JP2001193122A - 水封式ドレンタンク圧力調整装置 - Google Patents

水封式ドレンタンク圧力調整装置

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JP2001193122A
JP2001193122A JP2000004717A JP2000004717A JP2001193122A JP 2001193122 A JP2001193122 A JP 2001193122A JP 2000004717 A JP2000004717 A JP 2000004717A JP 2000004717 A JP2000004717 A JP 2000004717A JP 2001193122 A JP2001193122 A JP 2001193122A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水封式ドレントラップの備えるドレンタンク内
の圧力を一定に保ち、水封を破れないようにする。 【解決手段】本発明の水封式ドレンタンク圧力調整装置
12a〜12cは、水封式ドレンタンク内の液体に一端
が挿入された水封配管の内部の水面が、前記水封配管の
所定範囲を超えないように作用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水封式ドレンタン
クの利用において水封が破れることを防止する装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ガスとドレン水とが混合されて
いる状態からドレン水のみを取り出して排出する装置と
して水封式ドレントラップが利用される。
【0003】図6は、従来の水封式ドレントラップの概
略を示す断面図である。水封式ドレントラップ1は、ド
レンタンク2内に溜められている水3に水封配管4の一
端が挿入されて構成される。水封配管4の他端側から水
封配管4の内部をガスとドレン水とが導通してくるが、
ガスはドレンタンク3内の水3で密封され、ドレン水の
みがドレンタンク2内の水3と混合されドレン排出口2
aから排水される。
【0004】例えば、このような水封式ドレントラップ
がガス分析装置に利用されたり、ガス処理装置に導入す
る配管内の水分を除去するために利用されると、装置内
の配管を流れるガスがドレン排出口から漏れ出ることを
防止しつつ、水分のみを排出できる。
【0005】ここで、有害な排ガス処理装置の一種であ
る排オゾン処理装置に上記のような水封式ドレントラッ
プ1を利用する場合について説明する。
【0006】図7は、従来の排オゾン処理装置の概略を
示すブロック図である。オゾン発生器で発生したオゾン
ガスはオゾン接触池5にて被処理物と接触する。この
時、オゾン接触池5に注入されたオゾンガスは全てが処
理に使われるのではなく、一部はオゾンガスのままオゾ
ン接触池5より放出される。オゾンガスは有毒なガスで
あるため、それを無害な酸素に分解する必要があるが、
この時に使用されるのが排オゾン処理装置6である。
【0007】排オゾン処理装置6は、オゾン分解塔7に
おいてオゾンを40〜60℃のマンガン系触媒、または
活性炭を通過させることによりオゾンを分解する。
【0008】オゾン接触池5から放出されるオゾンガス
(以下、「排オゾンガス」という)は水分を飽和状態で
含んでいるが、上記のマンガン系触媒や活性炭は水分の
存在下では分解効率を極端に低下させるため、排オゾン
中の水分を十分に除去してからオゾン分解塔7に導入す
る必要がある。この水分除去は、オゾン分解塔7内のオ
ゾン分解触媒の長寿命化に欠かせない工程である。この
ため、排オゾン処理装置6にはミストセパレータ8及び
加温ヒータ9が設けられている。
【0009】ミストセパレータ8は、内部に設けたメッ
シュ構造のワイヤーに水分を含んだガスが接触すること
により、水分だけをドレントラップ1へと分離する。ま
た、加温ヒータ9は、ガス温度を上げることにより後段
で行われるオゾン分解の効率を上げると共に、蒸発によ
りガス中の水分を除去する。
【0010】このミストセパレータ8と加温ヒータ9に
は水封式ドレントラップ1が設置されており、ミストセ
パレータ8と加温ヒータ9は共にガス中の水分をこの水
封式ドレントラップ1に受けさせ、排出する。オゾンガ
スは非常に有毒なガスであるため水封式ドレントラップ
1により水封され、オゾン漏れが防止される。
