JP2004100862A - 液化co2貯蔵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】COを大気中に放出させずにCOを貯蔵することが可能なCO貯蔵装置を提供する。
【解決手段】CO貯蔵装置10は、防熱施工された液化CO貯蔵タンク12と、CO貯蔵タンク内で気化したCOを回収し貯蔵することができるCO回収タンクとを備えている。また、回収タンクは、回収タンク内を冷却する装置34を有し、さらに回収タンク内にドライアイスが発生しないように回収タンク内の圧力を調整する手段を備えている。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大気に放出させることなくCOを貯蔵可能なCO貯蔵装置、特にCO運搬船の航走時に大気にCOを放出させる必要性を排除したCO運搬船用のCO貯蔵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CO運搬船は、運搬すべきCOを船体に装着された貯蔵タンク内に液体状で貯蔵している。このCO運搬船の貯蔵タンク内のCOに熱が侵入すると、液体COの一部がタンク内で気化する。気化したCOは液状のときに比して大幅に膨張するためタンク内の圧力上昇によりタンクの破損等の重大な問題が生じることとなる。この気化現象を軽減すべく、貯蔵タンクは防熱施工した圧力タンクを採用しているが、なおタンク内に熱が侵入し微量の気化したCOを大気に放出する事無くタンク内に滞留することを完全には回避できない。
【0003】
また、従来から知られている陸上の小型CO貯蔵タンクにおいても、同様に防熱施工の圧力タンクが採用され、COを該タンク内に液状で貯蔵するが、侵入熱によりタンク内に微量の気化したCOが滞留した場合、一般に以下の方法で対処している。
1)貯蔵タンク内の気化したCOを大気に放出する。
2)進入熱に見合う冷凍能力を有した冷却装置により貯蔵タンクを冷却保持する。
3)貯蔵タンク内に滞留する気化したCOを圧縮−冷却−膨張熱サイクルを介して再液化し、貯蔵タンク内に戻す。
【0004】
上記1)に記載するCOを大気に放出する方法は、貯蔵タンク内の気化したCOを容易に排除することができるが、近年注目を浴びている環境問題の観点からは好ましくない。別言すれば、COの大気放出は、COを大気放出することによる地球温暖化現象を防止しようとする近年の世界的趨勢に合致しないものと言える。特に、CO運搬船のように大型・大容量のタンクにてCOを貯蔵する場合には、輸送中のCO大気放出が規制されることも予想され、上記小型のCOタンクを使用する陸上貯蔵設備をそのまま採用することは回避すべきである。また、気化したCOを大気放出することは、貯蔵タンク内のCO量を減少させることとなりCO運搬船の輸送経済性からも好ましくない。
【0005】
また、上記2)に記載する貯蔵タンクを冷却保持する方法では、タンク内を直接冷却することができ、気化したCOを急激に膨張・圧縮させる必要もないため後述するドライアイス発生の問題も生じない点、有利である。しかしながら、CO運搬船のごとき大型の貯蔵タンクの場合には、該タンクを冷却するために使用する配管等の設備を多数必要とし、その結果、製造コストが大幅に増加するという問題がある。
【0006】
また、上記3)に記載する気化したCOを再液化する方法によれば、貯蔵タンク内に滞留する気化COのみを処理すれば良いとい点、一見すると有利であり、LPG運搬船等では実際に使用されている。しかしながら、貯蔵対象たるCOの場合には、再液化には高圧力を付与する必要があり、LPGに採用している再液化装置をそのまま使用することができず、液化する為の圧縮過程における必要圧力がLPGと比べ高圧力となる事から、高圧力を付与するためにコンプレッサ等を使用する事となり装置全体としては製造コストが増加する。なお、再液化の冷却サイクルにおけるCOを膨張させる過程中に圧力が急降下し、ドライアイスが発生する危険性を有する。このドライアイスの除去作業は困難を極める。
【0007】
さらに、上記1)〜3)の方法以外にも、貯蔵対象がLPGやLNGの様な可燃性ガスにおいては気化したガス等を燃焼させることで大気放出を回避させている場合もあるが、不燃のCOにおいては本方法を採用することができない。
【0008】
