JP2001200996A - 液化ガスの受入管冷却保持装置 - Google Patents
液化ガスの受入管冷却保持装置Info
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- JP2001200996A JP2001200996A JP2000007180A JP2000007180A JP2001200996A JP 2001200996 A JP2001200996 A JP 2001200996A JP 2000007180 A JP2000007180 A JP 2000007180A JP 2000007180 A JP2000007180 A JP 2000007180A JP 2001200996 A JP2001200996 A JP 2001200996A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 液回収ドラム、専用ポンプ及び保冷循環ポン
プを省略することができ、かつガイザリング現象の発生
を本質的に抑制することができ、かつ安定して液化ガス
の受入管を極低温に冷却保持することができる受入管冷
却保持装置を提供する。 【解決手段】 桟橋等から液化ガスタンク1まで液化ガ
スを輸送する受入管3を冷却保持する液化ガスの受入管
冷却保持装置。受入管は、液化ガスタンクの上部ガス部
に一端が連通するほぼ垂直な垂直管12と、垂直管の他
端に連通する水平な第1水平管14と、第1水平管と桟
橋等との間の第1水平管より低い高さに位置する第2水
平管16とからなる。更に、第1水平管14内の液面を
管の中央レベルに制御する第1レベル制御装置18と、
第2水平管16内の液面を管の中央レベルに制御する第
2レベル制御装置20と、第2水平管16にタンク内の
液を補充する液補充装置22とを備える。
プを省略することができ、かつガイザリング現象の発生
を本質的に抑制することができ、かつ安定して液化ガス
の受入管を極低温に冷却保持することができる受入管冷
却保持装置を提供する。 【解決手段】 桟橋等から液化ガスタンク1まで液化ガ
スを輸送する受入管3を冷却保持する液化ガスの受入管
冷却保持装置。受入管は、液化ガスタンクの上部ガス部
に一端が連通するほぼ垂直な垂直管12と、垂直管の他
端に連通する水平な第1水平管14と、第1水平管と桟
橋等との間の第1水平管より低い高さに位置する第2水
平管16とからなる。更に、第1水平管14内の液面を
管の中央レベルに制御する第1レベル制御装置18と、
第2水平管16内の液面を管の中央レベルに制御する第
2レベル制御装置20と、第2水平管16にタンク内の
液を補充する液補充装置22とを備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LNG等の液化ガ
スの受入管冷却保持装置に関する。
スの受入管冷却保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】LNG等液化ガスの受入・貯蔵設備で
は、LNG船が接岸する桟橋から、貯槽(タンク)まで
数百mに達する受入管を通して液化ガスを輸送する。こ
の場合、液化ガスの蒸発温度は極低温(LNGの場合、
常圧で約−162℃)であるため、受入管もこの温度ま
で冷却される。
は、LNG船が接岸する桟橋から、貯槽(タンク)まで
数百mに達する受入管を通して液化ガスを輸送する。こ
の場合、液化ガスの蒸発温度は極低温(LNGの場合、
常圧で約−162℃)であるため、受入管もこの温度ま
で冷却される。
【0003】LNG船の接岸及びこれに伴う液化ガスの
受入れは、通常数日以上の間隔を開けて行われる。その
ため、その間、受入管を放置すると、受入管の温度が常
温付近まで上昇してしまい、液化ガスの受入れを再開し
た際に、大量の液化ガスの蒸発、受入管の熱収縮による
長さ変化、等の問題が発生する。
受入れは、通常数日以上の間隔を開けて行われる。その
ため、その間、受入管を放置すると、受入管の温度が常
温付近まで上昇してしまい、液化ガスの受入れを再開し
た際に、大量の液化ガスの蒸発、受入管の熱収縮による
長さ変化、等の問題が発生する。
【0004】この問題を回避するため、従来の液化ガス
の受入・貯蔵設備では、(1)自然冷却、(2)加圧注
入冷却、(3)強制循環冷却、等の受入管冷却方式が採
用されていた。
の受入・貯蔵設備では、(1)自然冷却、(2)加圧注
入冷却、(3)強制循環冷却、等の受入管冷却方式が採
用されていた。
【0005】(1)自然冷却方式は、図3(A)に模式