【0011】しかし、排オゾンガスの発生源であるオゾ
ン接触池5は非常に大きな圧力変動を生じる場合があ
る。この圧力変動は、例えば、被処理物の状態が極端に
悪化し、オゾンガス流量を倍量して処理対応する場合、
または別のオゾン発生器とあわせて注入率を倍増する場
合、被処理物の量変動によりオゾンガスの流量を増加さ
せる場合、処理水量の急激な増減によるオゾン接触池5
の水位が増減する場合などに引き起こされる。特に、オ
ゾン接触池5の水位が低下すると大幅な圧力の低下とな
り、逆に水位が上がると大きな圧力上昇となる。
【0012】このようなガス発生源での圧力変動に伴っ
て水封配管4内を流れるガス圧力も変動し、この圧力変
動の結果ドレンタンク2内の水位も変動する。
【0013】例えば、急激にガス発生源であるオゾン接
触池5が減圧状態になると、ガスは発生源に引き込まれ
る。これにより、ドレンタンク2内の水封用の水がオゾ
ン接触池5側に吸い込まれ、この状態が続くとドレンタ
ンク2内が空になり、大気までが吸い込まれる。
【0014】また、逆に、オゾン接触池5が加圧状態と
なってガス圧力が上昇すると、ドレンタンク2内の水位
が上昇し、さらにはドレンタンク2内の水封用の水がド
レン排出口2aから溢れ出ることになる。
【0015】このような現象は、水封式ドレントラップ
1からガスが漏れ出る原因となるが、水封式ドレントラ
ップ1を設置する必要のあるガスは毒性のあるガスであ
る場合が多い。オゾンも上記したように非常に毒性の強
いガスである。
【0016】したがって、以上のような現象が発生して
も水封式ドレントラップ1からガスが漏れ出ないような
対策を講ずる必要がある。
【0017】従来においては、この対策として水封配管
をを長くする措置、ガスがドレントラップ1から漏れ出
る場合を想定して活性炭等をドレンタンク2の内面上部
に設置する措置等がとられている。
【0018】なお、排ガス処理装置以外の水封式ドレン
トラップ1の利用例としては、ガス濃度計がある。この
ガス濃度計の例としてオゾン処理の流れの中で利用され
る排オゾン濃度計について説明する。
【0019】排オゾン濃度計の測定方法としては、紫外
線吸収方式が一般的に利用される。この方式はオゾンが
紫外線吸収領域の254nm付近において最大吸収帯があ
ることを利用してオゾン濃度を求める方法である。被測
定ガスには試料セルと呼ばれる光学セル内にて光源部よ
り発せられる紫外線が照射される。
【0020】このため、被測定ガス中に水分が含まれて
いると、試料セル内が水滴で曇る、排オゾン濃度計まで
の配管中に水滴が溜まりガスを吸入できなくなる等によ
り排オゾン濃度測定に支障をきたすことがある。
【0021】また、排オゾンガスはオゾン接触池5から
余分となったオゾンガスであるため、飽和状態の水分を
含んでいる。このため、排オゾン濃度計に導入する前に
水分を除去する必要があり、この水分を水封式ドレント
ラップ1にて除去する。
【0022】しかしながら、この排オゾン濃度計におい
てもガスはオゾン接触池5から引き込まれるため、先に
述べた排オゾンガス処理装置6の場合と同様に排オゾン
ガス圧力の変動に伴ってドレンタンク2内の水封が破れ
ることがある。
【0023】したがって、この排オゾン濃度計において
も水封を維持するために、排オゾンガス処理装置6と同
様、水封配管を長くする措置、ガスがドレントラップ1
から漏れ出る場合を想定して活性炭等をドレンタンク2
の内面上部に設置する措置等がとられる。
【0024】さらに、排オゾン濃度計の一要素として、
オゾンガスを低温にして水分を冷却除湿する電子除湿器
を適用する場合もある。この電子除湿器はオゾン接触池
5から排オゾン濃度計本体までの間の配管中に設置され
るが、この設置位置はなるべくオゾン接触池5の出口近
くが適している。電子除湿器で除去した水分は自然落下
方式によりオゾン接触池5に返送される。
【0025】なお、電子除湿器を設置したとしても、排
オゾン濃度計本体に別途水分除去用トラップを設置する
場合がある。この水分除去用トラップは電子除湿器で水
分を除去しきれない場合の補助用トラップとして利用さ
れる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電子除
湿器を設置しない排オゾン濃度計や、排オゾン処理装置
において、ガス圧力の変動による水封式ドレンタンク1
からのガス漏れを防止するための従来の措置には、以下
