JP2001187811A - ポリウレタン樹脂及びその製造法、樹脂組成物並びにシート状物 - Google Patents
ポリウレタン樹脂及びその製造法、樹脂組成物並びにシート状物Info
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Abstract
ッチ性と耐オレイン酸性を兼ね備えた耐変色性に優れる
ポリウレタン樹脂の製造法、それを用いた樹脂組成物並
びにシート状物を提供することにある。 【解決手段】 (A)1個のスピロ環と両末端に活性水
素基を有する化合物(A1)、例えば3,9−ビス
(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン
および脂肪族ポリカーボネートポリオール(A2)が必
須成分である活性水素基含有化合物、(B)ポリイソシ
アネート及び(C)鎖伸長剤を反応することを特徴とす
るポリウレタン樹脂の製造法及びその樹脂からなるシー
ト状物に関する。
Description
び耐オレイン酸性に優れた合成皮革、人工皮革、フィル
ム、または成型加工用シート等のシート状物やシート状
物の表面を形成するポリウレタン樹脂及びシート状物等
に関するものである。
革、人工皮革、フィルム、または成型加工用シート等の
シート状物やシート状物の表面処理等に広く用いられて
いる。それらの分野ではより高い耐久性とともにシート
状物に触れたときの様々な感触が要求される。特に高性
能を要求される車輌用途等においてドライタッチ性と耐
オレイン酸性を兼ね備えたポリウレタン樹脂を要求され
ている。
ときのいわゆるヌメリ感が無い感触のことであり、従
来、例えばポリウレタン樹脂にハードポリマーをブレン
ドしたり、ポリウレタン樹脂の結晶性を高める等の手法
が用いられていたが、シート状物の耐屈曲性やソフト感
等が損なわれるという欠点があった。
れる人の汗に対する耐久性の代用特性であり、従来芳香
族イソシアネートを使用した、所謂、黄変型、あるいは
難黄変型ポリウレタン樹脂では、比較的良好な耐オレイ
ン酸性が得られたが、耐変色性に劣るという問題があっ
た。一方、脂肪族イソシアネートを使用する、所謂、無
黄変型のポリウレタン樹脂は耐変色性に優れるが、良好
な耐オレイン酸性を得ることが困難であった。
困難であったドライタッチ性と耐オレイン酸性を兼ね備
えた耐変色性に優れるポリウレタン樹脂の製造法、それ
を用いた樹脂組成物並びにシート状物を提供することに
ある。
の結果、ポリウレタン樹脂の活性水素基含有化合物成分
として1個のスピロ環と両末端に活性水素基を有する化
合物(A1)および脂肪族ポリカーボネートポリオール
(A2)を使用することにより、上記課題が解決できる
ことを見いだし、本発明に至った。
環と両末端に活性水素基を有する化合物(A1)および
脂肪族ポリカーボネートポリオール(A2)を必須成分
とする活性水素基含有化合物、(B)ポリイソシアネー
ト及び(C)鎖伸長剤、好ましくはジアミン系化合物を
用いて得られるポリウレタン樹脂の製造法、該樹脂から
なるポリウレタン樹脂組成物及び該樹脂又は樹脂組成物
からなるシート状物を提供するものである。また、本発
明は、上記ポリウレタン樹脂に於ける1個のスピロ環と
両末端に活性水素基を有する化合物(A1)の使用量が
該ポリウレタン樹脂に対して0.2〜40重量%であ
り、また1個のスピロ環と両末端に活性水素基を有する
化合物(A1)が3,9−ビス(1,1−ジメチル−2
−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキ
サスピロ[5,5]ウンデカンであるポリウレタン樹脂の
製造法、該樹脂からなるポリウレタン樹脂組成物並びに
該樹脂又は樹脂組成物からなるシート状物を提供するも
のである。
両末端に活性水素基を有する化合物(A1)としては、
次式(化1)に示されるグリコールやジアミン等が挙げ
られる。
ス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカ
ン、3,9−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、
3,9−ビス(1−メチル−2−ヒドロキシエチル)−
2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデ
カン、3,9−ビス(1−エチル−2−ヒドロキシエチ
ル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]
ウンデカン、3,9−ビス(1−エチル−1−メチル−
2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−ヒ
ドロキシエチル−2−メチル)−2,4,8,10−テ
トラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス
(1−メチル−2−ヒドロキシ−2−メチルエチル)−
2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデ
カン、3,9−ビス(1−エチル−2−ヒドロキシ−2
−メチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1,1−ジメ
チル−2−ヒドロキシ−2−メチルエチル)−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、
