JP2001200902A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JP2001200902A JP2000006865A JP2000006865A JP2001200902A JP 2001200902 A JP2001200902 A JP 2001200902A JP 2000006865 A JP2000006865 A JP 2000006865A JP 2000006865 A JP2000006865 A JP 2000006865A JP 2001200902 A JP2001200902 A JP 2001200902A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の減速中にコンプレッサの作動状態の切
換によって生じるエンジントルクの変動を抑制して、C
VTのベルトスリップ等の不具合を未然に防止できる車
両の制御装置を提供する。 【解決手段】 車両が減速中で所定の禁止条件が成立し
ているときに、エアコン56のスイッチ56a操作や空
調制御に基づくコンプレッサの作動状態の切換を禁止し
て、これらに起因するエンジン1のトルク変動を防止
し、その結果、CVT21のクランプ力を常に適切な値
に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベルト式無段変速
機(以下、CVTという)を備えた車両の制御装置に関
するものである。
【0002】
【関連する背景技術】周知のように、この種のCVTは
一対のプーリ間に無端状のベルトを張架して、両プーリ
の有効径を油圧アクチュエータにて変更することによ
り、エンジンの駆動力を所定の変速比で減速して駆動輪
側に伝達するように構成されている。動力伝達時のベル
トのスリップを防止するために、油圧アクチュエータに
よりプーリは常にクランプ力を作用させているが、油圧
アクチュエータのライン圧を発生させるオイルポンプが
エンジンにて駆動されていることから、エンジンの動力
損失を最小限にすべく、このときのクランプ力はスリッ
プを抑制可能な最低限の値に制御されている。又、トル
クコンバータを備えたCVTでは、通常の自動変速機と
同様に所定車速以上でロックアップクラッチを直結して
燃費向上を図っているが、変速比を無段階で変更可能な
CVTではより低車速域までロックアップクラッチの直
結を維持できることから、その直結領域を低車速側に拡
大している。
【0003】一方、この種のCVTには筒内に直接燃料
を噴射可能な筒内噴射型エンジンが組み合わされること
もある。筒内噴射型エンジンでは、吸気行程で燃料噴射
して均一な混合気を着火する通常の均一燃焼に加えて、
圧縮行程で燃料噴射して点火プラグの周囲をストイキ近
傍とした上で、極めてリーンな全体空燃比で着火する層
状燃焼を可能としている。圧縮行程噴射では、大量の吸
気導入によるポンピングロスの低減と相俟って燃料消費
を大幅に低減可能なことから、例えば、エンジン負荷や
回転速度が比較的低い運転領域では、圧縮行程噴射を実
行してリーン運転による燃費節減を図り、負荷や回転速
度の増加に伴って吸気行程噴射に切換えてストイキオや
リッチ運転によりエンジントルクを確保している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジンに
て駆動される補機類の一つとしてエアコンディショナ
(以下、エアコンという)のコンプレッサがあるが、車
両が減速中でエンジンの発生トルクが非常に低いときに
は、エンジントルクに対しコンプレッサの駆動損失が占
める割合が大であることから、コンプレッサの作動状態
に応じてエンジンが大きな影響を受ける。よって、車両
の減速中において、運転者によるエアコンのスイッチ投
入や空調制御に基づいてコンプレッサの駆動が開始され
たときには、エンジントルクが消費されて急減すること
から、CVTのライン圧の低下によりクランプ力が適正
範囲を越えて低下して、ベルトをスリップさせてしまう
虞がある。又、逆に、減速中において、運転者によるス
イッチ遮断や空調制御に基づいてコンプレッサの駆動が
中止されたときには、エンジントルクの急増によりクラ
ンプ力が不必要に増加して、ベルトの耐久性を低下させ
てしまう。
【0005】一方、筒内噴射型エンジンのようにリーン
運転と非リーン運転との間で燃焼状態が切換可能なエン
ジンをCVTに組み合わせた場合には、減速中に燃焼状
態が切換えられると、上記したコンプレッサの場合と同
