔵合金電極と、さらにこの電極を負極と
して用いたニッケル水素蓄電池とに関する。
【0002】
【従来の技術】ニッケル水素蓄電池は、水素吸蔵合金を
活物質とする水素吸蔵合金電極を負極とし、水酸化ニッ
ケルを活物質とするニッケル電極を正極として構成され
ている。通常、負極は、水素吸蔵合金粉末を高分子化合
物で構成される増粘剤や結着剤とともにペースト化し、
基材に塗布することにより作製される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のニッケル水素蓄
電池では、負極作製に用いられるペーストは、ペースト
中に含有された高分子化合物が水素吸蔵合金の触媒作用
により分解し、調製後に経時的に粘度が低下する傾向が
あった。このため、得られる水素吸蔵合金電極には、連
続塗布における塗布開始時と塗布終了時とで塗膜の厚み
が変化し、電極重量などの均一性が損なわれやすいとい
う問題があった。特に、高容量化のために増粘剤などの
含率を低減し水素吸蔵合金粉末の充填性を高めたもので
は、ペ−ストの安定性がさらに劣化するため、上記均一
性がより一段と損なわれやすかった。
【0004】その結果、この水素吸蔵合金電極を用いて
組み立てられたニッケル水素蓄電池は、容量のバラツキ
が生じやすくなり、歩留りの低下を招くという問題があ
つた。
【0005】そこで本発明者らが検討した結果、ポリN
―ビニルアセトアミドを用いてペーストを調整すること
により、ペーストの安定性を向上できることに気が付い
た。ところが、さらに検討を進めるうちに以下の課題が
あることが明らかになった。すなわち、ポリN−ビニル
アセトアミドは側鎖にアセトアミド基を有するために水
素結合による分子間力が強く、これを含有している負極
は、従来用いられていた負極よりも柔軟性に劣るのであ
る。このため、厚みT(mm)と長さL(mm)の比の
値T/Lが0.0052以上となる負極を捲回しようと
すると、形成された塗膜がひび割れて基材から剥離し、
セパレータからはみ出すほか、出来上がった捲回体はな
めらかな曲線の渦巻き状とはならず、何カ所かで電極が
折れ曲がったややいびつな形状となるため、電池缶に挿
入する際に挿入不良や短絡を引き起こしやすいことがわ
かった。
【0006】電池の高容量化のためには、電極の基材や
セパレータの占める体積を低減し、その分活物質を多く
充填するよう電池を設計する必要があり、負極に対して
もできるだけ電極の長さを短くし、かつ、電極の厚みを
厚くして、活物質の割合を増加させた構造とすることが
望ましい。すなわち、負極においては、厚みと長さの比
がT/L≧0.0052となるような寸法とすれば、高
容量電池を設計しやすくなるのである。しかしながら、
上記寸法の負極を用いて電池を組み立てようとすると、
前述した挿入不良や短絡の問題が生じるのである。
【0007】また、捲回時に問題が生じなかったとして
も、前記のような捲回体では正極と負極は均一に対向し
ないため、電池の放電容量が低下し、充電時の内圧上昇
が大きくなり漏液などの問題が生じてしまう。
【0008】本発明者らがこの問題を解決するため鋭意
検討した結果、上記ポリN―ビニルアセトアミドを含有
するペーストに、さらにポリテトラフルオロエチレンを
含有させることによって、負極に柔軟性が付与され、前
記厚みを有する負極でも容易にかつ均一に捲回すること
が可能となり、電池の高容量化を達成できることを見出
し、本発明を成すに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、水素吸蔵合金
を活物質とし、ポリN−ビニルアセトアミドとポリテト
ラフルオロエチレンを含有する水素吸蔵合金電極を提供
することで、負極を捲回する際に生じる前記問題を解決
し、さらにその電極を用いて高容量のニッケル水素蓄電
池を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において、ポリN−ビニル
アセトアミドを含有するペーストに、さらにポリテトラ
フルオロエチレンを含有させることにより電極の柔軟性
が得られる理由は以下のように考えられる。ポリN−ビ