3,9−ビス(1−エチル−1−メチル−2−ヒドロキ
シ−2−メチルエチル)−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−ヒ
ドロキシプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサ
スピロ[5,5]ウンデカンを挙げることが出来る。
ス(1,1−ジメチル−2−アミノエチル)−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、
3,9−ビス(2−アミノエチル)−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビ
ス(1−メチル−2−アミノエチル)−2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−
ビス(1−エチル−2−アミノエチル)−2,4,8,
10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9
−ビス(1−エチル−1−メチル−2−アミノエチル)
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウン
デカン、3,9−ビス(2−アミノエチル−2−メチ
ル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]
ウンデカン、3,9−ビス(1−メチル−2−アミノ−
2−メチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサ
スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1−エチル
−2−アミノ−2−メチルエチル)−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビ
ス(1,1−ジメチル−2−アミノ−2−メチルエチ
ル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]
ウンデカン、3,9−ビス(1−エチル−1−メチル−
2−アミノ−2−メチルエチル)−2,4,8,10−
テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス
(2−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ[5,5]ウンデカン等を挙げることが出来
る。これらの活性水素基含有化合物として好ましいもの
は3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエ
チル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカンである。
素基含有化合物(A1)が、ポリウレタン樹脂に含まれ
る量は、0.2〜40重量%が好ましく、かかる範囲の
含有量であればより優れたドライタッチ性、及び溶液安
定性をもたらすことができる。その特に好ましい量は
0.5〜35重量%である。
トポリオール(A2)とは、その構成単位が下式(化
2)で表わされるもので、Rは好ましくは炭素数4〜2
0の脂肪族アルキレン基を表すものである。より好まし
くはRは、炭素数4〜9の脂肪族アルキレン基である。
特に好ましくはRが炭素数4のみ、あるいは炭素数4と
6の脂肪族アルキレン基である。
トポリオールの製造に原料としてグリコールが用いられ
るが、本発明における活性水素基含有化合物(A)中の
脂肪族ポリカーボネートポリオール(B)の構成単位
(式II)中の脂肪族アルキレン基:Rを満足する脂肪
族アルキレン基を持つグリコールとしては1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オ
クタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−エチル
−1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル
−1,8−オクタンジオール、2,4−ジエチル−1,
5−ペンタンジオール、1,3−シクロヘキサンジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジオール、2,2’−ビス
(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン、1,4
−ジメチロールシクロヘキサン、ジプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール、2,6’−ジヒド
ロキシエチルヘキシルエーテル、2,4’−ジヒドロキ
シエチルブチルエーテル、2,5’−ジヒドロキシエチ
ルペンチルエーテル、2,3’−ジヒドロキシ−2,
2’−ジメチルプロピルエーテル、2,2−ジエチル−
1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−
1,3−プロパンジオール、2−ペンチル−2−プロピ
ル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−ヘキ
シル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3