特願第2000−153721号では、液化COを貯蔵・排出する装置が提供されているが、気化COの発生を抑制するために貯蔵タンク内の圧力を調整する装置が必須構成要素であり、この装置を付加することによる製造コスト及び製造労力が増加する点については解決されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、貯蔵タンク内に滞留する気化COを大気に放出させず、大型の冷却装置を使用せず且つCOの膨張を伴う再液化作業を必要としないCO貯蔵装置を提供することを目的とする。すなわち、本発明は、上記従来の貯蔵タンクを冷却する方法と、気化COを再液化する方法との長所を併用したCO貯蔵装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1によれば本発明は、防熱施工された液化CO貯蔵タンクと、前記CO貯蔵タンク内で気化したCOを回収し貯蔵することができるCO回収タンクとを備えた、COを大気中に放出させずにCOを貯蔵することが可能なCO貯蔵装置を提供する。
【0011】
本CO貯蔵装置によれば、従来の防熱施工された液化CO貯蔵タンクに、該貯蔵タンク内で侵入熱により気化したCOを回収するためのCO回収タンクを備え、該CO貯蔵タンクとCO回収タンクとで一体のCO貯蔵装置を形成している。従来のように侵入熱により貯蔵タンク内に気化COが発生しないように貯蔵タンク全体を冷却する方法では、CO運搬船等の貯蔵タンクは大型であり、該貯蔵タンクを冷却するための配管が多数になるために製造コストが非常に高くなる。その一方、貯蔵タンク内に滞留するCOを再液化して該タンクに戻す方法では、ドライアイスの問題等があることは上述する通りである。
【0012】
これに対して本CO貯蔵装置では、液化CO貯蔵タンク内に滞留する気化COを抜き取り別途設けられた回収タンクに貯蔵させるために、貯蔵タンク内に気化COを直接冷却する大型の冷却装置は必要なく、コストを削減することができる。また、本CO貯蔵装置は、貯蔵タンクと回収タンクとで連関して一体で密閉された貯蔵装置をなすことにより、COの大気放出をも回避することができる。
【0013】
なお、回収タンクは、防熱施工された液化CO貯蔵タンク内に侵入する熱により気化した微量のCOを回収するものであり小容量のタンクで対応し得る。しかしながら、貯蔵タンクから回収されると予測される理論容積よりも余裕をもったタンクを準備する必要がある。海上の突発的気温変化等、自然環境は予測不能な事態も考えられ、十分に対応し得る回収タンクを準備すべきだからである。
【0014】
請求項2によれば、本発明は請求項1に記載のCO貯蔵装置であって、前記回収タンクは、該回収タンク内を冷却する装置を有する、CO貯蔵装置を提供する。
【0015】
本CO貯蔵装置によれば、貯蔵タンク内に滞留する気化COのみを貯蔵する回収タンクを冷却することとしているため、貯蔵タンク全体を冷却する場合に比して大幅にコストを削減することができる。特に、気温上昇が激しく貯蔵タンク内の気化CO量が多い航路においては、そのまま気化COを気体状態にて貯蔵するには大容量の回収タンクを準備する必要がある場合がある。このような場合でも本CO貯蔵装置では、気化CO回収タンクを冷却することにより、大部分を再液化させることができるため回収タンクの容量を小さくすることができる。従って、装置を小スペースに配置することができ、コストも削減することができる。
【0016】
請求項3によれば、本発明は請求項2に記載のCO貯蔵装置であって、前記冷却する装置は、内部を冷却された流体が流れ且つ前記回収タンク内を通過する管状要素を備える、CO貯蔵装置を提供する。
【0017】
本CO貯蔵装置によれば、液化CO貯蔵タンク内から回収された気化COを貯蔵する回収タンクの冷却する装置として、従来の貯蔵タンクの冷却装置のように回収タンクの外部に冷却液体が流れる配管を装着し回収タンク外部から冷却する装置と異なり、内部に冷却液体が流れる配管を回収タンクの内部に通過させ回収タンクを内部から冷却する装置を採用している。従って、本装置によれば、内部から直接に気化COを冷却するため、回収タンクの外壁を介して外部から冷却する冷却装置に比して冷却・再液化効率が良い。また、本装置における回収タンクでは貯蔵タンクから回収した気化COの大部分を再液化して貯蔵するが、この再液化工程にCOそのものを膨張させる工程を有していないため上述してきたドライアイスの問題についても大きくならないという利点を有する。
【0018】
請求項4によれば、本発明は請求項2又は3のいずれか1項に記載のCO貯蔵装置であって、前記回収タンクは、該回収タンク内の圧力を調整する手段を更に備える、CO貯蔵装置を提供する。
【0019】
