JP2001201645A - 平板付プラスチック製光ファイバ及び平板付プラスチック製光ファイバの製造方法、光ファイバ端面処理器具並びに光伝送システム - Google Patents

平板付プラスチック製光ファイバ及び平板付プラスチック製光ファイバの製造方法、光ファイバ端面処理器具並びに光伝送システム

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JP2001201645A
JP2001201645A JP2000009898A JP2000009898A JP2001201645A JP 2001201645 A JP2001201645 A JP 2001201645A JP 2000009898 A JP2000009898 A JP 2000009898A JP 2000009898 A JP2000009898 A JP 2000009898A JP 2001201645 A JP2001201645 A JP 2001201645A
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plastic optical
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Ryoji Yokoya
良二 横谷
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導光ロスを確実に減少させることができる光
ファイバを、至極簡単に提供し、光伝送システムにおけ
る導光効率の向上を図ると共に、光伝送システムの小型
化を図る。 【解決手段】 コア11及びクラッド12を有する光フ
ァイバ10の端面において、コア11の端面表面が溶融
する程度の温度に加熱して、光透過性を有し、少なくと
も露出側端面が平坦な平板20、例えば石英ガラス板を
溶着し、本発明に係る平板付プラスチック製光ファイバ
1を得る。平板20の大きさは、少なくともコア11と
同じ大きさに設定し、その厚さは割れない程度の厚さに
設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平板付プラスチッ
ク製光ファイバ及び平板付プラスチック製光ファイバの
製造方法、光ファイバ端面処理装置並びに光伝送システ
ムに関する。具体的には、光漏れなどの導光ロスを少な
くして、光接続を可能にするプラスチック製の光ファイ
バに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光伝送手段として、アクリル樹脂
などのプラスチック材料を用いたプラスチック製光ファ
イバが、その伝送効率や取扱い性などから汎用されるよ
うになっている。このような光ファイバを用いた光伝送
システムにおいては、通例、光ファイバの端面から光が
出射されたり、光源からの光が導入される。
【0003】このプラスチック製の光ファイバ10は通
例カッターなどで切断して用いられるため、その端面に
は、図11(a)(b)に示すように、切断痕等による凹凸
が生じていた。この結果、端面への入射光が反射して導
光ロスが大きくなるという問題があった。また、光ファ
イバ10同士を接続する場合にあっても、図12に示す
ように、光ファイバ10端面において光が拡散して、出
射配光が広がることになり、接続部近傍において、光の
抜けによる導光ロスが大きなものとなっていた。
【0004】さらに、図13に示すように、光ファイバ
10から出射された光を集光するために、集光レンズ1
10を配置した光伝送システムにおいては、出射配光が
広がるため、集光レンズ110の口径を大きくせざるを
得ず、光伝送システムが大きなものとなっていた。
【0005】そこで、表面が平坦で、光ファイバ10径
とほぼ同じ大きさのガラス板(光透過性のある平板)1
20を光ファイバ10の端面に密着させ、これらの導光
ロスを少なくし、また、出射配光を狭めたガラス板付光
ファイバ100が提供されている。このガラス板付光フ
ァイバ100においては、光の導入端(出射端)表面が平
坦であり、光の反射や拡散が起こらず、導光ロスが少な
くなる。しかも、光の熱による変形や端面に付着する埃
を少なくし、光ファイバ10の発火を防止できるという
優れた効果を有するものである。さらに、出射配光が狭
まるため、上記光伝送システムを小型化できる効果を生
じるものである。
【0006】このとき、ガラス板120を光ファイバ1
0の端面に密着させる方法として、例えば図14に示す
ように、光ファイバ10の端面にガラス板120を密接