的に示すように、液面の高いタンク1の下部受入弁2を
開いて、タンク1と受入管3を連通しておくものであ
る。受入管3は、タンクの液ヘッドによってタンク内の
液(液化ガス)が満たされており、受入管への侵入熱に
よって受入管3内で発生したガス(BOG)は、ガス抜
き装置4とタンク1の上部受入管3aからタンク1へ戻
されるようになっている。
的に示すように、液面の高いタンク1の下部受入弁2を
開いて、タンク1と受入管3を連通しておくものであ
る。受入管3は、タンクの液ヘッドによってタンク内の
液(液化ガス)が満たされており、受入管への侵入熱に
よって受入管3内で発生したガス(BOG)は、ガス抜
き装置4とタンク1の上部受入管3aからタンク1へ戻
されるようになっている。
【0006】(2)加圧注入冷却方式では、図3(B)
に模式的に示すように、液化ガスの受入終了後、タンク
1の受入弁2を閉にし、水平管3b内の液面が中央レベ
ルになるまで受入管液回収ドラム5に回収する。冷却保
持中に発生したガスは、ガス抜き装置4及びタンクの上
部受入管3aからタンクに戻し、蒸発した分の液補充
は、払出ポンプ6より供給する。すなわち、受入管内の
液面を水平管3bの中央レベルに維持し、ガスと液との
接触面積を大きくして液化ガスの蒸発により受入管を低
温に保持するようになっている。
に模式的に示すように、液化ガスの受入終了後、タンク
1の受入弁2を閉にし、水平管3b内の液面が中央レベ
ルになるまで受入管液回収ドラム5に回収する。冷却保
持中に発生したガスは、ガス抜き装置4及びタンクの上
部受入管3aからタンクに戻し、蒸発した分の液補充
は、払出ポンプ6より供給する。すなわち、受入管内の
液面を水平管3bの中央レベルに維持し、ガスと液との
接触面積を大きくして液化ガスの蒸発により受入管を低
温に保持するようになっている。
【0007】(3)強制循環冷却方式では、図3(C)
に模式的に示すように、タンク内の液を保冷循環ポンプ
8を用いて、例えばA系受入管→桟橋先端→B系受入管
→タンクの経路で強制循環させ、受入管3への入熱を加
圧された循環液に吸収させるものである。吸収した入熱
は、循環液がタンク内で開放される際にBOGを発生さ
せる。
に模式的に示すように、タンク内の液を保冷循環ポンプ
8を用いて、例えばA系受入管→桟橋先端→B系受入管
→タンクの経路で強制循環させ、受入管3への入熱を加
圧された循環液に吸収させるものである。吸収した入熱
は、循環液がタンク内で開放される際にBOGを発生さ
せる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した自然冷却方式
(1)は、最も簡単で経済的な冷却方式であるが、いわ
ゆるガイザリング現象が発生する問題点がある。ガイザ
リング現象とは、図3(A)において、上部受入管3a
内の液圧によりその他の受入管3内が加圧状態にある状
態で、受入管への入熱により管内の液が気化することな
く温度上昇した後に、上部受入管3a内の液が蒸発して
レベルが低下し液圧が低下すると、受入管3内全体の液
が急激に気化して沸騰状態となり、気泡と共に大量の液
がタンク1に噴出する現象である。このガイザリング現
象は、激しい振動を伴うため、受入管に悪影響をおよぼ
すばかりでなく、その後、管内の液が急減するため冷却
保持能力が激減する問題も生じる。また、防液堤9の上
部を通る受入管部分(図の3b)よりタンク内の液位が
低くなると、タンクからの液補充ができなくなる問題も
ある。
(1)は、最も簡単で経済的な冷却方式であるが、いわ
ゆるガイザリング現象が発生する問題点がある。ガイザ
リング現象とは、図3(A)において、上部受入管3a
内の液圧によりその他の受入管3内が加圧状態にある状
態で、受入管への入熱により管内の液が気化することな
く温度上昇した後に、上部受入管3a内の液が蒸発して
レベルが低下し液圧が低下すると、受入管3内全体の液
が急激に気化して沸騰状態となり、気泡と共に大量の液
がタンク1に噴出する現象である。このガイザリング現
象は、激しい振動を伴うため、受入管に悪影響をおよぼ
すばかりでなく、その後、管内の液が急減するため冷却
保持能力が激減する問題も生じる。また、防液堤9の上
部を通る受入管部分(図の3b)よりタンク内の液位が
低くなると、タンクからの液補充ができなくなる問題も
ある。
【0009】加圧注入冷却方式(2)は、受入管のアッ
プダウンが大きい場合には、適用が困難であるが、ガイ
ザリング現象の発生がほとんどない特徴がある。しか
し、この方式では、受入管の液抜きのためのドラム5や
ドラム内の液を貯槽に戻すための専用ポンプ7が必要と