−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール(分子量300〜6,000)、トリプ
ロピレングリコール、2−ブチル−2−ヘキシル−1,
3−プロパンジオール、ビスヒドロキシエトキシベンゼ
ン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ハ
イドロキノン及びそれらのアルキレンオキシド付加体等
を挙げることができ、これらのグリコールの中から1種
または2種以上選んで用いることができる。
は、炭素数が4〜9の脂肪族グリコールであり、例え
ば、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオ
ール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオ
ール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、2−メチル−1,8−オクタンジオ
ール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、
2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール及
びこれらのジオール異性体がある。特に好ましくは、
1,4−ブタンジオールのみ、又は1,4−ブタンジオ
ールと1,6−ヘキサンジオールとの混合物である。
原料としてのポリイソシアネート化合物(B)は、好ま
しくは脂肪族系、脂環族系ポリイソシアネート化合物が
用いられるが、それらの例として、テトラメチレンジイ
ソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレ
ンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソ
シアネート、1,3−ないしは1,4−ビス−(イソシ
アナトメチル)−シクロヘキサン、水素添加キシリレン
ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタ
ンジイソシアネート、2−ないしは4−イソシアナトシ
クロヘキシル−2’−イソシアナトシクロヘキシルメタ
ン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシル
メタンジイソシアネート、2,5(2,6)−ビシクロ
[2,2,1]ヘプタンビス(イソシアナートメチル)等
が挙げられ、それぞれ単独で、もしくは併用して用いら
れる。
記のポリイソシアネート化合物以外のポリイソシアネー
ト化合物を併用でき、例えば2,4−トリレンジイソシ
アネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フ
ェニレンジイソシアネート、p−フエニレンジイソシア
ネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,
3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネ
ート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフエニレン
ジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,4’−ビ
フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイ
ソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチ
ルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
リオールと共に、本発明の効果を損なわない範囲で、ポ
リウレタンの用途に応じて前期のポリカーボネートポリ
オール以外のポリオール(A3)を併用しても良い。例
示すると、ポリエステル系ポリオールとして、前記脂肪
族ポリカーボネートポリオールの製造原料に用いられる
グリコールとスピロ環を有するグリコールに加えて、エ
チレングリコール、1,2−プロピレングリコール、
1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリ
コール、1,4−ブチレングリコール、2,2−ジメチ
ル−1,3−プロパンジオール等のグリコール成分とコ
ハク酸、マレイン酸、アジピン酸、グルタル酸、ピメリ
ン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカ
ンジカルボン酸、無水マレイン酸、マル酸、ヘキサヒド
ロイソフタル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカ
ルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカ
ルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,
p’−ジカルボン酸及びこれらジカルボン酸の無水物あ
るいはエステル形成性誘導体;p−ヒドロキシ安息香
酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれ
らのヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体等の
