JP2001185964A - カレントミラー回路および演算増幅器 - Google Patents

カレントミラー回路および演算増幅器

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JP2001185964A
JP2001185964A JP36421399A JP36421399A JP2001185964A JP 2001185964 A JP2001185964 A JP 2001185964A JP 36421399 A JP36421399 A JP 36421399A JP 36421399 A JP36421399 A JP 36421399A JP 2001185964 A JP2001185964 A JP 2001185964A
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Shuzo Ichiki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低い電源電圧でも動作可能でかつ、高精度な演
算増幅器を提供する。 【解決手段】演算増幅器の差動入力段をバイアスする電
流源として、特性の揃ったトランジスタ105,106
と差動増幅器107で構成するカレントミラー回路を用
いる。差動増幅器の非反転入力端子をトランジスタ10
6のドレインに、反転入力端子を上記差動入力段の共通
ソースに接続し、トランジスタ105,106の共通ゲ
ートを差動増幅器の出力で駆動する。カレントミラー回
路の出力側トランジスタ105のドレイン・ソース間電
圧をカレントミラー回路の入力側トランジスタ106の
ドレイン・ソース間電圧と常に等しく保ち、出力側トラ
ンジスタが非飽和となってもカレントミラー回路の出力
電流がほぼ一定に保たれる。 【効果】同相入力レベルを下げることを可能にし、低い
電源電圧でも信号振幅を低減する必要が無くなる結果、
低電圧で高精度な演算増幅器を構成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カレントミラー回
路および演算増幅器に係り、特に低電源電圧下で動作す
る半導体集積回路装置に好適なカレントミラー回路およ
び演算増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プリント基板上で実現していたシ
ステムを1つのチップに集約するシステムオンチップが
盛んになり、最近ではマイクロプロセッサなどの大規模
ディジタル回路とA/D変換器やフィルタ、基準電圧源
といったアナログ回路が同一チップに混載されることも
珍しくない。ここで、ほとんどの大規模ディジタル回路
はCMOS技術で実現されるので、その高性能・多機能
化、小型化は主にデバイスの微細化によって推進されて
いる。しかし、この微細化に伴う素子の耐圧減少のた
め、使用する電源電圧は、携帯型用途でないものまでも
1.5V近辺あるいはさらに低いものへの対応を余儀な
くされつつある。従って、このようなディジタル回路と
同一チップ上での混載を可能とするためにアナログ回路
も電源電圧の低減が重要となる。
【0003】図5に一般的な演算増幅器における差動入
力段の構成を示す。同図において、参照符号501およ
び502はソース結合の差動対として動作するnMOS
トランジスタ、503および504は前記差動対のバイ
アス電流を供給するためのカレントミラー回路を構成す
るnMOSトランジスタである。このnMOSトランジ
スタ504のドレインは、差動対トランジスタ501,
502のソース接続点508に接続されている。電流I
ref を流す電流源505は、前記カレントミラー回路の
出力電流を決定する基準電流源であり、512および5
13は前記差動対の能動負荷となるpMOSトランジス
タである。また、vin,vipは演算増幅器の入力電
圧であり、Voは出力電圧である。なお、このような回
路構成に関しては、例えば、1984年発行のポール・
Rグレイ他著の「アナログ集積回路の解析及び設計(第
2版)」の741頁〜743頁(Paul R. Gray et.al, "
Analysis and Design of Analog Integrated Circuits,
Second Edition" , pp.741-743, 1984) に記載されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た演算増幅器における従来の差動入力段を構成する回路
を安定に動作させるためには、nMOSトランジスタ5
01および502からなる差動対をバイアスする電流I
biasを一定に保つ必要がある。そのためにはカレントミ
ラー回路の出力トランジスタ504は飽和領域で動作し
なければならず、そのドレイン・ソース間電圧には通常
少なくとも0.2〜0.4V程度が必要である。つま
り、演算増幅器の入力端子506,507にそれぞれ入
力される電圧vin,vipの同相入力電圧範囲は、ト
ランジスタ504の動作のために確保すべきドレイン・
ソース間電圧の分だけ損なわれる。しかし、電源電圧が
2V程度まで低減されると、そのような入力振幅の損失
は、演算増幅器としての応用のしやすさや、信号対雑音
比(S/N比)の点で許容できなくなってくる。
【0005】また、前記カレントミラー回路部分だけを
とってみても入力側のトランジスタ503の動作に必要
な電圧が高いために、1V近辺の電源電圧で動作が困難
になりやすい。例えば、前記基準電流源505をカスコ
ード回路等によって構成した場合、基準電流源505の
動作余裕確保のために必要な端子間電圧が0.3〜0.