なり、設備コストが高くなる問題点がある。
プダウンが大きい場合には、適用が困難であるが、ガイ
ザリング現象の発生がほとんどない特徴がある。しか
し、この方式では、受入管の液抜きのためのドラム5や
ドラム内の液を貯槽に戻すための専用ポンプ7が必要と
なり、設備コストが高くなる問題点がある。
【0010】強制循環冷却方式(3)は、配管形状によ
らず適切な循環量を選定することにより受入管を確実に
冷却保持できる特徴がある。しかし、この方式では、受
入管の入熱の他、ポンプの仕事熱によってもBOGが発
生するため、BOG量が多くなり、これを再液化するた
めの再液化装置(圧縮機等)が大型となる問題点があ
る。
らず適切な循環量を選定することにより受入管を確実に
冷却保持できる特徴がある。しかし、この方式では、受
入管の入熱の他、ポンプの仕事熱によってもBOGが発
生するため、BOG量が多くなり、これを再液化するた
めの再液化装置(圧縮機等)が大型となる問題点があ
る。
【0011】本発明は、かかる問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、上
述した液回収ドラム5、専用ポンプ7、及び保冷循環ポ
ンプ8を省略することができ、かつガイザリング現象の
発生を本質的に抑制することができ、かつ安定して液化
ガスの受入管を極低温に冷却保持することができる受入
管冷却保持装置を提供することにある。
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、上
述した液回収ドラム5、専用ポンプ7、及び保冷循環ポ
ンプ8を省略することができ、かつガイザリング現象の
発生を本質的に抑制することができ、かつ安定して液化
ガスの受入管を極低温に冷却保持することができる受入
管冷却保持装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、桟橋等
から液化ガスタンク(1)まで液化ガスを輸送する受入
管(3)を冷却保持する液化ガスの受入管冷却保持装置
であって、前記受入管は、液化ガスタンクの上部ガス部
に一端が連通するほぼ垂直な垂直管(12)と、該垂直
管の他端に連通する水平な第1水平管(14)と、該第
1水平管と桟橋等との間の第1水平管より低い高さに位
置する第2水平管(16)とからなり、更に、第1水平
管(14)内の液面を管の中央レベルに制御する第1レ
ベル制御装置(18)と、第2水平管(16)内の液面
を管の中央レベルに制御する第2レベル制御装置(2
0)と、第2水平管(16)にタンク内の液を補充する
液補充装置(22)とを備える、ことを特徴とする液化
ガスの受入管冷却保持装置が提供される。
から液化ガスタンク(1)まで液化ガスを輸送する受入
管(3)を冷却保持する液化ガスの受入管冷却保持装置
であって、前記受入管は、液化ガスタンクの上部ガス部
に一端が連通するほぼ垂直な垂直管(12)と、該垂直
管の他端に連通する水平な第1水平管(14)と、該第
1水平管と桟橋等との間の第1水平管より低い高さに位
置する第2水平管(16)とからなり、更に、第1水平
管(14)内の液面を管の中央レベルに制御する第1レ
ベル制御装置(18)と、第2水平管(16)内の液面
を管の中央レベルに制御する第2レベル制御装置(2
0)と、第2水平管(16)にタンク内の液を補充する
液補充装置(22)とを備える、ことを特徴とする液化
ガスの受入管冷却保持装置が提供される。
【0013】上記本発明の構成によれば、第1レベル制
御装置(18)により第1水平管(14)内の液面を管
の中央レベルに制御し、第2レベル制御装置(20)に
より第2水平管(16)内の液面を管の中央レベルに制
御することにより、第1水平管(14)及び第2水平管
(16)内における液化ガスの蒸発面積を大きくし、ガ
イザリング現象の発生を抑制し安定して液化ガスの受入
管を極低温に冷却保持することができる。また、液補充
装置(22)により第2水平管(16)にタンク内の液
を補充することにより、第2水平管(16)より高い位
置にある第1水平管(14)へは、液圧により第2水平
管(16)から液を補充することができる。
御装置(18)により第1水平管(14)内の液面を管
の中央レベルに制御し、第2レベル制御装置(20)に
より第2水平管(16)内の液面を管の中央レベルに制
御することにより、第1水平管(14)及び第2水平管
(16)内における液化ガスの蒸発面積を大きくし、ガ
イザリング現象の発生を抑制し安定して液化ガスの受入
管を極低温に冷却保持することができる。また、液補充
