JP2001191236A - 多孔質セラミック材料の切削加工用治具及びハニカム構造体の作製方法 - Google Patents

多孔質セラミック材料の切削加工用治具及びハニカム構造体の作製方法

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JP2001191236A
JP2001191236A JP2000001720A JP2000001720A JP2001191236A JP 2001191236 A JP2001191236 A JP 2001191236A JP 2000001720 A JP2000001720 A JP 2000001720A JP 2000001720 A JP2000001720 A JP 2000001720A JP 2001191236 A JP2001191236 A JP 2001191236A
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porous ceramic
ceramic material
jig
rotating
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Takuji Oota
拓児 太田
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Ibiden Co Ltd
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Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々なサイズのハニカム構造体をより短時間
で作製することができ、ハニカム構造体の生産効率を向
上させることができる多孔質セラミック材料の加工用治
具を提供する。 【解決手段】 多数の貫通孔が多孔質の隔壁を隔てて長
手方向に並設され、上記隔壁がフィルタとして機能する
ように構成された多孔質セラミック材料を切削加工する
ための切削加工用治具であって、1本の回転棒により、
円板形状の台金部の外周部を含む部分に砥石が配設され
た切削部材が少なくとも2個、これら切削部材の回転軸
部分で軸支、連結されるとともに、上記回転棒を回転さ
せるための回転部材が上記回転棒の一端に設けられてい
ることを特徴とする多孔質セラミック材料の切削加工用
治具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔質セラミック
材料を切削加工する際に用いられる切削加工用治具及び
該切削加工用治具を用いるハニカム構造体の作製方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】乗用車、バス、トラック等の車両や建設
機械等の内燃機関から排出される排気ガス中に含有され
るパティキュレートが環境や人体に害を及ぼすことが最
近問題となっている。この排気ガスを多孔質セラミック
を通過させることにより、排気ガス中のパティキュレー
トを捕集して排気ガスを浄化するセラミックフィルタが
種々提案されている。
【0003】セラミックフィルタは、通常、図7に示し
たように多孔質セラミック部材70が接着層61を介し
て複数個結束されてセラミックフィルタ60を構成して
いる。また、この多孔質セラミック部材70は、図8に
示したように、長手方向に多数の貫通孔72が並設さ
れ、貫通孔72同士を隔てる隔壁73がフィルタとして
機能するようになっている。
【0004】すなわち、多孔質セラミック部材70に形
成された貫通孔72は、排気ガスの入り口側又は出口側
の端部のいずれかが充填材71により目封じされ、一の
貫通孔72に流入した排気ガスは、必ず貫通孔72を隔
てる隔壁73を通過した後、他の貫通孔72から流出す
るようになっており、排気ガスがこの隔壁73を通過す
る際、パティキュレートが隔壁73部分で捕捉され、排
気ガスが浄化される。
【0005】従来、このような多孔質セラミック部材7
0は、まず、セラミック粉末とバインダーと分散媒液と
を混合して混合組成物を調製し、その後混合組成物の押
出成形等を行うことにより柱状のセラミック成形体を作
製し、さらにセラミック成形体を焼成することにより製
造していた。
【0006】また、得られた多孔質セラミック部材を多
