JP2001192197A - 揺脚免震クレーン - Google Patents

揺脚免震クレーン

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JP2001192197A
JP2001192197A JP2000003257A JP2000003257A JP2001192197A JP 2001192197 A JP2001192197 A JP 2001192197A JP 2000003257 A JP2000003257 A JP 2000003257A JP 2000003257 A JP2000003257 A JP 2000003257A JP 2001192197 A JP2001192197 A JP 2001192197A
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crane
leg
seismic isolation
vibration
rocking
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JP2000003257A
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Yoshiaki Okubo
欣昭 大久保
Hideaki Harada
秀秋 原田
Hiroshi Ikeda
博 池田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 揺脚クレーンの倒壊を防止する。 【解決手段】 揺脚免振コンテナクレーン100Aのク
レーン本体101は、走行装置150上に載置されてい
る。クレーン本体101は、揺脚111と剛脚112を
有している。走行装置150は、車輪151によりレー
ル170上を走行する。剛脚112と走行装置150と
の間には、免振装置1000が介装されている。免振装
置1000は、B方向の振動を緩和する。このため、地
震発生の際には、地震によるB方向振動は免振装置10
00により緩和され、また揺脚111が揺動する。この
結果、クレーンが大きく傾くことはなく、車輪151の
脱輪や、クレーン倒壊が発生することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は揺脚免震クレーンに
関するものである。かかる本発明は、レールに沿い走行
するタイプの揺脚クレーンに適用するものであり、大地
震が発生しても、脱輪の防止や倒壊の防止ができると共
に、地震に起因する地盤変動に伴いレール間距離が変化
してもクレーンの自立を確保でき、更に、地盤強度がそ
れ程高くない既存のコンテナヤードにも設置することが
できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】岸壁に接岸したコンテナ船に対して、コ
ンテナの積み込をしたり積み卸をしたりするクレーンと
して、コンテナクレーンがある。このコンテナクレーン
の一種として、揺脚コンテナクレーンがある。
【0003】ここで、従来の揺脚コンテナクレーンを、
側面図である図8、及び正面図である図9を参照して説
明する。この揺脚コンテナクレーン100は、クレーン
本体110が、4台の走行装置150の上に載置して構
成されている。
【0004】クレーン本体110は、2本の揺脚111
と2本の剛脚112とを有しており、揺脚111と剛脚
112とは水平材113により連結されており、揺脚1
11相互間ならびに剛脚112相互間はシルビーム11
4により連結されている。揺脚111及び剛脚112の
頂部には、水平方向に延びるガーダ115が配置されて
おり、ガーダ115には、ブーム116が連結されてい
る。そして、運転室117からの運転指令に応じて、ス
プレッダ118が、ガーダ115及びブーム116に沿
い移動すると共に昇降動作する。
【0005】揺脚111は、図10及び図11にも示す
ように、脚の上部が、ピン111aによりピン結合され
た脚であり、ピン111aを回転中心として揺動するこ
とができるようになっている。
【0006】走行装置150は、クレーン本体110の
下部の四隅、つまり、二本の揺脚111の下部および二
本の剛脚112の下部にそれぞれ配置されている。逆に
言えば、クレーン本体110が、4台の走行装置150
の上に載置して配置されている。各走行装置150は車
輪151を有しており、車輪151はレール170上に
乗っている。このレール170は、岸壁に沿いコンテナ
