JP2001193737A - 複列玉軸受 - Google Patents

複列玉軸受

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JP2001193737A
JP2001193737A JP2000000990A JP2000000990A JP2001193737A JP 2001193737 A JP2001193737 A JP 2001193737A JP 2000000990 A JP2000000990 A JP 2000000990A JP 2000000990 A JP2000000990 A JP 2000000990A JP 2001193737 A JP2001193737 A JP 2001193737A
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Seizo Miyazaki
晴三 宮崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転軸の振れを抑制しながら幅を小さくでき、
予圧付与作業も簡単にできる複列玉軸受提供する。 【解決手段】2列の玉31,32を、軸受の径方向で互
いにずれた位置に配置する。第1の内輪4は、軸1側の
内周部42の幅を、軌道面を有する外周部41の幅より
も小さくする。第2の外輪7は、ハウジング2側の外周
部75の幅を、軌道面を有する内周部73の幅よりも小
さくする。径方向で、第1の内輪4の外周部41を、第
2の外輪7の内周部73より外側に配置する。2つの内
輪4,5を予圧調整用の隙間Sを設けてリング部材12
に圧入する。このリング部材12を軸1に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複列玉軸受に関し、
特に、ハードディスク駆動装置、フロッピィディスク駆
動装置、光ディスク駆動装置等の情報機器において、ス
ピンドルモータ、スイングアーム、IC冷却ファン用モ
ータ等に使用される小型軸受として好適なものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ハードディスク駆動装置用の
軸受装置としては、2個の玉軸受をスペーサを介して配
置したものが挙げられる。最近では、ハードディスク駆
動装置のモータの小型化に伴い、軸受の幅(軸方向の寸
法)を例えば2mm以下と極端に小さくする要求があ
る。軸受の幅を極端に小さくする方法として、単列軸受
を使用することも考えられるが、単列軸受を使用すると
回転軸の振れが大きくなるため好ましくない。
【0003】回転軸の振れを抑制しながら軸受の幅を小
さくできる軸受ユニットとしては、例えば、特開平6−
222733号公報に記載されたものがある。この軸受
は、2列の玉と、内輪と、中輪と、外輪とからなり、中
輪の内周面が一方の玉列の外輪となっていて、外周面が
他方の玉列の内輪となっている。すなわち、中輪と外輪
の間にある玉のピッチ円の径を、内輪と中輪との間にあ
る玉のピッチ円の径より大きくしてある。また、2列の
玉の軸方向での距離は、各列の玉の中心点間の距離で玉
の直径分程度になっている。
【0004】また、軸とハウジングとの間に、複列玉軸
受が、定位置予圧法により予圧が付与された状態で設置
される場合、この予圧付与は、例えば、2つの内輪を予
圧調整用の隙間を設けて配置し、2つの外輪の側面同士
を押し当てて弾性変形させることによって行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載の軸受では、軸受の幅を小さくする点で改善の
余地がある。また、上記公報に記載の軸受では、軸受に
予圧を付与するために、軸受を軸とハウジングとの間に
設置する際に、煩雑な作業が必要である。本発明はこの
ような従来技術の問題点に着目してなされたものであ
り、軸とハウジングとの間に、定位置予圧法により予圧
が付与された状態で設置される複玉列軸受において、回
転軸の振れを抑制しながら軸受の幅を2mm以下と極端
に小さくできるようにするとともに、軸受を軸とハウジ
ングとの間に設置する際に予圧付与のための煩雑な作業
を行わなくて済むようにすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、軸とハウジングとの間に、定位置予圧法