請求項2又は3に記載するCO貯蔵装置では、気化COを再液化する際に生じ得るドライアイスの問題については概ね大きな問題となり難いが、気化COを冷却する箇所では依然、一定量のドライアイスが生じ得ることは否定できない。請求項4に記載するCO貯蔵装置では、回収タンク内の圧力を増加させる手段を備え、回収タンク内の圧力が急降下しないように制御できることとしている。これにより、ドライアイスが発生し該ドライアイスを除去する作業を完全に回避することができる。
【0020】
以上、本発明の内容について概説してきたが、以下の本発明の実施の形態の説明を参照することにより更に明白に発明の内容を理解することができるであろう。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1を参照すれば、本発明の実施の形態としてCO運搬船に装着される液化CO貯蔵装置10が例示されている。
初期段階、すなわちCO運搬船に液化COを搬入した際には、液化COはCO貯蔵タンク12のみに貯蔵される。この貯蔵タンク12は、防熱施工された大型の圧力容器であり、従来より使用されているCO運搬船用のCO貯蔵タンクと略同様である。
【0022】
CO運搬船は出航し、海上を航行した後に該COを到着先で陸上に搬出する。従って、CO運搬船は種々変化する海上での環境下を航行するため、貯蔵タンク12外部の大気温度も大きく変化する。特に大気温度が大きく上昇した場合には、防熱施工された貯蔵タンクと言えども熱の侵入を完全には回避することができない。貯蔵タンク内に熱が侵入すると内部に貯蔵された液化COの温度も上昇し、その一部が気化するため貯蔵タンク12内に気化COが滞留することとなる。気化COは液化COに比して容積が大幅に大きいため、気化COの滞留量が増加し、そのまま放置しておくと貯蔵タンクの破損等の重大な弊害が生じる。
【0023】
従って、気化COの滞留を排除する必要があるが、大気に放出することを回避すべきことは上述する通りである。また、陸上に設置する小型のCO貯蔵タンクのような貯蔵タンクを冷却する手段や気化COを再液化する手段をそのまま援用することは、CO運搬船の貯蔵タンクの場合には困難であることも説明してきた。
【0024】
この問題を解決するために、本発明の実施形態として例示する液化CO貯蔵装置10では、図1に示す通り貯蔵タンク12に、該貯蔵タンク12内の気化COを回収するための回収タンク32を有するCO回収・冷却ユニット30が付与されている。
【0025】
貯蔵タンク12の気化COが滞留し、閉空間である貯蔵タンク12の内圧が増加すると、貯蔵タンク12内の圧力を測定する圧力センサ(図示せず)が感知し、貯蔵タンク12内に連絡された配管16に取り付けられた弁18の開放を指示する。また、圧力センサを使用せず一定の圧力が付与されると開放される弁18のみを使用しても良い。
なお、気化COは液化COよりも比重が小さく貯蔵タンク12内において液化COよりも上方に滞留するため、配管16のタンク12側の端部は、タンク12内の上方に位置する。
【0026】
また、配管16の端部の一方は貯蔵タンク12内に連絡されるが、他方の端部は回収タンク32内に連絡される。従って、弁18が開放されると、貯蔵タンク12内に滞留する気化COが配管16内を流れ、回収タンク32内に流れ込む。
また、CO運搬船が通常の環境下で航行する際には配管16により気化COを回収することで十分であるが、急激な大気上昇等が生じ貯蔵タンク12内の気化COが急増したような場合には配管16のみでは対応できないことも安全上想定すべきである。従って、本装置10においては上記配管16以外に貯蔵タンク12に安全弁20を設け、気化COが急増した場合に安全弁20を開放することにより気化COを貯蔵タンク12から放出できることとしている。この安全弁20が開放され放出された気化COは、該安全弁20に接続された配管22内を流れ、上述する通常航行時に使用する配管16内に合流した後、回収タンク32内に流れ込み、保持される。
【0027】
以上より、貯蔵タンク12内の気化COの滞留を回避することができる。次に、回収タンク32内に流れ込んだ気化COの取り扱いについて説明する。
回収タンク32内に流れ込んだ気化COは、貯蔵タンク12が防熱施工されているため微量であると予測されるが、CO運搬船の航行時間が長い場合や、上述する海上の急激な温度変化が生じた場合等を考慮すると、一定量以上の気化COが流れ込む可能性がある。従って、回収タンク32内に気化COをそのまま保持すると勢い回収タンク32が大容量のものとなる。しかしながら、CO運搬船の余剰スペースを考慮すると一定容量以内の回収タンク32にせざるを得ないことが多い。
【0028】