のような問題がある。
【0027】例えば、水封式ドレンタンク1の水封を確
保するために水封配管を長くしたり、ドレンタンク2内
面上部に活性炭等を設置すると、ドレントラップ1の大
きさが大きくなる、費用がかかる、メンテナンスの労力
が増加する等の問題が生じる。
【0028】また、ガス圧力の変動範囲は想定できない
場合が多いことを考慮し、必要以上に水封配管を長くす
ると装置内にドレンタンク2を収納できなくなるという
問題があり、また活性炭を設置する新たなスペースを確
保する必要があるという問題もある。
【0029】一方、排オゾン濃度計に電子除湿器を適用
する場合には、まず、オゾン接触池5の出口付近の配管
上に電子除湿器を設置するためのスペース、支持物、電
源が必要となるという問題がある。
【0030】例えば、一般的に電子除湿器には約200
mm四方のスペースが必要であり、その重量約20kg程度
を支持可能とする必要がある。設置場所が屋外である場
合には特にスペース及び支持物に注意を要する。
【0031】また、AC100v程度の電源も必要であ
るため新たに電子除湿器用の電源を引き込まなければな
らない。ゆえに、電子除湿器を最適な場所に設置するこ
とが困難な場合が多い。
【0032】さらに、排オゾン濃度計に電子除湿器を適
用し、加えて排オゾン濃度計本体にも水分除去用トラッ
プを設置した場合には、例えば通常運転時はトラップ内
に若干の水を残し、トラップ出口は常時閉としなければ
オゾンガスが漏洩する場合がある。また、トラップ内の
ドレンを排出する際も、少量の水を残す等の配慮を必要
とする。さらに、長時間の使用によってオゾンガスによ
り内部が汚染され、随時トラップを交換する必要があ
る。したがって、上記メンテナンスに労力がかかり電子
除湿器を設置できないケースもある。
【0033】以上のように、従来においてはガス漏れの
対処措置が有効に活用できない場合がある。
【0034】本発明は、以上のような実情に鑑みてなさ
れたもので、ガス圧力が変動してもドレンタンク内の圧
力の変動を抑制し、いかなる圧力変動にも対応可能であ
り、特別に設置スペースを確保することなく、水封を確
保するための水封式ドレンタンク圧力調整装置を提供す
ることを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】本発明を実現するにあた
って講じた具体的手段について以下に説明する。
【0036】本発明は、水封式ドレンタンク内の液体に
一端が挿入された水封配管の内部における水面が水封配
管の所定範囲を超えないように作用する水封式ドレンタ
ンク圧力調整装置である。
【0037】このように、水封配管内部の水面が所定範
囲を超えると液体の流動を遮断するように制御すること
で、水封式ドレンタンク内の圧力を容易に調整し、水封
配管の他端側におけるガス圧力が変動しても水封式ドレ
ンタンク内の圧力を一定に保ち、水封の変動を防止し、
水封を維持させることができる。
【0038】したがって、ドレンタンクからガスが漏れ
ることを防止できる。また、未使用あるいは未確定の使
用状況でも水封状態を保つことができ、省スペース、取
り付けの容易性、低コストを実現し、メンテナンスの労
力を軽減させることができる。さらに、長い水封配管や
活性炭等のような過剰な設備を容易する必要がない。
【0039】本発明の水封式ドレンタンク圧力調整装置
は、水封配管の内部に設置することで、一層省スペース
化を図ることができる。
【0040】また、本発明の水封式ドレンタンク圧力調
整装置は、水封配管の内部における液体の水面の許容さ
れる一方の境界位置に配置されている第1の調整弁と、
水封配管の内部における液体の水面の許容される他方の
境界位置に配置されている第2の調整弁と、液体の水面
の位置により第1の弁と第2の弁との開閉を行う調整手
段とにより構成してもよい。
【0041】例えば、調整手段は水封配管内部の水面に
浮かぶとし、第1の弁、第2の弁を楔上の弁とし、この
第1の弁及び第2の弁が調整手段をせき止めることでド
レンタンク内の液体の流動を遮断するとしてもよい。こ
のような構成を実現することで、上記各効果を極めて良
好に実現できる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。
【0043】図1は、本実施の形態に係る水封式ドレン
タンク圧力調整装置を備えたドレントラップの構造を示