様にトルク変動が発生する。従って、この場合も不適切
なクランプ力によりベルトスリップ等の不具合を引き起
こす要因となっていた。
【0006】そこで、請求項1の発明の目的は、車両の
減速中にコンプレッサの作動状態の切換によって生じる
エンジントルクの変動を抑制して、CVTのベルトスリ
ップ等の不具合を未然に防止することができる車両の制
御装置を提供することにある。又、請求項2の発明の目
的は、車両の減速中に燃焼状態の切換によって生じるエ
ンジントルクの変動を抑制して、CVTのベルトスリッ
プ等の不具合を未然に防止することができる車両の制御
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明では、空調装置の作動状態を切換え
る切換手段と、エンジンに連結されたベルト式無段変速
機と、ベルト式無段変速機への入力トルクと変速比とに
基づいて該ベルト式無段変速機のライン圧を制御するラ
イン圧制御手段とを有する車両の制御装置において、車
両の所定の減速状態を判定する減速判定手段と、減速判
定手段にて減速判定が下されているときに、切換手段に
よる空調装置の作動状態の切換を禁止する作動状態切換
禁止手段とを備えた。
【0008】ベルト式無段変速機のライン圧は、例えば
ベルトのスリップを抑制した上でエンジンの動力損失が
最小限となるように、ライン圧制御手段により制御され
る。ここで、切換手段により空調装置の作動状態が切換
えられると、エンジンにはコンプレッサの負荷変動が作
用し、特にエンジンの発生トルクが低い車両減速中には
負荷変動の影響が大きく、コンプレッサの駆動開始時に
はエンジントルクが急減して、ライン圧の低下によりベ
ルトのスリップが発生し、逆にコンプレッサの駆動中止
時にはエンジントルクが急増して、不必要なクランプ力
によるベルトの耐久性低下を招く。そして、この発明で
は、減速判定手段により減速判定が下されているときに
は、切換手段による空調装置の切換が作動状態切換禁止
手段により禁止されることから、上記した不具合の発生
が未然に防止される。
【0009】又、請求項2の発明では、エンジンをリー
ン運転と非リーン運転との間で燃焼状態を切換可能に構
成し、減速判定手段にて減速判定が下されているとき
に、エンジンの燃焼状態の切換を禁止する燃焼状態切換
禁止手段を備えた。このエンジンの燃焼状態の切換は、
空調装置の切換と同様にトルク変動の原因となるが、減
速判定手段により減速判定が下されているときには、燃
焼状態切換禁止手段によりエンジンの燃焼状態の切換が
禁止されることから、上記した不具合の発生が未然に防
止される。
【0010】本発明は好適には、請求項1や請求項2の
発明の車両用制御装置のベルト式無段変速機を、トルク
コンバータ及び該トルクコンバータを直結するロックア
ップクラッチを備えるように構成することが望ましい。
即ち、減速中においてロックアップクラッチは燃費節減
のために直結されるが、このとき空調装置の切換やエン
ジンの燃焼状態の切換によりトルク変動が発生すると、
ロックアップクラッチを介してトルク変動が駆動輪側に
伝達されて、車両の減速感や突出し感の要因となり得
る。従って、上記のように作動状態切換禁止手段や燃焼
状態切換禁止手段にて切換を禁止すれば、このような事
態も防止される。
【0011】又、本発明は好適には、請求項1や請求項
2の発明の車両用制御装置の減速判定手段を、車両の停
車前において減速判定を下すように構成することが望ま
しい。即ち、エンジンの発生トルクが極端に低くなる停
車前では、空調装置の切換やエンジンの燃焼状態の切換
の影響が大であることから、上記した不具合が顕著に現
れ易いが、作動状態切換禁止手段や燃焼状態切換禁止手
段にて切換を禁止することにより、その不具合の発生が
確実に防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を筒内噴射型ガソリ
ンエンジン及びCVTを搭載した車両の制御装置に具体
化した一実施形態を説明する。図1の全体構成図におい
て、1はエンジンであり、燃焼室2や吸気系等が筒内噴
射専用に設計されている。エンジン1のシリンダヘッド
3には、各気筒毎に点火プラグ4と共に電磁式の燃料噴
射弁5が取り付けられており、図示しない燃料ポンプか
ら供給された高圧燃料が、燃料噴射弁5より燃焼室2内
に直接噴射されるようになっている。
【0013】シリンダヘッド3には吸気ポート6が略直
立方向に形成され、この吸気ポート6には吸気通路7が