従って、本実施形態における回収タンク32においては回収タンク32内に流れ込んだ気化COを冷却し、一部を再液化するための冷却装置34を備えている。この冷却装置34は、内部に冷却流体が流れ且つ該冷却装置34から回収タンク32内を通過し再び冷却装置34に戻る、配管36を備えている。回収タンク32内に流れ込んだ気化COは、上記冷却流体が内部を流れる配管36に接触することにより冷却される。その逆に配管36内を流れる流体は回収タンク32内を通過する際に気化COにより加熱され、冷却装置34により再度冷却される。従って、配管36内には順次冷却された流体が流され、回収タンク32に流れ込んだ気化COを冷却することができる。その結果、回収タンク32内に流れ込んだ気化COの少なくとも一部は、再液化され、回収タンク32の下方に滞留する。
【0029】
このように冷却装置34により回収タンク32内に流れ込んだ気化COが液化COに再液化されると、容積が小さくなる。COを回収タンク32内に保持できる余剰スペースが増加する。すなわち、冷却装置34を備えることにより回収タンク32の容量を小さくすることができる。
【0030】
また、気化COを冷却する工程において回収タンク32内の圧力が低い場合、回収タンク32内、特に配管36にドライアイスが付着する。COは、低圧下で冷却すると気体から液体と経ず、気体から直ちに凝固する性質を有するからである。従って、本CO回収・冷却ユニット30では、回収タンク32内の圧力を高く保持するために圧力を付与する気化器38を備えている。
【0031】
以上、貯蔵タンク12と、貯蔵タンク12内に滞留する気化COを回収し且つ冷却保持する回収タンク32を有するCO回収・冷却ユニットとによりCOを貯蔵する装置について説明してきたが、CO運搬船の積載スペースを考慮すれば、回収タンク32をより小さくできる方が好ましい。また、貯蔵タンク12から多量の気化COが回収タンク32に流れ込むような事態を想定すれば、回収タンク32内には常にCOを余分に保持することができるように余剰スペースを空けておくことが好ましい。
【0032】
従って、図1に示す液化CO貯蔵装置10においては、回収タンク32内の保持される再液化されたCOを再び貯蔵タンク12内に戻すことができることとしている。具体的には、CO回収・冷却ユニット30は、回収タンク32内の下方領域、すなわち再液化されたCOが滞留する領域に端部が連絡する配管40に接続された返送ポンプ42を備えている。このポンプ42は、回収タンク32内に滞留する液化COが一定量以上を超えたとき、又は一定時間ごとに作動し、回収タンク32内の液化COを汲み上げる。汲み上げられた液化COは、返送ポンプ42に接続された配管44を流れ、返送ポンプ42の作動時に開放される弁46を介して配管48内を流れ、貯蔵タンク12内に連絡する配管50内に流れ込む。従って、回収タンク32内に滞留する再液化されたCOは再び貯蔵タンク12内に戻されることとなる。ここで、配管48は、配管50のみならず配管52、60にも接続されているが、後述するようにCO運搬船の航行時には図1の左上に示す弁54は閉鎖しており、また弁56は、貯蔵タンク12への流入方向しか開放しない機能を有している。従って、配管48内を流れる液化COは、配管50内に流れ込み貯蔵タンク12内に運搬されることとなる。すなわち、本液化CO貯蔵装置10によれば、貯蔵タンク12内の気化COを回収し再液化できるとともに再液化されたCOを再び貯蔵タンク12内に戻すこともできる。
【0033】
次に、CO運搬船が寄港した際の陸上のCO払出設備からCOを受け入れる、又は陸上のCO受入設備へCOを払い出す場合について説明する。図1に示す弁54は、CO運搬船が航行しているときには閉鎖している。従って、本液化CO貯蔵装置10全体としては弁54により閉鎖されており、弁54の他にCOを外部と連絡する手段は、存在しない。これは大気にCOを放出することが環境上好ましくないからであり、前述してきた通りである。
従って、陸上の設備とCOを受け入れ、払い出しする際には弁54を開放する。
【0034】
まず、陸上のCO払出設備から液化COを受け入れる場合について説明すれば、弁54から延び該払出設備に接続された配管(図示せず)を陸上のCO貯蔵タンク等に接続した後に弁54を開放することにより液化COが配管50を流れ、貯蔵タンク12に流入する。すなわち、この際、配管56、48、44には液化COが流入しない。弁56、46は、流出方向(図1における上方向)にCOが流れる場合にしか開放されないからである。なお、ここでは液化COの運搬に用いる動力は、陸上の払出設備に備えるポンプ等を使用することを想定している。
【0035】