酸成分とから脱水縮合反応物などが挙げられる。また、
前記グリコールを開始剤とするγ−ブチロラクトン、ε
−カプロラクトン等の環状エステル化合物の開環重合反
応によって得られるポリエステル及びこれらの共重合ポ
リエステルが挙げられる。また、ポリエーテル系ポリオ
ールとしては、ポリエステル系ポリオールの項で記した
グリコールを開始剤とするエチレンオキサイド、プロピ
レンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサ
イドの単独あるいは2種以上の開環重合物などが挙げら
れる。また、テトラヒドロフランの開環重合物も挙げら
れる。その他芳香族ポリカーボネートポリオール、ポリ
アセタールポリオール、ポリアクリレートポリオール、
ポリエステルアミドポリオール、ポリチオエーテルポリ
オール等が挙げられる。
ジアミン化合物を必須成分とするものであり、具体例と
しては、ポリエステル系ポリオールの項で記したグリコ
ールに加えて、グリセリン、トリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン、ソルビトール、ペンタエリスリ
トール等のポリヒドロキシ化合物;エチレンジアミン、
1,2−プロパンジアミン、1,3−プロピレンジアミ
ン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2
−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、
N,N′−ジアミノピペラジン、イソホロンジアミン、
4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’
−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタ
ン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロ
ヘキサンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、ア
ミノプロピルエタノールアミン、アミノヘキシルエタノ
ールアミン、アミノエチルプロパノールアミン、アミノ
プロピルプロパノールアミン、アミノヘキシルプロパノ
ールアミン等のジアミン類;ジエチレントリアミン、ジ
プロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポ
リアミン類;ヒドラジン類;酸ヒドラジド類等のポリア
ミン化合物が挙げられ、これらを1種または2種以上組
み合わせて使用することができる。
の使用量は、通常上記(A1)、(A2)、他のポリオ
ール(A3)および鎖伸長剤(C)の全活性水素を1当
量とした際、好ましくは0.9〜1.1当量である。
(C)は従来の公知の方法で反応させることができる。
例えば、無溶剤または有機溶剤中または水中で30〜2
50℃の反応温度で反応を行うことができる。好ましく
は、溶剤中で溶液反応する。
シレン等の芳香族炭化水素;アセトン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノン等のケトン類;テトラヒドロフ
ラン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸
エステル類;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリ
ドン等のアミド類;その他イソプロパノール、セロソル
ブ、セロソルブアセテートなどの有機溶剤を反応の最
初、反応の途中、反応の最後およびこれらの任意の段階
で加えることができる。本発明の組成物は、好ましく
は、ポリウレタン樹脂の溶剤溶液である。
際しては、必要に応じて、モノアルコール、3官能以上
のアルコール、有機モノアミン、3官能以上のアミン、
有機モノイソシアネート、3官能以上のポリイソシアネ
ートを使用してもよい。
し、必要ならば触媒及び安定剤を使用することができ
る。これらの触媒や安定剤は、任意の段階で加えること
ができる。
トリエチレンジアミン、モルホリンなどの含窒素化合
物、酢酸カリウム、ステアリン酸亜鉛、オクチル酸錫な
どの金属塩、ジブチル錫ジラウレートの如き有機金属化
合物などが挙げられる。
類などの紫外線に対する安定剤、フェノール誘導体など
の熱酸化に対する安定剤などを加えることができる。
ましくは樹脂溶液で得られ、GPC測定での数平均分子
量は、好ましくは5000〜1000000である。
尚、本発明のポリウレタン樹脂の製造法によれば、上記
数平均分子量の範囲以外のポリウレタン樹脂も得ること
ができ、該ポリウレタン樹脂は本発明の効果を達成する
ものであれば種々の用途に使用することができる。
その樹脂溶液には、必要により上記触媒や安定剤の他
に、その他の樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加水分
解防止剤、顔料、染料、難燃剤、充填材、架橋剤などの
添加剤を併用することができる。
のポリウレタン樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹脂、塩化
ビニル−酢酸ビニル系共重合体、塩化ビニル−プロピオ
ン酸ビニル系共重合体、ポリビニルブチラール系樹脂、
繊維素系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂および