し、その接続部周囲を熱収縮チューブ15にて締め付け
固定する、あるいは、図15に示すように、接着剤16
を用いてガラス板120を接着固定させるという方法が
採用されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
熱収縮チューブ15を用いる方法では、ガラス板120
と端面との密着性が十分でなく、両者の間に生じた隙間
から光が漏れ、導光ロスを完全になくすることができな
い。また、後者の接着剤16を用いる方法でも、接着剤
16による導光ロスが生じてしまうという問題点があっ
た。
【0008】さらに、図16に示すように、光源部30
から入射された光による熱が光ファイバ10に加わらな
いようにするため、熱線遮断フィルタ140などを配置
した光伝送システムにおいては、熱線遮断フィルタ14
0を設けるためのスペースを必要としたり、熱線遮断フ
ィルタ140を保持する固定治具(図示せず)が必要と
なり、光伝送システムが大きくなるだけでなく、コスト
が高くなる要因ともなっていた。なお、図中31は光源
ランプ、32は反射鏡である。
【0009】本発明は、叙上の従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであって、導光ロスを確実に減少させる
ことができる光ファイバを至極簡単に提供し、光伝送シ
ステムにおける導光効率の向上を図ると共に、光伝送シ
ステムの小型化を図ることにある。
【0010】そこで、本願発明者は、光ファイバの端面
を溶融させて、端面が平坦となった平板を密着固定する
ことにより、簡単に上記問題点を解決することを見出
し、本願発明を完成するに到った。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る平板付プラ
スチック製光ファイバは、プラスチック製光ファイバの
端面に、透光性を有し、少なくとも一方の端面が平坦で
ある平板を備えた平板付プラスチック製光ファイバであ
って、前記平板は、平坦端面を露出させて、前記光ファ
イバの端面に溶着されたことを特徴としている。
【0012】このとき、前記平板の少なくとも露出側端
面に、熱線反射コーティングを施したり、前記平板の側
面に、内面が鏡面となるように鏡面加工を施し、当該平
板の側面を冷却する冷却手段を配置することができる。
この冷却手段として、例えば、前記平板の側面に略密接
させて、放熱フィンを配置することができる。
【0013】また、本発明に係る平板付プラスチック製
光ファイバの製造方法は、上記本発明に係る平板付プラ
スチック製光ファイバの製造方法であって、プラスチッ
ク製光ファイバの端面に平板を密接した後、当該平板の
露出面側より加熱し、前記プラスチック製光ファイバの
端面表層部を溶融させて、前記平板を溶着することを特
徴としている。
【0014】さらに、本発明に係る光ファイバ端面処理
装置は、平板を載置し、載置された当該平板を加熱する
加熱部と、前記加熱部上に載置された平板を所定位置に
保持すると共に、プラスチック製光ファイバの中心線が
前記載置された平板の中心線と略一致して、前記光ファ
イバの端面が前記平板と接触するよう、前記光ファイバ
を挿入可能となった筒状のガイド部を具備する溶着治具
と、前記加熱部を加熱するヒータ部と、前記加熱装置を
制御する制御部とを備えたことを特徴としている。
【0015】この光ファイバ端面処理装置においては、
前記ガイド部の内径を、上端開口端が広がったテーパ状
に作製するのが好ましく、また、前記ガイド部の内面
に、挿入されたプラスチック製ファイバのクラッド端部
を保持する段差部を設けることもできる。
【0016】また、本発明に係る第1の光伝送システム
は、光ファイバと、前記平板付プラスチック製光ファイ
バに導光可能に配置された光源部とを備えた光伝送シス
テムにおいて、前記平板付プラスチック製光ファイバ
は、上記本発明に係る平板付プラスチック製光ファイバ
であることを特徴としている。
【0017】さらに、本発明に係る第2の光伝送システ
ムは、平板付プラスチック製光ファイバと、前記平板付
プラスチック製光ファイバから出射された光を集光する
集光レンズとを備えた光伝送システムにおいて、前記平
板付プラスチック製光ファイバは、上記本発明に係る平
板付プラスチック製光ファイバであることを特徴として
いる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に本発明について、図面を参照
しながら詳細について説明する。図1は、本発明の一実
施の形態に係る平板付プラスチック製光ファイバ(以