ヤード171に敷設されている。このため、揺脚コンテ
ナクレーン100は、走行装置150の走行動作によ
り、岸壁に沿い走行する(図9では矢印A方向に走行す
る)ことができる。
【0007】岸壁にはコンテナ船172が接岸する。そ
して、揺脚コンテナクレーン100を利用して、コンテ
ナ船172に対して、コンテナ173の積み込をしたり
積み卸をしたりする。
【0008】このような揺脚コンテナクレーン100で
は、コンテナ173の積み込・積み卸しや、風等の影響
により、振動が発生する。このような振動のうち、水平
方向分力(図8では矢印B方向に沿う方向の分力)は、
殆ど剛脚112により支持される。揺脚112は揺動す
るため、殆ど水平分力を支持することはない。
【0009】このため、コンテナヤード171の地盤の
うち、揺脚111が配置される海側の地盤には殆ど水平
分力は作用しないが、剛脚112が配置される陸側の地
盤には大きな水平分力が作用する。よって、海側の地盤
がやや弱くても、揺脚コンテナクレーン100を配置す
ることができる。これが、揺脚コンテナクレーン100
の長所である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述した揺脚
コンテナクレーン100では、大地震に弱いという欠点
がある。つまり、大地震が発生して、図8において矢印
B方向(レール170の幅方向)に沿う大きな振動が発
生した場合において、揺脚コンテナクレーン100が大
きく傾き、剛脚112の下部に配置した走行装置150
の車輪151が、レール170から浮き上がったときに
は、揺脚111がピン111aを回転中心として揺動す
る。ちょうど、海側の脚がピン111aの部分で折れ曲
がったような状態となる。このため、揺脚コンテナクレ
ーン100が大きく傾き剛脚側の車輪151が浮き上が
った場合には、揺脚111は、この傾きを阻止するよう
に支持することはできない。この結果、剛脚112側の
車輪150が浮き上がるという事態が発生すると、直ち
に、クレーン倒壊という大事故に至ってしまう。
【0011】ちなみに、4本の脚がすべて剛脚である場
合には、地震の振動によりクレーンが傾き、一方の側の
車輪が浮いたとしても、他方の側の剛脚が、クレーンの
傾きを阻止するように支持するため、傾いてきたクレー
ンが押し戻され、倒壊にいたることは少ない。このよう
な場合には、車輪が線路から外れる脱線事故で済むこと
が多い。
【0012】なお、大地震が発生して、図9において矢
印A方向(レール170の敷設方向、即ち、揺動コンテ
ナクレーン100の走行方向)に沿う大きな振動が発生
した場合には、揺脚コンテナクレーン100の走行装置
150が、レール170に沿い移動することにより、A
方向振動を吸収する。よって、A方向振動(走行方向)
の振動により、脱輪や倒壊にいたる恐れはない。
【0013】また、揺脚コンテナクレーン100を使用
した場合には、コンテナヤード171の地盤のうち、揺
脚111が配置される海側の地盤には殆ど水平分力は作
用しないが、剛脚112が配置される陸側の地盤には大
きな水平分力が作用する。よって、海側の地盤がやや弱
くても、揺脚コンテナクレーン100を配置することが
できる。このような長所はあるが、陸側には大きな水平
分力が作用するため、陸側の地盤はかなり強固にしてお
く必要がある。このため、地盤が全体的に弱い既存のコ
ンテナヤードには、耐震コンテナクレーンを配置するこ
とができないことがあった。
【0014】本発明は、上記従来技術に鑑み、大地震が
発生しても脱輪や倒壊の恐れがなく、しかも、地盤がそ
れほど強固でないコンテナヤードにも使用することがで
きる揺脚免震クレーンを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の構成は、揺脚と剛脚を有するクレーン本体が、レー
ル上を走行する走行装置の上に載置され、前記剛脚と前
記走行装置との間に、免震装置が介装されていることを
特徴とする。
【0016】また、前記免震装置は、レールの幅方向の
振動を緩和する免震装置であることを特徴とする。
【0017】また、前記揺脚の上部をピン結合するピン
は、水平材の直下の位置に配置されていることを特徴と
する。
【0018】また、前記揺脚は海側、前記剛脚が陸側に
配置されていることを特徴とする。
【0019】また、前記免震装置は、前記クレーン本体
と前記走行装置とを相互に連結したまま両者の相対移動
を許容する連結機構により振動を緩和することを特徴と