数接着剤で接着して多孔質セラミック材料を作製した
後、この多孔質セラミック材料を図7に示すような円筒
形状に切断し、その周囲にシール材62の層を形成し
て、セラミックフィルタ60として用いていた。
【0007】この多孔質セラミック材料を円筒形状に切
断する際には、図9に示すような装置を用いて切断を行
っていた。すなわち、多孔質セラミック材料83を固定
具82に配設された2つの押さえ用部材84で、上下か
ら回転可能に軸支し、作業者が多孔質セラミック材料8
3をハンドル(図示せず)で回転させながら、エンドレ
ス式のテープ形状の平刃81を回転させることにより切
断していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この切断方法
では、テープ形状の平刃81を用い、円筒形状(曲面形
状)に切断しており、加工自体に無理があるため、作製
する製品に欠け等が発生する場合も多く、また、平刃8
1自体にも無理な負荷がかかるため、刃が短期間で使用
不能となっていた。
【0009】また、平刃81はエンドレス式であるた
め、装置に平刃81を回転させるためのクリアランス
(隙間)が必要となる。しかし、切断中に平刃81に抵
抗がかかると、平刃81の位置がクリアランス分ずれ、
製品のサイズにバラツキが生じるという問題があった。
さらに、平刃81は薄いため、切断中に平刃81がたわ
み、製品の場所により、その寸法にバラツキが生じると
いう問題もあった。さらに、平刃81のたわみ等によ
り、製品の端面と切断面との角度が直角とならないとい
う問題もあった。
【0010】そこで、これらの問題を解決するために、
本発明者らは、まず、図10に示すような一端部に砥石
91が形成された円筒形状の切断部材90を用い、円筒
の中心を回転軸として回転させながら多孔質セラミック
材料を円筒形状に切断するという新たな切断方法を開発
した。
【0011】このような切断部材を使用した切断方法に
より、欠けやチッピングを生ずることなく、寸法にバラ
ツキを生ずることなく、精密な寸法のものを作製するこ
とができるようになったが、この切断部材90による切
断加工は、多孔質セラミック材料の中抜き加工であるた
め、切断部材90のサイズにより目的とするハニカム構
造体のサイズが決定される。逆にいうと目的とするハニ
カム構造体のサイズにより切断部材90のサイズが決定
されるため、切断部材90の共通化が出来ず、目的とす
るハニカム構造体のサイズの変更があるたびに切断部材
90を作製し直さなければならず、この切断部材90を
作製するための期間も必要であるため、生産効率の面で
改良の余地があった。
【0012】さらに、円筒形状の切断部材90による多
孔質セラミック材料の中抜き加工であるため、得られる
ハニカム構造体は、円柱状のものに限られ、楕円柱状等
の形状のものを作製することは困難であり、また、作製
する製品の直径毎に切断部材を用意しておく必要がある
ため、コスト面でも不利であった。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
様々なサイズ及び形状のハニカム構造体をより効率よく
作製することができる切削加工用治具を得ることを目的
に鋭意検討を行い、円板形状の台金部の外周部を含む部
分に砥石が配設された切削部材を用いることにより効率
的にハニカム構造体を作製することができることを見い
出した。その後、本発明者らは、さらに検討を進めたと
ころ、上記切削部材を少なくとも2個備えた切削加工用
治具を用いることにより、より効率的にハニカム構造体
を作製することができることを見い出し、本発明を完成
するに至った。
【0014】すなわち、本発明の多孔質セラミック材料
の切削加工用治具は、多数の貫通孔が多孔質の隔壁を隔
てて長手方向に並設され、上記隔壁がフィルタとして機
能するように構成された多孔質セラミック材料を切削加
工するための切削加工用治具であって、1本の回転棒に
より、円板形状の台金部の外周部を含む部分に砥石が配
設された切削部材が少なくとも2個、これら切削部材の
回転軸部分で軸支、連結されるとともに、上記回転棒を
回転させるための回転部材が上記回転棒の一端に設けら
れていることを特徴とするものである。
【0015】また、本発明のハニカム構造体の作製方法
は、上記切削加工用治具を回転装置に取り付け、切削部
