JP2001193834A - ロックアップクラッチの制御装置 - Google Patents

ロックアップクラッチの制御装置

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JP2001193834A
JP2001193834A JP2000000144A JP2000000144A JP2001193834A JP 2001193834 A JP2001193834 A JP 2001193834A JP 2000000144 A JP2000000144 A JP 2000000144A JP 2000000144 A JP2000000144 A JP 2000000144A JP 2001193834 A JP2001193834 A JP 2001193834A
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torque
engagement pressure
engine
lock
clutch
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JP2000000144A
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Yuichiro Nanao
勇一郎 七尾
Hiroshi Kuroiwa
弘 黒岩
Junichi Noda
淳一 野田
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジントルクの急激な変化時にも安定した
フィードフォワード制御を可能とし、それにより常に安
定してロックアップクラッチの係合圧の制御が可能な、
ロックアップクラッチの制御装置を提供する。 【解決手段】 エンジン制御部300からのトルク操作
処理信号を入力しトルク操作の要否を判定するトルク操
作判定手段305と、エンジンの回転数とトルクコンバ
ータのタービン回転数の差を算出するスリップ回転数算
出手段303と、スリップ回転数算出手段及びトルク操
作判定手段によりトルク操作補正信号を出力するトルク
操作時係合圧補正手段306とを備え、トルク操作補正
信号により、ロックアップクラッチ205の基本係合圧
を補正することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンと変速機
との動力伝達を行うロックアップクラッチの制御装置に
係り、特に、トルクコンバータ内に設けられたロックア
ップクラッチの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の動力伝達機構の制御装置
としては、ロックアップクラッチ等の摩擦部材を係合す
ることでエンジンと変速機との間の動力伝達を行うもの
は、油圧により摩擦部材の係合圧を調整している。摩擦
部材の係合圧をフィードバック制御することで、摩擦部
材のすべり量を目標値に保持することが可能である。こ
れにより、オープン状態よりもトルクの伝達効率が向上
して燃費を低減でき、完全係合状態よりもエンジントル
クの変動が伝わりにくくなることで車両のこもり音およ
び振動の発生を抑制できる。しかし、単に摩擦部材のす
べり量をフィードバック制御するのみではすべり量が大
きい時の追従性が悪く、これを補おうとしてフィードバ
ックゲインを大きくするとハンチングが発生して収束性
が悪くなる。そこで特開平4−203560公報におい
ては、エンジントルクに対応して摩擦部材の係合圧をフ
ィードフォワード制御し、摩擦部材のすべり量が目標値
となるようにフィードバック制御する技術が提案されて
いる。これは、フィードフォワード分で基本的な係合圧
を決定し、フィードバックゲインを小さく設定すること
で、追従性と収束性とを両立することを目的としたもの
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記構造の
自動変速機のロックアップクラッチの制御装置は、エン
ジントルクの変動があった場合、油圧の伝達遅れ等の影
響により目標の係合圧に到達までにある程度の時間がか
かってしまう。特に急激なエンジントルク変動があった
時にはこの遅れが無視できないものとなり、追従性を悪
化させる要因となる。
【0004】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、エンジント
ルクの急激な変動時にも安定したフィードフォワード制