ニルアセトアミドは、吸水時には分子間に溶媒である水
が存在するために、これが可塑剤として働き分子の自由
な運動を可能にするが、乾燥後はこの可塑剤がないため
に分子間力によって分子同士が強固に結合し、分子の運
動が制限されてしまう。このため乾燥後の電極は柔軟性
に劣るのである。しかし、これに繊維状の結着剤である
ポリテトラフルオロエチレンを添加することにより、ポ
リN−ビニルアセトアミド分子鎖間にポリテトラフルオ
ロエチレンが割り込むため、ポリN−ビニルアセトアミ
ドの分子間力が弱まり、また分子の自由な運動が可能と
なるため電極の柔軟性が向上する。ここで、ポリテトラ
フルオロエチレンは、塗膜内にその繊維を分散させるこ
とにより水素吸蔵合金を固定する結着剤として作用する
ため、ポリN−ビニルアセトアミドの分子間力が弱まっ
たとしても、塗膜の結着力を低下させることなく柔軟性
を向上させることができるのである。
【0011】本発明に用いられるポリN−ビニルアセト
アミドとしては、重量平均分子量が10,000〜1
0,000,000、好ましくは50,000〜5,0
00,000であるのが望ましい。重量平均分子量を1
0,000以上とすることにより、ペーストの経時的な
安定性が向上し、また塗膜の結着力を向上させることが
できる。また、重量平均分子量を10,000,000
以下とすることにより、ペーストの極端な増粘とそれに
伴うペーストの不均一化を抑制できる。また、ポリN−
ビニルアセトアミドの含有量は、水素吸蔵合金100重
量部に対して、通常は0.01〜3重量部とするのがよ
く、好ましくは0.015〜1重量部、より好ましくは
0.03〜0.5重量部とするのがよい。すなわち、ペ
ーストの安定性や塗膜の結着性の点から0.01重量部
以上とするのが望ましく、活物質である水素吸蔵合金の
充填密度の点から3重量部以下とすることが望ましい。
【0012】また、ポリテトラフルオロエチレンの含有
量は、水素吸蔵合金100重量部に対して0.1〜2重
量部とするのがよく、0.3〜1.5重量部とするのが
より好ましい。すなわち、電極の柔軟性の点から0.1
重量部以上とすることが望ましく、水素吸蔵合金の充填
密度の点から2重量部以下とすることが望ましい。本発
明ではさらに、従来から用いられている結着剤やゴム系
高分子を含有させてもよく、特にゴム系高分子を含有さ
せるとより一層電極の柔軟性が向上し、塗膜と基材の結
着力が強まるので好ましい。上記ゴム系高分子として
は、スチレンと2-エチルヘキシルアクリレートを主成
分とした共重合体が最も好ましく、その他、スチレン-
ブタジエン共重合体、天然ゴム、スチレン-イソプレン
共重合体、シリコンゴムなどを用いることができる。こ
れらゴム系高分子の使用量としては、水素吸蔵合金10
0重量部に対して、通常0.1〜2重量部、好ましくは
0.2〜1.5重量部とするのがよい。すなわち、電極
の柔軟性や基材と塗膜との結着性の点から0.1重量部
以上とするのが望ましく、水素吸蔵合金の充填密度の点
から2重量部以下とするのが望ましい。
【0013】本発明の水素吸蔵合金としては、Zr、N
i、Mnなどを主体としたAB2型合金や、Mm(L
a、Ce、Nd、Pr)−Ni系などのAB5型合金な
どを用いることが可能で、これらの中でも、Mm−Ni
系の合金でNiの一部をMn、Co、Al、Mg、C
u、Crからなる群から選ばれる少なくとも1種で置換
したAB5型合金が好ましく用いられる。この合金は低
い水素平衡圧で高容量化を期待できるが、遷移金属を多
く含むため、合金の触媒作用によるペ―スト調製時の粘
度変化が大きいことが懸念される。特に、複数の遷移金
属で置換した水素吸蔵合金の中でも、Mm中のLaなど
の含有量を多くした非化学量論組成の水素吸蔵合金(た
とえば、Mm中のLa含有率が50重量%以上であり、
Mmに対する他のNi、Co、Mn、Alなどの原子比
率の合計が5.02〜5.45である水素吸蔵合金)は
高容量であり電池の活物質として有用であるが、遷移金
属が合金表面に多く存在し、強い触媒作用を有するた
め、ペーストの粘度がその影響を受けやすくなる。しか