す断面図であり、図6と同様の部分については同一の符
号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分につ
いてのみ詳しく説明する。
【0044】この水封式ドレントラップ10は、図1に
示す水封式ドレントラップ1と同様の状態で排オゾン処
理装置に配置される。
【0045】本実施の形態に係る水封式ドレンタンク1
0は、従来の水封式ドレントラップ1の備える水封配管
4に代えて、内部に水封式ドレンタンク圧力調整装置を
備えた水封配管11を用いる点が異なっている。
【0046】水封配管11内の水封式ドレンタンク圧力
調整装置は、水封配管内部の楔状の絞りである2つの圧
力調整弁12a、12bと、この絞り部分を封じること
が可能な栓である圧力調整子12cから構成される。
【0047】具体的には、圧力調整弁12a、12bは
水封配管の内周に沿ってリング状に形成されている凸部
である。一方の圧力調整弁12aは、水封配管11内に
おける水面の許容範囲の上限位置に配置され、他方の圧
力調整弁12bは、水封配管11内における水面の許容
範囲の下限位置に配置される。
【0048】また、圧力調整子12cとしては、例えば
シリコン製、EPDM製、ハイパイロン製、塩化ビニル
製など、オゾン耐性があり、また水に浮く性質のものを
選定している。圧力調整子12cの大きさは、水封配管
11の内径以下であり、圧力調整弁12a、12bにお
ける開口部の直径以上であるとする。
【0049】この水封式ドレントラップ10が先の図7
と同様の排オゾン処理装置に適用される場合には、ミス
トセパレータ、加温ヒータから傾斜配管が伸ばされ、こ
れが水封配管11としてドレンタンク2に溜められてい
る水に挿入される。これにより、オゾンガスが水封式ド
レントラップから漏れ出ることが防止される。
【0050】水封式ドレントラップ10の水封配管11
や水封式ドレンタンク2の材質は例えば透明の塩化ビニ
ル製とし、内部状況を監視可能とすることが望ましい。
【0051】水封配管11の長さは、オゾン接触池の圧
力変動に伴う排オゾンガス圧力の変動を考慮し、この排
オゾンガス圧力の変動に対応可能なように選定する。例
えば、排オゾンガス圧力の変動が100mmH2O生じる場
合には水封配管11を100mm以上とし、同様に500
mmH2O生じる場合には水封配管11を500mm以上とす
る。その他の場合も、これに準じて設定可能である。
【0052】上記のような水封式ドレンタンク圧力調整
装置を備えた水封式ドレントラップ10において、排オ
ゾンガス圧力の変動が生じた場合について以下に説明す
る。
【0053】例えば、ガス圧力が極端に加圧状態となっ
たとする。図2は、この場合の水封式ドレントラップの
状態を示す断面図である。
【0054】この場合、圧力調整子12cが下限側の圧
力調整弁12bに押し込まれる。これにより、加圧状態
のガス圧力がさらに伝搬されることが抑制され、ドレン
タンク2内が加圧状態となることがない。また、この状
況では圧力調整子12cと下限側の圧力調整弁12bと
によりドレン水とガスとの流動が封じられているため、
ドレン水はドレンタンク2内に流入されない。
【0055】その後、ガス圧力が極端な加圧状態から定
常状態に戻ると、下限側の圧力調整弁12bを封じてい
た圧力調整子12cが元の状態(例えば図1のような状
態)に戻される。また、流入が封じられていたドレン水
がドレンタンク2内に流入される。
【0056】これとは逆に、ガス圧力が極端に減圧状態
となったとする。図3は、この場合の水封式ドレントラ
ップの状態を示す断面図である。
【0057】この場合、圧力調整子12cが上限側の圧
力調整弁12aに押し込まれる。これにより、減圧状態
のガス圧力によりドレンタンク2内の水封用の水が引き
込まれることが防止され、ドレンタンク2内が減圧状態
となることがない。また、この状況では圧力調整子12
cと下限側の圧力調整弁12aとによりドレン水とガス
との流動が封じられているため、ドレン水はドレンタン
ク2内に流入されない。
【0058】その後、ガス圧力が極端な減圧状態から定
常状態に戻ると、上限側の圧力調整弁12aを封じてい
た圧力調整子12cが元の状態(例えば図1のような状
態)に戻される。また、流入が封じられていたドレン水
がドレンタンク2内に流入される。
【0059】以上説明したように、本実施の形態におい