により予圧が付与された状態で設置される複列玉軸受に
おいて、以下の〜を特徴とする複列玉軸受を提供す
る。 2列の玉は、軸受の径方向で互いにずれた位置に配置
されている。
【0007】第1の内輪は、軸側の内周部の幅が軌道
面を有する外周部の幅よりも小さく形成されている。
第2の外輪は、ハウジング側の外周部の幅が軌道面を有
する内周部の幅よりも小さく形成されている。 径方向で、第1の内輪の外周部は第2の外輪の内周部
より外側に配置されている。
【0008】本発明の複列玉軸受によれば、軸受の幅を
極端に小さくしても、回転軸の振れを抑制することがで
きる。本発明の複列玉軸受において、2列の玉は、軸方
向での距離が、各列の玉の中心点間の距離で玉の直径分
以下となるように、且つ、一方の列の玉のピッチ円と他
方の列の玉のピッチ円との直径の差が、玉の直径の2倍
以上となるように配置されていることが好ましい。
【0009】本発明の複列玉軸受は、予圧調整用の隙間
を保持する部材(隙間保持部材)を備えていることが好
ましい。これにより、複列玉軸受を軸とハウジングとの
間に取り付ける前に、予圧調整を行うことができる。ま
た、この隙間保持部材に対して、予圧調整用の隙間を設
けて配置される2つの軌道輪を移動可能に圧入しておけ
ば、軸受の取付け後に予圧調整を行うことができる。
【0010】この隙間保持部材としては、予圧調整用の
隙間を設けて配置される2つの軌道輪と軸またはハウジ
ングとの間に設けたリング部材が挙げられる。また、第
2の内輪の幅を第1の内輪の幅より大きく形成し、第2
の内輪の外周に第1の内輪の内周部を圧入する構成とし
て、第2の内輪で隙間保持部材を兼用してもよい。
【0011】なお、予圧を付与するために弾性変形させ
る軌道輪については、各玉列毎に別体として、両軌道輪
の側面同士を押し当てるようにしてもよいし、一体に形
成したものに両方の玉列用の軌道面を設けてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の第1実施形態に相当する複
列玉軸受を示す断面図である。複列玉軸受3は、2つの
内輪4,5と2つの外輪6,7を有し、軸1とハウジン
グ2との間に、定位置予圧法により予圧が付与された状
態で設置される。
【0013】複列玉軸受3の2列の玉31,32は、軸
受の径方向で互いにずれた位置に配置されている。一方
の列の玉31と他方の列の玉32とで玉径は同じであ
る。一方の列(第1列)の玉31は、軸受の径方向にお
いて、他方の列(第2列)の玉32より外側に配置され
ている。玉31のピッチ円と玉32のピッチ円との直径
の差は、玉31,32の直径の約4倍になっている。軸
方向において、2列の玉31,32は、玉31,32の
中心点間の距離で、玉31,32の半径分だけ離れた位
置に配置されている。
【0014】第1の外輪6は通常の外輪の形状である
が、第2の外輪7は、軌道面を有する内周部73と、径
方向で第1列の玉31の位置に配置される中間部74
と、第1の外輪6の側面と対向配置される外周部75と
からなる。第2の外輪7において、外周部75の幅は内
周部73の幅より小さく形成されている。また、第1の
外輪6の幅は、第2の外輪7の外周部75の幅より大き
く形成されている。第1の外輪6と第2の外輪の外周部
75との側面間には、シール9が配置されている。
【0015】第2の内輪5は通常の内輪の形状である
が、第1の内輪4は、軌道面を有する外周部41と、軸
1側の内周部42とからなる。第1の内輪4において、
内周部42の幅は外周部41の幅よりも小さく、径方向
の寸法は外周部41よりも内周部42が大きく形成され
ている。軸方向において、第1の内輪4の内周部42と
第2の内輪5とが、予圧調整用の隙間Sを設けて対向配
置されている。第1の内輪4と第2の内輪5とは同じ内
径を有し、ともにリング部材(隙間保持部材)12に圧
入されている。このリング部材12が軸1に外嵌され
る。
【0016】径方向において、第1の内輪4の外周部4
1は第2の外輪7の内周部73より外側に配置されてい
る。第1の内輪4の外周部41と、第2の外輪7の内周
部73の外周面との間には、干渉を防ぐために所定の隙
間が設けてある。軸方向において、第1の内輪4の内周
部42と第2列の玉32との間には、干渉を防ぐために
所定の隙間が設けてある。軸方向において、第2の外輪