下、「平板付光ファイバ」と称す。)1の概略的断面説
明図であって、当該平板付光ファイバ1は、プラスチッ
ク製の光ファイバ10と、両端面が平坦となった平板2
0とから構成されている。
【0019】プラスチック製光ファイバ10は、従来の
ものと同じものであって、導光路となるコア11とコア
11の周囲を覆うクラッド12とから構成されており、
コア11は例えばアクリル系樹脂から作製され、クラッ
ド12は例えばフッ素系樹脂から作製される。また、本
発明において用いられる光ファイバ10の口径は特に限
定されるものではないが、通例、コア11の直径は概ね
1〜2cm、クラッド12の厚さは概ね0.1〜1mm
程度のいわゆる大口径光ファイバ10に対して好適に用
いられる。
【0020】平板20は、光透過性(透光性)を有するも
のが用いられ、石英ガラスなどのガラス製やプラスチッ
ク製を問わず用いることができるが、後述するように、
平板20に熱を加えて光ファイバ10を溶融させる必要
から、耐熱性を有すると共に熱透過性が良いものが好ま
しく用いられる。かかる観点からは石英ガラスが好適で
ある
【0021】また、その両端面は平坦なものであって、
その厚さは特に制限されず、容易に破損されない程度の
厚さがあれば十分であり、具体的には数mm程度の厚さ
のものが用いられる。なお、平板20の側面は、平坦で
あるのが望ましいが、厚さが薄い場合には、必ずしも平
坦なものでなくとも差し支えない。但し、厚みが増加す
るほど、導光過程において平板20側面において光が反
射する部分が増加するため、数mm以上の厚さのものを
使用する場合には側面が平坦なものを用いるのが好まし
い。
【0022】また、その大きさは適用される光ファイバ
10の口径とほぼ等しいものが用いられるが、少なくと
もコア11端面の口径とほぼ同じかそれよりも大きなも
のである必要があり、以下の各実施例に示すものにあっ
ては、コア11とほぼ同一の口径のものが用いられてい
る。
【0023】この平板20はコア11端面が溶融されて
溶着されている。図2は、当該平板付光ファイバ1の製
造方法を示す説明図であって、すなわち、図2(a)に示
すように平板20をコア11端面に密着させた後、図2
(b)に示すように、平板20の露出側端面から熱を加え
てコア11表面を溶融させ、その後冷却することによっ
て溶着される。このとき、クラッド12の端面表面まで
溶融される程度に加熱することも考えられるが、上記フ
ッ素系樹脂を用いたクラッド12の融点は、アクリル系
樹脂を用いたコア11の融点の方が低く(前者は約
℃、後者は約150℃)、クラッド12まで溶融させ
る程度に加熱した場合には、コア11が完全に溶融され
てしまい、光学的性質が劣化してしまう。このため、コ
ア11端面の表面だけを溶融させ、この溶融されたコア
11端面表面に平板20が溶着できる程度に加熱するこ
とが好ましい。
【0024】このような平板付光ファイバ1は、例えば
図3に示すような光ファイバ端面処理器具50を用いる
ことにより、容易に作製することができる。当処理器具
50は、平板20を載置し、載置された当該平板20を
加熱可能になった加熱部62と、前記加熱部62上に載
置された平板20を所定位置に保持すると共に、プラス
チック製光ファイバ10の中心線が前記載置された平板
20の中心線と略一致するよう、前記光ファイバ10の
端面が前記平板20と接触するように挿入可能となった
筒状のガイド部61を具備する溶着治具62と、前記加
熱部62を加熱するヒータ部51と、前記ヒータ部51
を制御する制御部52とから構成されている。
【0025】加熱部62は、熱伝導性の良好な、例えば
銅などの金属材料から概ね平板状に作製されており、ヒ
ータ部51に接続される棒軸状の導熱部63を備えてい
る。
【0026】ガイド部61は、耐熱性があり熱伝導性の
低い、例えばアルミニウムなどの金属、樹脂材料などか
ら、略円筒状に作製されている。このガイド部61の外
径は、加熱部62の外形と略同一である。その内径は、
図4に示すように、その下端部では平板20(光ファイ
バ10)とほぼ同径となっており、平板20を所定位置
に保持可能な平板固定部64が形成されている。この平
板固定部64の高さは、用いられる平板20の厚さと同
じに設計される。また、この内径は上端開口径が広がっ
たテーパ状となっており、光ファイバ10を挿入しやす
くなっている。
【0027】さらに、このガイド部61の下端内部には
段差部65が設けられている。この段差部65は、挿入
された光ファイバ10のクラッド12の厚さとほぼ同じ
幅に形成されており、コア11のみが加熱部62上に載
置された平板20に接触可能になっている。この結果、