材をその回転軸を中心にして回転させ、多数の貫通孔が
多孔質の隔壁を隔てて長手方向に並設され、上記隔壁が
フィルタとして機能するように構成された多孔質セラミ
ック材料の不要部分を上記切削部材で削り取ることを特
徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の多孔質セラミック
材料の切削加工用治具及びハニカム構造体の作製方法に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0017】まず、本発明の多孔質セラミック材料の切
削加工用治具について、図面を参照しながら説明する。
【0018】図1は、本発明の多孔質セラミック材料の
切削加工用治具の一例を模式的に表す平面図であり、図
2(a)は、上記切削加工用治具を構成する切削部材の
一例を模式的に示した断面図であり、(b)は、(a)
に示した切削部材の斜視図である。
【0019】この切削加工用治具10では、回転棒13
の一端部に回転部材14が設けられ、この回転棒13の
他端部とほぼ中央の部分とに円板形状の切削部材20が
2個、回転軸部分で軸支、連結されている。また、この
切削部材20は、図2に示したように、円板形状の台金
部22の外周部にダイヤモンド粉末を含む砥石21が配
設されたものである。なお、図2に示した切削部材20
は、ストレートホイールタイプの切削部材である。
【0020】回転棒13の形状や材質は特に限定されな
いが、例えば、鉄、SUS等の金属を棒状に加工したも
のが好ましい。この回転棒13は、通常、円柱形状であ
るが、角柱状のものであっても差し支えない。切削部材
20を軸支するのに、都合がよい場合があるからであ
る。
【0021】回転部材14は、モーター等の回転装置と
連結させることにより切削部材20を回転させるために
設けられたものであり、従来より用いられているものを
使用することができる。
【0022】この切削部材20は、砥石21と台金部2
2とからなり、円板形状の台金部22の外周部に砥石2
1が配設されている。
【0023】台金部22は特に限定されないが、例え
ば、鉄、SUS等の金属を円板形状に加工したものが好
ましい。また、その直径は、切削する材料にもより好ま
しい直径が異なる場合があるため特に限定されないが、
通常、120〜170mm程度が好ましい。また、厚さ
は1〜30mm程度が好ましい。
【0024】砥石21のサイズは、切削する材料にもよ
るため特に限定されないが、通常、厚さd1 は、1〜1
0mm、幅l1 は、1〜30mmが好ましい。
【0025】砥石21は、ダイヤモンド砥粒をメタルボ
ンドを用いて接着、成形したものであり、円板状の台金
部22の外周部に接合できるように、環状に形成されて
いる。砥石21はメタルボンドを用いて形成されたもの
であるが、その他、レジンボンド、ビトリファイ等を用
いても良い。
【0026】上記ダイヤモンド砥粒の粒度は、#10〜
#1000程度の粒度を有するダイヤモンド砥粒を5〜
100の集中度で含むものが好ましい。特に、50〜7
5程度の集中度が好適である。なお、集中度とは、1c
3 当たりに含まれるダイヤモンド砥粒の重さをいい、
集中度100の場合には、1cm3 当たり4.4カラッ
トのダイヤモンド砥粒が含まれている。
【0027】図3(a)は、切削加工用治具10に用い
られる切削部材の別の一例である逆L字型ストレートホ
イールタイプの切削部材を模式的に示した断面図であ
り、(b)は(a)に示した切削部材の斜視図である。
【0028】この切削部材30では、円板状の台金部3
2の外周部と上面縁部とに外周部砥石31bと縁部砥石
31aとからなる断面視逆L字型の砥石31が配設され
ている。
【0029】この切削部材30の台金部32の材質、直
径及び厚さは、図2に示す切削部材20の台金部22と
同様である。また、砥石31の材質は、図2に示す切削
部材20の砥石21と同様であり、縁部砥石31aと外
周部砥石31bの厚さd2 は、1〜10mmが好まし
く、これらの幅l2 、m2 は、1〜40mmが好まし
い。
【0030】本発明の多孔質セラミック材料の切削加工
用治具10に配設される切削部材20、30の数は、2
以上であれば特に限定されないが、余り多いと加工工程
が複雑になり、また、大きな回転トルクを必要とし、回
転装置に負荷がかかるので、切削部材20、30の数