装置(22)により第2水平管(16)にタンク内の液
を補充することにより、第2水平管(16)より高い位
置にある第1水平管(14)へは、液圧により第2水平
管(16)から液を補充することができる。
【0014】本発明の好ましい実施形態によれば、前記
第1レベル制御装置(18)は、第1水平管(14)を
閉鎖可能な受入遮断弁(18a)と、該受入遮断弁(1
8a)をバイパスしてその前後の管の中央レベルをほぼ
水平に連通する水平バイパス管(18b)とからなる。
第1レベル制御装置(18)は、第1水平管(14)を
閉鎖可能な受入遮断弁(18a)と、該受入遮断弁(1
8a)をバイパスしてその前後の管の中央レベルをほぼ
水平に連通する水平バイパス管(18b)とからなる。
【0015】この構成により、第1水平管(14)が、
液化ガスタンクの上部ガス部に連通する垂直管(12)
の他端に連通しているので、受入遮断弁(18a)を閉
じておくだけで、水平バイパス管(18b)を通して第
1水平管(14)の中央レベルを越える液がオーバーフ
ローして液化ガスタンクに流れる。従って、横出しのバ
イパス管を付けるのみで管の中央レベルに液面が形成で
きる。すなわち、液回収ドラムや専用ポンプを設置する
ことなく、かつ特別な制御機器を備えることなく、安定
して第1水平管(14)内の液面を管の中央レベルに制
御し、液化ガスの蒸発面積を大きくし、ガイザリング現
象の発生を抑制しつつ受入管を極低温に冷却保持するこ
とができる。
液化ガスタンクの上部ガス部に連通する垂直管(12)
の他端に連通しているので、受入遮断弁(18a)を閉
じておくだけで、水平バイパス管(18b)を通して第
1水平管(14)の中央レベルを越える液がオーバーフ
ローして液化ガスタンクに流れる。従って、横出しのバ
イパス管を付けるのみで管の中央レベルに液面が形成で
きる。すなわち、液回収ドラムや専用ポンプを設置する
ことなく、かつ特別な制御機器を備えることなく、安定
して第1水平管(14)内の液面を管の中央レベルに制
御し、液化ガスの蒸発面積を大きくし、ガイザリング現
象の発生を抑制しつつ受入管を極低温に冷却保持するこ
とができる。
【0016】また、前記液補充装置(22)は、タンク
用払出ポンプ(6)の吐出側に一端が連通し、他端が第
2水平管(16)に連通する液補充管(23)と、該液
補充管の流量を制御する流量制御器(23a)とからな
る。この構成により、流量制御器(23a)により液補
充管(23)を流れる液流量を適切に設定するだけで、
受入管で蒸発する液量に相当する液化ガスを第2水平管
(16)及びこれに連通している受入管全体に供給する
ことができる。また、液補充管(23)はタンク用払出
ポンプ(6)の吐出側に連通しているので、保冷循環ポ
ンプ8を省略することができる。
用払出ポンプ(6)の吐出側に一端が連通し、他端が第
2水平管(16)に連通する液補充管(23)と、該液
補充管の流量を制御する流量制御器(23a)とからな
る。この構成により、流量制御器(23a)により液補
充管(23)を流れる液流量を適切に設定するだけで、
受入管で蒸発する液量に相当する液化ガスを第2水平管
(16)及びこれに連通している受入管全体に供給する
ことができる。また、液補充管(23)はタンク用払出
ポンプ(6)の吐出側に連通しているので、保冷循環ポ
ンプ8を省略することができる。
【0017】更に、前記第2レベル制御装置(20)
は、第2水平管(16)内の液面を検出する液レベル検
出器(20a)と、第2水平管(16)内のガスをタン
クに戻すガス戻り管(20b)と、ガス戻り管の流量を
制御する液面制御弁(20c)と、液レベル検出器の出
力に応じて流量制御弁を制御するレベル制御器(20
d)とからなる、ことが好ましい。この構成により、レ
ベル制御器(20d)で液面制御弁(20c)を制御し
て第2水平管(16)内の液面を管の中央レベルに制御
することができる。また、この制御により、第2水平管
(16)の圧力もほぼ一定に制御されるので、この第2
水平管より高い位置にある第1水平管(14)へも、液
圧により第2水平管(16)から液を補充することがで
きる。
は、第2水平管(16)内の液面を検出する液レベル検
出器(20a)と、第2水平管(16)内のガスをタン
クに戻すガス戻り管(20b)と、ガス戻り管の流量を
制御する液面制御弁(20c)と、液レベル検出器の出
力に応じて流量制御弁を制御するレベル制御器(20
d)とからなる、ことが好ましい。この構成により、レ
ベル制御器(20d)で液面制御弁(20c)を制御し
て第2水平管(16)内の液面を管の中央レベルに制御