7の中間部74と第1列の玉31との間には、干渉を防
ぐために所定の隙間が設けてある。また、この中間部7
4と玉31との隙間に、シール9が配置されている。軸
方向において、第1の内輪4の外周部41と、第2の外
輪7の中間部74との間には、干渉を防ぐために所定の
隙間が設けてある。
【0017】軸1の長さ方向一端には、円板状部材11
が一体化されている。この円板状部材11の軸1側の面
に、リング部材12の側面を支持する押さえ部材8が形
成されている。ハウジング2は、2つの外輪6,7の外
周面を支持する外周部材21と、第2の外輪7の外側面
を支持する側面部材22とを備えている。以上のよう
に、この複列玉軸受によれば、2列の玉31,32の配
置を軸受の径方向でずらし、第1の内輪4と第2の外輪
7との配置を、内輪4の外周部41を外輪7の内周部7
3よりも径方向で外側に配置されるようにすることによ
り、回転軸の振れを抑制しながら、後述の図5に示す軸
受よりも複列玉軸受としての幅を小さくすることができ
る。
【0018】また、この複列玉軸受によれば、第1の内
輪4の内周部42と第2の内輪5がリング部材12に圧
入されているため、予圧調整を軸1に取り付ける前に行
うことができる。したがって、複列玉軸受を予圧調整さ
れた状態で納品することができる。また、この複列玉軸
受の軸1に対する取付けが容易になる。図2は、本発明
の第2実施形態に相当する複列玉軸受を示す断面図であ
る。
【0019】複列玉軸受3は、2つの内輪4,5と2つ
の外輪6,7を有し、軸1とハウジング2との間に、定
位置予圧法により予圧が付与された状態で設置される。
複列玉軸受3の2列の玉31,32は、軸受の径方向で
互いにずれた位置に配置されている。一方の列の玉31
と他方の列の玉32とで玉径は同じである。一方の列
(第1列)の玉31は、軸受の径方向において、他方の
列(第2列)の玉32より外側に配置されている。玉3
1のピッチ円と玉32のピッチ円との直径の差は、玉3
1,32の直径の約4倍になっている。軸方向におい
て、2列の玉31,32は、玉31,32の中心点間の
距離で、玉31,32の半径分だけ離れた位置に配置さ
れている。
【0020】第2の内輪5は通常の内輪の形状である
が、第1の内輪4は、軌道面を有する外周部43と、径
方向で第2列の玉32の位置に配置される中間部44
と、第2の内輪5の側面と対向配置される内周部45と
からなる。第1の内輪4において、内周部45と中間部
44の幅は外周部43の幅より小さく形成されている。
また、第2の内輪5の幅は、第1の内輪4の内周部45
の幅より大きく形成されている。
【0021】第1の外輪6は通常の内輪の形状である
が、第2の外輪7は、軌道面を有する内周部71と、ハ
ウジング2側の外周部72とからなる。第2の外輪7に
おいて、外周部72の幅は内周部71の幅よりも小さ
く、径方向の寸法は内周部71よりも外周部72が大き
く形成されている。軸方向において、第2の外輪7の外
周部72と第1の外輪6とが、予圧調整用の隙間Sを設
けて対向配置されている。第2の外輪7と第1の外輪6
とは同じ外径を有し、ともにリング部材(隙間保持部
材)12に圧入されている。このリング部材12がハウ
ジング2に外嵌される。
【0022】径方向において、第1の内輪4の外周部4
3は第2の外輪7の内周部71より外側に配置されてい
る。第1の内輪4の外周部43と、第2の外輪7の内周
部71の外周面との間には、干渉を防ぐために所定の隙
間が設けてある。軸方向において、第1の内輪4の中間
部44と第2列の玉32との間には、干渉を防ぐために
所定の隙間が設けてある。また、この中間部44と玉3
2との隙間に、シール9が配置されている。軸方向にお
いて、第2の外輪7の外周部72と第1列の玉31との
間には、干渉を防ぐために所定の隙間が設けてある。軸
方向において、第2の外輪7の内周部71と、第1の外
輪4の中間部44との間には、干渉を防ぐために所定の
隙間が設けてある。
【0023】第1の内輪4の中間部44と第2列の玉3
2との間には、シール91が配置されている。このシー
ル91の外周縁が、第2の外輪7の内周部71の側面に
固定されている。第2の外輪7の外周部72と第1列の
玉31との間には、シール92が配置されている。この
シール92の外周部が、第1の外輪6の側面に固定され