6V程度必要となる。
【0006】一方、トランジスタ503はゲートとドレ
インを短絡したダイオード接続となっているから、正常
な動作をするためには、そのゲート・ソース間電圧は閾
値電圧Vth+0.2〜0.3V程度が必要である。通
常、特別な工程を加えない限り、閾値電圧Vthは低く
ても0.6V近辺なので、結局0.8〜0.9Vとな
る。つまり、基準電流源505の動作確保に0.3〜
0.6V、カレントミラーの入力端子511の電位に
0.8〜0.9Vが必要ということから、合計でこのカ
レントミラー回路部分だけでも電源電圧に最悪1.5V
も必要となる。
【0007】ところで、前記従来技術の演算増幅器につ
いて説明したように、差動対のバイアス電流源となるカ
レントミラー回路を低電圧で正常に動作できないという
問題点に対処するために、電流源505とトランジスタ
503,504からなるカレントミラー回路で構成した
差動対のバイアス電流源を、図6に示すように抵抗60
1に置き換えたものもある。なお、これに類似する構成
は、前述したポールR.グレイ著の203頁と700頁
に記載されている。しかし、図6に示す構成の場合、入
力端子506および507へ印加される入力電圧vip
およびvinの同相成分によって差動対のバイアス電流
Ibiasが変動するため、やはり高精度が要求される用途
の演算増幅器への適用は難しい。
【0008】そこで、本発明の主たる目的は、前記従来
技術の問題点を解決し、電源の低電圧化が可能なカレン
トミラー回路および演算増幅器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明に係るカレントミラー回路は、基準電流を流
す第1のトランジスタと、出力電流を流す第2のトラン
ジスタと、反転入力端子に制御電圧が入力され、非反転
入力端子に前記第1のトランジスタのドレインが接続さ
れ、出力端子に前記第1及び第2のトランジスタの共通
ゲートが接続される差動増幅器と、から構成されること
を特徴とするものである。
【0010】この場合、前記制御電圧として、前記第2
のトランジスタのドレイン電圧を供給するように構成す
れば好適である。
【0011】本発明に係る演算増幅器は、トランジスタ
差動対からなる演算増幅器であって、前記トランジスタ
差動対のバイアス電流を上記のカレントミラー回路によ
って供給するように構成することを特徴とする。
【0012】また、本発明に係る演算増幅器は、互いに
特性が揃った第1および第2のトランジスタ差動対を有
し、前記第1の差動対の同相入力レベルを前記第2の差
動対により検知するように構成し、かつ、前記第2の差
動対に、前記第1の差動対のバイアス電流を入力の同相
成分によらず一定となるように補正する手段を設ける構
成としてもよい。
【0013】この場合、前記補正する手段は、前記第2
の差動対を構成するトランジスタの共通ドレイン端に設
けた、前記第2の差動対のバイアス電流よりも少ない電
流を供給する制御電流源と、前記第2の差動対のバイア
ス電流と前記制御電流源の電流の差電流を供給するカレ
ントミラー回路とからなり、前記カレントミラー回路の
出力電流を前記第1の差動対の共通ソースに供給するよ
うに構成すればよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るカレントミラ
ー回路および演算増幅器の好適な実施の形態について説
明する。
【0015】本発明に係るカレントミラー回路の好適な
実施の形態は、特性の揃った2つのトランジスタと1つ
の差動増幅器によってカレントミラー回路を構成し、こ
の差動増幅器の非反転入力端子をリファレンス側トラン
ジスタのドレイン(すなわち、カレントミラー回路の入
力端子)に接続し、また上記2つのトランジスタの共通
ゲートをこの差動増幅器の出力によって駆動させ、さら
に差動増幅器の反転入力端子にカレントミラー回路の出
力電流を制御する制御電圧を入力するようにした構成で
ある。
【0016】また、本発明に係る演算増幅器の好適な実
施の形態は、演算増幅器の差動入力段をバイアスする電
流源として、上記のように構成されるカレントミラー回
路を用い、更にこのカレントミラー回路の差動増幅器の
反転入力端子に演算増幅器の差動入力段の共通ソース電
圧を接続し、この共通ソース電圧をカレントミラー回路
の制御電圧として用いる構成である。
【0017】このように構成すれば、カレントミラー回
路の出力側トランジスタのドレイン・ソース間電圧は、
カレントミラー回路の入力側トランジスタ(すなわち、
リファレンス側トランジスタ)のドレイン・ソース間電