御を可能とし、それにより常に安定してロックアップク
ラッチの係合圧の制御が可能なロックアップクラッチの
制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明に係るロックアップクラッチの制御装置は、エン
ジンと変速機との間の動力伝達を行うロックアップクラ
ッチを備えたトルクコンバータと、前記エンジンのエン
ジントルク検出手段からのエンジントルク又は前記トル
クコンバータのタービン回転数により前記ロックアップ
クラッチの基本係合圧を決定する基本係合圧決定手段
と、前記基本係合圧を補正する係合圧補正手段と、前記
基本係合圧決定手段と前記係合圧補正手段とから係合圧
を算出する係合圧算出手段とを備えるロックアップクラ
ッチの制御装置であって、該制御装置は、トルク操作時
係合圧補正手段を備え、前記係合圧算出手段は前記トル
ク操作時係合圧補正手段からのトルク操作補正信号に基
づいて、前記係合圧を補正することを特徴とする。
【0006】また、本発明に係る動力伝達機構の制御装
置の好ましい具体的な態様としては、前記エンジントル
ク検出手段は、エンジン制御部からの基本燃料噴射量と
前記エンジン回転数によりエンジントルクを推定するこ
とを特徴とする。
【0007】さらに、本発明に係る動力伝達機構の制御
装置の好ましい具体的な他の態様としては、前記トルク
操作時係合圧補正手段は、前記エンジン回転数と前記タ
ービン回転数とのスリップ回転数を算出するスリップ回
転数算出手段、及び前記エンジン制御部からのトルク操
作処理信号が入力されるトルク操作判定手段により前記
トルク操作補正信号を算出することを特徴とする。
【0008】そして、前記トルク操作補正信号は、前記
ロックアップクラッチの係合圧が大きくなるように基本
係合圧を補正する場合、係合圧が大きくなるような第1
のデューティ値と、これに連続する前記第1のデューテ
ィ値より小さい第2のデューティ値から構成され、前記
ロックアップクラッチの係合圧が小さくなるように基本
係合圧を補正する場合、係合圧が小さくなるような第1
のデューティ値と、これに連続する前記第1のデューテ
ィ値より大きい第2のデューティ値から構成される。
【0009】このように構成された本発明のロックアッ
プクラッチの制御装置は、エンジン回転数が大きく変化
しエンジントルクが急激に変化しても、トルク操作補正
信号によりトルクを急激に変化させないため、ロックア
ップクラッチの係合圧の制御を安定して行うことがで
き、ロックアップクラッチの断続を円滑に行うことがで
きる。また、減速時には燃料カットの時間を格段に延長
でき、燃費を低減することができる。
【0010】トルク操作補正信号を、第1のデューティ
値及びこれに連続する第2のデューティ値から構成する
ことにより、ロックアップクラッチを係合させる油圧を
一気に上昇させることができ、油圧遅れがなくなりロッ
クアップクラッチの円滑な断続が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るロックアップ
クラッチの制御装置の一実施形態を図面に基づき詳細に
説明する。図1は、本発明に係るロックアップクラッチ
の制御装置の一実施形態を示すシステム構成図、図2
は、図1のトルクコンバータの詳細断面図、図3は、制
御装置のブロック図である。図1において、エンジン1
の出力軸にトルクコンバータ2が連結され、エンジン1
はパワートレインコントロールモジュール(以下、PC
Mという)3により統合制御される。また、トルクコン
バータ2の出力軸に連結される自動変速機(以下、AT
という)4は、同様にPCM3により統合制御される。
AT4のプロペラシャフト5から差動装置6を介して駆
動輪7が駆動される構成である。
【0012】AT4には油圧回路8が装着され、油圧回
路8にはロックアップデューティソレノイド9、変速用
ソレノイド10、油圧回路のライン圧デューティソレノ
イド11、タイミングソレノイド12が装着されてい
る。エンジン1にはスロットルバルブ13、インジェク
タ14、点火コイル15が装着されている。エンジン出
力軸に近接してエンジン回転センサ16が設置され、ト
ルクコンバータ2の出力軸に近接して変速機入力軸回転
センサ17が設置され、プロペラシャフト5に近接して
車速センサ18が設置されている。エンジン回転センサ
16はエンジンの回転数(以下、Neという)を出力
し、変速機入力軸回転センサ17はタービン回転数(以
下、Ntという)を出力し、車速センサ18は車速を出