ている。
【0024】軸1の長さ方向一端には、円板状部材11
が一体化されている。この円板状部材11の軸1側の面
に、第1の内輪4の内周部45の側面を支持する押さえ
部材8が形成されている。また、ハウジング2は、リン
グ部材12の外周面を支持する外周部材21と、リング
部材12の外側面を支持する側面部材22とを備えてい
る。
【0025】以上のように、この複列玉軸受によれば、
2列の玉31,32の配置を軸受の径方向でずらし、第
1の内輪4と第2の外輪7との配置を、内輪4の外周部
43を外輪7の内周部71よりも径方向で外側に配置さ
れるようにすることにより、回転軸の振れを抑制しなが
ら、複列玉軸受としての幅を小さくすることができる。
【0026】また、この複列玉軸受によれば、第2の外
輪7の外周部72と第1の外輪6がリング部材12に圧
入されているため、予圧調整をハウジング2に取り付け
る前に行うことができる。したがって、複列玉軸受を予
圧調整された状態で納品することができる。また、この
複列玉軸受のハウジング2に対する取付けが容易にな
る。
【0027】図3は、本発明の第3実施形態に相当する
複列玉軸受を示す断面図である。複列玉軸受3は、2つ
の内輪4,5と2つの外輪6,7を有し、軸1とハウジ
ング2との間に、定位置予圧法により予圧が付与された
状態で設置される。複列玉軸受3の2列の玉31,32
は、軸受の径方向で互いにずれた位置に配置されてい
る。一方の列の玉31と他方の列の玉32とで玉径は同
じである。一方の列(第1列)の玉31は、軸受の径方
向において、他方の列(第2列)の玉32より外側に配
置されている。玉31のピッチ円と玉32のピッチ円と
の直径の差は、玉31,32の直径の約4倍になってい
る。軸方向において、2列の玉31,32は、玉31,
32の中心点間の距離で、玉31,32の半径分だけ離
れた位置に配置されている。
【0028】第1の外輪6は通常の外輪の形状である
が、第2の外輪7は、軌道面を有する内周部73と、径
方向で第1列の玉31の位置に配置される中間部74
と、第1の外輪6の側面に押し当てられる外周部75と
からなる。第2の外輪7において、外周部75の幅は内
周部73の幅より小さく形成されている。また、第1の
外輪6の幅は、第2の外輪7の外周部75の幅より大き
く形成されている。第1の外輪6と第2の外輪の外周部
75とは、側面同士が接触するように配置されている。
【0029】第2の内輪5は通常の内輪の形状である
が、第1の内輪4は、軌道面を有する外周部41と、軸
1側の内周部42とからなる。第1の内輪4において、
内周部42の幅は外周部41の幅よりも小さく、径方向
の寸法は外周部41よりも内周部42が大きく形成され
ている。また、第2の内輪5の幅は軸1の長さとほぼ同
じであり、第1の内輪4の内周部42の幅は、第2の内
輪5の幅の1/3程度となっている。第2の内輪5の外
周に第1の内輪4の内周部42が圧入されている。すな
わち、ここでは、第2の内輪5が隙間保持部材を兼用し
ている。
【0030】径方向において、第1の内輪4の外周部4
1は第2の外輪7の内周部73より外側に配置されてい
る。第1の内輪4の外周部41と、第2の外輪7の内周
部73の外周面との間には、干渉を防ぐために所定の隙
間が設けてある。軸方向において、第1の内輪4の内周
部42と第2の外輪7の内周部73との間には、干渉を
防ぐための隙間および予圧調整用の隙間Sが設けてあ
る。軸方向において、第1の内輪4の内周部42と第2
列の玉32との間には、干渉を防ぐために所定の隙間が
設けてある。軸方向において、第2の外輪7の中間部7
4と第1列の玉31との間には、干渉を防ぐために所定
の隙間が設けてある。軸方向において、第1の内輪4の
外周部41と、第2の外輪7の中間部74との間には、
干渉を防ぐために所定の隙間が設けてある。
【0031】軸1の長さ方向一端には、円板状部材11
が一体化されている。この円板状部材11の軸1側の面
に、第2の内輪5の側面を支持する押さえ部材8が形成
されている。ハウジング2は、2つの外輪6,7の外周
面を支持する外周部材21と、第2の外輪7の外側面を
支持する側面部材22とを備えている。以上のように、
この複列玉軸受によれば、2列の玉31,32の配置を
軸受の径方向でずらし、第1の内輪4と第2の外輪7と
の配置を、内輪4の外周部41を外輪7の内周部73よ