圧と常に等しく保たれるので、出力側トランジスタが非
飽和となっても、カレントミラー回路の出力電流はほぼ
一定に保たれる。従って、演算増幅器の同相入力レベル
を下げることができ、従来より低い電源電圧で動作させ
ても入力信号の振幅を下げずに済ませられる。
【0018】また、本発明に係る演算増幅器の別の好適
な実施の形態は、演算増幅器の差動入力段に2つの特性
の揃ったトランジスタ差動対を持たせ、それらの内一方
は本来の差動増幅を行い、もう一方は前者の差動対への
同相入力レベルを検知して、本来の差動増幅を行う側の
差動対のバイアス電流を同相入力レベルによらず一定と
なるように補正する機能を持たせる構成である。
【0019】この構成によっても、演算増幅器のトラン
ジスタ差動対のバイアス電流の変動が抑えられるので、
演算増幅器の同相入力レベルを下げることができ、従来
よりも低い電源電圧で動作させても入力信号の振幅を下
げずに済ませられる。
【0020】
【実施例】次に、本発明に係るカレントミラー回路およ
び演算増幅器の具体的な実施例につき、添付図面を参照
しながら以下詳細に説明する。なお、図1〜図6におけ
る同一の記号は同一物又は類似物を表示するものとす
る。
【0021】<実施例1>図2は、本発明に係るカレン
トミラー回路の一実施例を示す回路図である。同図
(a)において、参照符号201と202は互いに形状
および特性を揃えたソース接地のnMOSトランジスタ
を示し、この両nMOSトランジスタ201,202の
ゲートには、高入力インピーダンスの差動増幅器203
の出力が接続される。差動増幅器203の非反転入力端
子はnMOSトランジスタ201のドレインに接続さ
れ、差動増幅器の反転入力端子に接続される制御電圧入
力端子205には制御電圧Vbiasが入力される。また、
nMOSトランジスタ201のドレインに接続されるカ
レントミラーの入力端子206と電源電圧VDDとの間
には基準電流Iref を流す電流源204が接続される。
この基準電流源204は、本実施例のカレントミラー回
路の出力端子207における出力電流Iout の絶対値を
定める働きをする。nMOSトランジスタ201と20
2は互いに形状および特性を揃えているので、結果的に
基準電流Iref =出力電流Iout となる。
【0022】なお、本実施例回路で用いる差動増幅器2
03は、一般の演算増幅器のような高精度なものである
必要はなく、せいぜい100倍程度の電圧利得を持つ、
簡単な構成で充分低い電源電圧に対応できるものでよ
い。以降の実施例で述べる差動増幅器も全て同様であ
る。
【0023】本実施例のカレントミラー回路では、差動
増幅器203が安定な動作点を持つように設計する(こ
の“安定な動作点を持つように設計する”ことに関して
は、後述する)と、入力側トランジスタ201のドレイ
ン端子206は制御電圧入力端子205の電圧とほぼ等
しくなる。従って、トランジスタ201が飽和領域で動
作する範囲内で制御電圧を下げることによって、トラン
ジスタ201のドレイン端すなわちカレントミラーの入
力端子206の電位を、ダイオード接続したMOSトラ
ンジスタのゲート・ソース電位よりも低くすることが出
来る。これにより、基準電流源204からトランジスタ
201のパスにおいて正常な動作を確保するために必要
な電源電圧を低減することが出来る。
【0024】ここで、“安定な動作点を持つように設計
する”に関して説明する。差動増幅器203は、nMO
Sトランジスタ201のドレイン端206を基準電流I
refに依存せず、制御電圧Vbiasによって決めることを
可能とするために用いられている。これは、この差動増
幅器203の利得がある程度高いものであれば、差動入
力端子間の電圧がほぼゼロとなるため、ドレイン端20
6の電位を制御端子205の電位に等しいと定められる
からである。
【0025】しかし、通常の差動増幅器は、どんな条件
下でも必ず同じ利得を持つわけでない。そのため、出力
電圧または差動入力電圧の同相分が、電源電圧VDDま
たは接地電位GNDに対して0.1〜0.3V以内にな
るような状態で使おうとすると、本来、飽和領域で動作
すべきMOSトランジスタが非飽和領域で動作し、結果
として差動増幅器の内部素子の動作点余裕が不足するた
め、利得が低下したり全く増幅しなくなることがある。
すなわち、差動増幅器として機能しなくなることがあ
る。
【0026】そこで、本実施例で用いる差動増幅器20
3は、一般の演算増幅器ほど高精度でなくてもよい代わ
りに、非飽和領域でも100倍程度の利得をもって動作