することができる。また、この制御により、第2水平管
(16)の圧力もほぼ一定に制御されるので、この第2
水平管より高い位置にある第1水平管(14)へも、液
圧により第2水平管(16)から液を補充することがで
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の好ましい実施形態に
ついて、図面を参照して説明する。なお、各図におい
て、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明
を省略する。図1は、本発明による受入管冷却保持装置
の全体模式図であり、図2は、本発明の実施例を示す受
入管系統図である。図1及び図2に示すように、本発明
の受入管冷却保持装置10は、桟橋等の遠隔地点(以
下、桟橋等という)から液化ガスタンク1まで液化ガス
を輸送する受入管3を冷却保持する装置である。
ついて、図面を参照して説明する。なお、各図におい
て、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明
を省略する。図1は、本発明による受入管冷却保持装置
の全体模式図であり、図2は、本発明の実施例を示す受
入管系統図である。図1及び図2に示すように、本発明
の受入管冷却保持装置10は、桟橋等の遠隔地点(以
下、桟橋等という)から液化ガスタンク1まで液化ガス
を輸送する受入管3を冷却保持する装置である。
【0019】本発明における受入管3は、液化ガスタン
ク1の上部ガス部に一端が連通するほぼ垂直な垂直管1
2と、この垂直管の他端に連通する水平な第1水平管1
4と、第1水平管と桟橋等との間に位置し、かつ第1水
平管より低い高さの第2水平管16,16’とからな
る。第2水平管16,16’は、図に示すように、受入
管3の長さ及び起伏に応じて複数箇所に設けるのが好ま
しい。なお、以下の説明では第1水平管14に隣接する
第2水平管16のみについて説明する。
ク1の上部ガス部に一端が連通するほぼ垂直な垂直管1
2と、この垂直管の他端に連通する水平な第1水平管1
4と、第1水平管と桟橋等との間に位置し、かつ第1水
平管より低い高さの第2水平管16,16’とからな
る。第2水平管16,16’は、図に示すように、受入
管3の長さ及び起伏に応じて複数箇所に設けるのが好ま
しい。なお、以下の説明では第1水平管14に隣接する
第2水平管16のみについて説明する。
【0020】本発明の受入管冷却保持装置10は、更
に、第1レベル制御装置18、第2レベル制御装置2
0、及び液補充装置22を備える。
に、第1レベル制御装置18、第2レベル制御装置2
0、及び液補充装置22を備える。
【0021】第1レベル制御装置18は、第1水平管1
4を閉鎖可能な受入遮断弁18aと、この受入遮断弁1
8aをバイパスしてその前後の管の中央レベルをほぼ水
平に連通する水平バイパス管18bとからなり、受入遮
断弁18aを閉じておくだけで、水平バイパス管18b
を通して第1水平管14の中央レベルを越える液がオー
バーフローして液化ガスタンクに流れ、管の中央レベル
に液面を形成するようになっている。従って、この第1
レベル制御装置18により、第1水平管14内の液面を
管の中央レベルに制御することができる。また、この例
では、水平バイパス管18bの途中にバイパス遮断弁1
8cを備え、必要に応じて水平バイパス管18bからの
オーバーフロー流れを遮断または流量調整できるように
なっている。
4を閉鎖可能な受入遮断弁18aと、この受入遮断弁1
8aをバイパスしてその前後の管の中央レベルをほぼ水
平に連通する水平バイパス管18bとからなり、受入遮
断弁18aを閉じておくだけで、水平バイパス管18b
を通して第1水平管14の中央レベルを越える液がオー
バーフローして液化ガスタンクに流れ、管の中央レベル
に液面を形成するようになっている。従って、この第1
レベル制御装置18により、第1水平管14内の液面を
管の中央レベルに制御することができる。また、この例
では、水平バイパス管18bの途中にバイパス遮断弁1
8cを備え、必要に応じて水平バイパス管18bからの
オーバーフロー流れを遮断または流量調整できるように
なっている。
【0022】第2レベル制御装置20は、第2水平管1
6内の液面を検出する液レベル検出器20aと、第2水
平管16内のガスをタンクに戻すガス戻り管20bと、
ガス戻り管の流量を制御する液面制御弁20cと、液レ
ベル検出器の出力に応じて流量制御弁を制御するレベル
制御器20dとからなる。液レベル検出器20aは、例
えば差圧センサーである。レベル制御器20dにより検