フェノキシ樹脂、ポリアミド樹脂等などが挙げられる。
ネートなどが挙げられる。
は、これらを用いてシート状物とすることができる。か
かるシート状物を製造するに際しては、その使用目的に
従って従来公知の方法で製造することができ、製造方法
は特に限定されない。例えば、ポリウレタン樹脂溶剤溶
液から製造される湿式成膜法によるポリウレタン樹脂膜
を各種基材、例えば織布、不織布等の上に接着した、あ
るいは基材なしのシート状物、あるいは各種の方法によ
り作成されたシート状物に対し、本発明のポリウレタン
樹脂溶剤溶液をグラビアプリント、スプレー等により塗
布加工したもの、または該ポリウレタン樹脂から製造さ
れるシート状物と他の各種の方法により作成されたシー
ト状物とを貼り合わせ加工したもの等である。そのポリ
ウレタン樹脂膜は、微多孔質および非多孔質のいずれも
が使用できる。
レタン樹脂またはその組成物を用いた合成皮革、人工皮
革、フィルム、または成型加工用シート等のことであ
る。シート状物の樹脂膜の厚みは、好ましくは0.00
1mm〜3mmのものである。
水素基を有する化合物(A1)および脂肪族ポリカーボ
ネートポリオール(A2)とを用いたことにより、ドラ
イタッチ性と耐オレイン酸性共に優れたポリウレタン樹
脂が得られる。従って、合成皮革、人工皮革、フィル
ム、または成型加工用シート等のシート状物や、シート
状物の表面へ塗布して表層として、ドライな触感と耐久
性を併せて要求される用途への適用が可能である。
明は本実施例に何ら限定されるものではない。尚、例中
の部は重量単位である。
6−ヘキサンカーボネートジオール100部と3,9−
ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−
2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデ
カン(SPG)5部、及び4,4’−ジシクロヘキシル
メタンジイソシアネート(水添MDI)40部をジメチ
ルホルムアミド(DMF)640部に加え、80℃で3
時間反応させた。次に、25℃でイソホロンジアミン
(IPDA)を15部加えて反応させ、固形分20%、
粘度200dPa・s、数平均分子量60000のポリ
ウレタン樹脂溶液aを得た。
1,6−ヘキサンカーボネートジオール100部とSP
G30部、及び水添MDI40部をDMF683部に加
え、80℃で3時間反応させた。次に、25℃でIPD
Aを0.7部加えて反応させ、固形分20%、粘度30
0dPa・s、数平均分子量65000のポリウレタン
樹脂溶液bを得た。
タンジオール/1,6−ヘキサンジオール=90/10
(モル比)である平均分子量が2,000のコポリカー
ボネートジオール100部とSPG30部、及び水添M
DI40部をDMF683部に加え、80℃で3時間反
応させた。次に、25℃でIPDAを0.7部加えて反
応させ、固形分20%、粘度300dPa・s、数平均
分子量67000のポリウレタン樹脂溶液cを得た。
1,6−ヘキサンカーボネートジオール100部とSP
G20部、及び1,6−ヘキサメチレンジイソシアネー
ト(HDI)20部をDMF560部に加え、80℃で
5時間反応させ、固形分20%、粘度250dPa・
s、数平均分子量57000のポリウレタン樹脂溶液d
を得た。
のポリテトラメチレングリコオール100部とSPG5
部、及び水添MDI40部をDMF639部に加え、8
0℃で3時間反応させた。次に、25℃でIPDAを1
5部加えて反応させ、固形分20%、粘度200dPa
・s、数平均分子量68000のポリウレタン樹脂溶液
eを得た。
の1,6−ヘキサンカーボネートジオール100部、及
び水添MDI40部をDMF630部に加え、80℃で
3時間反応させた。次に、25℃でIPDAを17.5
部加えて反応させ、固形分20%、粘度150dPa・
s、数平均分子量51000のポリウレタン樹脂溶液f
を得た。
製、スピロ環を有していないポリウレタン樹脂溶液)を
100部、クリスボン アシスターSD−7(大日本イ
ンキ化学工業(株)製成膜助剤)を2部、クリスボン
アディティブNo.10(大日本インキ化学工業(株)
製成膜助剤)を2部、及びDMF100部からなる配合
液を織布上にクリアランス1mmで塗布し、10%DM
F水溶液に浸漬し、洗浄及び乾燥を行い、表面に多孔質
膜を持つシート状物aを得た。
樹脂溶液aをポリエステルフィルム上に塗布して120
℃で5分間乾燥し、厚さ45μmの透明な皮膜aを得
た。
樹脂溶液bをポリエステルフィルム上に塗布して120
℃で5分間乾燥し、厚さ45μmの透明な皮膜bを得
た。
樹脂溶液cをポリエステルフィルム上に塗布して120
℃で5分間乾燥し、厚さ45μmの透明な皮膜cを得
た。
樹脂溶液dをポリエステルフィルム上に塗布して120
℃で5分間乾燥し、厚さ45μmの透明な皮膜dを得
た。
タン樹脂溶液aを100部、DMFを50部、及びダイ
ラック ブルーL−1779S(大日本インキ化学工業
(株)製着色剤)を20部からなる配合液を離型紙上に
塗布し厚さ25μmの乾燥皮膜Aを得た。次いで、参考
例で得られたポリウレタンシート状物aの多孔質面と乾
燥皮膜Aを重ね、加熱しながら圧着し厚さ1.5mmの
シート状物bを得た。
樹脂溶液bを100部、DMFを50部、及びダイラッ
ク ブルーL−1779Sを20部からなる配合液を離
型紙上に塗布し厚さ25μmの乾燥皮膜Bを得た。次い