は、2又は3程度が好ましい。
【0031】図1に示した切削加工用治具10を用いる
ことにより、1個の切削部材を備えた切削加工治具を用
いた場合と比較して、加工条件が同じであれば、加工時
間が約1/2となる。また、切削部材が3個連結された
切削加工用治具を用いると、加工時間が約1/3となる
ので、より効率的に多孔質セラミック材料を加工するこ
とができる。
【0032】また、回転棒13に連結される切削部材の
直径は、異なっていてもよく、その連結間隔も特に限定
されない。直径の異なる切削部材が連結された切削加工
治具10を用いることにより、複数の段が形成されたハ
ニカム構造体を、効率よく作製することができる。
【0033】次に、上記切削加工治具を用いたハニカム
構造体の作製方法について、図面を参照しながら説明す
る。
【0034】本発明のハニカム構造体の作製方法は、上
述した切削加工用治具を回転装置に取り付け、切削部材
をその回転軸を中心にして回転させ、多数の貫通孔が多
孔質の隔壁を隔てて長手方向に並設され、上記隔壁がフ
ィルタとして機能するように構成された多孔質セラミッ
ク材料の不要部分を上記切削部材で削り取ることを特徴
とするものである。
【0035】本発明で切削処理の対象となる多孔質セラ
ミック材料は、図8に示した多数の貫通孔72が多孔質
の隔壁73を隔てて長手方向に並設され、隔壁73がフ
ィルタとして機能する多孔質セラミック部材70を多数
接着剤で接着して作製したものである。
【0036】上記多孔質セラミック部材は、多孔質のセ
ラミックからなるものであれば特に限定されず、例え
ば、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼
素、窒化チタン、炭化チタン等の非酸化物系セラミック
からなる多孔質体;アルミナ、コージェライト、ムライ
ト、シリカ、ジルコニア、チタニア等からなる多孔質体
等を挙げることができる。
【0037】多孔質セラミック部材の密度も特に限定さ
れるものではないが、余り密度が高いものであると、切
削に時間を要し、切削中に温度が上昇しすぎて、切削が
困難となる場合もあるため好ましくない。
【0038】本発明のハニカム構造体の作製方法では、
多孔質セラミック材料の不要部分を切削部材で削り取る
ことにより、ハニカム構造体を作製する。
【0039】図4は、プランジカット加工により、多孔
質セラミック材料17の不要部分を切削部材20で削り
取る様子を模式的に示した平面図である。なお、本加工
方法においては図2〜3に示した切削部材20、30を
用いることができる。
【0040】多孔質セラミック材料17は、固定具(図
示せず)に固定されている。本発明では、まず、切削加
工用治具10を構成する切削部材20を回転させなが
ら、多孔質セラミック材料17の長手方向に対して垂
直、かつ、多孔質セラミック材料17に向かう方向(矢
印で示した方向)に平行移動させ、一定幅の部分を削除
する。続いて、多孔質セラミック材料17中に切削部材
20が食い込んだ状態で円形状に周回しながら一定幅の
部分を全て削除し、図4に示したように、ハニカム構造
体の一部16となる部分を2箇所同時に作製する。
【0041】次に、切削部材20を先程と反対方向に平
行移動させて、多孔質セラミック材料17から引き離
す。続いて、切削部材20を多孔質セラミック材料17
の長手方向に平行な方向に砥石21の厚さの分だけ移動
させて図4に示した位置とし、次に、前の工程と同様に
加工が施されていない部分の加工を行う。上記した一連
の加工操作を多孔質セラミック材料17の全面に渡って
繰り返し行うことにより、ハニカム構造体を作製するこ
とができる。
【0042】切削部材20の加工周速としては、多孔質
セラミック材料の材質、目的のハニカム構造体の形状及
び削り取る量等に合わせて適宜調整されるが、100〜
3600m/分が好ましい。また、送り速度としては最
大各軸32m/分まで可能である。
【0043】上記ハニカム構造体の作製方法では、多孔
質セラミック材料17を完全に固定し、切削加工用治具
10のみを移動させて切削加工を行ったが、本発明で
は、多孔質セラミック材料17を回転が可能な装置に取
り付け、多孔質セラミック材料17を回転させながら切
削加工を行ってもよい。むしろ、多孔質セラミック材料
17を回転させる方法は、加工周速を上げることがで