平板20の中心線と光ファイバ10の中心線とが容易に
一致される。もちろん、この段差部65は必要なもので
なく、例えば、図5に示すように、挿入された光ファイ
バ10の端面全面が平板20と接触するような構造とし
てもよい。
【0028】さらに加熱部62の下面には、温度センサ
53が取り付けられており、制御部52によって、加熱
部62の加熱温度が上記温度に制御可能になっている。
【0029】このような光ファイバ端面処理器具50を
用いることにより、平板付光ファイバ1を容易に作製で
きる。つまり、図6に示すように、所定厚さの平板(ガ
ラス板)20を加熱部62上に置き、平板20固定部に
平板20を保持させ、次いで光ファイバ10を挿入す
る。このとき、ガイド部61の内径はテーパ状になって
いるため、光ファイバ10の挿入が容易であり、しかも
挿入するだけで、平板20の中心線とコア11の中心線
とが一致される。そして、ヒータ部51から加熱部62
を加熱することにより、光ファイバ10のコア11端面
表面だけを溶融する程度に加熱し、平板20と溶着させ
る。このとき、光ファイバ10を平板20に圧接させて
保持する。そして、その状態を保持しながら冷却するこ
とにより、本発明に係る平板付光ファイバ1を得られ
る。
【0030】このようにして得られた平板付光ファイバ
1を用いることにより、光ファイバ10端面における凹
凸が除去され、入射端面若しくは出射端面が平坦化され
る。この結果、入射端面においては、入射端面での光反
射による入射ロスが低減化され、入射端面への入射効率
が増加する。また、入射端面に入射した光が拡散されな
いため、ファイバ内での導光効率が向上される。さら
に、人的要因によるファイバ切断面のバラツキの影響を
受けないため、安定した光学特性が得られるという効果
も得られる。さらに平板20を光ファイバ10に固定す
るための部材や接着剤等を必要とせず、コストの削減に
も繋がるという優れた効果を発揮するものである。
【0031】また、出射配光が狭くなるため、例えば、
図7に示すように、当該光ファイバ1同士を接続した場
合にも、突き合わせ面における密着性が高まるために、
接続部における導光ロスが少なくなり、光伝送システム
における導光効率を高めることができる。
【0032】特に本発明の光ファイバ端面処理器具50
は、非常に小さなものであり、持ち運びにも便利なもの
であり、この処理器具50を用いることにより、本発明
の平板付光ファイバ1を至極簡単に、しかも精度よく得
ることができる。
【0033】図8に示すものは、本発明の一実施の形態
に係る光伝送システムの概略構成図であって、当該光伝
送システムは、本発明に係る平板付光ファイバ1と集光
レンズ70とを備えており、平板20の前方に集光レン
ズ70が、その光軸を一致させて配置されている。この
光伝送システムにおいては、ガラス付光ファイバ10か
ら出射される光の出射配光が狭いため、従来の集光レン
ズ110に比べてその口径を小さくすることができる。
このため、導光路の方向調整などの光制御が容易に行な
えるようになるだけでなく、光伝送システム、特に末端
部分を小さくできる。
【0034】図9に示すものは、本発明の別な実施の形
態に係る光伝送システムの概略構成図であって、平板付
光ファイバ1と当該光ファイバ10に導光するための光
源部30とを備えている。光源部30は、光を出射する
光源ランプ31と光源ランプ31を光ファイバ10の端
面に集光させるための反射鏡32とを備えている。反射
鏡32には、集光された光による発熱を少なくするた
め、ダイクロイックミラーが用いられている。このガラ
ス付光ファイバ10に用いられている平板20には、光
入射側端面に熱線カット用のコーティング膜21が形成
されている。
【0035】このように、少なくとも露出側端面に熱線
反射コーティングが施された平板20を用いることによ
り、光ファイバ10端面における発熱が抑えられると共
に、光伝送システムの構成部品点数を削減でき、製造コ
ストの低減化を図ることができる。また、熱線反射フィ
ルタ140を設置するスペースを不要にできるため、光
伝送システムを小型化できる。
【0036】次に、図10に示すものは、本発明のさら
に別な実施の形態に係るガラス付光ファイバ1の概略構
造図であって、当該光ファイバ1においては、厚みのあ
る平板20が用いられており、平板20の側面には、内
面が鏡面となるように鏡面加工22が施され、さらに放
熱フィン40が備えられている。
【0037】当該鏡面加工22としては、ガラス側面に
アルミニウムや銀の蒸着を行なう、あるいはこれら金属