で、実施例5のシート状物aの多孔質面と乾燥皮膜Bを
重ね、加熱しながら圧着し厚さ1.5mmのシート状物
cを得た。
樹脂溶液cを100部、DMFを50部、及びダイラッ
ク ブルーL−1779Sを20部からなる配合液を離
型紙上に塗布し厚さ25μmの乾燥皮膜Cを得た。次い
で、実施例5のシート状物aの多孔質面と乾燥皮膜Cを
重ね、加熱しながら圧着し厚さ1.5mmのシート状物
dを得た。
樹脂溶液dを100部、DMFを50部、及びダイラッ
ク ブルーL−1779Sを20部からなる配合液を離
型紙上に塗布し厚さ25μmの乾燥皮膜Dを得た。次い
で、実施例5のシート状物aの多孔質面と乾燥皮膜Dを
重ね、加熱しながら圧着し厚さ1.5mmのシート状物
eを得た。
タン樹脂溶液eをポリエステルフィルム上に塗布して1
20℃で5分間乾燥し、厚さ45μmの透明な被膜eを
得た。
タン樹脂溶液fをポリエステルフィルム上に塗布して1
20℃で5分間乾燥し、厚さ45μmの透明な被膜fを
得た。
タン樹脂溶液eを100部、DMFを50部、及びダイ
ラック ブルーL−1779Sを20部からなる配合液
を離型紙上に塗布し厚さ25μmの乾燥皮膜Eを得た。
次いで、実施例5のシート状物aの多孔質面と乾燥皮膜
Eを重ね、加熱しながら圧着し厚さ1.5mmのシート
状物fを得た。
タン樹脂溶液fを100部、DMFを50部、及びダイ
ラック ブルーL−1779Sを20部からなる配合液
を離型紙上に塗布し厚さ25μmの乾燥皮膜Fを得た。
次いで、実施例5のシート状物aの多孔質面と乾燥皮膜
Fを重ね、加熱しながら圧着し厚さ1.5mmのシート
状物gを得た。
1,6−ヘキサンカーボネートジオール100部とSP
G150部、及びHDI91.5部をDMF1366部
に加え、80℃で5時間反応させ、常温で非流動性のポ
リウレタン樹脂溶液gを得た。
性は、それぞれ下記の方法で評価した。 (耐オレイン酸性)70℃のオレイン酸中に透明な皮
膜、またはシート状物を24時間浸漬後、破断強度(M
Pa)を測定、または表面を綿布で20回乾拭きしたと
きの表面の状態を観察。
により評価した。ウェットを「1」として、ドライを
「5」とし、5段階で評価した
不可
「5」とした。
ン酸性共に優れたポリウレタン樹脂及びその組成物が得
られ、そのシート状物がドライな触感と耐久性に優れて
いる。
Claims (12)
- 【請求項1】 (A)1個のスピロ環と両末端に活性水
素基を有する化合物(A1)および脂肪族ポリカーボネ
ートポリオール(A2)が必須成分である活性水素基含
有化合物、(B)ポリイソシアネート及び(C)鎖伸長
剤を反応することを特徴とするポリウレタン樹脂の製造
法。 - 【請求項2】 1個のスピロ環と両末端に活性水素基を
有する化合物(A1)の含有量がポリウレタン樹脂中で
0.2〜40重量%となるように反応することを特徴と
する請求項1記載のポリウレタン樹脂の製造法。 - 【請求項3】 鎖伸長剤(C)がジアミン系化合物であ
ることを特徴とする請求項1または2記載のポリウレタ
ン樹脂の製造法。 - 【請求項4】 1個のスピロ環と両末端に活性水素基を
有する化合物(A1)が3,9−ビス(1,1−ジメチ
ル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テト
ラオキサスピロ[5,5]ウンデカンであることを特徴と
する請求項1〜3のいずれかに記載のポリウレタン樹脂
の製造法。 - 【請求項5】 請求項1〜4の製造法により得られるポ
リウレタン樹脂。 - 【請求項6】 (A)1個のスピロ環と両末端に活性水
素基を有する化合物(A1)および脂肪族ポリカーボネ
ートポリオール(A2)が必須成分である活性水素基含
有化合物、(B)ポリイソシアネート及び(C)鎖伸長
剤からなるポリウレタン樹脂と有機溶剤とを含有してな
る樹脂組成物。 - 【請求項7】 請求項6のポリウレタン樹脂またはポリ
ウレタン樹脂組成物に添加剤を併用してなる樹脂組成
物。 - 【請求項8】 請求項6のポリウレタン樹脂が1個のス
ピロ環と両末端に活性水素基を有する化合物(A1)を
0.2〜40重量%含有してなる請求項6または7のい
ずれかの樹脂組成物。 - 【請求項9】 請求項6のポリウレタン樹脂が鎖伸長剤
(C)としてジアミン系化合物を用いてなる請求項6〜
8のいずれかの樹脂組成物。 - 【請求項10】 請求項6のポリウレタン樹脂が1個の
スピロ環と両末端に活性水素基を有する化合物(A1)
として3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキ
シエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカンを用いてなる請求項6〜9のいずれ
かの樹脂組成物。 - 【請求項11】 請求項1〜5のポリウレタン樹脂また
は請求項6〜10のポリウレタン樹脂組成物から成るシ
ート状物。 - 【請求項12】 請求項1〜5のポリウレタン樹脂また
は請求項6〜10のポリウレタン樹脂組成物と基材とか
ら成るシート状物。
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-
2000
- 2000-09-28 JP JP2000296513A patent/JP4759123B2/ja not_active Expired - Lifetime
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