出された差圧により第2水平管16内の液面を演算し、
液面が高すぎる場合には、液面制御弁20cを閉じてガ
ス(BOG)を管内に留めて液面を下げ、逆に液面が低
すぎる場合には、液面制御弁20cを開きガスを放出し
て液面を上げるようになっている。従って、この第2レ
ベル制御装置20により、第2水平管16内の液面を管
の中央レベルに制御することができる。
6内の液面を検出する液レベル検出器20aと、第2水
平管16内のガスをタンクに戻すガス戻り管20bと、
ガス戻り管の流量を制御する液面制御弁20cと、液レ
ベル検出器の出力に応じて流量制御弁を制御するレベル
制御器20dとからなる。液レベル検出器20aは、例
えば差圧センサーである。レベル制御器20dにより検
出された差圧により第2水平管16内の液面を演算し、
液面が高すぎる場合には、液面制御弁20cを閉じてガ
ス(BOG)を管内に留めて液面を下げ、逆に液面が低
すぎる場合には、液面制御弁20cを開きガスを放出し
て液面を上げるようになっている。従って、この第2レ
ベル制御装置20により、第2水平管16内の液面を管
の中央レベルに制御することができる。
【0023】液補充装置22は、タンク用払出ポンプ6
の吐出側に一端が連通し、他端が第2水平管16に連通
する液補充管23,23’と、この液補充管の流量を制
御する流量制御器23a(この例ではオリフィス)とか
らなる。オリフィスは、液補充管23から第2水平管1
6,16’に流入する液流量を、好ましくは第1水平管
を含む受入管で蒸発する液量に相当する以上に設定され
ている。また、第2水平管16内の圧力は、第1水平管
14とのヘッド差分だけ第1水平管14より高いので、
液化ガスを第2水平管16を介してこれに連通している
受入管全体に供給することができる。更に、液補充管2
3がタンク用払出ポンプ6の吐出側に連通しているの
で、従来の保冷循環ポンプ8を省略して、水平管12,
16にタンク内の液を補充することができる。
の吐出側に一端が連通し、他端が第2水平管16に連通
する液補充管23,23’と、この液補充管の流量を制
御する流量制御器23a(この例ではオリフィス)とか
らなる。オリフィスは、液補充管23から第2水平管1
6,16’に流入する液流量を、好ましくは第1水平管
を含む受入管で蒸発する液量に相当する以上に設定され
ている。また、第2水平管16内の圧力は、第1水平管
14とのヘッド差分だけ第1水平管14より高いので、
液化ガスを第2水平管16を介してこれに連通している
受入管全体に供給することができる。更に、液補充管2
3がタンク用払出ポンプ6の吐出側に連通しているの
で、従来の保冷循環ポンプ8を省略して、水平管12,
16にタンク内の液を補充することができる。
【0024】また、図2の例では、第1水平管14及び
第2水平管16と液補充管23をそれぞれ連通する液抜
き弁24a,24b,24c,24dを備えており、液
化ガスの受入完了後にこれらの弁を通して水平管14,
16,16’内の液をタンク内に抜くことができる。
第2水平管16と液補充管23をそれぞれ連通する液抜
き弁24a,24b,24c,24dを備えており、液
化ガスの受入完了後にこれらの弁を通して水平管14,
16,16’内の液をタンク内に抜くことができる。
【0025】上述した本発明の構成によれば、液化ガス
の受入完了後に、桟橋等に設けられた桟橋遮断弁25を
閉鎖し、液抜き弁24a,24b,24c,24dを通
して水平管14,16,16’内の液をその中央レベル
までタンク内に抜いた後、第1レベル制御装置18によ
り第1水平管14内の液面を管の中央レベルに制御し、
第2レベル制御装置20により第2水平管16内の液面
を管の中央レベルに制御することにより、第1水平管1
4及び第2水平管16内における液化ガスの蒸発面積を
大きくし、ガイザリング現象の発生を抑制し安定して液
化ガスの受入管を極低温に冷却保持することができる。
また、液補充装置22により第2水平管16にタンク内
の液を補充することにより、第2水平管16より高い位
置にある第1水平管14へは、液圧により第2水平管1
6から液を補充することができる。
の受入完了後に、桟橋等に設けられた桟橋遮断弁25を
閉鎖し、液抜き弁24a,24b,24c,24dを通
して水平管14,16,16’内の液をその中央レベル
までタンク内に抜いた後、第1レベル制御装置18によ
り第1水平管14内の液面を管の中央レベルに制御し、
第2レベル制御装置20により第2水平管16内の液面
を管の中央レベルに制御することにより、第1水平管1
4及び第2水平管16内における液化ガスの蒸発面積を