する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態に
かかる揺脚免震コンテナクレーン100Aを示す。揺脚
コンテナクレーンとしての基本構造は従来のものと同様
である。
【0021】つまり、クレーン本体110は、2本の揺
脚111と2本の剛脚112とを有しており、揺脚11
1と剛脚112とは水平材113により連結されてお
り、揺脚111相互間ならびに剛脚112相互間はシル
ビームにより連結されている。揺脚111及び剛脚11
2の頂部には、水平方向に延びるガーダ115が配置さ
れており、ガーダ115には、ブーム116が連結され
ている。そして、運転室117からの運転指令に応じ
て、スプレッダ118が、ガーダ115及びブーム11
6に沿い移動すると共に昇降動作する。
【0022】揺脚111は、脚の上部が、ピン111a
によりピン結合された脚であり、ピン111aを回転中
心として揺動することができるようになっている。
【0023】走行装置150は、クレーン本体110の
下部の四隅、つまり、二本の揺脚111の下部および二
本の剛脚112の下部にそれぞれ配置されている。逆に
言えば、クレーン本体110が、4台の走行装置150
の上に載置して配置されている。各走行装置150は車
輪151を有しており、車輪151はレール170上に
乗っている。このレール170は、岸壁に沿いコンテナ
ヤード171に敷設されている。このため、揺脚免震コ
ンテナクレーン100Aは、走行装置150の走行動作
により、岸壁に沿い走行する(図1では紙面に垂直な方
向に走行する)ことができる。
【0024】更に本実施の形態にかかる揺脚免震コンテ
ナクレーン100Aでは、2本の剛脚112と、この剛
脚112が載置される陸側の2台の走行装置150との
間に、それぞれ、免震装置1000が介装されている。
【0025】免震装置1000としては、各種のタイプ
のものを採用することができ、その具体的構成は後述す
るが、いずれも、レール170の幅方向(図1において
矢印B方向)の振動を緩和する免震装置としている。
【0026】このような構成となっている本実施の形態
にかかる揺脚免震コンテナクレーン100Aでは、大地
震が発生し、図1においてレール170の幅方向(図1
において矢印B方向)に沿う大きな振動が発生した場合
には、次のようにして免震動作が行われる。(1)図1
において右側(陸側)の走行装置150を介して侵入し
たB方向振動は、免震装置1000によりクレーン本体
110の振動周期が長周期化されているため緩和され、
緩和されたB方向振動が剛脚112に侵入する。(2)
図1において左側(海側)の走行装置150を介して侵
入したB方向振動は、揺脚111に侵入し、揺脚111
は、ピン111aを回転中心として、B方向振動に合わ
せて揺動する。このため、揺脚111の振動(揺動)
は、クレーン本体110全体へ波及することはない。
【0027】上述したように、免震装置1000と揺脚
111が共働して免震機能を発揮して免震をするため、
クレーン本体110の振動が緩和され、大地震が発生し
ても、走行装置150の車輪151がレール170から
浮き上がって脱線することはない。このように、車輪1
51の浮き上がりが防止されるため、クレーン倒壊とい
う大事故に至ることもない。
【0028】また、大地震により、左右のレール170
の幅方向のレール間距離が変化しても、レール間距離の
変化に合わせて、揺脚111が揺動して、揺脚111と
剛脚112との間隔が変化するため、このような大きな
地盤変動があっても、揺脚免震コンテナクレーン100
Aの自立が確保できるとともに、地震後に直ちに稼働す
ることができる。
【0029】更に、このような揺脚免震コンテナクレー
ン100Aでは、水平方向地震力(図1では矢印B方向
に沿う方向の力)は、殆ど剛脚112により支持され
る。揺脚112は揺動するため、殆ど水平力を支持する
ことはない。この場合、剛脚112の振動は、免震装置
1000により緩和されるため、剛脚112側(陸側)
の走行装置150に伝達される水平力は緩和される。こ
の結果、剛脚112が配置される陸側の地盤に作用する
水平力も低減する。よって、海側の地盤のみならず、陸
側の地盤がやや弱くても、揺脚免震コンテナクレーン1
00Aを配置することができる。したがって、地盤の弱
い、既存のコンテナヤードにも、この揺脚免震コンテナ
クレーン100Aを配置することができる。
【0030】次に、免震装置1000の各種具体例を順
次説明していく。
【0031】図1の揺脚免震コンテナクレーン100の
免震装置1000として、図2に示す免震装置1100