き、より効率的にハニカム構造体を作製することができ
るため、より好ましい。
【0044】この場合には、切削部材20を回転させな
がら、切削部材20と同方向に回転している多孔質セラ
ミック材料17の長手方向に対して垂直、かつ、多孔質
セラミック材料17に向かう方向に平行移動させ、一定
幅の部分を全て削除し、ハニカム構造体の一部となる部
分を2箇所同時に作製する。
【0045】次に、切削部材20を先程と反対方向に平
行移動させて、多孔質セラミック材料17から引き離
す。続いて、切削部材20を、多孔質セラミック材料1
7の長手方向に平行な方向に砥石21の厚さの分だけ移
動させ、前の工程と同様に加工が施されていない部分の
加工を行う。上記した一連の加工操作を多孔質セラミッ
ク材料17の全面に渡って繰り返し行うことにより、ハ
ニカム構造体を作製することができる。また、この場合
には、切削加工用治具10に周回動作をさせる必要がな
いので、より効率的にハニカム構造体を作製することが
できる。
【0046】この方法においては、コンピュータを用い
たNC(numerical control) 制御により、切削部材20
の位置を多孔質セラミック材料17の回転に同期させて
移動させることにより、種々の形状のハニカム構造体を
作製することができる。
【0047】このとき、多孔質セラミック材料17の周
速は、1〜300m/分の範囲で調整することができ
る。
【0048】上記ハニカム構造体の作製方法を用いるこ
とにより、多孔質セラミック材料の複数箇所を同時に加
工し、ハニカム構造体を作製することができるため、1
個の切削部材を備えた切削加工治具を用いた場合と比較
して、加工時間を半分以下に短縮することが可能とな
り、生産効率が2倍以上となる。
【0049】図5は、トラバース加工により、多孔質セ
ラミック材料33の不要部分を切削加工用治具35で削
り取る様子を模式的に示した斜視図であり、回転部材は
省略している。なお、本加工方法においては図3に示し
た切削部材30を用いる。
【0050】まず、この加工方法では、多孔質セラミッ
ク材料33を回転装置(図示せず)に取り付けた後、切
削加工用治具35の切削部材30を多孔質セラミック材
料33の一端部より少し離れた位置にセットする。続い
て、多孔質セラミック材料33及び切削部材30を同方
向に回転させながら、多孔質セラミック材料33の一端
部に、図5に示した加工位置まで切削部材30を食い込
ませ、多孔質セラミック材料33の加工を開始する。
【0051】その後、通常は、切削加工用治具35を多
孔質セラミック材料33の長手方向に垂直となるx、y
軸方向については固定し、長手方向に平行となる方向、
すなわちz軸方向については、z軸に平行な方向に序々
に移動させながら切削加工を行い、ハニカム構造体34
を作製する。この場合にも、コンピュータを用いたNC
制御により、切削部材30の位置を多孔質セラミック材
料33の回転に同期させて移動させることにより、種々
の形状のハニカム構造体を作製することができる。
【0052】切削部材30の加工周速としては、多孔質
セラミック材料の材質、目的のハニカム構造体の形状及
び削り取る量等に合わせて適宜調整されるが、100〜
3600m/分が好ましい。このとき、多孔質セラミッ
ク材料33の回転数は、1〜300m/分の範囲で調整
することが可能である。
【0053】また、送り速度は、最大各軸32m/分ま
で、切削部材30の多孔質セラミック材料33の長手方
向に移動する速度は、最大で50mm/(多孔質セラミ
ック材料1回転)の速度まで可能である。
【0054】切削加工用治具35を用いる場合にも、多
孔質セラミック材料33を完全に固定し、切削加工用治
具35のみを移動させる方法をとることもできる。
【0055】図6は、ヘリカル加工にて作製したハニカ
ム構造体と切削時の切削部材の軌跡を模式的に示す平面
図である。この加工法では、切削加工用治具35を構成
する切削部材30の砥石31が2点鎖線41で示した軌
跡を描くように多孔質セラミック材料を切削しながら移
動させ、最終的にハニカム構造体40を作製する。
【0056】図3に示した切削加工用治具35を用い、
トラバース加工法やヘリカル加工法によりハニカム構造
体を作製することにより、図4に示したプランジカット
加工法を用いた場合と同様の効果が得られる。また、切
