JP2001189641A - アクティブバンドパスフィルター - Google Patents

アクティブバンドパスフィルター

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JP2001189641A
JP2001189641A JP37212299A JP37212299A JP2001189641A JP 2001189641 A JP2001189641 A JP 2001189641A JP 37212299 A JP37212299 A JP 37212299A JP 37212299 A JP37212299 A JP 37212299A JP 2001189641 A JP2001189641 A JP 2001189641A
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Yoshiaki Nakano
佳明 中野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微小電力の送受信を行うブルーツース等の送
受信を行う無線通信機器に使用されるBPFを小規模な
回路で、減衰特性が急峻で、且つ、通過帯特性がフラッ
トな狭帯域BPFを提供することを目的とする。 【解決手段】 2次HPFと2次LPFと2個以上の2
次BPFとを含むBPFであり、且つ2次HPFと2次
LPFのQを1/√2より大きくとることにより増幅作
用を持ち且つ通過帯域における周波数特性に凸部を有す
る凸型BPFと、周波数帯域をずらした複数個の2次B
PFをカスケード接続してなるBPFであり且つ通過帯
域における周波数特性に凹部を有する凹型BPFとから
構成され、凸型BPFの通過帯域内の凸部における増幅
量と凹型BPFの凹部における減衰量とを適切に設定す
ることにより、凸型BPFと凹型BPFとをカスケード
接続して得られる総合BPFの通過帯域内における周波
数特性がほぼ平坦な特性を持つように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送受信を行う無線
通信機器に使用されるアクティブバンドパスフィルター
に関し、特に、微小電力の送受信を行うブルーツース
(Bluetooth)等の送受信を行う無線通信機器
に使用されるアクティブバンドパスフィルターに関す
る。
【0002】
【従来の技術】アクティブフィルターをカスケード接続
し、通過帯域内の通過特性を平坦にする場合の従来例の
方法としては、主として、次の2つがあり、これを図1
6及び図17に示し、説明する。
【0003】図16は、ハイパスフィルター(以下、H
PFと標記する)と、ローパスフィルター(以下、LP
Fと標記する)とを組み合わせることにより、バンドパ
スフィルター(以下、BPFと標記する)を構成する方
法であり、図16はフィルターの特性を示す図であり、
横軸に周波数、対軸にゲイン(利得)を取って示してあ
る。HPF#12と、LPF#11とをカスケード接続
し、組み合わせることにより、BPF#13が得られる
ことを示している。
【0004】図17は、2つのBPFをスタガ同調させ
ることにより目的の通過帯特性を得る方法であり、フィ
ルターの特性を横軸に周波数、対軸にゲイン(利得)を
取って示してある。図17において、BPF#14とB
PF#15との周波数帯域の重なりにより、スタガ同調
されたBPF#16が得られることを示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
のBPFには以下に示すような問題点があった。例え
ば、センター周波数f0(BPFの中心周波数)3MH
z、通過帯域幅(3dB減衰)±0.5MHz、帯域外
減衰量1MHz、5MHzにおいて41dB以上のフィ
ルターを実現しようとした場合において、上記のHPF
とLPFをカスケード接続させてなるバタワース型フィ
ルターを採用したとすれば、一次のフィルターの減衰特
性を6dB/oct(オクターブ)として計算すると、
カットオフ周波数fCが2.5MHzのHPFを6段、
カットオフ周波数3.5MHzのLPFを16段必要と
することになる。従って、この回路をそのままIC化す