できること、すなわち差動増幅器としての機能を失わな
いように内部素子の動作点を設計することが必要であ
る。従って、安定な動作点を持つように設計するとは、
差動増幅器としての機能を失わないように内部素子の動
作点を設計しておくという意味で用いている。
【0027】また、図2(b)は同図(a)の極性を逆
にした場合であり、nMOSトランジスタ201,20
2の代わりにpMOSトランジスタ201p,202p
を用いてカレントミラー回路を構成する場合である。極
性が異なるだけで、その動作は同図(a)の場合と全く
同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0028】<実施例2>図3は、本発明に係るカレン
トミラー回路の別の実施例を示す回路図である。同図
(a)において、前記実施例と同じ構成要素には同一の
参照符号を付し,その詳細な説明を省略する。すなわ
ち、本実施例のカレントミラー回路の構成は、前述の図
2(a)の回路における制御電圧入力端子205を出力
端子207へ接続している点が異なる。
【0029】このように構成することにより、差動増幅
器203が安定な動作点を持つように設計すると、本実
施例のカレントミラー回路の入力端子206の電位は出
力端子207の電位と等しく追従するように動作する。
従って、本実施例のカレントミラー回路では、出力端子
207の電位が低下してトランジスタ202が非飽和領
域に突入した場合となっても、入力側のトランジスタ2
01も非飽和でかつ、ドレイン・ソース間電圧がトラン
ジスタ202と等しく保たれるため、トランジスタ20
1と202のドレイン電流は等しい状態を保つことがで
きる。
【0030】すなわち、出力側のトランジスタ202の
動作状態が飽和・非飽和領域の如何に関わらず、カレン
トミラー回路として動作することが出来る。なお、前記
実施例と同様に、図3(b)は同図(a)の極性を逆に
した場合であり、極性が異なるだけでその動作は同図
(a)と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0031】<実施例3>図1は、本発明に係る演算増
幅器の一実施例を示す回路図である。同図において、参
照符号101と102はソース結合差動対を構成するn
MOSトランジスタを示し、この差動対トランジスタ1
01,102のドレインと電源電圧VDDとの間にはp
MOSトランジスタ103と104がそれぞれ接続され
る。このpMOSトランジスタ103のゲートはドレイ
ンに接続されると共にpMOSトランジスタ104のゲ
ートにも接続される。
【0032】また、差動対トランジスタ101,102
のソース同士が結合された共通ソース111は、ソース
接地のnMOSトランジスタ105のドレインおよび差
動増幅器107の反転入力端子に接続される。ソース接
地のnMOSトランジスタ106のゲートは差動増幅器
107の出力に接続されると共にnMOSトランジスタ
105のゲートに接続される。nMOSトランジスタ1
06のドレインは、差動増幅器107の非反転入力端子
に接続されると共に電流源108を介して電源電圧VD
Dに接続される。
【0033】このように構成される本実施例の演算増幅
器において、pMOSトランジスタ103,104は差
動対トランジスタ101,102の能動負荷となる。ま
た、nMOSトランジスタ105,106と差動増幅器
107で構成する回路は、図4の実施例で述べた本発明
のカレントミラー回路である。出力電流Iref の電流源
108は、カレントミラー回路の出力電流Iout を決定
する基準電流源であると同時に、結果として差動対トラ
ンジスタ101,102のバイアス電流Ibiasの絶対値
を決定する基準電流源となる。
【0034】本実施例の演算増幅器では、図3のカレン
トミラー回路の出力端子207をトランジスタ101お
よび102の共通ソース接続点111に接続している。
従って、たとえ差動対の入力端子109,110の電位
が低く、トランジスタ105が飽和領域で動作しなくな
っても、基準電流源108の出力電流Iref と等しい電
流Iout がソース接続点111から供給され、安定な動
作が可能となる。
【0035】すなわち本実施例の演算増幅器は、カレン
トミラー回路の出力側トランジスタ105のドレイン・
ソース間電圧を入力側トランジスタ106のドレイン・
ソース間電圧と常に等しく保ち、出力側トランジスタ1
05が非飽和となっても、カレントミラー回路の出力電
流Iout (すなわち、差動対トランジスタ101,10
2のバイアス電流Ibias)がほぼ一定に保たれるので、