次に陸上のCO受入設備に液化COを払い出す場合いついて説明すれば、弁54から延び該受入設備に接続された配管(図示せず)を陸上のCO貯蔵タンク等に接続した後に液化COを陸上の受入設備に払い出す流路として2つのルートが存在する。まず第一のルートは、貯蔵タンク12内に備えるポンプ62を用いて貯蔵タンク12内の液化COを汲み上げることにより、液化COが配管56を経て配管52を流れた後、陸上の受入設備に流入するルートである。このルートは、従来より貯蔵タンクから液化COを払出す場合と同様の設備(配管60、ポンプ62、弁56)を使用することができ、本装置10においても主たるルートとして形成される。
【0036】
第二のルートは、回収タンク32内に滞留している液化COを払い出すルートである。すなわち、回収タンク32内に滞留し未だ貯蔵タンク12内に戻されていないCOは、回収タンク32内に連絡する配管40を介して返送ポンプ42まで汲み上げられ、配管44、48を経て貯蔵タンク12から払い出された液化COと共に配管52に合流し、配管52を流れた後、陸上の受入設備に流入する。この際、配管48内を流れるCOが配管50方向に流入し貯蔵タンク12内に流入する場合も想定し得るが、この場合にも最終的には上述する第一のルートを経て陸上の受入設備に流入するため差し支えない。従って、貯蔵タンク12と回収タンク32に存在する液化COを総て陸上の受入設備に払い出すことができる。
【0037】
上記の説明を総合的に勘案すると、本液化CO貯蔵装置10によれば、CO運搬船が航行している際にはCOを大気中に放出させず且つ進入熱によるCOの気化にも対応することができると共に、COを陸上に受け入れ又は払い出しすることもできることが判るであろう。
【0038】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに特に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の概念及び精神を逸脱しない範囲で種々の改良例と変形例とが存在することが当業者にとって明白であろう。
【0039】
【発明の効果】
本発明のCO貯蔵装置によれば、CO運搬船の通常航行時におけるCOの大気中への放出を回避することができるため、CO放出による環境汚染を防止することができると共に、環境汚染を防止するために将来的にCO排出規制が設けられた場合にも適切に対応可能なCO運搬船を提供することができるという効果を奏する。
【0040】
また、本発明のCO貯蔵装置によれば、CO運搬船の通常航行時において運搬しているCOが大気中に放出されないためにCOを陸上から受け入れた時点でのCO量と、航行後に陸上に払い出す時点でのCO量が変化せず、輸送経済性の面からも優れたCO運搬船を提供することができる。
【0041】
さらに、本発明のCO貯蔵装置によれば、従来の液化CO貯蔵タンクを使用し、これに他の要素を付加するだけで上記目的を達成することができるため、別途新たな装置を開発するに比して製造及び設備開発コストを大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液化CO貯蔵装置に必要な要素及びCOの流路を示す配管図である。
【符号の説明】
10…液化CO貯蔵装置
12…貯蔵タンク
16、22、36、44、48、50、52、60…配管
18、54、56…弁
20…安全弁
30…CO回収・冷却ユニット
32…回収タンク
34…冷却装置
38…気化器
42…返送ポンプ

Claims (4)

  1. 防熱施工された液化CO貯蔵タンクと、
    前記CO貯蔵タンク内で気化したCOを回収し貯蔵することができるCO回収タンクとを備えた、COを大気中に放出させずにCOを貯蔵することが可能なCO貯蔵装置。
  2. 前記回収タンクは、該回収タンク内を冷却する装置を有する、請求項1に記載のCO貯蔵装置。
  3. 前記冷却する装置は、内部を冷却された流体が流れ且つ前記回収タンク内を通過する管状要素を備える、請求項2に記載のCO貯蔵装置。
  4. 前記回収タンクは、該回収タンク内の圧力を調整する手段を更に備える、請求項2又は3のいずれか1項に記載のCO貯蔵装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101330511B1 (ko) * 2013-06-25 2013-11-18 반석리퀴드앤이엔지 주식회사 액체탄산가스 저장탱크장치
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