ると、大幅な価格上昇を伴う大規模なICとなることに
なる。
【0006】さらに、例えば、センター周波数f0(B
PFの中心周波数)3MHz、通過帯域幅(3dB減
衰)±0.5MHz、帯域外減衰量1MHz、5MHz
において41dB以上のフィルターを実現しようとした
場合において、バンドパスフィルターをカスケード接続
して狭帯域BPFを合成する方法の場合、信号利得が低
下するため、カスケード接続の中に、信号を増幅するア
ンプが必要となる。
【0007】また、周波数をリニアスケールで見た場
合、周波数帯域における高域の減衰量の方が、低域の減
衰量に比べて小さいため、高域での減衰量を目標通りに
実現した場合、回路規模が大きくなり、低域の減衰量は
不必要な位大きな減衰量となり、回路の無駄が生じる。
【0008】本発明はこのような問題点を解決すべく創
案されたもので、その目的は、小規模な回路で、減衰特
性が急峻で、且つ、通過帯特性がフラット(平坦)な狭
帯域BPFを実現する新規なアクティブバンドパスフィ
ルターを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、複数のバタワース型アクティブフィル
ターをカスケード接続して構成されるアクティブバンド
パスフィルターであり、2次HPFと2次LPFと2個
以上の2次BPFとを含むBPFであり、且つ2次HP
Fと2次LPFのQを1/√2より大きくとることによ
り増幅作用を持ち且つ通過帯域における周波数特性に凸
部を有する凸型BPFと、周波数帯域をずらした複数個
の2次BPFをカスケード接続してなるBPFであり且
つ通過帯域における周波数特性に凹部を有する凹型BP
Fとから構成され、凸型BPFの通過帯域内の凸部にお
ける増幅量と凹型BPFの凹部における減衰量とを適切
に設定することにより、凸型BPFと凹型BPFとをカ
スケード接続して得られる総合BPFの通過帯域内にお
ける周波数特性がほぼ平坦な特性を持つように構成され
る。
【0010】また、本発明では、前記総合BPFを構成
する初段のアクティブフィルターに対し、通過域におけ
る利得が比較的小さいアクティブフィルターを配設する
ことにより、入力ダイナミックレンジを大きく設定して
なるように構成される。
【0011】また、本発明では、前記総合BPFを構成
する初段のアクティブフィルターに対し、通過域におけ
る利得が比較的大きいアクティブフィルターを配設する
ことにより、ノイズ指数NFを小さく設定してなるよう
に構成される。
【0012】さらに、本発明では、前記総合BPFを構
成する2次LPFの段数を2次HPFの段数より多くす
ることにより、周波数帯特性をリニアスケールで考えた
場合の高域、低域の減衰特性をほぼ同じにするように構
成される。
【0013】
【発明の実施の形態】図1〜図15は、本発明の一実施
の形態に関するアクティブバンドパスフィルターの図で
あり、複数のバタワース型アクティブフィルターをカス
ケード接続して構成されるアクティブバンドパスフィル
ターである。以下、図面に従って説明する。
【0014】本発明の一実施の形態に関するアクティブ
バンドパスフィルターの具体的な一例として、センター
周波数3MHz、通過帯域幅(3dB)±0.5MH
z、帯域外減衰量1MHz、5MHzにおいて41dB
以上の特性を持つアクティブバンドパスフィルターを1
段の2次HPFと、2段の2次BPFと、3段の2次L
PFをカスケード接続することにより実現した一例につ
いて説明する。
【0015】先ず、任意のQ(クオリティーファクタ
ー)と、任意のカットオフ周波数fCとを持つ、2次H
PFと、2次LPFとを複数個カスケード接続し、周波
数特性において凸部を生じる凸型BPFについて説明す
る。
【0016】図2は、本発明の一実施の形態に関するア
クティブバンドパスフィルターを構成する主要素である
凸型BPFについて説明する図である。
【0017】高いQを持ち、カットオフ周波数fCが近
い2次HPF、及び2次LPFの周波数特性曲線をそれ
ぞれHPF#4、及びLPF#5として、図2に示す。
図2は、縦軸に利得(GAIN)、横軸に周波数を取っ
ている。
【0018】このフィルター、HPF#4と、LPF#
5とをカスケード接続すると、周波数帯域の低域におい
ては、HPF#4の作用により信号が減衰し、周波数帯