し、本発明に用いるペーストはそのような合金に対して
も粘度変化が少なく良好な塗布性を有するので、合金本
来の性能を損なうことがなく柔軟性に優れた電極を得る
ことができる。このため捲回時に生じる問題が解決さ
れ、高容量の電池を提供することができる。
【0014】本発明においては、上記水素吸蔵合金を活
物質とし、これに上記のポリN−ビニルアセトアミドと
ポリテトラフルオロエチレンを含有させて、これらを常
法によりペースト化することにより、電極用ペーストを
調製する。このペーストの調製にあたり、溶剤として、
たとえば、水またはメタノール、エタノール、イソプロ
パノールなどのアルコール性溶剤が用いられる。これら
は、それぞれを単独で用いてもよいし、2種以上を併用
してもよい。また、上記ペースト中には、従来から用い
られている導電剤を配合してもよい。この導電剤にはニ
ッケル粉、コバルト粉、銅粉、カーボン粉などが挙げら
れる。
【0015】このようにして作製されたペーストをパン
チングメタルなどの基材に塗布し、乾燥し、加圧成形す
ることにより水素吸蔵合金電極が作製される。この電極
の寸法は、高容量化の点から、厚みと長さの比の値T/
Lが0.0052以上であることが望ましい。また、こ
の値を大きくしすぎると反応抵抗が大きくなるため、
0.01以下とすることが望ましい。なお、本発明で
は、捲回する方向の電極寸法を電極の長さとし、捲回軸
の方向の電極寸法を電極の幅としている。
【0016】本発明のアルカリ蓄電池は、上記構成の水
素吸蔵合金電極よりなる負極と、水酸化ニッケルを活物
質とする正極とを、セパレ―タを介して積層し、これを
電池缶に挿入し、さらにアルカリ電解液を注入すること
により作製される。ここで、前記負極に対する正極の寸
法としては、厚みS(mm)と長さX(mm)の比の値
S/Xが0.01〜0.025であることが望ましい。
活物質の割合を増加させ高容量化を図るためには0.0
1以上が望ましく、反応抵抗の点から0.025以下が
望ましい。
【0017】上記のセパレータとしては、ポリオレフイ
ン繊維やポリアミド繊維などからなる不織布が用いら
れ、これに親水基を付与したものが特に好ましく用いら
れる。アルカリ電解液は、水酸化カリウム水溶液が用い
られ、水酸化リチウムや水酸化ナトリウムとの混合溶液
が好ましく用いられる。また、前記組成の合金では、サ
イクルに伴うインピーダンス上昇がそれ以外の組成の合
金よりも大きくなる場合があるが、電解液や負極などに
酸化亜鉛などの亜鉛化合物を添加することによりこれを
抑制することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を記載して、より具体
的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例にのみ
限定されるものでなく、本発明の思想を逸脱しない範囲
内で適宜変更可能であることはいうまでもない。
【0019】実施例1 MmNi3.75Co0.65Mn0.35Al0.3(MmはLaを
60重量%含有するミッシュメタル)で表される組成の
水素吸蔵合金100重量部にニッケル粉末2重量部、濃
度5重量%のポリN−ビニルアセトアミド(分子量:
2,000,000)水溶液8重量部、濃度42重量%
のスチレン−2エチルヘキシルアクリレート共重合体水
分散液1.7重量部を混合してペースト状にした後、濃
度60重量%のポリテトラフルオロエチレン水分散液
1.6重量部を添加し、再び混合して負極ペーストとし
た。導電性基材として、厚さが0.05mm、幅が13
5mmのパンチングメタルを使用し、この基材の両面に
負極ペ―ストを連続塗布方式により塗布し、70℃で乾
燥して基材の両面にペースト乾燥物を有する負極シート
を得た。この負極シートのペースト乾燥物の一部を取り
去ることにより、基材の片側の一部にペースト乾燥物を
有していない部分を形成し、その後、加圧成形して厚さ
が0.36mmのシ―ト状物とした。これを幅37.5
mm、長さ68mmに裁断して水素吸蔵合金電極とし
た。この電極の厚みTと長さLの比の値は、T/L=
0.0053であった。
【0020】この電極の形状について詳しく説明する