力する。Ne、Nt及び車速はPCM3に供給される。
【0013】PCM3はスロットルバルブ13に設置し
たスロットル開度センサ信号13aや、エンジン回転セ
ンサ16、変速機入力軸回転センサ17、車速センサ1
8などからの信号を入力し、これらの情報から車両状態
やドライバの意図等を判断する。そして、それに見合っ
た運転状態となるように、PCM3はエンジン1の出力
トルクを決定するインジェクタ14や点火コイル15に
信号を出力すると共に、トルクコンバータ2のトルク伝
達状態やAT4の変速比を決定するロックアップデュー
ティソレノイド9、変速用ソレノイド10、ライン圧デ
ューティソレノイド11、タイミングソレノイド12な
どに信号を出力する。
【0014】図2において、トルクコンバータ2はケー
ス201、ポンプ202、ステータ203、タービン2
04及びロックアップクラッチ205を備える。エンジ
ンの出力軸19はケース201に連結されており、ター
ビン204とロックアップクラッチ205に変速機入力
軸20が連結されている。ロックアップデューティソレ
ノイド9により油圧回路8を介してリリース圧供給油路
21とアプライ圧供給油路22との間に差圧を発生する
ことで、ロックアップクラッチ205を軸方向に移動す
ることが可能である。ロックアップクラッチ205には
摩擦部材205aが取り付けられており、これをケース
201の内壁へ押し付けることで係合力を発生する。な
お、ロックアップデューティソレノイド9のデューティ
値が大きくなるほどロックアップクラッチ205の係合
圧も大きくなるものとする。
【0015】図3において、PCM3のエンジン制御部
300は、トルク操作処理信号TS及び基本燃料噴射量
(以下、TPという)を出力する。エンジントルク検出
手段301は、エンジン制御部300で算出したTPお
よびエンジン回転センサ16で入力した信号を基に変換
したエンジン回転数Neに基づき、エンジントルク(以
下、Teという)を推定し、Teを出力する。すなわ
ち、TPとNeに基づき、予め設定したエンジントルク
特性マップよりTeを検索して出力する。なお、検索パ
ラメータとしてTPとNeを使用したが、TPの代わり
にスロットル開度などを使用してもよい。
【0016】基本係合圧決定手段302は、エンジント
ルクTe又はタービン回転数Ntが供給され、基本係合
圧である基本係合圧デューティ値(以下、DuLubと
いう)を決定して出力する。スリップ回転数算出手段3
03は、エンジン回転数Ne及びタービン回転数Ntが
供給され、NeとNtとの差(=Ne−Nt)をスリッ
プ回転数Nsとして算出する。係合圧補正手段304
は、スリップ回転数算出手段303で算出したスリップ
回転数Nsを入力し、スリップ回転数が目標すべり量と
なるように、係合圧デューティ値のフィードバック補正
値(以下、DuLufという)を求め、DuLufを出
力する。このDuLufが補正信号である。なお、基本
係合圧決定手段302は、Te及びNtが供給されDu
Lubを決定する例を示したが、TeとNtとの少なく
とも一方によりDuLubを決定するようにしてもよ
い。
【0017】トルク操作判定手段305は、エンジン制
御部300からのトルク操作処理信号及Ts及びスリッ
プ回転数算出手段303からのスリップ回転数Nsが入
力され、入力された情報を基にDuLubに対する正ま
たは負の補正が必要かどうかの要否を判定する。トルク
操作時係合圧補正手段306は、エンジン制御部300
からのトルク操作処理信号Ts及びスリップ回転数算出
手段303からのスリップ回転数Nsが入力され、トル
ク操作判定手段305でDuLubに対する正または負
の補正が必要であると判定されて出力された場合、正負
判定とトルク操作処理信号の値に応じて、トルク操作補
正信号として係合圧補正デューティ値(以下、DuLu
tという)を算出する。
【0018】係合圧算出手段307は、トルク操作時係
合圧補正手段306からのDuLut出力、係合圧補正
手段304からのDuLuf出力、及び基本係合圧決定
手段302からのDuLub出力が入力され、基本係合
圧決定手段302で求めたDuLubに対し、係合圧補
正手段304で算出したDuLufとトルク操作時係合
圧補正手段306で算出したDuLutとを加算し、係
合圧(以下、DuLuSという)を算出するものであ
る。係合圧供給手段308は、係合圧算出手段307で
算出したDuLuSに応じて、油圧回路8のロックアッ
プデューティソレノイド9からアプライ圧供給油路22