域の高域においては、LPF#5の作用により信号が減
衰する。しかし、カットオフ周波数fC近辺は高いQで
あるため、信号が増幅され、結果として図2に示される
周波数特性曲線の凸型BPF#2を得ることができる。
【0019】またこのとき、2次LPF、2次HPFの
カットオフ周波数の値及び、Qの値を任意にとることに
より、通過帯域幅や、通過利得を任意に設定することが
できる。
【0020】図2において、カットオフ周波数fCが近
い2次HPF#4と2次LPF#5の高いQとは、Q>
1/√2=0.707を意味する。フィルター理論から
示されるように、Qを1/√2より大きく取る理由は、
HPF#4とLPF#5とを合成して得られるBPF#
2が凸型BPFとなるための必要条件なのである。
【0021】次に、任意のQと、任意のカットオフ周波
fCとを持つバンドパスフィルタを複数個カスケード接
続し、周波数特性において凹部を生じる凹型BPFにつ
いて説明する。
【0022】本発明は、複数のバタワース型アクティブ
フィルターをカスケード接続して構成されるアクティブ
バンドパスフィルターであり、図3に本発明の一実施の
形態に関するアクティブバンドパスフィルターを構成す
る主要素である凹型BPFを示し、説明する。
【0023】センター周波数(中心周波数)f0をずら
した2個の2次BPFの周波数特性曲線をそれぞれBP
F#6、及びBPF#7として、図3に示す。図3は、
縦軸に利得(GAIN)、横軸に周波数を取っている。
【0024】このフィルターである2次BPF#6、及
び2次BPF#7とをカスケード接続することにより、
図3に示される通過特性をもつ双峰性周波数特性曲線の
凹型BPF#3を得ることができる。この時、2次BP
F#6、及び2次BPF#7のQを高く設定することに
より、合成された凹型BPF#3のカットオフ周波数f
C近傍の周波数減衰特性を急峻に設定することができ
る。
【0025】周波数特性において、凸部を持つ上記の凸
型BPF#2と、周波数特性において凹部を持つ上記の
凹型BPF#3とをカスケード接続して合成することに
より、通過帯域内における周波数特性がフラット(平
坦)で、且つ、帯域外における周波数特性が急峻な特性
を持つ次数の少ない合成アクティブバンドパスフィルタ
ーBPF#1を得ることができ、これを図1に示す。図
1は、縦軸に利得(GAIN)、横軸に周波数を取って
いる。
【0026】即ち、凸型BPF#2の通過帯域における
増幅量と、凹型BPF#3の通過帯域における減衰量と
を適切に設定することにより、増幅量と減衰量とがそれ
ぞれ相殺されて、凸型BPF#2と凹型BPF#3とを
カスケード接続して得られる合成BPFの通過帯域内に
おける周波数特性をほぼ平坦(フラット)な特性とする
ことができる。
【0027】次に、上記に説明したアクティブフィルタ
ーをカスケード接続たBPF(以下、合成BPFと標記
する)#1をさらにそれを複数個カスケード接続して、
設定されたアクティブバンドパスフィルターの特性を得
る場合の各段における利得の適切な設定について説明す
る。
【0028】図4は、入力側(信号源側)から出力側に
向かって、利得が、6dB、5dB、4dB、−6d
B、−6dB、−6dB、である合成BPF(1)〜
(6)のカスケード接続を説明する図である。
【0029】図4から分かるように、入力側は、利得の
大きな6dBの合成BPF(1)が接続されている。入
力信号源の最初の入力の大きさを−20dBmとし、各
合成BPFの飽和レベルを−10dBmであるとする
と、利得6dBの合成BPF(1)及び利得5dBの合
成BPF(2)を通過した信号出力は、−9dBmとな
り、3段目の合成BPF(3)の飽和レベルを越えるこ
ととなり、信号は飽和する。
【0030】入力信号源の最初の入力の大きさを−20
dBm、各合成BPFの飽和レベルを−10dBmであ
るとしたのは、本発明は送受信を行う無線通信機器に使
用されるアクティブバンドパスフィルターに関するもの
であり、特に、微小電力の送受信を行うブルーツース
(Bluetooth)等の送受信を行う無線通信機器
に使用されるアクティブバンドパスフィルターに関する
ものであることによる。
【0031】しかし、NF(ノイズ指数)について考察