接続されている。吸気通路7には吸入空気量を調整する
ためのスロットルバルブ8が設けられ、スロットルバル
ブ8はステッパモータ9により開閉駆動されるようにな
っている。吸気通路7から取入れられた吸入空気は、ス
ロットルバルブ8を経て吸気弁10の開弁に伴って吸気
ポート6から燃焼室2内に導入され、その吸入空気中に
燃料噴射弁5から燃料が噴射されて、点火プラグ4の点
火により燃焼する。
【0014】又、シリンダヘッド3には排気ポート15
が略水平方向に形成され、この排気ポート15には排気
通路16が接続されている。燃焼後の排ガスは、排気弁
17の開弁に伴って燃焼室2から排気ポート15、排気
通路16、及び図示しない触媒や消音器を経て大気中に
排出される。エンジン1にはベルト式のCVT21が組
み合わされ、エンジン1のクランクシャフト1aはCV
T21のロックアップクラッチ22aを備えたトルクコ
ンバータ22、及び前後進切換用のクラッチ23を介し
てプライマリプーリ24に接続されている(ここでは、
前後進切換機構の説明は省略する)。プライマリプーリ
24は無端状ベルト25によりセカンダリプーリ26と
連結され、セカンダリプーリ26は2次減速機構27及
びデファレンシャルギア28を介して駆動輪29に接続
されている。CVT21のオイルポンプ30は伝達機構
31を介してエンジン1のクランクシャフト1aにて回
転駆動され、その作動油は油圧制御装置32の切換に応
じて前記プライマリプーリ24及びセカンダリプーリ2
6を作動させるための図示しない油圧アクチュエータに
供給される。作動油の供給状態に応じて油圧アクチュエ
ータにより両プーリ24,26の有効径が変更され、そ
の変速比に応じてエンジンの駆動力が減速されて駆動輪
29側に伝達される。
【0015】一方、油圧制御装置32には、図示しない
入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供
される記憶装置(ROM,RAM,BURAM等)、中
央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えたEC
U(電子制御ユニット)41が接続されており、このE
CU41によりエンジン1及びCVT21の総合的な制
御が行われる。ECU41の入力側には、運転者による
アクセルペダルの操作量APSを検出するアクセルセン
サ42、ブレーキペダルの操作状態を検出するブレーキ
スイッチ55、エンジン1の回転速度Neを検出するエ
ンジン回転速度センサ43、エンジン1の冷却水温Tw
を検出する水温センサ44、プライマリプーリ24の回
転速度Npを検出するプライマリ回転速度センサ45、
セカンダリプーリ26の回転速度Nsを検出するセカン
ダリ回転速度センサ46、エアコン56を構成する運転
席に設けられたスイッチ56a、後述するスロットルポ
ジションセンサ54、及び各種センサ類が接続されて、
それらの検出情報が入力されるようになっている。
【0016】ECU41の出力側には、前記した点火プ
ラグ4がイグナイタ51及び点火コイル52を介して接
続されると共に、燃料噴射弁5が接続されている。又、
ECU41の出力側には、ETV−CU(電子スロット
ルバルブ制御ユニット)53が接続され、ETV−CU
53の入力側にはスロットルバルブ8の開度θthを検出
するスロットルポジションセンサ54が接続され、出力
側には前記したステッパモータ9が接続されている。更
に、ECU41の出力側にはCVT21の油圧制御装置
32が接続されている。一方、ECU41の出力側には
エアコン56を構成する図示しないコンプレッサ、ファ
ンモータ、ダンパモータ等が接続されている。
【0017】そして、ECU41はこれらのセンサやス
イッチ類からの情報に基づいて各種制御を実行する。エ
ンジン1の燃料噴射制御に関しては、スロットルポジシ
ョンセンサ54にて検出されたスロットル開度θth、及
びエンジン回転速度センサ43にて検出されたエンジン
回転速度Neに基づいてエンジン負荷と相関する目標平
均有効圧Peを求め、その目標平均有効圧Peとエンジン
回転速度Neとから、予め設定されたマップに従って燃
料噴射モード(吸気行程噴射又は圧縮行程噴射)を決定
する。例えば、目標平均有効圧Pe及びエンジン回転速
度Neが比較的低い運転領域では、燃料噴射モードとし
て圧縮行程噴射を設定すると共に目標空燃比をリーン側
に設定して、リーン運転による燃費節減を図り、負荷や
回転速度の増加に伴って燃料噴射モードを吸気行程噴射