りも径方向で外側に配置されるようにすることにより、
回転軸の振れを抑制しながら、図5に示す軸受よりも複
列玉軸受としての幅を小さくすることができる。
【0032】また、この軸受によれば、第1の内輪4の
内周部42が第2の内輪5の外周に圧入されているた
め、予圧調整を軸1に取り付ける前に行うことができ
る。したがって、複列玉軸受を予圧調整された状態で納
品することができる。また、この複列玉軸受の軸1に対
する取付けが容易になる。さらに、この軸受によれば、
図1の軸受のようにリング部材12を設けずに、第2の
内輪5に隙間保持部材を兼用させているため、部品点数
が少なくできる効果もある。
【0033】図4は、本発明の第4実施形態に相当する
複列玉軸受を示す断面図である。複列玉軸受3は、2つ
の内輪4,5と1つの外輪17を有し、軸1とハウジン
グ2との間に、定位置予圧法により予圧が付与された状
態で設置される。複列玉軸受3の2列の玉31,32
は、軸受の径方向で互いにずれた位置に配置されてい
る。一方の列の玉31と他方の列の玉32とで玉径は同
じである。一方の列(第1列)の玉31は、軸受の径方
向において、他方の列(第2列)の玉32より外側に配
置されている。玉31のピッチ円と玉32のピッチ円と
の直径の差は、玉31,32の直径の約4倍になってい
る。軸方向において、2列の玉31,32は、玉31,
32の中心点間の距離で、玉31,32の半径分だけ離
れた位置に配置されている。
【0034】第2の内輪5は通常の内輪の形状である
が、第1の内輪4は、軌道面を有する外周部41と、軸
1側の内周部42とからなる。第1の内輪4において、
内周部42の幅は外周部41の幅よりも小さく、径方向
の寸法は外周部41よりも内周部42が大きく形成され
ている。また、第2の内輪5の幅は軸1の長さとほぼ同
じであり、第1の内輪4の内周部42の幅は、第2の内
輪5の幅の1/3程度となっている。第2の内輪5の外
周に第1の内輪4の内周部42が圧入されている。すな
わち、ここでは、第2の内輪5が隙間保持部材を兼用し
ている。
【0035】外輪17は、図3の2つの外輪6,7が一
体化された構造であり、内周面に第2列の玉32用の軌
道面を有する内周部76と、径方向で第1列の玉31の
位置に配置される中間部77と、内周面に第1列の玉3
1用の軌道面を有する外周部78とからなる。外輪17
の外周部78の幅は軸1の長さとほぼ同じになってい
る。
【0036】径方向において、第1の内輪4の外周部4
1は外輪17の内周部76より外側に配置されている。
第1の内輪4の外周部41と、外輪17の内周部76の
外周面との間には、干渉を防ぐために所定の隙間が設け
てある。軸方向において、第1の内輪4の内周部42と
外輪17の内周部76との間には、干渉を防ぐための隙
間および予圧調整用の隙間Sが設けてある。軸方向にお
いて、第1の内輪4の内周部42と第2列の玉32との
間には、干渉を防ぐために所定の隙間が設けてある。軸
方向において、外輪17の中間部77と第1列の玉31
との間には、干渉を防ぐために所定の隙間が設けてあ
る。軸方向において、第1の内輪4の外周部41と、第
2の外輪7の中間部77との間には、干渉を防ぐために
所定の隙間が設けてある。
【0037】軸1の長さ方向一端には、円板状部材11
が一体化されている。この円板状部材11の軸1側の面
に、第2の内輪5の側面を支持する押さえ部材8が形成
されている。ハウジング2は、外輪17の外周面を支持
する外周部材21と、外輪17の外側面を支持する側面
部材22とを備えている。以上のように、この複列玉軸
受によれば、2列の玉31,32の配置を軸受の径方向
でずらし、第1の内輪4の外周部41が外輪17の内周
部76よりも径方向で外側に配置されるようにすること
により、回転軸の振れを抑制しながら、図5に示す軸受
よりも複列玉軸受としての幅を小さくすることができ
る。
【0038】また、この軸受によれば、第1の内輪4の
内周部42が第2の内輪5の外周に圧入されているた
め、予圧調整を軸1に取り付ける前に行うことができ
る。したがって、複列玉軸受を予圧調整された状態で納
品することができる。また、この複列玉軸受の軸1に対
する取付けが容易になる。さらに、この軸受によれば、
図1の軸受のようにリング部材12を設けずに、第2の
内輪5に隙間保持部材を兼用させているとともに、外輪