と、電極の全長は68mmであるが、基材の一方の面に
は、その一方の端部から28mmの長さ分だけ塗膜が取
り除かれており、残りの40mmは塗膜を有している。
また、基材のもう一方の面には、前記と反対側の端部か
ら8mmの長さ分だけ塗膜が取り除かれており、残りの
60mmは塗膜を有している。すなわち、電極の長手方
向の両端部28mm分と8mm分は基材の片面にのみ塗
膜を有しており、その間の32mm分は基材両面に塗膜
を有している。基材の片面にのみ塗膜を有する部分の電
極厚みは0.205mmである。
【0021】また、正極は以下のようにして作製した。
表面に水酸化コバルトより形成される層を有する水酸化
ニッケル粉末100重量部に対して、酸化コバルト粉末
2重量部、1.5重量%カルボキシメチルセルロース水
溶液10重量部、60重量%ポリテトラフルオロエチレ
ン水分散液3重量部およびイオン交換水10重量部を添
加し混合して、正極ペーストを調製した。
【0022】このペーストを目付けが350g/m2
ニッケル発泡体よりなる基材に塗布、充填し、乾燥した
後、所定の厚みになるまで加圧した。次いで、85℃に
保持されたアルカリ水溶液(LiOHを17g/l、Z
nOを33g/l、NaOHを40g/l含む27%K
OH水溶液)中にこれを浸漬し、2時間保持した後取り
出して乾燥させ、水洗した後再度乾燥させてから切断し
て、長さ48mm×幅37.5mm×厚さ0.61mm
の形状の正極(容量:700mAh)に仕上げた。この
正極の厚みと長さの比の値S/Xは0.013であっ
た。この正極は末端部にニッケルのリードを取り付けて
使用した。
【0023】セパレータには、親水化処理したポリプロ
ピレン不織布を用い、上記の負極と正極をセパレータを
介して渦巻状に捲回して捲回体を100個作製した。こ
の電極体の最内周部と最外周部の負極は、正極と対向し
ない部分であり、塗膜が取り除かれた部分がこの場所に
来るように捲回を行い、この捲回体を電池缶に挿入し
た。全ての捲回体が正常に挿入され、挿入後の捲回体の
開路電圧を測定して短絡の有無を調べた。すなわち、開
路電圧が0Vとなったものを短絡と判断した。この試験
で短絡した捲回体を取り除き、残ったものに電解液とし
て前記アルカリ水溶液を注入し、さらに電池缶の封口を
行うことにより単4サイズのニッケル水素蓄電池を得
た。
【0024】この電池に以下の条件で化成処理を行っ
た。組み立てた電池を60℃で17時間貯蔵し、放冷後
に150mAで6時間の充電と150mAの放電(放電
終止電圧:1V)を行い、さらに70℃で5時間貯蔵
し、放冷後に150mAで6時間の充電と150mAの
放電(放電終止電圧:1V)を行った。化成処理後に1
50mAで7時間の充電を行い、1時間休止し、150
mAで電池電圧が1Vに低下するまで放電を行い、放電
容量を測定した。また、目視で電解液の漏液の有無を調
べた。
【0025】実施例2 実施例1と同様にして、基材の両側全面に塗膜を有する
長さ62mm×幅37.5mm×厚さ0.38mmの形
状の水素吸蔵合金電極を作製した。この電極の厚みTと
長さLの比の値は、T/L=0.0061であった。ま
た、実施例1と同様にして長さ45mm×幅37.5m
m×厚さ0.66mmの形状の正極(容量:700mA
h)を作製した。この正極の厚みと長さの比の値S/X
は0.015であった。上記水素吸蔵合金電極および正
極をセパレータを介して渦巻状に捲回して捲回体を10
0個作製し、これを電池缶に挿入した。全ての捲回体が
正常に挿入され、挿入後の捲回体の開路電圧を測定して
短絡の有無を調べた。以下実施例1と同様にしてニッケ
ル水素蓄電池を作製し、放電容量の測定を行い、目視で
電解液の漏液の有無を調べた。
【0026】実施例3 ペーストにスチレン−2エチルヘキシルアクリレート共
重合体水分散液を混合しなかった以外は実施例2と同様
にして水素吸蔵合金電極を作製し、さらに実施例2と同
様の正極を用いて捲回体を100個作製し、これを電池
缶に挿入した。次いで、正常に挿入できなかった捲回体
を取り除き、残りの捲回体の開路電圧を測定して短絡の