に切換えて、ストイキオやリッチ運転(非リーン運転)
によりエンジントルクを確保する。
【0018】又、点火時期制御に関しては、イグナイタ
51により点火コイル52の通電状態を制御する。スロ
ットル制御に関しては、目標スロットル開度Tθthを決
定してETV−CU53側に出力し、その目標スロット
ル開度Tθthと実際のスロットル開度θthに基づいてE
TV−CU53にステッパモータ9を駆動制御させる。
【0019】更に、CVT21の制御に関しては、変速
比制御、ライン圧制御、ロックアップ制御に細分化さ
れ、変速比制御については、車速Vとスロットル開度θ
th(又はアクセル操作量APS)とから目標変速比(又
は目標プライマリ回転速度TNp)を設定し、実変速比
がこの目標変速比となるように油圧制御装置32を制御
する。ライン圧制御については、変速機入力トルクと変
速比とから目標ライン圧を設定し、実ライン圧が目標ラ
イン圧となるように油圧制御装置32を制御する。この
ときのライン圧はベルトスリップを防止するためのクラ
ンプ力(プーリ24,26によるベルト押付力)を発生
するが、ライン圧の不要な増加はオイルポンプ30を駆
動するエンジン1の動力損失を招くため、ベルトスリッ
プを抑制可能な最低限の値となるように制御する。ロッ
クアップ制御については、トルクコンバータ22のター
ビン回転速度、エンジン回転速度Ne、スロットル開度
θthからロックアップクラッチ22aの作動領域(直
結、非直結、スリップ直結)を判定し、これに応じて油
圧制御装置32を制御する。
【0020】一方、エアコン56の制御に関しては、運
転者にて設定された温度や温度センサにて検出された室
内温等に基づき、コンプレッサの作動状態、ファンモー
タによるファンの風量、ダンパモータによるダンパの切
換等を制御して、車室内の空調を行う。次に、以上のよ
うに構成されたECU41により車両の減速時にエンジ
ントルクの変動を抑制するために実行される処理を説明
する。
【0021】ECU41は図2に示す切換禁止ルーチン
を所定の制御インターバルで実行し、まず、ステップS
2で切換禁止フラグFがセットされているか否かを判定
する。この切換禁止フラグFは、エアコン56のコンプ
レッサの作動状態の切換、及び燃料噴射制御での燃料噴
射モードの切換を禁止するためのものである。尚、コン
プレッサの作動状態は、運転者によるスイッチ56aの
操作や車内温を設定温度に保つための自動空調制御に基
づいて切換えられる。そして、ここでいう切換とは、電
磁クラッチのオンオフのみならず容量の可変制御も含む
ものとする。
【0022】ECU41の立上げ時の初期設定により切
換禁止フラグFはクリアされていることから、当初はス
テップS2でNOの判定を下して、ステップS4で切換
禁止条件が成立しているか否かを判定する。本実施形態
では以下の1)〜4)の要件が設定されており、その全
てが満たされたとき、つまり、車両が所定の減速状態に
あると推測されるときに切換禁止条件が成立したと見な
す。
【0023】1)車速Vが所定範囲内であること(例え
ば、極低速〜20km/h)。 2)アクセルセンサ42にてアクセル非操作(アクセル
操作量APSが0)が検出されたこと。 3)ブレーキスイッチ55にてブレーキ操作が検出され
たこと。 4)エアコンスイッチ56aのオフ状態が検出されたこ
と。
【0024】尚、1)の車速Vの算出には、セカンダリ
回転速度センサ46にて検出されたセカンダリ回転速度
Nsが利用される。又、上記のように、1)の要件には
実質的な停車状態は除外されている。そして、これらの
要件が満たされずにステップS4でNOの判定を下す
と、ECU41はルーチンを終了する。従って、この場
合には切換禁止フラグFがクリアされたままであること
から、通常通り、スイッチ56a操作や空調制御に基づ
いてコンプレッサの作動状態が切換えられると共に、燃
料噴射制御において、エンジン1の運転状態に応じて燃
料噴射モードが切換えられる。
【0025】一方、前記ステップS4で1)〜4)の要
件が全て満たされてYES(肯定)の判定を下したとき
には、ステップS6で切換禁止フラグFをセットしてル
ーチンを終了する。従って、この場合には、スイッチ5
6a操作や空調制御の基づいてコンプレッサの作動状態
を切換えるべき状況であっても、切換は実行されずに現
状を維持され、又、燃料噴射制御において燃料噴射モー
ドの切換に相当する目標平均有効圧Peやエンジン回転
速度Neの変動が生じたとしても、燃料噴射モードは切