すると、全体のノイズ指数NFTは、下式(1)で表さ
れる。
【0032】 NFT=NF1+(NF2−1)/G1+(NF3−1)/G1・G2+(N F4−1)/G1・G2・G3+・・・・ (1) ここに、NF1、NF2、NF3、NF4、・・・は各
BPFのNFの値であり、G1、G2、G3、・・・は
各BPFの利得(GAIN)の値である。
【0033】従って、全体のノイズ指数NFに対して、
1段目のノイズ指数NF1が最も大きく作用し、以下、
2段目のノイズ指数NF2、3段目のノイズ指数NF3
の順に小さく効くことが示されている。従って、全体と
してのアクティブバンドパスフィルターのノイズ指数N
FTを小さく設定するたには、1段目(初段)に小さい
ノイズ指数NF1の合成BPFを配設することにより得
られる。
【0034】次に、図5は、入力側(信号源側)から出
力側に向かって、利得が、−6dB、−6dB、−6d
B、6dB、5B、4dB、である合成BPF(7)〜
(12)のカスケード接続を説明する図である。
【0035】図5から分かるように、入力側は、利得の
小さな−6dBの合成BPF(7)が接続されている。
入力信号源の最初の入力の大きさを−20dBmとし、
各合成BPFの飽和レベルを−10dBmであるとする
と、利得−6dBの合成BPF(7)及び利得−6dB
の合成BPF(8)を通過した信号出力は、−32dB
mとなり、3段目の合成BPF(9)の飽和レベルを越
えることはなく、信号は飽和しない。
【0036】従って、総合BPFを構成する初段のアク
ティブフィルターに対し、通過域における利得が比較的
小さいアクティブフィルターを配設することにより、入
力ダイナミックレンジを大きく設定してなるアクティブ
バンドパスフィルターを得ることができる。
【0037】本発明の一実施の形態に関するアクティブ
バンドパスフィルターは、複数のバタワース型アクティ
ブフィルターをカスケード接続して構成されるアクティ
ブバンドパスフィルターであり、図6に示すように、各
合成BPFが複数個カスケード接続されている。
【0038】実際に、センター周波数3MHz、通過帯
域幅(3dB減衰)±0.5MHz、帯域外減衰量を1
MHz、及び5MHzにおいて、それぞれ41dB以上
のフィルターを2次BPFを2段、2次HPFを1段、
2次LPFを3段のカスケード接続に、更に、入力側に
2次HPFを1段カスケード接続することにより実現し
た一例である。
【0039】図6(a)は各段のフィルターのQとカッ
トオフ周波数fCを示す図であり、図6(b)は各段の
フィルターのカスケード接続の順序を示す図である。
【0040】図6(a)において、入力側の初段に配設
する2次HPF1のQは4.2dB、カットオフ周波数
fCは2,500,000Hz=2.5GHzであり、
2段の2次BPF1及び2次BPF2のQ及びカットオ
フ周波数fCはそれぞれ、3.9dB、3.7dB、及
び2,504,100Hz、3,586,500Hzで
あり、3段の2次LPF1及び2次BPF2及び2次B
PF3のQ及びカットオフ周波数fCはそれぞれ、1.
0dB、2.5dB、4.0dB、及び3,300,0
00Hz、3,300,000Hz、3,500,00
0Hzである。
【0041】図6(b)は、入力側(信号源側)から出
力側に向かって、HPF1(利得4.2dB)と、BP
F1(利得3.9dB)、BPF2(利得3.7dB)
と、LPF1(利得1.0dB)、LPF2(利得2.
5dB)、LPF3(利得4.0dB)とがカスケード
接続されていることを説明する図である。
【0042】図7〜図12は、縦軸に利得(GAI
N)、横軸に周波数を取ったフィルターの周波数特性を
示す図であり、図6で説明した本発明の一実施の形態に
関するアクティブバンドパスフィルターの各段のフィル
ターの周波数帯特性の一例である。 図7は、本発明の
一実施の形態に関するアクティブバンドパスフィルター
の2次HPF1の周波数帯特性の一例を示す図であり、
2次HPF1のQは4.2dB、カットオフ周波数fC
は2,500,000Hzある。
【0043】図8は、本発明の一実施の形態に関するア
クティブバンドパスフィルターの2次LPF1の周波数
帯特性の一例を示す図であり、2次LPF1のQは1.