演算増幅器の同相入力レベルを下げることを可能にす
る。これにより、低い電源電圧でも信号振幅を低減する
必要が無くなり、低電圧で高精度な演算増幅器を構成で
きる。
【0036】<実施例4>図4は、本発明に係る演算増
幅器の別の実施例を示す回路図である。同図において、
参照符号401〜404は形状、特性を等しく揃えたn
MOSトランジスタであり、2組のソース結合差動対を
構成し、さらにトランジスタ401と404のゲート同
士およびトランジスタ402と403のゲート同士がそ
れぞれ接続されている。また、それぞれの差動対のソー
スと接地間に、互いに抵抗値と特性を等しく揃えた抵抗
405と406が接続される。ゲート同士を接続したp
MOSトランジスタ407と408およびpMOSトラ
ンジスタ409と410は、それぞれ互いに形状、特性
を揃えてあり、カレントミラー回路を構成する。
【0037】pMOSトランジスタ407はゲート・ド
レインが接続されてnMOSトランジスタ401のドレ
インに接続され、pMOSトランジスタ408のドレイ
ンはnMOSトランジスタのドレインに接続されて能動
負荷としても動作する。制御電流源411は本実施例の
演算増幅器のバイアス電流Ibiasの絶対値を定める制御
電流源であり、差動対のnMOSトランジスタ403、
404のドレイン接続点とpMOSトランジスタ410
のドレイン・ゲート接続点に接続される。なお、参照符
号412および413は演算増幅器のそれぞれ非反転入
力端子、反転入力端子であり、414は出力電圧Voを
出力する演算増幅器の出力端子である。
【0038】このように構成される本実施例の演算増幅
器において、破線i−jより左側は従来技術の図6で説
明したものと同じ抵抗バイアスされた差動対とみなせ
る。しかし本実施例では、破線i−jより右側の回路構
成を設けることによって前記従来技術で述べたような入
力同相成分に依存したバイアス電流の変動を緩和するこ
とができる。以下、これについて説明する。
【0039】本実施例の演算増幅器では、トランジスタ
401〜404と抵抗405および406の特性は揃っ
ているから、トランジスタ401と402の共通ソース
415の電位v1はトランジスタ403と404の共通
ソース416の電位v2とほぼ等しい。従って、バイア
ス抵抗405および406によって生じる電流I1と電
流I2も等しく、I1≒I2である。
【0040】ここで、nMOSトランジスタ403と4
04はドレインも共通で、pMOSトランジスタ409
および410からなるカレントミラー回路の入力に接続
されているので、制御電流源411の出力電流Icnt
を、Icnt <I2となるように制御電流源411を設計
しておけば、pMOSトランジスタ409,410で構
成したカレントミラー回路の出力電流は(I2−Icn
t)となる。
【0041】さらに、この出力電流は本来の差動増幅を
行うnMOSトランジスタ401および402の共通ソ
ースへ戻される結果、差動対自身のバイアス電流Ibias
は、Ibias={I1−(I2−Icnt)}となる。 しか
るにI1≒I2だから、結局Ibias≒Icnt となる。す
なわち、入力端子412および413の電位(即ち同相
入力レベル)に依存せず、演算増幅器を構成する差動対
トランジスタ401,402のバイアス電流Ibiasを一
定に保つことが出来る。
【0042】すなわち、破線i−jから左側の差動対は
差動増幅を行うが、破線i−jから右側の差動対は、左
側の差動対の同相入力レベルを検知して、左側の差動対
のバイアス電流Ibiasを入力の同相成分によらずに一定
となるように補正する動作を行っている。
【0043】これによって、本実施例の演算増幅器は、
同相入力電圧範囲を拡大出来るためS/N比がよくな
り、高精度で、電源に従来よりも低い電圧値を採用する
ことが可能になり、電源の低電圧化を達成することが出
来る。例えば、1.5V〜2Vといった従来より低い電
源電圧の場合でも、同相入力電圧範囲を0.2〜0.3
Vは拡大できる。
【0044】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本
発明の精神を逸脱しない範囲内において種種の設計変更
をなし得ることは勿論である。例えば、図4に示した本
発明の演算増幅器のバイアス抵抗405および406
を、特性の揃ったMOSトランジスタで構成する電流源
にそれぞれ置き換えても、同様の動作が可能であること
は言うまでもない。また実施例では、カレントミラー回
路を構成するゲート共通接続のトランジスタの形状及び