換えられずに現状のリーン運転状態を維持される。
【0026】そして、このように切換禁止フラグFがセ
ットされると、前記ステップS2の判定がYESとなる
ことから、ECU41はステップS8に移行する。ステ
ップS8では、上記した2)又は3)の要件が不成立と
なったか否か、即ち、運転者によるアクセル操作、或い
はブレーキ操作の中止が検出されたか否かを判定する。
判定がYESのときには減速中の車両が加速状態に移行
すると予測して、ステップS10で切換禁止フラグFを
クリアしてルーチンを終了する。つまり、車両を加速さ
せるためにエンジントルクは増加することが予測される
ため、コンプレッサの作動状態や燃料噴射モードの切換
等によって多少のエンジントルクの変動が生じても差し
支えないとして、これらの切換を許容しているのであ
る。
【0027】又、前記ステップS8の判定がNOのとき
にはステップS12に移行して、上記した4)の条件が
不成立となったか否か、即ち、運転者にてエアコンスイ
ッチ56aがオン操作されたか否かを判定する。判定が
YESのときにはステップS14に移行して、切換禁止
フラグFがセットされてから20secが経過したか否か
を判定し、NOのときにはルーチンを終了する。又、2
0secが経過してステップS14の判定がYESになる
と、前記ステップS10で切換禁止フラグFをクリアし
てルーチンを終了する。つまり、エアコンスイッチ56
aをオン操作したにも拘わらずエアコン56が長時間停
止し続けると、運転者は故障したと勘違いするため、所
定時間後にはエアコン56の作動を開始させているので
ある。
【0028】一方、前記ステップS12の判定がNOの
ときにはステップS16に移行して、上記した1)の条
件が不成立となったか否かを判定し、NOのときにはル
ーチンを終了する。又、ステップS16の判定がYES
のときにはステップS18に移行して、車速Vが1)の
条件で設定された範囲内から高速側に外れたか否かを判
定し、YESのときにはステップS20に移行して切換
禁止フラグFをクリアする。即ち、この場合には上記し
たステップS8と同様に車両の加速が推測されるため、
トルク変動の影響はないと見なしているのである。
【0029】又、ステップS18の判定がNOのときに
はステップS22に移行して、停車から3sec経過した
か否かを判定し、3secが経過してYESの判定を下す
と前記ステップS20で切換禁止フラグFをクリアす
る。つまり、この場合には既に停車していることからエ
ンジントルクの変動が生じても差し支えないとして、こ
れらの切換を許容しているのである。尚、ステップS1
4の20secやステップS22の3secの時間設定は、C
VT21の仕様等に応じて任意に変更してもよい。
【0030】本実施形態では、上記した空調制御により
コンプレッサの作動状態を切換えるときのECU41及
びスイッチ56aが切換手段として機能し、油圧アクチ
ュエータのライン圧を制御するときのECU41、油圧
制御装置32がライン圧制御手段として機能し、切換禁
止ルーチンのステップS4及びステップS6の処理を実
行するときのECU41が作動状態切換禁止手段及び燃
焼状態切換禁止手段として機能する。
【0031】そして、上記のようにCVT21のクラン
プ力は、ベルト25のスリップを抑制した上でエンジン
1の動力損失が最小限となるように制御されているた
め、特に車両が減速中でエンジン1の発生トルクが低い
ときに、コンプレッサの作動状態や燃料噴射モードのよ
うにエンジントルクを変動させる要因が切換えられる
と、ライン圧が変動してクランプ力は簡単に適正範囲か
ら外れてしまう。又、車両の減速中にはロックアップク
ラッチ22aが直結されているため、コンプレッサの作
動状態や燃料噴射モードの切換によりトルク変動が発生
すると、車両の減速感や突出し感の原因となる。
【0032】本実施形態の車両の制御装置では、上記の
ように車両の減速時にコンプレッサの作動状態や燃料噴
射モードの切換を禁止することから、これらの要因によ
るエンジントルクの変動を防止できる。その結果、CV
T21のクランプ力を常に適切な値に制御して、ベルト
25のスリップや耐久性低下等の不具合を未然に防止で
きると共に、トルク変動による車両の減速感や突出し感
を防止して、良好な走行感を実現することができる。
【0033】ここで、減速中の車両が停車する前の時点
ではエンジン1の発生トルクが極端に低くなっているこ
とから、このときにコンプレッサの作動状態や燃料噴射