有無を調べた。以下実施例1と同様にしてニッケル水素
蓄電池を作製し、放電容量を測定した。また、目視で電
解液の漏液の有無を調べた。
【0027】比較例 ポリテトラフルオロエチレン水分散液を添加しなかった
以外は実施例3と同様にして捲回体を100個作製し、
この捲回体を電池缶に挿入した。正常に挿入できなかっ
た捲回体を取り除き、残りの捲回体の開路電圧を測定し
て短絡の有無を調べた。以下実施例1と同様にしてニッ
ケル水素蓄電池を作製し、放電容量を測定した。また、
目視で電解液の漏液の有無を調べた。
【0028】実施例および比較例について、捲回体の挿
入不良および短絡の発生数、電池の放電容量、電解液の
漏液の発生数を測定した結果を表1にまとめて示す。な
お、放電容量は平均値で表している。
【0029】
【表1】
【0030】負極にポリN―ビニルアセトアミドとポリ
テトラフルオロエチレンを含有した本発明の水素吸蔵合
金電極は、比較例の電極よりも柔軟性に優れているた
め、厚みと長さの比が0.0052以上の電極を捲回す
る際も、塗膜の剥離が生じにくく、捲回体がなめらかな
曲線の渦巻き状に形成されるので、電池缶への挿入不良
や短絡は発生しないか、比較例よりも発生数が少なかっ
た。なお、比較例の短絡した捲回体を分解した結果、負
極の塗膜がセパレータからはみ出したり、電池缶への挿
入時に負極の基材が折れ曲がってセパレータを突き破っ
たことが短絡の原因であることを確認した。また、実施
例の捲回体は、負極と正極が均一に対向しているので、
電池を構成したときに放電容量が大きく、内圧の上昇が
少ないので、漏液が発生しないか、比較例よりも発生数
が少なかった。特に、ゴム系高分子を含有させた実施例
1および2では、電極により柔軟性が付与され、かつ基
材と塗膜との接着性が向上したため、捲回体の挿入不良
および短絡や、電解液の漏液は認められなかった。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、水素
吸蔵合金を活物質とするニッケル水素蓄電池用電極のペ
ースト中にポリN−ビニルアセトアミドとポリテトラフ
ルオロエチレンを含有させることにより、水素吸蔵合金
電極の柔軟性を向上させることができ、よって厚みの厚
い電極を用いても均一な捲回体を得ることができ、捲回
体の挿入不良や短絡の発生を抑制することができる。さ
らに、放電容量が大きく漏液の発生のないニッケル水素
蓄電池を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H003 AA01 AA08 BB02 BB11 BD00 BD02 BD03 5H016 AA02 EE01 EE08 HH01 HH13 5H028 AA05 EE01 EE06 HH01 HH06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素吸蔵合金を活物質とし、ポリN−ビ
    ニルアセトアミドとポリテトラフルオロエチレンを含有
    していることを特徴とする水素吸蔵合金電極。
  2. 【請求項2】 ゴム系高分子を含有している請求項1記
    載の水素吸蔵合金電極。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の水素吸蔵合金電
    極を用いたニッケル水素蓄電池。
  4. 【請求項4】 厚みT(mm)と長さL(mm)の比の
    値T/Lが0.0052以上となる水素吸蔵合金電極を
    用いた請求項3記載のニッケル水素蓄電池。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014222604A (ja) * 2013-05-13 2014-11-27 三菱レイヨン株式会社 二次電池用水溶性結着性組成物、二次電池電極用合剤、二次電池用電極、リチウムイオン二次電池
WO2023223608A1 (ja) * 2022-05-19 2023-11-23 ダイキン工業株式会社 電極および二次電池

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