特性を同じとして説明したが、トランジスタサイズの比
率を変えて構成することも可能である。或いは、カレン
トミラー回路を構成する上記ゲート接続のトランジスタ
を実施例では2個で説明したが、それぞれ複数の並列ト
ランジスタで構成してもよいことは勿論である。更に、
本発明のカレントミラー回路及び演算増幅器を低定電源
電圧で使用する場合を述べたが、それよりも高い電圧で
使用できることは言うまでもない。
【0045】
【発明の効果】前述した実施例から明らかなように、本
発明によれば、演算増幅器の同相入力範囲を拡大するこ
とが出来、また動作確保に必要な電源電圧を低減するこ
とが可能になる。そして電源電圧の低減によって演算増
幅器を含むLSIの素子の微細化が可能になり、高集積
大規模のシステムLSIを実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る演算増幅器の一実施例を示す回路
図である。
【図2】本発明に係るカレントミラー回路の一実施例を
示す回路図である。
【図3】本発明に係るカレントミラー回路の別の実施例
を示す回路図である。
【図4】本発明に係る演算増幅器の別の実施例を示す回
路図である。
【図5】演算増幅器およびカレントミラー回路の従来例
を示す回路図である。
【図6】演算増幅器の別の従来例を示す回路図である。
【符号の説明】
101〜106,201,202…MOSトランジス
タ、401〜404,407〜410…MOSトランジ
スタ、501〜504,512,513…MOSトラン
ジスタ、107,203…差動増幅器、108,20
4,411,505…電流源、405、406、601
…抵抗、Ibias…バイアス電流、Icnt …制御電流源の
出力電流、Iout …カレントミラー回路の出力電流、I
ref …基準電流、Vbias…制御電圧。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H420 NA32 NB02 NB25 NB36 NC02 NC03 NE28 5J066 AA01 AA43 AA59 CA32 CA37 CA81 FA01 FA10 HA10 HA17 HA25 KA01 KA02 KA09 KA12 KA17 KA28 MA19 MD04 ND03 ND24 PD01 TA01 5J091 AA01 AA12 AA43 AA59 CA32 CA37 CA81 FA01 FA10 HA10 HA17 HA25 KA01 KA02 KA09 KA12 KA17 KA28 MA19 TA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準電流を流す第1のトランジスタと、 出力電流を流す第2のトランジスタと、 反転入力端子に制御電圧が入力され、非反転入力端子に
    前記第1のトランジスタのドレインが接続され、出力端
    子に前記第1及び第2のトランジスタの共通ゲートが接
    続される差動増幅器と、から構成されることを特徴とす
    るカレントミラー回路。
  2. 【請求項2】前記制御電圧として、前記第2のトランジ
    スタのドレイン電圧を供給する請求項1記載のカレント
    ミラー回路。
  3. 【請求項3】トランジスタ差動対からなる演算増幅器で
    あって、前記トランジスタ差動対のバイアス電流を請求
    項1または請求項2記載のカレントミラー回路によって
    供給するように構成することを特徴とする演算増幅器。
  4. 【請求項4】互いに特性が揃った第1および第2のトラ
    ンジスタ差動対を有し、前記第1の差動対の同相入力レ
    ベルを前記第2の差動対により検知するように構成し、
    かつ、前記第2の差動対に、前記第1の差動対のバイア
    ス電流を入力の同相成分によらず一定となるように補正
    する手段を設けることを特徴とする演算増幅器。
  5. 【請求項5】前記補正する手段は、前記第2の差動対を
    構成するトランジスタの共通ドレイン端に設けた、前記
    第2の差動対のバイアス電流よりも少ない電流を供給す
    る制御電流源と、前記第2の差動対のバイアス電流と前
    記制御電流源の電流の差電流を供給するカレントミラー
    回路とからなり、前記カレントミラー回路の出力電流を
    前記第1の差動対の共通ソースに供給するように構成す
    る請求項4記載の演算増幅器。
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