モードが切換えられると、上記した不具合はより顕著に
現れる。そこで、切換禁止条件の要件1)中の車速Vを
判定するための所定車速を比較的低い値に設定して、停
車前に減速判定を下すことが望ましく、このようにすれ
ば、これらの切換により発生する不具合を確実に防止す
ることができる。
【0034】ところで、上記実施形態では、リーン運転
と非リーン運転を共に実行可能な筒内噴射型エンジン1
を搭載した車両の制御装置に具体化したが、必ずしもリ
ーン運転可能なエンジンを搭載する必要はなく、例え
ば、通常の吸気マニホールド内に燃料噴射してストイキ
よりリッチ側の空燃比で運転するエンジンを搭載した車
両の制御装置として具体化してもよい。
【0035】又、上記実施形態では、ロックアップクラ
ッチ22aを備えるCVT21を搭載した車両の制御装
置に具体化したが、必ずしもロックアップクラッチ22
aを備える必要はなく、これを省略してもよい。更に、
上記実施形態では、切換禁止条件として上記した1)〜
4)の要件を設定し、その禁止処理を解除する条件とし
てステップS8、ステップS12、ステップS16の要
件を設定したが、これらの要件は必ずしも限定されるも
のではなく、何れかの要件を省略したり、新たな要件を
追加したりしてもよい。
【0036】一方、上記実施形態では、切換禁止条件の
2)でアクセル操作量APSに基づいて判定を下した
が、これに代えて「アイドルスイッチのオン状態が検出
されたこと」を条件として設定してもよい。又、上記実
施形態では、切換禁止条件の4)で「エアコンスイッチ
56aのオフ」を設定しているが、これに代えて「エア
コンスイッチ56aのオン」を条件として設定して、エ
アコン56のオンからオフへの切換を禁止するようにし
てもよい。更に、上記実施形態では、切換禁止条件の
1)〜4)に基づいて車両の減速状態を判定したが、こ
れに代えて加速度センサにて検出した車両の前後Gや車
速Vの変化率等に基づいて判定処理を行ってもよい。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1の発明の車
両の制御装置によれば、車両の減速中に空調装置の切換
を禁止することから、コンプレッサの作動状態の切換に
よるエンジントルクの変動を抑制し、そのトルク変動に
よって生じるCVTのベルトスリップ等の不具合を未然
に防止することができる。
【0038】又、請求項2の発明の車両の制御装置によ
れば、車両の減速中にエンジンの燃焼状態の切換を禁止
することから、燃焼状態の切換によるエンジントルクの
変動を抑制し、そのトルク変動によって生じるCVTの
ベルトスリップ等の不具合を未然に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の車両の制御装置を示す全体構成図で
ある。
【図2】ECUが実行する切換禁止ルーチンを示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 21 CVT(ベルト式無段変速機) 32 油圧制御装置(ライン圧制御手段) 41 ECU(切換手段、ライン圧制御手段、減速判
定手段、作動状態切換禁止手段、燃焼状態切換禁止手
段) 56 エアコン 56a スイッチ(切換手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調装置の作動状態を切換える切換手段
    と、 エンジンに連結されたベルト式無段変速機と、 上記ベルト式無段変速機への入力トルクと変速比とに基
    づいて該ベルト式無段変速機のライン圧を制御するライ
    ン圧制御手段とを有する車両の制御装置において、 車両の所定の減速状態を判定する減速判定手段と、 上記減速判定手段にて減速判定が下されているときに、
    上記切換手段による空調装置の作動状態の切換を禁止す
    る作動状態切換禁止手段とを備えたことを特徴とする車
    両の制御装置。
  2. 【請求項2】 上記エンジンは、リーン運転と非リーン
    運転との間で燃焼状態を切換可能なエンジンであり、 上記車両の制御装置は更に、上記減速判定手段にて減速
    判定が下されているときに、上記エンジンの燃焼状態の
    切換を禁止する燃焼状態切換禁止手段を備えたことを特
    徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
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