大きくし、ガイザリング現象の発生を抑制し安定して液
化ガスの受入管を極低温に冷却保持することができる。
また、液補充装置22により第2水平管16にタンク内
の液を補充することにより、第2水平管16より高い位
置にある第1水平管14へは、液圧により第2水平管1
6から液を補充することができる。
【0026】更に、第1レベル制御装置18を受入遮断
弁18aと水平バイパス管18bで構成することによ
り、第1水平管14が、液化ガスタンクの上部ガス部に
連通する垂直管12の他端に連通しているので、液回収
ドラムや専用ポンプを設置することなく、横出しのバイ
パス管を付けるのみで管の中央レベルに液面が形成で
き、液化ガスの蒸発面積を大きくし、ガイザリング現象
の発生を抑制しつつ受入管を極低温に冷却保持すること
ができる。
弁18aと水平バイパス管18bで構成することによ
り、第1水平管14が、液化ガスタンクの上部ガス部に
連通する垂直管12の他端に連通しているので、液回収
ドラムや専用ポンプを設置することなく、横出しのバイ
パス管を付けるのみで管の中央レベルに液面が形成で
き、液化ガスの蒸発面積を大きくし、ガイザリング現象
の発生を抑制しつつ受入管を極低温に冷却保持すること
ができる。
【0027】なお、本発明は上述した実施形態及び実施
例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
に変更できることは勿論である。本発明に係る装置は、
地下式タンク及び地上式タンクのどちらにも適用できる
が、特に地下式タンクへの適用が容易である。本発明に
係る装置を地上式タンクへ適用する場合は、上述した実
施形態における水平配管の内圧が高くなるので、配管の
耐圧を高める等の工夫をするのが好ましい。
例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
に変更できることは勿論である。本発明に係る装置は、
地下式タンク及び地上式タンクのどちらにも適用できる
が、特に地下式タンクへの適用が容易である。本発明に
係る装置を地上式タンクへ適用する場合は、上述した実
施形態における水平配管の内圧が高くなるので、配管の
耐圧を高める等の工夫をするのが好ましい。
【0028】
【発明の効果】上述したように、本発明の液化ガスの受
入管冷却保持装置は、液回収ドラム、専用ポンプ、及び
保冷循環ポンプを省略することができ、かつガイザリン
グ現象の発生を本質的に抑制することができ、かつ安定
して液化ガスの受入管を極低温に冷却保持することがで
きる、等の優れた効果を有する。
入管冷却保持装置は、液回収ドラム、専用ポンプ、及び
保冷循環ポンプを省略することができ、かつガイザリン
グ現象の発生を本質的に抑制することができ、かつ安定
して液化ガスの受入管を極低温に冷却保持することがで
きる、等の優れた効果を有する。
【図1】本発明による受入管冷却保持装置の全体模式図
である。
である。
【図2】本発明の実施例を示す受入管系統図である。
【図3】従来の受入管冷却保持方式の概念図である。
1 貯槽(タンク)、2 下部受入弁、3 受入管、3
a 上部受入管、3b,3c 水平管、4 ガス抜き装
置、5 受入管液回収ドラム、6 払出ポンプ、7 専
用ポンプ、8 保冷循環ポンプ、9 防液堤、10 受
入管冷却保持装置、12 垂直管、14 第1水平管、
16 第2水平管、18 第1レベル制御装置、18a
受入遮断弁、18b 水平バイパス管、18c バイ
パス遮断弁、20 第2レベル制御装置、20a 液レ
ベル検出器、20b ガス戻り管、20c 液面制御
弁、20d レベル制御器、22 液補充装置、23
液補充管、23a 流量制御器、24a〜24d 液抜
き弁、25 桟橋遮断弁
a 上部受入管、3b,3c 水平管、4 ガス抜き装
置、5 受入管液回収ドラム、6 払出ポンプ、7 専
用ポンプ、8 保冷循環ポンプ、9 防液堤、10 受
入管冷却保持装置、12 垂直管、14 第1水平管、
16 第2水平管、18 第1レベル制御装置、18a
受入遮断弁、18b 水平バイパス管、18c バイ
パス遮断弁、20 第2レベル制御装置、20a 液レ
ベル検出器、20b ガス戻り管、20c 液面制御
弁、20d レベル制御器、22 液補充装置、23
液補充管、23a 流量制御器、24a〜24d 液抜
き弁、25 桟橋遮断弁
Claims (4)
- 【請求項1】 桟橋等から液化ガスタンク(1)まで液
化ガスを輸送する受入管(3)を冷却保持する液化ガス
の受入管冷却保持装置であって、前記受入管は、液化ガ
スタンクの上部ガス部に一端が連通するほぼ垂直な垂直