ては、水封配管内部の上限位置及び下限位置の2カ所の
うちガス圧力に応じて一方を封じることにより、大きな
ガス圧力の変動をタンク2内に伝搬することなく容易に
調整でき、ガス中のドレンをトラップすることができ
る。
【0060】これによりドレンタンク2内の水封の変動
を防止して水封を確保し、有毒なガスが漏れることを防
止できる。
【0061】また、水封式ドレンタンク10において
は、水封配管を長くする必要がなく、ガス漏れ用の活性
炭等を設置するスペースも必要ないため、装置を小型化
できる。したがって、この水封式ドレンタンク10を配
置するスペースの確保が容易である。
【0062】また、水封式ドレンタンク10において
は、特別な電源を確保する必要もないため、容易に設置
して導入することができる。
【0063】また、水封式ドレンタンク10を適用する
場合には、通常の水封式ドレンタンク1の水封配管4に
代えて、水封式ドレンタンク圧力調整装置を備えた水封
配管11を導入するのみでよい。したがって、装置の設
置・導入に必要なコスト、労力を削減できる。
【0064】また、水封式ドレンタンク10を採用して
も、特別なメンテナンスや経費が必要ないため、メンテ
ナンスの労力、設備の維持コストを抑制できる。
【0065】なお、本実施の形態においては、排オゾン
処理装置を例として示しているが、これに限定されるも
のではなく、排オゾン濃度計等の他のガス分析装置、ガ
ス処理装置に対しても適用可能である。
【0066】また、水封するガスはオゾンに限定される
ものではなく、例えば有毒な気体等、各種のガスに適用
できる。
【0067】
【実施例】排オゾン処理装置に対して、本発明の水封式
ドレンタンク圧力調整装置を備えたドレントラップを適
用した場合と、通常の水封式ドレントラップを適用した
場合の具体例について以下に説明する。
【0068】図4は、本実施例における実験システムの
構成を示すブロック図であり、図1、6、7と同一の部
分については同一の符号を付してその説明を省略するか
あるいは簡単に説明し、ここでは異なる部分についての
み詳しく説明する。
【0069】排オゾン処理装置6ではミストセパレータ
8及び加温ヒータ9に対して通常の水封式ドレントラッ
プ1が配置される。これに対し、排オゾン処理装置13
ではミストセパレータ8及び加温ヒータ9に対して本発
明を適用した水封式ドレントラップ10が配置される。
【0070】ここで、水封式ドレントラップ1、10の
水封配管4、10の配管長は300mmとしている。これ
は、すなわち通常の水封式ドレントラップ1に対しては
排オゾンガスの圧力変動を300mmH2O以下とする必要
がある旨を意味する。
【0071】オゾン接触池5から放出される排オゾンガ
スは、各排オゾン処理装置6、13に導入され、処理さ
れる。この各排オゾン処理装置6、13間はそれそれが
パーテションにより仕切られている。
【0072】オゾン接触池5の上部には連成計14を設
置し、また排オゾン処理装置6、13の入口には連成計
15、16を配置している。ここで、各連成計14〜1
6の測定スパンは−3000mmH2Oから+3000mmH2O
としている。
【0073】また、オゾン濃度計17は通常の水封式ド
レントラップ1の水封式ドレンタンク1周りのオゾン濃
度(漏洩オゾン濃度)を測定し、オゾン濃度計17は本
発明を適用した水封式ドレントラップ10の水封式ドレ
ンタンク10周りのオゾン濃度(漏洩オゾン濃度)を測
定する。
【0074】上記システムを稼働し、オゾン接触池5上
部に設置した連成計14の指示値CP1、排オゾン処理
装置6入口に設置した連成計15の指示値CP1(通常
の水封式ドレントラップ1使用)、排オゾン処理装置1
3入口に設置した連成計16の指示値CP2(本発明を
適用した水封式ドレントラップ10使用)、通常の水封
式ドレントラップ1における水封式ドレンタンク2周り
のオゾン濃度計17の指示値OZ1、本発明を適用した
水封式ドレントラップ10における水封式ドレンタンク
2周りのオゾン濃度計18の指示値OZ2を測定する。
【0075】図5は、CP1〜CP3、OZ1、OZ2
の測定結果を示す図であり、横軸を時間、CP1〜CP
3に関する縦軸を連成計指示値、OZ1及びOZ2に関
する縦軸をオゾン濃度としている。
【0076】この測定の結果、CP1〜CP3の指示値
にはほとんど差がないが、圧力変動が激しく、+150
0mmH2O〜−1500mmH2Oに及んでいる。