からなる多層膜をコーティングする、さらに鏡面フィル
ムを密着させて巻き付けることが挙げられる。
【0038】また、放熱フィン40は、平板20側面を
冷却するための冷却手段であって、例えばアルミニウム
の薄膜や薄板などから作製されており、平板20側面に
密着するように備え付けられている。
【0039】このように、内面が鏡面となるように鏡面
加工22を施すことにより、平板20側面から出射され
る光量を少なくして導光ロスを少なくすると共に、冷却
手段、例えば放熱フィン40を備えることにより、光フ
ァイバ10の入射端部における温度上昇を効果的に防止
できる。
【0040】従って、冷却手段として、図10に示す平
板付光ファイバ1においては放熱フィン40を用いた
が、使用環境によっては冷却手段を設ける必要もなく、
さらにファンによる冷風を吹き付けることにしてもよ
い。
【0041】このように本発明の平板20付プラスチッ
ク製光ファイバ10を用いることにより、光の出射端面
においては出射配光を狭めることができ、また、入射端
面においては端面における乱反射を減少できる。この結
果、導光ロスが少なくなり、安定した光伝送システムを
提供できる。
【0042】さらに、集光レンズ70や光源部30を備
えた光伝送システムにおいては、光の入射端部や出射端
部における設置スペースを少なくでき、全体として光伝
送システムの小型化、構成の簡略化を行なえるものであ
る。
【0043】
【発明の効果】本発明の平板付プラスチック製光ファイ
バによれば、端面が平坦になるため、端面における光屈
折が起こらず、また、出射配光を狭めることができる。
このため、これらによる導光ロスの発生が少なくなり、
光の導光効率を向上できる。
【0044】この光ファイバの平板の少なくとも露出端
面に、熱線反射コーティングを施すことにより、導光さ
れた光による発熱を少なくし、より発火等の少ない光フ
ァイバを提供できる。また、熱線遮断フィルタが不要に
なるので、光伝送システムにおける構成部品点数が削減
され、製造コストの低下を図ることもできる。
【0045】さらに、放熱フィンなどの冷却手段を、平
板側面に備えることにより、より一層発熱を抑えること
ができ、より発火の少ない光ファイバとすることができ
る。
【0046】この平板付プラスチック製光ファイバは、
光ファイバ(コア)の端面に平板を密接させた後、コア
端面表面のみを溶融させるように、平板の露出面側から
熱を加えることにより、容易に作製される。
【0047】このとき、本発明に係る光ファイバ端面処
理器具を用いることにより、至極簡単に得ることができ
る。特に、この処理器具は簡単な構成であり、しかも確
実に光ファイバの中心軸と平板の中心軸とを一致させる
ことができるため、誰でも確実にしかも精度よく、本発
明の光ファイバを作製でき、信頼性を高められる。
【0048】従って、本発明の平板付プラスチック製光
ファイバを用いることによって、導光効率の高い、しか
もコンパクトな光伝送システムを安価に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る平板付プラスチッ
ク製光ファイバの概略的断面説明図である。
【図2】(a)(b)は、本発明の一実施の形態に係る平板
付プラスチック製光ファイバの製造方法を示す説明図で
ある。
【図3】本発明の一実施の形態に係る光ファイバ端面処
理器具の概略構成図である。
【図4】同上の光ファイバ端面処理器具における溶着治
具の断面構造図である。
【図5】本発明の別な実施の形態に係る光ファイバ端面
処理器具における溶着治具の断面構造図である。
【図6】図4に示す光ファイバ端面処理器具を用いた平
板付プラスチック製光ファイバの製造方法を示す説明図
である。
【図7】本発明の平板付プラスチック製光ファイバを用
いた光接続についての説明図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係る光伝送システムの
概略構成図である。
【図9】本発明の別な実施の形態に係る光伝送システム
の概略構成図である。
【図10】本発明のさらに別な実施の形態に係る光伝送
システムの概略構成図である。
【図11】従来例の光ファイバにおける問題点を示す説
明図であって、(a)はその平面説明図、(b)はその端面
説明図である。
【図12】従来例の光ファイバを用いて光接続をした場
合における問題点を示す説明図である。
【図13】従来例の光伝送システムの概略構成図であ
る。
【図14】従来例の平板付プラスチック製光ファイバの
概略構成図である。
【図15】別な従来例の平板付プラスチック製光ファイ
バの概略構成図である。