へ圧油を供給し、ロックアップクラッチ205をケース
201の内壁へ係合させるものである。
【0019】前記の如く構成された本実施形態のロック
アップクラッチの制御装置の動作について以下に説明す
る。エンジン制御部300は、各センサからの入力信号
情報から車両状態やドライバの意図等を判断する。そし
て、それに見合ったエンジントルクを発生するようなT
Pを出力してエンジン1を制御するが、その中には、ド
ライバの意図とは関係なく機能するものがあり、例えば
車両減速中の燃料カットや補機類作動時のアイドルアッ
プなどがこれにあたる。これらは、Teを減少あるいは
増加させる作用を持っているが、エンジントルク検出手
段301で検出するには困難であり、検出できても遅れ
を生じてしまう。エンジントルク検出手段301は、T
PとNeに基づき、図4に示すように、予め設定したエ
ンジントルク特性マップよりTeを検索し出力する。
【0020】基本係合圧決定手段302は、Te又はN
tが供給されると、基本係合圧として基本係合圧デュー
ティ値DuLubを出力する。また、係合圧補正手段3
04は、スリップ回転数算出手段303からスリップ回
転数Nsが入力されると、補正信号としてフィードバッ
ク補正値DuLufを出力する。なお、基本係合圧決定
手段302は、TeとNtの少なくとも一方により、基
本係合圧として基本係合圧デューティ値DuLubを出
力することができる。
【0021】TPが決定した場合には、エンジン制御部
300からトルク操作処理信号TSを、スリップ回転数
算出手段303からスリップ回転数Nsをトルク操作判
定手段305へ送る。トルク操作判定手段305は、送
られた情報を基にDuLubに対する正または負の補正
が必要かどうかを判定する。すなわち、車両が加速状態
(スリップ回転数>0)の場合、トルク操作がエンジン
トルクを増加するものであれば正の補正を行い、エンジ
ントルクを減少するものであれば負の補正を行う信号を
トルク操作時係合圧補正手段306へ送る。また、車両
が減速状態(スリップ回転数<0)の場合、トルク操作
がエンジントルクを増加するものであれば負の補正を行
い、エンジントルクを減少するものであれば正の補正を
行う信号をトルク操作時係合圧補正手段306へ送る。
【0022】トルク操作時係合圧補正手段306は、ト
ルク操作判定手段305でDuLubに対する正または
負の補正が必要であると判定された場合、正負判定とト
ルク操作処理信号の値に応じてDuLutを算出する。
ここで、DuLutについて、図5を参照して減速時の
場合を詳細に説明する。図5において、エンジン制御部
300からのトルク操作処理信号TSにより、(a)の
燃料カットフラグFCflagによるトルクダウン情報
が供給されるとトルクダウン判定を行う。すなわち、F
Cflagが1のとき燃料カットが実施され、トルク操
作判定手段305がトルクダウンが必要であるという判
定を行う。
【0023】これを受けて、トルク操作時係合圧補正手
段306が(b)に示すDuLutを算出して出力す
る。トルク操作補正信号DuLutは、トルク操作処理
信号の値に応じて算出し、係合圧が大きくなるような第
1のデューティ値(初期値)d1と、これに連続する第
1のデューティ値よりも小さい第2のデューティ値d2
から構成される。ここで第1および第2のデューティ値
は、具体的にはトルク操作処理信号TSの値(トルク操
作量)に基づき、予め設定された検索テーブルより検索
するものとする。このようにデューティを判定直後に一
旦オーバーシュートさせるのは、油圧の遅れを考慮した
ものであり、オーバーシュートさせることにより一気に
油圧を上昇させることで油圧遅れの影響を小さくするこ
とを目的としている。
【0024】なお、トルク操作判定手段305が、トル
クダウンが必要でないという判定をした場合、トルク操
作時係合圧補正手段306はDuLutを算出せず出力
もしないが、トルク操作判定手段を備えず、スリップ回
転数算出手段303からのスリップ回転数Nsにより直
接、DuLutを算出して出力するように構成してもよ
い。
【0025】係合圧算出手段307は、基本係合圧決定
手段302で求めたDuLubに対し、係合圧補正手段
304で算出したDuLufとトルク操作時係合圧補正
手段306で算出したDuLutとを加算し、係合圧D
uLuSを算出する。そして、係合圧供給手段308
は、係合圧算出手段307で算出したDuLuSに応じ
て、油圧回路8のロックアップデューティソレノイド9
を介してロックアップクラッチ205への係合圧を供給