を用いることができる。この免震装置1100は、第1
旋回ベアリング環1101と、第2旋回ベアリング環1
102と、ビーム1103と、ダンパ1104と、コイ
ルバネ1105を主要部材として構成されている。
【0032】第1旋回ベアリング環1101は、上リン
グ1101Uと下リング1101Dを有しており、上下
のリング1101U,1101Dは、ベアリングを介し
て係合しており、相対回転可能となっている。この第1
旋回ベアリング環1101の回転中心線をC1とする。
【0033】同様に、第2旋回ベアリング環1102
は、上リング1102Uと下リング1102Dを有して
おり、上下のリング1102U,1102Dは、ベアリ
ングを介して係合しており、相対回転可能となってい
る。この第2旋回ベアリング環1102の回転中心線を
C2とする。
【0034】第1旋回ベアリング環1101の下リング
1101Dは、台部材1106に固着されている。この
台部材1106は、横軸1107により、走行装置15
0の上部に枢着されている。
【0035】第2旋回ベアリング環1102の上リング
1102Uは、クレーン本体110の下部に固着されて
いる。しかも、第1旋回ベアリング環1101の回転中
心線C1に対して、第2旋回ベアリング環1102の回
転中心線C2が、レール170の敷設方向に沿い変位し
た位置となるように、第2旋回ベアリング環1102が
配置されている。
【0036】板状のビーム1103は、上下方向に関し
て、第1及び第2の旋回ベアリング環1101,110
2の間の位置に配置されている。このビーム1103
は、その下面の一端部分(図2では右側部分)が、第1
旋回ベアリング環1101の上リング1101Uの上面
に固定されており、その上面の他端部分(図2では左側
部分)が、第2旋回ベアリング環1102の下リング1
102Dの下面に固定されている。
【0037】ダンパ1104は、台部材1106に設置
されており、ビーム1103に連結されている。また、
コイルバネ1105は、台部材1106に設置されてお
り、ビーム1103に連結されている。更に、シアピン
1108により、ビーム1103が止められている。な
お、台部材1106に設置されているコイルバネ110
5,ダンパ1104及びシアピン1108を、クレーン
本体110側に設置するようにしてもよい。
【0038】地震が発生して走行装置150が矢印B方
向に移動(往復横移動)した場合には、クレーン本体1
10は慣性により留まろうとする。この結果、走行装置
150とクレーン本体110との間には、B方向に沿う
横ズレが発生し、シアピン1108が折れて、ビーム1
103が回転中心線C1を中心として旋回動作する。こ
のため、クレーン本体110と走行装置150との相対
横移動が許容されると同時に、コイルバネ1105のバ
ネ効果により、クレーン本体110の振動周期が長周期
化され揺脚免震コンテナクレーン100Aに作用する地
震力が緩和される。更に、ビーム1103の旋回動作、
即ち、クレーン本体110と走行装置150との相対横
移動は、ダンパ1104により抑制される。また、コイ
ルバネ1105の復元作用により、クレーン本体110
と走行装置150との相対関係も復元される。
【0039】このような免震装置1100の免震動作に
より、B方向振動(横振動)を緩和することができる。
【0040】図1の揺脚免震コンテナクレーン100の
免震装置1000として、図3〜図6に示す免震装置1
200を用いることができる。
【0041】図3及び図5に示すように、この免震装置
1200の旋回ベアリング環1201は、走行装置15
0の上面に配置されている。旋回ベアリング環1201
は、上リング1201Uと下リング1201Dとを有し
ており、上下のリング1201U,1201Dは、ベア
リングを介して係合しており、相対回転可能となってい
る。そして、下リング1201Dが走行装置150の上
面に固着されている。
【0042】図3及び図5に示すように、上リング12
01Uの上面には、ブラケット1202が設置されてお
り、このブラケット1202により水平軸1203が支
持されている。この水平軸1203には水平レバー12
04が取付けられており、この水平レバー1204の先
端にはローラ1205が取り付けられている。ローラ1
205は、走行装置150の上面に固設したガイドレー
ル1206の上を転動することができる。
【0043】図4に示すように、ガイドレール1206
の上面1206a、即ち、ローラ1205が転動する転