【0077】先に述べたように、水封配管は水封式ドレ
ントラップ1、10の双方とも300mmであるため、+
300mmH2O以上あるいは−300mmH2O以下となる差圧
が生じると、水封式ドレントラップ1、10の水封が破
れ、ドレンタンク2からオゾンが流出してしまう。
【0078】各オゾン濃度計17、18の測定値からこ
の漏洩オゾンを確認すると、通常の水封式ドレントラッ
プ1を使用した場合の漏洩オゾン濃度OZ1は、CP1
が+300mmH2Oを超えた経過時間10min付近から急激
に高濃度値を示している。これは、オゾンガスの加圧状
態が続いたために通常の水封式ドレントラップ1のドレ
ンタンク2内の圧力が増し、水封が破れてしまい、ドレ
ンタンク2内の水がタンク外に溢れ出てしまったためと
考えられる。
【0079】このように、ドレントラップからオゾンが
漏洩すると、この漏洩が低減されるには長時間を要す
る。本実験においてはこの漏洩中にも大きな圧力の変動
が生じて更に漏洩オゾンが増大している。
【0080】一方、本発明を適用した水封式ドレントラ
ップ10を使用した場合の漏洩オゾン濃度OZ2は、
0.02ppm〜0.04ppmのごくわずかな変動しか示し
ていない。公害対策法で定める大気の汚染に係わる環境
基準大気中のオゾンの基準値に0.06ppmというのが
あるが、本実験では本発明を適用した場合この基準値を
超えることはなかった。
【0081】本発明を適用した水封式ドレントラップ1
0を透明塩化ビニル製として内部の圧力調整子12cの
動きを観察すると、加圧状態の時には下限側の圧力調整
弁12bを封じており、減圧状態の時には上限側の圧力
調整弁12aを封じていた。
【0082】したがって、このような圧力調整子12c
の動きにより、ドレンタンク2内の圧力変動を抑制し、
オゾンの漏洩を防止可能であるとわかる。
【0083】
【発明の効果】以上詳記したように本発明の水封式ドレ
ンタンク圧力調整装置においては、ガスから発生するド
レンを除去する際にガス発生源の変動に伴って生じるガ
ス圧力の変動により、水封が破れ、これによりドレント
ラップからガスが漏洩することを防止できる。
【0084】また、本発明の水封式ドレンタンク圧力調
整装置を適用すると、設置スペースを特別に確保する必
要がなく、コストを削減し、水封式ドレントラップを小
型化できる。
【0085】さらに、特別なメンテナンスが必要なく、
取り付けが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る水封式ドレンタンク
圧力調整装置を備えたドレントラップの構造を示す断面
図。
【図2】ガス圧力が加圧状態となった場合の水封式ドレ
ントラップの状態を示す断面図。
【図3】ガス圧力が減圧状態となった場合の水封式ドレ
ントラップの状態を示す断面図。
【図4】本発明の実施例における実験システムの構成を
示すブロック図。
【図5】実験の結果を示すグラフ。
【図6】従来の水封式ドレントラップの概略を示す断面
図。
【図7】従来の排オゾン処理装置の概略を示すブロック
図。
【符号の説明】
1、10…水封式ドレントラップ 2…ドレンタンク 2a…ドレン排出口 3…水 4、11…水封配管 5…オゾン接触池 6、13…排オゾン処理装置 7…オゾン分解塔 8…ミストセパレータ 9…加温ヒータ 12a、12b…圧力調整弁 12c…圧力調整子 14〜16…連成計 17、18…オゾン濃度計

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水封式ドレンタンク内の液体に一端が挿
    入された水封配管の内部における水面が前記水封配管の
    所定範囲を超えないように作用する水封式ドレンタンク
    圧力調整装置。
  2. 【請求項2】 請求項1又は請求項2記載の水封式ドレ
    ンタンク圧力調整装置において、 前記水封配管の内部における前記液体の水面の許容され
    る一方の境界位置に配置されている第1の調整弁と、 前記水封配管の内部における前記液体の水面の許容され
    る他方の境界位置に配置されている第2の調整弁と、 前記液体の水面の位置により前記第1の弁と前記第2の
    弁との開閉を行う調整手段とを具備したことを特徴とす
    る水封式ドレンタンク圧力調整装置。
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