する。DuLutは、前記したようにオーバーシュート
させて一気に油圧を上昇させることができるため、ロッ
クアップクラッチ205の断続のショックを少なくする
ことができる。
【0026】前記のような係合圧DuLuSを係合圧供
給手段308に供給した場合の動作を、図6を参照して
説明する。図6は、本発明に係るロックアップクラッチ
の制御装置の一実施形態と従来装置を比較した動作説明
図であり、一定車速で走行中にアクセルペダルから足を
離して減速状態とした場合における本実施例と、Teの
みによる従来の制御方式(以下、従来例という)との制
御動作比較を示し、太い実線が本実施形態、点線が従来
例である。図6(a)はトルク操作処理信号TS、
(b)はエンジン回転数Ne及びタービン回転数Nt、
(c)はエンジントルクTe、(d)は係合圧供給手段
の油圧状態をそれぞれ示し、横軸は時間軸である。
【0027】アクセルペダルからt0のときに足を離す
と、NeとTeが低下を始める。従来例では、Teの低
下に応じてDuLuSも減少し、ほぼアイドル状態と等
しくなる。その後t1のときに燃料カット条件が成立し
てFCflagが1となり、燃料カットが実施されて実
際のTeは一点鎖線で示すように低下する。しかし、本
実施例および従来例によるエンジントルク検出手段では
燃料カットによるトルクダウンは反映されず、Teは変
化しない。この時、従来例ではNe低下を抑制できずに
リカバ回転数に達し、TS1のようにt2のときにFC
flagが0となり、燃料カット状態が終了する。この
ように燃料カット時間はt1〜t2の短い時間となる。
【0028】本実施例ではトルク操作時係合圧補正手段
306の補正により、DuLubに対してDuLuSが
増加されているため、ほとんどNeを低下させることな
く制御を継続可能である。これにより、本実施例では燃
料カット時間がt2からt3に格段に延長でき、燃費低
減を達成することができる。また、エンジン回転数Ne
が従来例のNe1のように大きく落ち込むことがなく、
トルク変動Tt1のように急激でないため、ロックアッ
プクラッチ205の断続をショックが少ない状態で行う
ことができ、安定した係合圧の制御が可能となる。
【0029】なお、前記した実施形態では、減速時のト
ルク操作補正信号DuLutについて説明したが、増速
時についても同様である。すなわち、増速時のDuLu
tは、トルク操作処理信号の値に応じて算出した、係合
圧が小さくなるような第1のデューティ値(初期値)
と、これに連続する第1のデューティ値よりも大きい第
2のデューティ値から構成される。
【0030】このようなトルク操作補正信号を供給する
と、増速時にエンジン回転数が一時的に上昇しても、ト
ルク操作時係合圧補正手段306の補正によりDuLu
tが減少しているため、ほとんどNeを上昇させること
なく制御を継続できる。これにより、ロックアップクラ
ッチ205の断続のショックを少なくすることができ、
安定した係合圧の制御が可能となる。
【0031】また、前記した実施形態では、スリップ回
転数算出手段303からの出力を、係合圧補正手段30
4、トルク操作判定手段305、及びトルク操作時係合
圧補正手段306に供給するように構成したが、係合圧
補正手段304のみに供給するように構成してもよい。
エンジントルク検出手段は、エンジントルクを推定する
例を示したが、回転センサによりエンジントルクを検出
するものでもよいことは勿論である。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、本発
明のロックアップクラッチの制御装置は、エンジントル
クが急激に変化しても、トルク操作補正信号によりトル
クを急激に変化させないため、ロックアップクラッチの
係合圧の制御を安定して行うことができ、ロックアップ
クラッチの断続を円滑に行うことができる。また、減速
時には燃料カットの時間を格段に延長でき、燃費を低減
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロックアップクラッチの制御装置
の一実施形態を示すシステム構成図。
【図2】図1のトルクコンバータの詳細断面図。
【図3】制御装置のブロック図。
【図4】エンジントルク検出手段の動作説明図。
【図5】(a)は燃料カットフラグFCflagの出力
図、(b)はトルク操作時係合圧補正手段からの係合圧
補正デューティ値DuLutの出力図。
【図6】本発明に係るロックアップクラッチの制御装置