動面(上面)1206aは、中央部が低く、両端に向か
うに従い高くなるような傾斜面となっている。
【0044】図3及び図5に示すように、旋回軸受12
07は、水平レバー1204の間に挟まれる状態で、上
リング1201Uの上に固着されている。
【0045】図4及び図6に示すように、クレーン本体
110の下部には、サドル1208が設置されており、
このサドル1208によりクレーン支持ブロック120
9が支持されている。このクレーン支持ブロック120
9の下面に形成した下部鉛直軸1210が、旋回軸受1
207内に嵌入している。
【0046】そして、図3に示すように、旋回ベアリン
グ環1201の回転中心線C3に対して、下部鉛直軸1
210の回転中心線C4が、レール170の敷設方向に
沿い変位した位置となるように、下部鉛直軸1210及
び旋回軸受1207が配置されている。
【0047】図3及び図5に示すように、上リング12
01Uには制動板1211が固定されており、また、走
行装置150には、ブレーキ1212が配置されてお
り、常時はブレーキ1212により制動板1211をロ
ックし、地震時は水平レバー1204の移動を制動する
ことにより能動的な制振作用が行われる。
【0048】地震が発生して走行装置150が矢印B方
向に移動(往復横移動)した場合には、クレーン本体1
10は慣性により留まろうとする。この結果、走行装置
150とクレーン本体110との間には、B方向に沿う
横ズレが発生し、水平レバー1204が回転中心線C3
を中心として旋回動作する。水平レバー1204が回転
すると、ローラ1205は、ガイドレール1206の転
動面(傾斜面)1206aを登ることになりクレーン本
体110は、ガイドレール上面1206aの等価半径を
振り子長とする周期を有することになり、常時に比べて
長周期化され、地震時の応答加速度が小さくなり、クレ
ーン本体110に作用する地震力は低減される。また、
クレーンの重力によりローラ1205がガイドレール1
206の中央に戻るような復帰力により、クレーン本体
110と走行装置150との相対関係も復元される。
【0049】このような免震装置1200の免震動作に
より、B方向振動(横振動)を緩和することができる。
【0050】図1の揺脚免震コンテナクレーン100の
免震装置1000として、図7に示す免震装置1300
を用いることができる。
【0051】図7に示すように、免震装置1300の積
層ゴム1301は、走行装置150の上面とクレーン本
体110の下面との間に介在されている。また、断面T
型の軌条1302が走行装置150の上面に固定されて
いる。クレーン本体110の下面に設けたサドル130
3には、ローラ1304が備えられている。そして、こ
のローラ1304が、軌条1302を挾持しつつ回転す
るようになっている。またダンパ1305が備えられて
いる。
【0052】地震が発生して走行装置150が移動(往
復横移動)した場合には、クレーン本体110は慣性に
より留まろうとする。この結果、走行装置150とクレ
ーン本体110との間には、ズレが発生し、このズレに
より積層ゴム1301自体のバネ効果により、クレーン
本体110の振動周期が長周期化されると共に、クレー
ン本体110と走行装置150との相対横移動が許容さ
れて、クレーン本体110に侵入する振動が緩和され
る。更に、ダンパ1305のダンピング作用により、相
対横移動が抑制される。また、積層ゴム1301の復元
作用により、クレーン本体110と走行装置150との
相対関係も復元される。
【0053】なお、免震装置としては、上述したものに
限らず、レールの幅方向(図1において矢印B方向)の
振動を緩和する免震装置であれば、各種のものを採用す
ることができる。
【0054】また、本発明は、コンテナクレーンに限ら
ず、レールに沿い走行するタイプの揺脚クレーン、例え
ばジブクレーン等にも適用することができる。
【0055】
【発明の効果】以上実施の形態と共に具体的に説明した
ように、本発明では、揺脚と剛脚を有するクレーン本体
が、レール上を走行する走行装置の上に載置され、剛脚
と走行装置との間に、免震装置が介装されている構成と
した。そして、免震装置は、レールの幅方向の振動を緩
和する。
【0056】かかる構成としたため本発明では、免震装
置と揺脚が共働して免震機能を発揮して免震をするた
め、クレーン本体の振動が緩和され、大地震が発生して
も、走行装置の車輪がレールから浮き上がって脱線する
ことはない。このように、車輪の浮き上がりが防止され
るため、クレーン倒壊という大事故に至ることもない。