0dB、カットオフ周波数fCは3,300,000H
zである。
【0044】図9は、本発明の一実施の形態に関するア
クティブバンドパスフィルターの2次LPF2の周波数
帯特性の一例を示す図であり、2次LPF2のQは2.
5dB、カットオフ周波数fCは3,300,000H
zである。
【0045】図10は、本発明の一実施の形態に関する
アクティブバンドパスフィルターの2次LPF2の周波
数帯特性の一例を示す図であり、2次LPF2のQは
4.0dB、カットオフ周波数fCは3,500,00
0Hzである。
【0046】図11は、本発明の一実施の形態に関する
アクティブバンドパスフィルターの2次BPF1の周波
数帯特性の一例を示す図であり、2次BPF1のQは
3.9dB、センター周波数f0は2,504,100
Hzである。
【0047】図12は、本発明の一実施の形態に関する
アクティブバンドパスフィルターの2次BPF2の周波
数帯特性の一例を示す図であり、2次BPF2のQは
3.7dB、センター周波数f0は3,586,500
Hzである。
【0048】図13は、本発明の一実施の形態に関する
アクティブバンドパスフィルターを構成する要素である
BPF1と、BPF2とをスタガ同調させて合成するこ
とによりできた2次BPFの周波数帯特性を示す図であ
る。図13から分かるように、周波数帯2.5MHz〜
3.5MHzにおいて、フラットなアクティブバンドパ
スフィルターの特性を有していることが分かる。
【0049】図14は、本発明の一実施の形態に関する
アクティブバンドパスフィルターを構成する要素である
HPF1と、LPF1、LPF2とLPF3とを合成す
ることによりできた2次BPFの周波数帯特性を示す図
である。図14から分かるように、周波数帯2.5MH
z〜3.5MHzにおいて、ほぼフラットなアクティブ
バンドパスフィルターの特性を有していることが分か
る。
【0050】図15は、本発明の一実施の形態に関する
アクティブバンドパスフィルターの周波数帯特性を示す
図であり、図13のBPFと図14のBPFとを合成す
ることによりできた総合BPFの周波数帯特性を示す図
である。
【0051】図15から分かるように、目標としたアク
ティブバンドパスフィルターの特性、即ち、センター周
波数3MHz、通過帯域幅(3dB減衰)±0.5MH
z、帯域外減衰量を1MHz、及び5MHzにおいて、
それぞれ41dB以上の特性が実現されていることが分
かる。
【0052】また、図6〜図15において説明したよう
に、総合BPFを構成する2次LPFの段数を2次HP
Fの段数より多くすることにより、少ない段数により、
周波数帯特性をリニアスケールで考えた場合の高域、低
域の減衰特性をほぼ同じにすることができる。
【0053】上記の理由について説明する。2次LP
F、2次HPFの減衰特性は、12dB/oct(オク
ターブ)で表現されるため、カットオフ周波数をfCと
した場合、2次LPFが12dB減衰する周波数は2f
Cであり、2次HPFが12dB減衰する周波数は(f
C/2)となる。
【0054】従って、2次LPFの周波数(fC+Δ
f)における減衰量は、12dB×(Δf/fC)で表
わされ、一方、2次HPFの周波数(fC−Δf)にお
ける減衰量は、12dB×(Δf/(fC/2))=1
2dB×2×(Δf/fC)で表わされる。
【0055】以上の説明より、リニアスケールにおける
減衰量は、HPFとLPFの次数が同じ場合、HPFの
減衰量の方がLPFの減衰量よりも大きくなる。故に、
HPFとLPFの減衰量の差を補正し、周波数(fC±
Δf)における減衰量をほぼ等しくするためには、フィ
ルターの次数が同じ場合、総合BPFを構成する2次L
PFの段数を2次HPFの段数より多くすることが必要
であり、これに基づき、回路規模を小さくすることがで
きる。、
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明のアクティブバン
ドパスフィルターによれば、複数のバタワース型アクテ
ィブフィルターをカスケード接続して構成されるアクテ
ィブバンドパスフィルターであり、2次HPFと2次L
PFと2個以上の2次BPFとを含むBPFであり、且
つ2次HPFと2次LPFのQを1/√2より大きくと