管(12)と、該垂直管の他端に連通する水平な第1水
平管(14)と、該第1水平管と桟橋等との間の第1水
平管より低い高さに位置する第2水平管(16)とから
なり、 更に、第1水平管(14)内の液面を管の中央レベルに
制御する第1レベル制御装置(18)と、第2水平管
(16)内の液面を管の中央レベルに制御する第2レベ
ル制御装置(20)と、第2水平管(16)にタンク内
の液を補充する液補充装置(22)とを備える、ことを
特徴とする液化ガスの受入管冷却保持装置。 - 【請求項2】 前記第1レベル制御装置(18)は、第
1水平管(14)を閉鎖可能な受入遮断弁(18a)
と、該受入遮断弁(18a)をバイパスしてその前後の
管の中央レベルをほぼ水平に連通する水平バイパス管
(18b)とからなる、ことを特徴とする請求項1に記
載の液化ガスの受入管冷却保持装置。 - 【請求項3】 前記液補充装置(22)は、タンク用払
出ポンプ(6)の吐出側に一端が連通し、他端が第2水
平管(16)に連通する液補充管(23)と、該液補充
管の流量を制御する流量制御器(23a)とからなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の液化ガスの受入管冷
却保持装置。 - 【請求項4】 前記第2レベル制御装置(20)は、第
2水平管(16)内の液面を検出する液レベル検出器
(20a)と、第2水平管(16)内のガスをタンクに
戻すガス戻り管(20b)と、ガス戻り管の流量を制御
する液面制御弁(20c)と、液レベル検出器の出力に
応じて流量制御弁を制御するレベル制御器(20d)と
からなる、ことを特徴とする請求項1に記載の液化ガス
の受入管冷却保持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000007180A JP2001200996A (ja) | 2000-01-14 | 2000-01-14 | 液化ガスの受入管冷却保持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000007180A JP2001200996A (ja) | 2000-01-14 | 2000-01-14 | 液化ガスの受入管冷却保持装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001200996A true JP2001200996A (ja) | 2001-07-27 |
Family
ID=18535599
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000007180A Pending JP2001200996A (ja) | 2000-01-14 | 2000-01-14 | 液化ガスの受入管冷却保持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001200996A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007292181A (ja) * | 2006-04-25 | 2007-11-08 | Chiyoda Corp | 液化ガス設備のbog抑制方法 |
JP2007303605A (ja) * | 2006-05-12 | 2007-11-22 | Ihi Corp | 液化ガス受入管の冷却方法および装置 |
CN113447098A (zh) * | 2021-05-08 | 2021-09-28 | 上海市供水水表强制检定站有限公司 | 一种供水水表精确检定设备 |
-
2000
- 2000-01-14 JP JP2000007180A patent/JP2001200996A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007292181A (ja) * | 2006-04-25 | 2007-11-08 | Chiyoda Corp | 液化ガス設備のbog抑制方法 |
JP2007303605A (ja) * | 2006-05-12 | 2007-11-22 | Ihi Corp | 液化ガス受入管の冷却方法および装置 |
CN113447098A (zh) * | 2021-05-08 | 2021-09-28 | 上海市供水水表强制检定站有限公司 | 一种供水水表精确检定设备 |
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