17として、図3の2つの外輪6,7が一体化されて、
両方の玉列用の軌道面を設けたものを使用している。こ
れらの点から、図3の軸受よりもさらに部品点数が少な
くできる効果がある。
【0039】図5は、本発明の比較例に相当する複列玉
軸受を示す断面図である。複列玉軸受3は、2つの内輪
4,5と2つの外輪6,7を有し、軸1とハウジング2
との間に、定位置予圧法により予圧が付与された状態で
設置される。2つの内輪4,5は、互いに同じ幅で、ま
た共に径方向全体で一定の幅に形成されている。2つの
外輪6,7は、互いに同じ幅で、また共に径方向全体で
一定の幅に形成されている。2列の玉31,32は、一
方の列の玉31と他方の列の玉32とで、玉径が同じで
あって、径方向の同じ位置に配置されている。
【0040】軸方向において、第1の内輪4と第2の内
輪5とが、予圧調整用の隙間Sを設けて対向配置されて
いる。第1の内輪4と第2の内輪5とは同じ内径を有
し、ともにリング部材(隙間保持部材)12に圧入され
ている。このリング部材12が軸1に外嵌される。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
軸とハウジングとの間に、定位置予圧法により予圧が付
与された状態で設置される複玉列軸受において、回転軸
の振れを抑制しながら軸受の幅を極端に小さくすること
ができる。特に、請求項3によれば、軸受を軸とハウジ
ングとの間に設置する際に予圧付与のための煩雑な作業
を行わなくて済むようにすることができるとともに、部
品点数が少なくできる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に相当する複列玉軸受を
示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態に相当する複列玉軸受を
示す断面図である。
【図3】本発明の第3実施形態に相当する複列玉軸受を
示す断面図である。
【図4】本発明の第4実施形態に相当する複列玉軸受を
示す断面図である。
【図5】本発明の比較例に相当する複列玉軸受を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 軸 2 ハウジング 3 複列玉軸受 4 第1の内輪 5 第2の内輪 6 第1の外輪 7 第2の外輪 8 押さえ部材 9 シール 11 板状部材 12 リング部材 17 外輪 21 ハウジングの外周部材 22 ハウジングの側面部材 31 第1列の玉 32 第2列の玉 41 第1の内輪の外周部 42 第1の内輪の内周部 43 第1の内輪の外周部 44 第1の内輪の中間部 45 第1の内輪の内周部 71 第2の外輪の外周部 72 第2の外輪の内周部 73 第2の外輪の内周部 74 第2の外輪の中間部 75 第2の外輪の外周部 76 一体型の外輪の内周部 77 一体型の外輪の中間部 78 一体型の外輪の外周部 S 予圧調整用の隙間

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸とハウジングとの間に、定位置予圧法
    により予圧が付与された状態で設置される複列玉軸受に
    おいて、 2列の玉は、軸受の径方向で互いにずれた位置に配置さ
    れ、 第1の内輪は、軸側の内周部の幅が軌道面を有する外周
    部の幅よりも小さく形成され、 第2の外輪は、ハウジング側の外周部の幅が軌道面を有
    する内周部の幅よりも小さく形成され、 径方向で、第1の内輪の外周部は第2の外輪の内周部よ
    り外側に配置されていることを特徴とする複列玉軸受。
  2. 【請求項2】 2列の玉は、軸方向での距離が、各列の
    玉の中心点間の距離で玉の直径分以下となるように、且
    つ、一方の列の玉のピッチ円と他方の列の玉のピッチ円
    との直径の差が、玉の直径の2倍以上となるように配置
    されていることを特徴とする請求項1記載の複列玉軸
    受。
  3. 【請求項3】 第2の内輪の幅を第1の内輪の幅より大
    きく形成し、第2の内輪の外周に第1の内輪の内周部が
    圧入されていることを特徴とする請求項1または2記載
    の複列玉軸受。
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