の一実施形態と従来装置を比較した動作説明図を示し、
(a)はトルク操作処理信号TS、(b)はエンジン回
転数Ne及びタービン回転数Nt、(c)はエンジント
ルクTe、(d)は係合圧供給手段の油圧状態の出力
図。
【符号の説明】
1 エンジン 2 トルクコンバータ 3 パワートレインコントロールモジュール(PCM) 4 自動変速機(AT) 8 油圧回路 9 ロックアップデューティソレノイド 16 エンジン回転センサ 17 変速機入力軸回転センサ 205 ロックアップクラッチ 300 エンジン制御部 301 エンジントルク検出手段 302 基本係合圧決定手段 303 スリップ回転数算出手段 304 係合圧補正手段 305 トルク操作判定手段 306 トルク操作時係合圧補正手段 307 係合圧算出手段 308 係合圧供給手段 TP 基本燃料噴射量 Ne エンジンの回転数 Nt タービン回転数 DuLub 基本係合圧(基本係合圧デューティ値) DuLuf 補正信号(フィードバック補正値) DuLut トルク操作補正信号(係合圧補正デューテ
ィ値)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒岩 弘 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グル─プ内 (72)発明者 野田 淳一 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 Fターム(参考) 3J053 CA03 CB14 DA01 DA02 DA06 EA03 EA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンと変速機との間の動力伝達を行
    うロックアップクラッチを備えたトルクコンバータと、
    前記エンジンのエンジントルク検出手段からのエンジン
    トルク又は前記トルクコンバータのタービン回転数によ
    り前記ロックアップクラッチの基本係合圧を決定する基
    本係合圧決定手段と、前記基本係合圧を補正する係合圧
    補正手段と、前記基本係合圧決定手段と前記係合圧補正
    手段とから係合圧を算出する係合圧算出手段とを備える
    ロックアップクラッチの制御装置であって、該制御装置
    は、トルク操作時係合圧補正手段を備え、前記係合圧算
    出手段は前記トルク操作時係合圧補正手段からのトルク
    操作補正信号に基づいて、前記係合圧を補正することを
    特徴とするロックアップクラッチの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記エンジントルク検出手段は、エンジ
    ン制御部からの基本燃料噴射量と前記エンジン回転数に
    よりエンジントルクを推定することを特徴とする請求項
    1記載のロックアップクラッチの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記トルク操作時係合圧補正手段は、前
    記エンジン回転数と前記タービン回転数とのスリップ回
    転数を算出するスリップ回転数算出手段、及び前記エン
    ジン制御部からのトルク操作処理信号が入力されるトル
    ク操作判定手段により前記トルク操作補正信号を算出す
    ることを特徴とする請求項1又は2記載のロックアップ
    クラッチの制御装置。
  4. 【請求項4】 前記トルク操作補正信号は、前記ロック
    アップクラッチの係合圧が大きくなるように基本係合圧
    を補正する場合、係合圧が大きくなるような第1のデュ
    ーティ値と、これに連続する前記第1のデューティ値よ
    り小さい第2のデューティ値から構成されることを特徴
    とする請求項1乃至3のいずれかに記載のロックアップ
    クラッチの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記トルク操作補正信号は、前記ロック
    アップクラッチの係合圧が小さくなるように基本係合圧
    を補正する場合、係合圧が小さくなるような第1のデュ
    ーティ値と、これに連続する前記第1のデューティ値よ
    り大きい第2のデューティ値から構成されることを特徴
    とする請求項1乃至3のいずれかに記載のロックアップ
    クラッチの制御装置。
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