ることにより増幅作用を持ち且つ通過帯域における周波
数特性に凸部を有する凸型BPFと、周波数帯域をずら
した複数個の2次BPFをカスケード接続してなるBP
Fであり且つ通過帯域における周波数特性に凹部を有す
る凹型BPFとから構成され、凸型BPFの通過帯域内
の凸部における増幅量と凹型BPFの凹部における減衰
量とを適切に設定することにより、凸型BPFと凹型B
PFとをカスケード接続して得られる総合BPFの通過
帯域内における周波数特性がほぼ平坦な特性を持つよう
に構成される。
【0057】従って、本発明によれば、帯域外減衰特性
が急峻で通過帯域内の特性が平坦な周波数帯特性を有す
るアクティブバンドパスフィルターを少ない次数で実現
することができ、且つ、比較的安価な価格により実現す
ることができる。また、次数が少なくて実現できること
により、ノイズ発生源が減り、結果としてNFに対して
も有利である。
【0058】また、本発明によれば、総合BPFを構成
する初段のアクティブフィルターに対し、通過域におけ
る利得が比較的小さいアクティブフィルターを配設する
ことにより、入力ダイナミックレンジを大きく設定して
なるように構成される。
【0059】従って、少ない段数により実現できること
ができ、ノイズ発生源が減り、結果としてNFに対して
も有利なアクティブバンドパスフィルターを得ることが
できる。
【0060】また、本発明によれば、総合BPFを構成
する初段のアクティブフィルターに対し、通過域におけ
る利得が比較的大きいアクティブフィルターを配設する
ことにより、ノイズ指数NFを小さく設定してなるよう
に構成される。
【0061】従って、総合BPFの設計目的により、容
易にノイズ指数NFの小さく、且つ、帯域外減衰特性が
急峻で通過帯域内の特性が平坦な周波数帯特性を有する
アクティブバンドパスフィルターを得ることができる。
【0062】さらに、本発明によれば、前記総合BPF
を構成する2次LPFの段数を2次HPFの段数より多
くすることにより、周波数帯特性をリニアスケールで考
えた場合の高域、低域の減衰特性をほぼ同じにするよう
に構成される。
【0063】従って、結果的において、少ない段数によ
り特性の優れたアクティブバンドパスフィルターを得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態よりなるアクティブバン
ドパスフィルターの構成を説明する図であり、凸型BP
Fと凹型BPFとから構成されることを説明する図であ
る。
【図2】本発明の一実施の形態よりなるアクティブバン
ドパスフィルターを構成する主要素である凸型BPFを
説明する図である。
【図3】本発明の一実施の形態よりなるアクティブバン
ドパスフィルターを構成する主要素である凹型BPFを
説明する図である。
【図4】本発明の一実施の形態よりなるアクティブバン
ドパスフィルターの構成を説明する図であり、入力側か
ら出力側に向かって各段のフィルターの利得とノイズ指
数NFを説明する図である。
【図5】本発明の一実施の形態よりなるアクティブバン
ドパスフィルターの構成を説明する図であり、入力側か
ら出力側に向かって各段のフィルターの利得とダイナミ
ックレンジについて説明する図である。
【図6】本発明の一実施の形態よりなるアクティブバン
ドパスフィルターの構成を説明する図であり、(a)は
各段のフィルターのQとカットオフ周波数fCを示す図
であり、(b)は各段のフィルターのカスケード接続の
順序を示す図である。
【図7】本発明の一実施の形態よりなるアクティブバン
ドパスフィルターを構成する主要素である2次HPF1
の周波数帯特性の一例を示す図である。
【図8】本発明の一実施の形態よりなるアクティブバン
ドパスフィルターを構成する主要素である2次LPF1
の周波数帯特性の一例を示す図である。
【図9】本発明の一実施の形態よりなるアクティブバン
ドパスフィルターを構成する主要素である2次LPF2
の周波数帯特性の一例を示す図である。
【図10】本発明の一実施の形態よりなるアクティブバ
ンドパスフィルターを構成する主要素である2次LPF
3の周波数帯特性の一例を示す図である。
【図11】本発明の一実施の形態よりなるアクティブバ
ンドパスフィルターを構成する主要素である2次BPF