【図16】別な従来例の光伝送システムの概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1 本発明に係る平板付プラスチック製光ファイバ 10 光ファイバ 11 コア 12 クラッド 15 熱収縮チューブ 20 平板 30 光源部 31 光源ランプ 32 反射鏡 40 放熱フィン(冷却手段) 50 光ファイバ端面処理器具 51 ヒータ部 52 制御部 53 温度センサ 60 溶着治具 61 ガイド部 62 加熱部 63 導熱部 64 平板固定部 65 段差部 70 集光レンズ 100 従来例である平板付プラスチック製光ファイバ 110 集光レンズ 120 平板 140 熱線遮断フィルタ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック製光ファイバの端面に、透
    光性を有し、少なくとも一方の端面が平坦である平板を
    備えた平板付プラスチック製光ファイバであって、 前記平板は、平坦端面を露出させて、前記光ファイバの
    端面に溶着されたことを特徴とする平板付プラスチック
    製光ファイバ。
  2. 【請求項2】 前記平板の少なくとも露出側端面に、熱
    線反射コーティングが施されたことを特徴とする請求項
    1記載の平板付プラスチック製光ファイバ。
  3. 【請求項3】 前記平板の側面に、内面が鏡面となるよ
    うに鏡面加工が施され、当該平板の側面を冷却する冷却
    手段が配置されたことを特徴とする請求項1記載の平板
    付プラスチック製光ファイバ。
  4. 【請求項4】 前記冷却手段は、前記平板の側面に略密
    接させた放熱フィンであることを特徴とする請求項3記
    載の平板付プラスチック製光ファイバ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4いずれかに記載の平板付
    プラスチック製光ファイバの製造方法であって、 プラスチック製光ファイバの端面に平板を密接した後、
    当該平板の露出面側より加熱し、前記プラスチック製光
    ファイバの端面表層部を溶融させて、前記平板を溶着す
    ることを特徴とする平板付プラスチック製光ファイバの
    製造方法。
  6. 【請求項6】 平板を載置し、載置された当該平板を加
    熱する加熱部と、前記加熱部上に載置された平板を所定
    位置に保持すると共に、プラスチック製光ファイバの中
    心線が前記載置された平板の中心線と略一致して、前記
    光ファイバの端面が前記平板と接触するよう、前記光フ
    ァイバを挿入可能となった筒状のガイド部を具備する溶
    着治具と、 前記加熱部を加熱するヒータ部と、 前記加熱装置を制御する制御部とを備えたことを特徴と
    する光ファイバ端面処理器具。
  7. 【請求項7】 前記ガイド部の内径が、上端開口端が広
    がったテーパ状に作製されたことを特徴とする請求項6
    記載の光ファイバ端面処理装置。
  8. 【請求項8】 前記ガイド部の内面に、挿入されたプラ
    スチック製ファイバのクラッド端部を保持する段差部を
    設けたことを特徴とする請求項6又は7記載の光ファイ
    バ端面処理装置。
  9. 【請求項9】 平板付プラスチック製光ファイバと、前
    記平板付プラスチック製光ファイバに導光可能に配置さ
    れた光源部とを備えた光伝送システムにおいて、 前記平板付プラスチック製光ファイバは、請求項1、
    2、3又は4記載の平板付プラスチック製光ファイバで
    あることを特徴とする光伝送システム。
  10. 【請求項10】 平板付プラスチック製光ファイバと、
    前記平板付プラスチック製光ファイバから出射された光
    を集光する集光レンズとを備えた光伝送システムにおい
    て、 前記平板付プラスチック製光ファイバは、請求項1又は
    2記載の平板付プラスチック製光ファイバであることを
    特徴とする光伝送システム。
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JP2010203923A (ja) * 2009-03-03 2010-09-16 Ccs Inc 光照射装置
CN102599875A (zh) * 2006-03-22 2012-07-25 皇家飞利浦电子股份有限公司 医疗器械系统
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