【0057】また、大地震により、レールの幅方向のレ
ール間距離が変化しても、レール間距離の変化に合わせ
て、揺脚が揺動して、揺脚と剛脚との間隔が変化するた
め、このような大きな地盤変動があっても、揺脚免震ク
レーンの自立が確保できるとともに、地震後に直ちに稼
働することができる。
【0058】更に、剛脚の振動は免震装置により緩和さ
れるため、剛脚側(陸側)の走行装置に伝達される水平
力は緩和される。この結果、剛脚が配置される陸側の地
盤に作用する水平力も低減する。よって、海側の地盤が
やや弱くても、揺脚免震クレーンを配置することができ
る。したがって、地盤の弱い、既存のコンテナヤードに
も、この揺脚免震クレーンを配置することができる。
【0059】また、本発明では、揺脚の上部をピン結合
するピンは、水平材の直下の位置に配置した構成とし
た。また、揺脚は海側に剛脚が陸側に配置される構成と
した。
【0060】このような構成とすることにより、従来の
揺脚クレーンの設計をそのまま利用して、揺脚免震クレ
ーンを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる揺脚免震コンテナ
クレーンを示す側面図。
【図2】免震装置の第1の具体例を示す斜視図。
【図3】免震装置の第2の具体例を示す正面図。
【図4】図3のIV−IV矢視図。
【図5】図3のV−V矢視図。
【図6】図3のVI−VI矢視図。
【図7】免震装置の第3の具体例を示す正面図。
【図8】従来の揺脚コンテナクレーンを示す側面図。
【図9】従来の揺脚コンテナクレーンを示す正面図。
【図10】揺脚コンテナクレーンの要部を示す正面図。
【図11】揺脚コンテナクレーンのピン部分を示す正面
図。
【符号の説明】
100 揺脚コンテナクレーン 100A 揺脚免震コンテナクレーン 110 クレーン本体 111 揺脚 111a ピン 112 剛脚 113 水平材 114 シルビーム 115 ガーダ 116 ブーム 117 運転室 118 スプレッダ 150 走行装置 151 車輪 170 レール 171 コンテナヤード 172 コンテナ船 173 コンテナ 1000 免震装置 1100 免震装置 1101 第1旋回ベアリング環 1101U 上リング 1101D 下リング 1102 第2旋回ベアリング環 1102U 上リング 1102D 下リング 1103 ビーム 1104 ダンパ 1105 コイルバネ 1106 台部材 1107 横軸 1108 シアピン 1200 免震装置 1201 旋回ベアリング環 1201U 上リング 1201D 下リング 1202 ブラケット 1203 水平軸 1204 水平レバー 1205 ローラ 1206 ガイドレール 1206a 上面(傾斜または弧状) 1207 旋回軸受 1208 サドル 1209 クレーン支持ブロック 1210 下部鉛直軸 1211 制動板 1212 ブレーキ 1300 免震装置 1301 積層ゴム 1302 軌条 1304 ローラ 1305 ダンパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 博 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 Fターム(参考) 3F077 FA10 3F202 AA05 BA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揺脚と剛脚を有するクレーン本体が、レ
    ール上を走行する走行装置の上に載置され、前記剛脚と
    前記走行装置との間に、免震装置が介装されていること
    を特徴とする揺脚免震クレーン。
  2. 【請求項2】 前記免震装置は、レールの幅方向の振動
    を緩和する免震装置であることを特徴とする請求項1の
    揺脚免震クレーン。
  3. 【請求項3】 前記揺脚の上部をピン結合するピンは、
    水平材の直下の位置に配置されていることを特徴とする
    請求項1の揺脚免震クレーン。
  4. 【請求項4】 前記揺脚は海側、前記剛脚が陸側に配置
    されていることを特徴とする請求項1の揺脚免震クレー
    ン。
  5. 【請求項5】 前記免震装置は、前記クレーン本体と前
    記走行装置とを相互に連結したまま両者の相対移動を許
    容する連結機構により振動を緩和することを特徴とする
    請求項1または請求項2の揺脚免震クレーン。
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