1の周波数帯特性の一例を示す図である。
【図12】本発明の一実施の形態よりなるアクティブバ
ンドパスフィルターを構成する主要素である2次BPF
2の周波数帯特性の一例を示す図である。
【図13】本発明の一実施の形態よりなるアクティブバ
ンドパスフィルターを構成する主要素である複数のBP
F1、BPF2の合成により得られたスタガ同調の2次
BPFの周波数帯特性を示す図である。
【図14】本発明の一実施の形態よりなるアクティブバ
ンドパスフィルターを構成する主要素である複数のLP
F1〜LPF3の合成により得られた2次BPFの周波
数帯特性を示す図である。
【図15】本発明の一実施の形態よりなるアクティブバ
ンドパスフィルターの周波数帯特性を示す図であり、図
13のBPFと図14のBPFとを合成することにより
できた総合BPFの周波数帯特性を示す図である。
【図16】従来例のHPFとLPFとを組み合わせてB
PFを構成する方法を説明する図である。
【図17】従来例の2個のBPFをスタガ同調させてB
PFを構成する方法を説明する図である。
【符号の説明】
BPF#1 本発明のアクティブバンドパスフィルター
(総合BPF) BPF#2 本発明の凸型BPF BPF#3 本発明の凹型BPF

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のバタワース型アクティブフィルタ
    ーをカスケード接続して構成されるアクティブバンドパ
    スフィルターにおいて、 2次HPFと2次LPFと2個以上の2次BPFとを含
    むBPFであり、且つ2次HPFと2次LPFのQを1
    /√2より大きくとることにより増幅作用を持ち且つ通
    過帯域における周波数特性に凸部を有する凸型BPF
    と、 周波数帯域をずらした複数個の2次BPFをカスケード
    接続してなるBPFであり且つ通過帯域における周波数
    特性に凹部を有する凹型BPFとから構成され、 該凸型BPFの通過帯域内の凸部における増幅量と該凹
    型BPFの凹部における減衰量とを適切に設定すること
    により、 該凸型BPFと該凹型BPFとをカスケード接続して得
    られる総合BPFの通過帯域内における周波数特性がほ
    ぼ平坦な特性を持つことを特徴とするアクティブバンド
    パスフィルター。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアクティブバンドパスフ
    ィルターにおいて、 前記総合BPFを構成する初段のアクティブフィルター
    に対し、通過域における利得が比較的小さいアクティブ
    フィルターを配設することにより、入力ダイナミックレ
    ンジを大きく設定してなることを特徴とするアクティブ
    バンドパスフィルター。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のアクティブバンドパスフ
    ィルターにおいて、 前記総合BPFを構成する初段のアクティブフィルター
    に対し、通過域における利得が比較的大きいアクティブ
    フィルターを配設することにより、ノイズ指数NFを小
    さく設定してなることを特徴とするアクティブバンドパ
    スフィルター。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のアクティブバンドパスフ
    ィルターにおいて、 前記総合BPFを構成する2次LPFの段数を2次HP
    Fの段数より多くすることにより、周波数帯特性をリニ
    アスケールで考えた場合の高域、低域の減衰特性をほぼ
    同じにすることを特徴とするアクティブバンドパスフィ
    ルター。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10574197B2 (en) 2015-12-08 2020-02-25 Mitsubishi Electric Corporation Multi-stage high frequency amplifier

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