削加工用治具35を用いた本加工法では、切削加工用治
具35を多孔質セラミック材料の長手方向に垂直な方向
に往復運動させることなく、多孔質セラミック材料の長
手方向に平行に移動させることができるため、連続して
切削加工を行うことができ、より効率的にハニカム構造
体を作製することができる。
【0057】
【発明の効果】本発明の多孔質セラミック材料の切削加
工用治具は、上述の通りであるので、この切削加工用治
具を用いことにより、様々なサイズのハニカム構造体を
より短時間で作製することができ、生産効率を向上させ
ることができる。また、本発明のハニカム構造体の作製
方法は、上述の通りであるので、様々なサイズのハニカ
ム構造体をより短時間で作製することができ、生産効率
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多孔質セラミック材料の切削加工用治
具の一例を模式的に示した平面図である。
【図2】(a)は、本発明の多孔質セラミック材料の切
削加工用治具に用いる切削部材の一例を模式的に示した
断面図であり、(b)は、(a)で示した切削部材の斜
視図である。
【図3】(a)は、本発明の多孔質セラミック材料の切
削加工用治具に用いる切削部材の別の一例を模式的に示
した断面図であり、(b)は、(a)で示した切削部材
の斜視図である。
【図4】図2に示した切削部材を有する切削加工用治具
を用いた切削方法の一例を模式的に示した平面図であ
る。
【図5】図3に示した切削部材を有する切削加工用治具
を用いた切削方法を模式的に示した斜視図である。
【図6】図3に示した切削部材を有する切削加工用治具
を用いた切削工程により作製されたハニカム構造体及び
切削部材の軌跡を示す平面図である。
【図7】セラミックフィルタを模式的に示した斜視図で
ある。
【図8】(a)は、多孔質セラミック部材を模式的に示
した斜視図であり、(b)は、(a)図におけるA−A
線断面図である。
【図9】従来の多孔質セラミック材料の切断方法を模式
的に示した正面図である。
【図10】本発明に先立って開発した多孔質セラミック
材料の切断部材を模式的に示した斜視図である。
【符号の説明】
10、50 切削加工用治具 11、21、31 砥石 22、32 台金部 13、53 回転棒 14、54 回転部材 20、30 切削部材 16、34 ハニカム構造体の一部 17、33 多孔質セラミック材料 31a 縁部砥石 31b 外周部砥石 40 ハニカム構造体 41 軌跡 60 セラミックフィルタ 61 接着層 62 シール材 70 多孔質セラミック部材 71 充填材 72 貫通孔 73 隔壁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の貫通孔が多孔質の隔壁を隔てて長
    手方向に並設され、前記隔壁がフィルタとして機能する
    ように構成された多孔質セラミック材料を切削加工する
    ための切削加工用治具であって、1本の回転棒により、
    円板形状の台金部の外周部を含む部分に砥石が配設され
    た切削部材が少なくとも2個、これら切削部材の回転軸
    部分で軸支、連結されるとともに、前記回転棒を回転さ
    せるための回転部材が前記回転棒の一端に設けられてい
    ることを特徴とする多孔質セラミック材料の切削加工用
    治具。
  2. 【請求項2】 少なくとも2個の切削部材は、それぞれ
    直径が異なる請求項1記載の多孔質セラミック材料の切
    削加工用治具。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の切削加工用治具を回転装
    置に取り付け、切削部材をその回転軸を中心にして回転
    させ、多数の貫通孔が多孔質の隔壁を隔てて長手方向に
    並設され、前記隔壁がフィルタとして機能するように構
    成された多孔質セラミック材料の不要部分を前記切削部
    材で削り取ることを特徴とするハニカム構造体の作製方
    法。
  4. 【請求項4】 多孔質セラミック材料を回転させなが
    ら、前記多孔質セラミック材料の不要部分を削り取る請
    求項3記載のハニカム構造体の作製方法。
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